JPH07195463A - 樹脂成形品の製造方法及び同成形型 - Google Patents
樹脂成形品の製造方法及び同成形型Info
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- JPH07195463A JPH07195463A JP35321693A JP35321693A JPH07195463A JP H07195463 A JPH07195463 A JP H07195463A JP 35321693 A JP35321693 A JP 35321693A JP 35321693 A JP35321693 A JP 35321693A JP H07195463 A JPH07195463 A JP H07195463A
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶融樹脂を型内の広領域に均等にバランスよ
く射出充填し、欠肉や扁肉，波打ち等のない良好な樹脂
成形品を簡単な機構で得られ、製品コストの低減を図
る。 【構成】 長尺で有幅の中子型１１を固定型１の型内に
備えて溶融樹脂の射出充填経路を設け、溶融樹脂を中子
型１１の長手方向に沿って線並びに面状に盛上げ充填す
る。
く射出充填し、欠肉や扁肉，波打ち等のない良好な樹脂
成形品を簡単な機構で得られ、製品コストの低減を図
る。 【構成】 長尺で有幅の中子型１１を固定型１の型内に
備えて溶融樹脂の射出充填経路を設け、溶融樹脂を中子
型１１の長手方向に沿って線並びに面状に盛上げ充填す
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用ドアトリム等
の比較的面積が大きく或いはピラーガーニッシュ等の長
尺な車装部品を製造するのに適用される樹脂成形品の製
造方法及び同成形型の改良に関するものである。
の比較的面積が大きく或いはピラーガーニッシュ等の長
尺な車装部品を製造するのに適用される樹脂成形品の製
造方法及び同成形型の改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えばドアトリム用の基材を樹脂
成形するには、溶融樹脂を固定型の型内に射出充填し、
その溶融樹脂を可動型との各型面で圧縮させてキャビテ
ィ空間に圧延することから所定の複次元形状に形成する
ことが行われている。この樹脂圧縮成形用の成形型とし
ては、溶融樹脂の射出ゲートを固定型の型内面に数個所
に点在させて設け、その各射出ゲートから溶融樹脂を固
定型の型内に点状に分散させて射出充填し、可動型の型
面とで圧縮成形するものが用いられている。
成形するには、溶融樹脂を固定型の型内に射出充填し、
その溶融樹脂を可動型との各型面で圧縮させてキャビテ
ィ空間に圧延することから所定の複次元形状に形成する
ことが行われている。この樹脂圧縮成形用の成形型とし
ては、溶融樹脂の射出ゲートを固定型の型内面に数個所
に点在させて設け、その各射出ゲートから溶融樹脂を固
定型の型内に点状に分散させて射出充填し、可動型の型
面とで圧縮成形するものが用いられている。
【０００３】この樹脂成形品の成形型では、溶融樹脂を
数個所に分散させて固定型の型内に射出することから、
各射出ゲートの開孔位置と樹脂射出量とのバランスを調
節する必要があり、そのバランスが図れないと欠肉や扁
肉，波打ち等が樹脂成形品に生ずるのを避けられない。
然し、比較的面積が大きく或いは長尺な樹脂成形品にな
ると、射出ゲートが４点以上複数個所に点在するから各
樹脂射出量のバランスを調節するのは極めて困難であ
る。
数個所に分散させて固定型の型内に射出することから、
各射出ゲートの開孔位置と樹脂射出量とのバランスを調
節する必要があり、そのバランスが図れないと欠肉や扁
肉，波打ち等が樹脂成形品に生ずるのを避けられない。
然し、比較的面積が大きく或いは長尺な樹脂成形品にな
ると、射出ゲートが４点以上複数個所に点在するから各
樹脂射出量のバランスを調節するのは極めて困難であ
る。
【０００４】また、従来の成形型では溶融樹脂を射出充
填するのに開閉バルブを備えた高価なホットランナーが
装備されているため、型費が割高なものになることを免
れ得ない。
填するのに開閉バルブを備えた高価なホットランナーが
装備されているため、型費が割高なものになることを免
