JPH07205109A - 化粧木質板 - Google Patents

化粧木質板

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JPH07205109A
JPH07205109A JP546894A JP546894A JPH07205109A JP H07205109 A JPH07205109 A JP H07205109A JP 546894 A JP546894 A JP 546894A JP 546894 A JP546894 A JP 546894A JP H07205109 A JPH07205109 A JP H07205109A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐擦傷性、透明度が優れ、塗膜性能が安定し
た化粧木質板の提供。 【構成】 木質化粧基材1の表面に合成樹脂塗料からな
る透明または半透明塗膜が一層以上形成されてなる化粧
木質板において、少なくとも最上層の塗膜2にカップリ
ング剤により処理が施された無機質粒子5が混入されて
なる化粧木質板。 【効果】 屋内外の床材等として使用されても長期間美
しい外観を保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家具や家屋の内装材、外
装材等として用いられる化粧木質板に関し、少なくとも
最上層の塗膜にカップリング剤により処理が施された無
機質粒子を混入することによって、表面に擦傷がつきに
くくしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の化粧木質板の一つに、木質化粧基
材の表面に透明または半透明合成樹脂塗料からなる塗膜
を一層以上形成し、最上層の塗膜にα−アルミナ(Al
23)粒子を添加することによって、耐摩耗性を向上さ
せたものが知られている(特公昭49−19849号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの種の
化粧木質板においては、α−アルミナ粒子とこれら粒子
が添加される合成樹脂塗料との接着性が不十分であるた
め、塗膜を硬い物で擦ると、白く傷つき、外観不良とな
る。また、α−アルミナ粒子の添加量が多いと、得られ
る塗膜が白濁して透明度が低下し、木質化粧基材の模様
が視認しにくくなってしまう。また、α−アルミナ粒子
は密度が大きいため、塗装中に沈澱し易く、このため得
られる塗膜中のα−アルミナ粒子の分散状態が不均一と
なり、安定した塗膜性能が得られないという欠点があっ
た。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、耐擦
傷性、透明度が優れ、塗膜性能が安定した化粧木質板を
得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の化粧木質
板は、木質化粧基材の表面に合成樹脂塗料からなる透明
または半透明塗膜が一層以上形成されてなる化粧木質板
において、少なくとも最上層の塗膜にカップリング剤に
より処理が施された無機質粒子が混入されていることを
特徴とする。また、請求項2記載の上記化粧木質板は、
上記請求項1記載の化粧木質板において、最下層の塗膜
と木質化粧基材との間に加飾層が形成されていることを
特徴とする。
【0005】
【作用】本発明の化粧木質板にあっては、少なくとも最
上層の塗膜にカップリング剤により処理が施された無機
質粒子を混入することにより、カップリング剤が無機質
粒子とこの無機質粒子が混入される合成樹脂塗料のポリ
マーとの双方と反応または相互作用し、無機質粒子と合
成樹脂塗料とを強固に接着するので、塗膜が硬い物で擦
られても塗膜が破壊されにくく、白い傷がつきにくい。
また、合成樹脂塗料への分散性が向上するので、得られ
る塗膜中の無機質粒子の分散状態が均一となり易い。
【0006】また、無機質粒子として特に結晶性SiO
2粒子を用いると、該結晶性SiO2粒子は透明性が優れ
ているので、同量のα−アルミナ粒子を合成樹脂塗料に
混入した場合に比べて、塗膜が白濁しにくく透明度が向
上する。また、結晶性SiO2の比重は2.65〜2.
