JP3827333B2 - ガス射出成形方法およびその金型 - Google Patents

ガス射出成形方法およびその金型 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はガス射出成形方法およびその金型に係り、自動車のバンパーやダッシュボード等の内外装品、あるいは、家電製品のケーシング等の大型面状製品の成形に利用できる。
【0002】
【背景技術】
従来より、軽量にして高剛性な成形品が得られる射出成形方法として、ガス射出成形方法が知られている(特開平3−138126)。
この方法では、金型内の主キャビティに溶融樹脂を充填した後、キャビティ内に加圧窒素ガス等の不活性ガスを注入して射出成形を行う。充填された溶融樹脂内には、ガス圧によりガスの流路(以下「ガスチャンネル」という。)が形成され、ガスチャンネル内のガスによって押圧された溶融樹脂が金型の外部に連通した小空間(以下「補助キャビティ」という。)に排出されるため、均一な薄肉中空成形品を得ることができる。
このガス射出成形により、自動車のバンパーやダッシュボードの内外装等に用いられる大型成形品を成形することが図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなガス射出成形では、成形品の形状が面状で構成されると、当該成形品の肉厚が薄くなり、充填された樹脂は冷却固化により粘度が増加する。この粘度の増加により、ガスチャンネルをガスの流路末端位置まで形成し、かつキャビティ内を完全に樹脂で充填するためには、高いガス圧力が必要となる。ところが、高いガス圧力でガスを注入すると、ガスがガスチャンネル案内部以外に侵入し、成形品の外観や機能を損なうという問題がある。
また、大型成形品を成形するにあたり、主キャビティと補助キャビティとを連通する連通部を予定通り機能させるには、連通部の内径を程よい大きさに微調整する仕上げ作業が必要となる。この仕上げ作業は、微妙なものであるため、金型を完成させるのに多くの試行錯誤を必要とし、金型の製造において大きな負担となるという問題がある。
すなわち、連通部の内径が大きすぎると、主キャビティに充填された樹脂がガスの注入前に連通部を通って補助キャビティに侵入してしまい、補助キャビティはガス注入時に本来の機能を発揮できなくなる。
一方、連通部の内径が小さすぎると、通常のガス圧では溶融樹脂の補助キャビティへの排出が不充分となり、ガス圧を高くして溶融樹脂の排出量を補おうとすると、ガスチャンネルの安定形成が困難となる。
このため、金型を仕上げるには、もっぱら樹脂の成形を実際に行いながら連通部を微調整するといった試行錯誤を繰り返すしかなく、この仕上げ作業が金型を製造する上で大きな負担となっている。
【0004】
本発明の目的は、金型製造の負荷が軽減され、かつ、大型面状品の成形が良好に行えるガス射出成形方法およびその金型を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のガス射出成形方法は、金型の主キャビティに溶融樹脂の充填を開始した後、前記主キャビティ内に加圧ガスを注入して前記溶融樹脂の内部に加圧ガスの通路であるガスチャンネルを形成しながら射出成形を行うガス射出成形方法であって、記主キャビティと連通するシリンダ状の補助キャビティを前記金型に設けておくとともに、この補助キャビティの内部に可動金型部を進退可能に配置して補助キャビティの内容積を可変とし、かつ、補助キャビティが閉塞される位置に向かって可動金型部を付勢する付勢手段を設け、 前記補助キャビティの内容積を縮めた状態で前記主キャビティに溶融樹脂の充填を開始した後、前記主キャビティ内に加圧ガスを注入するとともに、この加圧ガスによって前記可動金型部を前記付勢手段の付勢力に抗して後退させて前記補助キャビティの内容積を拡大させることを特徴とする。
【0006】
本発明の射出成形金型は、金型の主キャビティに溶融樹脂の充填を開始した後、前記主キャビティ内に加圧ガスを注入して前記溶融樹脂の内部に加圧ガスの通路であるガスチャンネルを形成しながら射出成形を行うガス射出成形金型であって、記主キャビティと連通するシリンダ状の補助キャビティと、前記補助キャビティの内部に進退可能に配置され当該補助キャビティの内容積を可変させるピストン状の可動金型部と、前記補助キャビティが閉塞される位置に向かって前記可動金型部を付勢するとともに注入される加圧ガスによって前記可動金型を後退可能とする付勢手段と、前記可動金型部が任意の中間位置より後方へ後退するのを制御する後退制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0007】
