JPH07144336A - 熱可塑性合成樹脂材料製成形品を射出成形する方法及びこの方法を実施するための金型 - Google Patents
熱可塑性合成樹脂材料製成形品を射出成形する方法及びこの方法を実施するための金型Info
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- JPH07144336A JPH07144336A JP12920894A JP12920894A JPH07144336A JP H07144336 A JPH07144336 A JP H07144336A JP 12920894 A JP12920894 A JP 12920894A JP 12920894 A JP12920894 A JP 12920894A JP H07144336 A JPH07144336 A JP H07144336A
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- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
- B29C45/1705—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles using movable mould parts
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 所望または必要とされる中空室を、成形品内
に正確に再現可能に形成することである。 【構成】 壁によって中空室１５を包囲する熱可塑性合
成樹脂材料製の成形品を射出成形するために、容積を制
限された金型２０のキャビティ２３に、先ず最初に合成
樹脂溶融物３１が噴射充満され、そしてその容積を拡大
して、流動性圧力媒体が加えられる。それによって合成
樹脂溶融物３１が中空室１５を形成しながら、拡大され
た金型キャビティ２３の壁に沿って分配されかつこの壁
に接触する。合成樹脂溶融物射出工程に続く一時停止時
間または静止時間の経過後初めて、流動性圧力媒体が、
容積を予備制限した金型キャビティ２３に充満する合成
樹脂溶融物３１の中に噴射される。流動性圧力媒体のこ
の噴射の間または噴射と共に、およびまたはこの噴射に
依存して、金型キャビティの容積が適切に拡大される。
に正確に再現可能に形成することである。 【構成】 壁によって中空室１５を包囲する熱可塑性合
成樹脂材料製の成形品を射出成形するために、容積を制
限された金型２０のキャビティ２３に、先ず最初に合成
樹脂溶融物３１が噴射充満され、そしてその容積を拡大
して、流動性圧力媒体が加えられる。それによって合成
樹脂溶融物３１が中空室１５を形成しながら、拡大され
た金型キャビティ２３の壁に沿って分配されかつこの壁
に接触する。合成樹脂溶融物射出工程に続く一時停止時
間または静止時間の経過後初めて、流動性圧力媒体が、
容積を予備制限した金型キャビティ２３に充満する合成
樹脂溶融物３１の中に噴射される。流動性圧力媒体のこ
の噴射の間または噴射と共に、およびまたはこの噴射に
依存して、金型キャビティの容積が適切に拡大される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、容積を制限された金型
のキャビティに、先ず最初に合成樹脂溶融物が噴射充満
され、そしてその容積を拡大して、流動性圧力媒体（ガ
ス）が加えられ、それによって合成樹脂溶融物が中空室
を形成しながら、拡大された金型キャビティの壁に沿っ
て分配されかつこの壁に接触する、壁によって中空室を
包囲する熱可塑性合成樹脂材料製の成形品を射出成形す
る方法に関する。
のキャビティに、先ず最初に合成樹脂溶融物が噴射充満
され、そしてその容積を拡大して、流動性圧力媒体（ガ
ス）が加えられ、それによって合成樹脂溶融物が中空室
を形成しながら、拡大された金型キャビティの壁に沿っ
て分配されかつこの壁に接触する、壁によって中空室を
包囲する熱可塑性合成樹脂材料製の成形品を射出成形す
る方法に関する。
【０００２】本発明は更に、熱可塑性合成樹脂溶融物を
金型キャビティに入れた後で流動性圧力媒体を供給可能
であり、金型キャビティが合成樹脂溶融物を収容するた
めに一時的に空けることができる部分容積を有する、こ
の方法を実施するための金型に関する。
金型キャビティに入れた後で流動性圧力媒体を供給可能
であり、金型キャビティが合成樹脂溶融物を収容するた
めに一時的に空けることができる部分容積を有する、こ
の方法を実施するための金型に関する。
【０００３】
【従来の技術】この種の方法およびこの方法を実施する
ための金型は、例えば米国特許第５０２８３７７号明細
書から明らかなように、既に知られている。
ための金型は、例えば米国特許第５０２８３７７号明細
書から明らかなように、既に知られている。
【０００４】この技術水準では、先ず最初に金型キャビ
ティに合成樹脂が完全に充填される。その後、予備制限
された金型キャビティの容積拡大が行われる。これに続
いて、流動性圧力媒体、特にガスが合成樹脂溶融物に加
えられる。それによって、合成樹脂溶融物の内部に中空
室を形成しながら合成樹脂溶融物が容積を拡大した金型
キャビティに沿って分配され、成形品の輪郭を正確に形
成しながらこの壁に接触する。
ティに合成樹脂が完全に充填される。その後、予備制限
された金型キャビティの容積拡大が行われる。これに続
いて、流動性圧力媒体、特にガスが合成樹脂溶融物に加
えられる。それによって、合成樹脂溶融物の内部に中空
室を形成しながら合成樹脂溶融物が容積を拡大した金型
キャビティに沿って分配され、成形品の輪郭を正確に形
成しながらこの壁に接触する。
【０００５】熱可塑性合成樹脂製射出成形品のこのよう
な製作方法は、流動性圧縮媒体を噴射することによって
それぞれの成形品内に所望のまたは要求される中空室を
形成するのに、金型キャビティ内に射出された合成樹脂
溶融物の容積収縮が充分でないときに、用いられる。
な製作方法は、流動性圧縮媒体を噴射することによって
それぞれの成形品内に所望のまたは要求される中空室を
形成するのに、金型キャビティ内に射出された合成樹脂
溶融物の容積収縮が充分でないときに、用いられる。
【０００６】合成樹脂材料製射出成形品のこのような製
作方法は更に、次のような場合にも使用される。すなわ
ち、中空室を形成するために噴射される流動性圧力媒体
が成形品の薄い壁厚範囲に侵入しないため、流動性圧力
媒体を噴射開始する前に合成樹脂溶融物の冷却が或る程
度必要であるときにも使用される。この場合、金型キャ
