JPH05278076A - 中空パネルの射出成形方法およびその射出成形金型 - Google Patents
中空パネルの射出成形方法およびその射出成形金型Info
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- JPH05278076A JPH05278076A JP7748392A JP7748392A JPH05278076A JP H05278076 A JPH05278076 A JP H05278076A JP 7748392 A JP7748392 A JP 7748392A JP 7748392 A JP7748392 A JP 7748392A JP H05278076 A JPH05278076 A JP H05278076A
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- mold
- cavity
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】荷重によるたわみ変形の少ない中空パネルを射
出成形で成形する。 【構成】固定側金型２を、金型本体６と、この金型本体
６に対して進退自在であって、複数本の突出部を所定間
隔で形成したスライドコア７で構成し、固定側金型と可
動側金型３とを型締めして形成されるキャビティＣに
は、スライドコア７を除く任意の位置にスプル４および
ガス流路９が連通され、さらに、前記スライドコア７を
前進させてキャビティＣ内に突入させた際、スライドコ
ア７の突出部と可動側金型３との間に狭小部を形成す
る。
出成形で成形する。 【構成】固定側金型２を、金型本体６と、この金型本体
６に対して進退自在であって、複数本の突出部を所定間
隔で形成したスライドコア７で構成し、固定側金型と可
動側金型３とを型締めして形成されるキャビティＣに
は、スライドコア７を除く任意の位置にスプル４および
ガス流路９が連通され、さらに、前記スライドコア７を
前進させてキャビティＣ内に突入させた際、スライドコ
ア７の突出部と可動側金型３との間に狭小部を形成す
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、中空パネルを成形する
射出成形方法および射出成形金型に関するものである。
射出成形方法および射出成形金型に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、中空パネルは断熱性に優れる
ことから、収納容器あるいは建築材料などに利用されて
いる。このような中空パネルは、ブロー成形法あるいは
ガス注入射出成形法で成形されており、例えば、ブロー
成形法を用いる場合は、パリソンを押し出してパネルの
外形に相当する金型でくわえこみ、このパリソンに空気
を吹き込んで膨張させることで、また、ガス注入射出成
形法を用いる場合は、パネルの外形に相当するキャビテ
ィに樹脂を注入した後、この樹脂中に高圧ガスを注入す
ることでそれぞれ成形されている。
ことから、収納容器あるいは建築材料などに利用されて
いる。このような中空パネルは、ブロー成形法あるいは
ガス注入射出成形法で成形されており、例えば、ブロー
成形法を用いる場合は、パリソンを押し出してパネルの
外形に相当する金型でくわえこみ、このパリソンに空気
を吹き込んで膨張させることで、また、ガス注入射出成
形法を用いる場合は、パネルの外形に相当するキャビテ
ィに樹脂を注入した後、この樹脂中に高圧ガスを注入す
ることでそれぞれ成形されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな成形方法では、中空パネルの内部に補強リブを形成
することができないことから、荷重によってその表面板
部分がたわみ、変形が大きくなるという問題がある。な
お、複数個の成形部品を貼り合わせることによって内部
に補強リブを有する中空パネルを形成することは可能で
あるが、コストがかさむ欠点があった。
うな成形方法では、中空パネルの内部に補強リブを形成
することができないことから、荷重によってその表面板
部分がたわみ、変形が大きくなるという問題がある。な
お、複数個の成形部品を貼り合わせることによって内部
に補強リブを有する中空パネルを形成することは可能で
あるが、コストがかさむ欠点があった。
【０００４】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、内部に補強リブを形成して荷重による変形
の少ない中空パネルを簡単に成形することのできる射出
