JPH0884763A - 薬品包装用透明高防湿積層シート - Google Patents

薬品包装用透明高防湿積層シート

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JPH0884763A
JPH0884763A JP6225300A JP22530094A JPH0884763A JP H0884763 A JPH0884763 A JP H0884763A JP 6225300 A JP6225300 A JP 6225300A JP 22530094 A JP22530094 A JP 22530094A JP H0884763 A JPH0884763 A JP H0884763A
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JP
Japan
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resin layer
dodecene
amorphous polyolefin
derivative
laminated sheet
Prior art date
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Application number
JP6225300A
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English (en)
Inventor
Ichiro Matsui
一郎 松居
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、非晶性ポリオレフィン樹脂層
(A)、ポリプロピレン樹脂層(B)、およびエチレン
−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層(C)をB/C/
A/C/B、またはB/A/C/Bの順に積層すること
により、外観、透明性、成形性、防湿性、耐衝撃性等に
優れ、さらに耐油性が良好であり皮脂等によるストレス
クラックなどの問題無く、酸素等のガスバリヤー性にも
優れた薬品包装用透明高防湿積層シートを提供すること
を目的とするものである。 【構成】 熱変形温度が100℃以下の非晶性ポリオレ
フィン樹脂層(A)、ポリプロピレン樹脂層(B)、お
よびエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層
(C)をB/C/A/C/B、またはB/A/C/Bの
順に積層してなることを特徴とする薬品包装用透明高防
湿積層シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出成形等により透明
性を必要とする薬品包装用シートあるいは、フィルム等
として利用できる新規な薬品包装用透明高防湿積層シー
トに関するものである。更に詳しくは、非晶性ポリオレ
フィン樹脂を使用することにより得られる、外観、透明
性、成形性、防湿性、酸素ガスバリヤー性、耐衝撃性等
に優れた新規な透明シートであり、一般にPTPと称さ
れる固形剤包装用に使用される薬品包装用透明高防湿積
層シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品包装の分野で、固形剤包装用とし
て一般に用いられているPTP包装用シートには、従来
からポリ塩化ビニル(以下、PVCと略記する)樹脂か
らなるシートが用いられる。PVC樹脂シートは、PT
P包装に要求される特性をほぼ満足する優れたシートで
あるが、防湿特性が劣るため、高防湿を必要とする製剤
に対しては、PTP包装をした後、更にアルミ箔を含む
構成のフィルムによりピロー包装を行うか、あるいはP
VC樹脂シートにポリ塩化ビニリデン(以下、PVDC
と略記する)樹脂をコーティングした複合シートを用い
ることで防湿性を補う方法がとられてきた。しかし、こ
れらの方法は、工数が増え、包材のコストアップにつな
がっている。また、最近の脱PVCの動向とPVC樹脂
より防湿性が優れているということよりポリプロピレン
(以下、PPと略記する)樹脂からなるシートも用いら
れているが、PPは成形性が悪いことと、かなり高い防
湿性を必要とする製剤についてはPPでは防湿性が不足
しており、使用可能な範囲がかなり限定されているのが
現状である。非晶性ポリオレフィンは、機械的強度、成
形性、透明性、寸法安定性に優れ、特に防湿性において
は非常に優れた特性を持っているが、非常に脆く、押出
成形等により作製したシートあるいはフィルムは、実用
的には耐衝撃性が不足している。又、非晶性ポリオレフ
ィンは、耐油性が悪く、ストレスのかかった状態で皮脂
等がシート表面につくと微細なクラックが生じるという
欠点がある。この非晶性ポリオレフィンの欠点を改良の
為、種々の検討が行われているが、非晶性ポリオレフィ
ンの特性をすべて損なわず強靭化されたものはなく、非
晶性ポリオレフィンの特徴、中でも特に優れた透明性・
防湿性・成形性を損なわず強靭化することが望まれてい
る。又、製剤の中には水分だけではなく、酸素ガス等に
よっても薬効が損なわれるものも最近多く、酸素等のガ
スバリヤー性をも合わせ持ったシートが望まれるように
なってきており、従来のPVC樹脂シートでは対応でき
ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非晶性ポリ
オレフィン樹脂層(A)、ポリプロピレン樹脂層
(B)、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
樹脂層(C)をB/C/A/C/B、またはB/A/C
/Bの順に積層することにより、外観、透明性、成形
性、防湿性、耐衝撃性等に優れ、さらに耐油性が良好で
あり皮脂等によるストレスクラックなどの問題無く、酸
素等のガスバリヤー性にも優れた薬品包装用透明高防湿
