JPH07207022A - 低誘電率熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

低誘電率熱硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH07207022A
JPH07207022A JP553794A JP553794A JPH07207022A JP H07207022 A JPH07207022 A JP H07207022A JP 553794 A JP553794 A JP 553794A JP 553794 A JP553794 A JP 553794A JP H07207022 A JPH07207022 A JP H07207022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
total number
parts
prepolymer
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP553794A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuto Oonami
一登 濤
Toshiro Takeda
敏郎 竹田
Kenichi Suzuki
憲一 鈴木
Hisafumi Enoki
尚史 榎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP553794A priority Critical patent/JPH07207022A/ja
Publication of JPH07207022A publication Critical patent/JPH07207022A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement

Abstract

(57)【要約】 【構成】 シアネートエステル化合物及び/又はそのプ
レポリマー(a)、ビスマレイミド化合物及び/又はそ
のプレポリマー(b)、フッ素原子を含むシアネートエ
ステル化合物及び/又はそのプレポリマー(c)、臭素
化マレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー
(d)、2官能以上の臭素化エポキシ化合物(e)とか
らなり、(a)と(b)との重量比が99/1〜1/9
9の範囲にあり、(a)と(b)との合計100重量部
に対して(c)が1〜100重量部、(d)が1〜10
0重量部、(e)が10〜100重量部であることを特
徴とする低誘電率熱硬化性樹脂組成物。 【効果】 低誘電率、低誘電正接で金属への接着性及び
難燃性、耐熱性、耐薬品性にも優れ、低誘電率や低誘電
正接が必要とされるプリント配線板用に最適な樹脂組成
物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低誘電率、低誘電正接
で、金属への接着性に優れた高耐熱性でかつ難燃性を有
する熱硬化性樹脂組成物に関するものであり、積層板、
金属箔張積層板等に好適に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波領域で用いられるプリント
配線板に、耐熱性に優れ、低誘電率、低誘電正接の積層
板用樹脂が望まれている。これに対し、誘電率の小さい
フッ素樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂などの熱可塑
性樹脂が提案されているが、作業性、接着性が悪く、信
頼性に欠けるなどの問題があった。そこで作業性、接着
性を改善する目的で、エポキシ変性ポリフェニレンエー
テル樹脂あるいはポリフェニレンエーテル変性エポキシ
樹脂も提案されている。しかしエポキシ樹脂の誘電率が
高く満足な特性が得られていない。ポリフェニレンエー
テル樹脂と多官能シアン酸エステル樹脂類、更にこれに
その他の樹脂を配合し、ラジカル重合開始剤を添加し、
予備反応させてなる硬化可能な樹脂組成物(特開昭57
−185350号公報)が知られているが、誘電率の低
下は不十分であった。
【0003】また熱硬化性の1,2-ポリブタジエンを主
成分とするポリブタジエンは低誘電率であるが、接着性
に劣り耐熱性が不十分であった。ポリフェニレンエーテ
ル100重量部に対し、1,2-ポリブタジエン5〜20
重量部、架橋性モノマー5〜10重量部及びラジカル架
橋剤を配合した組成物(特開昭61−83224号公
報)が知られているが、分子量数千の1,2-ポリブタジ
エンを用いた場合には組成物から溶媒を除いた場合にベ
タツキが残り、ガラス基材等に塗布、含浸して得られる
プリプレグがタックフリーの状態を維持できないので実
用上問題があった。一方、ベタツキを無くすために高分
子量の1,2-ポリブタジエンを用いる方法があるが、こ
の方法によれば溶媒への溶解性が低下し、溶液が高粘度
になり流動性が低下し、実用上問題であつた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低誘電率、
低誘電正接、高耐熱性、高接着性を有し、難燃性にも優
れた熱硬化性樹脂を得るべく鋭意検討を重ねた結果なさ
れたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
で示されるシアネートエステル化合物及び/又はそのプ
レポリマー(a)、一般式(2)で示されるビスマレイ
ミド化合物及び/又はそのプレポリマー(b)、一般式
(3)で示されるフッ素原子を含むシアネートエステル