ビティの容積を後で拡大し、流動性圧力媒体の噴射によ
って成形品内に中空室が満足せるように形成される。
作方法は更に、次のような場合にも使用される。すなわ
ち、中空室を形成するために噴射される流動性圧力媒体
が成形品の薄い壁厚範囲に侵入しないため、流動性圧力
媒体を噴射開始する前に合成樹脂溶融物の冷却が或る程
度必要であるときにも使用される。この場合、金型キャ
ビティの容積を後で拡大し、流動性圧力媒体の噴射によ
って成形品内に中空室が満足せるように形成される。
【０００７】しかし、米国特許第５０２８３７７号明細
書によって知られている種類の方法のすべての用途の場
合に、重要な欠点がある。容積を予備制限した金型キャ
ビティに合成樹脂を射出充満させ、それに続いて容積を
拡大することにより、合成樹脂溶融物への流動性圧力媒
体の作用開始前に、この合成樹脂溶融物内で必然的に圧
力降下が発生する。この圧力降下は実際には非常に不利
であることが判った。なぜなら、この圧力降下が中空室
を成形品内に再現可能に形成することに逆らうかその邪
魔になるからである。
書によって知られている種類の方法のすべての用途の場
合に、重要な欠点がある。容積を予備制限した金型キャ
ビティに合成樹脂を射出充満させ、それに続いて容積を
拡大することにより、合成樹脂溶融物への流動性圧力媒
体の作用開始前に、この合成樹脂溶融物内で必然的に圧
力降下が発生する。この圧力降下は実際には非常に不利
であることが判った。なぜなら、この圧力降下が中空室
を成形品内に再現可能に形成することに逆らうかその邪
魔になるからである。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、多く
の技術的コストを必要とせずに、所望のまたは必要とさ
れる中空室を正確にかつ再現可能に形成することができ
る熱可塑性合成樹脂材料製の成形品の製作を保証する、
冒頭に述べた種類の方法およびこの方法を実施するため
の金型を提供することである。
の技術的コストを必要とせずに、所望のまたは必要とさ
れる中空室を正確にかつ再現可能に形成することができ
る熱可塑性合成樹脂材料製の成形品の製作を保証する、
冒頭に述べた種類の方法およびこの方法を実施するため
の金型を提供することである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明の方
法技術的な観点から、合成樹脂溶融物射出工程に続く一
時停止時間または静止時間の経過後初めて、流動性圧力
媒体（ガス）が、容積を予備制限した金型キャビティに
充満する合成樹脂溶融物の中に噴射され、流動性圧力媒
体のこの噴射の間または噴射と共に、およびまたはこの
噴射に依存して、金型キャビティの容積が適切に拡大さ
れることによって解決される。
法技術的な観点から、合成樹脂溶融物射出工程に続く一
時停止時間または静止時間の経過後初めて、流動性圧力
媒体（ガス）が、容積を予備制限した金型キャビティに
充満する合成樹脂溶融物の中に噴射され、流動性圧力媒
体のこの噴射の間または噴射と共に、およびまたはこの
噴射に依存して、金型キャビティの容積が適切に拡大さ
れることによって解決される。
【００１０】本発明に従って、合成樹脂溶融物射出工程
に続く一時停止時間または静止時間の経過後初めて、流
動性圧力媒体が、容積を予備制限した金型キャビティに
充満する合成樹脂溶融物の中に噴射されると非常に合目
的であることが判った。
に続く一時停止時間または静止時間の経過後初めて、流
動性圧力媒体が、容積を予備制限した金型キャビティに
充満する合成樹脂溶融物の中に噴射されると非常に合目
的であることが判った。
【００１１】その際、本発明に従って、合成樹脂溶融物
の射出の終わりと流動性圧力媒体の噴射の開始との間の
一時停止時間または静止時間内において、容積を制限し
た金型キャビティまたはその中にある合成樹脂溶融物
に、射出装置に起因する溶融物圧力が維持されるだけで
なく、再加圧圧力が加えられ、射出装置に起因する作業
圧力が除去される前に、流動性媒体が容積を制限した金
型キャビティまたはその中にある合成樹脂溶融物に入る
状態にあると有利である。
の射出の終わりと流動性圧力媒体の噴射の開始との間の
一時停止時間または静止時間内において、容積を制限し
た金型キャビティまたはその中にある合成樹脂溶融物
に、射出装置に起因する溶融物圧力が維持されるだけで
なく、再加圧圧力が加えられ、射出装置に起因する作業
圧力が除去される前に、流動性媒体が容積を制限した金
型キャビティまたはその中にある合成樹脂溶融物に入る
状態にあると有利である。
【００１２】金型内のキャビティ容積の適切な拡大は、
前述のように、一時停止時間または静止時間の経過後初
めて、常に達成しなければならないとは限らない。場合
によっては、容積の拡大を正確に制御または調節するこ
とができ、例えば圧力、変位およびまたは時間に依存し
て行うことができる。その際、圧力に依存する制御また
は調節は、可塑化ユニットの材料圧力または液圧を測定
することによって、あるいは金型内の溶融物圧力を測定
することによって可能である。この溶融物圧力を測定す
る場合には、キャビティ容積の拡大が始まる個所で測定
が行われる。変位に依存する、キャビティの容積拡大の
制御または調節は、可塑化ユニット内のスクリュー位置
に依存して行うことができる。一方、時間に依存する制
御または調節は、キャビティ内への溶融物の射出の開始
に基づいて行うことができる。これにより、キャビティ
内での溶融物の所定の圧縮の際初めて、容積の拡大を開
始することができる。
前述のように、一時停止時間または静止時間の経過後初
めて、常に達成しなければならないとは限らない。場合
によっては、容積の拡大を正確に制御または調節するこ
とができ、例えば圧力、変位およびまたは時間に依存し
て行うことができる。その際、圧力に依存する制御また
は調節は、可塑化ユニットの材料圧力または液圧を測定
することによって、あるいは金型内の溶融物圧力を測定
することによって可能である。この溶融物圧力を測定す
る場合には、キャビティ容積の拡大が始まる個所で測定
が行われる。変位に依存する、キャビティの容積拡大の
制御または調節は、可塑化ユニット内のスクリュー位置
に依存して行うことができる。一方、時間に依存する制
御または調節は、キャビティ内への溶融物の射出の開始
に基づいて行うことができる。これにより、キャビティ
内での溶融物の所定の圧縮の際初めて、容積の拡大を開
始することができる。
【００１３】重要な方法技術的実施形では本発明に従っ
て、キャビティの容積拡大の間、流動性媒体の圧力レベ
