JP3541458B2 - 高温塩害特性に優れたフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は高温塩害特性に優れるフェライト系ステンレス鋼、並びにこれを用いた廃棄物焼却炉の廃棄ダクト材および自動車排気系材料に関する。本発明は、さらに詳しくは、高価なMoを含有せず、Siの低減およびAl含有によるステンレス鋼の耐高温塩害特性の著しい改善および安定化元素添加による靱性改善に基づいて、材料のコスト低減を実現することができる高温塩害特性を有するフェライト系ステンレス鋼、並びにこれを用いた廃棄物焼却炉の廃棄ダクト材および自動車排気系材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フェライト系ステンレス鋼の耐食性を改善する元素として、Moを添加した鋼種、例えば18%Cr−2%Mo鋼であるSUS444、18%Cr−1%Mo鋼であるSUS436などのように規格化されている。周知のように、Moは高価な元素であり、1%の添加でも大幅なコストアップとなる。特に、塩素イオンによる腐食が問題となる用途、例えば温水器、給水、給湯用配管等には、前述のMo含有ステンレス鋼を使用せざるをえなかった。これらは、せいぜい100℃程度の使用環境である。
【0003】
このようなMoの添加効果の知見から、Moの効果は700℃のような高温でも有効であるとの類推がなされ、廃棄物焼却炉の廃棄ダクト材への適用が検討され、実用化されている。ところが、廃棄ダクト環境は、塩化物、溶融塩化物等がダクト材に付着し、700℃、750℃のような高温まで加熱される環境であり、いわゆる耐高温塩害特性が要求される部材である。
【0004】
フェライト系ステンレス鋼にCr,Ti,Si,Mo,Al等を所定量添加し、C,Mn,Ni,N,P,Sについて後に記載する本発明範囲で(1)式が成立する組成の試験片について、高温塩害試験方法として、26%の食塩水に5分浸漬した後700℃、750℃、または800℃での2時間加熱および5分間冷却し、これを1サイクルとし、10サイクル後、腐食生成物を除去し、質量変化を調べた。その結果を図1、2、3に示す。図1、2に示すように、700、750℃の高温塩害特性向上には、Moの効果は非常に大きいことがわかる。
【0005】
しかし、近年、燃焼効率向上から、廃棄ダクトの温度が800℃程度まで上昇し、Mo含有のフェライト系ステンレス鋼では寿命が著しく短くなってきた。また高価なMoを含有していることも産業上非常に不利益である。そこで、Moを含有せず、かつ高温塩害特性に優れた安価なフェライト系ステンレス鋼の開発が強く求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、特開平6−136488号公報では、フェライト系ステンレス鋼にMoおよびWを添加し、700℃の高温塩害特性を改善している。従来技術の項で述べたように、Mo,Wは高価であるとともに、後に実施例で説明する図3に示したように800℃での耐高温塩害効果は非常に小さい。
さらに、特開昭59−179758号公報では、適量のSiとともに、Al,Cuを複合添加することにより538℃における高温塩害特性(本文では高温耐食性としてある)の改善が開示されている。図1〜3に示したように、高温塩害特性は、温度によって添加元素の効果が大きく異なることがわかった。このため、特開昭59−179758号公報の技術では、700℃以上の高温環境では十分な特性を示しえない。また、特開平5−125491号公報では、650℃における高温塩害の向上をSi添加によって達成している。しかし、図3に示したように、Siでは800℃の高温塩害特性の向上が十分ではなく、現在問題となってきた800℃以上の高温に対応できる耐高温塩害特性には、不十分である。
【0007】
本発明の目的は、700℃以上の環境下で、特に800℃以上ですぐれた耐高温塩害特性を有し、Moの含有なしの安価なフェライト系ステレンス鋼において、18%Cr−2%Mo鋼であるSUS444以上の特性に改善したフェライト系ステンレス鋼、並びにこれを用いた廃棄物焼却炉の廃棄ダクト材および自動車排気系材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、SiとAlおよび安定化元素の作用を詳細に研究した結果、低Siにおいてのみ、Alが700℃以上、特に800℃における高温塩害特性を著しく改善するとの新規な知見を得て、また安定化元素の適用により、充分実用的な靱性を得て、この発明をなし遂げた。
理由は充分解明できてはいないが、700℃以上、特に800℃以上のような塩化物付着環境では、Siは水溶性の化合物となり溶液中にとけでてしまい高温塩害特性向上の寄与が少ないと考えられる。
【0009】
一方、本発明鋼のように高Al含有の場合、Alが高温塩害特性を改善することに関係するものと考えられるが、Si添加は高温塩害特性の効果のあるAlの効果を低減してしまう。これは、700℃以上、特に800℃以上においても塩化物付着環境下において効果の大きなAl皮膜の生成をSi皮膜が抑制するためであろうと考えている。そのため、低SiにおいてAlの高温塩害特性に及ぼす効果は大きいのであろう。
【0010】
本発明鋼は、Al、Si含有量の最適化、安定化元素の添加により、800℃においては2%Moを含有するSUS444よりもはるかに優れた耐高温塩害特性、熱延工程で破断の心配のない良好な製造性を有する安価なフェライト系ステンレス鋼の開発に成功した。
【0011】
即ち、本発明は、