【作用】
このような本発明では、可動金型部を前進させて補助キャビティを閉鎖し、補助キャビティの内容積を縮めた状態で溶融樹脂の充填を行うため、溶融樹脂の充填圧が高圧となっても補助キャビティに溶融樹脂が入るなどの不都合がない。これにより、溶融樹脂を高圧にして主キャビティ内に押し込み、樹脂の流動末端位置まで充填することができる。
充填開始後には、可動金型部を後退可能とし、ガス圧で可動金型部を後退させ、補助キャビティの内容積を拡大した状態で、溶融樹脂に加圧ガスを注入し、加圧ガスの注入により、ガスチャンネル案内部に沿って加圧ガスの通路となるガスチャンネルを溶融樹脂の内部に形成する。
ここで、可動金型部の内容積の拡大により、加圧ガスは溶融樹脂を補助キャビティに押し出しながら通路末端位置に向かって進むことが可能となるので、ガスチャンネルは主キャビティ内に設定した通路末端位置まで確実に形成される。よって、ガスチャンネルは主キャビティ内に設定した通路末端近傍位置まで確実に形成されるとともに、ガスチャンネル部分の厚みを均一にできるから、成形品にヒケや歪みが生じない。
また、主キャビティ内に加圧ガスを注入するとともに可動金型部の内容積を拡大させたので、補助キャビティに溶融樹脂が急激に流れ込むことがないから、ガスが補助キャビティ内に入り込んでガス圧が低下することはない。
また、後退制御手段により可動金型部の後退位置を任意に制御可能とすれば、溶融樹脂内に形成されるガスチャンネルは、容積が程良い大きさとなるように制御・調整される。
これにより、溶融樹脂の流動末端位置にまでガスチャンネルが達するほど、ガスチャンネルの容積が大きくならず、当該位置に穴が生じることが未然に防止されるようになるとともに、溶融樹脂の流動末端位置の近傍にガスチャンネルが全く到達しないほど、ガスチャンネルの容積が小さくならず、当該位置近傍にヒケが生じることも未然に防止される。
このため、ガスチャンネルの大きさ・長さ、あるいは、使用材料の結晶性・非晶性に応じるために、補助キャビティの容積そのものを調整する金型の仕上げ作業が不要になるうえ、金型の連通部を微調整する微妙な仕上げ作業も不要になり、金型の製造作業上の負担が著しく軽減されると同時に、良好な成形品が安定して得られる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の前提技術である射出成形機1が示されている。射出成形機1は、合成樹脂を射出する射出装置10と、成形を行う型である金型20とを含んだものである。
射出装置10は、筒状のバレル11の内のスクリュー12で溶融樹脂30を混練するものである。バレル11の先端にはノズル13が設けられている。ノズル13は金型20のブッシュ21に接続されるようになっている。
射出成形機1は、ノズル13から射出された溶融樹脂30をブッシュ21の中央部分に形成されたスプルー22を通じて金型20内に充填して成形品31を成形するようになっている。
ノズル13の内部には、加圧ガスを注入する吹き込み管14が挿入されている。吹き込み管14には、図示しない供給源から窒素ガス等の不活性ガスの供給を受け、成形品31の内部にガスチャンネル32を形成するようになっている。
【0009】
金型20は、内部に溶融樹脂30が充填されて成形を行う主キャビティ23に補助キャビティ24を連通させて形成したものである。
主キャビティ23は、図2に示されるように、ほぼ長方形状の薄板部25の両側にガスチャンネル案内部26を形成したものである。
ガスチャンネル案内部26は、ガスチャンネル32の末端位置として設定された位置(以下「通路末端位置」という。)Aまで確実にガスチャンネル32が形成されるように、主キャビティ23の全長にわたって設けられ、かつ厚さ寸法が薄板部25よりも厚くされた部分である。
【0010】
補助キャビティ24は、内側面が上下方向に延びたシリンダ状のものであり、主溶融樹脂30が直線状に流れるように、ガスチャンネル案内部26の延長方向に設けられている。補助キャビティ24の入口部分には、連通部27が設けられ、この連通部27により主キャビティ23と連結されている。補助キャビティ24の内部には、ピストン状の可動金型部40が進退可能に設置されている。