れ得ない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融樹脂を
型内の広領域に均等にバランスよく射出充填し、欠肉や
扁肉，波打ち等のない良好な樹脂成形品を簡単な機構で
得られ、しかも製品コストの低減も図れる樹脂成形品の
製造方法及び同成形型を提供することを目的とする。
型内の広領域に均等にバランスよく射出充填し、欠肉や
扁肉，波打ち等のない良好な樹脂成形品を簡単な機構で
得られ、しかも製品コストの低減も図れる樹脂成形品の
製造方法及び同成形型を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
樹脂成形品の製造方法においては、溶融樹脂を固定型の
型内所定方向に線状に盛上げ充填するようにされてい
る。
樹脂成形品の製造方法においては、溶融樹脂を固定型の
型内所定方向に線状に盛上げ充填するようにされてい
る。
【０００７】本発明の請求項２に係る樹脂成形品の製造
方法においては、溶融樹脂を線状の盛上げ充填と面方向
で直行する所定方向に向けて斜めに盛上げ充填するよう
にされている。
方法においては、溶融樹脂を線状の盛上げ充填と面方向
で直行する所定方向に向けて斜めに盛上げ充填するよう
にされている。
【０００８】本発明の請求項３に係る樹脂成形品の成形
型においては、長尺で有幅の中子型を固定型の型内所定
方向に設けられた凹部に挿置させて備え、その中子型の
上部面を固定型の型内面と面一に位置させ、且つ、固定
型の型内面と面一位置より型内方に突出動し乃至は型内
面と面一位置に没入動自在に備え付け、この型内方に突
出位置する中子型と凹部との間隔を溶融樹脂の盛上げ充
填空間として設けることにより構成されている。
型においては、長尺で有幅の中子型を固定型の型内所定
方向に設けられた凹部に挿置させて備え、その中子型の
上部面を固定型の型内面と面一に位置させ、且つ、固定
型の型内面と面一位置より型内方に突出動し乃至は型内
面と面一位置に没入動自在に備え付け、この型内方に突
出位置する中子型と凹部との間隔を溶融樹脂の盛上げ充
填空間として設けることにより構成されている。
【０００９】本発明の請求項４に係る樹脂成形品の成形
型においては、中子型の長手方向側面乃至は当該長手方
向側面と相対する凹部の側面を型内面に向って傾斜する
斜面に形成し、その斜面と相対する他方の側面との拡が
り間隔を溶融樹脂の盛上げ充填空間として設けることに
より構成されている。
型においては、中子型の長手方向側面乃至は当該長手方
向側面と相対する凹部の側面を型内面に向って傾斜する
斜面に形成し、その斜面と相対する他方の側面との拡が
り間隔を溶融樹脂の盛上げ充填空間として設けることに
より構成されている。
【００１０】本発明の請求項５に係る樹脂成形品の成形
型においては、溶融樹脂の射出ゲートを凹部の内底面に
開孔させて設け、その射出ゲートの開孔に出入りする開
閉柱を中子型の下部面に突設することにより構成されて
いる。
型においては、溶融樹脂の射出ゲートを凹部の内底面に
開孔させて設け、その射出ゲートの開孔に出入りする開
閉柱を中子型の下部面に突設することにより構成されて
いる。
【００１１】
【作用】本発明の請求項１に係る樹脂成形品の製造方法
では、溶融樹脂を固定型の型内所定方向に線状に盛上げ
充填することにより溶融樹脂の射出面積を広げて両型の
型面で圧縮成形することから、樹脂成形品の面積乃至は
長さに対する樹脂射出量のバランスを調節でき、また、
圧縮成形時の圧力を分散できて溶融樹脂をキャビティ空
間の広領域に速やかに圧延することができる。そのた
め、比較的面積が大きく或いは長尺な車装部品でも欠肉
や扁肉，波打ち等のない良好な樹脂成形品として形成で
きしかも薄肉化を図ることができる。
では、溶融樹脂を固定型の型内所定方向に線状に盛上げ
充填することにより溶融樹脂の射出面積を広げて両型の
型面で圧縮成形することから、樹脂成形品の面積乃至は
長さに対する樹脂射出量のバランスを調節でき、また、
圧縮成形時の圧力を分散できて溶融樹脂をキャビティ空
間の広領域に速やかに圧延することができる。そのた
め、比較的面積が大きく或いは長尺な車装部品でも欠肉
や扁肉，波打ち等のない良好な樹脂成形品として形成で
きしかも薄肉化を図ることができる。
【００１２】本発明の請求項２に係る樹脂成形品の製造