積層シートを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱変形温度が
100℃以下の非晶性ポリオレフィン樹脂層(A)、ポ
リプロピレン樹脂層(B)、およびエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体けん化物樹脂層(C)をB/C/A/C/
B、またはB/A/C/Bの順に積層してなることを特
徴とする薬品包装用透明高防湿積層シートに関するもの
である。本発明における多層シートの製造方法として
は、特に限定するものではないが、数台の押出機により
樹脂を溶融押出して多層ダイ、あるいはフィードブロッ
クに導いてシート化する共押出法や、各層を形成する単
層のシートまたはフィルムを適当な接着剤を用いて貼り
合わせるドライラミネート法、その他の方法が用いられ
る。なお、共押出法により多層シートを形成する場合に
は、非晶性ポリオレフィン(A)とポリプロピレン
(B)との間に適当な接着性樹脂層を設けたほうが好ま
しい。
【0005】本発明における熱変形温度が100℃以下
の非晶性ポリオレフィン樹脂層(A)に用いられるもの
は、環状オレフィン構造を有する重合体であり、その構
造及び性質より非晶性ポリオレフィンと言える。熱変形
温度が100℃以下の非晶性ポリオレフィンの例として
は、下記の様な物が挙げられる。例えば、下記の一般式
で表される非晶性重合体である。 (ただし、式中nは1以上の正の整数、mは1以上の正
の整数、R1 は水素原子、ハロゲン原子、CH3CH
2基、又はC642基を表し、R2は水素原子、炭化水
素基、アルコキシ基、ハロゲン化炭化水素基又はハロゲ
ン原子を示す。また、Xはシクロペンタジエンないしそ
の誘導体とノルボルナジエンないしその誘導体との付加
反応物もしくはその水素添加物、又はジシクロペンタジ
エンないしその誘導体とエチレンとの付加反応物を表
す。)
【0006】シクロペンタジエンないしその誘導体とノ
ルボルナジエンないしその誘導体との付加反応物の水素
添加物、又はジシクロペンタジエンないしその誘導体と
エチレンとの付加反応物の一般式は下記に示すものであ
る。
【化1】 (ただし、式中nは1以上の正の整数であり、R1 〜R
12はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、及び炭
化水素基より選ばれる原子もしくは基を示し、R9 〜R
12は、互いに結合して単環又は多環を形成していてもよ
い。)
【0007】上記、シクロペンタジエンないしその誘導
体とノルボルナジエンないしその誘導体との付加反応物
の水素添加物、又はジシクロペンタジエンないしその誘
導体とエチレンとの付加反応物としては、例えば、テト
ラシクロ−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ−3
−ドデセン、8−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−プロピルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ブチル
テトラシクロ−3−ドデセン、8−イソブチルテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−ヘキシルテトラシクロ−3−
ドデセン、8−ステアリルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、5,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、
2,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8,
9−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチル
−9−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、11,12
−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、2,7,9−
トリメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−エチル−
2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−イ
ソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、9,11,12−トリメチルテトラシクロ−3−ド
デセン、9−エチル−11,12−ジメチルテトラシク
ロ−3−ドデセン、9−イソブチル−11,12−ジメ
チルテトラシクロ−3−ドデセン、5,8,9,10−
テトラメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリ
デンテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリデン−9
−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリデン
−9−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリ
デン−9−イソプロピルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−エチリデン−9−ブチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、8−n−プロピリデンテトラシクロ−3−ドデセ
ン、8−n−プロピリデン−9−メチルテトラシクロ−
3−ドデセン、8−n−プロピリデン−9−エチルテト
ラシクロ−3−ドデセン、8−n−プロピリデン−9−
イソプロピルテトラシクロ−3−ドデセン、8−n−プ
