JP2737323B2 - 窒化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents
窒化珪素質焼結体の製造方法Info
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- JP2737323B2 JP2737323B2 JP1320047A JP32004789A JP2737323B2 JP 2737323 B2 JP2737323 B2 JP 2737323B2 JP 1320047 A JP1320047 A JP 1320047A JP 32004789 A JP32004789 A JP 32004789A JP 2737323 B2 JP2737323 B2 JP 2737323B2
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/515—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
- C04B35/58—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
- C04B35/584—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride
- C04B35/593—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by pressure sintering
- C04B35/5935—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by pressure sintering obtained by gas pressure sintering
Description
(産業上の利用分野) 本発明は、自動車,機械装置,化学装置,宇宙航空機
器などの幅広い分野において使用される各種構造部品の
素材として利用でき、特に優れた高温強度を有するファ
インセラミックス部材を得るのに好適な窒化珪素質焼結
体の製造方法に関するものである。 (従来の技術) 窒化珪素を主成分とする窒化珪素質焼結体は、常温お
よび高温で化学的に安定であり、高い機械的強度を有し
ているため、軸受などの摺動部材、ターボチャージャロ
ーターなどのエンジン部材として好適な材料である。 しかし、窒化珪素はこれ単独では焼結が困難であるた
め、通常の場合には、窒化珪素にMgO,Al2O3,Y2O3など
の酸化物を焼結助剤として多量に添加して焼成する方法
が用いられている(この種の窒化珪素質焼結体の製造方
法としては、特開昭49−63710号,特開昭54−15916号,
特開昭60−137873号などに開示された多くのものがあ
る。)。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述したように、窒化珪素にMgO,Al2O
3,Y2O3などの酸化物を焼結助剤として多量に添加して
焼成することにより得られた従来の窒化珪素質焼結体に
おいては、焼結体中の粒界に多量の酸化物成分を含有
し、これが高温で窒化珪素の酸化を促進するため、この
焼結体を素材とする各種構造部品の耐クリープ特性,高
温強度,耐酸化性などの高温特性が低下することがある
という課題があった。 (発明の目的) 本発明は、上記したような従来の課題に着目してなさ
れたもので、常温のみならずとくに高温における強度特
性に優れており、高温において強度低下が少ないと共に
高温における耐酸化性にも優れている窒化珪素質焼結体
を得ることが可能である窒化珪素質焼結体の製造方法を
提供することを目的としている。
器などの幅広い分野において使用される各種構造部品の
素材として利用でき、特に優れた高温強度を有するファ
インセラミックス部材を得るのに好適な窒化珪素質焼結
体の製造方法に関するものである。 (従来の技術) 窒化珪素を主成分とする窒化珪素質焼結体は、常温お
よび高温で化学的に安定であり、高い機械的強度を有し
ているため、軸受などの摺動部材、ターボチャージャロ
ーターなどのエンジン部材として好適な材料である。 しかし、窒化珪素はこれ単独では焼結が困難であるた
め、通常の場合には、窒化珪素にMgO,Al2O3,Y2O3など