ルが制御または調節され、最適な方法でその都度の要求
に合わせられる。流動性媒体はその間、実際には制限さ
れた量が供され、普通の場合には制御または調節によっ
て同じ圧力高さに保持される。勿論、上昇または下降す
る圧力経過を含む予備設定可能な圧力プロフィルを用い
ることができる。
て、キャビティの容積拡大の間、流動性媒体の圧力レベ
ルが制御または調節され、最適な方法でその都度の要求
に合わせられる。流動性媒体はその間、実際には制限さ
れた量が供され、普通の場合には制御または調節によっ
て同じ圧力高さに保持される。勿論、上昇または下降す
る圧力経過を含む予備設定可能な圧力プロフィルを用い
ることができる。
【００１４】金型キャビティが、合成樹脂溶融物を収容
するために一時的に空けることができる部分容積を有す
る、前述の方法を実施するための冒頭に述べた金型は、
本発明に従い、一方では、部分容積がキャビティ内に形
成され、その寸法がその中で移動する充填片によって決
められるよう構成可能である。
するために一時的に空けることができる部分容積を有す
る、前述の方法を実施するための冒頭に述べた金型は、
本発明に従い、一方では、部分容積がキャビティ内に形
成され、その寸法がその中で移動する充填片によって決
められるよう構成可能である。
【００１５】他方では、このような金型において、部分
容積が本来の金型キャビティの隣の範囲にあり、選択的
に遮断および開放可能な溢流口を介してこの範囲に接続
されるよう構成可能である。
容積が本来の金型キャビティの隣の範囲にあり、選択的
に遮断および開放可能な溢流口を介してこの範囲に接続
されるよう構成可能である。
【００１６】前者の場合には更に、部分容積が、金型キ
ャビティ内に挿入されるコアスライダによって決められ
るかあるいは部分容積が金型キャビティ内の少なくとも
一つの空間部分内にあり、この金型キャビティがその横
断面に適合する移動可能な充填片によって空けることが
可能である。これに対して、後者の場合には、溢流口が
機械的な調節機構、例えばスライダによって遮断または
開放可能である。
ャビティ内に挿入されるコアスライダによって決められ
るかあるいは部分容積が金型キャビティ内の少なくとも
一つの空間部分内にあり、この金型キャビティがその横
断面に適合する移動可能な充填片によって空けることが
可能である。これに対して、後者の場合には、溢流口が
機械的な調節機構、例えばスライダによって遮断または
開放可能である。
【００１７】いかなる場合でも、本発明では、部分容積
のための充填片およびまたは溢流口のための調節機構
が、外部制御によっておよびまたは圧力制御によってお
よびまたは時間制御によって操作可能である。なぜな
ら、これによって、金型をいろいろな要求に容易に合わ
せることができるからである。
のための充填片およびまたは溢流口のための調節機構
が、外部制御によっておよびまたは圧力制御によってお
よびまたは時間制御によって操作可能である。なぜな
ら、これによって、金型をいろいろな要求に容易に合わ
せることができるからである。
【００１８】外部制御はシリンダを介して空気圧および
または液圧的な方法で、しかも往復運動磁石、スピンド
ル付モータ等のような電気的駆動装置によって行うこと
ができ、しかも充填片または調節機構の前進および後退
のために行うことができる。
または液圧的な方法で、しかも往復運動磁石、スピンド
ル付モータ等のような電気的駆動装置によって行うこと
ができ、しかも充填片または調節機構の前進および後退
のために行うことができる。
【００１９】充填片または調節機構の運動の制御は、合
成樹脂溶融物およびまたは流動性媒体の圧力に依存して
行うことができる。この場合、一方では合成樹脂溶融物
または流動性媒体の圧力を、外部制御の開始のために利
用することができる。他方では、充填片が蓄勢器、例え
ばばねで付勢され、予備制限されたキャビティ容積を決
めるときには、合成樹脂溶融物または流動性媒体を介し
て、キャビティ内の部分容積を左右する充填片に直接作
用させることができる。蓄勢器によって付勢されたスラ
イダに所定の材料圧力が作用すると、このスライダは予
備制限されたキャビティを決める位置から後退し、キャ
ビティ容積を所定の大きさに自動的に拡大することにな
る。
成樹脂溶融物およびまたは流動性媒体の圧力に依存して
行うことができる。この場合、一方では合成樹脂溶融物
または流動性媒体の圧力を、外部制御の開始のために利
用することができる。他方では、充填片が蓄勢器、例え
ばばねで付勢され、予備制限されたキャビティ容積を決
めるときには、合成樹脂溶融物または流動性媒体を介し
て、キャビティ内の部分容積を左右する充填片に直接作
用させることができる。蓄勢器によって付勢されたスラ
イダに所定の材料圧力が作用すると、このスライダは予
備制限されたキャビティを決める位置から後退し、キャ
ビティ容積を所定の大きさに自動的に拡大することにな
る。
【００２０】最後に述べた方式の圧力の自動制御は、外
部制御と協働して次のように総合的に行うことができ
る。すなわち、キャビティの容積拡大が材料圧力に依存
して蓄勢器に抗して自動的に行われ一方、予備制限した
キャビティ容積への戻しは、外部制御によって空気圧、
液圧および電気式に少なくとも補助される。
部制御と協働して次のように総合的に行うことができ
る。すなわち、キャビティの容積拡大が材料圧力に依存
して蓄勢器に抗して自動的に行われ一方、予備制限した
キャビティ容積への戻しは、外部制御によって空気圧、
液圧および電気式に少なくとも補助される。
【００２１】部分容積が本来のキャビティの隣の範囲に
あり、選択的に遮断および開放可能な溢流口を介してこ
のキャビティに接続されることによって、キャビティ容
積の拡大が行われる金型が使用されると、この副室自体
を付加的なキャビティとして利用することができる。す
なわち、この付加的なキャビティ内では、主成形品の製
造時に発生する余剰合成樹脂溶融物を利用して、同時に
副成形品を製造することができる。これは特に、副成形
品の品質に対する要求が高くないときに有利である。
あり、選択的に遮断および開放可能な溢流口を介してこ
のキャビティに接続されることによって、キャビティ容
積の拡大が行われる金型が使用されると、この副室自体
を付加的なキャビティとして利用することができる。す
なわち、この付加的なキャビティ内では、主成形品の製
造時に発生する余剰合成樹脂溶融物を利用して、同時に
副成形品を製造することができる。これは特に、副成形
品の品質に対する要求が高くないときに有利である。
【００２２】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を詳しく説明