方法では、溶融樹脂を線状の盛上げ充填と面方向で直行
する所定方向に向けて斜めに盛上げ充填することから、
線状に盛上げ充填した溶融樹脂の射出面積を更に広げら
れると共に、その溶融樹脂の圧縮に伴う樹脂流れを所定
方向に助長させて溶融樹脂をキャビティ空間の多方向広
領域に速やかに圧延することができる。
方法では、溶融樹脂を線状の盛上げ充填と面方向で直行
する所定方向に向けて斜めに盛上げ充填することから、
線状に盛上げ充填した溶融樹脂の射出面積を更に広げら
れると共に、その溶融樹脂の圧縮に伴う樹脂流れを所定
方向に助長させて溶融樹脂をキャビティ空間の多方向広
領域に速やかに圧延することができる。
【００１３】本発明の請求項３に係る樹脂成形品の成形
型では、中子型を固定型の型内に備えて溶融樹脂の盛上
げ充填経路を形成するところから、溶融樹脂を固定型の
型内所定方向に線状に盛上げ充填することによる成形型
として簡単な構造に構成することができる。
型では、中子型を固定型の型内に備えて溶融樹脂の盛上
げ充填経路を形成するところから、溶融樹脂を固定型の
型内所定方向に線状に盛上げ充填することによる成形型
として簡単な構造に構成することができる。
【００１４】本発明の請求項４に係る樹脂成形品の成形
型では、中子型の長手方向側面乃至は当該長手方向側面
と相対する凹部の側面を斜面として形成するだけで、溶
融樹脂を該斜面で線状の盛上げ充填と面方向で直行する
所定方向にも広げて盛上げ充填でき、その溶融樹脂の圧
縮に伴う樹脂流れを所定方向に助長させて溶融樹脂をキ
ャビティ空間の多方向広領域に速やかに圧延するように
できる。
型では、中子型の長手方向側面乃至は当該長手方向側面
と相対する凹部の側面を斜面として形成するだけで、溶
融樹脂を該斜面で線状の盛上げ充填と面方向で直行する
所定方向にも広げて盛上げ充填でき、その溶融樹脂の圧
縮に伴う樹脂流れを所定方向に助長させて溶融樹脂をキ
ャビティ空間の多方向広領域に速やかに圧延するように
できる。
【００１５】本発明の請求項５に係る樹脂成形品の成形
型では、射出ゲートの孔内に出入りする開閉栓を中子型
の下部面に設けることから、その射出ゲートと連通する
ホットランナーとしては開閉バルブを備えない通常のも
のを装備できることにより型費を削減でき、また、樹脂
成形品の薄肉化を含めて製品コストの低減も図ることが
できる。
型では、射出ゲートの孔内に出入りする開閉栓を中子型
の下部面に設けることから、その射出ゲートと連通する
ホットランナーとしては開閉バルブを備えない通常のも
のを装備できることにより型費を削減でき、また、樹脂
成形品の薄肉化を含めて製品コストの低減も図ることが
できる。
【００１６】
【実施例】以下、添付図面を参照して説明すれば、図１
で示す樹脂成形品の成形型は比較的面積の大きな樹脂成
形品として自動車用ドアトリムの基材を型成形するもの
が例示されている。この成形型は固定型１と可動型２と
を備えたコールドプレスでなり、その各型内面１０，２
０の相対する型内はドアトリム用基材の複次元形状に対
応するキャビティ空間３として形成されている。可動型
２は油圧等の駆動シリンダ２１で昇降動するよう装備さ
れ、固定型１の型内に射出充填される溶融樹脂を両型内
面１０，２０で圧縮成形するよう構成されている。
で示す樹脂成形品の成形型は比較的面積の大きな樹脂成
形品として自動車用ドアトリムの基材を型成形するもの
が例示されている。この成形型は固定型１と可動型２と
を備えたコールドプレスでなり、その各型内面１０，２
０の相対する型内はドアトリム用基材の複次元形状に対
応するキャビティ空間３として形成されている。可動型
２は油圧等の駆動シリンダ２１で昇降動するよう装備さ
れ、固定型１の型内に射出充填される溶融樹脂を両型内
面１０，２０で圧縮成形するよう構成されている。
【００１７】固定型１には、図２で示すように長尺で有
幅な中子型１１が型内に備えられている。また、固定型
１０には型内面を所定深さ陥没成形することにより凹部
１２が設けられ、中子型１１は該凹部１２の内部に挿置
されている。この凹部１２は、ドアトリム用基材の縦横
幅から面積幅の大きな横方の長手方向に向って位置さ
せ、中子型１１の長手寸法と同じ長さに設けられてい
る。この凹部１２の内部で、中子型１１は上部面を固定
型１の型内面と面一に位置させて組み付けられている。
また、油圧等の駆動シリンダで昇降動する作動ピン１３
