JPH07213244A - 揚げ物用衣材料 - Google Patents

揚げ物用衣材料

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JPH07213244A
JPH07213244A JP6009661A JP966194A JPH07213244A JP H07213244 A JPH07213244 A JP H07213244A JP 6009661 A JP6009661 A JP 6009661A JP 966194 A JP966194 A JP 966194A JP H07213244 A JPH07213244 A JP H07213244A
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聡子 内田
Shuichi Murata
修市 村田
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智旦 溝口
Eiji Kondo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】甘味や着色が付加されることなくサックリとし
た歯触りの食感が得られる天ぷらの衣が得られる。 【構成】小麦粉を主原料とする天ぷら粉において、トレ
ハロースを0.1〜10.0重量%含有させると、油で
揚げられた天ぷらの衣は、サックリとした歯触りの食感
が得られる。この天ぷらを、冷めたのちに電子レンジで
再度加熱しても、べたつかず、歯触りも劣化しない。天
ぷら粉を付けた状態で冷凍した後に、油で揚げてもサッ
クリとした歯触りが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天ぷら、フライなどの揚
げ物用の衣材料に関し、さらに詳述すれば、天ぷら、フ
ライ等の揚げ物を油で揚げた際に、衣に、甘味が付加さ
れたり焦げたような着色したりすることなく、サックリ
した歯触りの快い食感が得られる揚げ物用衣材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】天ぷら、フライ等の揚げ物は、通常、野
菜、魚介、肉等の具の周囲に、小麦粉等の穀粉や澱粉を
主原料とする衣材料が付着されて油で揚げることにより
調理される。このような揚げ物は、衣内の具自体の美味
さのみならず、衣の見た目の色調、形状、具への付着状
態、さらには、衣の口当り、歯触り等の食感にも厳しい
商品性が要求されている。
【0003】このような要求を満足させ、しかも揚げた
直後の良好な食感を保持させるために、衣材料として、
小麦粉等の主原料に各種の物質を配合する試みがなされ
ている。
【0004】特開昭62−74254号公報には、各種
揚げ物の風味を改良し、同時に油で揚げる際の作業性、
衣の剥離や焦げによる着色等の揚げ物の汚れを改良する
ために、衣材料にα−澱粉を配合することが開示されて
いる。また、特公昭62−4099号公報には、揚げ物
の食感を改良するために、カボチャが配合された衣材料
が開示されている。さらに、特開昭63−52838号
公報には、パン粉が付けられたフライ製品を再加熱した
場合にも風味が損なわれないように、パン粉またはバッ
ター粉の下地材料に、糖と食用澱粉とマルトデキストリ
ンとを主成分とする乾燥組成物を使用することが開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−7425
4号公報に開示されているように、α−澱粉が配合され
た衣材料を使用して揚げ物を製造する場合には、得られ
た揚げ物の衣は、サックリとした歯触りが十分に得られ
ないという問題がある。また、このような衣材料を使用
して得られた揚げ物は、冷めた後に電子レンジで再加熱
すると、べたべたになるという欠点も有している。
【0006】特公昭62−4099号公報に開示されて
いるように、衣材料にカボチャを配合する方法では、カ
ボチャに含まれる糖類によって揚げ物の衣が焦げたよう
な濃い色に着色するという問題がある。カボチャを多量
に加えると、衣の着色が著しくなり、揚げ物の外観が損
なわれてしまう。また、このようなカボチャを配合した
衣材料では、得られる揚げ物の衣は、ソフトな歯触りに
なり、天ぷら等の揚げたて時のサックリとした良好な歯