の酸化物を焼結助剤として多量に添加して焼成する方法
が用いられている(この種の窒化珪素質焼結体の製造方
法としては、特開昭49−63710号,特開昭54−15916号,
特開昭60−137873号などに開示された多くのものがあ
る。)。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述したように、窒化珪素にMgO,Al2O
3,Y2O3などの酸化物を焼結助剤として多量に添加して
焼成することにより得られた従来の窒化珪素質焼結体に
おいては、焼結体中の粒界に多量の酸化物成分を含有
し、これが高温で窒化珪素の酸化を促進するため、この
焼結体を素材とする各種構造部品の耐クリープ特性,高
温強度,耐酸化性などの高温特性が低下することがある
という課題があった。 (発明の目的) 本発明は、上記したような従来の課題に着目してなさ
れたもので、常温のみならずとくに高温における強度特
性に優れており、高温において強度低下が少ないと共に
高温における耐酸化性にも優れている窒化珪素質焼結体
を得ることが可能である窒化珪素質焼結体の製造方法を
提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明に係わる窒化珪素質焼結体の製造方法は、0.5
重量%以上4.0重量%以下の酸化珪素を含む窒化珪素粉
末に、0.1重量%以上酸化珪素含有量以下の1種または
2種以上の周期表III a族元素の酸化物(ただし、Sc,E
r,Tm,Yb,Luの1種または2種以上の酸化物のみからなる
ものを除く。)を添加した混合体を5気圧以上200気圧
以下でかつ1800〜2000℃の窒素雰囲気中でかさ密度が理
論密度の95%以上でかつ全酸素量が1.3重量%以下とな
るまで焼成する構成としたことを特徴としており、この
ような窒化珪素質焼結体の製造方法の構成を前述した従
来の課題を解決するための手段としたものである。 一般に、焼結体の酸化は重量増加により評価される。 すなわち、窒化珪素質焼結体を酸素が存在する雰囲気
中で高温に加熱すると、窒化珪素が次の反応により酸化
され、その結果として重量増加が観察される。 Si3N4+3O2→3SiO2+2N2 したがって、重量増加が少ないほど、耐酸化性に優れ
ているといえる。 窒化珪素の酸化では、酸化物粒界相を経由して物質移
動が起こるため、粒界の組成は酸化に大きい影響を及ぼ
す。 本発明では、窒化珪素中の酸化珪素の量と酸化物の添
加量を制御することにより、窒化珪素の粒界に耐熱性に
優れかつ耐酸化性に優れる組成の酸化物が形成され、こ
れによって耐酸化性が向上することを見い出した。 本発明に係わる窒化珪素質焼結体の製造方法におい
て、出発原料は窒化珪素粉末と周期表III a族元素の酸
化物である。 これらのうち、窒化珪素粉末はそれに含まれる不純物
金属元素や酸素含有量は少ない方が望ましく、また、0.
5重量%以上4.0重量%以下の酸化珪素を含む窒化珪素粉
末が使用される。 この場合、窒化珪素粉末中の酸化珪素含有量が0.5重
量%よりも少ないと十分にち密化しないことがあり、ま
た4.0重量%よりも多いと焼結体の高温強度が低下する
こととなるので、酸化珪素含有量が0.5重量%以上4.0重
量%以下の窒化珪素粉末を用いた。 また、同じく出発原料となる酸化物を構成する周期表
III a族元素としては、Sc,Y,ランタノイド(原子番号57
〜71),アクチノイド(原子番号89〜103)などがある
が、通常の場合にはこれらのうちY,La,Nd,Smなどが価
格、入手性あるいは取扱い性の都合などにより使用され
やすい。 この場合、酸化物は1種類の単独添加でもよいが、と
くに酸化物助剤量が少ない場合は焼結性を向上させるた
めに2種類以上の混合系酸化物を焼結助剤として用いる
のがよい。 そして、窒化珪素粉末に対する上記1種または2種以
上の周期表III a族元素の酸化物の添加量は、0.1重量%
未満では十分にち密化しないこととなるので好ましくな
く、また酸化珪素含有量よりも多く添加すると粒界が酸
化珪素の少ない組成となるため、耐酸化性が低下するこ
ととなるので好ましくなく、このようなことから上記酸
化物の添加量は0.1重量%以上酸化珪素含有量以下とし
た。 次に、出発原料である窒化珪素粉末と周期表III a族
元素の酸化物とを混合して混合体としたのち成形するに