66であり、Al23の比重3.99と比べて小さいこ
とから、塗装中の沈澱が少なり、さらにこの結晶性Si
2粒子がカップリング剤により処理されると、合成樹
脂塗料への分散性が向上するので、得られる塗膜中の結
晶性SiO2粒子の分散状態がより均一となり易い。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。図1は、
本発明の化粧木質板の一例を示したものであり、図中符
号1は木質化粧基材である。木質化粧基材1としては、
アメリカンウォールナット、メープル、クス、サペリ、
マホガニー、チーク、ローズ、ブナなどの天然木突板、
人工突板などの化粧単板、木目印刷紙、樹脂含浸化粧
紙、単色化粧紙などや、これらを貼り付けた化粧合板
や、これらを任意の色調に着色したものあるいは下地調
製を施したものなどが用いられる。
【0008】この木質化粧基材1の表面には合成樹脂塗
料からなる透明または半透明塗膜が一層以上(図面では
三層)形成されている。ここでの合成樹脂塗料として
は、ウレタンアクリレート樹脂などの紫外線硬化型樹脂
液、ポリウレタン樹脂液、アミノアルキッド樹脂液、ポ
リエステル樹脂液、アクリル樹脂液、ビニル樹脂液、イ
ソシアネート樹脂液等が用いられる。ここで最上層の塗
膜を上塗膜2、この上塗膜2の下層の塗膜を中塗膜3、
この中塗膜3の下層の塗膜を4とする。
【0009】上塗膜2にはカップリング剤により処理さ
れた無機質粒子(以下、処理無機質粒子と略記する。)
5が混入されている。ここでの無機質粒子としては、結
晶性SiO粒子、炭化珪素粒子、硼砂粒子、炭化ホウ
素粒子、α−アルミナなどの酸化アルミニウム、ムライ
ト、トパーズ、シリマナイトが用いられるが、得られる
塗膜の透明性や粒子の分散性の点から特に結晶性SiO
2粒子が好ましい。また、無機質粒子の粒径は5μm以
上70μm以下、好ましくは10〜50μmが好適であ
る。粒径が5μm未満であると、耐擦傷性が不十分とな
り、一方70μmを超えると無機質粒子が混入された塗
膜が平滑に仕上がらない恐れがあるからである。
【0010】上記カップリング剤としては、上塗膜2を
形成するために用いる合成樹脂塗料や無機質粒子に応じ
て、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシランな
どのシランカップリング剤、テトラ(2,2−ジアリル
オキシメチル−1ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホス
ファイトチタネートなどのチタネート系カップリング
剤、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート
などのアルミニウム系カップリング剤およびジルコアル
ミネート系カップリング剤のうちから一種が適宜選択さ
れて用いられる。上記シランカップリング剤は、分子中
に2個以上の異った反応基を有しているため、無機質粒
子として特に結晶性SiO2粒子を用いる場合、一方の
反応基は結晶性SiO2粒子表面と反応し、他方の反応
基は結晶性SiO2粒子が混入される合成樹脂塗料のポ
リマーと反応し、結晶性SiO2粒子と合成樹脂塗料と
を結合することができる。また、上記ジルコアルミネー
ト系カップリング剤は、活性基の化学修飾により無機質
粒子間の相互作用を低下させるので、均一分散をもたら
すことができる。
【0011】処理無機質粒子5の混入量としては、該無
機質粒子5が混入される塗膜をなす合成樹脂塗料の不揮
発分に対して5重量%以上50重量%以下、好ましくは
5重量%以上15量%以下が好適である。混入量が5
重量%未満であると耐擦傷性が不十分となり、一方50
重量%を超えると得られる塗膜の耐擦傷性、透明性、平
滑性が不十分となる恐れがあるからである。
【0012】中塗膜3と下塗膜4のそれぞれには耐擦傷
性をより向上させるために無機質粒子6が混入されてお
り、この無機質粒子は上述のカップリング剤により処理
されたものであっても無処理のものであってもよいが、
その粒径が5μm以上20μm以下のものが好ましく、
また混入量は該無機質粒子6が混入される合成樹脂塗料
の不揮発分に対して10重量%以上50重量%以下が好