触りが得られない。
【0007】さらに、特開昭63−52838号公報に
開示されているように、糖、デキストリン、澱粉により
構成された乾燥組成物を配合された衣材料を使用する場
合にも、揚げ油の高熱によって衣が焦げたように着色し
て外観が著しく損なわれ、しかも、得られた揚げ物の衣
は、揚げたて時のようなサックリとした良好な歯触りが
得られない。
【0008】このように、消費者の厳しい要求を満足さ
せるようなサックリとした歯触りを有し、しかも、電子
レンジによって再加熱してもべとつかないような衣とな
る衣材料は、開発されていないのが現状である。
【0009】また、最近では、湯を注いで数分後に食す
ることができるカップ麺等の即席麺に天ぷらを付加する
ことも実施されている。即席麺に付加される天ぷらは、
通常、熱風乾燥された状態でカップ等に入れられてい
る。このような天ぷらは、熱湯を注いだ場合にも、衣が
十分に湯戻りせず、衣内の具が固い状態のままであると
いう問題がある。
【0010】本発明は、上記の従来の問題を解決するも
のであり、その目的は、天ぷら、フライ等の揚げ物を油
で揚げた際に、サックリとした軽くて快い歯触りの食感
を有する衣が得られる揚げ物用衣材料を提供することに
ある。本発明の他の目的は、揚げ物を揚げた当初の衣の
サックリとした歯触りが、長期にわたって保持すること
ができ、電子レンジなどの高周波加熱によって再加熱し
ても、べとつかずに良好な食感が再現される揚げ物用衣
材料を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、野菜、魚介等の具に付着させて油で揚げない状態で
冷凍保存した後に油で揚げても、べとつかずにサックリ
とした良好な食感が得られる揚げ物用衣材料を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的は、油で揚げた野
菜等の揚げ物をフリーズドライして保存しても、衣が容
易に湯戻りして柔らかくなり、内部の具である野菜等が
柔らかい状態に湯戻しすることができる揚げ物用衣材料
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の揚げ物用衣材料
は、トレハロースを0.1〜10.0重量%含有するこ
とを特徴とするものであり、そのことにより上記目的が
達成される。本発明の揚げ物用衣材料としては、特に、
穀粉あるいは澱粉とベーキングパウダーとを主原料とす
る天ぷら粉が好ましい。
【0012】本発明の揚げ物用衣材料は、主原料とし
て、穀粉あるいは澱粉が使用される。穀粉としては、小
麦粉、米粉、蕎麦粉、大麦粉、ライ麦粉、コーンフラワ
ー、コーングリッツ、粟の粉等の1種類または複数種類
が好適であるが、小麦粉、特に薄力粉が好ましい。澱粉
としては、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯
澱粉、タピオカ澱粉、サゴヤシ澱粉等の1種類または複
数種類、あるいはこれらの軽度の加工澱粉が好適に使用
される。
【0013】トレハロースは、衣材料全体に対して、
0.1〜10.0重量%、好ましくは0.5〜7.0重
量%含有される。本発明に使用されるトレハロースは、
2分子のD−グルコースが1,1結合した非還元性二糖
類である。結合様式はα−α−と、α−β−と、β−β
−との3種の異性体があるが、天然にはα−α−結合体
が存在し、カビ、酵母、紅藻、多くの昆虫等に広く分布
する。本発明においては、特に、トレハロース生産能を
有する、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム
属、ミクロバクテリウム属またはアルスロバクター属な
どに属する微生物を培養して、この培養液から採取され
るトレハロースが好適に使用される。
【0014】本発明の衣材料は、穀粉または澱粉とベー
キングパウダーを主原料とした天ぷら粉についてその効
果が特に顕著に現れ、トレハロース以外の糖類を添加し
た天ぷら粉を使用した衣のように、甘味が付加された
り、焦げたような着色が付加されることなく、軽くサッ
クリした食感の美味しい天ぷらの衣が得られる。また、
得られた天ぷらをフリーズドライした後に熱湯にて湯戻
しすると、衣は柔らかくなり、具も確実に湯戻しされ
る。
【0015】本発明は、天ぷら粉以外にも、フライ用の
