JPH07189726A - ロータリピストンエンジン - Google Patents

ロータリピストンエンジン

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JPH07189726A
JPH07189726A JP5350802A JP35080293A JPH07189726A JP H07189726 A JPH07189726 A JP H07189726A JP 5350802 A JP5350802 A JP 5350802A JP 35080293 A JP35080293 A JP 35080293A JP H07189726 A JPH07189726 A JP H07189726A
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JP
Japan
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exhaust
port
intake
housing
valve
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Application number
JP5350802A
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English (en)
Inventor
Yuji Akagi
裕治 赤木
Toshiki Okazaki
俊基 岡崎
Sadashichi Yoshioka
定七 吉岡
Kazuhiro Shiomi
和広 塩見
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP5350802A priority Critical patent/JPH07189726A/ja
Publication of JPH07189726A publication Critical patent/JPH07189726A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B53/04Charge admission or combustion-gas discharge
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B2053/005Wankel engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ロータハウジングの両側を閉塞する各サイドハ
ウジングにそれぞれ排気ポートを形成し、一方側のサイ
ドハウジングの排気ポートをエンジンの所定運転領域で
閉塞する開閉弁を設けることで、上述の所定運転領域で
開閉弁を閉成し、略大気圧の排気ポート側からクリアラ
ンスを介して吸気ポート側へ流れるダイリューションガ
スの流れを抑制し、燃焼安定性を図って、エミッション
および燃費の向上を図ると共に、上述の所定運転領域外
では開閉弁を開成して、排気抵抗の低減を図る。 【構成】ロータハウジングP1の両側を閉塞する一方側
の第1サイドハウジングP2と他方側の第2サイドハウ
ジングP3とを備えたロータリピストンエンジンであっ
て、上記第1および第2の各サイドハウジングP2,P
3にそれぞれ排気ポートP4,P5を形成し、上記第1
サイドハウジングP2の排気ポートP4をエンジンの所
定運転領域で閉塞する開閉弁P6を設けたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、ロータハウ
ジングの両側を閉塞する各サイドハウジングにサイドポ
ート構成の排気ポートをそれぞれ形成したようなロータ
リピストンエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータリピストンエンジンとして
は、例えば、実開昭55−25611号公報に記載のよ
うに、サイドハウジングに形成された吸気ポートと、該
サイドハウジングに形成された排気ポートとを備え、サ
イド吸気およびサイド排気を行なうように構成したロー
タリピストンエンジンがある。
【0003】この従来のロータリピストンエンジンにお
いてはサイドポート構造の吸気ポートから吸気を行な
い、サイドポート構造の排気ポートから排気を行なうの
で、これらの吸排気ポートのオーバラップを零に設定す
ると、ダイリューションガス(dilution gas、排気ガス
の一部が吸気側に入り、新気を希釈するガス)を可及的
低減させることができる利点がある反面、次のような問
題点があった。
【0004】すなわち上述のサイドポート構造の吸気ポ
ートおよび排気ポートが同側のサイドハウジングに形成
されている関係上、ほぼ大気圧の排気ポートの排気ガス
の一部が、オイルシールとサイドシールとの間における
ロータ側面とサイドハウジングとの間のクリアランス
(ロータの摺動に必要な微小クリアランス)を介して吸
気負圧の吸気ポート側に入り、このダイリューションガ
スにより新気が希釈されるので、燃焼が不安定となっ
て、エミッションおよび燃費が悪化する問題点があっ
た。加えて排気ポートが1個であるため高回転時のポー
ト面積不足が生ずる問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明(第1発明)は、ロータハウジングの両側を閉
塞する各サイドハウジングにそれぞれ排気ポートを形成
し、一方側のサイドハウジングの排気ポートをエンジン
の所定運転領域で閉塞する開閉弁を設けることで、上述
の所定運転領域で開閉弁を閉成し、略大気圧の排気ポー
ト側からクリアランスを介して吸気ポート側へ流れるダ
イリューションガスの流れを抑制し、燃焼安定性を図っ
て、エミッションおよび燃費の向上を図ると共に、上述
の所定運転領域外では開閉弁を開成して、排気抵抗の低
減を図ることができるロータリピストンエンジンの提供
を目的とする。
【0006】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上述の開閉弁が設け
られたサイドハウジングと同側のサイドハウジングにサ
イドポート構造の吸気ポートを形成することで、上述の