C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:0.1〜2mass%、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S :0.005mass%以下 および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種をC,Nの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、残部はFeおよび不可避的不純物よりなる高温塩害特性に優れたフェライト系ステンレス鋼を提供するものである。
Timass%/48+Nbmass%/93+Zrmass%/91+Vmass%/51+Tamass%/181≧Cmass%/12+Nmass%/14・・・・・(1)
さらに本発明は、上述の高温塩害特性に優れたフェライト系ステンレス鋼において、さらに、Al/Si(質量比)≧20であるフェライト系ステンレス鋼を提供するものである。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、下記高温塩害試験時の質量変化が201mg/cm 2 以下であることが好ましい。
高温塩害試験:冷延焼鈍板試験片を26%の食塩水に5分浸漬した後800℃での2時間加熱および5分間冷却し、これを1サイクルとし、10サイクル後、腐食生成物を除去し、質量変化を調べた。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、塩化物存在下最高温度800℃以上の高温環境での使用に好ましい。
また、本発明は、このようなフェライト系ステンレス鋼を用いた廃棄ダクト材および自動車排気系材料を提供する。
【0012】
【作用】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のステンレス鋼成分は、
C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:2mass%以下、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S :0.005mass%以下 および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種をC,Nの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、残部はFeおよび不可避的不純物よりなる高温塩害特性に優れたフェライト系ステンレス鋼である。
Ti%/48+Nb%/93+Zr%/91+V%/51+Ta%/181≧C%/12+N%/14・・・・・(1)
なお、以下の文では特に断らないかぎり%はmass%である。
【0013】
前述のように、本発明のフェライト系ステンレス鋼は、Al含有量を多くし、Siの添加量を小さくすることにより、さらにはAl/Si質量比を規制することにより、特に700℃以上、さらには800℃以上における高温での塩害特性を向上させ、またMoを含有していないために著しく安価である。
【0014】
次に、本発明による上記組成の限定理由について説明する。
C:
Cは高温塩害特性に大きく影響する元素であり、C量が低い程好ましい。製造性からも低い程好ましく、0.1%以下にする必要がある。
【0015】
Si:
図1、2、3に示したように、Siは700℃、750℃での耐高温塩害特性の向上に寄与するものの、800℃での効果は小さい。この意味から、添加する必要はない。また、図3に示したように、高Si添加の場合、800℃の高温塩害特性に及ぼすAlの効果を低減してしまう。この点からSiは低い程好ましい。一方、脱酸材としてまた室温での強度を得るため添加する必要があり、上限を1.0%とする。好ましくは、0.3%以下である。さらに好ましくは0.1%以下である。
なお、図1、2、3で高温塩害特性を測定したフェライト系ステンレス鋼の図に示した成分以外の組成は以下のとおりである。
C;0.005〜0.010 Mn;0.3〜0.4
Ni;0.1〜0.3 N;0.002〜0.006
P;0.019〜0.030 S;0.002
Fe;残部
【0016】
Mn:
Mnは、脱硫作用があるが、多量に添加すると、靱性、加工性が低下するため、上限を2%とする。好ましくは0.5%以下である。さらに好ましくは0.1%以下である。
【0017】
Ni:
Niは特に靱性を向上させたい場合、添加してもよい。2%以上では、その効果も飽和するため、上限を2%とする。0.1%未満では効果がないので下限とした。
【0018】
Cr:
11%未満ではステンレス鋼としての常温耐食性を維持できない。また25%を越えると、熱間加工性が劣化するため、11〜25%とする。高くなると靱性が劣化するので、さらに好ましくは11〜20%である。
【0019】
N:
Nは高温塩害特性に大きく影響する元素であり、N量が多いと、Alとの結合量が増え、高温塩害特性に有効なAlを減少させるため、0.1%以下にする必要がある。
【0020】
P:
Pは、熱間加工性の点から少ない方が好ましく、0.04%以下にする必要がある。
【0021】
S:
Sも、熱間加工性の点から少ない方が好ましく、0.005%以下にする必要がある。
【0022】
Al:
Alは本発明に重要な元素である。図3に示すように、Alは特に低Si鋼の場合、800℃での高温塩害特性を著しく改善する。図3では、12%Cr鋼と18%Cr鋼の間の耐高温塩害特性の差は小さいこともわかり、この温度では、Mo,Si,Crの効果はAlの効果と比較すると著しく小さいことが注目される。一般にAlは耐食性改善効果は小さいとされており、図3に示すような高温時Alの効果は、画期的発見といえる。
このようなAlの効果は1%以上の添加で明確に現れる。6%を越えると靱性が劣化するため、1%〜6%に限定する。好ましくは、1〜4%である。さらに好ましくは高靱性のためには添加量は1〜2%である。特に、図4に示したようにAl/Si(質量比)≧20であると耐高温塩害特性がさらに高い。Al/Si<20では、800℃での耐高温塩害特性が若干劣る。Al/Si比は好ましくは30以上である。
【0023】
Ti,Zr,Nb,V,Ta:
これらは、C.Nと結合し、Alの炭窒化物生成を回避し、高温塩害特性に有効なAlの効果を充分に引き出すため必要である。また靱性を改善し、良好な製造性を得るため1種または2種以上をいずれの場合も0.01〜1.0%の範囲でかつC,Nと結合させるため(1)式
Ti%/48+Nb%/93+Zr%/91+ V%/51+Ta%/181≧C%/12+N%/14・・・・・(1)
を満たす範囲で含有させることが必要であり、この条件の下では、Ti,Zr,Nb,V,Taの作用効果は均等である。又これらは加工性改善効果もある。
ただし各成分ともに0.01%未満では、その効果が現れず、また1%を越えると靱性加工性を害するため0.01〜1%に限定した。好ましくは、0.1%〜0.3%である。
【0024】
【実施例】
以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例)
表1に示す所定の化学組成を有するステンレス鋼を真空溶解炉で溶製し、30kg鋼塊とした。以下公知の方法により4mmへ熱間圧延、焼きなまし、2mmへ冷間圧延、仕上げ焼きなましを行なった。4mm仕上げの熱間圧延材をシャルピー衝撃試験に供した。また2mm仕上げの冷延焼鈍板を800℃の高温塩害試験に供した。
【0025】
高温塩害試験方法は、2mm(厚)×20mm(幅)×30mm(長)の試験片を26%の飽和食塩水に5分間浸漬し、700、750、あるいは800℃で2時間加熱、その後5分間冷却し、これを1サイクルとし10サイクル後に表面に付着した腐食生成物を除去した後の質量減少量を測定した。
【0026】
その結果を表2に示す。表より明らかなようにC,Nを安定化元素で固定し、かつ低SiでありAlを複合添加した場合、本発明鋼1〜7、10〜14は、比較鋼Aである2%Mo添加鋼、SUS444よりも著しい耐高温塩害特性の向上、また20℃熱延板の靱性も良好である。しかし、C,Nを安定化していない比較鋼Fでは、20℃熱延板の靱性が悪く、製造時に破断の危険が高い。比較鋼Cは、高Si材であり、Alによる800℃耐高温塩害性向上の効果が小さい。本発明鋼8、9に示したように、高Cr鋼においてもAlの効果は著しいことがわかる。
また、Al/Si<20の鋼は、20以上の鋼に比較して800℃における耐高温塩害特性が若干劣る。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、Moを含有せずとも、Al,Si,安定化元素のバランスを最適化することにより、18%Cr−2%Mo鋼であるSUS444よりはるかに優れた800℃の耐高温塩害特性を有し、かつ安価なフェライト系ステンレス鋼が得られる。
本発明鋼は、廃棄ダクト材および冷延焼鈍板に限定されるものではなく、高温において塩害が問題となる部材には冷延板、熱延板、鋳物状態等に限定されず、極めて好適に適用できることはいうまでもない。例えば、自動車排気系材料の場合、塩分を含んだ泥水や凍結防止材を含んだ水等が付着しやすく、高温に加熱され、耐高温塩害特性が重要視されるため、本発明鋼が好適に用いられることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】700℃における高温塩害特性に及ぼすSi,Mo,Alの影響を示す図である。
【図2】750℃における高温塩害特性に及ぼすSi,Mo,Alの影響を示す図である。
【図3】800℃における高温塩害特性に及ぼすSi,Mo,Alの影響を示す図である。
【図4】800℃における高温塩害特性に及ぼすAl/Siの影響を示す図である。
Claims (6)
- C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:0.1〜2mass%、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S :0.005mass%以下 および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種をC,Nの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、残部はFeおよび不可避的不純物よりなり、
下記高温塩害試験時の質量変化が201mg/cm 2 以下であるフェライト系ステンレス鋼を用いた廃棄物焼却炉の廃棄ダクト材。
Timass%/48+Nbmass%/93+Zrmass%/91+Vmass%/51+Tamass%/181≧Cmass%/12+Nmass%/14・・・・・(1)