際しては、例えば、金属プレス成形,ラバープレス成
形,射出成形など、通常のセラミックスの成形方法が、
目的とする成形部材の形状等にあわせて選択されるが、
特に限定されない。 次に、前記成形体に対しては、第1図に示すように、
5気圧以上200気圧以下でかつ1800〜2000℃の窒素雰囲
気中でかさ密度が理論密度の95%以上でかつ全酸素量が
1.3重量%以下となるまで焼成を行うが、このとき、雰
囲気圧力が5気圧よりも低いと窒化珪素の熱分解がおこ
りやすくなり、ち密な焼結体が得られなくなるので好ま
しくなく、雰囲気圧力が200気圧よりも高いと終期焼結
が妨げられて密度が低下するので好ましくない。また、
焼成温度が1800℃よりも低いと十分な量の液相が生成し
ないため十分にち密化せず、2000℃よりも高いと窒化珪
素の粒成長がおこりやすくなるため強度が低下するので
好ましくない。 そしてこの焼成は、焼結体のかさ密度が理論密度の95
%以上であるち密な焼結体が得られるまで行うようにし
ており、かさ密度が95%よりも低いと室温および高温で
の強度が十分なものとならない。 そして、本発明に係わる製造方法により得られた窒化
珪素質焼結体は、かさ密度が理論密度の95%以上であ
り、全酸素量が1.3重量%以下であって、窒化珪素の粒
界に耐熱性および耐酸化性に優れる組成の酸化物が形成
されているので、耐クリープ特性,高温強度,耐熱性,
耐酸化性などの高温特性に著しく優れたものとなってい
る。 (発明の作用) 本発明に係わる窒化珪素質焼結体の製造方法では、窒
化珪素粉末中の酸化珪素含有量、焼結助剤として添加す
る酸化物の種類と量、焼成温度とガス圧力を制御してか
さ密度が理論密度の95%以上でかつ全酸素量が1.3重量
%以下となるまで焼成を行うようにしているので、窒化
珪素の粒界に耐熱性および耐酸化性に優れた組成の酸化
物が形成されることとなり、耐クリープ特性,高温強
度,耐熱性,耐酸化性などの高温特性に優れたものとな
るという作用がもたらされる。 (実施例) 第1表に示すように、平均粒径が1.0μm,酸化珪素含
有量が3.5重量%の窒化珪素粉末A(実施例1〜51,比較
例57〜62)と、平均粒径が1.5μm,酸化珪素含有量が2.5
重量%の窒化珪素粉末B(実施例52〜56)とを用い、第
1表に示した酸化物を助剤として添加して、エタノール
中で24時間ボールミル混合を行い、乾燥した後、20MPa
の圧力で金型成形したあと200MPaの圧力でラバープレス
成形して、6×6×50mmの成形体を作製した。 次いで、この成形体を第2表に示した条件1,2,3の圧
力の窒素ガス圧下において毎時500℃の昇温速度で昇温
し、同じく第2表に示した条件1,2,3の温度および時間
の焼成を行った。なお、第1表に示すように、実施例1
〜47および比較例57〜62で条件1を採用し、実施例49〜
51で条件2を採用し、実施例52〜56で条件3を採用し
た。 次に、ここで得られた各焼結体中の全酸素量を酸素分
析計により測定し、また各焼結体を3×4×40mmの形状
にダイヤモンドホイールで研削加工し、室温および1400
℃、スパン30mmの3点曲げ試験を行った。 また、前記3×4×40mmの試験片を大気中で1300℃で
100時間加熱し、重量変化(酸化増量)を測定した。 これらの結果を同じく第1表に示す。 第1表に示した結果より明らかなように、本発明の製
造条件を満足する実施例1〜56の窒化珪素質焼結体は、
いずれも全酸素量が1.3重量%以下と少なく、かさ密度
が理論密度の95%以上となっていると共に、高温におけ
る強度低下が少なく、高温での強度が高いものになって
おり、酸化増量も少なく耐酸化性に優れたものになって
いることが認められた。これに対して、酸化物含有量が
酸化珪素含有量よりも多い比較例57〜62の窒化珪素質焼
結体では焼結体中の全酸素量が多く、粒界中に多量の酸
化物成分を含有しているため高温での強度低下が大きい
と共に、耐酸化性にも劣ったものとなっていることが認
められた。
重量%以上4.0重量%以下の酸化珪素を含む窒化珪素粉
末に、0.1重量%以上酸化珪素含有量以下の1種または
2種以上の周期表III a族元素の酸化物(ただし、Sc,E
r,Tm,Yb,Luの1種または2種以上の酸化物のみからなる
ものを除く。)を添加した混合体を5気圧以上200気圧