開閉弁が閉成された時、一方側のサイドハウジングの吸
気ポートから吸気を行ない、他方側のサイドハウジング
の排気ポートから排気を行なって、オイルシールとサイ
ドシールとの間におけるロータの同側サイド面を介して
のダイリューションガスの流れを抑制することができる
ロータリピストンエンジンの提供を目的とする。
【0007】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上述の両サイドハウ
ジングにサイドポート構造の吸気ポートをそれぞれ形成
し、開閉弁を設けた側と反対の側のサイドハウジングに
おける吸気ポートに高吸気充填領域で開成する吸気調整
弁を設けることにより、高負荷高回転時に該吸気調整弁
を開くことで、吸入空気量の増大を図ることができるロ
ータリピストンエンジンの提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項4記載の発明(第2発
明)は、ロータハウジングの両側を閉塞する各サイドハ
ウジングにそれぞれ排気ポートを形成し、一方側のサイ
ドハウジングの排気ポートを冷間時に閉塞する開閉弁を
設けることで、冷間時に該開閉弁を閉成し、排気管面積
を半減させ、排気ガスが排気管と接触する面積を低減さ
せ、排気ガス温を高温に維持させ、HCの後燃えを図
り、HC浄化によりHCの低減を図ることができるロー
タリピストンエンジンの提供を目的とする。
【0009】この発明の請求項5記載の発明(第3発
明)は、サイド吸排気構成のロータリピストンエンジン
において、一方側サイドハウジングの吸排気ポートのオ
ーバラップ域を他方側サイドハウジングの吸排気ポート
のオーパップ域に対して大きく設定することで、例えば
低速時にはオーバラップが小さい(零を含む)側の排気
ポートを用いることで、ダイリューションガスを低減さ
せて、低速トルクの減少を抑制し、高速時にはオーバラ
ップが大きい側の排気ポートを用いることで、共鳴効果
により高速トルクの増大を図ることができるロータリピ
ストンエンジンの提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、一方側サイドハウジ
ングの排気ポートを他方側サイドハウジングの排気ポー
トに対して早開きに設定すると共に、モード域におい
て、一方側サイドハウジングの排気ポートを閉成し、他
方側サイドハウジングの排気ポートを開成することで、
斯る運転状態下においては排気管面積が半減し、排気ガ
スが排気管と接触する面積を低減させ、排気ガス温を高
温に維持させ、HCの後燃えを図り、HC浄化によりH
Cの低減を図ることができ、しかも上述のモード域にお
いては、遅開き側の排気ポートが用いられるので、燃焼
室内での後燃えが促進され、HCの大幅な低減を図るこ
とができるロータリピストンエンジンの提供を目的とす
る。
【0011】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上述の開閉弁をエン
ジンの低負荷域において閉塞すべく構成することで、エ
ンジンの低負荷域においては略大気圧の排気ポート側か
らクリアランスを介して吸気ポート側へ流れるダイリュ
ーションガスの流れを抑制し、燃焼安定性を図って、エ
ミッションおよび燃費の向上を図ると共に、高負荷域に
おいては上述の開閉弁を開成して、排気抵抗の低減を図
ることができるロータリピストンエンジンの提供を目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明(第1発明)は、ロータハウジングの両側を閉塞
する一方側の第1サイドハウジングと他方側の第2サイ
ドハウジングとを備えたロータリピストンエンジンであ
って、上記第1および第2の各サイドハウジングにそれ
ぞれ排気ポートを形成し、上記第1サイドハウジングの
排気ポートをエンジンの所定運転領域で閉塞する開閉弁
を設けたロータリピストンエンジンであることを特徴と
する。
【0013】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記第1サイドハウ
ジング側にサイドポート構造の吸気ポートを形成したロ
ータリピストンエンジンであることを特徴とする。
【0014】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、サイドポート構造の
吸気ポートを第1および第2の各サイドハウジングに形
成し、上記第2サイドハウジングに形成した吸気ポート
に、該吸気ポートを開閉する吸気調整弁を設け、上記吸
気調整弁を上記開閉弁の閉領域で閉成し、高吸気充填領
域で開成する第1の制御手段を備えたロータリピストン
エンジンであることを特徴とする。
【0015】この発明の請求項4記載の発明(第2発
明)は、ロータハウジングの両側を閉塞する一方側の第
1サイドハウジングと他方側の第2サイドハウジングと
を備えたロータリピストンエンジンであって、上記第1
および第2の各サイドハウジングにそれぞれ排気ポート
を形成し、上記第1サイドハウジングの排気ポートを冷
間時に閉塞する開閉弁を設けたロータリピストンエンジ
ンであることを特徴とする。
【0016】この発明の請求項5記載の発明(第3発
明)はロータハウジングの両側を閉塞する一方側の第1
サイドハウジングと他方側の第2サイドハウジングとを
備えたロータリピストンエンジンであって、上記第1お
よび第2の各サイドハウジングにそれぞれサイドポート
構造の吸気ポートとサイドポート構造の排気ポートとを
形成し、上記第1サイドハウジング側の吸気ポートと排
気ポートとのオーバラップ域を、上記第2サイドハウジ
ング側の吸気ポートと排気ポートとのオーバラップ域に
対して大きく設定すると共に、上記第1サイドハウジン
グの排気ポートをエンジンの運転状態に応じて開閉する
開閉弁を備えたロータリピストンエンジンであることを
特徴とする。
【0017】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記両サイドハウジ
ングに吸気ポートをそれぞれ形成し、上記第1サイドハ
ウジングの排気ポートに第1開閉弁を、上記第2サイド
ハウジングの排気ポートに第2開閉弁をそれぞれ設け、