【0011】
すなわち、可動金型部40は、補助キャビティ24に応じた平断面に形成されることにより、補助キャビティ24の内部を図中上下方向に移動可能とされたブロック状のものである。
この可動金型部40を進退駆動させるために、駆動手段としての油圧シリンダ装置41が設けられ、油圧シリンダ装置41のプランジャ42が可動金型部40の底面に連結されている。これにより、可動金型部40は、図3に示されるように、補助キャビティ24の上端位置Cまで移動して補助キャビティ24を閉鎖状態にするようになっている。
可動金型部40と油圧シリンダ装置41との間には、後退制御手段としてのスペーサ43が複数枚挿入可能となっている。
スペーサ43は、同一厚さのものおよび厚さの異なるものが複数枚用意されてスペーサ群を構成するものである。各スペーサ43には、油圧シリンダ装置41のプランジャ42を挿通させる切欠部44が設けられている。スペーサ群の中から適当な厚さのものを適当に数枚選択して可動金型部40と油圧シリンダ装置41との間に挿入することにより、可動金型部40は、図4に示されるように、その上面が任意の中間位置Dより後方へ後退しないように制御可能となっている。
【0012】
以下に、射出成形の手順について説明する。
まず、予め補助キャビティ24に押し出すべき溶融樹脂30の量から、可動金型部40が後退可能な最後部の位置を決め、その位置で可動金型部40の後退を規制するのに必要なスペーサ43をスペーサ群から選択し、選択したスペーサ43を金型20に設置する。
次に、図3に示されるように、可動金型部40を前進させて補助キャビティ24を閉鎖た状態で射出装置10を作動させ、主キャビティ23にゲートとしてのスプルー22と通して溶融樹脂30を押し込み、さらに溶融樹脂30を押し込むことにより、溶融樹脂30を樹脂の流動末端位置Bまで充填する。
ここで、補助キャビティ24は可動金型部40により閉鎖状態となっているので、補助キャビティ24の中に溶融樹脂30が押し込まれるおそれがないため、確実に流動末端位置まで充填されるように、溶融樹脂30の充填圧を充分高く設定した充填が行える。
【0013】
次いで、図4に示されるように、可動金型部40を後退させて補助キャビティ24を開放した状態で、ガス注入口としての吹き込み管14先端から主キャビティ23に高圧ガスを注入する。注入された高圧ガスは、溶融樹脂30の内部をガスチャンネル案内部26に沿って前進する。
この際、補助キャビティ24が開放状態なので、溶融樹脂30が樹脂の流動末端位置Bまで充填されていても、高圧ガスは溶融樹脂30を補助キャビティ24に押し出しながら進むことができるため、ガスチャンネル32は主キャビティ23内に設定した通路末端位置Aまで確実に形成される。
【0014】
続いて、金型20を適当に冷却した後、成形品31を金型20から取出し、これにより射出成形を完了させる。
ここで、通路末端位置Aまで達した高圧ガスは、充分な強い押圧力を有し、溶融樹脂30の表面全体を金型20の内面に密着させ、かつ、この密着状態を維持するので、金型20から取出した成形品31にはヒケ等の不良箇所が発生しない。
【0015】
前述のような構成によれば次のような効果がある。
すなわち、可動金型部40を前進させて補助キャビティ24を閉鎖した状態で溶融樹脂30の充填を行うようにしたので、溶融樹脂30の充填圧が高圧となってもガスの注入前に補助キャビティ24に溶融樹脂30が入るなどの不都合がなくなるため、溶融樹脂30を高圧にして主キャビティ23内に押し込み、流動末端位置Bまで溶融樹脂30を確実に充填することができる。
【0016】
また、充填完了後に可動金型部40を後退させて補助キャビティ24を開放した状態にするとともに、溶融樹脂30内に高圧ガスを注入するようにしたので、溶融樹脂30が樹脂の流動末端位置Bまで充填されていても、高圧ガスは溶融樹脂30を補助キャビティ24に押し出しながら進むことが可能となるため、吹き込み管14が接続された一端側から補助キャビティ24のある他端側に向かってガスチャンネル32が形成される。よって、ガスチャンネル32を主キャビティ23内に設定した通路末端位置Aまで確実に形成できるとともに、ガスチャンネル部分の厚みを均一にできるから、成形品にヒケや歪みが生じない。