以下でかつ1800〜2000℃の窒素雰囲気中でかさ密度が理
論密度の95%以上でかつ全酸素量が1.3重量%以下とな
るまで焼成する構成としたことを特徴としており、この
ような窒化珪素質焼結体の製造方法の構成を前述した従
来の課題を解決するための手段としたものである。 一般に、焼結体の酸化は重量増加により評価される。 すなわち、窒化珪素質焼結体を酸素が存在する雰囲気
中で高温に加熱すると、窒化珪素が次の反応により酸化
され、その結果として重量増加が観察される。 Si3N4+3O2→3SiO2+2N2 したがって、重量増加が少ないほど、耐酸化性に優れ
ているといえる。 窒化珪素の酸化では、酸化物粒界相を経由して物質移
動が起こるため、粒界の組成は酸化に大きい影響を及ぼ
す。 本発明では、窒化珪素中の酸化珪素の量と酸化物の添
加量を制御することにより、窒化珪素の粒界に耐熱性に
優れかつ耐酸化性に優れる組成の酸化物が形成され、こ
れによって耐酸化性が向上することを見い出した。 本発明に係わる窒化珪素質焼結体の製造方法におい
て、出発原料は窒化珪素粉末と周期表III a族元素の酸
化物である。 これらのうち、窒化珪素粉末はそれに含まれる不純物
金属元素や酸素含有量は少ない方が望ましく、また、0.
5重量%以上4.0重量%以下の酸化珪素を含む窒化珪素粉
末が使用される。 この場合、窒化珪素粉末中の酸化珪素含有量が0.5重
量%よりも少ないと十分にち密化しないことがあり、ま
た4.0重量%よりも多いと焼結体の高温強度が低下する
こととなるので、酸化珪素含有量が0.5重量%以上4.0重
量%以下の窒化珪素粉末を用いた。 また、同じく出発原料となる酸化物を構成する周期表
III a族元素としては、Sc,Y,ランタノイド(原子番号57
〜71),アクチノイド(原子番号89〜103)などがある
が、通常の場合にはこれらのうちY,La,Nd,Smなどが価
格、入手性あるいは取扱い性の都合などにより使用され
やすい。 この場合、酸化物は1種類の単独添加でもよいが、と
くに酸化物助剤量が少ない場合は焼結性を向上させるた
めに2種類以上の混合系酸化物を焼結助剤として用いる
のがよい。 そして、窒化珪素粉末に対する上記1種または2種以
上の周期表III a族元素の酸化物の添加量は、0.1重量%
未満では十分にち密化しないこととなるので好ましくな
く、また酸化珪素含有量よりも多く添加すると粒界が酸
化珪素の少ない組成となるため、耐酸化性が低下するこ
ととなるので好ましくなく、このようなことから上記酸
化物の添加量は0.1重量%以上酸化珪素含有量以下とし
た。 次に、出発原料である窒化珪素粉末と周期表III a族
元素の酸化物とを混合して混合体としたのち成形するに
際しては、例えば、金属プレス成形,ラバープレス成
形,射出成形など、通常のセラミックスの成形方法が、
目的とする成形部材の形状等にあわせて選択されるが、
特に限定されない。 次に、前記成形体に対しては、第1図に示すように、
5気圧以上200気圧以下でかつ1800〜2000℃の窒素雰囲
気中でかさ密度が理論密度の95%以上でかつ全酸素量が
1.3重量%以下となるまで焼成を行うが、このとき、雰
囲気圧力が5気圧よりも低いと窒化珪素の熱分解がおこ
りやすくなり、ち密な焼結体が得られなくなるので好ま
しくなく、雰囲気圧力が200気圧よりも高いと終期焼結
が妨げられて密度が低下するので好ましくない。また、
焼成温度が1800℃よりも低いと十分な量の液相が生成し
ないため十分にち密化せず、2000℃よりも高いと窒化珪
素の粒成長がおこりやすくなるため強度が低下するので
好ましくない。 そしてこの焼成は、焼結体のかさ密度が理論密度の95
%以上であるち密な焼結体が得られるまで行うようにし
ており、かさ密度が95%よりも低いと室温および高温で
の強度が十分なものとならない。 そして、本発明に係わる製造方法により得られた窒化
珪素質焼結体は、かさ密度が理論密度の95%以上であ
り、全酸素量が1.3重量%以下であって、窒化珪素の粒
界に耐熱性および耐酸化性に優れる組成の酸化物が形成
されているので、耐クリープ特性,高温強度,耐熱性,
耐酸化性などの高温特性に著しく優れたものとなってい
る。 (発明の作用) 本発明に係わる窒化珪素質焼結体の製造方法では、窒
化珪素粉末中の酸化珪素含有量、焼結助剤として添加す
る酸化物の種類と量、焼成温度とガス圧力を制御してか