上記第1サイドハウジング側の排気ポートを第2サイド
ハウジング側の排気ポートに対して早開きに設定すると
共に、エンジンの低中負荷、低回転時に上記第1開閉弁
を閉成し、上記第2開閉弁を開成する第2の制御手段を
備えたロータリピストンエンジンであることを特徴とす
る。
【0018】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記エンジンの所定
運転領域を低負荷域に設定したロータリピストンエンジ
ンであることを特徴とする。
【0019】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
(第1発明)によれば、図18にクレーム対応図で示す
ように、ロータハウジングP1の両側は一方側の第1サ
イドハウジングP2と他方側の第2サイドハウジングP
3とで閉塞され、これらの各サイドハウジングP2,P
3にはそれぞれ排気ポートP4,P5が形成されると共
に、上述の第1サイドハウジングP2の排気ポートP4
をエンジンの所定運転領域で閉塞する開閉弁P6が設け
られている。
【0020】そこで、上述のエンジンの所定運転領域に
おいて開閉弁P6を閉成すると、略大気圧の排気ポート
P4側からクリアランス(詳しくはオイルシールとサイ
ドシールとの間におけるロータ側面とサイドハウジング
P2との間のクリアランス)を介して吸気ポート側へ流
れるダイリューションガスの流れを該開閉弁P6で抑制
することができ、この結果、燃焼安定性を図って、エミ
ッションおよび燃費の向上を図ることができると共に、
上述の所定運転領域外においては開閉弁P6を開いて、
排気抵抗の低減を図ることができる効果がある。
【0021】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の第1サ
イドハウジングP2側にサイドポート構造の吸気ポート
P7(図18参照)を形成したので、上述の開閉弁P6
が閉成されたエンジンの所定運転領域下においては、一
方側のサイドハウジングP2の吸気ポートP7から吸気
を行ない、この吸気ポートP7と反対側の他方側サイド
ハウジングP3の排気ポートP5から排気を行なうの
で、オイルシールとサイドシールとの間におけるロータ
の同側サイド面を介してのダイリューションガスの流れ
を抑制することができる効果がある。
【0022】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の各サイ
ドハウジングに吸気ポートをそれぞれ形成し、開閉弁が
設けられた側と反対側の第2サイドハウジングに上記吸
気ポートを開閉する吸気調整弁を設け、かつ上述の第1
の制御手段を設けたので、上記開閉弁の閉領域において
は第1の制御手段が吸気調整弁を駆動して吸気ポートを
閉じる。このため第1サイドハウジングの吸気ポートか
ら吸気が行なわれ、反対側の第2サイドハウジングの排
気ポートから排気が行なわれるので、ロータの同側サイ
ド面を介してのダイリューションガスの流れを抑制する
ことができる効果がある。
【0023】しかも、上述の第1の制御手段は高吸気充
填領域において上述の吸気調整弁を開成するので、高負
荷高回転時において吸入空気量の増大を図ることができ
る効果がある。
【0024】この発明の請求項4記載の発明(第2発
明)によれば、上述の第1サイドハウジングの排気ポー
トを冷間時に閉塞する開閉弁を設けたので、冷間時にお
いて該開閉弁で第1サイドハウジングの排気ポートを閉
塞すると、排気管面積が半減し、排気ガスが排気管と接
触する面積を低減させることができる。この結果、排気
ガス温度を高温に維持することができるので、HCの後
燃えを図ることができ、HC浄化によりHCの低減を図
ることができる効果がある。
【0025】この発明の請求項5記載の発明(第3発
明)によれば、上述の各サイドハウジングにそれぞれサ
イドポート構造の吸気ポート、排気ポートを形成し、第
1サイドハウジング側の吸排気ポートのオーバラップ域
を、第2サイドハウジング側の吸排気ポートのオーバラ
ップ域に対して大きく設定し、かつ第1サイドハウジン
グの排気ポートを開閉する開閉弁を設けている。
【0026】そこで、例えば低速時において上述の開閉
弁を閉成し、吸排気ポートのオーバラップ域が大きい排
気ポートを封止し、吸排気ポートのオーバラップ域が小
さい(零を含む)排気ポートを用いると、ダイリューシ
ョンガスを低減させることができ、低速トルクの減少を
抑制することができる。
【0027】また高速時においては上述の開閉弁を開成
し、吸排気ポートのオーバラップ域が大きい排気ポート
を含む両排気ポートを用いると、このオーバラップによ
り共鳴効果を得ることができるので、高速トルクの増大
を図ることができる効果がある。
【0028】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の第2の
制御手段はエンジンの低中負荷、低回転時に早開き側の
排気ポートの第1開閉弁を閉成し、遅開き側の排気ポー
トの第2開閉弁を開成する。
【0029】このため、モード域(市街地走行条件に設
定された10モード域のこと)においては第1開閉弁の
閉成により、排気管面積が半減し、排気ガスが排気管と
接触する面積を低減させることができるので、排気ガス
温を高温に維持させ、HCの後燃えを図って、HC浄化
によりHCの低減を図ることができる効果がある。
【0030】しかも、上述のモード域においては遅開き
側のは域ポートが用いられるので、この遅開き側の排気
ポートの開孔時期が遅いことにより、燃焼室内での後燃
えが促進され、HCの大幅な低減を図ることができる効
果がある。
【0031】この発明の請求項7記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述のエンジ
ンの所定運転領域を低負荷域に設定したので、エンジン
の低負荷域において上記開閉弁を閉成すると、略大気圧
の排気ポート側からロータサイドのクリアランスを介し
て吸気ポート側へ流れようとするダイリューションガス
の流れを該開閉弁で抑制することができ、この結果、燃
焼安定性を図って、エミッションおよび燃費の向上を図
ることができると共に、高負荷域においては上述の開閉
