JP2004533948A5 - - Google Patents

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射出成形方法及び装置
本発明は、中空プラスチック物品を射出成形する方法及び装置に関する。
プラスチック材料の射出成形は、周知であり、工業及び消費者用途のために絶えず多様性が増しているプラスチックコンポーネントの製造手段として広く実施されている。最近の20年間において、世界的に「ガスアシステッド(gas assisted)成形」と呼ばれているかかる方法の変形例が開発され、かかる変形方法は、従来型射出成形に付きものの問題のうち幾つかを解決すると共にコストを軽減し、しかも最終製品の品質を向上させるために利用されている。
従来型ガスアシステッド射出成形では、溶融状態のプラスチック材料が金型キャビティ内に入った後にガス、例えば窒素を溶融プラスチック材料中へ注入する。粘度の低いガスは、より粘度の高いプラスチック内で抵抗の小さな流路内へ流れ、それによりプラスチック内に中空チャネルを形成する。この方法は、厚いセクションをもつ成形品、例えば取っ手に特に有利であり、結果として45%以上の軽量化が達成される場合がある。また、成形時間サイクルを実質的に減少させることができる。マルチセクション型成形品では、注入されたガスは、厚いセクション中に流れる傾向があり、この場合も又、ガスを媒体として圧力を伝達できる中空連続チャネルを形成する。これは、設計者の能力発揮範囲を広げると共に従来型成形法の設計上の制約のうち幾つかを解決する。
従来型ガスアシステッドプラスチック成形法の1つは、金型キャビティを正確に制御された射出容積のプラスチックで部分的に満たす。次に、ガスを注入してプラスチックの流れを続行させてキャビティがプラスチック及びガスで満たされるようにする。ガスは、プラスチック材料に外向きの圧力を及ぼすために用いられ、それによりプラスチック材料を金型キャビティ表面に押し付けてプラスチック成形表面上に金型表面の良好な複製を達成する。プラスチックが凝固した後、ガスを大気に排出することによりガス圧力を減少させ、金型を開き、部品を突き出す。これは、「ショートショット(short shot)」法と呼ばれる場合がある。
別の方法では、金型キャビティをプラスチック材料で完全に又は実質的に充填し、次に、プラスチックが冷えて凝固する際にプラスチックの体積収縮を補償するよう多めのプラスチックをキャビティ内に射出したり又は詰め込むことをしないで、ガスをプラスチック中へ注入してガスの膨張によりプラスチックの収縮を補償するようにする。事実、初期ガス侵入は、プラスチックの体積が収縮している間に冷却サイクル中に膨張し続けることになる。これは、「フルショット(full shot )」法と呼ばれる場合がある。
「フルショット」法では、意図したガスチャネルに沿って十分なガス浸透を達成することが困難な場合がある。と言うのは、ガスのための空間を形成するにはプラスチックの体積収縮が不十分だからである。かかる場合、幾分かのプラスチックが金型キャビティからオーバーフローウェル又は「補助」キャビティ内へ流出できるようにする方法は、ガス膨張のための空間をもたらす際に有用である。
「ショートショット」法では、成形品によっては、金型キャビティの末端までプラスチック及びガスで満たすことは困難なものがある。射出容積が少な過ぎると、ガスは、充填中、プラスチック材料の前縁を突破し、それによりガスの制御を失わせる場合がある。射出容積が多すぎる場合、ガスは、金型キャビティの末端に到達しない。したがって、「ショートショット」法を利用する厚いセクションの成形品は、金型キャビティからオーバーフローキャビティ内へのプラスチックの追加の移動という観点からは有利な場合がある。
ガスの注入前に金型キャビティを少なくとも部分的に充填し、オーバーフローキャビティを利用する方法が、米国特許第5,098,637号に記載されている。しかしながら、この米国特許に記載された方法を首尾よく利用するためには、「ショートショット」と「フルショット」法の両方について射出容積を正確に制御することが必要である。と言うのは、ガスを注入する前にプラスチックがオーバーフローキャビティ内へ流れてこれを充填するのを阻止する対策が無いからである。
「ショートショット」法では、プラスチックの流れは、充填シーケンスの終わりに一時的に止められ、次に典型的には、ガスの注入によりプラスチックを前方に押してプラスチック及びガスによる物品キャビティの充填及びプラスチックによるオーバーフローキャビティの充填を完了させる前に5秒の遅延がある。「フルショット」法では、金型キャビティを溶融プラスチックで満たし、又は実質的に満たし、ガスを注入してプラスチックの体積収縮を補償すると共にプラスチックをオーバーフローキャビティ内へ移動させる。両方の場合において、オーバーフローキャビティへのランナが開いているので、オーバーフローキャビティ内へのプラスチックの移動が起こる前に、「充填圧力」を金型キャビティ内のプラスチックに及ぼすことは実現可能ではなく、即ち、プラスチックの次の流れを拘束する手段が無い。さらに、「ショートショット」法では、或いはキャビティを「フルショット」法でほぼ充填する場合、最初のプラスチック射出の位置で成形品表面に見苦しいヘジテーションライン又はマークが残る場合がある。
遮断弁が金型キャビティと「補助キャビティ」を連結するランナ内に配置された別の方法が特開昭50−74660号公報に開示されている。この公報では、金型キャビティを熱可塑性樹脂で満たし、次にコア樹脂又はガスを金型キャビティ内に注入しながら熱可塑性樹脂を金型キャビティから追い出す。
本発明の一特徴によれば、中空プラスチック物品を射出成形する方法であって、或る量の溶融プラスチック材料を金型キャビティ内へ射出して少なくとも金型キャビティを実質的に充填する工程と、加圧ガス又は加圧液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する工程と、金型内の溶融プラスチック材料の一部を金型キャビティに結合された少なくとも1つの補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程と、金型キャビティ内の残りのプラスチック材料が凝固できるようにする工程と、ガス又は液体を金型キャビティから排出する工程と、プラスチック物品を金型から取り出す工程とを有する方法において、プラスチック材料の一部を少なくとも1つの補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする前に充填圧力をプラスチック材料に及ぼすために、金型キャビティ内のプラスチック材料に加わるガス又は液体の圧力を或る期間にわたり保持する工程を更に有していることを特徴とする方法が提供される。
好ましくは、金型キャビティ内のプラスチック材料に加わるガス又は液体の圧力を保持する工程により、プラスチック材料を金型キャビティの壁表面に当てて保持し、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間にプラスチック材料のスキン層が凝固するようにする。
一実施形態では、プラスチック材料を金型キャビティ内に射出する工程は、プラスチック材料を詰め込むことなく実施される。
別の実施形態では、本発明の方法は、加圧ガス又は液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する前に充填圧力を金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に及ぼす工程を更に有する。好ましくは、射出成形機を用いてプラスチック材料を金型キャビティ内に射出すると共に初期充填圧力をプラスチック材料に及ぼし、加圧ガス又は液体が金型キャビティ内のプラスチック材料に別途充填圧力を及ぼす。
好ましくは、本発明の方法は、ガス又は液体をプラスチック材料中へ注入する前に充填圧力を所定期間にわたり金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に及ぼす工程を更に有する。
好ましくは、追出し工程は、金型キャビティ内のガス又は液体の圧力を維持した状態で金型キャビティと補助キャビティを連結するフローランナ又は導管内に設けられた弁を開くことによって実施される。
一実施形態では、成形されるべきプラスチック物品は、他のセクションよりも厚い少なくとも1つのセクションを有し、加圧ガス又は液体は、厚いセクション中に中空部分を成形するために厚いセクション内へ導入される。
本発明の方法は、金型キャビティからの所定量のプラスチック材料の追出しを可能にするために少なくとも1つの補助キャビティの容積を調節する工程を更に有するのがよい。
プラスチック材料を部分的に少なくとも2つの補助キャビティ内へ追い出すのがよい。
一実施形態では、少なくとも2つの補助キャビティが設けられ、金型内のプラスチック材料を部分的に補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程は、金型キャビティと補助キャビティを連結するフローランナ又は導管内にそれぞれ配置された弁部材を開く工程を含む。本発明の方法は、プラスチック材料を少なくとも2つの補助キャビティ内へ選択的に追い出すことができるようにするために弁部材の開放を順次制御する工程を更に有するのがよい。
一実施形態では、本発明の方法は、中空プラスチック管状物品を射出成形するために利用され、金型キャビティは、実質的に円錐形の入口部分、細長い中央部分及び出口部分を有する。
好ましくは、円錐形部分は、頂点を有し、ガス又は液体は、頂点のところでプラスチック材料中に注入される。
また、出口部分は、第2の実質的に円錐形の部分を有し、円錐形出口部分は、頂点を有し、補助キャビティ内への金型キャビティからのプラスチック材料の追出しは、頂点を通って行われることが好ましい。
好ましくは、プラスチック材料は、円錐形入口部分のところで金型キャビティ内に射出され、プラスチック材料は、金型キャビティを充填しているときに金型キャビティの表面との接触状態を維持する。
プラスチック材料を円錐形入口部分内へ射出するリングゲート機構を設けるのがよい。
本発明の方法は好ましくは、物品の少なくとも一端部をばり取りして管状物品を形成する工程を更に有する。それにより、実質的に一定断面の管状物品を形成するよう物品をばり取りするのがよい。
