JPH07207304A - 希土類磁石焼結用セッター - Google Patents

希土類磁石焼結用セッター

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Publication number
JPH07207304A
JPH07207304A JP1785794A JP1785794A JPH07207304A JP H07207304 A JPH07207304 A JP H07207304A JP 1785794 A JP1785794 A JP 1785794A JP 1785794 A JP1785794 A JP 1785794A JP H07207304 A JPH07207304 A JP H07207304A
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JP
Japan
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rare earth
setter
sintering
magnet
earth magnet
Prior art date
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Pending
Application number
JP1785794A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Miyazawa
英伸 宮澤
Toshihiko Shindo
敏彦 進藤
Toshiyuki Murayama
俊幸 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ホウ化チタンと希土類酸化物、好ましくは酸
化イットリウムからなり、理論密度に対する相対密度が
95%以上の焼結体であることを特徴とする希土類磁石
焼結用セッターを提供する。 【効果】 本発明によれば、耐熱衝撃性に優れ、長期間
の使用に耐えることができる希土類磁石焼結用セッター
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期間使用しても割れ
や変形が発生することがなく、このため良好な希土類磁
石を得ることができる希土類磁石焼結用セッターに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】Sm−
Co系磁石等の希土類磁石は、成形した磁石原料粉末を
希土類磁石焼結用セッター上に置き、焼結することによ
って得られるが、この希土類磁石焼結用セッターとして
は、従来、モリブデンやSUS(ステンレススチール)
などの高融点金属製の板が使用されている。
【0003】しかし、これらのセッターは、希土類磁石
焼結時の熱で変形したり、度重なる熱履歴によって脆弱
化するという問題がある。特にセッターの変形は、この
セッター上で焼結される希土類磁石の焼結収縮に悪影響
を与えるため、焼結によって得られる希土類磁石の寸法
精度が著しく低下し、このため磁石の歩留まりが大きく
低下するという問題がある。また、熱履歴によって脆弱
化した焼結用セッターは、磁石製造工程中のハンドリン
グ工程において容易に破損してしまうため、希土類磁石
の製品コストが高くなる要因となっている。
【0004】そこで、上記金属製の焼結用セッターに代
わるものとして、耐熱性に優れるセラミックス製のセッ
ターが種々検討されているが、これらのセッターは希土
類磁石と反応しやすいものが多く、セラミックス製セッ
ターの大部分は希土類磁石の焼結用セッターとして使用
することが困難である。しかし、セラミックス製セッタ
ーの中でホウ化チタン焼結体セッターは、希土類磁石と
反応することもなく、また、高温においても変形するこ
とがないので、希土類磁石を焼結する際にこのセッター
を用いた場合、寸法精度に優れた希土類磁石を得ること
ができるという利点がある。
【0005】しかしながら、上記ホウ化チタン焼結体セ
ッターは耐熱衝撃性に劣るため、磁石焼結工程中に急冷
工程が含まれる場合、急冷されたセッターが熱応力で割
れてしまうという問題がある。
【0006】そこで、ホウ化チタン焼結体の耐熱衝撃性
を改善するために、ホウ化チタン焼結体を低密度化した
ものが、特開平2−204369号公報において提案さ
れている。
【0007】このような低密度ホウ化チタン焼結体を希
土類磁石焼結用セッターとして使用した場合、使用開始
時は変形や破損もなく、良好な希土類磁石が得られる
が、本発明者の検討によると、この低密度セッターを繰
り返して長期間使用した場合には、希土類磁石の焼結中
に、希土類磁石成分がセッター表面の開気孔から内部に
含浸し、セッターの使用回数が増えるに従ってこの含浸
の度合が大きくなる。この場合、希土類磁石が含浸した
含浸部と非含浸部とでは熱膨脹係数が異なるため、両者
の境界に熱応力が集中し、この集中部分を起点としてセ
ッターが破損してしまうという問題がある。
【0008】このセッターの破損は、早いものではセッ
ターを数バッチ使用したところで現われ、20バッチを
越える頃には当初のセッターの半数以上が割れてしまう
という事態が生じる。このため、希土類磁石の焼結にホ
ウ化チタン焼結体セッターを使用することは、コスト的
に困難であり、長期間使用しても割れが発生しないホウ
化チタン焼結体セッターの開発が要望される。
【0009】本発明は上記要望に応えるためになされた
もので、耐熱衝撃性に優れ、長期間の使用に耐えること
ができ、かつ良好な希土類磁石を得ることができる希土
類磁石焼結用セッターを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ホウ化チタ
ンと希土類酸化物、好ましくは酸化イットリウムとから
なり、理論密度に対する相対密度が95%以上である焼
結体を希土類磁石焼結用セッターとして用いた場合、ホ
ウ化チタン中に希土類酸化物が分散しているので緻密で
ありながら耐熱衝撃性に優れ、緻密であることから、焼
結体内部に希土類磁石成分が含浸することがないので希
土類磁石成分含浸に起因するセッターの割れを防止する
ことができ、このため従来のホウ化チタン焼結体セッタ
ーと比べて長寿命であるので希土類磁石を低コストで製
造することができ、また、上記ホウ化チタン焼結体と熱
膨脹係数が異なる他の物質が希土類酸化物であることか
らセッターが希土類磁石と反応することもないので高品
質の希土類磁石を得ることができることを知見し、本発
明をなすに至った。
【0011】なお、本発明のセッターが優れた耐熱衝撃
性を有する理由は、必ずしも明らかではないが、ホウ化
チタンと希土類酸化物の熱膨脹係数の違いにより加熱又
