JPH07165890A - 低誘電率熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

低誘電率熱硬化性樹脂組成物

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JPH07165890A
JPH07165890A JP31681093A JP31681093A JPH07165890A JP H07165890 A JPH07165890 A JP H07165890A JP 31681093 A JP31681093 A JP 31681093A JP 31681093 A JP31681093 A JP 31681093A JP H07165890 A JPH07165890 A JP H07165890A
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JP
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prepolymer
compd
weight
bis
cyanate
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JP31681093A
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Kazuto Oonami
一登 濤
Toshiro Takeda
敏郎 竹田
Kenichi Suzuki
憲一 鈴木
Hisafumi Enoki
尚史 榎
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 シアネートエステル化合物及び/又はそのプ
レポリマー(a)、ビスマレイミド化合物及び/又はそ
のプレポリマー(b)、フッ素原子を含むシアネートエ
ステル化合物及び/又はそのプレポリマー(c)、2官
能以上の臭素化エポキシ化合物(d)とからなり、
(a)と(b)との重量比が99/1〜1/99の範囲
にあり、(a)と(b)との合計100重量部に対して
(c)が1〜100重量部、(d)が25〜100重量
部であることを特徴とする低誘電率熱硬化性樹脂組成
物。 【効果】 低誘電率、低誘電正接で金属への接着性及び
難燃性、耐熱性、耐薬品性にも優れ、低誘電率や低誘電
正接が必要とされるプリント配線板用に最適な樹脂組成
物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低誘電率、低誘電正接
で、金属への接着性に優れた高耐熱性でかつ難燃性を有
する熱硬化性樹脂組成物に関するものであり、積層板、
金属箔張積層板等に好適に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波領域で用いられるプリント
配線板に、耐熱性に優れ、低誘電率、低誘電正接の積層
板用樹脂が望まれている。これに対し、誘電率の小さい
フッ素樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂などの熱可塑
性樹脂が提案されているが、作業性、接着性が悪く、信
頼性に欠けるなどの問題があった。そこで作業性、接着
性を改善する目的で、エポキシ変性ポリフェニレンエー
テル樹脂あるいはポリフェニレンエーテル変性エポキシ
樹脂も提案されている。しかしエポキシ樹脂の誘電率が
高く満足な特性が得られていない。ポリフェニレンエー
テル樹脂と多官能シアン酸エステル樹脂類、更にこれに
その他の樹脂を配合し、ラジカル重合開始剤を添加し、
予備反応させてなる硬化可能な樹脂組成物(特開昭57
−185350号公報)が知られているが、誘電率の低
下は不十分であった。
【0003】また熱硬化性の1,2-ポリブタジエンを主
成分とするポリブタジエンは低誘電率であるが、接着性
に劣り耐熱性が不十分であった。ポリフェニレンエーテ
ル100重量部に対し、1,2-ポリブタジエン5〜20
重量部、架橋性モノマー5〜10重量部及びラジカル架
橋剤を配合した組成物(特開昭61−83224号公
報)が知られているが、分子量数千の1,2-ポリブタジ
エンを用いた場合には組成物から溶媒を除いた場合にベ
タツキが残り、ガラス基材等に塗布、含浸して得られる
プリプレグがタックフリーの状態を維持できないので実
用上問題があった。一方、ベタツキを無くすために高分
子量の1,2-ポリブタジエンを用いる方法があるが、こ
の方法によれば溶媒への溶解性が低下し、溶液が高粘度
になり流動性が低下し、実用上問題であつた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低誘電率、