プラスチック材料は、バレル及びノズルを備えた射出成形機から金型キャビティ内に射出され、本発明の方法は、金型内のプラスチック材料の一部を追い出して射出成形機のバレル内に戻す工程を更に有し、バレルは、補助キャビティ又は複数の補助キャビティのうちの1つを構成する。
本発明の別の特徴によれば、バレル及びノズルを備えた射出成形機及び物品の少なくとも一部を構成する形状を備えた金型キャビティを有する金型を利用して中空プラスチック物品を射出成形する方法であって、或る量の溶融プラスチック材料を射出成形機から金型キャビティ内へ射出して少なくとも金型キャビティを実質的に充填する工程と、加圧ガス又は加圧液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する工程と、金型内の溶融プラスチック材料の一部を追い出して射出成形機のバレル内に戻すことができるようにする工程と、金型キャビティ内の残りのプラスチック材料が凝固できるようにする工程と、ガス又は液体を金型キャビティから排出する工程と、プラスチック物品を金型から取り出す工程とを有する方法において、プラスチック材料の上記部分を追い出して射出成形機のバレル内に戻すことができるようにする前に充填圧力をプラスチック材料に及ぼすために、金型キャビティ内のプラスチック材料に加わるガス又は液体の圧力を或る期間保持することを特徴とする方法が提供される。
好ましくは、金型キャビティ内のプラスチック材料に加わるガス又は液体の圧力を保持する工程により、プラスチック材料を金型キャビティの壁表面に当てて保持し、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間にプラスチック材料のスキン層が凝固するようにする。
一実施形態では、プラスチック材料を金型キャビティ内に射出する工程は、プラスチック材料を詰め込むことなく実施される。
別の実施形態では、プラスチック材料中への加圧ガス又は液体の注入前に射出成形機を用いて充填圧力を金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に及ぼす。
好ましくは、プラスチック材料を追い出して射出成形機のバレル内に戻すことができるようにする工程は、所定量が制御された仕方で追い出されるように制御される。
一実施形態では、追い出されるプラスチック材料の量は、プラスチック材料が射出成形機のバレル内の射出ピストン又はスクリューを引っ込める速度及び(又は)程度を制御することによって制御される。
追加例として又は変形例として、追い出されるプラスチック材料の量は、金型キャビティと射出成形機のバレルとの間で流路内に配置された遮断弁部材の閉鎖時期のタイミングを取ることによって制御される。
また、ガス又は液体を射出成形機のノズルから間隔を置いた場所でプラスチック材料中へ注入することが好ましい。
好ましくは、金型内のプラスチック材料の一部を追い出して射出成形機のバレル内に戻すことができるようにする工程は、金型キャビティと射出成形機のバレルとの間で流路内に配置された遮断弁部材を開く工程を含む。弁部材は好ましくは、射出成形機のノズルの一部として設けられる。
一実施形態では、金型内のプラスチック材料の第1の部分が追い出されて射出成形機のバレル内に戻るようになっており、本発明の方法は、金型内のプラスチック材料の第2の部分を金型キャビティに結合された1以上の補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程を更に有する。
好ましくは、プラスチック材料の1以上の第2の部分を対応関係をなす補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程は、金型キャビティと第2のキャビティの間で流路内に配置された弁部材を開く工程を含む。
本発明は又、中空プラスチック物品を射出成形する装置であって、物品の少なくとも一部を定める金型キャビティ及び金型キャビティに結合されている少なくとも1つの補助キャビティを備えた金型と、或る量の溶融プラスチック材料を金型キャビティ内へ射出して少なくとも金型キャビティを実質的に充填する手段と、加圧ガス又は加圧液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する手段とを有する装置において、金型内の溶融プラスチック材料の一部を少なくとも1つの補助キャビティ内へ追い出す前且つ金型内の残りのプラスチック材料が凝固し、そしてガス又は液体が金型キャビティから排出されて金型キャビティからのプラスチック物品の取出しが可能になる前に充填圧力をプラスチック材料に及ぼすために、金型キャビティ内のプラスチック材料に加わるガス又は液体の圧力を或る期間にわたり保持する制御手段が設けられていることを特徴とする装置を提供する。
一実施形態では、射出成形機が、プラスチック材料を詰め込むことなくプラスチック材料を金型キャビティ内へ射出するのに用いられる。
別の実施形態では、射出成形機が、金型キャビティ内のプラスチック材料中への加圧ガス又は液体の注入前に、プラスチック材料を金型キャビティ内へ射出し、充填圧力を金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に及ぼすのに用いられる。
好ましくは、補助キャビティは、制御手段により制御される弁を含むフローランナ又は導管により金型キャビティに連結されている。
一実施形態では、金型キャビティは、少なくとも2つの補助キャビティにそれぞれ対応関係にあるフローランナ又は導管によって結合され、各フローランナ又は導管は制御される弁を含む。
好ましくは、プラスチック材料を金型キャビティ内へ射出する手段は、バレル及びノズルを備えた射出成形機であり、ノズルは、金型キャビティに流体連結され、バレルは、別の補助キャビティを構成している。
好ましくは、遮断弁要素が、金型キャビティと射出成形機のバレルとの間で流路内に配置されている。この弁部材を射出成形機のノズルの一部として設けるのがよい。
中空プラスチック管状物品の射出成形に関し、金型キャビティは好ましくは、実質的に円錐形の入口部分、細長い中央部分及び出口部分を有する。好ましくは、円錐形部分は、頂点を有し、ガス又は液体は、頂点のところでプラスチック材料中に注入される。出口部分は、第2の実質的に円錐形の部分を有するのがよく、円錐形出口部分は、頂点を有し、補助キャビティ内への金型キャビティからのプラスチック材料の追出しは、頂点を通って行われる。プラスチック材料を円錐形入口部分内へ射出するリングゲート機構を設けるのがよい。
物品の少なくとも一端部をばり取りして管状物品を形成する手段を設けるのがよい。
本発明は更に、中空プラスチック物品を射出成形する装置であって、バレル及びノズルを備えた射出成形機と、物品の少なくとも一部を構成する金型キャビティを備えていて、或る量の溶融プラスチック材料を射出成形機から金型キャビティ内へ射出するノズルに連結可能な金型と、加圧ガス又は加圧液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する手段とを有する装置において、金型内の溶融プラスチック材料の一部を追い出して射出成形機のバレル内に戻す前且つ金型内の残りのプラスチック材料が凝固し、そしてガス又は液体が金型キャビティから排出されて金型からのプラスチック物品の取出しが可能になる前に充填圧力をプラスチック材料に及ぼすために、金型キャビティ内のプラスチック材料に加わるガス又は液体の圧力を或る期間にわたり保持する制御手段が設けられていることを特徴とする装置を提供する。
一実施形態では、射出成形機は、プラスチック材料を詰め込むことなくプラスチック材料を金型キャビティ内へ射出するのに用いられる。
別の実施形態では、射出成形機は、金型キャビティ内のプラスチック材料中への加圧ガス又は液体の注入前に、プラスチック材料を金型キャビティ内へ射出し、充填圧力を金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に及ぼすのに用いられる。
例示として、本発明の特定の実施形態を添付の図面を参照して説明する。
図1A〜図1Eは、本発明の実施形態のシーケンス工程を示している。図面においては、この方法は全体が符号10で示されている。図1Aでは、或る量の溶融プラスチック材料20を射出成形機のバレル22内に配置する。射出成形機は、任意の従来形式のものであってよく、プラスチック材料を従来方法で、例えば、螺旋スクリュー又はピストン26によりバレルのノズル24から追い出すことができる。ピストン部材26が図1A〜図1Eに記載されているが、プラスチック材料射出成形機のバレルから追い出すために用いられる任意の従来機構を利用できることは言うまでもない。
図1Aに示すように、射出成形機のノズル24は、金型キャビティ30に連結されている。金型キャビティ30は、従来型金型内に配置され、この従来型金型は、従来型射出成形機内に配置されている。この実施形態では、金型キャビティ30は、成形されるべき物品の厚いセクション又は区分を表している。補助キャビティ32が、金型キャビティ30と連通した状態で金型内に配置されており、この補助キャビティは、フローランナ又は導管44により金型キャビティに結合されている。弁部材40が、ノズル24と金型キャビティ30との間に配置され、第2の弁部材42が、フローランナ又は導管44内に配置されている。弁部材40,42は、任意の従来形式のものであってよいが、この実施形態では,遮断形式の弁部材であり、任意の従来方法で、例えば空気圧、油圧、電気等の作用で作動させることができる。また、弁部材40,42の制御は、任意の従来機構又はシステムで達成できる。例えば、従来機構は、弁を正確に計時してあらかじめ特定された射出成形法に従って所望どおりに開閉することができるようコンピュータ制御されるべきものであるのがよい。
射出成形機のバレル内のプラスチック材料20の量は、金型キャビティ30の容積を満たし又は実質的に満たすのに十分である。本発明で用いられ又は利用できるプラスチック材料20は、任意従来形式のものであってよく、例えば、熱可塑性樹脂である。プラスチック材料は又、ガラス又は鉱物と混合される充填剤入り材料であってもよい。