ロピリデン−9−ブチルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−イソプロピリデンテトラシクロ−3−ドデセン、8
−イソプロピリデン−9−メチルテトラシクロ−3−ド
デセン、8−イソプロピリデン−9−エチルテトラシク
ロ−3−ドデセン、8−イソプロピリデン−9−イソプ
ロピルテトラシクロ−3−ドデセン、8−イソプロピリ
デン−9−ブチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ク
ロロテトラシクロ−3−ドデセン、8−ブロモテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−フルオロテトラシクロ−3−
ドデセン、8,9−ジクロロテトラシクロ−3−ドデセ
ン、ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン、12−メチルヘ
キサシクロ−4−ヘプタデセン、12−エチルヘキサシ
クロ−4−ヘプタデセン、12−イソブチルヘキサシク
ロ−4−ヘプタデセン、1,6,10−トリメチル−1
2−イソブチルヘキサシクロ−4−ヘプタデセン、オク
タシクロ−5−ドコセン、15−メチルオクタシクロ−
5−ドコセン、15−エチルオクタシクロ−5−ドコセ
ン、ペンタシクロ−4−ヘキサデセン、1,3−ジメチ
ルペンタシクロ−4−ヘキサデセン、1,6−ジメチル
ペンタシクロ−4−ヘキサデセン、15,16−ジメチ
ルペンタシクロ−4−ヘキサデセン、ヘプタシクロ−5
−エイコセン、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン、ペ
ンタシクロ−4−ペンタデセン、1,3−ジメチルペン
タシクロ−4−ペンタデセン、1,6−ジメチルペンタ
シクロ−4−ペンタデセン、14,15−ジメチルペン
タシクロ−4−ペンタデセン、ペンタシクロ−4,10
−ペンタデカジエン等が挙げられる。
【0008】また、スチレン誘導体としては、例えばス
チレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−クロルス
チレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、o
−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−クロロエチルスチ
レン、p−メチル−α−メチルスチレンなどが用いられ
る。なお、これらは2種類以上の混合物としても使用で
きる。
【0009】また、非晶性ポリオレフィン(A)の他の
例としては、下記の一般式の様なものも挙げられる。
【化2】 (ただし、式中nは0又は1以上の正の整数、mは1以
上の正の整数であり、R1〜R4は、水素原子、又は炭化
水素基である。)
【0010】上記、テトラシクロ−3−ドデセンないし
その誘導体の例としては、テトラシクロ−3−ドデセ
ン、5,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、
2,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、1
1,12−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、2,
7,9−トリメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−
エチル−2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、9−イソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ−
3−ドデセン、9,11,12−トリメチルテトラシク
ロ−3−ドデセン、9−エチル−11,12−ジメチル
テトラシクロ−3−ドデセン、9−イソブチル−11,
12−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、5,8,
9,10−テトラメチルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチルテ
トラシクロ−3−ドデセン、8−プロピルテトラシクロ
−3−ドデセン、8−ヘキシルテトラシクロ−3−ドデ
セン、8−ステアリルテトラシクロ−3−ドデセン、
8,9−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−メ
チル−9−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−シ
クロヘキシルテトラシクロ−3−ドデセン、8−イソブ
チルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ブチルテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−エチリデンテトラシクロ−3
−ドデセン、8−エチリデン−9−メチルテトラシクロ
−3−ドデセン、8−エチリデン−9−エチルテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−エチリデン−9−イソプロピ
ルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチリデン−9−
ブチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−n−プロピリ
デンテトラシクロ−3−ドデセン、8−n−プロピリデ
ン−9−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−n−