する。図１には射出可能な合成樹脂からなるコップ状に
形成された成形品１０が示してある。この成形品は底範
囲１１と、この底範囲に一体に接続する周壁範囲１２を
有する。その際、成形品の底範囲１１と周壁範囲１２
は、図１から明瞭に判るように、外壁１３と内壁１４の
間で中空室１５を形成している。
する。図１には射出可能な合成樹脂からなるコップ状に
形成された成形品１０が示してある。この成形品は底範
囲１１と、この底範囲に一体に接続する周壁範囲１２を
有する。その際、成形品の底範囲１１と周壁範囲１２
は、図１から明瞭に判るように、外壁１３と内壁１４の
間で中空室１５を形成している。
【００２３】成形品１０全体が射出成形金型で熱可塑性
合成樹脂材料を射出成形することによって作られるの
で、図１において、スプルー片１６は一点鎖線で示して
ある。このスプルー片は射出成形時に必ず発生し、射出
成形金型から取り出した後で切断される。
合成樹脂材料を射出成形することによって作られるの
で、図１において、スプルー片１６は一点鎖線で示して
ある。このスプルー片は射出成形時に必ず発生し、射出
成形金型から取り出した後で切断される。
【００２４】図２〜４には、図１の成形品１０を製作す
るための射出成形金型の有利な実施形および構造が示し
てある。この金型は二つの金型半部２１，２２を持って
いる。この金型半部は金型キャビティ２３を形成するた
めに相互の方へ移動させられ、その際少なくとも一部が
互いに係合する。これに対して、金型キャビティ２３の
開放時には、両金型半部２１，２２が離隔される。
るための射出成形金型の有利な実施形および構造が示し
てある。この金型は二つの金型半部２１，２２を持って
いる。この金型半部は金型キャビティ２３を形成するた
めに相互の方へ移動させられ、その際少なくとも一部が
互いに係合する。これに対して、金型キャビティ２３の
開放時には、両金型半部２１，２２が離隔される。
【００２５】図２〜４には、射出成形金型２０の閉鎖状
態が示してある。この閉鎖状態では、両金型半部２１，
２２が互いに接し、かつ互いに係合している。金型半部
２１はスプルー通路２５を有するスプルーブッシュ２４
を介して射出装置または押出し機２６のノズル片に当て
られている。
態が示してある。この閉鎖状態では、両金型半部２１，
２２が互いに接し、かつ互いに係合している。金型半部
２１はスプルー通路２５を有するスプルーブッシュ２４
を介して射出装置または押出し機２６のノズル片に当て
られている。
【００２６】射出成形金型２０の第２の金型２２はいわ
ゆるコアスライダ２７を備えている。このコアスライダ
は少なくとも領域的に金型キャビティ２３内で前へ摺動
可能であり、かつ再び後退可能である。そのために、ア
クチュエータ２８が使用される。このアクチュエータは
金型半部２２に装着され、図示実施例ではピストン−シ
リンダ−ユニットによって形成されている。このピスト
ン−シリンダ−ユニットは液圧的または空気圧的に操作
可能である。アクチュエータ２８として同様に、コアス
ライダ２７に作用するスピンドルモータまたは電磁石が
使用可能である。
ゆるコアスライダ２７を備えている。このコアスライダ
は少なくとも領域的に金型キャビティ２３内で前へ摺動
可能であり、かつ再び後退可能である。そのために、ア
クチュエータ２８が使用される。このアクチュエータは
金型半部２２に装着され、図示実施例ではピストン−シ
リンダ−ユニットによって形成されている。このピスト
ン−シリンダ−ユニットは液圧的または空気圧的に操作
可能である。アクチュエータ２８として同様に、コアス
ライダ２７に作用するスピンドルモータまたは電磁石が
使用可能である。
【００２７】図２，３から判るように、コアスライダ２
７は射出成形行程の開始時にアクチュエータ２８によっ
て所定の寸法２９だけ金型キャビティ２３に挿入され
る。それによって、この金型キャビティの容積が、射出
成形によって製造される成形品１０の全体容積よりも小
さな容積に予め制限される（図２）。
７は射出成形行程の開始時にアクチュエータ２８によっ
て所定の寸法２９だけ金型キャビティ２３に挿入され
る。それによって、この金型キャビティの容積が、射出
成形によって製造される成形品１０の全体容積よりも小
さな容積に予め制限される（図２）。
【００２８】射出装置または押出し機２６からスプルー
ブッシュ２４のスプルー通路２５を経て熱可塑性合成樹
脂溶融物が金型キャビティ２３に供給可能である間、射
出成形金型２０、例えばその金型半部２１には、少なく
とも一つ、特に複数の噴射ユニット３０がまだ付設され
ている。熱可塑性合成樹脂溶融物３１に加えて、この噴
射ユニットから、流動体の圧力媒体、例えば液体または
ガスを供給することができる。
ブッシュ２４のスプルー通路２５を経て熱可塑性合成樹
脂溶融物が金型キャビティ２３に供給可能である間、射
出成形金型２０、例えばその金型半部２１には、少なく
とも一つ、特に複数の噴射ユニット３０がまだ付設され
ている。熱可塑性合成樹脂溶融物３１に加えて、この噴
射ユニットから、流動体の圧力媒体、例えば液体または
ガスを供給することができる。
【００２９】図５は射出成形法の作業段階をフローチャ
ートで示している。この射出成形法により、図２〜４の
射出成形金型２０内で図１の成形品１０が製作可能であ
る。個々の射出成形工程または射出成形サイクルを開始
するために、射出成形金型２０は図２に示した状態にあ
る。金型キャビティ２３はアクチュエータ２８によって
所定の寸法２９だけ前へ摺動されたコアスライダ２７に
よって、その容積を予備制限される。そして図３に従っ
て、金型キャビティ２３のこの予備制限された容積に
は、図５においてブロック１で略示するように、熱可塑
性合成樹脂溶融物３１が予備噴射、すなわち充填され
る。金型キャビティ２３への合成樹脂溶融物３１の充填
すなわち予備噴射には、図５において枠２で示すよう
に、静止時間または一時停止時間が続く。この静止時間
または一時停止時間２の間、金型キャビティ２３内にあ
る合成樹脂溶融物３１には、例えば射出装置または押出
し機２６から、いわゆる再加圧が加えられる。この再加
圧は図３において方向矢印で明確に示してある。静止時
間または一時停止時間２の間、射出装置または押出し機
２６に起因する溶融物圧力を、金型キャビティ２３の制
限された容積に含まれる合成樹脂溶融物内で維持するこ
とができるだけでなく、普通の溶融物圧力を超えて合成
樹脂溶融物を再加圧することができる。これにより、金
型キャビティ２３の壁に隣接する溶融物層は金型壁に密