ましい。粒径が5μm未満であると、耐擦傷性をより向
上させる効果がそれ程期待できず、一方20μmを超え
ると上塗膜2が平滑に仕上がらない恐れがあるからであ
る。混入量が10重量%未満であると耐擦傷性をより向
上させる効果がそれ程期待できず、一方50重量%を超
えると得られる塗膜の透明性が不十分となる恐れがある
からである。
【0013】つぎに、本発明の化粧木質板の製造例につ
いて説明する。まず、容器内に満たされた水に上述の無
機質粒子を混入した後、上述のカップリング剤を混入混
合し、ついでこの容器ごとオーブンに入れ水分を乾燥さ
せたのち上記無機質粒子を水洗し、さらにこの無機質粒
子を乾燥させ、処理無機質粒子5を作製しておく。つい
で、上述の木質化粧基材1の表面に上述の無機質粒子6
が所定割合混入された合成樹脂塗料を10〜40g/m
2塗布後、硬化させ、下塗膜4を形成する。ついで、こ
の下塗膜4の表面に上述の無機質粒子6が所定割合混入
された合成樹脂塗料を40〜160g/m2塗布後、硬
化させ、中塗膜3を形成する。ついで、この中塗膜3の
表面に先に作製した処理無機質粒子5が所定割合混入さ
れた合成樹脂塗料を40〜160g/m2塗布後、硬化
させ、最上層となる上塗膜2を形成すると目的とする化
粧木質板が得られる。ここでの合成樹脂塗料の塗布方法
としては、周知の刷毛塗、ロールコータ塗装、フローコ
ーター塗装、スプレー塗装等の方法が実施可能である。
【0014】この化粧木質板にあっては、少なくとも最
上層の上塗膜2に処理無機質粒子5が混入されたことよ
り、処理無機質粒子5をなす無機質粒子と該粒子が混入
される合成樹脂塗料とが強固に接着するので、上塗膜2
が硬い物で擦られても上塗膜2が破壊されにくく、白い
傷がつくのが防止され、従って屋内外の床材等として使
用されても長期間美しい外観を保つことができる。ま
た、合成樹脂塗料への分散性が向上するので、得られる
塗膜中の無機質粒子の分散状態が均一となり易く、安定
した塗膜性能を有するものとなる。
【0015】また、処理無機質粒子5をなす無機質粒子
として特に結晶性SiO2粒子を用いると、該結晶性S
iO2粒子は透明性が優れているので、同量のα−アル
ミナ粒子を合成樹脂塗料に混入した従来の化粧木質板に
比べて、塗膜が白濁しにくく透明度が向上し、木質化粧
基材の模様が視認され易く、美麗な外観を有するものと
なる。また、結晶性SiO2の比重はAl23の比重と
比べて小さいことから、塗装中の沈澱が少なり、さらに
この結晶性SiO2粒子がカップリング剤により処理さ
れると、合成樹脂塗料への分散性が向上するので、得ら
れる塗膜中の結晶性SiO2粒子の分散状態がより均一
となり易く、より安定した塗膜性能を有するものとな
る。
【0016】また、この化粧木質板においては、中塗膜
3と下塗膜4のそれぞれに無機質粒子6を混入した例に
ついて説明したが、混入しなくてもよい。また、図2に
示すように木質化粧基材1の表面と最下層の下塗膜4と
の間には、必要に応じて印刷による各種色模様や、顔料
系着色剤による着色層などからなる加飾層7が形成され
ていても同様になし得る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 (実施例1)まず、1mm厚のブナ突板が貼られた15
mm厚の化粧合板の表面に顔料系着色剤を塗布し厚さ1
0μmの加飾層を形成した。ついで、この加飾層の表面
に、カップリング剤により処理されていない粒径21〜
30μmのAl23粒子が不揮発分に対して20重量%
混入された不飽和ポリエステル樹脂液とイソシアネート
樹脂液からなる合成樹脂塗料(不揮発分90%)を20
g/m2塗布後、硬化させ、下塗膜を形成した。つい
で、この下塗膜の表面に、カップリング剤により処理さ
れていない粒径21〜30μmのAl23粒子が不揮発
分に対して20重量%混入されたウレタンアクリレート
樹脂液からなる合成樹脂塗料(不揮発分50%)を80
g/m2塗布後、硬化させ、中塗膜を形成した。つい
で、この中塗膜の表面に、KBM503(商品名;信越
シリコーン株式会社製のシランカップリング剤、γ−メ
タアクリロキシプロピルトリメトキシシラン)により処
理された粒径1〜4μmの結晶性SiO2粒子が不揮発
分に対して10重量%混入されたウレタンアクリレート