化合物及び/又はそのプレポリマー(c)、一般式
(4)又は(5)で示される臭素化マレイミド化合物及
び/又はそのプレポリマー(d)、2官能以上の臭素化
エポキシ化合物(e)とからなり、(a)と(b)との
重量比が99/1〜1/99の範囲にあり、(a)と
(b)との合計100重量部に対して(c)が1〜10
0重量部、(d)が1〜100重量部、(e)が10〜
100重量部であることを特徴とする低誘電率熱硬化性
樹脂組成物である。
【0006】
【化1】 (R1〜R8は水素あるいはアルキル基を示し、互いに同
一であっても異なっていてもよく、R9は2価の脂肪族
残基を示し、かつR1〜R9の炭素数の合計は9以上であ
る。)
【0007】
【化2】 (R10〜R17は水素あるいはアルキル基を示し、互いに
同一であっても異なっていてもよく、R18は2価の脂肪
族残基を示し、かつR10〜R18の炭素数の合計は9以上
である。)
【0008】
【化3】 (X1〜X10は、水素、フッ素、アルキル基あるいはパ
ーフルオロアルキル基を示し、互いに同一であっても異
なっていてもよく、かつX1〜X10のフッ素数の合計は
4以上である。)
【0009】
【化4】 (X11〜X26は、水素、臭素あるいはアルキル基を示
し、互いに同一であっても異なっていてもよく、R19
2価の脂肪族残基を示し、かつX11〜X26の臭素数の合
計は4以上である。)
【0010】
【化5】 (X27〜X31は、水素、臭素あるいはアルキル基を示
し、互いに同一であっても異なっていてもよく、かつX
27〜X31の臭素数の合計は2以上である。)
【0011】本発明に用いられる一般式(1)、(3)
で示されるシアネートエステル化合物及び/又はそのプ
レポリマーは、分子内に2個以上のシアネートエステル
基を有する有機化合物を意味する。本発明においては、
この多官能シアネートエステル類そのもの、又はこれか
ら誘導されるプレポリマーを用いることができる。これ
らの化合物は、必要に応じて、ナフテン酸亜鉛、ナフテ
ン酸コバルト、ナフテン酸銅、ナフテン酸鉛、オクチル
酸亜鉛、オクチル酸錫、鉛アセチルアセトナート、ジブ
チル錫マレエート等の触媒を用いることによって、シア
ネートエステル基を三量化し、適当に反応を調整してプ
レポリマー化することができる。シアネートエステル基
は三量化することによってsym−トリアジン環を分子
内に形成し、最終的に加熱硬化することが可能である。
【0012】式(1)におけるR1〜R8の置換基は、水
素又はアルキル基を、R9は2価の脂肪族残基を意味す
る。さらに、R1〜R9のアルキル置換基の全炭素数の合
計は9以上であることが好ましい。炭素数が9以上にな
ると、加熱硬化した構造の中に自由体積を増加させるこ
とができ、誘電率、誘電正接を低下させることができる
ので好ましい。炭素数の合計が9未満であると、誘電
率、誘電正接の低下が充分でないので好ましくない。
【0013】本発明において用いられるシアネートエス
テル化合物は、一般式(1)で示されるものであれば特
に限定されるものではないが、具体例を示すと、2,2-
ビス(4-シアナートフェニル)ノナン、2,2-ビス(3-
ターシャリーブチル-4-シアナートフェニル)プロパ
ン、2,2-ビス(3-セカンダリーブチル-4-シアナート
フェニル)プロパン、1,1-ビス(4-シアナートフェニ
ル)デカン、1,1-ビス(2-メチル-4-シアナート-5-
ターシャリーブチルフェニル)-2-メチル-プロパン、
4,4'-シクロヘキシリデン-ビス[2-(1,1-ジメチル
エチル)シアナートベンゼン]、4,4'-メチレン-ビス
[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)シアナートベンゼ
ン]、4,4'-メチレン-ビス[2,6-ジ-セカンダリーブ
チルシアナートベンゼン]、4,4'-シクロヘキシリデン
-ビス(2-シクロヘキシル-1-シアナートベンゼン)、
4,4'-メチレン-ビス(2-ノニル-シアナートベンゼ
ン)、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ビス
(1,1-ジメチルエチル)シアナートベンゼン]、4,4'-
(2-エチルヘキシリデン)ビスシアナートベンゼン、4,
4'-(1-メチルヘプチリデン)ビスシアナートベンゼン、4,4'-
シクロヘキシリデン-ビス(3-メチル-シアナートベンゼ
ン)などである。
【0014】本発明に用いられる一般式(2)、(4)
で示されるビスマレイミド化合物は、無水マレイン酸と
ジアミンとを反応させて得られるビスマレアミド酸をさ
らに脱水閉環イミド化したものである。このビスマレイ
ミドを、さらに多官能アミンや多官能アリルフェノール
化合物と200℃以下の温度で反応させることによりプ
レポリマーを得ることが可能である。このようにして得
られたビスマレイミド及び/又はそのプレポリマーは耐
熱性に優れており、2種以上を組合わせて用いることも
勿論可能である。
【0015】式(2)におけるR10〜R17の置換基は、
水素又はアルキル基を、R18は2価の脂肪族残基を意味
する。さらに、R10〜R18のアルキル置換基の全炭素数
の合計は9以上であることが好ましい。炭素数が9以上
になると、加熱硬化した構造の中に自由体積を増加させ
ることができ、誘電率、誘電正接を低下させることがで
きるので好ましい。炭素数の合計が9未満であると、誘
電率、誘電正接の低下が充分でないので好ましくない。
【0016】本発明において用いられるビスマレイミド
化合物は、一般式(2)で示されるものであれば特に限
定されるものではないが、具体例を挙げると、2,2-ビ
