JPH07206521A - ホウ化チタン焼結体、その製造方法及び焼成用治具 - Google Patents

ホウ化チタン焼結体、その製造方法及び焼成用治具

Info

Publication number
JPH07206521A
JPH07206521A JP6017855A JP1785594A JPH07206521A JP H07206521 A JPH07206521 A JP H07206521A JP 6017855 A JP6017855 A JP 6017855A JP 1785594 A JP1785594 A JP 1785594A JP H07206521 A JPH07206521 A JP H07206521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titanium boride
sintering
titanium
sintered body
boride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6017855A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Kubota
芳宏 久保田
Hidenobu Miyazawa
英伸 宮澤
Shu Kashida
周 樫田
Toshiyuki Murayama
俊幸 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP6017855A priority Critical patent/JPH07206521A/ja
Publication of JPH07206521A publication Critical patent/JPH07206521A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ホウ化チタン焼結体において、ホウ化チタ
ン、焼結助剤及びホウ化チタン生成成分を混合し、これ
を成形、焼結することによって、相対密度75%未満
で、三点曲げ強度が5kg/mm2以上のホウ化チタン
焼結体を得る。これは、焼成用治具として有効である。 【効果】 本発明のホウ化チタン焼結体によれば、相対
密度が75%未満、三点曲げ強度が5kg/mm2以上
の焼結体としたことにより、低密度でありながら高強度
を有し、耐熱衝撃性に優れ、急速な昇温、冷却を含む用
途において、割れの発生を防止することができる。従っ
て、セラミックスや活性金属の焼成用治具、特に永久磁
石焼成用治具として優れた特性を有する。また、本発明
の製造方法によれば、かかる低密度・高強度のホウ化チ
タン焼結体を簡単かつ確実に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低密度で高強度を有
し、耐熱衝撃性に優れ、急速な昇温、冷却を含む用途に
おいても割れの発生がないホウ化チタン焼結体、その製
造方法及び該焼結体よりなる焼成用治具に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ホウ化
チタン焼結体は、優れた機械的物性を有し、化学的、熱
的にも安定な材料であるが、非常に難焼結性の物質であ
るため、従来はホットプレス等の限られた製法でのみ製
造されていた。従って工業用材料としては非常に高価な
材料であり、広く普及するまでには至っていない。
【0003】しかしながら、近年焼結助剤の改良等によ
りホウ化チタンを常圧焼結で比較的安価に製造する方法
が開発され、今後ホウ化チタン焼結体の用途が更に拡大
することが予想されている。
【0004】例えば、ホウ化チタンは真空下、高温でも
安定なことからセラミックスや活性金属の真空中での焼
成の際の治具として使用することが考えられているが、
このような焼成プロセスにおいては急速加熱や急冷など
の大きな熱衝撃のかかる工程を要する場合が多く、耐熱
衝撃性に劣る従来のホウ化チタン焼結体では使用中に割
れが発生するという欠点があり、ホウ化チタン焼結体を
治具として使用することが困難であった。
【0005】このような問題に対し、従来、ホウ化チタ
ン焼結体の気孔率を下げ、密度を高くしたホウ化チタン
焼結体、具体的には気孔率を8〜25%としたホウ化チ
タン焼結体を永久磁石焼成用セッターとして用いること
が提案されている(特開平2−204369号公報)。
【0006】この提案では、気孔率を8〜25%とする
ことにより耐熱衝撃性を向上させることができ、気孔率
が25%以上であると強度が低下し、ハンドリングに必
要な強度(三点曲げ強度:10〜30kg/mm2)が
得られないとしている。
【0007】しかしながら、本発明者が検討した結果で
は、このように気孔率の小さい(密度の大きい)ホウ化
チタン焼結体は耐熱衝撃性がなお十分でなく、このため
焼成プロセスに急冷工程の多い活性金属の焼成用の治具
として用いる場合は、更に耐熱衝撃性を向上させること
が望まれた。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
耐熱衝撃性に優れ、急速な昇温、冷却工程を含むセラミ
ックスや活性金属の焼成用治具、特に永久磁石焼成用治
具として好適に用いられるホウ化チタン焼結体、その製
造方法及び焼成用治具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ホウ化チタ
ンを焼結する際に焼結助剤の他に焼結時にホウ化チタン
を生成する物質を添加し、気孔率が高く低密度の物質を
得ることにより、耐熱衝撃性が高く、ハンドリングに十
分な強度を持つホウ化チタン焼結体を製造することが可
能であることを知見した。
【0010】即ち、ホウ化チタン生成成分、特に酸化ホ
ウ素、酸化チタン及び炭素の混合物をホウ化チタンに添
加して焼結し、相対密度が75%未満のホウ化チタン焼
結体を得た場合(ここで、相対密度+気孔率=100%
の関係がある)、このように密度が小さく、気孔率が高
いにも拘らず、三点曲げ強度が5kg/mm2以上とい
う高強度を有し、ハンドリング性に支障がない上、低密
度で気孔率が高いため、優れた耐熱衝撃性を有し、急速
な昇温、冷却を与えても、割れが発生し難いことを知見
し、本発明をなすに至ったものである。
【0011】従って、本発明は、(1)相対密度が75
%未満であり、かつ三点曲げ強度が5kg/mm2以上
であることを特徴とするホウ化チタン焼結体、(2)ホ
ウ化チタン、焼結助剤及び焼結時にホウ化チタンを生成
するホウ化チタン生成成分(特に、酸化ホウ素、酸化チ
タン、炭素の混合物)を混合し、これを成形、焼結する
ことを特徴とするホウ化チタン焼結体の製造方法、及
び、(3)上記ホウ化チタン焼結体よりなる焼成用治具
を提供する。
【0012】ここで、本発明のホウ化チタン焼結体が優
れた耐熱衝撃性を有する理由は、必ずしも明らかではな
いが、焼結時に原料のホウ化チタン粒子の粒間で新たに
ホウ化チタンが生成し、生成したホウ化チタン粒子が原
料のホウ化チタン粒子と強固に結合するために低密度で
ありながら十分な強度を有すると考えることができる。