成形方法およびその射出成形金型を提供するものであ
る。
れたもので、内部に補強リブを形成して荷重による変形
の少ない中空パネルを簡単に成形することのできる射出
成形方法およびその射出成形金型を提供するものであ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の中空パネルの射
出成形方法は、固定側金型および可動側金型を型締めし
て形成されるキャビティに、一方の金型に進退自在に嵌
挿されたスライドコアを突入させてそのスライドコアに
所定間隔で設けられた複数本の突出部と他方の金型との
間で狭小部を形成し、このスライドコアを突入させた状
態のキャビティを満たすのに不十分な量の溶融樹脂をス
プルを介してそのキャビティに充填する一方、溶融樹脂
に高圧ガスを供給し、さらに、この高圧ガスの供給のも
とでスライドコアを成形品の外形寸法に一致する位置ま
で後退させることにより、このスライドコアの後退時、
スライドコアの突出部と他方の金型との間に形成された
狭小部近傍に充填された溶融樹脂により連結部を形成す
ることを特徴とするものである。
出成形方法は、固定側金型および可動側金型を型締めし
て形成されるキャビティに、一方の金型に進退自在に嵌
挿されたスライドコアを突入させてそのスライドコアに
所定間隔で設けられた複数本の突出部と他方の金型との
間で狭小部を形成し、このスライドコアを突入させた状
態のキャビティを満たすのに不十分な量の溶融樹脂をス
プルを介してそのキャビティに充填する一方、溶融樹脂
に高圧ガスを供給し、さらに、この高圧ガスの供給のも
とでスライドコアを成形品の外形寸法に一致する位置ま
で後退させることにより、このスライドコアの後退時、
スライドコアの突出部と他方の金型との間に形成された
狭小部近傍に充填された溶融樹脂により連結部を形成す
ることを特徴とするものである。
【０００６】また、本発明の中空パネルの射出成形金型
は、固定側金型と、可動側金型とから構成され、これら
の金型の一方の金型は、金型本体と、所定間隔で複数本
の突出部が形成されるとともに、突出部と他方の金型と
の間に狭小部を形成する前進位置と成形品の外形寸法に
一致する後退位置との間を金型本体に対して進退自在な
スライドコアからなり、さらに、固定側金型と可動側金
型を型締めして形成されるキャビティには、スライドコ
アを除く任意の位置にスプルおよびガス流路が連通され
ていることを特徴とするものである。
は、固定側金型と、可動側金型とから構成され、これら
の金型の一方の金型は、金型本体と、所定間隔で複数本
の突出部が形成されるとともに、突出部と他方の金型と
の間に狭小部を形成する前進位置と成形品の外形寸法に
一致する後退位置との間を金型本体に対して進退自在な
スライドコアからなり、さらに、固定側金型と可動側金
型を型締めして形成されるキャビティには、スライドコ
アを除く任意の位置にスプルおよびガス流路が連通され
ていることを特徴とするものである。
【０００７】
【作用】固定側金型および可動側金型を型締めして形成
されるキャビティに、その一方の金型を構成するスライ
ドコアを前進させ、そのスライドコアに形成された突出
部と他方の金型との間に狭小部を形成する。そして、ス
ライドコアを前進させた状態のキャビティを満たすのに
不十分な量の溶融樹脂をスプルを介してそのキャビティ
に充填した後、溶融樹脂に高圧ガスを供給する。さら
に、この高圧ガスの供給を継続しつつスライドコアを成
形品の外形寸法に一致する位置まで後退させる。
されるキャビティに、その一方の金型を構成するスライ
ドコアを前進させ、そのスライドコアに形成された突出
部と他方の金型との間に狭小部を形成する。そして、ス
ライドコアを前進させた状態のキャビティを満たすのに
不十分な量の溶融樹脂をスプルを介してそのキャビティ
に充填した後、溶融樹脂に高圧ガスを供給する。さら
に、この高圧ガスの供給を継続しつつスライドコアを成
形品の外形寸法に一致する位置まで後退させる。
【０００８】この際、スライドコアの前進時に形成され
るキャビティに充填された溶融樹脂は、スライドコアの
突出部と他方の金型との間に形成された狭小部に充填さ
れた溶融樹脂を除いて高圧ガスの供給によりキャビティ
に沿って流動し、中空部が形成される。そして、スライ
ドコアの後退時、継続する高圧ガスの供給により中空部
の容積を増大するとともに、狭小部近傍に充填された溶
融樹脂が、スライドコアの後退に追従して連結部を形成
する。
るキャビティに充填された溶融樹脂は、スライドコアの
突出部と他方の金型との間に形成された狭小部に充填さ
れた溶融樹脂を除いて高圧ガスの供給によりキャビティ