ス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]ノナン、
2,2-ビス[3-ターシャリーブチル-4-(4-マレイミド
フェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[3-セカン
ダリーブチル-4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]
プロパン、1,1-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)
フェニル]デカン、1,1-ビス[2-メチル-4-(4-マレ
イミドフェノキシ)-5-ターシャリーブチルフェニル]-
2-メチルプロパン、4,4'-シクロヘキシリデン-ビス
[1-(4-マレイミドフェノキシ)-2-(1,1-ジメチルエ
チル)ベンゼン]、4,4'-メチレン-ビス[1-(4-マレイ
ミドフェノキシ)-2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)ベ
ンゼン]、4,4'-メチレン-ビス[1-(4-マレイミドフ
ェノキシ)-2,6-ジ-セカンダリーブチルベンゼン]、
4,4'-シクロヘキシリデン-ビス[1-(4-マレイミドフ
ェノキシ)-2-シクロヘキシルベンゼン]、4,4'-メチ
レン-ビス[1-(マレイミドフェノキシ)-2-ノニルベン
ゼン]、4,4'-(1-メチルエチリデン)-ビス[1-(マレイ
ミドフェノキシ)-2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)ベ
ンゼン、4,4'-(2-エチルヘキシリデン)-ビス[1-(マ
レイミドフェノキシ)-ベンゼン]、4,4'-(1-メチルヘ
プチリデン)-ビス[1-(マレイミドフェノキシ)-ベンゼ
ン]、4,4'-シクロヘキシリデン-ビス[1-(マレイミド
フェノキシ)-3-メチルベンゼン]などである。
【0017】式(3)におけるX1〜X10の置換基は、
水素、フッ素、アルキル基、又はパーフルオロアルキル
基を意味する。さらに、X1〜X10の置換基の全フッ素
数の合計は4以上であることが好ましい。フッ素数が4
以上であると、加熱硬化した構造の中に自由体積を増加
させ、誘電率、誘電正接を低下させることができ、又、
難燃化効果があるため好ましい。フッ素数の合計が4未
満になると、低誘電率、低誘電正接を得る効果が少な
く、難燃化効果も乏しくなるため、好ましくない。
【0018】式(4)及び(5)におけるX11〜X31
置換基は、水素、臭素、又はアルキル基を意味する。さ
らに、X11〜X26の置換基の全臭素数の合計は4以上、
27〜X31の置換基の全臭素数の合計は2以上であるこ
とが好ましい。式(4)及び(5)において、臭素数が
各々4未満、2未満であると、難燃化効果が乏しくなる
ため、好ましくない。
【0019】本発明の低誘電率熱硬化性樹脂組成物は、
成分(a)のシアネートエステル化合物及び/又はその
プレポリマー、成分(b)のビスマレイミド化合物及び
/又はそのプレポリマー、成分(c)のフッ素原子を含
むシアネートエステル化合物及び/又はそのプレポリマ
ー、成分(d)の臭素化マレイミド化合物及び/又はそ
のプレポリマー、成分(e)の臭素化エポキシ化合物を
配合してなるものであるが、(a)、(b)、(c)、
(d)、(e)の重量比は、(a)、(b)が99/1
〜1/99の範囲にあり、(a)と(b)との合計10
0重量部に対して、(c)は1〜100重量部、(d)
は1〜100重量部、(e)は10〜100重量部であ
ることが好ましい。成分(a)が成分(b)との組成物
中、1重量部未満では、樹脂の靭性、接着性が低下する
ので好ましくない。また、成分(b)が成分(a)との
組成物中、1重量部未満では、線膨張係数が増加、耐熱
性が低下するので好ましくない。成分(c)の配合量
は、成分(a)、(b)の合計100重量部に対して、
1〜100重量部であることが好ましく、1重量部未満
では、線膨張係数が増加、難燃化効果、接着性が低下
し、100重量部を越えると誘電率、誘電正接が増加す
るので好ましくない。成分(d)の配合量は、成分
(a)、(b)の合計100重量部に対して、1〜10
0重量部であることが好ましく、1重量部未満では、難
燃化効果が低下し、線膨張係数が増加し、100重量部
を越えると、誘電率、誘電正接が高くなるため好ましく
ない。成分(e)の配合量は、成分(a)、(b)の合
計100重量部に対して、10〜100重量部であるこ
とが好ましく、10重量部未満では、難燃化効果、接着
性が低下し、100重量部を越えると誘電率、誘電正接
が高くなり、耐熱性が低下するため好ましくない。
【0020】本発明の樹脂組成物は、本来の特性を損な
わない範囲において、成分(a),(b),(c),
(d),(e)以外の他の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂
を加えることも勿論可能である。また必要に応じて離型
剤、着色剤、難燃助剤、カップリング剤、各種フィラー
等を添加することもできる。
【0021】本発明の樹脂組成物は種々の形態で利用さ
れるが、基材に塗布含浸する際にはしばしば溶剤が用い
られる。用いられる溶剤は組成物の一部或いは全てに対
して良好な溶解性を示すことが必要であるが、悪影響を
及ぼさない範囲で貧溶媒を用いることもできる。用いら
れる溶剤の例を挙げると、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶剤、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香
