JPH07188819A - 電熱合金 - Google Patents
電熱合金Info
- Publication number
- JPH07188819A JPH07188819A JP34940393A JP34940393A JPH07188819A JP H07188819 A JPH07188819 A JP H07188819A JP 34940393 A JP34940393 A JP 34940393A JP 34940393 A JP34940393 A JP 34940393A JP H07188819 A JPH07188819 A JP H07188819A
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- Japan
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- electrothermal alloy
- alloy
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 長寿命で優れた靱延性を有し、低コストで製
造することができるＮｉ−Ｃｒ系電熱合金を提供する。 【構成】 本発明の電熱合金は、重量％で、Ｃ：０．０
１〜０．０６％、Ｓｉ：０．８〜１．５％、Ｍｎ：０．
８％以下、Ｃｒ：１４〜２４％、Ａｌ：０．２〜０．５
％、Ｍｇ：０．０１％、Ｆｅ：０．０１〜１０％、ＲＥ
Ｍ：０．０１〜０．０６％、残部Ｎｉおよび不純物より
なる。
造することができるＮｉ−Ｃｒ系電熱合金を提供する。 【構成】 本発明の電熱合金は、重量％で、Ｃ：０．０
１〜０．０６％、Ｓｉ：０．８〜１．５％、Ｍｎ：０．
８％以下、Ｃｒ：１４〜２４％、Ａｌ：０．２〜０．５
％、Ｍｇ：０．０１％、Ｆｅ：０．０１〜１０％、ＲＥ
Ｍ：０．０１〜０．０６％、残部Ｎｉおよび不純物より
なる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、長寿命で優れた靱延性
を有し、低廉な電熱合金に関する。
を有し、低廉な電熱合金に関する。
【０００２】
【従来の技術】電熱合金としては、Ｎｉ−Ｃｒ系、Ｆｅ
−Ｃｒ−Ａｌ系、Ｎｉ−Ｃｒ−Ｆｅ系等、種々のものが
知られている。これらのうち、Ｎｉ−Ｃｒ系電熱合金
は、その優れた高温耐酸化性、熱間および冷間加工性並
びに靱性から、工業用電機炉の発熱体や炉内搬送用メッ
シュベルトなどに広く用いられている。これらＮｉ−Ｃ
ｒ系電熱合金においては、Ｆｅが存在すると寿命が低下
するため、従来、Ｆｅの含有量は０．１％以下に抑えら
れていた。一方、電熱合金の寿命を改善する目的で、Ｎ
ｉ−Ｃｒ系耐熱合金に希土類元素（ＲＥＭ）を添加する
ことが提案されている（特開昭６１−１５９５４３号公
報）。
−Ｃｒ−Ａｌ系、Ｎｉ−Ｃｒ−Ｆｅ系等、種々のものが
知られている。これらのうち、Ｎｉ−Ｃｒ系電熱合金
は、その優れた高温耐酸化性、熱間および冷間加工性並
びに靱性から、工業用電機炉の発熱体や炉内搬送用メッ
シュベルトなどに広く用いられている。これらＮｉ−Ｃ
ｒ系電熱合金においては、Ｆｅが存在すると寿命が低下
するため、従来、Ｆｅの含有量は０．１％以下に抑えら
れていた。一方、電熱合金の寿命を改善する目的で、Ｎ
ｉ−Ｃｒ系耐熱合金に希土類元素（ＲＥＭ）を添加する
ことが提案されている（特開昭６１−１５９５４３号公
報）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案さ
れていたＲＥＭ含有Ｎｉ−Ｃｒ系電熱合金は、高温耐酸
化性および加工性の両方において優れたものであるが、
寿命をさらに延長させ、低コストで作製できる電熱合金
の出現が求められている。本発明は、上記のような要求
に基づいてなされたものである。すなわち、本発明の目
的は、長寿命で優れた靱延性を有し、低コストで製造す
ることができるＮｉ−Ｃｒ系電熱合金を提供することに
ある。
れていたＲＥＭ含有Ｎｉ−Ｃｒ系電熱合金は、高温耐酸
化性および加工性の両方において優れたものであるが、
寿命をさらに延長させ、低コストで作製できる電熱合金
の出現が求められている。本発明は、上記のような要求
に基づいてなされたものである。すなわち、本発明の目
的は、長寿命で優れた靱延性を有し、低コストで製造す
ることができるＮｉ−Ｃｒ系電熱合金を提供することに
ある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は、検討の結
果、従来、高温耐酸化性に悪影響を与えて寿命値を低下
させると考えられていたＦｅが、ＲＥＭを含有するＮｉ
−Ｃｒ系電熱合金に対しては、意外にも寿命を高める作
用があることを発見し、本発明を完成するに至った。本
発明の電熱合金は、重量％で、Ｃ：０．０１〜０．０６
％、Ｓｉ：０．８〜１．５％、Ｍｎ：０．８％以下、Ｃ
ｒ：１４〜２４％、Ａｌ：０．２〜０．５％、Ｍｇ：