さ密度が理論密度の95%以上でかつ全酸素量が1.3重量
%以下となるまで焼成を行うようにしているので、窒化
珪素の粒界に耐熱性および耐酸化性に優れた組成の酸化
物が形成されることとなり、耐クリープ特性,高温強
度,耐熱性,耐酸化性などの高温特性に優れたものとな
るという作用がもたらされる。 (実施例) 第1表に示すように、平均粒径が1.0μm,酸化珪素含
有量が3.5重量%の窒化珪素粉末A(実施例1〜51,比較
例57〜62)と、平均粒径が1.5μm,酸化珪素含有量が2.5
重量%の窒化珪素粉末B(実施例52〜56)とを用い、第
1表に示した酸化物を助剤として添加して、エタノール
中で24時間ボールミル混合を行い、乾燥した後、20MPa
の圧力で金型成形したあと200MPaの圧力でラバープレス
成形して、6×6×50mmの成形体を作製した。 次いで、この成形体を第2表に示した条件1,2,3の圧
力の窒素ガス圧下において毎時500℃の昇温速度で昇温
し、同じく第2表に示した条件1,2,3の温度および時間
の焼成を行った。なお、第1表に示すように、実施例1
〜47および比較例57〜62で条件1を採用し、実施例49〜
51で条件2を採用し、実施例52〜56で条件3を採用し
た。 次に、ここで得られた各焼結体中の全酸素量を酸素分
析計により測定し、また各焼結体を3×4×40mmの形状
にダイヤモンドホイールで研削加工し、室温および1400
℃、スパン30mmの3点曲げ試験を行った。 また、前記3×4×40mmの試験片を大気中で1300℃で
100時間加熱し、重量変化(酸化増量)を測定した。 これらの結果を同じく第1表に示す。 第1表に示した結果より明らかなように、本発明の製
造条件を満足する実施例1〜56の窒化珪素質焼結体は、
いずれも全酸素量が1.3重量%以下と少なく、かさ密度
が理論密度の95%以上となっていると共に、高温におけ
る強度低下が少なく、高温での強度が高いものになって
おり、酸化増量も少なく耐酸化性に優れたものになって
いることが認められた。これに対して、酸化物含有量が
酸化珪素含有量よりも多い比較例57〜62の窒化珪素質焼
結体では焼結体中の全酸素量が多く、粒界中に多量の酸
化物成分を含有しているため高温での強度低下が大きい
と共に、耐酸化性にも劣ったものとなっていることが認
められた。
以上説明してきたように、この発明に係わる窒化珪素
質焼結体の製造方法によれば、窒化珪素中の酸化珪素含
有量、焼結助剤として添加する酸化物の種類および量,
ガス圧力,焼成温度を制御して焼成することにより、か
さ密度が理論密度の95%以上でかつ全酸素量が1.3重量
%以下の窒化珪素質焼結体を製造するようにしているの
で、粒界には耐熱性および耐酸化性に優れる組成の酸化
物が形成されていることから、常温強度に優れているの
みならず、高温における強度の低下が著しく少ないと共
に、耐酸化性にも著しく優れたものとなっており、耐ク
リープ特性,高温強度,耐熱性,耐酸化性などの高温特
性に優れたファインセラミックス材料を製造することが
可能であり、高温で使用される各種構造部品の素材とし
て好適なものであって、これら各種構造部材の軽量化に
大きく貢献するという非常に優れた効果がもたらされ
る。
質焼結体の製造方法によれば、窒化珪素中の酸化珪素含
有量、焼結助剤として添加する酸化物の種類および量,
ガス圧力,焼成温度を制御して焼成することにより、か
さ密度が理論密度の95%以上でかつ全酸素量が1.3重量
%以下の窒化珪素質焼結体を製造するようにしているの
で、粒界には耐熱性および耐酸化性に優れる組成の酸化
物が形成されていることから、常温強度に優れているの
みならず、高温における強度の低下が著しく少ないと共
に、耐酸化性にも著しく優れたものとなっており、耐ク
リープ特性,高温強度,耐熱性,耐酸化性などの高温特
性に優れたファインセラミックス材料を製造することが
可能であり、高温で使用される各種構造部品の素材とし
て好適なものであって、これら各種構造部材の軽量化に
大きく貢献するという非常に優れた効果がもたらされ
る。
第1図は本発明の窒化処理条件を示す説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】0.5重量%以上4.0重量%以下の酸化珪素を
含む窒化珪素粉末に、0.1重量%以上酸化珪素含有量以