族炭化水素系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、
ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレング
リコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル等の各種グリコールエーテル系
溶剤、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテート、酢酸エチル
等のエステル系溶剤、エチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル等のジアルキルグリコールエーテル
系溶剤、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチル
ホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン等のアミド系
溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤が
あり、これらは何種類かを併用して用いることもでき
る。
【0022】本発明の樹脂組成物を上記溶剤に溶解して
得られるワニスは、ガラス織布、ガラス不織布又は紙、
あるいはガラス以外を成分とする布等の基材に塗布、含
浸させ、乾燥炉中で80〜200℃の範囲内で乾燥させ
ることにより、プリント配線板用プリプレグを得ること
ができる。プリプレグは加熱加圧してプリント配線板を
製造することに用いられるが、本発明の樹脂組成物は低
誘電率、低誘電正接で作業性に優れ金属への接着性に優
れた高耐熱性でかつ耐薬品性に優れた難燃性の熱硬化性
樹脂であり、積層板、金属張積層板等に好適に使用され
るものである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0024】(合成例1) [シアネートエステルプレポリマーの合成]撹拌機、温
度計、還流冷却器を備えた四ツ口3lセパラブルフラス
コに、4,4'-(2-メチルプロピリデン)ビス[3-メチル
-6-(1,1-ジメチルエチル)シアナートベンゼン] 1
500gを投入した後、10%ノニルフェノール溶液の
ナフテン酸コバルトを3.75g添加し、オイルバスを
用いて系内の温度が140℃となるように加熱した。系
を140℃に保ち、撹拌を続け、60分後にオイルバス
を外して系外に内容物を取り出し冷却した。得られたプ
レポリマー(I)のIRスペクトルを測定したところ、
2270cm-1のシアネート基の特性吸収の減少と、1
560cm-1のトリアジン環生成による特性吸収の出現
から30%のシアネート基の三量化が進行していること
が認められた。
【0025】(合成例2) [シアネートエステルプレポリマーの合成]合成例1に
おいて用いたシアネートエステル化合物の替わりに、
2,2-ビス(4-シアナートフェニル)プロパン 150
0gを使い、以下、合成例1と同様の方法でプレポリマ
ー化を実施した。得られたプレポリマー(II)の三量化
率は50%であった。
【0026】(実施例1)合成例1で得られたプレポリ
マー(I)450g、4,4'-(2-メチルプロピリデン)
ビス[1-(4-マレイミドフェノキシ)-3-メチル-6-
(1,1-ジメチルエチル)ベンゼン] 120g、フッ素
化シアネートエステル化合物(F−40Sワニス、チバ
・ガイギー製フッ素化シアネートエステル樹脂、メチル
エチルケトン25%含有)160g、トリブロモフェニ
ルマレイミド 10g、臭素化エポキシ化合物(ESB
−400、住友化学工業(株)製、臭素化エポキシ樹
脂)300gにトルエン/メチルエチルケトン 1/1
の混合溶媒を加えて溶解し、不揮発分濃度50%となる
ようにワニス溶液を調整した。この溶液に対して10%
ノニルフェノール溶液のナフテン酸コバルトを徐々に加
えて、170℃の熱盤上のゲルタイムが4分±15秒に
なるように調整した。
【0027】しかる後このワニスを用いてガラスクロス
(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製Eガラス)50重量
部にワニスを固形分で50重量部含浸させて、150℃
の乾燥炉中で4分間乾燥させ、プリプレグを作成した。
得られたプリプレグはタックフリーで作業性に優れてい
た。上記乾燥プリプレグ8枚を重ね、上下に厚さ35μ
mの電解銅箔を重ねて、圧力40kgf/cm2、温度180
℃で120分加熱加圧成形を行い、厚さ1.6mmの積層
板を得た。この積層板の表面銅箔をエッチング除去した
後、121℃で圧力2.0気圧のプレッシャークッカー
条件下で20時間処理し、重量増加分を測定した。同様
の試験片を室温で塩化メチレンに10分間浸漬し、外観
をチェックすることによって耐溶剤性を調べた。結果を
表2に示す。
【0028】誘電率及び誘電正接の測定はJIS C6
481に準じて行ない、周波数1MHzの静電容量を測
定して求めた。半田耐熱性、ピール強度についてもJI
SC6481に準じて測定し、半田耐熱性は260℃、
300秒で外観の異常の有無を調べた。難燃性はUL−
94規格に従い垂直法により評価した。またガラス転移
温度は粘弾性法により tan δ のピーク温度から求め
た。さらに得られた積層板の厚さ方向の線膨張係数を熱
機械分析により測定した。これらの結果を合わせて表2
に示す。
【0029】(実施例2〜4及び比較例1〜4)表1に