０．０１％、Ｆｅ：０．０１〜１０％、ＲＥＭ：０．０
１〜０．０６％、残部Ｎｉおよび不純物よりなることを
特徴とする。
果、従来、高温耐酸化性に悪影響を与えて寿命値を低下
させると考えられていたＦｅが、ＲＥＭを含有するＮｉ
−Ｃｒ系電熱合金に対しては、意外にも寿命を高める作
用があることを発見し、本発明を完成するに至った。本
発明の電熱合金は、重量％で、Ｃ：０．０１〜０．０６
％、Ｓｉ：０．８〜１．５％、Ｍｎ：０．８％以下、Ｃ
ｒ：１４〜２４％、Ａｌ：０．２〜０．５％、Ｍｇ：
０．０１％、Ｆｅ：０．０１〜１０％、ＲＥＭ：０．０
１〜０．０６％、残部Ｎｉおよび不純物よりなることを
特徴とする。
【０００５】次に、本発明の電熱合金における組成範囲
の限定理由について説明する。 Ｃ：０．０１〜０．０６％ ＣはＣｒ等と結合して炭化物を形成し、高温強度を高め
るのに有効な元素であって、そのような結果を得るため
に、０．０１％以上含有させる。しかしながら、多量に
添加すると、靱延性が損なわれ、高温における衝撃値が
低下するので、０．０６％以下に限定する必要がある。 Ｓｉ：０．８〜１．５％ Ｓｉは、溶製時に脱酸剤として作用すると共に耐酸化性
を増大するのに有効な元素であり、そのような効果を得
るために、０．８％以上含有させる。しかしながら、多
量の含有するとかえって靱延性が損なわれるので、１．
５％以下に限定する必要がある。 Ｍｎ：０．８％以下 Ｍｎは溶製時に脱酸剤および脱硫剤として作用して合金
を浄化するのに有効な元素であるが、多量に添加すると
寿命値を低下させるので、０．８％以下に限定する必要
がある。
の限定理由について説明する。 Ｃ：０．０１〜０．０６％ ＣはＣｒ等と結合して炭化物を形成し、高温強度を高め
るのに有効な元素であって、そのような結果を得るため
に、０．０１％以上含有させる。しかしながら、多量に
添加すると、靱延性が損なわれ、高温における衝撃値が
低下するので、０．０６％以下に限定する必要がある。 Ｓｉ：０．８〜１．５％ Ｓｉは、溶製時に脱酸剤として作用すると共に耐酸化性
を増大するのに有効な元素であり、そのような効果を得
るために、０．８％以上含有させる。しかしながら、多
量の含有するとかえって靱延性が損なわれるので、１．
５％以下に限定する必要がある。 Ｍｎ：０．８％以下 Ｍｎは溶製時に脱酸剤および脱硫剤として作用して合金
を浄化するのに有効な元素であるが、多量に添加すると
寿命値を低下させるので、０．８％以下に限定する必要
がある。
【０００６】Ｃｒ：１４〜２４％ Ｃｒは、電熱合金に要求される高温耐食性および耐酸化
性を確保するために有効な元素であって、この様な効果
を得るために１４％以上含有させる。また、Ｃｒ含有量
が多くなると、高温における腐食抵抗は増大するが、靱
延性が低下して高温での衝撃特性が劣化するので、２１
％以下に限定する必要がある。 Ａｌ：０．２〜０．５％ Ａｌは、熱間加工性を向上させ、例えば、インゴットの
分塊性を良好なものにすると共に、寿命値を増大させる
のにかなり有効な元素であって、そのような効果を得る
ために、０．２％以上含有させる。しかしながら、過剰
に含有させると冷間での加工性がかえって低下するの
で、０．５％以下に限定する必要がある。 Ｍｇ：０．０１％以下 Ｍｇは、過剰に添加すると加工性を劣化する元素である
ので、０．０１％以下に限定する必要がある。 Ｆｅ：０．０１〜１０％ Ｆｅは、その添加によって寿命値が上昇するので、０．
０１％含有させる。しかしながら、あまり多量に添加す
ると、高温耐酸化性が劣化して寿命値が低下するので、
１０％以下に限定する必要がある。 ＲＥＭ：０．０１〜０．０６％ ＲＥＭは、電熱合金における寿命値の増大に著しく寄与
する元素であり、そのような効果を得るために、０．０
１％以上含有させる。しかしながら、含有量が過剰にな
ると、Ｎｉ−ＲＥＭ系の低融点金属間化合物が粒界に析
出して、加工性を低下させるので、０．０６％以下に限
定する必要がある。
性を確保するために有効な元素であって、この様な効果
を得るために１４％以上含有させる。また、Ｃｒ含有量
が多くなると、高温における腐食抵抗は増大するが、靱
延性が低下して高温での衝撃特性が劣化するので、２１
％以下に限定する必要がある。 Ａｌ：０．２〜０．５％ Ａｌは、熱間加工性を向上させ、例えば、インゴットの
分塊性を良好なものにすると共に、寿命値を増大させる
のにかなり有効な元素であって、そのような効果を得る
ために、０．２％以上含有させる。しかしながら、過剰
に含有させると冷間での加工性がかえって低下するの
で、０．５％以下に限定する必要がある。 Ｍｇ：０．０１％以下 Ｍｇは、過剰に添加すると加工性を劣化する元素である
ので、０．０１％以下に限定する必要がある。 Ｆｅ：０．０１〜１０％ Ｆｅは、その添加によって寿命値が上昇するので、０．
０１％含有させる。しかしながら、あまり多量に添加す