また、スプルー22をガスチャンネルの一端側に相当する部分に設けたので、溶融樹脂30の充填を行うと、溶融樹脂30の圧力は、ガスチャンネルの他端側よりも一端側の方が高くなっている。この状態で、ガスチャンネル30の一端側に相当する部分に設けた吹き込み管14から高圧ガスを注入したので、溶融樹脂30の圧力の高い方から低い方に向かってガスチャンネル32を形成するから、容易にガスチャンネル32を形成できる。
また、主キャビティ23内に加圧ガスを注入するとともに可動金型部40の内容積を拡大させたので、補助キャビティ24に溶融樹脂30が急激に流れ込むことがないから、ガスが補助キャビティ24内に入り込んでガス圧が低下することはない。
このため、通路末端位置Aまで達した高圧ガスが、充分強い押圧力で溶融樹脂30の表面全体を金型20の内面に密着させ、かつ、この密着状態を維持するので、金型20から取出した成形品31にヒケ等の不良箇所を発生させないため、射出成形の成形性を良好なものとできる。
また、補助キャビティ24内部に配置した可動金型部40を主キャビティ23の延びる方向に対して直交する方向に進退させてので、可動金型部40を収容する補助キャビティ24が射出成形機1の側面から大きく突出せず、射出成形機1の平面形状が小さくなるので、狭いスペースでも設置できるようになる。
【0017】
さらに、スペーサ43により可動金型部40の後退位置を任意の位置に規制できるようにしたので、溶融樹脂30内に形成されるガスチャンネル32は、容積を適切な大きさとなるように調整することができる。
このため、溶融樹脂30の流動末端位置にまで達するほど、ガスチャンネル32の容積が過大となることがなくなり、成形品31の当該位置に穴が生じることが未然に防止されるとともに、溶融樹脂30の流動末端位置の近傍にガスチャンネル32が全く到達しないほど、ガスチャンネルの容積が過少なることもなくなり、当該位置近傍にヒケが生じることも未然に防止されるため、この点からも射出成形の成形性を良好なものとできる。
【0018】
また、可動金型部40を進退させることにより、溶融樹脂30の補助キャビティ24内への流入を制御するようにしたので、従来のような金型の連通部を微調整する微妙な仕上げ作業が不要となるうえ、補助キャビティ24の実質的な容積をスペーサ43で変更できるようにしたので、補助キャビティ24の容量変更のための金型改造が不要となり、金型の製造作業上の負担を著しく軽減できる。
【0019】
図5および図6には、本発明の実施例が示されている。本実施例は、前述した油圧シリンダ装置41により駆動される能動型の可動金型部40を、補助キャビティ24を閉鎖する位置側に付勢される受動型の可動金型部50としたものである。
すなわち、図5において、補助キャビティ24内に設けられた可動金型部50は、頭部51が円錐状に形成されたものであり、可動金型部50が閉鎖状態でも頭部51には金型20内に注入される高圧ガスの圧力が加わるようになっている。
可動金型部50の底面52には、付勢手段としてのコイルばね53の一端が接続されている。コイルばね53は、補助キャビティ24を閉鎖する位置Cに向かって付勢するものであり、コイルばね53の他端は、複数枚重ねられたスペーサ54の上に当接されている。
スペーサ54は、その枚数により付勢力を調整するものであるとともに、図6に示されるように、可動金型部50が任意の中間位置Dより後方に後退しないように可動金型部50の後退位置を制御するものである。
ここで、コイルばね53の付勢力は、射出成形の際に、充填される溶融樹脂30の押圧力では可動金型部50の後退を許さず、かつ、注入される高圧ガスの押圧力で可動金型部50の後退を許容する強さに設定されている。これにより、溶融樹脂30の充填時には補助キャビティ24の閉鎖状態を維持可能となっており、かつ、高圧ガスの注入時には、補助キャビティ24の開放が可能となっている。
【0020】
このような本実施例によれば、前述の図1〜図4の構成と同様な作用、効果を得ることができる他、油圧シリンダ装置等の駆動手段が省略できるため、射出成形機全体の構造を簡単なものとできるという効果を付加できる。
【0021】
なお、本発明は前述の各実施例に限定されるものではなく、次に示すような変形などをも含むものである。
【0022】
また、受動型の可動金型部としては、頭部が円錐形のものに限らず、図7に示されるように、頭部64がほぼ平面となった可動金型部65を採用してもよく、このような可動金型部65を採用する場合には、補助キャビティ24の図中上方の上部面24Aを凹面とし、ガス圧等が上部面24A と可動金型部65との間に伝達されるようにすれば、可動金型部65が後退可能となる。