示した配合処方で、これ以外は全て実施例1と同様の方
法で積層板を製造し、その結果を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】表1、表2の結果からも明らかなよう
に、本発明の樹脂組成物は低誘電率、低誘電正接で金属
への接着性及び耐熱性、耐薬品性にも優れた難燃性の熱
硬化性樹脂組成物である。従って低誘電率や低誘電正接
が必要とされるプリント配線板用には最適な樹脂であ
り、従来の積層板用樹脂と同様の工程で銅張積層板を製
造することができ産業上のメリット大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎 尚史 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 住 友ベークライト株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるシアネートエス
    テル化合物及び/又はそのプレポリマー(a)、一般式
    (2)で示されるビスマレイミド化合物及び/又はその
    プレポリマー(b)、一般式(3)で示されるフッ素原
    子を含むシアネートエステル化合物及び/又はそのプレ
    ポリマー(c)、一般式(4)又は(5)で示される臭
    素化マレイミド化合物及び/又はそのプレポリマー
    (d)、2官能以上の臭素化エポキシ化合物(e)とか
    らなり、(a)と(b)との重量比が99/1〜1/9
    9の範囲にあり、(a)と(b)との合計100重量部
    に対して(c)が1〜100重量部、(d)が1〜10
    0重量部、(e)が10〜100重量部であることを特
    徴とする低誘電率熱硬化性樹脂組成物。 【化1】 (R1〜R8は水素あるいはアルキル基を示し、互いに同
    一であっても異なっていてもよく、R9は2価の脂肪族
    残基を示し、かつR1〜R9の炭素数の合計は9以上であ
    る。) 【化2】 (R10〜R17は水素あるいはアルキル基を示し、互いに
    同一であっても異なっていてもよく、R18は2価の脂肪
    族残基を示し、かつR10〜R18の炭素数の合計は9以上
    である。) 【化3】 (X1〜X10は、水素、フッ素、アルキル基あるいはパ
    ーフルオロアルキル基を示し、互いに同一であっても異
    なっていてもよく、かつX1〜X10のフッ素数の合計は
    4以上である。) 【化4】 (X11〜X26は、水素、臭素あるいはアルキル基を示
    し、互いに同一であっても異なっていてもよく、R19
    2価の脂肪族残基を示し、かつX11〜X26の臭素数の合
    計は4以上である。) 【化5】 (X27〜X31は、水素、臭素あるいはアルキル基を示
    し、互いに同一であっても異なっていてもよく、かつX
    27〜X31の臭素数の合計は2以上である。)
JP553794A 1994-01-24 1994-01-24 低誘電率熱硬化性樹脂組成物 Pending JPH07207022A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP553794A JPH07207022A (ja) 1994-01-24 1994-01-24 低誘電率熱硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP553794A JPH07207022A (ja) 1994-01-24 1994-01-24 低誘電率熱硬化性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07207022A true JPH07207022A (ja) 1995-08-08

Family

ID=11613948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP553794A Pending JPH07207022A (ja) 1994-01-24 1994-01-24 低誘電率熱硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07207022A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007049422A1 (ja) 2005-10-25 2007-05-03 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. シアン酸エステル重合体
WO2013021869A1 (ja) 2011-08-09 2013-02-14 三菱瓦斯化学株式会社 新規なシアン酸エステル化合物及びその製造方法、並びに該化合物を含む硬化性樹脂組成物及びその硬化物
US9706651B2 (en) 2011-12-07 2017-07-11 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Resin composition, prepreg, and laminate
CN110295025A (zh) * 2019-06-20 2019-10-01 福建华夏蓝新材料科技有限公司 一种抗菌水性聚氨酯胶粘剂及其制备方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007049422A1 (ja) 2005-10-25 2007-05-03 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. シアン酸エステル重合体
