JP4036726B2 - 積層フィルム - Google Patents
積層フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4036726B2 JP4036726B2 JP2002312636A JP2002312636A JP4036726B2 JP 4036726 B2 JP4036726 B2 JP 4036726B2 JP 2002312636 A JP2002312636 A JP 2002312636A JP 2002312636 A JP2002312636 A JP 2002312636A JP 4036726 B2 JP4036726 B2 JP 4036726B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- layer
- density
- polyethylene
- ethylene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明はガスバリアー性、防湿性、低温耐衝撃性、透明性、耐熱性を有する食品もしくは医薬品を収載するため積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
包装材料には内容物の品質劣化を防ぐ機能が要求され、内容物によっては高い酸素ガスバリアー性や防湿性が求められる。従来ガスバリアー性や防湿性が良好な容器として、レトルト食品用容器が知られているが、レトルト食品容器はバリアー材としてアルミ箔をラミネートして使用しているため、不透明で内容物が確認できない、電子レンジに使用できないなどの問題点があった。
【0003】
これらの問題点を解決するため、ポリビニルアルコール(PVA)やエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)等の酸素バリアー樹脂を、単独、共押出成形もしくは複合化して、すでに使用されている。しかし、これらの酸素バリアー樹脂は水蒸気のバリアー性が低く、内溶液濃度変化もしくは吸湿が問題とされている。防湿性を改良する手法として塩化ビニリデンのコートフィルムもしくは多層フィルムが使用されてきたが、焼却時に塩化水素が発生し環境破壊が問題視されるようになった。
【0004】
これらの問題点を解決する目的で、酸化アルミニウムもしくは酸化珪素等の透明無機金属蒸着膜をプラスチックフィルム上に形成し、これらのフィルムに接着剤を介してポリオレフィンフィルム等をドライラミネート法で積層するフィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これらのフィルムは優れたガスバリアー性及び防湿性を有するものの、接着剤由来の低分子量が溶出し内溶液を汚染する。そのため、内容物の変質、味覚の変化が発生したり、輸液の様な薬剤では健康に影響を与える可能性がある。
【0005】
蒸着フィルムの接着剤移行抑制防止として、ポリエステルフィルム上の酸化アルミニウムの蒸着皮膜とポリプロピレンキャストフィルム間を、変性ポリプロピレン層を介して接着した耐熱容器の提案(例えば、特許文献2参照。)がなされているが、ポリプロピレンキャストフィルムを使用しているため、製造時に異物混入、低温時輸送時の容器破壊の問題があった。
【0006】
またα、β−不飽和カルボン酸をエチレン・α−オレフィン共重合体と粘着剤の組成物を接着層とした、無機蒸着膜とオレフィン樹脂の積層体が提案されている。(例えば参考文献3)この提案は粘着材として石油樹脂等を用いているため、高温時下では石油樹脂が移行する、柔軟性が低下する等の問題点があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平3−278946号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平3−244535号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平7−1642号公報
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、食品及び医薬品等が密封された容器を長期間保存しても、酸素による内容物変質や内溶液の濃度変化が少なく、衛生性、低温衝撃強度、透明性に優れた積層フィルムに関するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は従来の課題を解消し、酸素による内容物の変質を抑制し、内溶液の濃度変化、衛生性及び衝撃強度の優れた容器を得るべく検討を重ねた結果、プラスチックフィルム上のガスバリアー性無機物薄膜層面と、ポリエチレンフィルムの間を不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で一部または全部グラフト変性した変性ポリエチレン組成物層を使用することにより、内溶液の安定性、容器の膨れ防止、衛生性、衝撃強度に優れた積層フィルムの完成に至った。
【0012】
上記容器はプラスチックフィルム上のガスバリアー性無機物薄膜層面と、ポリエチレンフィルムの間を、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で一部または全部グラフト変性した変性ポリエチレン層を介して積層することを特徴とし、積層フィルムで作製された容器中に食品及び医薬品等が密封された場合、長期間保存中に容器に空気の流入が抑制され外観に影響を与えない量に抑制するために、酸素透過量50cm3/m2・24h・atm以下にすることが好適であり、その流入抑制に酸素バリアー層を導入することを特徴とする。
【0013】
上記容器は更に、ポリエチレンフィルムを2層以上とし、耐熱性及び透明性に優れた特定のエチレン・α−オレフィン共重合体の最内層、最内層と接着層の間の層として特定の樹脂組成物を使用することにより、低温の衝撃強度及び耐熱性を大幅に改良することが可能である。
