JPH07186348A - 高防湿薬品包装用積層ポリマーアロイシート - Google Patents

高防湿薬品包装用積層ポリマーアロイシート

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JPH07186348A
JPH07186348A JP33280193A JP33280193A JPH07186348A JP H07186348 A JPH07186348 A JP H07186348A JP 33280193 A JP33280193 A JP 33280193A JP 33280193 A JP33280193 A JP 33280193A JP H07186348 A JPH07186348 A JP H07186348A
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JP
Japan
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polymer alloy
alloy sheet
resin layer
sheet
laminated
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Application number
JP33280193A
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English (en)
Inventor
Ichiro Matsui
一郎 松居
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、熱変形温度が100℃以下の非晶
性ポリオレフィンと高密度ポリエチレンを配合し分散粒
子径を微細にすることにより、成形加工性、剛性、耐傷
付性、耐衝撃性、耐薬品性、耐水性、防湿性、透明性等
の物性のバランスがきわめて良好でかつ、フィルム、シ
ート等成形加工時の外観及び成形性の優れ、さらに少な
くとも片面に耐油性良好な樹脂層(C)をコーティング
により積層することにより、耐油性が良好であり皮脂等
によるストレスクラックなどの問題無い新規な高防湿薬
品包装用積層ポリマーアロイシートを提供すること。 【構成】 熱変形温度が100℃以下の非晶性ポリオレ
フィン(A)と高密度ポリエチレン(B)を配合してな
るなる樹脂層の少なくとも片面に耐油性良好な樹脂層
(C)をコーティングにより積層してなる高防湿薬品包
装用積層ポリマーアロイシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出成形等によりシー
トあるいは、フィルム等として利用できる新規な高防湿
薬品包装用積層シートに関するものである。更に詳しく
は外観、成形性、防湿性、透明性、耐衝撃性、耐油性に
優れた新規なシートであり、一般にPTPと称される固
形剤包装用に使用される高防湿薬品包装用積層シートに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品包装の分野で、固形剤包装用とし
て一般に用いられているPTP包装用シートには、従来
からポリ塩化ビニール(以下、PVCと略記する)樹脂
からなるシートが用いられている。PVC樹脂シートは
PTP包装に要求される特性をほぼ満足する優れたシー
トであるが、防湿特性が劣るため、防湿を必要とする製
剤に対しては、PTP包装をした後、さらにアルミ箔を
含む構成のフィルムによりピロー包装を行うか、あるい
は、PVC樹脂シートにポリ塩化ビニリデン(以下、P
VDCと略記する)樹脂をコーティングした複合シート
を用いることで防湿特性を補う方法がとられてきた。し
かし、これらの方法は、工数が増えるほか、包材コスト
のアップにつながる。また、最近の脱PVCの動向とP
VC樹脂よりも防湿性が優れているということから、ポ
リプロピレン樹脂からなるシートも用いられているが、
成形性が悪いという欠点があり、また高い防湿性の必要
な製剤用途には使用に限界があった。非晶性ポリオレフ
ィンは、高い防湿特性および透明性を有し、さらに電気
的性質、機械的強度、成形性、寸法安定性に優れた特性
を持っているが、非常に脆く、押出成形等により作製し
たシートあるいはフィルムは、実用的には耐衝撃性が不
足しており、非晶性ポリオレフィンの特性を損なわず強
靭化することが望まれている。又、非晶性ポリオレフィ
ンは、非晶性であるが故に耐油性が悪く、ストレスのか
かった状態で皮脂等がシート表面につくと微細なクラッ
クが生じるという欠点がある。これらの欠点を改良の
為、結晶性ポリマーとガラス転移点の高いジシクロペン
タジエンの開環重合体の水素化物とを組み合わせた複合
シートにする方法が特開平4−272937に例示され
ているが、この発明の複合シートは耐衝撃性に優れるも