弁を開いて排気抵抗の低減を図ることができる効果があ
る。
【0032】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。 (第1実施例)図1は本発明のロータリピストンエンジ
ンの第1実施例(請求項1、2、3、7に対応する実施
例)を示す系統図で、内部にロータ1を配設したロータ
ハウジング2の両側を一方側の第1サイドハウジング3
と他方側の第2サイドハウジング4とで閉塞すると共
に、上述の各サイドハウジング3,4にはサイドポート
構造の吸気ポート5,6と、同様にサイドポート構造の
排気ポート7,8とをそれぞれ形成している。
【0033】また上述の第1サイドハウジング3の排気
ポート7をエンジンの低負荷域で閉塞する開閉弁として
の排気シャッタ弁9を設ける一方、上述の第2サイドハ
ウジング4に形成した吸気ポート6には、該吸気ポート
6を開閉する吸気調整弁としての吸気シャッタ弁10を
配設している。ここで、上述の各吸排気ポート5,8を
プライマリポートに設定し、各吸排気ポート6,7をセ
カンダリポートに設定している。
【0034】一方、CPU20は、ディストリビュータ
11からのエンジン回転数Ne、エアフロセンサ12か
らの吸入空気量Qに基づいて、ROM13に格納された
プログラムに従って、アクチュエータ14を介して排気
シャッタ弁9を、アクチュエータ15を介して吸気シャ
ッタ弁10をそれぞれ駆動制御し、またRAM16は図
2に示すマップなどの必要なデータやマップを記憶す
る。
【0035】上述のマップ(図2参照)は横軸にエンジ
ン回転数Neをとり、縦軸に負荷(CE=Q/Ne)を
とって、排気シャッタ弁9を閉成する領域α(図2にハ
ッチングを施して示す部分参照)と、吸気シャッタ弁1
0を閉成する領域β(図2に多点を施して示す部分参
照)とを区画したマップである。
【0036】また上述のCPU20は、上述の吸気シャ
ッタ弁10を排気シャッタ弁9の閉領域で閉成(クロー
ズ)し、高吸気充填領域で開成(オープン)する第1の
制御手段を兼ねる。
【0037】このように構成したロータリピストンエン
ジンの作用を、図3に示すフローチャートを参照して以
下に詳述する。第1ステップS1で、CPU20はディ
ストリビュータ11からのエンジン回転数Ne、エアフ
ロセンサ12からの吸入空気量Q等の必要な各種信号の
読込みを実行し、次の第2ステップS2で、CPU20
はCE=Q/Neの演算式により負荷CEを演算する。
【0038】次に第3ステップS3で、CPU20は現
行のエンジンの運転状態が領域α内か否かを判定し、Y
ES判定時には次の第4ステップS4に移行する一方、
NO判定時には別の第5ステップS5に移行する。
【0039】上述の第4ステップS4で、CPU20は
領域αに対応してアクチュエータ14を介して排気シャ
ッタ弁9を閉成する一方、上述の第5ステップS5で、
CPU20はアクチュエータ14を介して排気シャッタ
弁9を開成する。
【0040】一方、第6ステップS6で、CPU20は
現行のエンジンの運転状態が領域β内か否かを判定し、
YES判定時には次の第7ステップS7に移行する一
方、NO判定時つまり高吸気充填領域の時には別の第8
ステップS8に移行する。
【0041】上述の第7ステップS7で、CPU20は
領域βに対応してアクチュエータ15を介して吸気シャ
ッタ弁10を閉成する一方、上述の第8ステップS8
で、CPU20は高吸気充填領域に対応してアクチュエ
ータ15を介して吸気シャッタ弁10を開成する。な
お、この実施例では上述の各ステップS3,S4,S5
と各ステップS6,S7,S8とは並行処理される。
【0042】要するに図2の領域αに相当するエンジン
の低負荷域においては上述の排気シャッタ弁9が閉成さ
れるので、略大気圧の排気ポート7側からロータサイド
のクリアランスを介して吸気ポート5側へ流れようとす
るダイリューションガスの流れを該排気シャッタ弁9で
抑制することができ、この結果、燃焼安定性を図って、
エミッションおよび燃費の向上を図ることができると共
に、高負荷域においては上述の排気シャッタ弁9が開成
されるので、排気抵抗の低減を図ることができる効果が
ある。
【0043】加えて、上述の各サイドハウジング3,4
に吸気ポート5,6をそれぞれ形成し、上述の排気シャ
ッタ弁9が設けられた側と反対側の第2サイドハウジン
グ4に上述の吸気ポート6を開閉する吸気シャッタ弁1
0を設け、かつ第1の制御手段(CPU20参照)を設
けたので、上述の排気シャッタ弁9の閉領域(つまり低
負荷域)においては第1の制御手段が吸気シャッタ弁1
0を閉成する。
【0044】このため低負荷域においては第1サイドハ
ウジング3の吸気ポート5から吸気が行なわれ、反対側
の第2サイドハウジング4の排気ポート8から排気が行
なわれるので、ロータ1の同側サイド面を介してのダイ
リューションガスの流れを抑制することができる効果が
ある。
【0045】また上述の低負荷域においては片側吸排気
となるので、図4に特性図で示すように低負荷域におい
て両側吸排気を行なう場合と比較して、ダイリューショ
ンガス割合を大幅に低減することができる効果がある。
つまり図4に示す如く所定の低負荷CE1におけるダイ
リューションガス割合は、両側吸排気を行なう場合と比
較して片側吸排気を行なうとD1%の低減を図ることが
できる。
【0046】しかも上述の第1制御手段(CPU20参
照)は高吸気充填領域において上述の吸気シャッタ弁1
0および排気シャッタ弁9を開成するので、高負荷高回
転時における吸入空気量の増大を図ることができる効果
がある。
【0047】(第2実施例)次に図5、図6を参照して
第2の実施例について説明する。この実施例では上述の
吸気ポート5,6に吸気管18,19を接続し、これら
各吸気管18,19の集合部21より上流側にロータリ
バルブ22を介設すると共に、このロータリバルブ22
をバイパスするバイパス通路23には軽負荷時にのみ閉
成されるバイパス弁24を介設している。
【0048】一方、CPU30はディストリビュータ1
1からのエンジン回転数Ne、エアフロセンサ12から
の吸入空気量Q、クランクアングルセンサ17からのク
ランク角CA等の必要な各種信号入力に基づいて、RO