【0014】
即ち本発明は、少なくとも、
(1)プラスチックフィルム
(2)酸化マグネシウム、酸化アルミニウム及び酸化珪素から選ばれる少なくとも1種のガスバリアー性無機物薄膜層
(3)次の(A)〜(C)成分からなる変性ポリエチレン組成物層
(A)密度880〜930kg/m3、MFR1〜50g/10分の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体20〜90重量%
(B)密度940〜970kg/m3、MFR1〜50g/10分の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体5〜50重量%
(C)密度910〜935kg/m3、MFR=1〜20g/10分の高圧法低密度ポリエチレン5〜30重量%
但し、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方が、変性前の(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方100重量%に対し0.1〜5重量%の不飽和カルボン酸又はその誘導体ででグラフト変性されたものである。
(4)ポリエチレンフィルム
の順に積層された積層構造を含み、無機物薄膜層と変性ポリエチレン組成物層間の接着強度が1N/15mm幅以上であり、20℃、相対湿度75%の条件下で測定した酸素ガス透過量が50cm3/m2・24h・atm以下であり、水蒸気透過量が2g/m2・24h・atm以下である積層フィルムを提供する。
上記ガスバリアー性無機物薄膜層は、酸化アルミニウムが好ましい。
【0015】
また本発明は、前記プラスチックフィルムが、2軸延伸されたポリプロピレンフィルムであるか、または2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムである積層フィルムを提供する。
【0016】
また本発明は、前記(4)ポリエチレンフィルムが少なくとも2層以上からなり、その最内層[A]は密度935〜960kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体であり、最内層[A]と変性ポリエチレン組成物層の間に、密度880〜920kg/m3でかつ重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.5〜3.5のエチレン・α−オレフィン共重合体[B1]を70〜95重量%、密度が950〜970kg/m3でMFRが1〜30g/10minで、Mw/Mnが1.5〜4.0である高密度ポリエチレン[B2]を5〜30重量%含む直鎖状ポリエチレン組成物で形成されている層[B]を含むことを特徴とする前記の積層フィルム、および115℃、30分間の蒸気滅菌処理後、波長450nmの水中光線透過率が70%以上である前記の積層フィルムを提供する。
【0017】
【発明実施の形態】
[1]ガスバリアー性無機物蒸着プラスチックフィルム
プラスチックフィルムは、高い透明性を持ちかつ可撓性のあるフィルムが望ましい。そのようなフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルのフィルム、ナイロン6やナイロン66等のポリアミドのフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体のフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンのフィルム、あるいはポリイミドフィルム等が好ましい。
【0018】
それらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンの2軸延伸されたフィルムは、透明性、耐熱性、機械的強度等の物性に優れていることからより好ましい。フィルムの厚みは、通常3〜100μm、好ましくは8〜50μm、さらにこのましくは10〜30μmである。
【0019】
ガスバリアー製無機物薄膜層は、酸化珪素(SixOy、X=1または2、y=1〜3)、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなどが用いられる。その中で酸化アルミニウムは透明性が高く好ましい。その薄膜層の厚さは、通常5〜150nm、好ましくは10〜100nmであって、この範囲内にあると、薄膜層は、柔軟性を有しているので亀裂が入りにくく、高いガスバリヤー効果を保つことができる。
【0020】
このような透明薄膜層は、基板となるプラスチックフィルムの片面に設けてもよいし、また両面に設けてもよい。すなわち、プラスチックフィルム/透明薄膜層なる2層構造体であってもよいし、透明薄膜層/プラスチックフィルム/透明薄膜層なる3層構造体であってもよい。両面に透明薄膜層を形成した場合には、片面形成の場合よりもガスバリヤー性能をさらに高められることがある。例えば、片面に厚い薄膜層を形成するよりも、その薄膜層の厚みを両面に分配して形成する方が、高いガスバリヤー性が得られることがある。また、両面に透明薄膜層を形成する場合には、各々の薄膜層は、その種類および厚さを適宜変えることもできる。
【0021】
本発明に係わるガスバリヤー性フィルムの製造方法は、真空容器系内で、基板であるプラスチックフィルム上に、主として酸素及び金属からなる透明薄膜層を形成するドライプロセスである。具体的には、真空蒸着法、スパッタリング法、化学的気相蒸着法(CVD)等の手法を適用することによって、薄膜層形成材料から容易にプラスチックフィルムの少なくとも一方の面に透明薄膜層を形成することができる。それらの中でも真空蒸着法は、成膜速度が速く、生産性が高いので好ましい方法である。
【0022】
蒸着材料の加熱方法としては、抵抗加熱法や電子ビーム法等が使用でき、材料の種類に応じて好適な加熱方法を選択すればよく、同じ系内で同じ方法を採用してもよいし、異なった方法を使用してもよい。
【0023】