US9169356B2 (en) 2005-10-25 2015-10-27 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Cyanate ester polymer
WO2013021869A1 (ja) 2011-08-09 2013-02-14 三菱瓦斯化学株式会社 新規なシアン酸エステル化合物及びその製造方法、並びに該化合物を含む硬化性樹脂組成物及びその硬化物
KR20140046007A (ko) 2011-08-09 2014-04-17 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 신규한 시안산에스테르 화합물 및 그 제조 방법, 그리고 그 화합물을 함유하는 경화성 수지 조성물 및 그 경화물
US10155835B2 (en) 2011-08-09 2018-12-18 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Cyanate ester compound and method for producing the same, and curable resin composition comprising the compound, and cured product thereof composition
US9706651B2 (en) 2011-12-07 2017-07-11 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Resin composition, prepreg, and laminate
CN110295025A (zh) * 2019-06-20 2019-10-01 福建华夏蓝新材料科技有限公司 一种抗菌水性聚氨酯胶粘剂及其制备方法
CN110295025B (zh) * 2019-06-20 2021-04-23 福建华夏蓝新材料科技有限公司 一种抗菌水性聚氨酯胶粘剂及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11124613B2 (en) Resin composition and uses of the same
JPH06271669A (ja) 難燃性低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3265437B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2716639B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JPH07207022A (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JPH07149893A (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2716640B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3608865B2 (ja) 高耐熱性、低誘電率の積層板用エポキシ樹脂組成物
JPH07188149A (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3290239B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2710299B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3290238B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3179933B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2680505B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JPH07165890A (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JPH07157540A (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2680506B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JPH06306165A (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2653608B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2680504B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JPH07149894A (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3290243B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3290242B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP3330416B2 (ja) 難燃性低誘電率熱硬化性樹脂組成物
JP2716638B2 (ja) 低誘電率熱硬化性樹脂組成物