接し、従って、金型壁から離れた合成樹脂溶融物の領域
がまだ溶融液状態にもかかわらず、正確に成形される。
ートで示している。この射出成形法により、図２〜４の
射出成形金型２０内で図１の成形品１０が製作可能であ
る。個々の射出成形工程または射出成形サイクルを開始
するために、射出成形金型２０は図２に示した状態にあ
る。金型キャビティ２３はアクチュエータ２８によって
所定の寸法２９だけ前へ摺動されたコアスライダ２７に
よって、その容積を予備制限される。そして図３に従っ
て、金型キャビティ２３のこの予備制限された容積に
は、図５においてブロック１で略示するように、熱可塑
性合成樹脂溶融物３１が予備噴射、すなわち充填され
る。金型キャビティ２３への合成樹脂溶融物３１の充填
すなわち予備噴射には、図５において枠２で示すよう
に、静止時間または一時停止時間が続く。この静止時間
または一時停止時間２の間、金型キャビティ２３内にあ
る合成樹脂溶融物３１には、例えば射出装置または押出
し機２６から、いわゆる再加圧が加えられる。この再加
圧は図３において方向矢印で明確に示してある。静止時
間または一時停止時間２の間、射出装置または押出し機
２６に起因する溶融物圧力を、金型キャビティ２３の制
限された容積に含まれる合成樹脂溶融物内で維持するこ
とができるだけでなく、普通の溶融物圧力を超えて合成
樹脂溶融物を再加圧することができる。これにより、金
型キャビティ２３の壁に隣接する溶融物層は金型壁に密
接し、従って、金型壁から離れた合成樹脂溶融物の領域
がまだ溶融液状態にもかかわらず、正確に成形される。
【００３０】場合によっては静止時間２または一時停止
時間２が経過した後で、噴射ユニット３０によって、容
積を制限された金型キャビティ２３内にある熱可塑性合
成樹脂溶融物３１内に、流動性圧力媒体が作用させられ
る。この圧力媒体は、噴射工程１の終了後金型キャビテ
ィ２３に存在する溶融物圧力に一致する。
時間２が経過した後で、噴射ユニット３０によって、容
積を制限された金型キャビティ２３内にある熱可塑性合
成樹脂溶融物３１内に、流動性圧力媒体が作用させられ
る。この圧力媒体は、噴射工程１の終了後金型キャビテ
ィ２３に存在する溶融物圧力に一致する。
【００３１】図５のブロック３に従って流動性圧力媒体
が射出成形金型２０の金型キャビティ２３に当てがった
後初めて、金型キャビティ２３の先ず最初に予備制限さ
れた容積が、アクチュエータ２８を用いてコアスライダ
２７を後退させることによって適切に拡大される（図
３，４参照）。これは図５のブロック４によって示して
ある。金型キャビティ２３の容積を適切に拡大する間ま
たは拡大と共に、流動性圧力媒体の噴射が、中空室１５
を形成した成形品１０が生じるような量で開始される。
この中空室の容積は少なくとも、所定の寸法２９だけコ
アスライダ２７を後退させることによって、金型キャビ
ティ２３が拡大される容積に相当する。
が射出成形金型２０の金型キャビティ２３に当てがった
後初めて、金型キャビティ２３の先ず最初に予備制限さ
れた容積が、アクチュエータ２８を用いてコアスライダ
２７を後退させることによって適切に拡大される（図
３，４参照）。これは図５のブロック４によって示して
ある。金型キャビティ２３の容積を適切に拡大する間ま
たは拡大と共に、流動性圧力媒体の噴射が、中空室１５
を形成した成形品１０が生じるような量で開始される。
この中空室の容積は少なくとも、所定の寸法２９だけコ
アスライダ２７を後退させることによって、金型キャビ
ティ２３が拡大される容積に相当する。
【００３２】図５の枠４によって示すように、金型キャ
ビティ２３の予備制限した容積（図２，３参照）を最大
容積（図４参照）へ拡大する間、噴射ユニット３０を介
して供給された流動性媒体（液体またはガス）の圧力レ
ベルを常に制御または調節し続けることが重要である。
これは図５においてブロック５によって示してある。そ
の際更に、流動性圧力媒体が容積を制限した量でもって
金型キャビティ２３内に作用するのではなく、実際は容
積を制限しないで供し、従って実際には常に流動性圧力
媒体の純粋な圧力制御または圧力調節によって作業を行
うことが特に重要である。
ビティ２３の予備制限した容積（図２，３参照）を最大
容積（図４参照）へ拡大する間、噴射ユニット３０を介
して供給された流動性媒体（液体またはガス）の圧力レ
ベルを常に制御または調節し続けることが重要である。
これは図５においてブロック５によって示してある。そ
の際更に、流動性圧力媒体が容積を制限した量でもって
金型キャビティ２３内に作用するのではなく、実際は容
積を制限しないで供し、従って実際には常に流動性圧力
媒体の純粋な圧力制御または圧力調節によって作業を行
うことが特に重要である。
【００３３】射出成形金型２０内の成形品１０が図４に
従って充分に硬化した後で、流動性圧力媒体は成形品１
０内に形成された中空室１５から、例えば噴射ユニット
３０を経て抜かれる。これは図５においてブロック６に
よって示してある。その後、射出成形金型はその両金型
半部２１，２２を離隔することによって開放され、最後
に成形品１０が金型キャビティ２３から取り出される。
これは図５においてブロック７で示してある。
従って充分に硬化した後で、流動性圧力媒体は成形品１
０内に形成された中空室１５から、例えば噴射ユニット
３０を経て抜かれる。これは図５においてブロック６に
よって示してある。その後、射出成形金型はその両金型
半部２１，２２を離隔することによって開放され、最後
に成形品１０が金型キャビティ２３から取り出される。
これは図５においてブロック７で示してある。
【００３４】以上、壁１３，１４によって中空室１５を
形成する熱可塑性合成樹脂材料からなる成形品１０の射
出成形を図１〜５に基づいて説明した。この製作方法の
場合には、先ず最初に容積を図２，３に従って予備制限
した金型２０のキャビティ２３に、合成樹脂溶融物３１
を完全に充填し（図３）、そしてその容積を拡大し（図
４）かつ流動性圧力媒体（ガスまたは液体）を付加的に
加える。それによって、合成樹脂溶融物３１は、拡大さ
れた金型キャビティ容積の壁に沿って中空室１５を形成
しながら分配され、この壁に接触する。
形成する熱可塑性合成樹脂材料からなる成形品１０の射
出成形を図１〜５に基づいて説明した。この製作方法の
場合には、先ず最初に容積を図２，３に従って予備制限
した金型２０のキャビティ２３に、合成樹脂溶融物３１
を完全に充填し（図３）、そしてその容積を拡大し（図
４）かつ流動性圧力媒体（ガスまたは液体）を付加的に
加える。それによって、合成樹脂溶融物３１は、拡大さ
