JPH07211713A - アニール保護膜 - Google Patents

アニール保護膜

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JPH07211713A
JPH07211713A JP312294A JP312294A JPH07211713A JP H07211713 A JPH07211713 A JP H07211713A JP 312294 A JP312294 A JP 312294A JP 312294 A JP312294 A JP 312294A JP H07211713 A JPH07211713 A JP H07211713A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
annealing
silicon nitride
protective film
refractive index
Prior art date
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Pending
Application number
JP312294A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Saito
吉広 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温下のアニール処理において、熱的安定
性、緻密性、密着性、および耐クラック性に優れるとと
もに、基板構成物質の膜中への拡散の少なく、注入種の
活性化率も維持できるアニール保護膜を提供する。 【構成】 本発明のアニール保護膜は、屈折率が1.8
0〜1.85という窒化シリコン膜であり、屈折率が窒
化シリコン膜よりも高い窒素含有量が相対的大きく、G
aが比較的入り込み易い構造である。この結果、GaA
s基板からのGaの外部拡散量を確保でき、イオン注入
された注入種(例えば、シリコン)の活性化率を確保す
ることができるともに、GaAs基板からのAs抜けを
効率的に阻止する。また、この屈折率範囲で窒化シリコ
ン膜の厚さが50nmから100nmであり、800℃
〜1000℃の環境下においても膜に亀裂が発生しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、GaAsから成る層へ
のイオン注入後のアニール処理にあたって使用されるア
ニール保護膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GaAsを主材とするショットキ接合型
電界効果トランジスタ(以後、MESFETと呼ぶ)の
製造にあたって、導電層の形成にイオン注入技術が広く
使用されている。こうした導電層の形成において、絶縁
性のGaAs基板にイオン注入後、注入種(Siなど)
を活性化してキャリアとするには、高温(800〜10
00℃)でのアニール処理を必要とする。その際、Ga
As基板からのAsの解離を防止するため保護膜を形成
する手法が多用されている。こうした保護膜には各種の
材料が使用されているが、熱的安定性、緻密性、および
密着性に優れた酸化シリコン(SiO2 )、窒化シリコ
ン(Si3 4 )、および窒酸化シリコン(SiOx
y )が代表的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のSiO2 、Si
3 4 、またはSiOx y から成るアニール保護膜に
は以下のような問題点があった。
【0004】SiO2 膜は耐クラック性には優れている
が、SiO2 膜中のO2 はGaと結合しやすいため、ア
ニール過程で酸化膜表面にGaのパイルアップが生じ
る。このようなGaの外部拡散は母体結晶のストイキオ
メトリをくずすことになり、本来好ましくない。
【0005】また、通常のSi3 4 膜ではGaAs基
板中のGaの膜中への拡散が少ないが、Si3 4 とG
aAsとの熱膨張係数の差が比較的大きいので、高温で
の処理中に熱応力(引っ張り応力)により亀裂が生じや
すく、耐クラック性に劣る。また、基板構成物質の膜中
への拡散が極度に少ないため、注入種の活性化率が低
い。
【0006】また、SiOx y 膜はSiO2 膜とSi
3 4 膜との中間の性質を有するが、酸素を必ず含むの
で、SiO2 膜の場合と同様にGaと結合し易く、母体
結晶のストイキオメトリをくずす結果となることには変
わりが無い。
【0007】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、高温下のアニール処理において、熱的安定性、緻密
性、密着性、および耐クラック性に優れるとともに、基
板構成物質の膜中への拡散の少なく、注入種の活性化率
も維持できるアニール保護膜を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のアニール保護膜
は、GaAsから成る層へのイオン注入後のアニール処
理にあたって使用されるアニール保護膜であって、窒化
シリコンから実質的に成り、屈折率が1.80から1.
85までの範囲内であり、且つ、厚さが50nmから1
00nmまでの範囲内である、ことを特徴とする。
【0009】本発明のアニール保護膜は、イオン注入に
係る注入種はシリコンであり、アニール処理後にn型の
導電性を具現させるアニール処理に好適である。また、
本発明のアニール保護膜は、シランおよびアンモニアを
含むガス雰囲気中におけるプラズマ励起気相成長法で形
成することが可能である。
【0010】
【作用】本発明のアニール保護膜は、屈折率が1.80
〜1.85という窒化シリコン膜であり、屈折率が1.