M13に格納されたプログラムに従って、ロータリバル
ブ22およびバイパス弁24を駆動制御し、またRAM
16は必要なデータやマップを記憶する。ここで上述の
ロータリバルブ22は図6に示すタイミングにより駆動
される。
【0049】このように構成すると、ロータ1サイドに
おいてダイリューションガスの流れが発生する期間に、
上述のロータリバルブ22からの正圧により吸気ポート
5,6から吸気管18,19への逆流が阻止されるの
て、ダイリューションガスの吸気ポート内への持込みを
防止することができる効果がある。
【0050】さらに上述の吸気ボート5,6からロータ
リバルブ22までの距離を所定長さ(例えば約30cm)
に設定すると、ロータリバルブ22で発生した圧力波が
排気上死点近傍で吸気ポート5,6に到達するため、モ
ード運転域において上述のダイリューションガスの流れ
をより一層良好に防止することができる効果がある。な
お、図5において前図と同一の部分には同一番号および
同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0051】(第3実施例)次に図7、図8を参照して
第3実施例について説明する。この実施例では2気筒ロ
ータリピストンエンジンを示し、2つのロータ1,1を
配設した各ロータハウジング2,2のそれぞれの両側を
フロント側サイドハウジング3、中間サイドハウジング
25、リヤ側サイドハウジング4で閉塞すると共に、各
気筒にはそれぞれサイドポート構造の2つの吸気ポート
26,27,28,29、2つの排気ポート31,3
2,33,34を形成し、上述の各吸気ポート26〜2
9のうち両サイドの吸気ポート26,29には軽負荷時
に閉成される吸気シャッタ弁35,36を配設してい
る。
【0052】しかも中間サイドハウジング25に形成さ
れる各排気ポート32,33は次のように構成してい
る。すなわち、排気ポート33に連通接続した排気管3
7の内部に、排気ポート32に連通接続した排気管38
の開口端を挿入して、2重排気管構造と成している。
【0053】一方、CPU40はディストリビュータ1
1からのエンジン回転数Ne、エアフロセンサ12から
の吸入空気量Qなどの必要な各種信号入力に基づいてR
OM13に格納したプログラムに従って、アクチュエー
タ39を介して吸気シャッタ弁35を、アクチュエータ
41を介して吸気シャッタ弁36をそれぞれ駆動制御
し、またRAM16はマップやデータなどを記憶する。
【0054】上記構成において、軽負荷時に上述の各吸
気シャッタ弁35,36を閉成すると、吸排気ポート2
6,31、29,34のロータサイド面のクリアランス
を介してのダイリューションガス流は防止される。
【0055】一方、吸排気ポート27,32、28,3
3のロータサイド面のクリアランスを介してのダイリュ
ーションガス流は上述の2重排気管構造によるエジェク
ト効果(吸い出し効果)により防止することができる。
すなわち位相が180度異なる2気筒ロータリピストン
エンジンにおいて上述の如くサイド排気構成にすると、
例えば図8に示すようにフロント側気筒の排気ポート3
2に排気流が生じない期間θ0 が存在し、この時、リヤ
側の排気はポート33においては排気流が生じている。
【0056】このようにリヤ側気筒の排気ポート33に
排気流が流れている時は、2重排気管構造の内側の排気
管38がエジェクト効果により若干負圧となるので、排
気ポート32から吸気ポート27側へのダイリューショ
ンガス流を防止することができ、同様に、フロント側気
筒の排気ポート32に排気流が流れている時は、2重排
気管構造の外側の排気管37がエジェクト効果により若
干負圧となるので、排気ポート33から吸気ポート28
側へのダイリューションガス流を防止することができる
効果がある。なお、図7において前図と同一の部分には
同一の番号および同一の符号を付して、その詳しい説明
を省略する。
【0057】(第4実施例)次に図9、図10を参照し
て第4実施例(請求項4に対応する実施例)について説
明する。内部にロータ1を配設したロータハウジング2
の両側を一方側の第1サイドハウジング3と他方側の第
2サイドハウジング4とで閉塞すると共に、上述の各サ
イドハウジング3,4にはサイドポート構造の吸気ポー
ト5,6と、同様にサイドポート構造の排気ポート7,
8とをそれぞれ形成している。また上述の第1サイドハ
ウジング3の排気ポート7には冷間時に該排気ポート7
を閉塞する開閉弁としての排気シャッタバルブ43を設
けている。
【0058】一方、CPU50はディストリビュータ1
1からのエンジン回転数Ne、エアフロセンサ12から
の吸気空気量Q、水温センサ42からのエンジン冷却水
の水温tなどの必要な各種信号入力に基づいて、ROM
13に格納したプログラムに従って、アクチュエータ4
4を介して排気シャッタバルブ43を開閉制御し、また
RAM16はマップやデータ等を記憶する。
【0059】このように構成したロータリピストンエン
ジンの作用を、図10に示すフローチャートを参照して
以下に詳述する。第1ステップS11で、CPU50は
ディストリビュータ11からのエンジン回転数Ne、エ
アフロセンサ12からの吸入空気量Q、水温センサ42
からの水温tなどの必要な各種信号を読込むと共に、C
E=Q/Neの演算式により負荷CEを演算する。
【0060】次に第2ステップS12で、CPU50は
エンジンの運転条件を判定し、コールド時(冷間始動
時)およびモード時には次の第3ステップS13に移行
する一方、高負荷時には別の第4ステップS14に移行
する。
【0061】上述の第3ステップS13で、CPU50
はコールド時およびモード時に対応して上述のアクチュ
エータ44を介して排気シャッタ弁43を閉成(クロー
ズ)する一方、上述の第4ステップS14では、CPU
50は高負荷時に対応して上述のアクチュエータ44を
介して排気シャッタ弁43を開成(オープン)する。
【0062】このように冷間時において排気シャッタ弁
43で第1サイドハウジング3の排気ポート7を閉塞す
るので、排気管面積が半減し、排気ガスが排気管と接触
する面積を低減させることができる。この結果、排気ガ
ス温度を高温に維持することができるので、HCの後燃