下地粉、フライ用のパン粉等にも適用できるが、特にフ
ライ用の下地粉(バッター粉)では、天ぷらの衣と同様
に、甘味が付加されることなく、また、焦げたような着
色も付与されずに、良好な歯触りの食感が得られる。
【0016】本発明の衣材料は、トレハロース以外は、
通常の衣材料に使用されている原材料が、通常の配合に
よって使用される。また、衣の作り方、揚げ方(温度、
時間等)も常法通りでよい。
【0017】
【作用】本発明の揚げ物用衣材料では、常法により、野
菜、魚介、肉などに付着させて揚げ油によって揚げる
と、衣はサックリした歯触りの食感が得られる。しか
も、衣自体に甘味がつかず、さらには、焦げたような濃
い色に着色されるおそれもない。また、本発明の揚げ物
用衣材料を使用して得られた天ぷらを、フリーズドライ
したおくと、熱湯をかけることにより、衣は容易に湯戻
りして柔らかい状態になり、内部の野菜等の具も容易に
湯戻りする。
【0018】トレハロースがどのようなメカニズムによ
って、揚げ物の衣をサックリとした歯触りにし、しか
も、この状態を長時間にわたって保持するか、また、フ
リーズドライされた衣が熱湯によって容易に湯戻りする
かは不明であるが、トレハロースは二糖類でありなが
ら、他の糖類に比して甘味が少ないことによって、揚げ
物の衣材料に配合すると、甘味が少ない良好な衣が得ら
れ、また、高熱の揚げ油を使用した場合に生じる焦げた
ように着色しないものと推測される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0020】(実施例1)以下の組成によって天ぷら用
衣材料(天ぷら粉)を調整した。
【0021】 小麦粉(薄力粉) 83.5重量% コーンスターチ 5.0重量% 米粉 5.0重量% ベーキングパウダー 1.5重量% トレハロース 5.0重量% このような天ぷら用衣材料(天ぷら粉)100重量部
を、150重量部の冷水に溶いて衣液を作り、この衣液
に打ち粉したむきえびを浸漬して衣付けした。衣付けさ
れたむきえびを、170℃の温度で2分30秒にわたっ
て油で揚げてむきえびの天ぷらを得た。この天ぷらを食
したところ、むきえびの火通りがよく、衣の内側のべた
つきが少なくカラッとしており、サックリとした歯触り
の食感が得られた。また、衣は甘味がほとんどなく、焦
げたような着色もほとんどなかった。さらに、2〜3時
間経過して冷めた状態になっても、サックリとした歯触
りの食感が保持されていることが確認された。
【0022】(実施例2−1)以下の組成によって天ぷ
ら用衣材料(天ぷら粉)を調整した。
【0023】 小麦粉(薄力粉) 88.0重量% コーンスターチ 5.0重量% 米粉 5.0重量% ベーキングパウダー 1.5重量% トレハロース 0.5重量% このような天ぷら用衣材料(天ぷら粉)100重量部
を、150重量部の冷水に溶いて衣液を作り、この衣液
にむきえびを浸漬して衣付けした。衣付けされたむきえ
びを、170℃の温度で2分30秒にわたって油で揚げ
てむきえびの天ぷらを得た。このようにして得られた天
ぷらをAとする。
【0024】他方で、衣付けされたむきえびを、170
℃の温度で1分30秒にわたって油で揚げた後に、−3
0℃以下の温度で1週間にわたって冷凍保存し、1週間
後に170℃の温度の油で3分間にわたって、再度、揚
げてむきえびの天ぷらを得た。このようにして得られた
天ぷらをBとする。
【0025】得られたAの天ぷらを、24時間経過した
後に電子レンジで1分30秒にわたって加熱して食した
ところ、衣の中側のべたつきが少ないものが得られた。
結果を表1に示す。
【0026】また、得られたBの天ぷらも食したとこ
ろ、同様に、衣の中側のべたつきが少なくカラッとして
おり、ややサックリとした歯触りが得られた。しかも、
衣には甘味がなく、また、焦げたような濃い着色も全く
見られなかった。結果を表1に併記する。
【0027】(実施例2−2)トレハロースを1.0重
量%、小麦粉を87.5重量%としたこと以外は実施例
1と同様にして天ぷら用衣材料を調整した。そして、実
施例2−1と同様にして、AおよびBの2種類のむきえ
びの天ぷらを得た。Aの天ぷらを24時間経過した後に
電子レンジで1分30秒にわたって加熱して食するとと
もに、Bの天ぷらも食したところ、いずれも実施例2−