下の1種または2種以上の周期表III a族元素の酸化物
(ただし、Sc,Er,Tm,Yb,Luの1種または2種以上の酸化
物のみからなるものを除く。)を添加した混合体を5気
圧以上200気圧以下でかつ1800〜2000℃の窒素雰囲気中
でかさ密度が理論密度の95%以上でかつ全酸素量が1.3
重量%以下となるまで焼成することを特徴とする窒化珪
素質焼結体の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1320047A JP2737323B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
US08/143,233 US5545362A (en) | 1989-12-08 | 1993-10-29 | Production method of sintered silicon nitride |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1320047A JP2737323B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03183660A JPH03183660A (ja) | 1991-08-09 |
JP2737323B2 true JP2737323B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=18117142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1320047A Expired - Fee Related JP2737323B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 窒化珪素質焼結体の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5545362A (ja) |
JP (1) | JP2737323B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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US6610113B1 (en) * | 1999-09-09 | 2003-08-26 | Kennametal Pc Inc. | Process for heat treating ceramics and articles of manufacture made thereby |
EP2094623A1 (en) * | 2006-12-22 | 2009-09-02 | Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. | Silicon nitride body and method of manufacture |
WO2009012455A1 (en) | 2007-07-18 | 2009-01-22 | Oxane Materials, Inc. | Proppants with carbide and/or nitride phases |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS523647B2 (ja) * | 1972-10-24 | 1977-01-29 | ||
US4025351A (en) * | 1972-10-24 | 1977-05-24 | Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho | Sintered silicon nitride base ceramic and said ceramic |
US4341874A (en) * | 1977-01-13 | 1982-07-27 | Tokyo Shibaura Electric Co., Ltd. | Si3 N4 Ceramic powder material and method for manufacturing the same |
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