と型下部で連結され、型内面１０と面一位置から型内に
突出動し乃至は該型内面１０と面一に没入するよう上下
動自在に装備されている。
幅な中子型１１が型内に備えられている。また、固定型
１０には型内面を所定深さ陥没成形することにより凹部
１２が設けられ、中子型１１は該凹部１２の内部に挿置
されている。この凹部１２は、ドアトリム用基材の縦横
幅から面積幅の大きな横方の長手方向に向って位置さ
せ、中子型１１の長手寸法と同じ長さに設けられてい
る。この凹部１２の内部で、中子型１１は上部面を固定
型１の型内面と面一に位置させて組み付けられている。
また、油圧等の駆動シリンダで昇降動する作動ピン１３
と型下部で連結され、型内面１０と面一位置から型内に
突出動し乃至は該型内面１０と面一に没入するよう上下
動自在に装備されている。
【００１８】その固定型１には、溶融樹脂を型内に射出
充填する射出ゲート１４が凹部１２の内底面に開孔位置
させて設けられている。この射出ゲート１４に対して
は、樹脂吐出口を整合位置させることによりホットラン
ナー１５が連結装備されている。また、その射出ゲート
１４の孔内に出入りすることにより射出ゲートを開閉す
るピン状の開閉柱１６が中子型１１の下部面から突出さ
せて設けられている。
充填する射出ゲート１４が凹部１２の内底面に開孔位置
させて設けられている。この射出ゲート１４に対して
は、樹脂吐出口を整合位置させることによりホットラン
ナー１５が連結装備されている。また、その射出ゲート
１４の孔内に出入りすることにより射出ゲートを開閉す
るピン状の開閉柱１６が中子型１１の下部面から突出さ
せて設けられている。
【００１９】この固定型１における溶融樹脂の射出充填
経路は、中子型１１が作動ピン１３で凹部１２より突出
動することにより中子型１１の長方向側面１１ａと当該
側面１１ａと相対する凹部１２の側面１２ａとの間隔で
形成されている。その溶融樹脂の射出充填経路は、図３
で示すように中子型１１の長手方向側面１１ａと相対す
る凹部１２の側面１２ａを型内面１０に向って上り勾配
の斜面に形成し、溶融樹脂の射出充填空間として型内側
で拡がるよう設けられている。この凹部１２の斜面１２
ａに対し、中子型１１の長手方向側面１１ａも相対的に
小さな角度で相対する斜面に形成するとよい。なお、そ
の拡がり間隔は凹部１２の両側面を斜面１７として中子
型１１の両側に設けることができ、また、片側のみに設
ける場合には中子型１１の長手方向側面を斜面として形
成してもよい。
経路は、中子型１１が作動ピン１３で凹部１２より突出
動することにより中子型１１の長方向側面１１ａと当該
側面１１ａと相対する凹部１２の側面１２ａとの間隔で
形成されている。その溶融樹脂の射出充填経路は、図３
で示すように中子型１１の長手方向側面１１ａと相対す
る凹部１２の側面１２ａを型内面１０に向って上り勾配
の斜面に形成し、溶融樹脂の射出充填空間として型内側
で拡がるよう設けられている。この凹部１２の斜面１２
ａに対し、中子型１１の長手方向側面１１ａも相対的に
小さな角度で相対する斜面に形成するとよい。なお、そ
の拡がり間隔は凹部１２の両側面を斜面１７として中子
型１１の両側に設けることができ、また、片側のみに設
ける場合には中子型１１の長手方向側面を斜面として形
成してもよい。
【００２０】このように構成する樹脂成形品の成形型で
は、ＡＢＳ樹脂やポリプロピレン樹脂等を溶融樹脂とし
てドアトリム用の基材を製造するのに用いることができ
る。その溶融樹脂を固定型１の型内に射出充填するとき
には、図４で示すように作動ピン１３を上昇させて中子
型１１を固定型１の型内方に突出動させる。この中子型
１１の突出動に伴っては、開閉柱１６が射出ゲート１４
の孔内から外れて射出ゲート１４を開放する。また、中
子型１１の底面から長手方向側面１１ａと凹部１２の内
底面並びに斜面１２ａとの間に樹脂充填空間ができ、溶
融樹脂はホットランナー１５から固定型１の型内に射出
充填される。
は、ＡＢＳ樹脂やポリプロピレン樹脂等を溶融樹脂とし
てドアトリム用の基材を製造するのに用いることができ
る。その溶融樹脂を固定型１の型内に射出充填するとき
には、図４で示すように作動ピン１３を上昇させて中子
型１１を固定型１の型内方に突出動させる。この中子型
１１の突出動に伴っては、開閉柱１６が射出ゲート１４