変形実施形態では、2又は3以上の補助キャビティを設けてもよい。補助キャビティは各々、別個のランナ又は導管44によって金型キャビティ30に連結される。また、独立制御の別個の弁部材が、金型キャビティ30と補助キャビティとの間でランナ又は導管44の各々の中に配置される。この実施形態では、補助キャビティは、別個に充填可能なオーバーフローキャビティを構成し、弁部材42は、プラスチック材料を所望に応じて追い出すことができるようにするため、必要な場合には、製造方法及びこの製造方法によって製造されるプラスチック製品を最適化するために計時される。
図1に戻ると、この方法の第2工程が図1Bに示されている。この工程では、プラスチック樹脂材料20を溶融射出成形機により金型キャビティ30内へ射出する。この方法工程に関し、弁部材40を開いてプラスチック材料が金型キャビティ30に入ることができるようにするが、プラスチックが補助キャビティ32に入るのを阻止するために弁部材42は閉鎖位置に保持する。次に、金型キャビティ内のプラスチックを、成形機によって短い所定の期間、例えば1〜5秒間加圧する(「充填圧力」)。これは、金型キャビティ内の成形物品に対する金型表面の良好な再現性を確保するのを助ける。
この時点において、ガスを選択されたラム及び保持圧力で注入する。上述したように、これは、金型キャビティ30内のプラスチック材料の体積収縮又は縮みに起因してフルショット法の場合に可能である。図示の概略的な実施形態では、ガス、例えば窒素を入口導管50を介して注入する。これは、図1Cに示されている。最初に、弁部材42は、所定期間、閉鎖状態のままであり、したがってガスの圧力は溶融材料20中に中空キャビティを作り、プラスチック材料を金型キャビティの内壁面に押し付け、プラスチック材料のスキン層が凝固し、その間、プラスチック材料のコア部分は溶融したままの状態であり、それによりプラスチック製品に良好な表面仕上げをもたらすのに役立つ。
しかる後、図1Dに示すように、弁部材40を閉じ、弁部材42を開く。金型キャビティ30内の溶融プラスチック材料20内のガス52の圧力により、溶融プラスチックの一部が金型キャビティから補助キャビティ32内へ追い出される。この点に関し、溶融プラスチック材料は好ましくは、連結ゲート又はランナ44を介して成形品中の厚いセクションの中央から追い出される。しかる後、ガス「保持」又は「充填」圧力を残りのプラスチック材料が冷えて凝固する間、金型プラスチック内に維持する。これには、成形プラスチック製品のサイズ及び厚さに応じて10〜25秒台以上の時間がかかる。
一般に、補助キャビティ(複数設けられている場合は、各補助キャビティ)32の体積を金型キャビティから追い出されるのに必要なプラスチックの体積にマッチさせるため最初の又は次の金型の試用後、補助キャビティ32のそれぞれの容積を調節することが必要である。これを行うのに、金属加工、即ち金型から金属を除去して容積を増加させ、又は金属を追加して容積を減少させるのがよい。先ず最初に、補助キャビティ内へ追い出されるプラスチックの体積を弁部材42を開く時期によって決定する。弁開放時期を引き延ばした場合、プラスチックのうち多くが金型キャビティ内で凝固し、即ち、プラスチックのスキン層が厚くなり、少ない量のプラスチックが追い出されることになり、これとは逆に、弁開放時期を早めた場合、即ち、開放の遅延時間を減少させた場合、スキン層の厚さが減少し、多くのプラスチックが追い出される。補助キャビティの容積と弁開放時期のバランスを最適化すると、本方法を製造中ショットアフターショット(shot-after-shot )方式で首尾一貫して実施することができる。
オーバーフローキャビティ内へ追い出されるプラスチック材料の量も又、弁部材42を開放する時期で制御できる。
また、弁部材40を開いた状態で、或いはピストン26をその前方位置に保持することにより、射出成形機と金型との間に配置された弁、例えば弁部材40を用いないで本発明の方法を実施することができる。しかしながら、プラスチックがガスによって加圧された時、スクリュー又はピストンシリンダ、即ちバレル22内へ押し戻されないようにするための積極的な手段となるよう弁部材40又はこれと均等な高温ランナ弁ゲートを閉じることが好ましい。
金型キャビティ内の残りのプラスチック材料がいったん十分に冷えて凝固すると、ガス52を例えば導管50によって排出して戻す。これは、図1Eに示されている。排出されたガスを次に使用するために集めて再生してもよく、或いは大気中に放出してもよい。金型を開放する前に成形品の内部から加圧ガスを排出し又は抜くための機構及びシステムが、従来技術において多くの特許文献に記載されている。この点に関し、ガスを金型及び成形品から排出し又は抜くための任意の従来機構又はシステムを本発明に従って利用することができる。ガスの排出と同時に、射出成形機のピストン又はラム26を代表的には、プラスチック材料の別の射出の準備に備えてその休止位置(図示している)に引っ込める。
ガスを金型キャビティからいったん抜き又は排出すると、金型を開き、完成したプラスチック製品を金型キャビティから突き出し又は取り出す。それと同時に、補助キャビティ32内の追い出された状態のプラスチック材料21を同様に金型から突き出し又は取り出す。補助キャビティ32内のプラスチックを所望ならば粉砕再生して再使用すると、材料の無駄を無くすことができ、或いはキャビティそれ自体を用いると可能な用途に関し別のプラスチック部分を形成することができる。
金型キャビティ内への1以上のインゼクタ50の位置決め場所は好ましくは、厚いセクションに隣接すると共に排出ゲート及びランナから見て遠くでしかもこれと反対側の端のところに位置すべきである。金型キャビティ内へ2以上のガスインゼクタを設ける場合、各ガス供給位置からのガス注入の開始を適当な制御手段により連続的に制御するのがよい。また、金型キャビティ内に1つのプラスチック供給ゲート又は複数のゲート(2以上のゲートを設ける場合)の配置場所は、金型キャビティ内へのプラスチックの流れを最適にするよう選択されるべきである。上述したように、図示のように遮断弁を用いることにより、或いはラムスクリューを前方に保持することにより、或いは弁ゲートを備えた高温ランナシステムを用いることにより金型内ガス圧力によりプラスチックが射出成形機内へ押し戻されないようにすることが必要な場合がある。
上述の工程のシーケンスを示すグラフが、図2に示されている。このグラフは全体が、図2では符号60で示されており、金型内の圧力に対する成形サイクル時間を作図している。この点に関し、金型内の圧力は、プラスチックを金型キャビティ内に射出すると、先ず最初に線62に示すように増大する。次に、成形機は、プラスチック充填圧力を線64で示すように保持する。射出成形機が圧力を封じ込める時間は矢印66で示されている。この時間を所望に応じて調節することができる。
しかる後、線68で示すように、ガスを金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する。時点70において、補助キャビティ内へのプラスチック材料の流れを調整する弁部材44を開く。これにより、プラスチックを金型キャビティから補助キャビティ内へ追い出すことができる。この工程は、矢印72で指示されている。しかる後、金型キャビティ内のガスの圧力を保持する。これは、線74で示されている。ガス充填圧力の時間は、図2において矢印76で示されている。
次に、金型内のガス圧力を減少させる。これは、線78で示されている。また、ガス圧力を符号80のところに示すように或る期間にわたって一定に保持してもよい。その目的は、プラスチック材料が冷えて硬くなることができるようにすることにある。しかる後、即ち、プラスチック部分をいったん冷やして硬くすると、ガスを金型から排出する。ガスの圧力を線82で示すようにいったん金型キャビティから抜くと、金型を開き、部品を取り出す。これは、図2のグラフの点84のところに示されている。
本発明のシステム及び方法では、この技術は、射出後に繰り返し射出されるプラスチックの正確に制御された射出容積の注入に依存しない。また、金型キャビティをプラスチックで満たし、又はプラスチック及び最初に注入されたガスで満たしている間にプラスチックの体積収縮又は縮みに起因してプラスチックを圧力詰め込みできることにより、金型キャビティ表面の正確な再現が確保され、この場合この表面からのプラスチックの収縮は生じない。
物品用キャビティを部分的に充填する必要を無くすことにより、ガスを注入する前にプラスチックが流れて止まる箇所で製品にヘジテーションマークが付く傾向が無くなる。
金型キャビティから追い出されるプラスチック材料の一定量に依存することにより、ガス注入のタイミングへの変化しやすい依存性が回避される。また、本発明は、マルチキャビティ金型に適しており、各キャビティは、1以上の補助キャビティに連結可能であり、それにより各金型キャビティを部分的に充填するためにプラスチックの流れのバランスを取る必要が無くなる。
本発明は、広範な熱可塑性樹脂材料に適しており、かかる熱可塑性樹脂材料としては、許容レベルの表面仕上げを達成するためには早期の加圧を必要とするガラス繊維入り繊維材料が挙げられる。さらに又、ガス及びプラスチックの流れの一層確実な制御の結果として、よりばらつきが無く且つ一様なセクション肉厚がガスチャネルの長さ全体を通じて達成できる。本方法は、ばらつきの無い量のプラスチック材料を正確には送り出すことができない成形機でも利用できる。
金型キャビティ内におけるガスインゼクタ(複数設けられている場合は、各ガスインゼクタ)の位置は、オーバーフローキャビティを利用する他の方法の場合ほど重要ではない。この点に関し、本発明は、金型キャビティ内における2以上の位置からプラスチックを追い出すのに適している。また、補助キャビティに通じる弁部材を、プラスチックの追い出しの最適化及び成形品中に残存しているプラスチックの厚さの累積の回避のために順次開閉できる。
本発明では、加圧されていない状態の正確な射出重量又は充填体積の射出は必要ではない。また、ガス注入のタイミングは、他の方法の場合ほど重要ではない。金型キャビティがプラスチック材料で一杯の場合、充填圧力が成形機によって及ぼされ、次にガスによって及ぼされることにより、金型キャビティ及び成形品それ自体の良好な再現性が確保される。フローマーク及び溶接マークが減少する。また、キャビティの部分充填が望まれる場合、ヘジテーションマークが生じるのは、本発明では珍しく又は最小限に抑えられる。