低誘電正接、高耐熱性、高接着性を有し、難燃性にも優
れた熱硬化性樹脂を得るべく鋭意検討を重ねた結果なさ
れたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
で示されるシアネートエステル化合物及び/又はそのプ
レポリマー(a)、一般式(2)で示されるビスマレイ
ミド化合物及び/又はそのプレポリマー(b)、一般式
(3)で示されるフッ素原子を含むシアネートエステル
化合物及び/又はそのプレポリマー(c)、2官能以上
の臭素化エポキシ化合物(d)とからなり、(a)と
(b)との重量比が99/1〜1/99の範囲にあり、
(a)と(b)との合計100重量部に対して(c)が
1〜100重量部、(d)が25〜100重量部である
ことを特徴とする低誘電率熱硬化性樹脂組成物である。
【0006】
【化1】 (R1〜R8は水素あるいはアルキル基を示し、互いに同
一であっても異なっていてもよく、R9は2価の脂肪族
残基を示し、且つR1〜R9の炭素数の合計は9以上であ
る。)
【0007】
【化2】 (R10〜R17は水素あるいはアルキル基を示し、互いに
同一であっても異なっていてもよく、R18は2価の脂肪
族残基を示し、且つR10〜R18の炭素数の合計は9以上
である。)
【0008】
【化3】 (R19〜R28は、水素、フッ素、アルキル基あるいはパ
ーフルオロアルキル基を示し、互いに同一であっても異
なっていてもよく、R19〜R28のフッ素数の合計は4以
上である。)
【0009】本発明に用いられる一般式(1)、(3)
で示されるシアネートエステル化合物及び/又はそのプ
レポリマーは、分子内に2個以上のシアネートエステル
基を有する有機化合物を意味する。本発明においては、
この多官能シアネートエステル類そのもの、又はこれか
ら誘導されるプレポリマーを用いることができる。これ
らの化合物は、必要に応じて、ナフテン酸亜鉛、ナフテ
ン酸コバルト、ナフテン酸銅、ナフテン酸鉛、オクチル
酸亜鉛、オクチル酸錫、鉛アセチルアセトナート、ジブ
チル錫マレエート等の触媒を用いることによって、シア
ネートエステル基を三量化し、適当に反応を調整してプ
レポリマー化することができる。シアネートエステル基
は三量化することによってsym−トリアジン環を分子
内に形成し、最終的に加熱硬化することが可能である。
【0010】式(1)におけるR1〜R8の置換基は、水
素又はアルキル基を、R9は2価の脂肪族残基を意味す
る。さらに、R1〜R9のアルキル置換基の全炭素数の合
計は9以上であることが好ましい。炭素数が9以上にな
ると、加熱硬化した構造の中に自由体積を増加させるこ
とができ、誘電率、誘電正接を低下させることができる
ので好ましい。炭素数の合計が9未満であると、誘電
率、誘電正接の低下が充分でないので好ましくない。
【0011】本発明において用いられるシアネートエス
テル化合物は、一般式(1)で示されるものであれば特
に限定されるものではないが、具体例を示すと、2,2-
ビス(4-シアナートフェニル)ノナン、2,2-ビス(3-
ターシャリーブチル-4-シアナートフェニル)プロパ
ン、2,2-ビス(3-セカンダリーブチル-4-シアナート
フェニル)プロパン、1,1-ビス(4-シアナートフェニ
ル)デカン、1,1-ビス(2-メチル-4-シアナート-5-
ターシャリーブチルフェニル)-2-メチル-プロパン、
4,4'-シクロヘキシリデン-ビス[2-(1,1-ジメチル
エチル)シアナートベンゼン]、4,4'-メチレン-ビス
[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)シアナートベンゼ
ン]、4,4'-メチレン-ビス[2,6-ジ-セカンダリーブ
チルシアナートベンゼン]、4,4'-シクロヘキシリデン
-ビス(2-シクロヘキシル-1-シアナートベンゼン)、
4,4'-メチレン-ビス(2-ノニル-シアナートベンゼ
ン)、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ビス
(1,1-ジメチルエチル)シアナートベンゼン]、4,4'-
(2-エチルヘキシリデン)ビスシアナートベンゼン、4,
4'-(1-メチルヘプチリデン)ビスシアナートベンゼ
ン、4,4'-シクロヘキシリデン-ビス(3-メチル-シア
ナートベンゼン)などである。
【0012】本発明に用いられる一般式(2)で示され
るビスマレイミド化合物は、無水マレイン酸とジアミン
とを反応させて得られるビスマレアミド酸をさらに脱水
閉環イミド化したものである。このビスマレイミドを、