の孔内から外れて射出ゲート１４を開放する。また、中
子型１１の底面から長手方向側面１１ａと凹部１２の内
底面並びに斜面１２ａとの間に樹脂充填空間ができ、溶
融樹脂はホットランナー１５から固定型１の型内に射出
充填される。
【００２１】その溶融樹脂は、中子型１１の長手方向側
面１１ａに沿って固定型１の型内に線状に流れ込む。こ
のため、溶融樹脂の射出面積を広げられることにより均
等な射出量の溶融樹脂を広領域に同時に射出充填するこ
とができる。また、その溶融樹脂は図５で示すように中
子型１１の型内方に突出位置する長手方向側面１１ａと
凹部１２の斜面１２ａとによって線状の盛上げ充填と面
方向で直行する所定方向に向く樹脂流れを伴う。その樹
脂流れによっては、線状に盛上げ充填された溶融樹脂の
射出面積を面方向で直行する所定方向にも広げられる。
面１１ａに沿って固定型１の型内に線状に流れ込む。こ
のため、溶融樹脂の射出面積を広げられることにより均
等な射出量の溶融樹脂を広領域に同時に射出充填するこ
とができる。また、その溶融樹脂は図５で示すように中
子型１１の型内方に突出位置する長手方向側面１１ａと
凹部１２の斜面１２ａとによって線状の盛上げ充填と面
方向で直行する所定方向に向く樹脂流れを伴う。その樹
脂流れによっては、線状に盛上げ充填された溶融樹脂の
射出面積を面方向で直行する所定方向にも広げられる。
【００２２】溶融樹脂を固定型１の型内に所定量射出充
填したならば、図６，７で示すように中子型１１を作動
ピン１３で下降動させることにより、上部面が固定型１
の型内面１０と同一になるまで凹部１１の内部に復帰動
させる。これに伴って、射出ゲート１４は開閉柱１６で
閉鎖されて溶融樹脂の射出充填経路も閉鎖される。ま
た、溶融樹脂は必要量が固定型１の型内に広領域の線並
びに面状に広げて盛上げ充填された状態になる。
填したならば、図６，７で示すように中子型１１を作動
ピン１３で下降動させることにより、上部面が固定型１
の型内面１０と同一になるまで凹部１１の内部に復帰動
させる。これに伴って、射出ゲート１４は開閉柱１６で
閉鎖されて溶融樹脂の射出充填経路も閉鎖される。ま
た、溶融樹脂は必要量が固定型１の型内に広領域の線並
びに面状に広げて盛上げ充填された状態になる。
【００２３】この後、可動型２を型締め状態まで下降動
すると、溶融樹脂は両型１，２の各型面１０，２０で圧
縮されてキャビティ空間３に圧延される。その際、溶融
樹脂が広領域に線並びに面状に射出面積が広げられて盛
上げ充填されていることから、この溶融樹脂の圧縮に要
する圧力を分散できてキャビティ空間の広領域に速やか
に圧延流動させることができる。また、その樹脂流れは
凹部１１の斜面１７で所定方向に助長されているから、
キャビティ空間３の広領域により効果的に圧延流動させ
ることができる。このため、ドアトリム用の基材の如く
比較的面積の大きな樹脂成形品を成形するときでも、欠
肉や扁肉，波打ち等のない樹脂成形品にできしかも薄肉
なものにも形成することができる。
すると、溶融樹脂は両型１，２の各型面１０，２０で圧
縮されてキャビティ空間３に圧延される。その際、溶融
樹脂が広領域に線並びに面状に射出面積が広げられて盛
上げ充填されていることから、この溶融樹脂の圧縮に要
する圧力を分散できてキャビティ空間の広領域に速やか
に圧延流動させることができる。また、その樹脂流れは
凹部１１の斜面１７で所定方向に助長されているから、
キャビティ空間３の広領域により効果的に圧延流動させ
ることができる。このため、ドアトリム用の基材の如く
比較的面積の大きな樹脂成形品を成形するときでも、欠
肉や扁肉，波打ち等のない樹脂成形品にできしかも薄肉
なものにも形成することができる。
【００２４】上述した実施例では１つの中子型１１を例
示して説明したが、面積の大きな樹脂成形品を成形する
ものでは図８で示すように２つ程度複数個が装備され
る。また、ピラーガーニッシュ等の長尺な車装部品を成
形するものでは中子型１１を当該成形品の長手方向と同
方向に位置させて装備するとよい。なお、上述した実施
例ではドアトリム用の基材を成形する場合に基づいて説
明したが、可動型２の型内面に表装材を組み付けて一体
に積層成形することができる。この場合にも、表装材を
損傷し或いは皺等が発生することはない。その表装材と