に沿って流動し、中空部が形成される。そして、スライ
ドコアの後退時、継続する高圧ガスの供給により中空部
の容積を増大するとともに、狭小部近傍に充填された溶
融樹脂が、スライドコアの後退に追従して連結部を形成
する。
【０００９】この結果、スライドコアの突出部に対応し
て複数本の連結部がパネルの一面と他面とを結んで中空
部分に形成されることから、この連結部が中空パネルを
補強し、荷重に対してたわみの発生を抑えることができ
る。
て複数本の連結部がパネルの一面と他面とを結んで中空
部分に形成されることから、この連結部が中空パネルを
補強し、荷重に対してたわみの発生を抑えることができ
る。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【００１１】図１には、中空パネルＰ（図９参照）を成
形するための射出成形金型１が示されており、この金型
１は、固定側金型２と可動側金型３とで構成され、可動
側金型３は、図示しない油圧シリンダにより移動自在で
あり、これにより型開き、型締めすることができる。そ
して、これらの固定側金型２と可動側金型３とを型締め
することによって形成されるキャビティＣは、固定側金
型２に形成されたスプル４およびゲート５を介して図示
しない射出ノズルの先端部と連通されている。したがっ
て、射出成形時、射出ノズルから射出された溶融樹脂
は、スプル４およびゲート５を経てキャビティＣに充填
される。
形するための射出成形金型１が示されており、この金型
１は、固定側金型２と可動側金型３とで構成され、可動
側金型３は、図示しない油圧シリンダにより移動自在で
あり、これにより型開き、型締めすることができる。そ
して、これらの固定側金型２と可動側金型３とを型締め
することによって形成されるキャビティＣは、固定側金
型２に形成されたスプル４およびゲート５を介して図示
しない射出ノズルの先端部と連通されている。したがっ
て、射出成形時、射出ノズルから射出された溶融樹脂
は、スプル４およびゲート５を経てキャビティＣに充填
される。
【００１２】一方、固定側金型２は、金型本体６と、こ
の金型本体６に周囲を包囲されたスライドコア７からな
り、このスライドコア７には、その左側縁部から右側縁
部にかけて複数本の突出部７１が所定間隔で形成される
とともに、これらの突出部７１の上縁部間および下縁部
間を結んで切欠部７２を有する突出部７３が前記突出部
７１と同一高さで形成されている（図７参照）。この結
果、スライドコア７は、平滑面７ａと、突出部７１，７
３による突出面７ｂからなる凹凸状のキャビティ面を有
している。
の金型本体６に周囲を包囲されたスライドコア７からな
り、このスライドコア７には、その左側縁部から右側縁
部にかけて複数本の突出部７１が所定間隔で形成される
とともに、これらの突出部７１の上縁部間および下縁部
間を結んで切欠部７２を有する突出部７３が前記突出部
７１と同一高さで形成されている（図７参照）。この結
果、スライドコア７は、平滑面７ａと、突出部７１，７
３による突出面７ｂからなる凹凸状のキャビティ面を有
している。
【００１３】また、金型本体６は、平滑面６ａに形成さ
れたキャビティ面を有し、後述するようにスライドコア
７が後退位置にあるとき、スライドコア７のキャビティ
面を形成する平滑面７ａは、切欠部７２を通して金型本
体６のキャビティ面を形成する平滑面６ａに連続し、面
一の平滑面を形成するものである。
れたキャビティ面を有し、後述するようにスライドコア
７が後退位置にあるとき、スライドコア７のキャビティ
面を形成する平滑面７ａは、切欠部７２を通して金型本
体６のキャビティ面を形成する平滑面６ａに連続し、面
一の平滑面を形成するものである。
【００１４】なお、可動側金型３も、平滑面３ａに形成
されたキャビティ面を有している。
されたキャビティ面を有している。
【００１５】ところで、スライドコア７は、油圧シリン
ダ８の伸縮作動により金型本体６に対して前進位置と後
退位置との間を進退できるようになっている。すなわ
ち、油圧シリンダ８が伸長作動してスライドコア７が前
進位置にあるとき、そのキャビティ面は、金型本体６の
キャビティ面よりもキャビティＣ内に突入し、キャビテ
ィＣは一次キャビティＣ１を形成している。そして、ス
ライドコア７の前進時、スライドコア７における突出部
７１，７３の突出面７ｂと可動側金型３の平滑面３ａと
の間に狭小部ｓが形成されるようになっている（図３お
よび図５参照）。また、油圧シリンダ８が縮小作動して
スライドコア７が後退位置にあるとき、そのキャビティ
面を形成する平滑面７ａは、金型本体６のキャビティ面
を形成する平滑面６ａと面一となり、キャビティＣは二