弁部材42及び金型キャビティと補助キャビティとの間に配置された任意他の弁部材の作動は、別個独立に行うことができ、他の補助キャビティとシーケンスをなすようタイミングを取ることができる。これにより、プラスチックを所望のシーケンスで且つ成形品の種々の厚さのセクション又は部材中に種々のチャネルを形成できるようにするために金型キャビティから追い出すことができる。また、注目されるように金型キャビティから追い出されるプラスチックの量は、ガス注入のタイミングには依存しない。これとは異なり、成形キャビティから追い出されるプラスチックの量は、弁のタイミング、1又は複数の補助キャビティの容積及び金型キャビティから補助キャビティへの弁部材の開閉シーケンスに依存している。
本発明の別の実施形態では、金型キャビティと1又は複数の補助キャビティとの間でフローランナ又は導管内に設けられた弁を互いに異なる仕方で動作させることができる。弁部材は、ガスの注入により及ぼされる選択された圧力を加え、次にこの圧力をプラスチック材料に伝えることにより動作できる。これにより、あらかじめ設定された閉鎖力に打ち勝って弁部材が開く。あらかじめ設定された閉鎖力を機械的ばね部材又は他の手段、例えば空気圧手段、油圧手段又は電気的手段によって弁部材に加えてもよい。
さらに、弁部材の開閉は、任意の従来手段、例えば空気圧手段、油圧手段、電気的手段又は機械的手段によって制御できる。また、弁部材の開閉は、外部手段によっても制御でき、かかる外部手段としては、ガス圧力制御手段の外部に設けられ又はこれと一体のディジタル又はコンピュータタイミングが挙げられる。
図3A〜図3Eは、図1A〜図1Eの実施形態と同一の装置を示しているが、中空プラスチック製品を射出成形するための方法の別の工程シーケンスを示している。
この実施形態では、射出成形機のバレル22内の溶融プラスチック材料20の量は、金型キャビティ内のプラスチック材料を詰め込むことなく、金型キャビティ30の容積を充填し又は実質的に充填するのに少なくとも十分である。
図3を参照すると、本発明の方法における第2工程が図3Bに示されている。この工程では、弁部材40が開かれ、弁部材42が閉じられた状態で溶融プラスチック樹脂材料20を射出成形機により金型キャビティ30内に射出するが、プラスチック材料の射出工程は、金型キャビティ内のプラスチック材料の充填が始まる前に実施完了される。
プラスチック材料の射出に続き、弁部材40を依然として閉じた状態で、加圧ガス、例えば窒素を入口導管50を介して選択されたラム及び保持圧力で注入する。これは、プラスチック材料の体積収縮又は縮みに起因して可能であり、図3Cに示されている。当初、弁部材42は所定期間にわたり閉鎖状態のままであり、したがってガスの圧力は溶融材料20中に中空キャビティを作り、充填圧力を及ぼし、それによりプラスチック材料を金型キャビティ30の内面に押し付け、プラスチック材料のスキン層は、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間に凝固し、それによりプラスチック製品に良好な表面仕上げをもたらすのに役立つ。
しかる後、図3Dに示すように、弁部材42を開く。金型キャビティ30内の溶融プラスチック材料20内に存在するガス52の圧力により、溶融プラスチックの一部を金型キャビティから補助キャビティ32内へ追い出す。上述したように、溶融プラスチック材料は好ましくは、連結導管又はランナ44を介して成形品内の1又は複数の厚いセクションの中央から追い出される。しかる後、ガス「保持」又は「充填」圧力を金型キャビティ内に維持し、その間プラスチック材料は冷えて凝固する。
金型キャビティ内の残りのプラスチック材料がいったん十分に冷えて凝固すると、ガス52を排出する。これは図3Eに示されている。しかる後、金型を開き、完成プラスチック品を金型キャビティから突き出し又は取り出す。それと同時に、補助キャビティ32内の追い出された状態のプラスチック材料21を同様に金型から突き出し又は取り出す。
上述した工程のシーテケンスを示すグラフが図4に示されている。このグラフは、図4では全体が符号60で示されており、金型内の圧力と成形サイクル時間の関係を表している。金型内の圧力は、プラスチックを金型キャビティ内へ射出すると線62で示すように当初増大するが、この場合、成形機がプラスチックを詰め込むようプラスチックに加わる圧力を保持していない。
しかる後、線68で示すように、ガスを金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入し、このガスは、線73で示すように充填圧力をプラスチック材料に加える。時点70において、補助キャビティ内へのプラスチック材料の流れを調整する弁部材44を開く。これにより、プラスチックを金型キャビティから補助キャビティ内へ追い出すことができる。この工程は、矢印72で指示されている。しかる後、金型キャビティ内のガスの圧力を保持する。これは、線74で示されている。ガス充填圧力の時間は、図4において矢印76で示されている。
次に、金型内のガス圧力を減少させる。これは、線78で示されている。また、ガス圧力を符号80のところに示すように或る期間にわたって一定に保持してもよい。その目的は、プラスチック材料が冷えて硬くなることができるようにすることにある。しかる後、即ち、プラスチック部分をいったん冷やして硬くすると、ガスを金型から排出する。ガスの圧力を線82で示すようにいったん金型キャビティから抜くと、金型を開き、成形品を取り出す。これは、図4のグラフの点84のところに示されている。
初期のガスの注入中、プラスチックを圧力詰め込みできることは、金型キャビティの表面からのプラスチックの縮みを生じさせることなく金型キャビティの表面の複製を助ける。
また、金型キャビティを部分的に充填する必要を無くすことにより、ガスを注入する前にプラスチックが流れて止まる箇所で物品にヘジテーションマークが付く傾向が無くなる。
プラスチック材料の一部を1以上の補助キャビティ内に追い出す手段の変形例として又は追加例として、プラスチック材料の一部を射出成形機のバレル内へ追い出して戻すことも可能であり、バレルはそれにより、補助キャビティとなる。これは、ガス圧力が射出スクリュー又はピストンを制御可能な背圧に抗して押し戻すことにより達成される。このプロセスは、図5A〜図5Eに示されており、全体が符号100で指示されている。図5Aに示すように、プラスチック材料102を射出成形機101のバレル104内に配置する。バレル104は、任意従来方法で金型キャビティ108に連結されたノズル106を有している。弁部材110が、バレル部材から金型キャビティ内へのプラスチックの流れを制御する。初期の工程シーケンスでは、図5Bに示すように、弁部材110を開き、プラスチック材料をバレル104から金型キャビティ108内に射出できるようにする。しかる後、射出成形機により圧力を金型キャビティ108内のプラスチックに対し好ましくは少なくとも1〜5秒間一時的に保持する。
成形機のスクリュー又はプランジャ130を前方に保持し、又は弁110を閉じた状態で、ガス注入がガス注入導管120を介して始まり、ガスは、プラスチック材料中に中空キャビティを作り、プラスチック材料を金型キャビティの内面に押し付ける。プラスチック材料のスキン層は、そのコア部分が溶融したままの状態にある間に凝固状態になる。
しかる後、図5Cに示すように、ガスは、弁部材110が開いた状態で、ガス注入導管120を介して金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入され続ける。ガス122は、プラスチックの一部を成形機シリンダ又はバレル104内へ追い出して戻し、金型キャビティ108内のプラスチック材料中の中空キャビティを延長させる。
本プロセスのこの時点において、圧力を成形機スクリュー又はプランジャ部材130から減圧し、それにより金型キャビティから成形機シリンダ又はバレル104内に戻る溶融プラスチック材料102の追い出しを可能にする。バレル104内の空間をガスの圧力によりプランジャ部材130を金型から遠ざけることによって形成するのがよい。
プラスチックの追い出しの完了に続き、ガス圧力を金型キャビティ内の残りのプラスチック材料の冷却及び凝固中保持し、弁部材110を閉じる。これは、図5Dに示されている。この時点において、プラスチックに充填圧力を加えると、プラスチックの表面は、金型キャビティの内面にしっかりと押し付けられる。これにより、良好な表面仕上げが得られると共に金型の表面の完全忠実度が作られる。しかる後、金型キャビティ内のガス圧力を制御下において大気圧まで減少させる。これは、図5Eに示されている。しかる後、成形機バレル104をプラスチック材料で完全に再充填し、いつでも次の成形サイクルを実施できるようにする。それと同時に、金型を開き、成形されたプラスチック部品を成形機から取り出し又は突き出す。
本発明のこの変形実施形態の利点は、追い出されたプラスチックを連続射出方式で再成形できるということにある。これにより、スピルオーバーキャビティ及び補助キャビティからの追出し材料の粉砕再生又は回収が不要になる。また、成形品の再ばり取りは不要であり、システムは、ランナ部材中に追加の遮断弁を設けるという出費の必要は無い。
別の方法が図6A〜図6Eに示されており、この方法は全体が符号100で示されている。図6Aに示すように、或る量の溶融プラスチック材料102が射出成形機101のバレル104内に配置されており、この装置は図5Aに示した装置と同一である。この別の方法の最初の工程シーケンスでは、図6Bに示すように、弁部材110を開き、溶融プラスチック材料を詰め込むことなく溶融プラスチック材料をバレル104から金型キャビティ108内へ射出することができる。
しかる後、ガス注入工程を開始する。これは、成形機のピストン130を前方に保持すると共に弁部材110を開いた状態で、或いは弁部材110を図6Cに示すように閉じた状態で達成される。いずれの場合においても、導管120を介してガスを注入し、このガスは、金型キャビティ108内のプラスチック材料中に中空キャビティを作り始め、それによりプラスチックを金型キャビティ内に詰め込む。
所定時間の遅延後、引き続きガス圧力を維持した状態で、圧力を成形機スクリュー又はピストン130から減圧すると共に(或いは)弁部材110を開き、それによりガスが次第に溶融プラスチックを金型キャビティ108から追い出してこれを成形機シリンダ又はバレル104(図6D)内へ戻すことができ、ガスはピストン130を金型から押し離す。