しては、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）とポリプロピレンフ
ォーム（ＰＰＥ）の積層材，熱可塑性エラストマー（Ｔ
ＰＥ）とＰＰＦとの積層材或いはＴＰＥ，オレフィン系
樹脂，ＡＢＳ樹脂等の樹脂シートや布地等を用いるよう
にできる。
示して説明したが、面積の大きな樹脂成形品を成形する
ものでは図８で示すように２つ程度複数個が装備され
る。また、ピラーガーニッシュ等の長尺な車装部品を成
形するものでは中子型１１を当該成形品の長手方向と同
方向に位置させて装備するとよい。なお、上述した実施
例ではドアトリム用の基材を成形する場合に基づいて説
明したが、可動型２の型内面に表装材を組み付けて一体
に積層成形することができる。この場合にも、表装材を
損傷し或いは皺等が発生することはない。その表装材と
しては、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）とポリプロピレンフ
ォーム（ＰＰＥ）の積層材，熱可塑性エラストマー（Ｔ
ＰＥ）とＰＰＦとの積層材或いはＴＰＥ，オレフィン系
樹脂，ＡＢＳ樹脂等の樹脂シートや布地等を用いるよう
にできる。
【００２５】
【発明の効果】以上の如く、本発明に係る樹脂射出圧縮
成形方法及び同成形型に依れば、溶融樹脂を型内に線並
びに面状に盛上げ充填することにより溶融樹脂を広領域
に均等なバランスで容易に射出充填できるから、欠肉や
扁肉，波打ち等のない樹脂成形品を成形できしかも薄肉
化を図ることもできる。また、長尺で有幅の中子型を備
えることにより溶融樹脂を線並びに面状に盛上げ充填す
るので簡単な機構で確実に溶融樹脂の射出面積を広げら
れ、更に、開閉栓を中子型の下部面に突出させて射出ゲ
ートを開閉するものであるから、通常のホットランナー
を装備できて型費の削減を含む製品コストの低減も図る
ことができる。
成形方法及び同成形型に依れば、溶融樹脂を型内に線並
びに面状に盛上げ充填することにより溶融樹脂を広領域
に均等なバランスで容易に射出充填できるから、欠肉や
扁肉，波打ち等のない樹脂成形品を成形できしかも薄肉
化を図ることもできる。また、長尺で有幅の中子型を備
えることにより溶融樹脂を線並びに面状に盛上げ充填す
るので簡単な機構で確実に溶融樹脂の射出面積を広げら
れ、更に、開閉栓を中子型の下部面に突出させて射出ゲ
ートを開閉するものであるから、通常のホットランナー
を装備できて型費の削減を含む製品コストの低減も図る
ことができる。
【図１】本発明に係る樹脂成形品の成形型を示す側断面
図である。
図である。
【図２】同成形型を中子型の長手方向で示す部分断面図
である。
である。
【図３】同成形型を中子型の幅方向で示す部分断面図で
ある。
ある。
【図４】同成形型における溶融樹脂の射出充填状態を中
子型の長手方向で示す説明図である。
子型の長手方向で示す説明図である。
【図５】同成形型における溶融樹脂の射出充填状態を中
子型の幅方向で示す説明図である。
子型の幅方向で示す説明図である。
【図６】同成形型において溶融樹脂を射出充填した状態
を中子型の長手方向で示す説明図である。
を中子型の長手方向で示す説明図である。
【図７】同成形型において溶融樹脂を射出充填した状態
を中子型の幅方向で示す説明図である。
を中子型の幅方向で示す説明図である。
【図８】同成形型の固定型を示す平面図である。
１ 固定型 ２ 可動型 ３ キャビティ空間 １０，２０ 各型の型内面 １１ 中子型 １１ａ 中子型の長手方向側面 １２ 凹部 １２ａ 斜面 １４ 射出ゲート １６ 開閉弁
Claims (5)
- 【請求項１】 溶融樹脂を固定型の型内に射出充填し、
その溶融樹脂を可動型との各型面で圧縮させてキャビテ
ィ空間に圧延し、比較的面積が大きく或いは長尺な樹脂
成形品を成形するのに適用する樹脂成形品の製造方法に
おいて、上記溶融樹脂を固定型の型内所定方向に線状に
盛上げ充填するようにしたことを特徴とする樹脂成形品
の製造方法。 - 【請求項２】 上記溶融樹脂を線状の盛上げ充填と面方
向で直行する所定方向に向けて斜めに盛上げ充填するよ
うにしたことを特徴とする請求項１記載の樹脂成形品の
製造方法。 - 【請求項３】 溶融樹脂を固定型の型内に射出充填し、
その溶融樹脂を可動型との各型面で圧縮させてキャビテ
ィ空間に圧延し、比較的面積が大きく或いは長尺な樹脂
成形品を成形するのに用いられる樹脂成形品の成形型に