さらに多官能アミンや多官能アリルフェノール化合物と
200℃以下の温度で反応させることによりプレポリマ
ーを得ることが可能である。このようにして得られたビ
スマレイミド及び/又はそのプレポリマーは耐熱性に優
れており、2種以上を組合わせて用いることも勿論可能
である。
【0013】式(2)におけるR10〜R17の置換基は、
水素又はアルキル基を、R18は2価の脂肪族残基を意味
する。さらに、R10〜R18のアルキル置換基の全炭素数
の合計は9以上であることが好ましい。炭素数が9以上
になると、加熱硬化した構造の中に自由体積を増加させ
ることができ、誘電率、誘電正接を低下させることがで
きるので好ましい。炭素数の合計が9未満であると、誘
電率、誘電正接の低下が充分でないので好ましくない。
【0014】本発明において用いられるビスマレイミド
化合物は、一般式(2)で示されるものであれば特に限
定されるものではないが、具体例を挙げると、2,2-ビ
ス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]ノナン、
2,2-ビス[3-ターシャリーブチル-4-(4-マレイミド
フェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[3-セカン
ダリーブチル-4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]
プロパン、1,1-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)
フェニル]デカン、1,1-ビス[2-メチル-4-(4-マレ
イミドフェノキシ)-5-ターシャリーブチルフェニル]-
2-メチルプロパン、4,4'-シクロヘキシリデン-ビス
[1-(4-マレイミドフェノキシ)-2-(1,1-ジメチルエ
チル)ベンゼン]、4,4'-メチレン-ビス[1-(4-マレイ
ミドフェノキシ)-2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)ベ
ンゼン]、4,4'-メチレン-ビス[1-(4-マレイミドフ
ェノキシ)-2,6-ジ-セカンダリーブチルベンゼン]、
4,4'-シクロヘキシリデン-ビス[1-(4-マレイミドフ
ェノキシ)-2-シクロヘキシルベンゼン]、4,4'-メチ
レン-ビス[1-(マレイミドフェノキシ)-2-ノニルベン
ゼン]、4,4'-(1-メチルエチリデン)-ビス[1-(マレイ
ミドフェノキシ)-2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)ベ
ンゼン、4,4'-(2-エチルヘキシリデン)-ビス[1-(マ
レイミドフェノキシ)-ベンゼン]、4,4'-(1-メチルヘ
プチリデン)-ビス[1-(マレイミドフェノキシ)-ベンゼ
ン]、4,4'-シクロヘキシリデン-ビス[1-(マレイミド
フェノキシ)-3-メチルベンゼン]などである。
【0015】式(3)におけるR19〜R28の置換基は、
水素、フッ素、アルキル基、又はパーフルオロアルキル
基を意味する。さらに、R19〜R28の置換基の全フッ素
数の合計は4以上であることが好ましい。フッ素数が4
以上であると、加熱硬化した構造の中に自由体積を増加
させ、誘電率、誘電正接を低下させることができ、又、
難燃化効果があるため好ましい。フッ素数の合計が4未
満になると、低誘電率、低誘電正接を得る効果が少な
く、難燃化効果も乏しくなるため、好ましくない。
【0016】本発明の低誘電率熱硬化性樹脂組成物は、
成分(a)のシアネートエステル化合物及び/又はその
プレポリマー、成分(b)のビスマレイミド化合物及び
/又はそのプレポリマー、成分(c)のフッ素化シアネ
ートエステル化合物及び/又はそのプレポリマー、成分
(d)の臭素化エポキシ化合物を配合してなるものであ
るが、(a)、(b)、(c)、(d)の重量比は、
(a)、(b)が99/1〜1/99の範囲にあり、
(a)と(b)との合計100重量部に対して、(c)
は1〜100重量部、(d)は25〜100重量部であ
ることが好ましい。成分(a)が成分(b)との組成物
中、1重量部未満では、樹脂の靭性、接着性が低下する
ので好ましくない。また、成分(b)が成分(a)との
組成物中、1重量部未満では、線膨張係数が増加、耐熱
性が低下するので好ましくない。成分(c)の配合量
は、成分(a)、(b)の合計100重量部に対して、
1〜100重量部であることが好ましく、1重量部未満
では、線膨張係数が増加、難燃化効果、接着性が低下
し、100重量部を越えると誘電率、誘電正接が増加す