プロピリデン−9−エチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、8−n−プロピリデン−9−イソプロピルテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−n−プロピリデン−9−ブチ
ルテトラシクロ−3−ドデセン、8−イソプロピリデン
テトラシクロ−3−ドデセン、8−イソプロピリデン−
9−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−イソプロ
ピリデン−9−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、8
−イソプロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ−
3−ドデセン、8−イソプロピリデン−9−ブチルテト
ラシクロ−3−ドデセン等が挙げられる。
【0011】また、ビシクロヘプト−2−エンないしそ
の誘導体の例としては、ビシクロヘプト−2−エン、6
−メチルビシクロヘプト−2−エン、5,6−ジメチル
ビシクロヘプト−2−エン、1−メチルビシクロヘプト
−2−エン、6−エチルビシクロヘプト−2−エン、6
−n−ブチルビシクロヘプト−2−エン、6−イソブチ
ルビシクロヘプト−2−エン、7−メチルビシクロヘプ
ト−2−エン等が挙げられる。非晶性ポリオレフィン
は、70〜170℃の範囲の熱変形温度を有しており、
使用される用途により最適なものを選ぶことが可能であ
り、PTP包装用シート等の真空成形性を要求される用
途では、熱変性温度が100℃以下のものを用いること
が好ましい。
【0012】本発明におけるポリプロピレン樹脂層
(B)には、プロピレンのホモポリマー及びエチレン−
プロピレン共重合体、あるいはこれらのブレンド物の中
から適当なものが用いられる。さらに、結晶核剤、石油
樹脂等を適量添加しても差し支えない。また、積層方法
がドライラミネート等の場合には、これらの樹脂から一
般に作製されるフィルムあるいはシートで、延伸されて
いないものが好ましい。本発明におけるエチレン−酢酸
ビニル共重合体けん化物樹脂層(C)には、エチレン含
有率が25〜75モル%で、共重合体中の酢酸ビニルに
対するけん化度が90%以上のものが用いられる。また
(B)層と同様に、積層方法がドライラミネート等の場
合には、これらの樹脂から一般に作製されるフィルムあ
るいはシートで、延伸されていないものが好ましい。
【0013】本発明のシートの全体厚みについては特に
限定するものではないが、0.2〜0.5mmの範囲であ
り、特に0.25〜0.40mmの範囲がPTP用包材の
厚みとしては適当である。各層厚みについても特に限定
するものではないが、非晶性ポリオレフィン樹脂層
(A)およびエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹
脂層(C)の厚みについては、要求される防湿性やガス
バリヤー性に応じて必要な厚みに設計する必要がある。
また最外層となるポリプロピレン樹脂層(B)の厚みに
ついては0.005〜0.03mmが適当である。これよ
り薄いとPTP成形機での機械適性が悪くなり、また厚
いと非晶性ポリオレフィン樹脂層(A)およびエチレン
−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層(C)の厚みが薄
くなってしまい、必要とする防湿性とガスバリヤー性が
が得られないことがある。
【0014】
【実施例】以下実施例により、本発明を説明するが、こ
れは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるもの
ではない。 (実施例1)非晶性ポリオレフィン(A)の原材料とし
て、アペルAPL−6509T[三井石油化学(株)製、
熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6Kg/c
m2)]を使用しTダイ押出法により、溶融押出しし、厚
み0.23mmの単層シートを作製した。上記単層シー
ト、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂フィル
ム[エバールフィルムEF−F、(株)クラレ製 厚み
0.012mm]、及び無延伸ポリプロピレンフィルム
[CP無延伸ポリプロピレンフィルム EC 東セロ
(株)製0.02mm]を、ウレタン系接着剤を介して、ド
ライラミネート法でラミネートし、層構成B/C/A/
C/B、トータル0.3mm厚の多層シートを作製した。 (実施例2)実施例1と同様の方法で作製した、非晶性
ポリオレフィン(A)からなる厚み0.24mmの単層シ
ートと、他の材料は実施例1と同じものを用い、層構成
B/A/C/B、トータル0.3mm厚の多層シートを作
製した。 (実施例3)下記に示す原材料を用い、B/接着層/C
/接着層/A/接着層/C/接着層/Bの層構成の0.
3mm厚みの多層シートを共押出法により作製した。な
お、各層厚みは、20/3/10/3/228/3/1
0/3/20μmとした。 ・非晶性ポリオレフィン(A) アペル APL−6509T[三井石油化学(株)製] ・ポリプロピレン(B) 三井ポリプロ JHH−G[三井東圧化学(株)製] ・エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂層(C) エバール EP−F 101[クラレ(株)製] ・接着層 APL−6509Tとセプトン2104[クラレ(株)
製]とセプトン2002とを50:38:12の比率で
溶融混練したもの
【0015】(比較例1)実施例1と同様の方法で非晶
性ポリオレフィン(A)として、アペル APL−65
09T[三井石油化学(株)製]を用い、0.3mm厚みの
単層シートを作製した。 (比較例2)非晶性ポリオレフィン(A)として、アペ
ルAPL−6515[三井石油化学(株)製、熱変形温度
125℃(ASTM D648 18.6Kg/cm2)]を
使用する以外は実施例1と同様の方法で、トータル0.