次キャビティＣ２を形成している。この結果、スライド
コア７が前進位置にあるとき、一次キャビティＣ１は、
中空パネルＰの外形寸法による容積よりも小さな容積を
形成し、また、スライドコア７が後退位置にあるとき、
二次キャビティＣ２は、中空パネルＰの外形寸法に一致
し、同一の容積を形成する。
ダ８の伸縮作動により金型本体６に対して前進位置と後
退位置との間を進退できるようになっている。すなわ
ち、油圧シリンダ８が伸長作動してスライドコア７が前
進位置にあるとき、そのキャビティ面は、金型本体６の
キャビティ面よりもキャビティＣ内に突入し、キャビテ
ィＣは一次キャビティＣ１を形成している。そして、ス
ライドコア７の前進時、スライドコア７における突出部
７１，７３の突出面７ｂと可動側金型３の平滑面３ａと
の間に狭小部ｓが形成されるようになっている（図３お
よび図５参照）。また、油圧シリンダ８が縮小作動して
スライドコア７が後退位置にあるとき、そのキャビティ
面を形成する平滑面７ａは、金型本体６のキャビティ面
を形成する平滑面６ａと面一となり、キャビティＣは二
次キャビティＣ２を形成している。この結果、スライド
コア７が前進位置にあるとき、一次キャビティＣ１は、
中空パネルＰの外形寸法による容積よりも小さな容積を
形成し、また、スライドコア７が後退位置にあるとき、
二次キャビティＣ２は、中空パネルＰの外形寸法に一致
し、同一の容積を形成する。
【００１６】さらに、キャビティＣは、図示しない高圧
ガス源と固定側金型２に形成されたガス流路９を介して
連通されている。また、１０はマニホールド本体であ
り、スプル４を流れる溶融樹脂が固化しないように、図
示しないヒータを設けて調整している。
ガス源と固定側金型２に形成されたガス流路９を介して
連通されている。また、１０はマニホールド本体であ
り、スプル４を流れる溶融樹脂が固化しないように、図
示しないヒータを設けて調整している。
【００１７】次に、このような射出成形金型１を用いて
中空パネルＰを成形する場合について説明すると、ま
ず、固定側金型２および可動側金型３を型締めし、さら
に、油圧シリンダ８を伸長作動させ、スライドコア７を
前進位置に移動させる。この状態では、スライドコア７
のキャビティ面は、金型本体６のキャビティ面よりもキ
ャビティＣ内に突入し、可動側金型３および金型本体６
と合わせて一次キャビティＣ１を形成している。この
後、図示しない射出ノズルからスプル４を経て一次キャ
ビティＣ１を充満するには不十分な量の溶融樹脂を一次
キャビティＣ１に充填する。そして、樹脂が溶融状態に
ある間にガス流路９を経て高圧ガス（例えば、１００Ｋ
ｇ／ｃｍ2 の窒素ガス）を供給すると、溶融樹脂は一次
キャビティＣ１に沿って流動し、図８に示す中空パネル
Ｐ１が一次成形される。
中空パネルＰを成形する場合について説明すると、ま
ず、固定側金型２および可動側金型３を型締めし、さら
に、油圧シリンダ８を伸長作動させ、スライドコア７を
前進位置に移動させる。この状態では、スライドコア７
のキャビティ面は、金型本体６のキャビティ面よりもキ
ャビティＣ内に突入し、可動側金型３および金型本体６
と合わせて一次キャビティＣ１を形成している。この
後、図示しない射出ノズルからスプル４を経て一次キャ
ビティＣ１を充満するには不十分な量の溶融樹脂を一次
キャビティＣ１に充填する。そして、樹脂が溶融状態に
ある間にガス流路９を経て高圧ガス（例えば、１００Ｋ
ｇ／ｃｍ2 の窒素ガス）を供給すると、溶融樹脂は一次
キャビティＣ１に沿って流動し、図８に示す中空パネル
Ｐ１が一次成形される。
【００１８】この際、可動側金型３の平滑面３ａとスラ
イドコア７の突出面７ｂとの間に狭小部ｓを形成してお
り、可動側金型３の平滑面３ａとスライドコア７の平滑
面７ａとの間隔に比べて狭くなっている。そして、隣接
する一対の突出部７１，７１および上下の突出部７３，
７３で囲まれた空間が切欠部７２，７２を通してスライ
ドコア７の外部と連通されている。したがって、高圧ガ
スは、溶融樹脂を可動側金型３の平滑面３ａと金型本体
６の平滑面６ａに沿って流動させ、その間に中空部ａ1
を形成するとともに、さらに、切欠部７２を通して溶融
樹脂を平滑面３ａと平滑面７ａに沿って流動させつつそ
の間に中空部ａ2 を形成する。一方、平滑面３ａと突出
面７ｂとで形成される狭小部ｓを充満している溶融樹脂
は閉塞されたまま高圧ガスが流通することはない（図１
０、図１２および図１４参照）。
イドコア７の突出面７ｂとの間に狭小部ｓを形成してお
り、可動側金型３の平滑面３ａとスライドコア７の平滑
面７ａとの間隔に比べて狭くなっている。そして、隣接