ると、高温耐酸化性が劣化して寿命値が低下するので、
１０％以下に限定する必要がある。 ＲＥＭ：０．０１〜０．０６％ ＲＥＭは、電熱合金における寿命値の増大に著しく寄与
する元素であり、そのような効果を得るために、０．０
１％以上含有させる。しかしながら、含有量が過剰にな
ると、Ｎｉ−ＲＥＭ系の低融点金属間化合物が粒界に析
出して、加工性を低下させるので、０．０６％以下に限
定する必要がある。
【０００７】
【実施例】下記表１に示す合金組成の合金を溶解炉によ
り溶製して、２５ｋｇのインゴットを得た。これを１２
００℃で直径５７ｍｍに鍛伸して、次いで、１２００℃
で直径８．２ｍｍまで線材圧延し、１０５０℃で２０分
間溶体化処理を行った。得られた線材について、引張り
特性および体積抵抗率の評価を行った。この線材につい
て、常法によりさらに線引きを行い、光輝焼鈍によって
直径０．５ｍｍの線材を得た。得られた線材について、
寿命値の評価を行った。それらの結果を表２に示す。な
お、寿命値の評価は、ＪＩＳＣ２５２４のＩ法により行
った。すなわち、上記直径０．５ｍｍの線材に通電して
１２００℃に加熱し、次いで通電を停止して冷却すると
いう操作を２分間隔で繰り返して行い、断線するまでの
回数を測定した。
り溶製して、２５ｋｇのインゴットを得た。これを１２
００℃で直径５７ｍｍに鍛伸して、次いで、１２００℃
で直径８．２ｍｍまで線材圧延し、１０５０℃で２０分
間溶体化処理を行った。得られた線材について、引張り
特性および体積抵抗率の評価を行った。この線材につい
て、常法によりさらに線引きを行い、光輝焼鈍によって
直径０．５ｍｍの線材を得た。得られた線材について、
寿命値の評価を行った。それらの結果を表２に示す。な
お、寿命値の評価は、ＪＩＳＣ２５２４のＩ法により行
った。すなわち、上記直径０．５ｍｍの線材に通電して
１２００℃に加熱し、次いで通電を停止して冷却すると
いう操作を２分間隔で繰り返して行い、断線するまでの
回数を測定した。
【０００８】
【表１】
【０００９】
【表２】 上記表２の結果から明らかなように、Ｎｉ−Ｃｒ系電熱
合金にＲＥＭを添加すると、寿命値が飛躍的に延長する
が、さらにＦｅを０．０１〜１０％の範囲で添加した本
発明の実施例の場合は、予想に反して、引張り特性およ
び体積抵抗率に殆ど悪影響を与えることなく、寿命値が
増大していることが分かる。
合金にＲＥＭを添加すると、寿命値が飛躍的に延長する
が、さらにＦｅを０．０１〜１０％の範囲で添加した本
発明の実施例の場合は、予想に反して、引張り特性およ
び体積抵抗率に殆ど悪影響を与えることなく、寿命値が
増大していることが分かる。
【００１０】
【発明の効果】本発明の電熱合金は、ＲＥＭとＦｅとを
上記所定の量を添加してなるから、靱延性および体積抵
抗率にあまり悪影響を与えずに、寿命値が向上する。し
たがって、Ｆｅの含有量を低下させる必要がないので、
製造コストも低下させることができる。
上記所定の量を添加してなるから、靱延性および体積抵
抗率にあまり悪影響を与えずに、寿命値が向上する。し
たがって、Ｆｅの含有量を低下させる必要がないので、
製造コストも低下させることができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 重量％で、Ｃ：０．０１〜０．０６％、
Ｓｉ：０．８〜１．５％、Ｍｎ：０．８％以下、Ｃｒ：
１４〜２４％、Ａｌ：０．２〜０．５％、Ｍｇ：０．０
１％、Ｆｅ：０．０１〜１０％、ＲＥＭ：０．０１〜
０．０６％、残部Ｎｉおよび不純物よりなることを特徴
とする電熱合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34940393A JPH07188819A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 電熱合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34940393A JPH07188819A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 電熱合金 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07188819A true JPH07188819A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18403518