樹脂液からなる合成樹脂塗料(不揮発分50%)を80
g/m2塗布後、硬化させ、最上層となる上塗膜を形成
し、図2に示すような化粧木質板を得た。
【0018】(実施例2)結晶性SiO2粒子として粒
径が5〜9μmのものを用いた以外は上記実施例1と同
様にして化粧木質板を得た。 (実施例3)結晶性SiO2粒子として粒径が11〜1
5μmのものを用いた以外は上記実施例1と同様にして
化粧木質板を得た。
【0019】(実施例4)結晶性SiO2粒子として粒
径が16〜20μmのものを用いた以外は上記実施例1
と同様にして化粧木質板を得た。 (実施例5)結晶性SiO2粒子として粒径が21〜3
0μmのものを用いた以外は上記実施例1と同様にして
化粧木質板を得た。
【0020】(実施例6)結晶性SiO2粒子として粒
径が31〜50μmのものを用いた以外は上記実施例1
と同様にして化粧木質板を得た。 (実施例7)結晶性SiO2粒子として粒径が51〜7
0μmのものを用いた以外は上記実施例1と同様にして
化粧木質板を得た。
【0021】(実施例8)結晶性SiO2粒子として粒
径が71〜99μmのものを用いた以外は上記実施例1
と同様にして化粧木質板を得た。 (実施例9)結晶性SiO2粒子として粒径が100〜
200μmのものを用いた以外は上記実施例1と同様に
して化粧木質板を得た。
【0022】(実施例10)シランカップリング剤によ
り処理された結晶性SiO2粒子の混入量を3重量%と
した以外は上記実施例3と同様にして化粧木質板を得
た。 (実施例11)シランカップリング剤により処理された
結晶性SiO2粒子の混入量を5重量%とした以外は上
記実施例3と同様にして化粧木質板を得た。
【0023】(実施例12)シランカップリング剤によ
り処理された結晶性SiO2粒子の混入量を15重量%
とした以外は上記実施例3と同様にして化粧木質板を得
た。 (実施例13)シランカップリング剤により処理された
結晶性SiO2粒子の混入量を20重量%とした以外は
上記実施例3と同様にして化粧木質板を得た。
【0024】(実施例14)シランカップリング剤によ
り処理された結晶性SiO2粒子の混入量を30重量%
とした以外は上記実施例3と同様にして化粧木質板を得
た。 (実施例15)シランカップリング剤により処理された
結晶性SiO2粒子の混入量を40重量%とした以外は
上記実施例3と同様にして化粧木質板を得た。
【0025】(実施例16)シランカップリング剤によ
り処理された結晶性SiO2粒子の混入量を50重量%
とした以外は上記実施例3と同様にして化粧木質板を得
た。 (実施例17)シランカップリング剤により処理された
結晶性SiO2粒子の混入量を60重量%とした以外は
上記実施例3と同様にして化粧木質板を得た。
【0026】(実施例18)カップリング剤により処理
されていないAl23粒子に代えてKBM503(商品
名;信越シリコーン株式会社製のシランカップリング
剤、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン)により処理された粒径21〜30μmの結晶性Si
2粒子を下塗膜を形成するための合成樹脂塗料に混入
し、かつカップリング剤により処理されていないAl2
3粒子に代えてKBM503(商品名;信越シリコー
ン株式会社製のシランカップリング剤、γ−メタアクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン)により処理された
粒径21〜30μmの結晶性SiO2粒子を中塗膜を形
成するための合成樹脂塗料に混入した以外は上記実施例
3と同様にして化粧木質板を得た。
【0027】(実施例19)シランカップリング剤に代
えてプレンアクトKR−55(商品名;味の素株式会社
製のチタネート系カップリング剤、テトラ(2,2−ジ
アリルオキシメチル−1ブチル)ビス(ジ−トリデシ
ル)ホスファイトチタネート)により処理された結晶性
SiO2粒子を上塗膜を形成するための合成樹脂塗料に
混入した以外は上記実施例3と同様にして化粧木質板を
得た。
【0028】(実施例20)カップリング剤により処理
されていないAl23粒子に代えてプレンアクトKR−
55(商品名;味の素株式会社製のチタネート系カップ