する一対の突出部７１，７１および上下の突出部７３，
７３で囲まれた空間が切欠部７２，７２を通してスライ
ドコア７の外部と連通されている。したがって、高圧ガ
スは、溶融樹脂を可動側金型３の平滑面３ａと金型本体
６の平滑面６ａに沿って流動させ、その間に中空部ａ1
を形成するとともに、さらに、切欠部７２を通して溶融
樹脂を平滑面３ａと平滑面７ａに沿って流動させつつそ
の間に中空部ａ2 を形成する。一方、平滑面３ａと突出
面７ｂとで形成される狭小部ｓを充満している溶融樹脂
は閉塞されたまま高圧ガスが流通することはない（図１
０、図１２および図１４参照）。
【００１９】次いで、この高圧ガスの供給を継続しなが
ら油圧シリンダ８を縮小作動させ、スライドコア７を後
退位置に移動させる。この状態では、スライドコア７の
平滑面７ａは、金型本体６の平滑面６ａと面一となり、
可動側金型３および金型本体６と合わせて二次キャビテ
ィＣ２を形成している。この際、高圧ガスの供給が継続
して行われることから、一次キャビティＣ１に充填され
た溶融状態の樹脂は、スライドコア７の後退によって増
加した二次キャビティＣ２の容積を埋めるように流動す
る。この結果、可動側金型３の平滑面３ａとスライドコ
ア７の平滑面７ａとの間に形成された中空部ａ2 の容積
が増加する（図１１および図１３参照）。
ら油圧シリンダ８を縮小作動させ、スライドコア７を後
退位置に移動させる。この状態では、スライドコア７の
平滑面７ａは、金型本体６の平滑面６ａと面一となり、
可動側金型３および金型本体６と合わせて二次キャビテ
ィＣ２を形成している。この際、高圧ガスの供給が継続
して行われることから、一次キャビティＣ１に充填され
た溶融状態の樹脂は、スライドコア７の後退によって増
加した二次キャビティＣ２の容積を埋めるように流動す
る。この結果、可動側金型３の平滑面３ａとスライドコ
ア７の平滑面７ａとの間に形成された中空部ａ2 の容積
が増加する（図１１および図１３参照）。
【００２０】ところで、前述したように、可動側金型３
の平滑面３ａとスライドコア７の突出面７ｂ間に形成さ
れた狭小部ｓの近傍に充填された溶融樹脂、すなわち、
狭小部ｓに充満されている溶融樹脂およびスライドコア
７の突出部７１，７３の側面の沿った層状の溶融樹脂
は、スライドコア７の後退に対応して徐々に肉厚を薄く
しつつ追従する。この結果、中空パネルＰの内部におい
て、その一面と他面との間に突出部７１，７３に対応し
て連結部ｆが形成される（図１３および図１５参照）。
この連結部ｆは、その時々の成形条件により、１個もし
くは複数個の不定形の孔が開口された薄板状や孔のない
薄板状、あるいは、突出面７ｂおよび平滑面３ａ側から
それぞれ先鋭な山状に突出してその頂点を連続する形状
など、一様でない種々の形態に形成される（図１３，図
１５および図１７参照）。このように、連結部ｆは部分
的には破れている場合もあるが、薄い壁となって突出面
７ｂおよび平滑面３ａ間を接続するものである。
の平滑面３ａとスライドコア７の突出面７ｂ間に形成さ
れた狭小部ｓの近傍に充填された溶融樹脂、すなわち、
狭小部ｓに充満されている溶融樹脂およびスライドコア
７の突出部７１，７３の側面の沿った層状の溶融樹脂
は、スライドコア７の後退に対応して徐々に肉厚を薄く
しつつ追従する。この結果、中空パネルＰの内部におい
て、その一面と他面との間に突出部７１，７３に対応し
て連結部ｆが形成される（図１３および図１５参照）。
この連結部ｆは、その時々の成形条件により、１個もし
くは複数個の不定形の孔が開口された薄板状や孔のない
薄板状、あるいは、突出面７ｂおよび平滑面３ａ側から
それぞれ先鋭な山状に突出してその頂点を連続する形状
など、一様でない種々の形態に形成される（図１３，図
１５および図１７参照）。このように、連結部ｆは部分
的には破れている場合もあるが、薄い壁となって突出面
７ｂおよび平滑面３ａ間を接続するものである。
【００２１】したがって、この連結部ｆが中空パネルＰ
の内部において補強リブとなり、パネルＰの一面と他面
を結んで補強することから、荷重による変形を少なくす
ることができる。
の内部において補強リブとなり、パネルＰの一面と他面
を結んで補強することから、荷重による変形を少なくす
ることができる。
【００２２】そして、樹脂の冷却固化後、型開きしてス
プルの切断など必要な加工を加えることにより、図９に
示すような中空パネルＰを得る。
プルの切断など必要な加工を加えることにより、図９に
示すような中空パネルＰを得る。
【００２３】なお、本実施例においては、固定側金型２
にキャビティＣに連通するガス流路９を形成したが、固