85より高い窒化シリコン膜よりも窒素含有量が大き
く、Gaが比較的入り込み易い構造である。この結果、
Gaの外部拡散量を確保でき、イオン注入された注入種
(例えば、シリコン)の活性化率を確保することができ
るともに、GaAs基板からのAs抜けを効率的に阻止
する。また、この屈折率範囲で窒化シリコン膜の厚さが
50nmから100nmであり、800℃〜1000℃
の環境下においても膜に亀裂が発生しない。
【0011】なお、屈折率が1.80未満になると、窒
化シリコン膜の内部構造がAsの移動をも発生させるこ
とになるので、アニール保護膜には適用できない。ま
た、厚さが50nm未満となると、窒化シリコン膜には
ピンホールが発生しやすくなるので、アニール保護膜に
は適用できない。
【0012】
【実施例】発明者は、酸素を含有しないので本来的に変
質層を生じにくい窒化シリコン膜において、膜中の窒素
の組成比が大きくなると外来の元素を受け入れ易くなる
という膜構造の変化に着目し、GaAs基板にn型の不
純物を注入した場合に、Gaは適度に受け入れるがAs
は実質的に受け入れない膜構造の条件を探索した。ま
た、膜の厚さが薄くなると基板物質との熱膨張率の相違
によって生じる、高温下での熱応力による亀裂の発生が
起こりにくいことに着目し、上記の条件の膜構造におけ
る耐クラック性が、800℃以上で良好な厚さを探索し
た。双方の探索の結果、GaAs基板の界面に変質層が
発生せず、注入種の活性化率を確保し、かつ、800℃
〜1000℃という高温下においても亀裂が発生せず、
ピンホールも実質的に存在しない最適な膜条件を得た。
【0013】図1は、膜中の窒素の組成比の変化に伴う
注入種(Si)の活性化率の測定結果を示す。窒化シリ
コン膜はSiH4 、NH3 、およびN2 の雰囲気ガス下
でプラズマ励起気相成長法(PECVD)により形成
し、膜中の窒素の組成比の変化はSiH4 とNH3 との
流量比を変化させることにより達成した。測定にあたっ
ては、膜中の窒素の組成比を反映する量として膜の屈折
率を、注入種(Si)の活性化率を反映する量としてシ
ート抵抗値を測定した。なお、屈折率はエリプソメータ
により、シート抵抗値はVan der Pauw法に
より測定した。図1に示した測定結果から、窒化シリコ
ン膜の屈折率が1.80〜1.85でシート抵抗値が最
小となり、この屈折率範囲での注入種(Si)の活性化
率が最大となることが判明した。
【0014】図2は、図1で求めた注入種(Si)の活
性化率が最大となる屈折率の範囲の内部構造を有する窒
化シリコン膜の厚さによる高温処理(800℃〜100
0℃)に対する耐クラック性の測定結果を示す。膜の厚
さはPECVDの時間により制御した。なお、膜の厚さ
はエリプソメータにより、亀裂の有無は光学顕微鏡によ
り、また、As抜けはシート抵抗の測定値より判断し
た。図2から、窒化シリコン膜の厚さが100nm以下
であれば亀裂が発生しないことが判明した。また、窒化
シリコン膜の厚さが50nm未満では亀裂は発生しなか
ったが、シート抵抗値が減少した。これは、50nm未
満の膜厚では存在するピンホールが無視できなくなるた
め、これらのピンホールを介してGaAs基板の界面か
らAsが放出されてしまうためと考えられる。
【0015】以上の図1および図2に示す測定結果よ
り、屈折率が1.80〜1.85であり、かつ、膜厚が
50nm〜100nmの窒化シリコン膜がイオン注入さ
れたGaAs基板のアニール保護膜として最適である。
【0016】図3は、以上のようなアニール保護膜に適
した窒化シリコン膜をアニール保護膜として適用したM
ESFETの製造工程図の一例である。
【0017】まず、n型動作層形成にためにフォトレジ
ストをマスクとして半絶縁性のGaAs基板にSiイオ
ン注入を行う(図3(a)参照)。
【0018】次に、GaAs基板の表面にPECVD法
により本発明のアニール保護膜(屈折率=1.80〜
1.85,膜厚=50〜100nm)を形成する。引き
続き、最下段レジストFPM、スパッタSiO2 、最上
段レジストの3層レジストを形成し、最上段レジストを
パターンニングする(図3(b)参照)。
【0019】次いで、CF4 +H2 ガスを用いた反応性
イオンエッチング(RIE)によりSiO2 層を、02
ガスを用いたRIEによりFPM層を最上段レジストと
ともに除去し、n+ 層形成のために高ドーズ量のSiイ