プラスチック材料の一部を追い出してこれをバレル104内へ戻す工程は、プラスチックの所定量を制御された仕方で追い出すように制御される。プラスチックの流れを制御することは、ピストン130に加わる背圧を維持しながらプラスチックの圧力がピストンを引っ込める速度を制御すると共に(或いは)ピストンの最終位置を制御することによって達成できる。
変形例として、追い出されるプラスチックの量を制御するには、先ず最初にプラスチックの圧力がピストンを引っ込める速度を制御しながらピストンに加わる背圧を維持し、次にノズル弁110を閉じるのがよい。
各場合において、ガスの流れは、ノズル弁110からはみ出ることはなく、それにより次の成形サイクル中に金型キャビティ108内に射出されるバレル内のプラスチックのファウリングが回避される。
プラスチックの追い出しの完了に続き、ガス圧力を金型キャビティ内の残りのプラスチック材料の冷却及び凝固中保持する。この時点において、プラスチックにガスによる充填圧力を加えると、プラスチックの表面は、金型キャビティの内面にしっかりと押し付けられる。これにより、良好な表面仕上げが得られると共に金型の表面の完全忠実度が作られる。しかる後、金型キャビティ内のガス圧力を制御下において大気圧まで減少させる。
これは、図6Eに示されている。しかる後、成形機バレル104をプラスチック材料で完全に再充填し、いつでも次の成形サイクルを実施できるようにする。それと同時に、金型を開き、成形されたプラスチック部品を金型から取り出し又は突き出す。
上述したように、追い出されたプラスチックを連続射出方式で再成形できる。また、成形品の再ばり取りは不要であり、システムは、補助キャビティを分離するためにランナ部材中に追加の遮断弁を設けるという出費の必要は無い。
2以上の補助キャビティを利用する本発明の実施形態が、図7A〜図7Fに示されており、この実施形態は全体が符号150で示されている。この実施形態150は、或る量の溶融プラスチック材料154を金型内の金型キャビティ156内へ射出するよう構成された射出成形機152を有する。主金型キャビティ156は、導管又はランナ162,164により金型キャビティ156にそれぞれ連結された1対の補助キャビティ158,160を有している。弁部材166,168が、導管内に配置され、これら弁部材は、金型キャビティ156から補助キャビティへのプラスチックの流れを可能にしたり止めたりするよう働く。別の弁部材170が、主金型キャビティ156の入口のところ(又はノズル内)に配置されており、この弁部材は、射出成形機のノズルと金型キャビティを連結する導管172を開閉するのに用いられる。ポート又はピン部材174が、ガスを金型キャビティ内へ注入するのに用いられる。
システム150の使用工程のシーケンスが図7A〜図7Fに示されている。先ず最初に、溶融プラスチック材料154Aを金型キャビティ内に射出し、短い「充填圧力」時間の間、ここに保持する(図7B)。次に、ガス180を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入し、プラスチック材料を金型キャビティの内壁面に当てて保持し、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間、プラスチック材料のスキン層が凝固する(図7C)ようにする時間の間、その圧力を保持する。次に、弁部材166を開き、第1の量のプラスチック材料154Bを第1の補助キャビティ158内へ追い出す(図7D)。しかる後、弁部材168を開き、第2の量のプラスチック材料154Cを第2の補助キャビティ160内へ追い出す(図7E)。部品が冷えていったん十分凝固すると、ポート174を介してガスを排出して戻す(図7F)。最終工程では、金型を開き、部品を突き出し、システムをいつでも別のサイクルの開始ができるよう準備する。
2以上の補助キャビティを利用する変形実施形態が、図7A〜図7Fに示されており、この変形実施形態は全体が符号150で示されている。図8Aに示すように、射出成形機152は、或る量の溶融プラスチック材料154を金型内の金型キャビティ156内へ射出するよう構成されている。
この変形実施形態の工程シーケンスが図8A〜図8Fに示されている。プラスチックを詰め込まないようにして、先ず最初に、溶融プラスチック材料154Aを金型キャビティ内に射出する(図8B)。次に、ガス180を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入し、プラスチック材料を金型キャビティの内壁面に当てて保持し、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間、プラスチック材料のスキン層が凝固する(図8C)ようにする時間の間、その圧力を保持する。次に、弁部材166を開き、第1の量のプラスチック材料154Bを第1の補助キャビティ158内へ追い出す(図8D)。しかる後、弁部材168を開き、第2の量のプラスチック材料154Cを第2の補助キャビティ160内へ追い出す(図8E)。部品が冷えていったん十分凝固すると、ポート184を介してガスを排出して戻す(図8F)。最終工程では、金型を開き、部品を突き出し、システムをいつでも別のサイクルの開始ができるよう準備する。
図7A〜図7F及び図8A〜図8Fに示す実施形態は、2以上の補助キャビティを利用する本発明の実施形態の代表例である。当業者であれば変形及び変更を行って他の多数の補助キャビティを利用するシステムを開発できよう。最初の追出し後に残っているプラスチックの厚いセクションを抜くためにプラスチック材料を部分的に第2、第3又は第4の補助キャビティ内に追い出すのが有利な場合が多い。これは、厚いセクションが非一様な成形品、例えば自動車のドアの取っ手では自明である。
弁部材42及び金型キャビティと補助キャビティとの間に配置された任意他の弁部材の作動は、別個独立に行うことができ、他の補助キャビティとシーケンスをなすようタイミングを取ることができる。これにより、プラスチックを所望のシーケンスで且つ成形品の種々の厚さのセクション又は部材中に種々のチャネルを形成できるようにするために金型キャビティから追い出すことができる。また、上述したように金型キャビティから追い出されるプラスチックの量は、ガス注入のタイミングには依存しない。これとは異なり、成形キャビティから追い出されるプラスチックの量は、弁のタイミング、1又は複数の補助キャビティの容積及び金型キャビティから補助キャビティへの弁部材の開閉シーケンスに依存している。
本発明の別の実施形態では、金型キャビティと1又は複数の補助キャビティとの間でランナ又は導管内に設けられた弁を互いに異なる仕方で動作させることができる。弁部材は、ガスの注入により及ぼされる選択された圧力を加え、次にこの圧力をプラスチック材料に伝えることにより動作できる。これにより、あらかじめ設定された閉鎖力に打ち勝って弁部材が開く。あらかじめ設定された閉鎖力を機械的ばね部材又は他の手段、例えば空気圧手段、油圧手段又は電気的手段によって弁部材に加えてもよい。
さらに、弁部材の開閉は、任意の従来手段、例えば空気圧手段、油圧手段、電気的手段又は機械的手段によって制御できる。また、弁部材の開閉は、外部手段によっても制御でき、かかる外部手段としては、ガス圧力制御手段の外部に設けられ又はこれと一体のディジタル又はコンピュータタイミングが挙げられる。
本発明は又、中空管状部品の製造に利用できる。好ましい成形システム及びその使用方法が、図9A〜図9Fに示されており、この機構及びシステムの部分の他の実施形態は、図11及び図12に示されている。これは、プラスチック材料からの中空管状部品の製造に今日必要である。これら部品を例えばプリンタ用ローラとして用いることができる。管状部品は、多くの場合同心状の中空交差部を持つ寸法的に安定で且つ真っ直ぐな円形の断面のものでなければならない。また、成形品には、通常は押し出すことはできないが、射出成形品では可能な特徴を有することが望ましい。これら特徴としては、外面に設けられた溝又はねじ山、ブラケット及び他の外部取付け具、スピンドルとして使用可能な連結機構及びローラを回転させる手段となる歯車の歯又は他の構造を設けることが挙げられる。
従来型射出成形法では、中実セクションとして又は機械的に側部コアを動かして内部管状セクションを形成する場合のいずれにおいても、コンポーネントの長さ全体にわたって歪みなく平面度を達成すること及び成形時間サイクルを減少させることは困難である。中空製品又は部品についてガスアシステッド成形法を用いる従来の試みでは、管状部品の長さに沿って同心性及び一様なセクション肉厚を達成することは困難であることが判明した。
管状セクションの長さ全体にわたって軸方向平面度を達成するためには、プラスチックが冷えて液体から固体に変化しているときにプラスチックの一様な収縮を達成する必要がある。また、成形応力により突出し部品が歪み又は反る場合があるのでプラスチックの成形にあたり応力を無くし又は最小限に抑えることが重要である。応力を持つ射出成形プラスチック部品は、これらを金型から突き出した後、コンポーネントの歪み及び反りによって応力を除去する傾向がある。
本発明を利用すると、壁セクションの同心性及び一様性を達成することができる。プラスチック及びガスは、軸方向に制御され、プラスチックの流れにでたらめな又は制御されない側方の動き又は乱流は無い。ガスは、管状セクションの中央のところで軸方向に流れ、プラスチックを管の長さ全体を通じ一様に1又は複数の補助キャビティ内に追い出すために利用される。成形後、金型キャビティ表面に隣接した半溶融スキン層中にプラスチックの側方の動きは無い。金型キャビティ部材の良好な温度制御があり、しかもプラスチックからの一様な熱伝導を保証する良好なプラスチックと金型表面の接触があるので一様な冷却速度が達成される。
乱流を生じさせないでプラスチックの流れを達成するためには、円形中間セクション及び2つの端部のところに位置した2つの円錐形の部分を有する金型キャビティが形成される。周辺フィルムゲートを介して溶融プラスチックをゲートセクションを包囲しているランナから入口端部のところの円錐の頂点に供給する。プラスチックを薄いセクションに沿って射出し、このプラスチックは円錐又は円錐に似た形態に沿って流れて次第に膨張して最大の所要円筒形セクションになる。それにより、プラスチックは、金型キャビティを満たしているときに金型キャビティの表面と接触状態を維持する。