定側金型２に特定する必要はなく、キャビティ形状によ
っては、可動側金型３に設けることもできる。
にキャビティＣに連通するガス流路９を形成したが、固
定側金型２に特定する必要はなく、キャビティ形状によ
っては、可動側金型３に設けることもできる。
【００２４】また、スライドコア７は固定側金型２に設
けたが、可動側金型３に配設してもよい。
けたが、可動側金型３に配設してもよい。
【００２５】さらに、スライドコア７は、その平滑面７
ａと金型本体６の平滑面６ａが面一となる位置に後退さ
せたが、成形品の外形寸法に一致する位置であればよ
い。
ａと金型本体６の平滑面６ａが面一となる位置に後退さ
せたが、成形品の外形寸法に一致する位置であればよ
い。
【００２６】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、中空パネ
ルの内部においてその一面と他面を結んで複数本の連結
部を所定間隔をおいて形成することができることから、
この連結部が中空パネルの一面と他面を結ぶ補強リブと
なり、荷重に対してたわみ変形の少ない中空パネルを簡
単に射出成形することができる。
ルの内部においてその一面と他面を結んで複数本の連結
部を所定間隔をおいて形成することができることから、
この連結部が中空パネルの一面と他面を結ぶ補強リブと
なり、荷重に対してたわみ変形の少ない中空パネルを簡
単に射出成形することができる。
【図１】一次成形時の射出成形金型の断面図である。
【図２】図１と同一位置における二次成形時の射出成形
金型の断面図である。
金型の断面図である。
【図３】図１とは異なる位置における一次成形時の射出
成形金型の断面図である。
成形金型の断面図である。
【図４】図３と同一位置における二次成形時の射出成形
金型の断面図である。
金型の断面図である。
【図５】図１および図３とは異なる位置における一次成
形時の射出成形金型の断面図である。
形時の射出成形金型の断面図である。
【図６】図５と同一位置における二次成形時の射出成形
金型の断面図である。
金型の断面図である。
【図７】スライドコアの斜視図である。
【図８】一次成形時の中空パネルの斜視図である。
【図９】二次成形時の中空パネルの斜視図である。
【図１０】図８のＸ1 −Ｘ1 線断面図である。
【図１１】図１０の切断位置に対応する図９のＸ−Ｘ線
断面図である。
断面図である。
【図１２】図８のＹ1 −Ｙ1 線断面図である。
【図１３】図１２の切断位置に対応する図９のＹ−Ｙ線
断面図である。
断面図である。
【図１４】図８のＺ1 −Ｚ1 線断面図である。
【図１５】図１４の切断位置に対応する図９のＺ−Ｚ線
断面図である。
断面図である。
【図１６】図８のＷ1 −Ｗ1 線断面図である。
【図１７】図１６の切断位置に対応する図９のＷ−Ｗ線
断面図である。
断面図である。
１ 射出成形金型 ２ 固定側金型 ３ 可動側金型 ４ スプル ６ 金型本体 ７ スライドコア ７１，７３ 突出部 ７２ 切欠部 ９ ガス流路 Ｃ キャビティ Ｐ 中空パネル ｓ 狭小部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｃ 45/63 8824−4Ｆ // Ｂ２９Ｌ 24:00 4Ｆ
Claims (2)
- 【請求項１】 固定側金型および可動側金型を型締めし
て形成されるキャビティに、一方の金型に進退自在に嵌
挿されたスライドコアを突入させてそのスライドコアに
所定間隔で設けられた複数本の突出部と他方の金型との
間で狭小部を形成し、このスライドコアを突入させた状
態のキャビティを満たすのに不十分な量の溶融樹脂をス
プルを介してそのキャビティに充填する一方、溶融樹脂
に高圧ガスを供給し、さらに、この高圧ガスの供給のも
とでスライドコアを成形品の外形寸法に一致する位置ま
で後退させることにより、このスライドコアの後退時、
スライドコアの突出部と他方の金型との間に形成された
狭小部近傍に充填された溶融樹脂により連結部を形成す
ることを特徴とする中空パネルの射出成形方法。 - 【請求項２】 固定側金型と、可動側金型とから構成さ
れ、これらの金型の一方の金型は、金型本体と、所定間
隔で複数本の突出部が形成されるとともに、突出部と他
方の金型との間に狭小部を形成する前進位置と成形品の
外形寸法に一致する後退位置との間を金型本体に対して
進退自在なスライドコアからなり、さらに、固定側金型
と可動側金型を型締めして形成されるキャビティには、
スライドコアを除く任意の位置にスプルおよびガス流路