れた金型キャビティ容積の壁に沿って中空室１５を形成
しながら分配され、この壁に接触する。
【００３５】その際、予め制限された金型キャビティ容
積を完全に埋める合成樹脂溶融物３１内に、場合によっ
ては合成樹脂溶融物射出工程に続く一時停止時間または
静止時間の経過後、流動性媒体（ガスまたは液体）を噴
射することと、この噴射の間または噴射と共に、および
または合成樹脂溶融物内へのこの流動性圧力媒体の噴射
に依存して、金型キャビティの容積拡大を適切に行うこ
とが重要である。
積を完全に埋める合成樹脂溶融物３１内に、場合によっ
ては合成樹脂溶融物射出工程に続く一時停止時間または
静止時間の経過後、流動性媒体（ガスまたは液体）を噴
射することと、この噴射の間または噴射と共に、および
または合成樹脂溶融物内へのこの流動性圧力媒体の噴射
に依存して、金型キャビティの容積拡大を適切に行うこ
とが重要である。
【００３６】図２〜４に示した射出成形金型２０の実施
例の場合には、金型キャビティ２３の容積拡大のために
役立つコアスライダ２７の運動がアクチュエータ２８に
よって行われるので、射出成形金型２０のいろいろな運
転方法が可能である。例えば、コアスライダ２７用アク
チュエータ２８を外部制御によって開始することができ
る。この外部制御は金型キャビティ２３に熱可塑性合成
樹脂溶融物を充填した後初めて、およびまたはこの合成
樹脂溶融物３１への流動性圧力媒体の作用を開始した後
初めて開始される。アクチュエータ２８用トリガーは、
金型キャビティ２３内の所定の溶融物圧力であってもよ
いし、また金型キャビティ２３内に含まれる合成樹脂溶
融物３１への流動性圧力媒体の作用開始であってもよ
い。外部制御される要素および圧力制御される要素のほ
かに、金型キャビティ２３の容積拡大のための時間制御
される要素を射出成形金型２０に統合することができ
る。しかしいかなる場合でも、熱可塑性合成樹脂溶融物
３１を完全に噴射し容積を制限した金型キャビティ２３
の容積の拡大が常に、この合成樹脂溶融物３１への流動
性圧力媒体の作用がすでに開始された後初めて行われる
ようにしなければならない。
例の場合には、金型キャビティ２３の容積拡大のために
役立つコアスライダ２７の運動がアクチュエータ２８に
よって行われるので、射出成形金型２０のいろいろな運
転方法が可能である。例えば、コアスライダ２７用アク
チュエータ２８を外部制御によって開始することができ
る。この外部制御は金型キャビティ２３に熱可塑性合成
樹脂溶融物を充填した後初めて、およびまたはこの合成
樹脂溶融物３１への流動性圧力媒体の作用を開始した後
初めて開始される。アクチュエータ２８用トリガーは、
金型キャビティ２３内の所定の溶融物圧力であってもよ
いし、また金型キャビティ２３内に含まれる合成樹脂溶
融物３１への流動性圧力媒体の作用開始であってもよ
い。外部制御される要素および圧力制御される要素のほ
かに、金型キャビティ２３の容積拡大のための時間制御
される要素を射出成形金型２０に統合することができ
る。しかしいかなる場合でも、熱可塑性合成樹脂溶融物
３１を完全に噴射し容積を制限した金型キャビティ２３
の容積の拡大が常に、この合成樹脂溶融物３１への流動
性圧力媒体の作用がすでに開始された後初めて行われる
ようにしなければならない。
【００３７】図２〜４の射出成形金型の場合には、形成
すべき成形品１０のための付加的な領域を金型キャビテ
ィ内で空けるために、金型キャビティ２３内で後退させ
られるコアスライダ２７が金型キャビティ２３と協働す
るが、図６，７は、製作される成形品１０の外側輪郭に
一致する金型キャビティ２３を有する射出成形金型２０
の構造を示している。この外側輪郭の一部には、側方の
出し入れ可能なコアスライダ２７が一時的に完全に充填
される。この場合にも、コアスライダ２７は外部制御の
アクチュエータ２８によって動かされる。
すべき成形品１０のための付加的な領域を金型キャビテ
ィ内で空けるために、金型キャビティ２３内で後退させ
られるコアスライダ２７が金型キャビティ２３と協働す
るが、図６，７は、製作される成形品１０の外側輪郭に
一致する金型キャビティ２３を有する射出成形金型２０
の構造を示している。この外側輪郭の一部には、側方の
出し入れ可能なコアスライダ２７が一時的に完全に充填
される。この場合にも、コアスライダ２７は外部制御の
アクチュエータ２８によって動かされる。
【００３８】図８，９に示す射出成形金型２０は、その
基本構造は図６，７の射出成形金型と一致している。し
かし、コアスライダ２７用のアクチュエータ２８は付勢
ばね３３によって置き換えられている。この付勢ばね
は、金型キャビティ２３の内圧が所定の圧力を超えるま
で、コアスライダ２７を図８に示すその遮断位置に保持
する。この圧力超過は噴射ユニット３０を経て金型キャ
ビティ２３およびその中の熱可塑性合成樹脂溶融物３１
に供給された流動性圧力媒体によって生じる。高められ
た圧力がコアスライダ２７の傾斜面３４に作用すること
により、コアスライダ２７を付勢ばね３３の作用に逆ら
って持上げて、それまで金型キャビティ２３の遮断して
いた範囲からコアスライダを押しのける力成分が発生す
る。これは図９に示してある。それによって、金型キャ
ビティ２３全体内に、熱可塑性合成樹脂溶融物がその壁
の方へ押しのけられ、それによって中空室１５を有する
成形品１０が形成される。
基本構造は図６，７の射出成形金型と一致している。し
かし、コアスライダ２７用のアクチュエータ２８は付勢
ばね３３によって置き換えられている。この付勢ばね
は、金型キャビティ２３の内圧が所定の圧力を超えるま
で、コアスライダ２７を図８に示すその遮断位置に保持
する。この圧力超過は噴射ユニット３０を経て金型キャ
ビティ２３およびその中の熱可塑性合成樹脂溶融物３１
に供給された流動性圧力媒体によって生じる。高められ
た圧力がコアスライダ２７の傾斜面３４に作用すること
により、コアスライダ２７を付勢ばね３３の作用に逆ら
って持上げて、それまで金型キャビティ２３の遮断して
いた範囲からコアスライダを押しのける力成分が発生す
る。これは図９に示してある。それによって、金型キャ
ビティ２３全体内に、熱可塑性合成樹脂溶融物がその壁
の方へ押しのけられ、それによって中空室１５を有する
成形品１０が形成される。
【００３９】図１０，１１には、成形品１０を形成する
ために必要な金型キャビティ２３の全容積が常にあるい
は前もって供される射出成形金型２０が示してある。金
型キャビティ２３に充填された熱可塑性合成樹脂溶融物
３１内に、噴射ユニット３０によって流動性圧力媒体を
導入する際に、中空室１５を含む成形品の形成を可能に