えを図ることができ、HC浄化によりHCの低減を図る
ことができる効果がある。
【0063】また高負荷時においては上述の排気シャッ
タ弁43が開成されるので、排気抵抗の低減を図ること
ができる。なお、図9において前図と同一の部分には同
一番号および同一符号を付して、その詳しい説明を省略
する。
【0064】(第5実施例)次に図11、図12を参照
して第5実施例(請求項6に対応する実施例)について
説明する。この実施例ではサイドポート構造の2つの吸
気ポート5,6と、同様にサイドポート構造の2つの排
気ポート7,8とをそれぞれのサイドハウジング3,4
に形成すると共に、上述の各排気ポート7,8には第1
および第2の各排気シャッタ弁45,46を配設してい
る。
【0065】しかも、第1サイドハウジング3側の排気
ポート7を第2サイドハウジング4側の排気ポート8に
対して早開きに設定している。具体的には排気ポート7
の開孔タイミングを80°BBDC(下死点前80
度)、閉孔タイミングを5°BTDC(上死点前5度)
に設定し、同排気ポート7を早開きにする一方、排気ポ
ート8の開孔タイミングを50°BBDC(下死点前5
0度)、閉孔タイミングを5°BTDC(上死点前5
度)に設定し、同排気ポート8を遅開きにしている。
【0066】一方、CPU60はディストリビュータ1
1からのエンジン回転数Ne、エアフロセンサ12から
の吸入空気量Q、水温センサ42からの水温tなどの必
要な各種信号入力に基づいて、ROM13に格納された
プログラムに従って、アクチュエータ47を介して第1
排気シャッタ弁45を、アクチュエータ48を介して第
2排気シャッタ弁46をそれぞれ開閉制御し、またRA
M16は必要なデータやマップを記憶する。
【0067】ここで、上述のCPU60はエンジンの低
中負荷、低回転時に上述の第1排気シャッタ弁45を閉
成し、上述の第2排気シャッ弁46を開成する第2の制
御手段を兼ねる。
【0068】このように構成したロータリピストンエン
ジンの作用を、図12に示すフローチャートを参照して
以下に詳述する。第1ステップS21で、CPU60は
ディストリビュータ11からのエンジン回転数Ne、エ
アフロセンサ12からの吸入空気量Q、水温センサ42
からの水温tなどの必要な各種信号の読込みを実行し、
次の第2ステップS22で、CPU60はCE=Q/N
eの演算式により負荷CEを求める。
【0069】次に第3ステップS23で、CPU60は
エンジンの運転条件を判定し、コールド時(冷間時)に
は第4ステップS24に、モード時には第5ステップS
25に、高負荷時には第6ステップS26にそれぞれ移
行する。
【0070】上述の第4第4ステップS24で、CPU
60はコールド時(冷間時)に対応して各アクチュエー
タ47,48を介して第1排気シャッタ弁45を開成
し、第2排気シャッタ弁46を閉成する。
【0071】また上述の第5ステップ25で、CPU6
0はモード時(低中負荷、低回転時)に対応して各アク
チュエータ47,48を介して第1排気シャッタ弁45
を閉成し、第2排気シャッタ弁46を開成する。
【0072】さらに上述の第6ステップS26で、CP
U60は高負荷時に対応して各アクチュエータ47,4
8を介して第1および第2の各排気シャッタ弁45,4
6を共に開成する。
【0073】このように、上述のコールド時(冷間時)
およびモード時においては一方の排気シャッタ弁46も
しくは45の閉成により排気管面積が半減し、排気ガス
が排気管と接触する面積を低減させることができるの
で、排気ガス温を高温に維持させて、HCの後燃えを図
って、HC浄化によりHCの低減を図ることができる効
果がある。
【0074】しかも、上述のモード域においては第2排
気シャッタ弁46の開成により遅開き側の排気ポート8
が用いられるので、この遅開き側の排気ポート8の開孔
時期が遅いことにより、燃焼室内での後燃えが促進さ
れ、HCの大幅な低減を図ることができる効果がある。
なお、図11において前図と同一の部分には同一番号お
よび同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0075】(第6実施例)次に図13、図14を参照
して第6実施例について説明する。この実施例では2気
筒ロータリピストンエンジンを示し、2つのロータ1,
1を配設した各ロータハウジング2,2のそれぞれの両
側をフロント側サイドハウジング3、中間サイドハウジ
ング25、リヤ側サイドハウジング4で閉塞すると共
に、各気筒にはそれぞれサイドポート構造の2つの吸気
ポート26,27,28,29、2つの排気ポート3
1,32,33,34を形成し、フロント側サイドハウ
ジング3の排気ポート31には第1排気シャッタ弁51
を配設している。
【0076】また中間サイドハウジング25の各排気ポ
ート32,33を排気連通路49で互に連通させ、この
排気連通路49に接続した排気管には第2排気シャッタ
弁52を配設している。さらにリヤ側サイドハウジング
4の排気ポート34には排気管55を接続している。
【0077】一方、CPU70はディストリビュータ1
1からのエンジン回転数Ne、エアフロセンサ12から
の吸入空気量Q、水温センサ42からの水温tなどの各
種信号入力に基づいてROM13に格納されたプログラ
ムに従って、対応する各アクチュエータ53,54を介
して第1および第2の各排気シャッタ弁51,52を開
閉制御し、またRAM16は必要なデータやマップを記
憶する。
【0078】このように構成したロータリピストンエン
ジンの作用を、図14に示すフローチャートを参照して
以下に詳述する。第1ステップS31で、CPU70は
ディストリビュータ11からのエンジン回転数Ne、エ
アフロセンサ12からの吸入空気量Q、水温センサ42
からの水温tなどの必要な各種信号の読込みを実行し、
次の第2ステップS32で、CPU70はCE=Q/N
eの演算式により負荷CEを求める。
【0079】次に第3ステップS33で、CPU70は
エンジンの運転条件を判定し、コールド時(冷間時)お
よびモード時には次の第4ステップS34に移行し、高
回転もしくは高負荷時には別の第5ステップS35に移
行する。
【0080】上述の第4ステップS34で、CPU70