ガスを管の軸線に沿って中央位置に注入し、このガスは、中央からプラスチックを追い出すために用いられる。プラスチックの所望の交差部への漸次膨張を可能にするためガスを円錐の頂点の近くに注入する。プラスチックの射出速度を最初の遅い速度から制御し、円錐を満たした後、プラスチックが円筒形セクションの充填を完了すると早い速度に増大させる。プラスチックの射出速度は、最終のキャビティ充填が完了する前では再び遅くなる。
ガス注入速度、したがって圧力の制御も又、プラスチックの追出しが始まる前にガスを低圧で注入するよう行われる。これは、ガスの注入圧力が金型キャビティを補助キャビティに連結しているランナ又は導管内での弁の開放前では低いことを意味している。
補助キャビティに隣接した金型キャビティの遠位端部ところの管状セクションのサイズを減少させて薄いセクションへのプラスチックの流れを次第に減少させるのがよい。これにより、補助キャビティ内へのプラスチックの追出しをオーバーフローランナ及び停止弁により制御することができる。この点に関し、第2の円錐の形をしたキャビティが図面に示されていて、これについて以下に説明するが、金型キャビティの遠位端部のところに任意の形状又は形態を利用できることは言うまでもない。しかしながら、断面のサイズをキャビティの遠位端部のところで減少させることが好ましい。
中空管状部品を製造するためにプラスチックの追出し方法で利用できる工程のシーケンスが図9A〜図9Fに示されている。この方法は図面では全体が符号200で示されている。
図9Aに示すように、金型キャビティ200には一般に、中央の細長い部分又はセクション204、前端部(即ち、ガス及びプラスチックがキャビティ内へ射出される入口)のところに位置する円錐形部分206及び補助キャビティ210に隣接した遠位端部のところに位置する好ましくはこれに対応して円錐形の部分208を有している。弁部材212が、金型キャビティ202と補助キャビティ210を互いに連結する導管又はランナ内に配置されている。弁部材は、任意従来形式のもの、例えば図1〜図8を参照して上述した弁部材であってよい。弁部材は、図9A〜図9Fに示すようにテーパした前縁部を更に有するのがよい。
プラスチックをランナ220及びフィルムゲート222を介して金型キャビティ202内に導入する。プラスチック供給ランナ220及びプラスチックゲート222の構成の細部が図11及び図12に良好に示されている。
ガスをガスインゼクタポート230から金型キャビティ内に注入し、このガスインゼクタポート230は、円錐形入口セクション206の頂点のところに配置されている。ガスを導管又は入口ライン232からポート230に差し向ける。
また、図11及び図12に示すように、可動コア240を機構及びシステムの一部として設けることが可能である。
図9Bに示すように、成形方法のシーケンスは、金型キャビティ202内への溶融プラスチック材料の初期射出を含む。この時点において、弁部材212を閉じる。プラスチックを金型キャビティ内へ射出した後、プラスチックを金型キャビティ内で加圧し又は詰め込む。その目的は、成形部品の外面の良好な表面特性を得ることにある。この点に関し、プラスチックを成形機によって1〜5秒台の短い停止時間の間加圧して押し固める。これにより、成形品又は物品上への金型表面の良好な再現性が確保されると共に金型キャビティの形状の良好な複製が確保される。
しかる後、図9Cに示すように、ガスの注入を開始する。符号250で概略的に示されたガスは、プラスチック材料中にキャビティを形成し、引き続き圧力を金型キャビティ202内のプラスチック内部に及ぼす。プラスチック材料を金型キャビティの内壁又は表面に押し付けるのを助け、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間にプラスチック材料のスキン層が凝固するようにするためにガス圧力を利用する短い停止時間の後、弁部材212を開く。
弁部材212を開いた状態で(図9D)、金型キャビティ202の中央のところの溶融プラスチック材料が、金型キャビティから追い出されるようにする。溶融プラスチックの追出しは、管状セクションの中央から行われ、この管状セクションは連結ランナ214を通って補助キャビティ210に入る。図9Dでは、ガスで満たされた管状部品の中空中央部は符号250で示され、外側のプラスチックの今や管状の部品は符号252で示されている。補助キャビティ又はオーバーフローキャビティ210内のプラスチック材料は、符号252Aで示されている。
プラスチックの追出しが完了すると、内側管状チャネル内のガス圧力を維持してプラスチックの外面が金型キャビティの表面と一様な接触状態のままであるようにし、それによりプラスチックから金型への一様な熱伝導が得られるようにする。
プラスチック管状コンポーネントの完全な凝固後、ガス圧力を抜き、ガスを金型から排出する。これは、図9Eに示されている。しかる後、可動コア(もし利用されていれば)を金型キャビティから取り出し(図9F)、金型を開き、部品を突き出す。補助キャビティ210内のプラスチック材料252Aの一部も又同時に突き出す。この点に関し、上述したように、補助キャビティ内のプラスチック材料を粉砕再生し、再び使用することができ、又はスクラップにすることができ、或いは補助キャビティの形状をした別のプラスチックコンポーネント又は部品の状態に作ってもよい。
プラスチック管状コンポーネントをいったん形成して金型から突き出すと、円錐形セクションを各端部のところでばり取りするため成形後作業が必要である。これにより最終の中空管又はコンポーネントが形成される。
金型キャビティ202の円錐形セクション又は部分206,208は好ましくは、10°〜60°の夾角を有する。これは、円錐の頂点からのプラスチックの一様な軸方向充填を助け、プラスチックが必要に応じて最大円筒形セクションまで膨張できるようにする。
その目的は、プラスチック材料の乱流又は非一様な流れを回避することにある。
ガスを可動コア組立体240内に設けられたガス注入組立体又はポート230から軸方向に注入することにより、ガスインゼクタを成形コンポーネントから軸方向に引っ込めることができ、その後金型を開いて部品を突き出す。
中空管状コンポーネントを成形する別の方法が図10A〜図10Fに示されている。この装置は、図9Aに示す装置と同一である。上述したように、プラスチックを詰め込むことなくランナ220,222及びフィルムゲート224を介して金型キャビティ202内に導入する。この時点において、弁部材212を閉じる(図10B)。
しかる後、図10Cに示すように、ガスの注入を開始する。符号250で概略的に示されたガスは、プラスチック材料中にキャビティを形成し、引き続き圧力を金型キャビティ202内のプラスチック内部に及ぼす。プラスチック材料を金型キャビティの内壁又は表面に押し付けるのを助け、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間にプラスチック材料のスキン層が凝固するようにするためにガス圧力を利用する短い停止時間の後、弁部材212を開く。
弁部材212を開いた状態で(図10D)、金型キャビティ202の中央のところの溶融プラスチック材料が、金型キャビティから追い出されるようにする。溶融プラスチックの追出しは、管状セクションの中央から行われ、この管状セクションはオーバーフローとして作用する連結ランナ214を通って補助キャビティ210に入る。
プラスチックの追出しが完了すると、内側管状チャネル内のガス圧力を維持してプラスチックの外面が金型キャビティの表面と一様な接触状態のままであるようにし、それによりプラスチックから金型への一様な熱伝導が得られるようにする。
プラスチック管状コンポーネントの冷却及び凝固後、ガス圧力を抜き、ガスを金型から排出又はガス抜きする。これは、図10Eに示されている。上述したように、可動コア(もし利用されていれば)を金型キャビティから取り出し(図10F)、金型を開き、成形物品を突き出す。
図9又は図10のシステム及び方法における追加の実施形態として、可動ガスインゼクタとプラスチック供給ゲートを組み合わせてもよく、その目的は、プラスチックをリングゲート部分に供給し、このリングゲート部分では、プラスチックがガスインゼクタバレルの周りに形成されたリング状ランナ222から、次に薄いリング状ゲート222を通って金型キャビティ内に流れ、金型の充填が完了した後ガスを注入したときにガス注入と同軸になるようにすることにある。それにより、プラスチックは、金型キャビティを満たすと、金型キャビティの表面との接触状態を維持する。これは、図12に示されている。プラスチックランナの別の構成を利用してもよく、かかる構成では、ランナを拡大可動コアと成形プレートとの間に設けた溝によって形成する。これは図11に示されている。
この中空管状に係る実施形態によれば、図5A〜図5E又は図6A〜図6Eを参照して上述したようなプラスチック追出し方法のいずれかの構成を用いることが可能である。いずれの変形実施形態でも、溶融プラスチックを補助キャビティ内へ追い出し、或いはこれに代えて成形機のシリンダ内へ追い出して戻す。追い出されたプラスチックは、スクリューを成形機のバレル内に押し戻してシリンダ内に必要な制御された空間をもたらす。
これら変形実施形態に関し、ガスを反対側の端部のところの管状コンポーネントの円錐円頂部からプラスチック供給ゲートセクションに注入する。ガスインゼクタは、可動側部コアに取り付けられており、この可動側部コアは、ガスを金型キャビティ内へ軸方向に注入し、それにより円錐形供給セクションから出たプラスチックの一様な流れを、供給ゲート、ランナ及びスプルーを通して追い出し、成形機シリンダ内へ戻す。ガス圧力を金型キャビティ内に維持してプラスチックを金型キャビティの表面に押し付け、それにより良好な使用上の複製が得られるようにすると共にプラスチックから金型への一様な熱伝導が確保される。
コンポーネントの射出成形管状構造の製造に当たり、コンポーネントを一体品として成形するのがよく、このコンポーネントを追加の構造的特徴、例えばプーリ車、異形の歯を備えた歯車又は管状セクションの外面に設けられたねじ山、溝又は他の異形部と一緒に成形することができる。これら追加の構造的特徴を形成するには、金型キャビティ表面内にこれらのための適用可能なキャビティを機械加工するのがよい。