1の天ぷらよりもサックリした歯触りがやや増してい
た。Bの天ぷらは、甘味がなく、また、焦げたような濃
い着色もなく正常であった。結果を表1に併記する。
【0028】(実施例2−3)トレハロースを3.0重
量%、小麦粉を85.5重量%としたこと以外は実施例
2−1と同様にして天ぷら用衣材料を調整して、実施例
2−1と同様にして、AおよびBの2種類のむきえびの
天ぷらを得た。Aの天ぷらを24時間経過した後に電子
レンジで1分30秒にわたって加熱して食するととも
に、Bの天ぷらも食したところ、Aの天ぷらは実施例2
−2のAの天ぷらと同様に歯触りのサックリさがやや増
加していた。Bの天ぷらは実施例2−1のBの天ぷらよ
りも歯触りのサックリさがかなり増加していることが認
識された。Bの天ぷらは、甘味がなく、また、焦げたよ
うな着色もなく正常であった。結果を表1に併記する。
【0029】(実施例2−4)トレハロースを5.0重
量%、小麦粉を83.5重量%としたこと以外は実施例
2−1と同様にして天ぷら用衣材料を調整して、実施例
2−1と同様にして、AおよびBの2種類のむきえびの
天ぷらを得た。Aの天ぷらを24時間経過した後に電子
レンジで1分30秒にわたって加熱して食するととも
に、Bの天ぷらも食したところ、Aの天ぷらは実施例2
−3のAの天ぷらよりも歯触りのサックリさが増加して
いることが認識された。Bの天ぷらは、実施例2−3の
Bの天ぷらと同様にサックリさが増加していることが認
識された。Bの天ぷらは、甘味がなく、また、焦げたよ
うな着色もなく正常であった。結果を表1に併記する。
【0030】(実施例2−5)トレハロースを7.0重
量%、小麦粉を81.5重量%としたこと以外は実施例
2−1と同様にして天ぷら用衣材料を調整して、実施例
2−1と同様にして、AおよびBの2種類のむきえびの
天ぷらを得た。Aの天ぷらを24時間経過した後に電子
レンジで1分30秒にわたって加熱して食するととも
に、Bの天ぷらも食したところ、Aの天ぷらは実施例2
−4のAの天ぷらと同様に歯触りのサックリさが増加し
ていた。Bの天ぷらは、実施例2−4のBの天ぷらと同
様に歯触りのサックリさが増加していた。Bの天ぷら
は、甘味がなく、焦げたような濃い着色もなく正常であ
った。結果を表1に併記する。
【0031】(実施例2−6)トレハロースを10.0
重量%、小麦粉を78.5重量%としたこと以外は実施
例2−1と同様にして天ぷら用衣材料を調整して、実施
例2−1と同様にして、AおよびBの2種類のむきえび
の天ぷらを得た。Aの天ぷらを24時間経過した後に電
子レンジで1分30秒にわたって加熱して食するととも
に、Bの天ぷらも食したところ、Aの天ぷらは実施例2
−4のAの天ぷらよりも歯触りのサックリさが増加して
おり、若干の甘味があった。Bの天ぷらは、実施例2−
4のBの天ぷらよりも歯触りのサックリさが増加してい
た。Bの天ぷらは、甘味がややあったが、焦げたような
着色が若干認められた。結果を表1に併記する。
【0032】(比較例1)比較のために、トレハロース
を全く配合せず(0重量%)、小麦粉を88.5重量%
としたこと以外は実施例2−1と同様にして天ぷら用衣
材料を調整して、実施例2−1と同様にして、Aおよび
Bの2種類のむきえびの天ぷらを得た。Aの天ぷらを2
4時間経過した後に電子レンジで1分30秒にわたって
加熱して食するとともに、Bの天ぷらも食したところ、
Aの天ぷらは、普通のサックリした歯触りであった。B
の天ぷらは、普通のサックリした歯触りであり、また、
甘味もなく、焦げたような着色もなかった。
【0033】(比較例2)比較のために、トレハロース
に替えて、マルトースを5.0重量%配合して、小麦粉
を83.5重量%としたこと以外は実施例2−1と同様
にして天ぷら用衣材料を調整し、実施例2−1と同様に
して、AおよびBの2種類のむきえびの天ぷらを得た。
Aの天ぷらを24時間経過した後に電子レンジで1分3
0秒にわたって加熱して食するとともに、Bの天ぷらも
食したところ、Aの天ぷらは、普通よりも若干サックリ
さが増加していたが、焦げたような着色がはっきりと認
められた。Bの天ぷらも、普通よりも若干サックリさが
増加しており、また、甘味もなかったが、焦げたような
焦げ茶色の濃い着色があった。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2−1〜2−6および比較例2−1