は各アクチュエータ53,54を介して第1および第2
の各排気シャッタ弁51,52を共に閉成(クローズ)
する一方、上述の第5ステップS35で、CPU70は
各アクチュエータ53,54を介して第1および第2の
各排気シャッタ弁51,52を共に開成(オープン)す
る。
【0081】このように上述のコールド時(冷間時)お
よびモード時において各排気シャッタ弁51,52を共
に閉成した場合、フロント側第1気筒からの排気ガスは
排気連通路49を介してリヤ側第2気筒へ流れ、このリ
ヤ側第2気筒からの排気ガスはフロント側第1気筒の燃
焼室あるいは排気管55に流れる。すなわち、2気筒分
の排気ガスがリヤ側第2気筒の燃焼室を介して1本の排
気管55から流出されるので、リヤ側第2気筒の燃焼室
を再反応空間として有効利用することができ、このため
排気ガス温度を上昇させ、かつ排気ガスとの接触面積を
1本の排気管55のみに制限するので、排気ガス温度の
低下を抑制することができ、後燃えによりHCの低減を
図ることができる効果がある。
【0082】加えて、高回転もしくは高負荷時には上述
の各排気シャッタ弁51,52が共に開成されるので、
排気抵抗の低減を図ることができる。なお、図13にお
いて前図と同一の部分には同一番号および他同一符号を
付して、その詳しい説明を省略する。
【0083】(第7実施例)次に図15を参照して第7
実施例について説明する。図15の実施例は図13の実
施例から第1排気シャッタ弁51およびアクチュエータ
53を取り除いた構成であり、フロント側サイドハウジ
ング3の排気ポート31には排気管56を接続してい
る。
【0084】上記構成においてコールド時(冷間時)お
よびモード時において上述の第2排気シャッタ弁52を
閉成すると、フロント側第1気筒からの排気ガスは排気
管56と、排気連通路49からリヤ側第2気筒の燃焼室
に至った後に、排気管55から流出される系路との2系
路から流出され、リヤ側第2気筒からの排気ガスは排気
管55と、排気連通路49からフロント側第1気筒の燃
焼室に至った後に、排気管56ら流出される系路との2
系路から流出される。すなわち、両気筒の燃焼室を再反
応空間として有効利用することができるので、後燃えに
よりHCの低減を図ることができる効果がある。
【0085】加えて、高回転もしくは高負荷時に上述の
第2排気シャッタ弁52を開くと、排気抵抗の低減を図
ることができる。なお、図15において前図と同一の部
分には同一番号および同一符号を付して、その詳しい説
明を省略する。
【0086】(第8実施例)次に図16、図17を参照
して第8実施例(請求項5に対応する実施例)について
説明する。この実施例では、内部にロータ1を配設した
ロータハウジング2の両側を一方側の第2サイドハウジ
ング3と他方側の第2サイドハスジング4とで閉塞する
と共に、上述の各サイドハウジング3,4にはサイドポ
ート構造の吸気ポート5,6と、同様にサイドポート構
造の排気ポート7,8とをそれぞれ形成している。
【0087】しかも、上述の第1サイドハウジング3側
の吸気ポート5と排気ポート7とのオーバラップ域を、
上述の第2サイドハウジング4側の吸気ポート6と排気
ポート8とのオーバラップ域に対して大きく設定してい
る。
【0088】具体的には第1サイドハウジング3側の吸
気ポート5の開孔タイミングを5°ATDC(上死点後
5度)に設定し、閉孔タイミング40°ABDC(下死
点後40度)に設定し、同側の排気ポート7の開孔タイ
ミングを75°BBDC(下死点前75度)に設定し、
閉孔タイミングを15°ATDC(上死点後15度)に
設定している。
【0089】また第2サイドハジング4側の吸気ポート
6の開孔タイミングを5°ATDC(上死点後5度)に
設定し、閉孔タイミング40°ABDC(下死点後40
度)に設定し、同側の排気ポート8の開孔タイミングを
75°BBDC(下死点前75度)に設定し、閉孔タイ
ミングを5°BTDC(上死点前5度)に設定してい
る。さらに第1サイドハウジング3の排気ポート7を低
速時に閉じ、高速時に開く排気シャッタ57を設けてい
る。
【0090】一方、CPU80はディストリビュータ1
1からのエンジン回転数Ne、エアフロセンサ12から
の吸入空気量Q、スロットルセンサ58からのスロット
ル開度TVOなどの必要な各種信号入力に基づいて、R
OM13に格納されたプログラムに従って、アクチュエ
ータ59を介して上述の排気シャッタ弁57を開閉制御
し、またRAM16は必要なデータやマップを記憶す
る。
【0091】このように構成したロータリピストンエン
ジンの作用を、図17に示すフローチャートを参照し
て、以下に詳述する。第1ステップS41で、CPU8
0はディストリビュータ11からのエンジン回転数N
e、エアフロセンサ12からの吸入空気量Q、スロット
ルセンサ58からのスロットル開度TVOなどの必要な
各種信号入力の読込みを実行する。
【0092】次に第2ステップS42で、CPU80は
高負荷か否かの判定を行ないYES判定時にのみ次の第
3ステップS43に移行する。この第3ステップS43
で、CPU80は低速か否かを判定し、低速時には次の
第4ステップS44に移行する一方、高速時には別の第
5ステップS45に移行する。
【0093】上述の第4ステップS44で、CPU80
は低速時に対応してアクチュエータ59を介して排気シ
ャッタ弁57を閉成する一方、上述の第5ステップS4
5では、CPU80は高速時に対応してアクチュエータ
59を介して排気シャッタ弁57を開成する。
【0094】このように上述の低速時において排気シャ
ッタ弁57を閉成し、吸排気ポットのオーバラップ域が
大きい排気ポート7を封止し、吸排気ポートのオーバラ
ップ域が小さい(零を含む)排気ポート8を用いるの
で、ダイリューションガスを低減させて低速トルクの減
少を抑制することができる効果がある。
【0095】また高速時においては上述の排気シャッタ
弁57を開成し、吸排気ポートのオーバラップ域が大き
い排気ポート7を含む両排気ポート7,8を用いるの
で、このオーバラップにより共鳴効果を得ることができ
て、高速トルクの増大を図ることができる効果がある。
要するに、スロットル全開時において低速、高速ともに