るので好ましくない。成分(d)の配合量は、成分
(a)、(b)の合計100重量部に対して、25〜1
00重量部であることが好ましく、25重量部未満で
は、難燃化効果、接着性が低下し、100重量部を越え
ると誘電率、誘電正接が増加、耐熱性が低下するため好
ましくない。
【0017】本発明の樹脂組成物は、本来の特性を損な
わない範囲において、成分(a),(b),(c),
(d)以外の他の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を加える
ことも勿論可能である。また必要に応じて離型剤、着色
剤、難燃助剤、カップリング剤、各種フィラー等を添加
することもできる。
【0018】本発明の樹脂組成物は種々の形態で利用さ
れるが、基材に塗布含浸する際にはしばしば溶剤が用い
られる。用いられる溶剤は組成物の一部或いは全てに対
して良好な溶解性を示すことが必要であるが、悪影響を
及ぼさない範囲で貧溶媒を用いることもできる。用いら
れる溶剤の例を挙げると、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶剤、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香
族炭化水素系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、
ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレング
リコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル等の各種グリコールエーテル系
溶剤、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテート、酢酸エチル
等のエステル系溶剤、エチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル等のジアルキルグリコールエーテル
系溶剤、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチル
ホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン等のアミド系
溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤が
あり、これらは何種類かを併用して用いることもでき
る。
【0019】本発明の樹脂組成物を上記溶剤に溶解して
得られるワニスは、ガラス織布、ガラス不織布又は紙、
あるいはガラス以外を成分とする布等の基材に塗布、含
浸させ、乾燥炉中で80〜200℃の範囲内で乾燥させ
ることにより、プリント配線板用プリプレグを得ること
ができる。プリプレグは加熱加圧してプリント配線板を
製造することに用いられるが、本発明の樹脂組成物は低
誘電率、低誘電正接で作業性に優れ金属への接着性に優
れた高耐熱性でかつ耐薬品性に優れた難燃性の熱硬化性
樹脂であり、積層板、金属張積層板等に好適に使用され
るものである。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0021】(合成例1) [シアネートエステルプレポリマーの合成]撹拌機、温
度計、還流冷却器を備えた四ツ口3lセパラブルフラス
コに、4,4'-(2-メチルプロピリデン)ビス[3-メチル
-6-(1,1-ジメチルエチル)シアナートベンゼン] 1
500gを投入した後、10%ノニルフェノール溶液の
ナフテン酸コバルトを3.75g添加し、オイルバスを
用いて系内の温度が140℃となるように加熱した。系
を140℃に保ち、撹拌を続け、60分後にオイルバス
を外して系外に内容物を取り出し冷却した。得られたプ
レポリマー(I)のIRスペクトルを測定したところ、
2270cm-1のシアネート基の特性吸収の減少と、1
560cm-1のトリアジン環生成による特性吸収の出現
から30%のシアネート基の三量化が進行していること
が認められた。
【0022】(合成例2) [シアネートエステルプレポリマーの合成]合成例1に
おいて用いたシアネートエステル化合物の替わりに、
2,2-ビス(4-シアナートフェニル)プロパン 150
0gを使い、10%ノニルフェノール溶液のナフテン酸
コバルトを0.75g添加し、以下、合成例1と同様の
方法でプレポリマー化を実施した。得られたプレポリマ
ー(II)の三量化率は40%であった。
【0023】(実施例1)合成例1で得られたプレポリ
マー(I)500g、4,4'-(2-メチルプロピリデン)