オン注入を行う(図3(c)参照)。
【0020】次に、SiO2 膜をスパッタ堆積し(図3
(d)参照)、T型多層レジストの側壁についたSiO
2 膜をバッファHF溶液で除去した後、リフトオフする
(図3(e)参照)。この状態で800℃程度のN2
囲気下でアニール処理を行い、n層およびn+ 層を活性
化する。
【0021】次いで、反応性イオンビームエッチング
(RIBE)によりSiO2 膜を、バレル型プラズマエ
ッチングによりアニール保護膜を除去し、ソースおよび
ドレイン用のオーミック電極を蒸着形成する(図3
(f)参照)。引き続き、プラズマエッチングによりア
ニール保護膜を除去し、ゲート電極を蒸着形成する(図
3(g)参照)。
【0022】こうして、GaAs基板の表面に変質層が
無く、かつ、n層およびn+ 層が効率良く活性化された
MESFETを製造することができる。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明によれ
ば、GaAs基板のイオン注入後のアニール保護膜とし
て、屈折率が1.80〜1.85、かつ、厚さが50〜
100nmの窒化シリコンから成る膜を採用したので、
GaAs基板とアニール保護膜との間に変質層である酸
化層を生じさせることなく、GaAs基板中のAsの抜
けを防止しつつGaの膜中への拡散量を確保して注入種
の活性化率を向上するとともに、アニール処理が行われ
る800℃〜1000℃という高温化においても亀裂を
生じない耐クラック性を実現し、良好なアニール処理が
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膜中の窒素の組成比の変化に伴う活性化率の変
化の説明図である。
【図2】窒化シリコン膜の厚さによる耐クラック性の変
化の説明図である。
【図3】本発明を採用したMESFETの製造工程図で
ある。
【符号の説明】
100…GaAs基板、201,202,203…フォ
トレジスト、300…アニール保護膜、401,402
…SiO2 膜、501,502…オーミック電極、60
0…ゲート電極。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GaAsから成る層へのイオン注入後の
    アニール処理にあたって使用されるアニール保護膜であ
    って、 窒化シリコンから実質的に成り、屈折率が1.80から
    1.85までの範囲内であり、且つ、厚さが50nmか
    ら100nmまでの範囲内である、ことを特徴とするア
    ニール保護膜。
  2. 【請求項2】 前記イオン注入にかかる注入種はシリコ
    ンであり、前記アニール処理後にn型の導電性を具現す
    る、ことを特徴とする請求項1記載のアニール保護膜。
  3. 【請求項3】 シランおよびアンモニアを含むガス雰囲
    気中におけるプラズマ励起気相成長法で形成される、こ
    とを特徴とする請求項1記載のアニール保護膜。
JP312294A 1994-01-17 1994-01-17 アニール保護膜 Pending JPH07211713A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002158226A (ja) * 2000-11-21 2002-05-31 Sharp Corp 窒化シリコン固体表面保護膜及びその製造方法とホール素子
JP2006278812A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Eudyna Devices Inc 半導体装置およびその製造方法並びにその半導体装置製造用基板およびその製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002158226A (ja) * 2000-11-21 2002-05-31 Sharp Corp 窒化シリコン固体表面保護膜及びその製造方法とホール素子
JP2006278812A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Eudyna Devices Inc 半導体装置およびその製造方法並びにその半導体装置製造用基板およびその製造方法。

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