出力向上を図ることができる効果がある。
【0096】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の開閉弁は、実施例の排気シャッタ
弁9,43,57に対応し、以下同様に、吸気調整弁
は、吸気シャッタ弁10に対応し、第1の制御手段は、
CPU20に対応し、第1開閉弁は、第1排気シャッタ
弁45に対応し、第2開閉弁は、第2排気シャッタ弁4
6に対応し、第2の制御手段は、CPU60に対応する
も、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定される
ものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータリピストンエンジンの第1実施
例を示す系統図。
【図2】RAMに記憶させたマップの説明図。
【図3】フローチャート。
【図4】負荷に対するダイリューションガス割合を示す
特性図。
【図5】本発明のロータリピストンエンジンの第2実施
例を示す系統図。
【図6】ロータリバルブの作動タイミングを示す説明
図。
【図7】本発明のロータリピストンエンジンの第3実施
例を示す系統図。
【図8】フロント側およびリヤ側の排気ポート開閉タイ
ミングを示す説明図。
【図9】本発明のロータリピストンエンジンの第4実施
例を示す系統図。
【図10】フローチャート。
【図11】本発明のロータリピストンエンジンの第5実
施例を示す系統図。
【図12】フローチャート。
【図13】本発明のロータリピストンエンジンの第6実
施例を示す系統図。
【図14】フローチャート。
【図15】本発明のロータリピストンエンジンの第7実
施例を示す系統図。
【図16】本発明のロータリピストンエンジンの第8実
施例を示す系統図。
【図17】フローチャート。
【図18】クレーム対応図。
【符号の説明】
2…ロータハウジング 3…第1サイドハウジング 4…第2サイドハウジング 5,6…吸気ポート 7,8…排気ポート 9…排気シャッタ弁 10…吸気シャッタ弁 20…CPU(第1の制御手段) 43…排気シャッタ弁 45…第1排気シャッタ弁 46…第2排気シャッタ弁 57…排気シャッタ弁 60…CPU(第2の制御手段)
フロントページの続き (72)発明者 塩見 和広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータハウジングの両側を閉塞する一方側
    の第1サイドハウジングと他方側の第2サイドハウジン
    グとを備えたロータリピストンエンジンであって、上記
    第1および第2の各サイドハウジングにそれぞれ排気ポ
    ートを形成し、上記第1サイドハウジングの排気ポート
    をエンジンの所定運転領域で閉塞する開閉弁を設けたロ
    ータリピストンエンジン。
  2. 【請求項2】上記第1サイドハウジング側にサイドポー
    ト構造の吸気ポートを形成した請求項1記載のロータリ
    ピストンエンジン。
  3. 【請求項3】サイドポート構造の吸気ポートを第1およ
    び第2の各サイドハウジングに形成し、上記第2サイド
    ハウジングに形成した吸気ポートに、該吸気ポートを開
    閉する吸気調整弁を設け、上記吸気調整弁を上記開閉弁
    の閉領域で閉成し、高吸気充填領域で開成する第1の制
    御手段を備えた請求項1記載のロータリピストンエンジ
    ン。
  4. 【請求項4】ロータハウジングの両側を閉塞する一方側
    の第1サイドハウジングと他方側の第2サイドハウジン
    グとを備えたロータリピストンエンジンであって、上記
    第1および第2の各サイドハウジングにそれぞれ排気ポ
    ートを形成し、上記第1サイドハウジングの排気ポート
    を冷間時に閉塞する開閉弁を設けたロータリピストンエ
    ンジン。
  5. 【請求項5】ロータハウジングの両側を閉塞する一方側
    の第1サイドハウジングと他方側の第2サイドハウジン
    グとを備えたロータリピストンエンジンであって、上記
    第1および第2の各サイドハウジングにそれぞれサイド
    ポート構造の吸気ポートとサイドポート構造の排気ポー
    トとを形成し、上記第1サイドハウジング側の吸気ポー
    トと排気ポートとのオーバラップ域を、上記第2サイド
    ハウジング側の吸気ポートと排気ポートとのオーバラッ
    プ域に対して大きく設定すると共に、上記第1サイドハ
    ウジングの排気ポートをエンジンの運転状態に応じて開
    閉する開閉弁を備えたロータリピストンエンジン。
  6. 【請求項6】上記両サイドハウジングに吸気ポートをそ
    れぞれ形成し、上記第1サイドハウジングの排気ポート
    に第1開閉弁を、上記第2サイドハウジングの排気ポー
    トに第2開閉弁をそれぞれ設け、上記第1サイドハウジ
    ング側の排気ポートを第2サイドハウジング側の排気ポ
    ートに対して早開きに設定すると共に、エンジンの低中
    負荷、低回転時に上記第1開閉弁を閉成し、上記第2開
    閉弁を開成する第2の制御手段を備えた請求項1記載の
    ロータリピストンエンジン。
  7. 【請求項7】上記エンジンの所定運転領域を低負荷域に
    設定した請求項1記載のロータリピストンエンジン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009074510A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Toyota Motor Corp 内燃機関及びそれを搭載した車両
JP2016089720A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 マツダ株式会社 ターボ過給機付きエンジンの排気装置
JP2017145750A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 マツダ株式会社 ロータリーピストンエンジンおよびこれを備えたハイブリッド車

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