リング剤、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1
ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネー
ト)により処理された粒径21〜30μmの結晶性Si
2粒子を下塗膜を形成するための合成樹脂塗料と中塗
膜を形成するための合成樹脂塗料のそれぞれに混入した
以外は上記実施例19と同様にして化粧木質板を得た。
【0029】(実施例21)シランカップリング剤に代
えてAL−M(商品名;味の素株式会社製のアルミニウ
ム系カップリング剤、アセトアルコキシアルミニウムジ
イソプロピレート)により処理された結晶性SiO2
子を上塗膜を形成するための合成樹脂塗料に混入した以
外は上記実施例3と同様にして化粧木質板を得た。
【0030】(実施例22)カップリング剤により処理
されていないAl23粒子に代えてAL−M(商品名;
味の素株式会社製のアルミニウム系カップリング剤、ア
セトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート)によ
り処理された粒径21〜30μmの結晶性SiO2粒子
を下塗膜を形成するための合成樹脂塗料と中塗膜を形成
するための合成樹脂塗料のそれぞれに混入した以外は上
記実施例21と同様にして化粧木質板を得た。
【0031】(実施例23)シランカップリング剤に代
えてM−1(商品名;CAVEDON CHEMICAL CO.,INC製のジ
ルコアルミネート系カップリング剤)により処理された
結晶性SiO2粒子を上塗膜を形成するための合成樹脂
塗料に混入した以外は上記実施例3と同様にして化粧木
質板を得た。
【0032】(実施例24)カップリング剤により処理
されていないAl23粒子に代えてM−1(商品名;CA
VEDON CHEMICAL CO.,INC製のジルコアルミネート系カッ
プリング剤)により処理された粒径21〜30μmの結
晶性SiO2粒子を下塗膜を形成するための合成樹脂塗
料と中塗膜を形成するための合成樹脂塗料のそれぞれに
混入した以外は上記実施例21と同様にして化粧木質板
を得た。
【0033】(比較例1)カップリング剤により処理さ
れた結晶性SiO2粒子に代えてカップリング剤により
処理されていない粒径21〜30μmのAl23粒子を
上塗膜を形成するための合成樹脂塗料にこれ不揮発分に
対して20重量%混入した以外は上記実施例1と同様に
して化粧木質板を得た。 (比較例2)上塗膜を形成するための合成樹脂塗料に混
入するAl23粒子の混入量を10重量%とした以外は
上記比較例1と同様にして化粧木質板を得た。
【0034】(比較例3)カップリング剤により処理さ
れた結晶性SiO2粒子に代えてカップリング剤により
処理されていない粒径11〜15μmのSiO2粒子を
上塗膜を形成するための合成樹脂塗料にこれの不揮発分
に対して20重量%混入した以外は上記実施例1と同様
にして化粧木質板を得た。 (比較例4)上塗膜を形成するための合成樹脂塗料に混
入するカップリング剤により処理されていないSiO2
粒子の混入量を10重量%とした以外は上記比較例3と
同様にして化粧木質板を得た。
【0035】上記実施例1〜24および比較例1〜4で
得られた化粧木質板のそれぞれについて仕上がり外観、
耐摩耗性、耐擦傷性について調べた。その結果を下記表
1に示す。ここでの仕上がり外観は、透明感と滑らかさ
のそれぞれについて目視により判定した。また、耐摩耗
性は、日本農林規格に定められている摩耗A試験の条件
で上塗膜が消滅し始めるまでの摩耗回転数を測定した。
また、耐擦傷性は、28〜32メッシュの富士砂0.5
gを上塗膜表面に散布し、さらにこの上に500gの荷
重が乗せられたブナムク材を載せ、該ブナムク材を15
0mmのストロークで5往復させた時の塗膜面の状態を
判定する擦傷テストにより調べた。
【0036】
【表1】
【0037】上記表1中の総合評価の判定基準は次の通
りである。 ○・・・・・・耐擦傷性が良好で、実用性十分。 △・・・・・・耐擦傷性が改善されており、実用性高い。 ×・・・・・・耐擦傷性が不良で、実用性低い。
【0038】上記表1に示した結果から明らかなように