【0013】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明のホウ化チタン焼結体は、相対密度が75%未満であ
り、かつ三点曲げ強度(JIS−R1601)が5kg
/mm2以上のものである。相対密度が75%以上であ
ると耐熱衝撃性が劣り、本発明の目的を達成し得ない。
なお、相対密度は、より好ましくは70%以下であり、
また強度の点から60%以上であることが好ましい。一
方、三点曲げ強度は5kg/mm2以上であるが、より
好ましくは5〜10kg/mm2以上であり、5kg/
mm2より小さいと、特にセラミックスや活性金属の焼
成用治具としての用途において、ハンドリング性が低下
することから不適である。
【0014】上記ホウ化チタン焼結体は、耐熱衝撃性が
高く、かつ機械的強度も高いので、セラミックス等の焼
成用治具や活性金属の焼成用治具、とりわけ永久磁石の
焼成用治具として好適に用いられる。
【0015】本発明のホウ化チタンの製造方法は、ホウ
化チタン粉末に焼結助剤、更に焼結によりホウ化チタン
を生成する成分を混合し、これを所定の形状に成形した
後、焼結を行うものである。
【0016】この場合、ホウ化チタン粉末としては、特
に制限はされないが、平均粒径0.1〜10μm、特に
1〜5μmのものを用いることが好適である。また、焼
結助剤としては、ニッケル、クロム、モリブデン等の金
属又はこれらの金属のホウ化物や炭化物あるいはカーボ
ンなどの粉末が用いられる。これら焼結助剤の配合量
は、ホウ化チタン100重量部に対して好ましくは0.
1〜50重量部、より好ましくは1〜10重量部であ
る。
【0017】次に、ホウ化チタン生成成分としては、酸
化チタン、酸化ホウ素、炭素を混合したものが好適であ
るが、これらを含有する化合物の混合物でも差し支えな
い。この混合物は、下記反応によりホウ化チタンを生成
する。 TiO2+B23+5C→TiB2+5CO
【0018】上記混合物において、酸化チタン、酸化ホ
ウ素、炭素の混合比は特に制限されないが、典型的には
約1:1:5である。
【0019】なお、ホウ化チタン生成成分の配合量は、
ホウ化チタン100重量部に対して0.1〜50重量部
とすることが好ましく、より好ましくは1〜10重量部
である。配合量が0.1重量部より少ないと低密度であ
りながら高強度のホウ化チタン焼結体が得難い。
【0020】上記焼結原料を用いて成形、焼結を行う場
合、成形としては金型プレス成型、CIP成型法などが
採用し得る。また、焼結は、真空中又は窒素、アルゴン
等の不活性ガス中で1500〜2100℃、特に160
0〜1900℃において行うことが好ましい。なお、焼
結時間は通常0.5〜3時間である。
【0021】
【発明の効果】本発明のホウ化チタン焼結体によれば、
相対密度が75%未満、三点曲げ強度が5kg/mm2
以上の焼結体としたことにより、低密度でありながら高
強度を有し、耐熱衝撃性に優れ、急速な昇温、冷却を含
む用途において、割れの発生を防止することができる。
従って、セラミックスや活性金属の焼成用治具、特に永
久磁石焼成用治具として優れた特性を有する。
【0022】また、本発明の製造方法によれば、かかる
低密度・高強度のホウ化チタン焼結体を簡単かつ確実に
得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0024】〔実施例、比較例〕酸化ホウ素1モル、酸
化チタン1モル、炭素粉末5モルを混合して、ホウ化チ
タン生成成分を得た。次に、ホウ化チタン、焼結助剤及
び上記ホウ化チタン生成成分を表1に示す割合で混合
し、この混合物を50MPaの圧力でプレス成形した
後、BN製容器中において1900℃で1時間焼結を行
い、100mm×100mm×3mmの板状のホウ化チ
タン焼結体を得た。なお、比較例3は焼結方法としてホ
ットプレスにより20MPaの圧力で1900℃、3時
間焼結を行った。
【0025】
【表1】
【0026】得られたホウ化チタン焼結体の相対密度、
三点曲げ強度、落下試験及び耐熱衝撃性試験を下記方法
で評価した。結果を表2に示す。 相対密度:ホウ化チタン焼結体の密度をアルキメデス法
で測定し、理論上の密度から相対密度を求めた。 三点曲げ強度:JIS−R1601に準拠して行った。
3×4×40mmのサンプル10ヶについて測定し、そ
の平均値より求めた。 落下試験:ホウ化チタン焼結体をコンクリート製の床か
ら高さ10cmの位置より落下させて、割れ及び亀裂の
発生の有無を調べた。割れや亀裂の発生が認められない
場合を良好、その他を不良と判定した。 耐熱衝撃性試験:加熱炉内において、室温から1500
℃まで150分間で昇温した後、800℃まで20分間
で冷却後、更に5時間かけて200℃まで冷却した。そ
の後、炉外へ取り出して室温まで放冷した後、焼結体の
割れや亀裂の発生の有無を調べた。割れや亀裂の発生が
認められない場合を良好、その他を不良と判定した。
【0027】
【表2】
【0028】以上の結果より、ホウ化チタンと焼結助剤
とにホウ化チタン生成成分を添加し、成形、焼結して得
られる相対密度75%未満の焼結体は、実用上十分な強
度を有し、かつ耐熱衝撃性に優れた性能を有することが
認められた。
フロントページの続き (72)発明者 村山 俊幸 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対密度が75%未満であり、かつ三点
    曲げ強度が5kg/mm2以上であることを特徴とする
    ホウ化チタン焼結体。
  2. 【請求項2】 ホウ化チタン、焼結助剤及び焼結時にホ
    ウ化チタンを生成するホウ化チタン生成成分を混合し、
    これを成形、焼結することを特徴とするホウ化チタン焼
    結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ホウ化チタン生成成分が酸化ホウ素、酸
    化チタン、炭素の混合物である請求項2記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のホウ化チタン焼結体より
    なる焼成用治具。
JP6017855A 1994-01-18 1994-01-18 ホウ化チタン焼結体、その製造方法及び焼成用治具 Pending JPH07206521A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6017855A JPH07206521A (ja) 1994-01-18 1994-01-18 ホウ化チタン焼結体、その製造方法及び焼成用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6017855A JPH07206521A (ja) 1994-01-18 1994-01-18 ホウ化チタン焼結体、その製造方法及び焼成用治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07206521A true JPH07206521A (ja) 1995-08-08