ビス[1-(4-マレイミドフェノキシ)-3-メチル-6-
(1,1-ジメチルエチル)ベンゼン] 100g、フッ素
化シアネートエステル化合物(F−40Sワニス、チバ
・ガイギー製フッ素化シアネートエステル樹脂、メチル
エチルケトン25%含有)133g、臭素化エポキシ化
合物(ESB−400、住友化学工業(株)製、臭素化
エポキシ樹脂)300gにトルエン/メチルエチルケト
ン 1/1の混合溶媒を加えて溶解し、不揮発分濃度5
0%となるようにワニス溶液を調整した。この溶液に対
して10%ノニルフェノール溶液のナフテン酸コバルト
を徐々に加えて、170℃の熱盤上のゲルタイムが4分
±15秒になるように調整した。
【0024】しかる後このワニスを用いてガラスクロス
(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製Eガラス)50重量
部にワニスを固形分で50重量部含浸させて、150℃
の乾燥炉中で4分間乾燥させ、プリプレグを作成した。
得られたプリプレグはタックフリーで作業性に優れてい
た。上記乾燥プリプレグ8枚を重ね、上下に厚さ35μ
mの電解銅箔を重ねて、圧力40kgf/cm2、温度180
℃で120分加熱加圧成形を行い、厚さ1.6mmの積層
板を得た。この積層板の表面銅箔をエッチング除去した
後、121℃で圧力2.0気圧のプレッシャークッカー
条件下で20時間処理し、重量増加分を測定した。同様
の試験片を室温で塩化メチレンに10分間浸漬し、外観
をチェックすることによって耐溶剤性を調べた。結果を
表2に示す。
【0025】誘電率及び誘電正接の測定はJIS C6
481に準じて行ない、周波数1MHzの静電容量を測
定して求めた。半田耐熱性、ピール強度についてもJI
SC6481に準じて測定し、半田耐熱性は260℃、
300秒で外観の異常の有無を調べた。難燃性はUL−
94規格に従い垂直法により評価した。またガラス転移
温度は粘弾性法により tan δ のピーク温度から求め
た。さらに得られた積層板の厚さ方向の線膨張係数を熱
機械分析により測定した。これらの結果を合わせて表2
に示す。
【0026】(実施例2〜4及び比較例1〜4)表1に
示した配合処方で、これ以外は全て実施例1と同様の方
法で積層板を製造し、その結果を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】表1、表2の結果からも明らかなよう
に、本発明の樹脂組成物は低誘電率、低誘電正接で金属
への接着性及び耐熱性、耐薬品性にも優れた難燃性の熱
硬化性樹脂組成物である。従って低誘電率や低誘電正接
が必要とされるプリント配線板用には最適な樹脂であ
り、従来の積層板用樹脂と同様の工程で銅張積層板を製
造することができ産業上のメリット大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎 尚史 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 住 友ベークライト株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるシアネートエス
    テル化合物及び/又はそのプレポリマー(a)、一般式
    (2)で示されるビスマレイミド化合物及び/又はその
    プレポリマー(b)、一般式(3)で示されるフッ素原
    子を含むシアネートエステル化合物及び/又はそのプレ
    ポリマー(c)、2官能以上の臭素化エポキシ化合物
    (d)とからなり、(a)と(b)との重量比が99/
    1〜1/99の範囲にあり、(a)と(b)との合計1
    00重量部に対して(c)が1〜100重量部、(d)
    が25〜100重量部であることを特徴とする低誘電率
    熱硬化性樹脂組成物。 【化1】 (R1〜R8は水素あるいはアルキル基を示し、互いに同
    一であっても異なっていてもよく、R9は2価の脂肪族
    残基を示し、且つR1〜R9の炭素数の合計は9以上であ
    る。) 【化2】 (R10〜R17は水素あるいはアルキル基を示し、互いに
    同一であっても異なっていてもよく、R18は2価の脂肪
    族残基を示し、且つR10〜R18の炭素数の合計は9以上
    である。) 【化3】 (R19〜R28は、水素、フッ素、アルキル基あるいはパ
    ーフルオロアルキル基を示し、互いに同一であっても異
    なっていてもよく、R19〜R28のフッ素数の合計は4以
    上である。)
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