【0023】
さらに、受動型の可動金型部の付勢手段としては、閉鎖位置において一定の付勢力のみでしか得られないコイルばね53に限らず、図7に示されるように、ボルト66の締付けにより圧縮可能とされたコイルばね67、あるいは、空気シリンダ装置等のエアばねでもよく、このような付勢手段を採用すれば、付勢力を細かく調整することができる。
【0024】
また、ガス注入のタイミングは、充填開始後の適宜な時であればよく、充填完了前でも完了後でもよい。
さらに、補助キャビティは、主キャビティの外部キャビティ側に設けられるものに限らず、ガスチャンネルの通路末端位置が主キャビティの内側にあるときなどには、金型のコア側に設けてもよく、補助キャビティの設置位置は、成形品の形状等に応じて適宜設定すればよい。
【0025】
さらに、エンジニア・プラスチック等の固化の早い樹脂を射出成形する場合には、補助キャビティ24の近傍に電熱ヒータ等の温度調節装置を備えてもよく、温度調節装置としては、電熱ヒーターの他、燃焼式ヒーターや高周波を利用したヒーター等が採用できる。
【0026】
また、加圧ガスとしては、窒素ガスに限らず、アルゴン等の不活性ガスでもよく、要するに、高圧にしても爆発の危険を回避できるガスであればよい。
【0027】
【発明の効果】
前述のように本発明によれば、金型製造の負荷を軽減でき、かつ、大型面状品を良好に成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前提技術の全体構成を示す概略断面図である。
【図2】 同前提技術の主キャビティおよび補助キャビティを示す斜視図である。
【図3】 同前提技術の補助キャビティの閉鎖状態を示す拡大された断面図である。
【図4】 同前提技術の補助キャビティの開放状態を示す拡大された断面図である。
【図5】 本発明の実施例を示す図3に相当する図である。
【図6】 同実施例を示す図4に相当する図である。
【図7】 本発明の異なる変形例を示す図3に相当する図である。
【符号の説明】
20 金型
23 主キャビティ
24 補助キャビティ
30 溶融樹脂
31,71,83 成形品
32 ガスチャンネル
40,50,65,69 可動金型部
41 駆動手段としての油圧シリンダ装置
43,54 後退制御手段としてのスペーサ
53,67 付勢手段としてのばね
61 後退制御手段としてのカム
62A 後退制御手段としてのボルト

Claims (3)

  1. 金型の主キャビティに溶融樹脂の充填を開始した後、前記主キャビティ内に加圧ガスを注入して前記溶融樹脂の内部に加圧ガスの通路であるガスチャンネルを形成しながら射出成形を行うガス射出成形方法であって、
    記主キャビティと連通するシリンダ状の補助キャビティを前記金型に設けておくとともに、この補助キャビティの内部に可動金型部を進退可能に配置して補助キャビティの内容積を可変とし、かつ、補助キャビティが閉塞される位置に向かって可動金型部を付勢する付勢手段を設け
    前記補助キャビティの内容積を縮めた状態で前記主キャビティに溶融樹脂の充填を開始した後、前記主キャビティ内に加圧ガスを注入するとともに、この加圧ガスによって前記可動金型部を前記付勢手段の付勢力に抗して後退させて前記補助キャビティの内容積を拡大させることを特徴とするガス射出成形方法。
  2. 金型の主キャビティに溶融樹脂の充填を開始した後、前記主キャビティ内に加圧ガスを注入して前記溶融樹脂の内部に加圧ガスの通路であるガスチャンネルを形成しながら射出成形を行うガス射出成形金型であって、
    記主キャビティと連通するシリンダ状の補助キャビティと、前記補助キャビティの内部に進退可能に配置され当該補助キャビティの内容積を可変させるピストン状の可動金型部と、前記補助キャビティが閉塞される位置に向かって前記可動金型部を付勢するとともに注入される加圧ガスによって前記可動金型を後退可能とする付勢手段と、前記可動金型部が任意の中間位置より後方へ後退するのを制御する後退制御手段とを設けたことを特徴とするガス射出成形金型。
  3. 請求項2に記載のガス射出成形金型において、前記後退制御手段は前記可動金型部の後方に配置されるスペーサであることを特徴とするガス射出成形金型。
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