おいて、長尺で有幅の中子型を固定型の型内所定方向に
設けられた凹部に挿置させて備え、その中子型の上部面
を固定型の型内面と面一に位置させ、且つ、この固定型
の型内面と面一位置より型内方に突出動し乃至は型内面
と面一位置に没入動自在に備え付け、この型内方に突出
位置する中子型と凹部との間隔を溶融樹脂の盛上げ充填
空間として設けたことを特徴とする樹脂射出圧縮成形
型。 - 【請求項４】 上記中子型の長手方向側面乃至は当該長
手方向側面と相対する凹部の側面を型内面に向って傾斜
する斜面に形成し、その斜面と相対する他方の側面との
拡がり間隔を溶融樹脂の盛上げ充填空間として設けたこ
とを特徴とする請求項３記載の成形型。 - 【請求項５】 上記溶融樹脂の射出ゲートを凹部の内底
面に開孔させて設け、その射出ゲートの孔内に出入りす
る開閉柱を中子型の下部面に突設したことを特徴とする
請求項３または４記載の成形型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35321693A JP2605214B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 樹脂成形品の製造方法及び同成形型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35321693A JP2605214B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 樹脂成形品の製造方法及び同成形型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07195463A true JPH07195463A (ja) | 1995-08-01 |
| JP2605214B2 JP2605214B2 (ja) | 1997-04-30 |
Family
ID=18429350
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35321693A Expired - Fee Related JP2605214B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 樹脂成形品の製造方法及び同成形型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2605214B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2989020A1 (fr) * | 2012-04-05 | 2013-10-11 | Snecma | Procede de fabrication d'une piece epaisse de turbomachine en materiau composite par injection de resine sous pression |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP35321693A patent/JP2605214B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2989020A1 (fr) * | 2012-04-05 | 2013-10-11 | Snecma | Procede de fabrication d'une piece epaisse de turbomachine en materiau composite par injection de resine sous pression |
| US9512730B2 (en) | 2012-04-05 | 2016-12-06 | Snecma | Method for manufacturing a turbine engine part by injection of resin under pressure |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2605214B2 (ja) | 1997-04-30 |
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