が連通されていることを特徴とする射出成形金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7748392A JPH05278076A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 中空パネルの射出成形方法およびその射出成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7748392A JPH05278076A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 中空パネルの射出成形方法およびその射出成形金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05278076A true JPH05278076A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=13635234
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7748392A Pending JPH05278076A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 中空パネルの射出成形方法およびその射出成形金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05278076A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5656234A (en) * | 1994-08-12 | 1997-08-12 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Mold apparatus and injection molding method for producing hollow-structured article by injection molding |
| US6187251B1 (en) | 1997-06-10 | 2001-02-13 | Sumitomo Chemical Co., Ltd. | Process for producing thermoplastic resin hollow molded article |
| US7102090B2 (en) | 2002-05-16 | 2006-09-05 | Funai Electric Co., Ltd. | Front panel having push buttons formed integrally therewith |
| KR100658011B1 (ko) * | 2004-02-19 | 2006-12-15 | 야마하 가부시키가이샤 | 패널 성형 방법 및 패널을 성형하기 위한 형 장치 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP7748392A patent/JPH05278076A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5656234A (en) * | 1994-08-12 | 1997-08-12 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Mold apparatus and injection molding method for producing hollow-structured article by injection molding |
| US6187251B1 (en) | 1997-06-10 | 2001-02-13 | Sumitomo Chemical Co., Ltd. | Process for producing thermoplastic resin hollow molded article |
| US7102090B2 (en) | 2002-05-16 | 2006-09-05 | Funai Electric Co., Ltd. | Front panel having push buttons formed integrally therewith |
| KR100658011B1 (ko) * | 2004-02-19 | 2006-12-15 | 야마하 가부시키가이샤 | 패널 성형 방법 및 패널을 성형하기 위한 형 장치 |
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