3mmの多層シート作製した。 (比較例3)実施例1と同様の方法で作製した、非晶性
ポリオレフィン(A)からなる厚み0.255mmの単層
シートと、実施例1と同じ無延伸ポリプロピレンフィル
ムを用い、層構成B/A/B、トータル0.3mm厚の多
層シートをドライラミネート法により作製した。
【0016】実施例1〜3および比較例1〜3のシート
について下記に示す方法で評価を行った。 (防湿性)JIS−Z−0208に基づいて条件B、即
ち温度40℃、相対湿度90%で測定した。 (酸素透過度)JIS−K−7126に基づいてB法
(等圧法)により測定した。 (耐ストレスクラック)シートをを40mm×150mmの
短冊状にカットし、第1図に示すコの字型の治具にアー
チ形にセットし、アーチの頂上部(▼印)に「皮脂」を
塗布、シートの変化を目視で観察した。変化のない物を
○、クラックの生じた物を×とした。 (デュポン衝撃試験)JIS−K−7211に準拠した
方法で、23℃および -20℃で測定した。 (PTP成型機適性)PTP成型機(シー・ケー・ディ
ー社製 FBP−M2)を用い、成形温度を120℃か
ら140℃まで5℃毎に変えて成形テストを行い、成形
性について、成形部全体の厚みがほぼ均一なものを○、
偏肉の激しいものを×、またその中間を△として判定し
た。 (機械停止後の復帰性)成形温度を135℃とし、成型
機を約10分間停止した後に再運転した場合におけるト
ラブルの有無を調べた。特に問題のないものを○、シー
ト伸び、熱盤への付着等の問題の生じたものを×、また
その中間を△として判定した。
【0017】 表 1 実 施 例 比 較 例 1 2 3 1 2 3 透湿度 (g/m2・24Hr・0.3mm) 0.30 0.29 0.31 0.24 0.33 0.28 酸素透過度 (cm3/m2・24Hr・atm) 0.31 0.63 0.40 70 0.31 82 耐ストレスクラック ○ ○ ○ × ○ ○ デュポン衝撃値(Kg・cm) 23℃ 7 6 7 2 6 5 -20℃ 3 3 3 1 3 2 PTP成型機械適性 120℃ △ △ △ ○ × △ 125℃ ○ ○ ○ ○ × ○ 130℃ ○ ○ ○ ○ × ○ 135℃ ○ ○ ○ × × ○ 140℃ ○ ○ ○ × △ ○ 機械停止後の復帰性 ○ ○ ○ × ○ ○ 表1から総合的みて、本発明のシートは高防湿薬品包装
用多層シートとして優れた特性を有している。
【0018】
【発明の効果】本発明による高防湿薬品包装用多層シー
トは、通常の熱可塑性シートに用いられている加工方法
で、容易にシート等に加工され、外観、透明性、成形
性、防湿性、耐衝撃性等に優れ、さらに耐油性が良好で
あり皮脂等によるストレスクラックなどの問題無く、酸
素等のガスバリヤー性にも優れた薬品包装用透明高防湿
積層シートである。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートをコの字の治具にアーチ形にセットした
耐ストレスクラックを測定する方法を示す断面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 C 9349−4F B65D 75/34 C08F 210/02 MJK 210/14 MJG 7107−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変形温度が100℃以下の非晶性ポリ
    オレフィン樹脂層(A)、ポリプロピレン樹脂層
    (B)、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
    樹脂層(C)をB/C/A/C/B、またはB/A/C
    /Bの順に積層してなることを特徴とする薬品包装用透
    明高防湿積層シート。
  2. 【請求項2】 非晶性ポリオレフィン樹脂層(A)が、
    シクロペンタジエンないしその誘導体とノルボルナジエ
    ンないしその誘導体との付加反応物と、エチレン、ブタ
    ジエン、又はスチレン誘導体から選ばれた1種以上の不
    飽和単量体との共重合体、又はその水素添加物であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の薬品包装用透明高防湿積
    層シート。
  3. 【請求項3】 非晶性ポリオレフィン樹脂層(A)が、
    ジシクロペンタジエンないしその誘導体とエチレンとの
    付加反応物と、エチレン、ブタジエン、又はスチレン誘
    導体から選ばれた1種以上の不飽和単量体との共重合
    体、又はその水素添加物であることを特徴とする請求項
    1記載の薬品包装用透明高防湿積層シート。
  4. 【請求項4】 非晶性ポリオレフィン樹脂層(A)が、
    テトラシクロ−3−ドデセンないしその誘導体とビシク
    ロヘプト−2−エンないしその誘導体からなる開環重合
    体の水素添加物であることを特徴とする請求項1記載の
    薬品包装用透明高防湿積層シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002292797A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Sumitomo Bakelite Co Ltd 多層シート及び容器

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JP2002292797A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Sumitomo Bakelite Co Ltd 多層シート及び容器

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