および2−2によれば、電子レンジによって加熱して得
られた天ぷら、および冷凍後に油で揚げて得られた天ぷ
らのいずれも、トレハロースが0.5重量%以上含有し
ていることによってサックリとした歯触りが得られてお
り、トレハロースの含有量が増加することによって、サ
ックリとした歯触りも増加している。そして、トレハロ
ースが3.0重量%以上になるとサックリとした歯触り
は顕著に現れる。しかし、トレハロースの含有量が1
0.0重量%を越えると、甘味が出始めており、商品と
して供給できる天ぷらとしてはほぼ限界な味になってい
る。
【0036】衣材料にマルトースを含有させることによ
っても、サックリとした歯触りが得られるが、焦げたよ
うな着色が顕著に露顕するために、商品としての天ぷら
としては好ましいものではない。
【0037】(実施例3)トレハロースの含有量を、そ
れぞれ、0.5重量%、1.0重量%、3.0重量%、
5.5重量%、7.0重量%、10.0重量%とし、ま
た、熱処理小麦粉を、それぞれ、88.0重量%、8
7.5重量%、85.5重量%、83.5重量%、8
1.5重量%、78.5重量%とし、さらに、コーンス
ターチを5.0重量%、米粉を5.0重量%、ベーキン
グパウダーを1.5重量%それぞれ配合して、6種類の
天ぷら用衣材料(天ぷら粉)を調整した。
【0038】他方、玉ねぎ、ごぼう、人参を短冊状に切
って、それらの適量を一まとめにして、上記した各天ぷ
ら用衣材料(まぶし粉)をまぶした。また、上記した各
天ぷら粉100重量部を、200重量部の冷水に溶いて
衣液を作り、まぶし粉がまぶされた野菜を、この衣液に
浸漬して衣付けした。衣付けされた野菜を、170℃の
温度で2分30秒にわたって油で揚げて掻き揚げ天ぷら
を得た。このようにして得られたそれぞれの掻き揚げ天
ぷらを、−30℃以下の温度で冷凍し、真空凍結乾燥機
によってフリーズドライした。
【0039】フリーズドライされたそれぞれの掻き揚げ
天ぷらを、熱湯に3分間にわたって浸漬して湯戻しした
後に食した。各掻き揚げ天ぷらは、それぞれの衣が柔ら
かい状態に湯戻りしており、短冊状になった各野菜はば
らけた状態になっていた。その結果、各野菜も熱湯によ
って完全に湯戻りした状態になっており、芯のない柔ら
かい状態であった。
【0040】(比較例3)比較のために、トレハロース
を全く配合せず(0重量%)、熱処理小麦粉を88.5
重量%としたこと以外は実施例3と同様にして天ぷら用
衣材料を調整して、実施例3と同様にして、フリーズド
ライされた掻き揚げ天ぷらを湯戻しした。それを食した
ところ、衣は柔らかくならず、従って、各野菜もばらけ
た状態になっていなかった。その結果、各野菜は十分に
湯戻りせず、芯があって固いものであった。
【0041】このように、トレハロースを含有した本発
明の天ぷら粉では、フリーズドライされた天ぷらの衣
を、熱湯によって、柔らかな状態に確実に湯戻しできる
ために、具である野菜等も確実に湯戻しされて芯のない
柔らかな状態になる。従って、熱湯によって湯戻しする
即席麺に付加した場合には、例えば掻き揚げ天ぷらの衣
が柔らかくなって内部の具がばらけた状態になり、見た
目にも野菜等の具の多さが感じられ、しかも、具自体も
完全に湯戻りした芯のない状態になる。
【0042】
【発明の効果】本発明の揚げ物用衣材料は、このよう
に、天ぷら、フライ等の揚げ物の衣にサックリした軽い
食感を与えて、揚げた直後の快い食感を長時間に亘り保
持することができる。冷却された揚げ物を電子レンジに
よって加熱してもべたつかず、サックリした快い食感を
有する揚げ物の衣が得られる。また、フリーズドライ状
態で揚げ物を保存しても、熱湯によって、衣は柔らかな
状態に湯戻しすることができるために、具を確実に湯戻
しすることができ、即席麺に好適に付加することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレハロースを0.1〜10.0重量%
    含有することを特徴とする揚げ物用衣材料。
  2. 【請求項2】 穀粉または澱粉とベーキングパウダーと
    を主原料とする天ぷら粉である請求項1に記載の揚げ物
    用衣材料。
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