高温塩害試験:冷延焼鈍板試験片を26%の食塩水に5分浸漬した後800℃での2時間加熱および5分間冷却し、これを1サイクルとし、10サイクル後、腐食生成物を除去し、質量変化を調べた。 - C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:0.1〜2mass%、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S :0.005mass%以下、および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種を、CおよびNの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、残部はFeおよび不可避不純物よりなり、下記高温塩害試験時の質量変化が201mg/cm 2 以下であるフェライト系ステンレス鋼を用いた自動車排気系材料。
Timass%/48+Nbmass%/93+Zrmass%/91+ Vmass%/51+Tamass%/181≧Cmass%/12+Nmass%/14・・・・・(1)
高温塩害試験:冷延焼鈍板試験片を26%の食塩水に5分浸漬した後800℃での2時間加熱および5分間冷却し、これを1サイクルとし、10サイクル後、腐食生成物を除去し、質量変化を調べた。 - C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:0.1〜2mass%、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S :0.005mass%以下、および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種を、CおよびNの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、残部はFeおよび不可避不純物よりなり、下記高温塩害試験時の質量変化が201mg/cm 2 以下であることを特徴とする塩化物存在下最高温度800℃以上の高温環境で使用されるフェライト系ステンレス鋼。
Timass%/48+Nbmass%/93+Zrmass%/91+Vmass%/51+Tamass%/181≧Cmass%/12+Nmass%/14・・・・・(1)
高温塩害試験:冷延焼鈍板試験片を26%の食塩水に5分浸漬した後800℃での2時間加熱および5分間冷却し、これを1サイクルとし、10サイクル後、腐食生成物を除去し、質量変化を調べた。 - C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:0.1〜2mass%、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S :0.005mass%以下 および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種をC,Nの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、かつAl/Si(質量比)≧20であり、残部はFeおよび不可避的不純物よりなり、
下記高温塩害試験時の質量変化が201mg/cm 2 以下であるフェライト系ステンレス鋼を用いた廃棄物焼却炉の廃棄ダクト材。
Timass%/48+Nbmass%/93+Zrmass%/91+Vmass%/51+Tamass%/181≧Cmass%/12+Nmass%/14・・・・・(1)
高温塩害試験:冷延焼鈍板試験片を26%の食塩水に5分浸漬した後800℃での2時間加熱および5分間冷却し、これを1サイクルとし、10サイクル後、腐食生成物を除去し、質量変化を調べた。 - C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:0.1〜2mass%、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S:0.005mass%以下、 および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種を、CおよびNの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、かつAl/Si(質量比)≧20であり、残部はFeおよび不可避不純物よりなり、下記高温塩害試験時の質量変化が201mg/cm 2 以下であるフェライト系ステンレス鋼を用いた自動車排気系材料。
Timass%/48+Nbmass%/93+Zrmass%/91+Vmass%/51+Tamass%/181≧Cmass%/12+Nmass%/14・・・・・(1)
高温塩害試験:冷延焼鈍板試験片を26%の食塩水に5分浸漬した後800℃での2時間加熱および5分間冷却し、これを1サイクルとし、10サイクル後、腐食生成物を除去し、質量変化を調べた。 - C :0.1mass%以下、 Si:1mass%以下、
Mn:2mass%以下、 Cr:11〜25mass%、
Ni:0.1〜2mass%、 N :0.1mass%以下、
Al:1〜6mass%、 P :0.04mass%以下、
S:0.005mass%以下、 および、
Ti,Zr,Nb,VおよびTaのうち少なくとも1種を、CおよびNの含有量に応じて、下式(1)を満たす範囲で0.01〜1.0mass%含有し、かつAl/Si(質量比)≧20であり、残部はFeおよび不可避不純物よりなり、下記高温塩害試験時の質量変化が201mg/cm 2 以下であることを特徴とする塩化物存在下最高温度800℃以上の高温環境で使用されるフェライト系ステンレス鋼。
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