上塗膜にカップリング剤により処理されていない無機質
粒子が混入された比較例1〜4の化粧木質板は、擦傷テ
ストにおいて塗膜に傷がつくため、耐擦傷性が不良であ
ることが分る。これに比べて上塗膜にカップリング剤に
より処理されたSiO2粒子が混入された実施例1〜2
4の化粧木質板は擦傷テストにおいて塗膜に傷がつきに
くく、耐擦傷性が優れていることが分る。また、SiO
2粒子の粒径が5μm〜70μmである実施例2〜7の
化粧木質板は、塗膜の透明感が良好で、かつ滑らかさに
ついても良好であることが分る。また、カップリング剤
により処理されたSiO2粒子の混入量が5〜50重量
%の範囲である実施例11〜16の化粧木質板は、耐擦
傷性、透明感、滑らかさの全てについて実用上充分であ
ることが分る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の化粧木質板
は、少なくとも最上層の塗膜に処理無機質粒子が混入さ
れたことより、処理無機質粒子をなす無機質粒子と該粒
子が混入される合成樹脂塗料とが強固に接着するので、
塗膜が硬い物で擦られても塗膜が破壊されにくく、白い
傷がつくのが防止され、従って屋内外の床材等として使
用されても長期間美しい外観を保つことができる。ま
た、合成樹脂塗料への分散性が向上するので、得られる
塗膜中の無機質粒子の分散状態が均一となり易く、安定
した塗膜性能を有するものとなる。
【0040】また、処理無機質粒子をなす無機質粒子と
して特に結晶性SiO2粒子を用いると、該結晶性Si
2粒子は透明性が優れているので、同量のα−アルミ
ナ粒子を合成樹脂塗料に混入した従来の化粧木質板に比
べて、塗膜が白濁しにくく透明度が向上し、木質化粧基
材または加飾層の模様が視認され易く、美麗な外観を有
するものとなる。また、結晶性SiO2の比重はAl2
3の比重と比べて小さいことから、塗装中の沈澱が少な
り、さらにこの結晶性SiO2粒子がカップリング剤に
より処理されると合成樹脂塗料への分散性が向上するの
で、得られる塗膜中の結晶性SiO2粒子の分散状態が
より均一となり易く、より安定した塗膜性能を有するも
のとなる。
【0041】なお、本願発明の望ましい実施の態様とし
ては、次に記載したような構成要件を設定したときに、
発明の効果を特に得ることができる。 1. カップリング剤がシランカップリング剤、チタネ
ート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤
およびジルコアルミネート系カップリング剤のうちから
選択される一種であることを特徴とする化粧木質板。 2. カップリング剤により処理が施された無機質粒子
の混入量が、該無機質粒子が混入される合成樹脂塗料の
不揮発分に対して5重量%以上50重量%以下であるこ
とを特徴とする化粧木質板。 3. 無機質粒子の粒径が5μm以上70μm以下であ
ることを特徴とする化粧木質板。 4. 無機質粒子が結晶性SiO2粒子であることを特
徴とする化粧木質板。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化粧木質板の例を示す断面図であ
る。
【図2】 本発明の化粧木質板のその他の例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1・・・木質化粧基材、2・・・上塗膜、3・・・中塗膜、4・・・
下塗膜、5・・・処理無機質粒子、6・・・無機質粒子、7・・
・加飾層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質化粧基材の表面に合成樹脂塗料から
    なる透明または半透明塗膜が一層以上形成されてなる化
    粧木質板において、少なくとも最上層の塗膜にカップリ
    ング剤により処理が施された無機質粒子が混入されてい
    ることを特徴とする化粧木質板。
  2. 【請求項2】 最下層の塗膜と木質化粧基材との間に加
    飾層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    化粧木質板。
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