するために、ここでは特別な付加的手段が講じられてい
る。この付加的な手段は、溢れ通路３５を有する金型キ
ャビティ２３に副室３６を接続することにある。この副
室内に余剰の熱可塑性合成樹脂溶融物が押しのけられ
る。その際、溢流口３５は通常は機械的な調節機構、例
えばスライダ３７によって、金型キャビティ２３に対し
て遮断されている。流動性圧力媒体が噴射ユニット３０
から金型キャビティ２３の合成樹脂溶融物充填部に作用
するや否や、スライダ３０が溢流口３５を開放し、それ
によって余剰合成樹脂溶融物３１が副室３６に溢れる。
その際、スライダ３７は図１０に従って、外部制御部に
よって、例えばアクチュエータ３８を介して操作可能で
ある。一方、図１１では圧力制御によって、付勢ばね３
９の作用に抗して、スライダを開放位置へ押すことが可
能である。
ために必要な金型キャビティ２３の全容積が常にあるい
は前もって供される射出成形金型２０が示してある。金
型キャビティ２３に充填された熱可塑性合成樹脂溶融物
３１内に、噴射ユニット３０によって流動性圧力媒体を
導入する際に、中空室１５を含む成形品の形成を可能に
するために、ここでは特別な付加的手段が講じられてい
る。この付加的な手段は、溢れ通路３５を有する金型キ
ャビティ２３に副室３６を接続することにある。この副
室内に余剰の熱可塑性合成樹脂溶融物が押しのけられ
る。その際、溢流口３５は通常は機械的な調節機構、例
えばスライダ３７によって、金型キャビティ２３に対し
て遮断されている。流動性圧力媒体が噴射ユニット３０
から金型キャビティ２３の合成樹脂溶融物充填部に作用
するや否や、スライダ３０が溢流口３５を開放し、それ
によって余剰合成樹脂溶融物３１が副室３６に溢れる。
その際、スライダ３７は図１０に従って、外部制御部に
よって、例えばアクチュエータ３８を介して操作可能で
ある。一方、図１１では圧力制御によって、付勢ばね３
９の作用に抗して、スライダを開放位置へ押すことが可
能である。
【００４０】図１０，１１の実施例の場合にも、熱可塑
性合成樹脂溶融物のために溢流口３５が副室３６に開放
する前に、流動性圧力媒体が金型キャビティ２３内で熱
可塑性合成樹脂溶融喪に３１に作用することが重要であ
る。
性合成樹脂溶融物のために溢流口３５が副室３６に開放
する前に、流動性圧力媒体が金型キャビティ２３内で熱
可塑性合成樹脂溶融喪に３１に作用することが重要であ
る。
【００４１】前述のすべての場合に、自動圧力制御を総
合的に外部制御と協働させることができる。この協働は
例えば、金型キャビティの容積拡大またはこの金型キャ
ビティからの溢流を、蓄勢器の作用に抗してかつ圧力に
依存してひいては自動的に生じるように行われる。一
方、予備制限された金型キャビティ容積への戻しまたは
溢流口の遮断は、外部制御によって − 空気圧的、液
圧的、電気的に − 少なくとも補助することができ
る。
合的に外部制御と協働させることができる。この協働は
例えば、金型キャビティの容積拡大またはこの金型キャ
ビティからの溢流を、蓄勢器の作用に抗してかつ圧力に
依存してひいては自動的に生じるように行われる。一
方、予備制限された金型キャビティ容積への戻しまたは
溢流口の遮断は、外部制御によって − 空気圧的、液
圧的、電気的に − 少なくとも補助することができ
る。
【００４２】図１０，１１の射出成形金型２０は有利な
利用が可能である。すなわち、このような射出成形金型
２０において、本来の金型キャビティ２３に隣接する副
室３６を、付加的な金型キャビティとして利用すること
ができる。すなわち、成形品１０の製作時に余剰とな
る、金型キャビティとして作用する副室３６内の合成樹
脂溶融物から、実際の使用にとって特別高い品質要求が
なされない合成樹脂成形品を形成することができる。
利用が可能である。すなわち、このような射出成形金型
２０において、本来の金型キャビティ２３に隣接する副
室３６を、付加的な金型キャビティとして利用すること
ができる。すなわち、成形品１０の製作時に余剰とな
る、金型キャビティとして作用する副室３６内の合成樹
脂溶融物から、実際の使用にとって特別高い品質要求が
なされない合成樹脂成形品を形成することができる。
【００４３】
【発明の効果】本発明による射出成形方法及び金型は、
多くの技術的コストを必要とせずに、所望のまたは必要
とされる中空室を正確にかつ再現可能に形成することが
できる熱可塑性合成樹脂材料製の成形品の製作を保証す
るという利点がある。
多くの技術的コストを必要とせずに、所望のまたは必要
とされる中空室を正確にかつ再現可能に形成することが
できる熱可塑性合成樹脂材料製の成形品の製作を保証す
るという利点がある。
【図１】底壁と周壁内に閉じた中空室を有する、合成樹
脂材料製のコップ状の射出成形品の縦断面図である。
脂材料製のコップ状の射出成形品の縦断面図である。
【図２】金型キャビティのスプルー穴が射出装置のノズ
ル片に当てられた、図１の射出成形品の製作に適した射
出成形金型の射出成形工程の開始前の状態の縦断面図で
ある。
ル片に当てられた、図１の射出成形品の製作に適した射
出成形金型の射出成形工程の開始前の状態の縦断面図で
ある。
【図３】成形品のための射出成形工程の最初の相を実施
した後の射出成形金型の、図２と同様な断面図である。
した後の射出成形金型の、図２と同様な断面図である。
【図４】成形品を製作するための射出成形工程の最後の
相を終了した後の射出成形金型を示す図である。
相を終了した後の射出成形金型を示す図である。
【図５】本発明による射出成形法の作業段階のフローチ
ャートである。
ャートである。
【図６】成形品のための射出成形工程の最初の相を実施
した後の射出成形金型の他の実施例または構造の縦断面
図である。
した後の射出成形金型の他の実施例または構造の縦断面
図である。
【図７】射出成形工程の終わりの図６の射出成形金型を
示す図である。
示す図である。
【図８】成形品のための射出成形工程の最初の相を実施
した後の射出成形金型の他の構造または実施例の縦断面
図である。
した後の射出成形金型の他の構造または実施例の縦断面
図である。
【図９】成形品を製作するための射出成形工程の終わり
の図８の射出成形金型を示す図である。
の図８の射出成形金型を示す図である。
【図１０】成形品のための射出成形工程の最初の相を実
施した後の射出成形金型の他の構造または実施例の縦断
面図である。
施した後の射出成形金型の他の構造または実施例の縦断
面図である。
【図１１】成形品のための射出成形工程の最初の相を実
施した後の射出成形金型の他の構造または実施例の縦断
面図である。