のの、成形性が悪く防湿性に劣る結晶性樹脂がリッチな
シートであり、又、成形しにくいガラス転移点の高いジ
シクロペンタジエンの開環重合体の水素化物を組み合わ
せおり、高防湿薬品包装用シートとしては使用が困難な
ものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱変形温度
が100℃以下の非晶性ポリオレフィンと高密度ポリエ
チレンを配合し分散粒子径を微細にすることにより、成
形加工性、剛性、耐傷付性、耐衝撃性、耐薬品性、耐水
性、防湿性、透明性等の物性のバランスがきわめて良好
でかつ、フィルム、シート等成形加工時の外観及び成形
性の優れ、さらに少なくとも片面に耐油性良好な樹脂層
(C)をコーティングにより積層することにより、耐油
性が良好であり皮脂等によるストレスクラックなどの問
題無い新規な高防湿薬品包装用積層ポリマーアロイシー
トを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱変形温度が
100℃以下の非晶性ポリオレフィン(A)と高密度ポ
リエチレン(B)を配合してなるなる樹脂層の少なくと
も片面に耐油性良好な樹脂層(C)をコーティングによ
り積層してなることを特徴とする高防湿薬品包装用積層
ポリマーアロイシートに関するものである。コーティン
グされる樹脂層(C)は耐油性の悪い非晶性ポリオレフ
ィン(A)と高密度ポリエチレン(B)とを配合してな
る樹脂層を、皮脂等によるストレスクラックから保護す
るための層であり、片面のみに積層する場合は、PTP
成形物になった場合に外側にでる側に設けなければなら
ない。
【0005】一般に、二種以上の樹脂を組み合わせた場
合に透明性良好なものを得るためには、各々の樹脂の屈
折率がほとんど同じものを選ぶことと、分散粒子径をミ
クロに分散させることが考えられる。本発明の場合は、
樹脂としては屈折率がほぼ同一で且つ防湿性が良好であ
り、又同じポリオレフィン系樹脂のため相溶性に優れる
2種の樹脂を組み合わせ、成形性、防湿性に優れる熱変
形温度が100℃以下の非晶性ポリオレフィン(A)を
海成分とし、且つ島成分の高密度ポリエチレン(B)を
微細に分散させることによりはじめて成形加工性、剛
性、耐傷付性、耐衝撃性、防湿性、透明性等の物性のバ
ランスがきわめて良好でかつ、フィルム、シート等成形
加工時の外観及び成形性の優れた新規な高防湿薬品包装
用ポリマーアロイシートが得られ、更にコーティング層
(C)を積層することにより、耐油性、耐薬品性の優れ
た新規な高防湿薬品包装用積層ポリマーアロイシートが
得られることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0006】本発明に、用いられる熱変形温度が100
℃以下の非晶性ポリオレフィン(A)とは、環状オレフ
ィン構造を有する重合体であり、その構造及び性質より
非晶性ポリオレフィンと言える。熱変形温度が100℃
以下の非晶性ポリオレフィンの例としては、例えば、下
記の一般式で表される非晶性重合体である。 (ただし、式中nは1以上の正の整数、mは1以上の正
の整数、R1は水素原子、ハロゲン原子、CH2CH
3基、又はC642基を表し、R2は水素原子、炭化水
素基、アルコキシ基、ハロゲン化炭化水素基又はハロゲ
ン原子を示す。また、Xはシクロペンタジエンないしそ
の誘導体とノルボルナジエンないしその誘導体との付加
反応物もしくはその水素添加物、又はジシクロペンタジ
エンないしその誘導体とエチレンとの付加反応物を表
す。)
【0007】シクロペンタジエンないしその誘導体とノ
ルボルナジエンないしその誘導体との付加反応物の水素
添加物、又はジシクロペンタジエンないしその誘導体と
エチレンとの付加反応物の一般式は下記に示すものであ
る。
【化1】 (ただし、式中nは1以上の正の整数であり、R1〜R
12はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、及び炭
化水素基より選ばれる原子もしくは基を示し、R9〜R
12は、互いに結合して単環又は多環を形成していてもよ
い。)
【0008】上記、シクロペンタジエンないしその誘導
体とノルボルナジエンないしその誘導体との付加反応物
の水素添加物、又はジシクロペンタジエンないしその誘
導体とエチレンとの付加反応物としては、例えば、テト
ラシクロ−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ−3
−ドデセン、8−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−プロピルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ブチル