上述した各々と類似した別の実施形態では、プラスチック材料の体積収縮又は縮みの結果として金型キャビティ内のプラスチック材料中に中空キャビティを作るため及び充填圧力を及ぼすためには、加圧ガスではなく加圧液体が用いられる。この場合も又、充填圧力は先ず最初に、プラスチック材料中に中空キャビティを作り、充填圧力を及ぼし、これによりプラスチック材料を金型キャビティの内面に押し付ける。充填圧力は又、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間にプラスチック材料のスキン層が凝固するようにする期間にわたり保持される。次いで、加圧された液体は、プラスチック材料の一部を金型キャビティから1以上の補助キャビティ内へ追い出すと共に(或いは)射出成形機のバレル内へ戻し、バレルは補助キャビティを構成する。液体は、有利には水であるが、必要ならば他の液体を使用してもよい。また、冷水を用いると、冷却ステージの時間が短くなり、それによりサイクル時間が短くなる。
図13及び図14は、加圧流体としてガスに代えて液体を用いた場合の図2及び図4にそれぞれ相当する2つのグラフである。
図13のグラフは、射出成形機を用いてプラスチックの圧力を保持してプラスチックを線64で示すように詰め込む工程を含む。成形機がプラスチックを詰め込む時期は、矢印66で示されている。この時期を所望に応じて調節することができる。
しかる後、線68で示すように、加圧液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入し、別途充填圧力をプラスチック材料に及ぼす。すると、成形サイクルは、図2と関連して上述したように続行する。
金型キャビティにプラスチックを充填している間と金型キャビティへのプラスチックの充填中及び加圧液体の初期注入中との両方においてプラスチックを圧力詰め込みすることができることは、表面からのプラスチックの収縮を生じさせないで金型表面の正確な複製が得られるようにするのを助ける。
図14のグラフは、プラスチック材料中への加圧液体の注入前にプラスチック材料を詰め込む工程を実施しないで、金型キャビティにプラスチック材料を充填する別の方法を示している。しかる後、成形サイクルは、図4と関連して上述したように続行する。
加圧流体としてガスではなく液体を用いた場合の利点の一つは、プラスチック材料内により滑らかな内壁面が得られるということにあり、これは、図9〜図12の上述の実施形態の管状製品の場合に特に望ましい。別の利点は、ガスがプラスチック材料の壁の中に浸透する傾向があるということにある。浸透は、加圧流体として液体を用いることによって回避され又は軽減される。
別の実施形態では、補助キャビティ又は少なくとも1つの補助キャビティが金型内ではあるがその上流側に配置され、補助キャビティは、プラスチックを金型キャビティ内へ射出するフローランナ又は導管に結合されている。
変形例として又は追加例として、補助キャビティ又は少なくとも1つの補助キャビティは、金型キャビティ内であって金型キャビティ内のプラスチック供給位置の近くの位置で金型キャビティに結合される。
いずれの場合においても、ガス又は液体注入位置をプラスチック供給位置と補助キャビティの両方の下流側で金型キャビティ内に配置して金型キャビティからのプラスチック材料の追出しが、金型キャビティの充填中、プラスチック材料流れに対し実質的に逆方向に起こることができるようにしてもよい。
第1の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 第1の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 第1の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 第1の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 第1の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 図1A〜図1Eに記載されている金型内圧力時系列を示すグラフ図である。 図1Aの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図1Bの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図1Cの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図1Dの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図1Eの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図3A〜図3Eに記載されている金型内圧力時系列を更に示すグラフ図である。 別の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 別の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 別の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 別の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 別の実施形態の工程のシーケンスを示す図である。 図5Aの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図5Bの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図5Cの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図5Dの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図5Eの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 2つの補助キャビティを利用する本発明の別の実施形態を示す図である。 2つの補助キャビティを利用する本発明の別の実施形態を示す図である。 2つの補助キャビティを利用する本発明の別の実施形態を示す図である。 2つの補助キャビティを利用する本発明の別の実施形態を示す図である。 2つの補助キャビティを利用する本発明の別の実施形態を示す図である。 2つの補助キャビティを利用する本発明の別の実施形態を示す図である。 図7Aの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図7Bの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図7Cの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図7Dの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図7Eの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図7Fの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 特に中空管状部品の製造に用いられる更に別の実施形態の工程シーケンスを示す図である。 特に中空管状部品の製造に用いられる更に別の実施形態の工程シーケンスを示す図である。 特に中空管状部品の製造に用いられる更に別の実施形態の工程シーケンスを示す図である。 特に中空管状部品の製造に用いられる更に別の実施形態の工程シーケンスを示す図である。 特に中空管状部品の製造に用いられる更に別の実施形態の工程シーケンスを示す図である。 特に中空管状部品の製造に用いられる更に別の実施形態の工程シーケンスを示す図である。 図9Aの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図9Bの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図9Cの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図9Dの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図9Eの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 図9Fの実施形態の別の工程シーケンスを示す図である。 中空管状部品に係る実施形態の入口端部のところに位置する変形実施形態を示す図である。 中空管状部品に係る実施形態の入口端部のところに位置する変形実施形態を示す図である。 液体を加圧流体として用いた場合における別の金型内圧力時系列を示すグラフ図である。 液体を加圧流体として用いた場合における別の金型内圧力時系列を示すグラフ図である。

Claims (34)

  1. 中空プラスチック物品を射出成形する方法であって、
    射出成形機を用いて、或る量の溶融プラスチック材料を金型キャビティ内へ射出して少なくとも金型キャビティを充填する工程と、
    充填圧力を金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に加える工程と、
    加圧ガス又は加圧液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する工程と、
    金型内の溶融プラスチック材料の一部を金型キャビティに結合された少なくとも1つの補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程と、
    金型キャビティ内の残りのプラスチック材料が凝固できるようにする工程と、
    ガス又は液体を金型キャビティから排出する工程と、
    プラスチック物品を金型から取り出す工程と、を有する方法において、
    プラスチック材料が射出成形機内に押し戻されなようにしながら、金型キャビティ内のプラスチック材料のガス又は液体の圧力をプラスチック材料の別途充填圧力で所定時間保持し、プラスチック材料の一部を少なくとも1つの補助キャビティ内へ追い出し、
    金型キャビティ内のプラスチック材料のガス又は液体の圧力を保持する工程により、プラスチック材料を金型キャビティの壁表面に当てて保持し、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間にプラスチック材料のスキン層が凝固するようにすることを特徴とする方法。