Family

ID=11955280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6017855A Pending JPH07206521A (ja) 1994-01-18 1994-01-18 ホウ化チタン焼結体、その製造方法及び焼成用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07206521A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101017928B1 (ko) * 2010-11-22 2011-03-04 (주) 화인테크 금속을 이용한 고강도 붕화 티타늄 소결체 및 그 제조방법
CN104230352A (zh) * 2013-06-19 2014-12-24 美铝公司 用于烧结的垫板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101017928B1 (ko) * 2010-11-22 2011-03-04 (주) 화인테크 금속을 이용한 고강도 붕화 티타늄 소결체 및 그 제조방법
CN104230352A (zh) * 2013-06-19 2014-12-24 美铝公司 用于烧结的垫板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20190048811A (ko) 우수한 열전도도 및 열내구성을 가지는 탄화규소 소결체의 제조방법
JPH09268072A (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP2002003276A (ja) 炭化ケイ素−窒化ホウ素複合材料の反応合成
JPH0116791B2 (ja)
JPH07206521A (ja) ホウ化チタン焼結体、その製造方法及び焼成用治具
JP2000154062A (ja) 炭化ホウ素焼結体およびその製造方法
JP4969030B2 (ja) 耐溶融金属用部材およびその製造方法
JP4295491B2 (ja) 銅−タングステン合金およびその製造方法
JP2603950B2 (ja) 高強度・高耐食性セラミックスの製造方法
JP2737323B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPH05279121A (ja) 炭化タングステン−アルミナ質焼結体およびその製法
JPH061660A (ja) 耐クリープ性Si−SiC質焼結体
JP7378690B1 (ja) 窒化ホウ素焼結体及びその製造方法、セッター、並びに容器
JPH06116045A (ja) 窒化珪素焼結体及びその製造方法
JPH06279124A (ja) 窒化ケイ素焼結体の製造方法
JP3492648B2 (ja) TiN−Al2O3系焼結体
JPH01239068A (ja) 硼化チタン系焼結体及びその製造方法
JP3662628B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
JP2946593B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
JP3529053B2 (ja) 窒化珪素焼結体の製造方法
JPH05238829A (ja) 窒化けい素セラミックス焼結体
JPS6125676B2 (ja)
JPH0483752A (ja) 焼結性物質混合物
JPS63282163A (ja) 高靭性窒化ケイ素セラミックスの製造方法
JP2000063180A (ja) 六方晶窒化ほう素焼結体及びその製造方法