テトラシクロ−3−ドデセン、8−イソブチルテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−ヘキシルテトラシクロ−3−
ドデセン、8−ステアリルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、5,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、
2,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8,
9−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチル
−9−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、11,12
−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、2,7,9−
トリメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−エチル−
2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−イ
ソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、9,11,12−トリメチルテトラシクロ−3−ド
デセン、9−エチル−11,12−ジメチルテトラシク
ロ−3−ドデセン、9−イソブチル−11,12−ジメ
チルテトラシクロ−3−ドデセン、5,8,9,10−
テトラメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリ
デンテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリデン−9
−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリデン
−9−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリ
デン−9−イソプロピルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−エチリデン−9−ブチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、8−n−プロピリデンテトラシクロ−3−ドデセ
ン、8−n−プロピリデン−9−メチルテトラシクロ−
3−ドデセン、8−n−プロピリデン−9−エチルテト
ラシクロ−3−ドデセン、8−n−プロピリデン−9−
イソプロピルテトラシクロ−3−ドデセン、8−n−プ
ロピリデン−9−ブチルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−イソプロピリデンテトラシクロ−3−ドデセン、8
−イソプロピリデン−9−メチルテトラシクロ−3−ド
デセン、8−イソプロピリデン−9−エチルテトラシク
ロ−3−ドデセン、8−イソプロピリデン−9−イソプ
ロピルテトラシクロ−3−ドデセン、8−イソプロピリ
デン−9−ブチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ク
ロロテトラシクロ−3−ドデセン、8−ブロモテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−フルオロテトラシクロ−3−
ドデセン、8,9−ジクロロテトラシクロ−3−ドデセ
ン、ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン、12−メチルヘ
キサシクロ−4−ヘプタデセン、12−エチルヘキサシ
クロ−4−ヘプタデセン、12−イソブチルヘキサシク
ロ−4−ヘプタデセン、1,6,10−トリメチル−1
2−イソブチルヘキサシクロ−4−ヘプタデセン、オク
タシクロ−5−ドコセン、15−メチルオクタシクロ−
5−ドコセン、15−エチルオクタシクロ−5−ドコセ
ン、ペンタシクロ−4−ヘキサデセン、1,3−ジメチ
ルペンタシクロ−4−ヘキサデセン、1,6−ジメチル
ペンタシクロ−4−ヘキサデセン、15,16−ジメチ
ルペンタシクロ−4−ヘキサデセン、ヘプタシクロ−5
−エイコセン、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン、ペ
ンタシクロ−4−ペンタデセン、1,3−ジメチルペン
タシクロ−4−ペンタデセン、1,6−ジメチルペンタ
シクロ−4−ペンタデセン、14,15−ジメチルペン
タシクロ−4−ペンタデセン、ペンタシクロ−4,10
−ペンタデカジエン等が挙げられる。また、スチレン誘
導体としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチル
スチレン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、
p−クロルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチル
スチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−クロロエチルスチレン、p−メチル−α−メチ
ルスチレンなどが用いられる。なお、これらは2種類以
上の混合物としても使用できる。
【0009】本発明に、用いられる高密度ポリエチレン
(B)は、密度が0.94〜0.98(g/ml)のもの
であり、その中でも0.96〜0.98(g/ml)のも
のが好ましく用いられる。また、透湿度は1.0(g/
2 ・24hr/0.1mm)以下のものであり、低い
ものが好ましく用いられる。本発明に用いられる樹脂に
は、必要に応じて基本的性質を損なわない範囲で添加
剤、例えば染顔料、安定剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤及び柔軟性を付与
するエラストマー等も添加することもできる。本発明に
おける、非晶性ポリオレフィン(A)と高密度ポリエチ
レン(B)とを配合してなる樹脂層となる被コーティン
グ・シートの製造方法としては、特に限定するものでは
ないが、押出機により樹脂を溶融押出してTダイに導い
てシート化する押出法等の一般的な方法が用いられる。
本発明でコーティングにより積層される、耐油性良好な
樹脂層(C)としては、ウレタン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩酢
ビ系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、エポキシ系
樹脂等の中から選ばれ、乾燥・効果形態として、水又は
溶剤蒸発乾燥型、イソシアネート架橋等の架橋反応型、
UV硬化等の放射線硬化型などのものが用いられる。な
お、シートとの密着性を上げるために、シートの塗布面
にコロナ処理を行ったり、プライマー処理等を行っても
差し支えない。本発明で用いられるコーティング方法と
しては、特に限定するものではないがグラビアコーティ
ング法、ロールコーティング法、ディップコーティング
法等の一般的な方法が用いられる。本発明のシートの全
体厚みについては特に限定するものではないが、0.2
〜0.5mmの範囲であり、特に0.25〜0.40mm
の範囲がPTP用包材の厚みとしては適当である。積層
されるコーティング層の厚みについても特に限定するも
のではないが、なるべく薄くしたほうがよく、好ましく
は0.005mm以下である。
【0010】
【実施例】以下実施例により、本発明を説明するが、こ
れは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるもの
ではない。(A)、(B)各成分として下記に示す原材
料を用い、表1及び表2に示す配合比率で混合し、2軸
押出機を用いて溶融混練してポリマーアロイ材料を作製
した。得られたポリマーアロイ材料を、Tダイ押出法に
より、溶融押出しし、0.30mm厚みのシートを作製
した。 (実施例1〜3) (A)成分としては、アペルAPL6509[APO
;熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2) 三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V[HDPE;密度0.961g/cm3(JIS K
6760) 昭和電工(株)製]を使用した。 (実施例4〜6) (A)成分としては、アペルAPL6011[APO
;熱変形温度95℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2) 三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD S6002
[HDPE;密度0.954g/cm3(JIS K6
760) 昭和電工(株)製]を使用した。 (比較例1) (A)成分として、アペルAPL6509[APO;
三井石油化学工業(株)製]を使用した。 (比較例2) (A)成分としては、アペルAPL6509[APO
;熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2) 三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V(HDPE;密度0.961g/cm3(JIS K
6760) 昭和電工(株)製]を使用した。 (比較例3) (A)成分としては、アペルAPL6515[APO
;熱変形温度125℃(ASTM D648 18.
6Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V[HDPE;密度0.961g/cm3(JIS K
6760)昭和電工(株)製]を使用した。
【0011】 上記単層シートに、コーティング樹脂材料(C)として
下記に示すウレタン系コーティング剤を、グラビアコー
ターを用い、コーティング層の厚みが0.003mmの
塗膜をシートの片面に積層した。 ・主剤 タケラック A−385[武田薬品
工業(株)製] ・硬化剤 タケネート A−50 [武田薬品
工業(株)製] ・溶剤 酢酸エチル ・配合比(重量) 主剤/硬化剤=6/1
【0012】(実施例7)実施例2と同材料、同配合の
ポリマーアロイ材料を用いた0.30mm厚みの単層シ
ートの片面にコーティング樹脂材料(C)として、下記
のアクリル系コーティング剤を上記と同様の方法で塗膜
を形成した。 ・主剤 SF−512LV[大日本インキ化学工
業(株)] ・希釈剤 ダイレジューサーC−20[大日本イン
キ化学工業(株)] (比較例4)実施例2と同材料、同配合のポリマーアロ
イ材料をTダイから溶融押出しし0.3mm厚みの単層
シートを作製した。実施例1〜7および比較例1〜4の
シートについて下記に示す方法で評価を行った。 (防湿性)JIS−Z0208に基づいて条件B、即ち
温度40℃、相対湿度90%で測定した。 (耐ストレスクラック)シート1を40mm×15mm
の短冊状にカットし、図1に示すコの字型の治具にアー
チ形にセットし、アーチの頂上部(▼印)に「皮脂」を
塗布、シートの変化を目視で観察した。変化のない物を
○、クラックの生じた物を×とした。 (デュポン衝撃試験)JIS−K−7211に準拠した
方法で、23℃及び−20℃で測定した。 (PTP成型機適性)PTP成型機(シー・ケー・ディ
ー社製 FBP−M2)を用い、成形温度を110℃か
ら125℃まで5℃毎に変えて成形テストを行い、成形
性について、成形部全体の厚みがほぼ均一なものを○、
偏肉の激しいものを×、またその中間を△として判定し
た。以上の評価結果を表3および表4に示した。
【0013】
【0014】 表3及び表4から総合的にみて、本発明のシートは高防
湿薬品包装用シートとして優れた特性を有している。
【0015】
【発明の効果】本発明による高防湿薬品包装用積層シー
トは、通常の熱可塑性シートに用いられている加工方
法、例えば押出成形、コーティング等により、容易に積
層シートに加工され、防湿特性、透明性、剛性、耐傷付
性、耐衝撃性、耐薬品性、耐水性等の物性のバランスが
きわめて良好でかつ、フィルム、シート等成形加工時の
外観及び成形性が優れ、さらに耐油性が良好であり皮脂
等によるストレスクラックなどの問題無い新規な高防湿
薬品包装用多層シートである。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐ストレスクラックの測定方法を示す断面図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明に、用いられる高密度ポリエチレン
(B)は、密度が0.94〜0.98(g/ml)のもの
であり、その中でも0.96〜0.98(g/ml)のも
のが好ましく用いられる。また、透湿度は1.0(g/
2 ・24hr/0.1mm)以下のものであり、低い
ものが好ましく用いられる。本発明に用いられる樹脂に
は、必要に応じて基本的性質を損なわない範囲で添加
剤、例えば染顔料、安定剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤及び柔軟性を付与
するエラストマー等も添加することもできる。本発明に
おける、非晶性ポリオレフィン(A)と高密度ポリエチ
レン(B)とを配合してなる樹脂層となる被コーティン
グ・シートの製造方法としては、特に限定するものでは
ないが、押出機により樹脂を溶融押出してTダイに導い
てシート化する押出法等の一般的な方法が用いられる。
本発明でコーティングにより積層される、耐油性良好な
樹脂層(C)としては、ウレタン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩酢
ビ系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、エポキシ系
樹脂等の中から選ばれ、乾燥・硬化形態として、水又は
溶剤蒸発乾燥型、イソシアネート架橋等の架橋反応型、
UV硬化等の放射線硬化型などのものが用いられる。な
お、シートとの密着性を上げるために、シートの塗布面
にコロナ処理を行ったり、プライマー処理等を行っても
差し支えない。本発明で用いられるコーティング方法と
しては、特に限定するものではないがグラビアコーティ
ング法、ロールコーティング法、ディップコーティング
法等の一般的な方法が用いられる。本発明のシートの全
体厚みについては特に限定するものではないが、0.2
〜0.5mmの範囲であり、特に0.25〜0.40mm
の範囲がPTP用包材の厚みとしては適当である。積層
されるコーティング層の厚みについても特に限定するも
のではないが、なるべく薄くしたほうがよく、好ましく
は0.005mm以下である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【実施例】以下実施例により、本発明を説明するが、こ
れは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるもの
ではない。(A)、(B)各成分として下記に示す原材
料を用い、表1及び表2に示す配合比率で混合し、2軸
押出機を用いて溶融混練してポリマーアロイ材料を作製
した。得られたポリマーアロイ材料を、Tダイ押出法に
より、溶融押出しし、0.30mm厚みのシートを作製
した。 (実施例1〜3) (A)成分としては、アペルAPL6509[APO
;熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2) 三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V[HDPE;密度0.961g/cm3(JIS K
6760) 昭和電工(株)製]を使用した。 (実施例4〜6) (A)成分としては、アペルAPL6011[APO
;熱変形温度95℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2) 三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD S6002
[HDPE;密度0.954g/cm3(JIS K6
760) 昭和電工(株)製]を使用した。 (比較例1) (A)成分として、アペルAPL6509[APO;
三井石油化学工業(株)製]を使用した。 (比較例2) (A)成分としては、アペルAPL6509[APO
;熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2) 三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V(HDPE;密度0.961g/cm3(JIS K
6760) 昭和電工(株)製]を使用した。 (比較例3) (A)成分としては、アペルAPL6515[APO
;熱変形温度125℃(ASTM D648 18.
6Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD S6002
[HDPE;密度0.954g/cm3(JIS K6
760)昭和電工(株)製]を使用した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 表3及び表4から総合的にみて、本発明のシートは高防
湿薬品包装用シートとして優れた特性を有している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【発明の効果】本発明による高防湿薬品包装用積層シー
トは、通常の熱可塑性シートに用いられている加工方
法、例えば押出成形、コーティング等により、容易に積
層シートに加工され、防湿特性、透明性、剛性、耐傷付
性、耐衝撃性、耐薬品性、耐水性等の物性のバランスが
きわめて良好でかつ、フィルム、シート等成形加工時の
外観及び成形性が優れ、さらに耐油性が良好であり皮脂
等によるストレスクラックなどの問題無い新規な高防湿
薬品包装用層シートである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変形温度が100℃以下の非晶性ポリ
    オレフィン(A)と高密度ポリエチレン(B)を配合し
    てなるなる樹脂層の少なくとも片面に耐油性良好な樹脂
    層(C)をコーティングにより積層してなることを特徴
    とする高防湿薬品包装用積層ポリマーアロイシート。
  2. 【請求項2】 非晶性ポリオレフィン(A)と高密度ポ
    リエチレン(B)の配合比率が98重量%:2重量%〜
    45重量%:55重量%である請求項1の高防湿薬品包
    装用積層ポリマーアロイシート。
  3. 【請求項3】 高密度ポリエチレン(B)の密度が0.
    960以上である請求項1又は2記載の高防湿薬品包装
    用積層ポリマーアロイシート。
  4. 【請求項4】 非晶性ポリオレフィン(A)が、シクロ
    ペンタジエンないしその誘導体とノルボルナジエンない
    しその誘導体との付加反応物と、エチレン、ブタジエ
    ン、又はスチレン誘導体から選ばれた1種以上の不飽和
    単量体との共重合体、又はその水素添加物である請求項
    1、2又は3記載の高防湿薬品包装用積層ポリマーアロ
    イシート。
  5. 【請求項5】 非晶性ポリオレフィン(A)が、ジシク
    ロペンタジエンないしその誘導体とエチレンとの付加反
    応物と、エチレン、ブタジエン、又はスチレン誘導体か
    ら選ばれた1種以上の不飽和単量体との共重合体である
    請求項1、2又は3記載の高防湿薬品包装用積層ポリマ
    ーアロイシート。
JP33280193A 1993-12-27 1993-12-27 高防湿薬品包装用積層ポリマーアロイシート Pending JPH07186348A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013076056A (ja) * 2011-09-13 2013-04-25 Sumitomo Bakelite Co Ltd 包装用シート
JP2013249388A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂シートおよびプレススルーパック包装体

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