  2. ガス又は液体をプラスチック材料中へ注入する前に充填圧力を所定期間にわたり金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に加える工程を更に有していることを特徴とする請求項記載の方法。
  3. 追出し工程は、金型キャビティ内のガス又は液体の圧力を維持した状態で金型キャビティと補助キャビティを連結するフローランナ又は導管内に設けられた弁を開くことによって実施されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 成形されるべきプラスチック物品は、他のセクションよりも厚い少なくとも1つのセクションを有し、加圧ガス又は液体は、厚いセクション中に中空部分を成形するために厚いセクション内へ導入されることを特徴とする請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1つの補助キャビティの容積を金型キャビティから追い出されるのに必要なプラスチックの体積にマッチさせるために前記少なくとも1つの補助キャビティの容積を調節する工程を更に有していることを特徴とする請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の方法。
  6. プラスチック材料を部分的に少なくとも2つの補助キャビティ内へ追い出すことを特徴とする請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の方法。
  7. 少なくとも2つの補助キャビティが設けられ、金型内のプラスチック材料を部分的に補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程は、金型キャビティと補助キャビティを連結するフローランナ又は導管内にそれぞれ配置された弁部材を開く工程を含むことを特徴とする請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の方法。
  8. プラスチック材料を少なくとも2つの補助キャビティ内へ選択的に追い出すことができるようにするために弁部材の開放を順次制御する工程を更に有していることを特徴とする請求項記載の方法。
  9. 前記方法は、中空プラスチック管状物品を射出成形するために利用され、金型キャビティは円錐形の入口部分、細長い中央部分及び出口部分を有していることを特徴とする請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の方法。
  10. 円錐形部分は、頂点を有し、前記ガス又は液体は、前記頂点のところでプラスチック材料中に注入されることを特徴とする請求項記載の方法。
  11. 前記出口部分は、第2の実質的に円錐形の部分を有し、前記円錐形出口部分は、頂点を有し、補助キャビティ内への金型キャビティからのプラスチック材料の前記追出しは、前記頂点を通って行われることを特徴とする請求項又は10に記載の方法。
  12. プラスチック材料は、前記円錐形入口部分のところで金型キャビティ内に射出され、プラスチック材料は、金型キャビティを充填しているときに金型キャビティの表面との接触状態を維持することを特徴とする請求項11のうちのいずれか1項に記載の方法。
  13. プラスチック材料を前記円錐形入口部分内へ射出するリングゲート機構が設けられていることを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 物品の少なくとも一端部をばり取りして管状物品を形成する工程を更に有していることを特徴とする請求項13のうちのいずれか1項に記載の方法。
  15. 物品は一定断面の管状物品を形成するようばり取りされることを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. ガスの注入により作用する選択された圧力を加え、次にこの圧力をプラスチック材料に伝えることにより弁を開放する請求項記載の方法。
  17. ガスの注入により作用する選択された圧力を加え、次にこの圧力をプラスチック材料に伝えることによりそれぞれの弁部材を開放する請求項又はに記載の方法。
  18. 前記プラスチック材料は、バレル及びノズルを備えた射出成形機から金型キャビティ内に射出され、前記方法は、金型内のプラスチック材料の一部を追い出して射出成形機のバレル内に戻す工程を更に有し、前記バレルは、単体の補助キャビティを構成しているか、又は複数の補助キャビティのうちの1つを構成していることを特徴とする請求項1〜17のうちのいずれか1項に記載の方法。
  19. バレル及びノズルを備えた射出成形機及び物品の少なくとも一部を構成する形状を備えた金型キャビティを有する金型を利用して中空プラスチック物品を射出成形する方法であって、
    射出成形機を用いて、或る量の溶融プラスチック材料を射出成形機から金型キャビティ内へ射出して少なくとも金型キャビティ充填する工程と、
    充填圧力を金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に加える工程と、
    加圧ガス又は加圧液体を金型キャビティ内のプラスチック材料中へ注入する工程と、
    金型内の溶融プラスチック材料の一部を追い出して射出成形機のバレル内に戻すことができるようにする工程と、
    金型キャビティ内の残りのプラスチック材料が凝固できるようにする工程と、
    ガス又は液体を金型キャビティから排出する工程と、
    プラスチック物品を金型から取り出す工程と、を有する方法において、
    プラスチック材料が射出成形機内に戻されなようにしながら、金型キャビティ内のプラスチック材料のガス又は液体の圧力をプラスチック材料の別途充填圧力で所定時間保持し、
    金型キャビティ内のプラスチック材料に加わるガス又は液体の圧力を保持する工程により、プラスチック材料を金型キャビティの壁表面に当てて保持し、プラスチック材料のコア部分が溶融したままの状態にある間にプラスチック材料のスキン層が凝固するようにし、
    プラスチック材料の一部を射出成形機のバレル内に戻すことを特徴とする方法。
  20. ガス又は液体をプラスチック材料中へ注入する前に充填圧力を所定期間にわたり金型キャビティ内の射出圧力状態のプラスチック材料に加える工程を更に有していることを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. プラスチック材料を追い出して射出成形機のバレル内に戻すことができるようにする工程は、所定量のプラスチック材料が制御された仕方で追い出されるように制御されることを特徴とする請求項19又は20に記載の方法。
  22. 追い出されるプラスチック材料の量は、プラスチック材料が射出成形機のバレル内の射出ピストン又はスクリューを引っ込める速度及び(又は)程度を制御することによって制御されることを特徴とする請求項21記載の方法。
  23. 追い出されるプラスチック材料の量は、金型キャビティと射出成形機のバレルとの間で流路内に配置された遮断弁部材の閉鎖時期のタイミングを取ることによって制御されることを特徴とする請求項21又は22に記載の方法。
  24. ガス又は液体を射出成形機のノズルから間隔を置いた場所でプラスチック材料中へ注入することを特徴とする請求項1923のうちのいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記プラスチック物品は、他のセクションよりも厚い少なくとも1つのセクションを有し、前記加圧ガス又は液体は、厚いセクション中に中空部分を成形するために厚いセクション内へ導入されることを特徴とする請求項1924のうちのいずれか1項に記載の方法。
  26. 金型内のプラスチック材料の一部を追い出して射出成形機のバレル内に戻すことができるようにする工程は、金型キャビティと射出成形機のバレルとの間で流路内に配置された遮断弁部材を開く工程を含むことを特徴とする請求項1925のうちのいずれか1項に記載の方法。
  27. 弁部材は、射出成形機のノズルの一部として設けられていることを特徴とする請求項26記載の方法。
  28. 金型内のバレル側にあるプラスチック材料の第1の部分が追い出されて射出成形機のバレル内に戻るようになっており、前記方法は、金型内の1以上の補助キャビティ側にあるプラスチック材料の第2の部分を金型キャビティに結合された1以上の補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程を更に有していることを特徴とする請求項1922のうちのいずれか1項に記載の方法。
  29. 金型内の1以上の補助キャビティ側にあるプラスチック材料第2の部分を金型キャビティに結合された1以上の補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程は、金型キャビティと補助キャビティの間で流路内に配置された弁部材を開く工程を含むことを特徴とする請求項28記載の方法。
  30. プラスチック材料を流路に沿って金型キャビティ内へ射出する工程と、プラスチック材料の1以上の部分を流路に結合された1又は複数の補助キャビティ内へ追い出すことができるようにする工程とを更に有していることを特徴とする請求項1〜16、請求項28又は請求項29のうちのいずれか1項に記載の方法。
  31. 補助キャビティは、金型キャビティ内に位置すると共に金型キャビティ内のプラスチック供給ピストンの近くに位置した場所で金型キャビティに結合されていることを特徴とする請求項1〜16、請求項28又は29のうちのいずれか1項に記載の方法。
  32. ガス又は液体注入位置は、プラスチック材料の追出しが金型キャビティの充填中、プラスチック材料の流れに対し実質的に逆の方向に行われるように金型キャビティ内であってプラスチック供給位置及び補助キャビティの下流側に配置されていることを特徴とする請求項30又は31に記載の方法。
  33. 少なくとも2つのガス又は液体注入位置が、一金型キャビティ内に設けられていることを特徴とする請求項1〜32のうちのいずれか1項に記載の方法。
  34. 金型キャビティ内の各ガス又は液体供給位置からのガス又は液体の注入の開始時期を順次制御する工程を更に有していることを特徴とする請求項33記載の方法。
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