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34940393A Pending JPH07188819A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 電熱合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07188819A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1252350A1 (en) * | 2000-01-24 | 2002-10-30 | Inco Alloys International, Inc. | High temperature thermal processing alloy |
| CN101899593A (zh) * | 2010-04-06 | 2010-12-01 | 江苏立新合金实业总公司 | 一种镍铬高电阻电热合金 |
| CN102191409A (zh) * | 2011-04-22 | 2011-09-21 | 江苏新华合金电器有限公司 | 一种新型高电阻电热合金材料及其制备方法 |
| CN102888537A (zh) * | 2012-09-28 | 2013-01-23 | 武汉欣远拓尔科技有限公司 | 一种高电阻高电阻温度系数的合金材料及其制备方法 |
| CN108754238A (zh) * | 2018-05-29 | 2018-11-06 | 丹阳市曙光镍材有限公司 | 一种防爆加热器的安全型镍铬合金电阻丝的生产工艺 |
| CN108754310A (zh) * | 2018-05-29 | 2018-11-06 | 丹阳市曙光镍材有限公司 | 一种防爆加热器专用高电阻电热合金的制备方法 |
| CN112522545A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-03-19 | 成都先进金属材料产业技术研究院有限公司 | 镍铬高电阻电热合金 |
| CN113106298A (zh) * | 2021-04-16 | 2021-07-13 | 江苏兄弟合金有限公司 | 一种高精度直径0.03mm电热丝圆丝及其制备方法 |
| WO2021243980A1 (zh) * | 2020-06-02 | 2021-12-09 | 常熟市梅李合金材料有限公司 | 一种高电阻镍铬电热合金的生产工艺 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP34940393A patent/JPH07188819A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1252350A1 (en) * | 2000-01-24 | 2002-10-30 | Inco Alloys International, Inc. | High temperature thermal processing alloy |
| EP1252350A4 (en) * | 2000-01-24 | 2003-05-02 | Inco Alloys Int | ALLOY FOR THERMAL TREATMENT AT HIGH TEMPERATURES |
| CN101899593A (zh) * | 2010-04-06 | 2010-12-01 | 江苏立新合金实业总公司 | 一种镍铬高电阻电热合金 |
| CN102191409A (zh) * | 2011-04-22 | 2011-09-21 | 江苏新华合金电器有限公司 | 一种新型高电阻电热合金材料及其制备方法 |
| CN102888537A (zh) * | 2012-09-28 | 2013-01-23 | 武汉欣远拓尔科技有限公司 | 一种高电阻高电阻温度系数的合金材料及其制备方法 |
| CN108754238A (zh) * | 2018-05-29 | 2018-11-06 | 丹阳市曙光镍材有限公司 | 一种防爆加热器的安全型镍铬合金电阻丝的生产工艺 |
| CN108754310A (zh) * | 2018-05-29 | 2018-11-06 | 丹阳市曙光镍材有限公司 | 一种防爆加热器专用高电阻电热合金的制备方法 |
| WO2021243980A1 (zh) * | 2020-06-02 | 2021-12-09 | 常熟市梅李合金材料有限公司 | 一种高电阻镍铬电热合金的生产工艺 |
| CN112522545A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-03-19 | 成都先进金属材料产业技术研究院有限公司 | 镍铬高电阻电热合金 |
| CN113106298A (zh) * | 2021-04-16 | 2021-07-13 | 江苏兄弟合金有限公司 | 一种高精度直径0.03mm电热丝圆丝及其制备方法 |
| CN113106298B (zh) * | 2021-04-16 | 2022-02-25 | 江苏兄弟合金有限公司 | 一种高精度直径0.03mm电热丝圆丝及其制备方法 |
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