は冷却時に粒界にマイクロクラックが発生し、このマイ
クロクラックが亀裂の伝搬方向を変えるため、破壊に至
るような亀裂の進展がなく、実質的に耐熱衝撃性が向上
したためであると考えられる。
【0012】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明の希土類磁石焼結用セッターは、ホウ化チタンと希
土類酸化物とからなり、理論密度に対する相対密度が9
5%以上の焼結体である。
【0013】ここで、希土類磁石焼結用セッター中のホ
ウ化チタンと希土類酸化物との重量比率はホウ化チタン
30〜80重量%、希土類酸化物70〜20重量%、特
にホウ化チタン60〜80重量%、希土類酸化物20〜
40重量%とすることが好ましい。ホウ化チタンが30
重量%未満で希土類酸化物が70重量%を超える場合
は、耐熱衝撃性に劣り使用時に破損するおそれがある。
また、ホウ化チタンが80重量%を超えて希土類酸化物
が20重量%未満の場合は、通常の焼結手段では高密度
品を得ることが困難であり、HP等によって高密度品を
作成すると耐熱衝撃性に劣るおそれがある。
【0014】このセッターの理論密度に対する相対密度
は95%以上であるが、この値が95%未満の場合、セ
ッター表面からセッター内部へ通ずる開気孔が存在して
しまい、希土類磁石焼結中に、希土類磁石成分が上記開
気孔からセッター内部に含浸することによってセッター
に割れが発生してしまう。
【0015】本発明のセッターを製造するには、まず、
平均粒径が0.1〜10μm、好ましくは1〜5μmの
ホウ化チタン粉末30〜80重量%と平均粒径0.1〜
10μm、好ましくは1〜5μmの希土類酸化物粉末7
0〜20重量%をボールミルなどを用いて、好ましくは
エタノール等の有機溶媒を加えて混合し、この混合粉末
を金型内に充填し、1000kg/cm2程度の圧力で
加圧、成形し、次いで、この成形体を真空中又は不活性
ガス中で1500〜2000℃で0.5〜10時間焼結
する方法を採用することができるが、これに限定される
ものではなく、公知の他の方法、例えば成形工程を省
き、成形と焼結を同時に行うホットプレス法で焼結を行
う方法を採用することもできる。いずれの場合も、上記
混合粉末を焼結する際に、この焼結体の緻密化が十分に
行われるような焼結条件を選定することにより、95%
以上の相対密度を有する焼結体を作製する必要がある。
また、必要に応じて成形加工を行うことにより、所望の
形状のセッターを得ることができる。
【0016】以上の工程で得られた希土類磁石焼結用セ
ッターは、ホウ化チタン粒子と希土類酸化物粒子が均一
に分散し、緻密な組織を有するものである。
【0017】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0018】[実施例]平均粒径1μmのホウ化チタン
粉末60部、平均粒径1μmの酸化イットリウム粉末4
0部をエタノールを溶媒としてボールミルで12時間か
けて混合し、乾燥させ、原料粉末を得た。
【0019】この原料粉末を金型内に充填し、1000
kg/cm2の圧力で加圧成形を行い、成形体を得た。
次に、この成形体を黒鉛製容器内に収納し、真空中にお
いて1700℃で3時間かけて焼結を行った後、成形加
工を行って80×80×5mmのセッターを得た。この
セッターの密度(相対密度)は理論密度に対して98%
であった。
【0020】このようにして得られたセッター10枚を
使用し、繰り返し試験を行った。試験は1バッチ毎に、
サマリウム粉末とコバルト粉末とを2:17(mol)
に混合したSm−Co磁石原料粉末をφ20mm×10
mmtの形に成形した成形体を各セッター上に置き、温
度1300℃で、2時間の焼結を繰り返すことによって
行った。
【0021】試験結果の評価は、各バッチにおける希土
類磁石の焼結状態、及び各バッチ終了時に破損が認めら
れず、再使用可能なセッターの枚数で行った。結果を表
1に示す。
【0022】[比較例1]酸化イットリウムを含まない
以外は実施例1と同様にしてホウ化チタン焼結体を作製
した。得られたホウ化チタン焼結体の密度は理論密度に
対して70%であった。この焼結体について実施例1と
同様の繰り返し試験を行った。結果を表1に併記する。
【0023】[比較例2]ホウ化チタン粉末を真空中に
おいて温度2000℃、圧力200kg/cm2の条件
でホットプレスし、焼結体を得た。得られた焼結体は理
論密度に対し98%の密度であった。この焼結体につい
て実施例1と同様の繰り返し試験を行った。結果を表1
に併記する。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果から、酸化イットリウムを含ま
ない低密度セッター(比較例1)は、バッチ数が増すに
従ってセッターの割れが発生し、40バッチを経過した
時点で全数が破損し、再使用不可能となった。また、酸
化イットリウムを含まない高密度品(比較例2)は、希
土類磁石焼結工程中の急冷工程に耐えることができず、
初回バッチで全数が破損した。これに対して酸化イット
リウムを含有する高密度ホウ化チタン焼結体(実施例)
は、40バッチ経過後も全て再使用可能であった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱衝撃性に優れ、長
期間の使用に耐えることができる希土類磁石焼結用セッ
ターを得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホウ化チタンと希土類酸化物とからな
    り、理論密度に対する相対密度が95%以上の焼結体で
    あることを特徴とする希土類磁石焼結用セッター。
  2. 【請求項2】 上記希土類酸化物が酸化イットリウムで
    あることを特徴とする請求項1記載の希土類磁石焼結用
    セッター。
JP1785794A 1994-01-18 1994-01-18 希土類磁石焼結用セッター Pending JPH07207304A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021054690A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 東京窯業株式会社 焼成治具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021054690A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 東京窯業株式会社 焼成治具

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