施した後の射出成形金型の他の構造または実施例の縦断
面図である。
１ 方法段階（予備制限された金型キャビティ
への合成樹脂溶融物の射出充満） ２ 方法段階（金型キャビティ内にある合成樹
脂溶融物のための静止時間または一時停止時間およびま
たは金型キャビティ内にある合成樹脂への再加圧） ３ 方法段階（予備制限された金型キャビティ
内の合成樹脂溶融物への流動性媒体の作用） ４ 方法段階（最大容積までの金型キャビティ
の拡大） ５ 方法段階（量に依存しないで供される流動
性圧力媒体の圧力制御または調節） ６ 方法段階（成形品の中空室からの流動性媒
体の排出） ７ 方法段階（出来上がった成形品の金型キャ
ビティからの取り出し） １０ 成形品 １１ 底範囲 １２ 周壁範囲 １３ 壁 １４ 壁 １５ 中空室 １６ スプルー片 ２０ 射出成形金型 ２１ 金型半部 ２２ 金型半部 ２３ 金型キャビティ ２４ スプルーブッシュ ２５ スプルー通路 ２６ 射出装置または押出し機 ２７ コアスライダ ２８ アクチュエータ ２９ 所定の寸法 ３０ 噴射ユニット ３１ 熱可塑性合成樹脂 ３２ 方向矢印 ３３ 付勢ばね ３４ 斜面 ３５ 溢流通路 ３６ 副室 ３７ スライダ ３８ アクチュエータ ３９ 付勢ばね
への合成樹脂溶融物の射出充満） ２ 方法段階（金型キャビティ内にある合成樹
脂溶融物のための静止時間または一時停止時間およびま
たは金型キャビティ内にある合成樹脂への再加圧） ３ 方法段階（予備制限された金型キャビティ
内の合成樹脂溶融物への流動性媒体の作用） ４ 方法段階（最大容積までの金型キャビティ
の拡大） ５ 方法段階（量に依存しないで供される流動
性圧力媒体の圧力制御または調節） ６ 方法段階（成形品の中空室からの流動性媒
体の排出） ７ 方法段階（出来上がった成形品の金型キャ
ビティからの取り出し） １０ 成形品 １１ 底範囲 １２ 周壁範囲 １３ 壁 １４ 壁 １５ 中空室 １６ スプルー片 ２０ 射出成形金型 ２１ 金型半部 ２２ 金型半部 ２３ 金型キャビティ ２４ スプルーブッシュ ２５ スプルー通路 ２６ 射出装置または押出し機 ２７ コアスライダ ２８ アクチュエータ ２９ 所定の寸法 ３０ 噴射ユニット ３１ 熱可塑性合成樹脂 ３２ 方向矢印 ３３ 付勢ばね ３４ 斜面 ３５ 溢流通路 ３６ 副室 ３７ スライダ ３８ アクチュエータ ３９ 付勢ばね
Claims (10)
- 【請求項１】 壁（１３，１４）によって中空室（１
５）を包囲する熱可塑性合成樹脂材料製の成形品（１
０）を射出成形する方法であって、 容積を制限された金型（２０；２１，２２）のキャビテ
ィ（２３）に、先ず最初に合成樹脂溶融物（３１）が噴
射充満され、そしてその容積を拡大して、流動性圧力媒
体が加えられ、それによって合成樹脂溶融物（３１）が
中空室（１５）を形成しながら、拡大された金型キャビ
ティ（２３）の壁に沿って分配されかつこの壁に接触す
る方法において、 合成樹脂溶融物射出工程に続く一時停止時間または静止
時間の経過後初めて、流動性圧力媒体が、容積を予備制
限した金型キャビティ（２３）に充満する合成樹脂溶融
物（３１）の中に噴射され、 流動性圧力媒体のこの噴射の間または噴射と共に、およ
びまたはこの噴射に依存して、金型キャビティ（２３）
の容積が適切に拡大されることを特徴とする方法。 - 【請求項２】 合成樹脂溶融物射出工程に続く一時停止
時間または静止時間の経過後、流動性圧力媒体が、容積
を予備制限した金型キャビティ（２３）に充満する合成
樹脂溶融物（３１）の中に噴射されることを特徴とする
請求項１の方法。 - 【請求項３】 合成樹脂溶融物の射出の終わりと流動性
圧力媒体の噴射の開始との間の一時停止時間または静止
時間内において、再加圧圧力が容積を制限した金型キャ
ビティ（２３）またはその中にある合成樹脂溶融物（３
１）に加えられ、流動性媒体が容積を制限した金型キャ
ビティに入る状態にあることを特徴とする請求項２の方
法。 - 【請求項４】 熱可塑性合成樹脂溶融物を金型キャビテ
ィに入れた後で流動性圧力媒体を供給可能であり、金型
キャビティが合成樹脂溶融物を収容するために一時的に
空けることができる部分容積を有する、請求項１〜３の
方法を実施するための金型において、一時的に空けられ
る部分容積が、付勢ばね（３３）によって遮断され、お
よびまたは付勢ばね（３９）の作用に抗して空けること
が可能であることを特徴とする金型。 - 【請求項５】 熱可塑性合成樹脂溶融物を金型キャビテ
ィに入れた後で流動性圧力媒体を供給可能であり、金型
キャビティが合成樹脂溶融物を収容するために一時的に
空けることができる部分容積を有する、請求項１〜３の
方法を実施するための金型において、一時的に空けられ
る部分容積が、金型キャビティ（２３）内に形成され、
その寸法がその中で移動可能な充填片（２７）によって
決められることを特徴とする金型。 - 【請求項６】 一時的に空けることができる部分容積
が、金型キャビティ（２３）内に挿入されるコアスライ
ダ（２７）によって決められることを特徴とする請求項
５の金型。 - 【請求項７】 一時的に空けることができる部分容積
が、金型キャビティ（２３）内の少なくとも一つの空間
部分内にあり、この金型キャビティがその横断面に適合
する移動可能な充填片によって空けることが可能である
ことを特徴とする請求項５の金型。 - 【請求項８】 部分容積（３６）が本来の金型キャビテ
ィ（２３）の隣の範囲にあり、選択的に遮断および開放
可能な溢流口（３５）を介してこの範囲に接続されるこ
とを特徴とする請求項５の金型。 - 【請求項９】 熱可塑性合成樹脂溶融物を金型キャビテ
ィに入れた後で流動性圧力媒体を供給可能であり、金型
キャビティが合成樹脂溶融物を収容するために一時的に
空けることができる部分容積を有する、請求項１〜３の
方法を実施するための金型において、一時的に空けるこ
とができる部分容積が、外部制御によっておよびまたは
圧力制御によっておよびまたは時間制御によって空ける
ことが可能であることを特徴とする金型。 - 【請求項１０】 部分容積用の充填片（２７）およびま
たは溢流口（３５）用の調節機構（３７）が外部制御に
よっておよびまたは圧力制御によっておよびまたは時間
制御によって空けることが可能であることを特徴とする
金型。
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| DE4319381:1 | 1993-06-11 |
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