酸素は、必要量を供給してもよいし、また成膜反応容器(真空チャンバー)もしくはプラスチック基板に残存している酸素あるいは水蒸気から取り込んで利用してもよい。
【0024】
透明薄膜層の形成に先行して、プラスチックフィルム面をコロナ放電処理、グロー放電処理、ウレタン系のコート剤等の表面処理を施しておいてもよく、それによってプラスチックフィルム面上に薄膜層が強固に接合するし、また均一厚さの薄膜を形成することができる。
【0025】
[2]変性ポリエチレン組成物
本発明における変性カルボン組成物は、
(A)密度880〜930kg/m3、MFR1〜50g/10分の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体20〜90重量%
(B)密度950〜970kg/m3、MFR1〜50g/10分の直鎖状エチレン・α-オレフィン共重合体5〜50重量%
(C)密度910〜935kg/m3、MFR=1〜20g/10分の高圧法低密度ポリエチレン5〜30重量%
但し、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方が、変性前の(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方100重量%に対し0.1〜5重量%の不飽和カルボン酸又はその誘導体でグラフト変性されたものである。
【0026】
本発明の変性ポリエチレン組成物は金属薄膜との接着性、蒸気滅菌時の耐熱性、押出ラミネート時の加工性の諸物性を満足させるため上記組成となっている。
【0027】
成分(A)はエチレン・α−オレフィン共重合体であり、αオレフィンは炭素数3〜12で構成され、密度は880〜930kg/m3で、好ましくは885〜925kg/m3、更に好ましくは885〜920kg/m3である。またMFRは1〜50g/10分、好ましくは2〜40g/10分、さらに好ましくは4〜30g/10分である。上記範囲内であれば金属との密着性が向上し良好な接着強度ともに良好なラミ加工性が得られる。
【0028】
成分(B)はエチレン・α−オレフィン共重合体であり、αオレフィンは炭素数3〜12で構成され、密度940〜970kg/m3、好ましくは密度945〜968kg/m3 、さらに好ましくは950〜966kg/m3である。MFR1〜50g/10分、好ましくは2〜40g/10分である。上記範囲内であれば金属との接着性を阻害することなく、蒸気滅菌時の外観不良を抑止でき、ラミ加工性も良好である。
【0029】
成分(C)は分子内に長鎖分岐を有する高圧法で製造された低密度ポリエチレンであり、密度910〜935kg/m3、さらに好ましくは915〜930kg/m3、MFR=1〜20g/10分、さらに好ましくはMFR=4〜15g/10分である。この範囲内であれば、この範囲内であれば、ラミ加工適正が改良され、フィルム製造が容易になる。
【0030】
上記(A)、(B)、(C)のブレンド比は成分(A)は20〜90重量%、成分(B)は5〜50重量%、成分(C)は5〜30重量%の範囲である。この範囲内であれば、接着性、耐熱性、ラミ加工適性に優れる。
【0031】
本発明に用いられる変性ポリエチレン組成物の成分(A)、成分(B)いずれか一方もしくは双方は、変性前の(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方100重量%に対し0.1wt%〜5重量%の不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性されている。その製造法は、従来より公知の種々の方法を採用することができる。例えば、エチレン系共重合体、ラジカル発生剤及びグラフトするモノマーをあらかじめ混合し、押出機で溶融させグラフトする押出機変性法。エチレン系共重合体を溶媒に溶解させ、ラジカル発生剤とグラフトモノマーを添加して共重合させる溶媒変性法が上げられる。この中で、変性後の溶出物の少ない溶媒変性法が好ましい。
【0032】
溶媒変性法において用いられる溶媒は、ラジカル開始剤、無水マレイン酸及びポリオレフィンを溶解させるものであり、好ましくはアルキル芳香族炭化水素もしくはハロゲン化炭化水素である。アルキル芳香族炭化水素としては、トルエン、キシレン、混合キシレン、トリメチルベンゼン類、テトラメチルベンゼン類、エチルベンゼン、クメン、シメン等が挙げられる。なかでも、トルエン、キシレン、混合キシレン、トリメチルベンゼン類及びこれらの混合物が好ましい。ハロゲン化炭化水素は、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロルエチレン、クロルエタン、1,1−ジクロルエタン、1,1,2,2−テトラクロルエタン、1,1−ジブロムエタン、1,2−ジブロムエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ブロモベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素が挙げられるが、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ブロモベンゼンが好ましい。
【0033】
本発明におけるラジカル開始剤は、通常のラジカル開始剤いずれでもよく、通常有機過酸化物、アゾニトリル等を挙げることができる。有機過酸化物には、アルキルパーオキシド、アリールパーオキシド、アシルパーオキシド、アロイルパーオキシド、ケトンパーオキシド、パーオキシカーボネート、パーオキシカボキシレート等が含まれる。アルキルパーオキシドとしては、ジイソイソプロピルパーオキシド、ジーターシャリーブチルパーオキシド、ターシャリーブチルヒドロパーオキシド、アリールパーオキシドとしてはジクミルパーオキシド、クミルヒドロキシパーオキシド、アシルパーオキシドとしてはジラウロイルパーオキシド、アロイルパーオキシドとしてはジベンゾイルバーオキシド、ケトンパーオキシドとしてはメチルエチルケトンパーオキシドシクロへキサノンパーオキシド等を挙げることができる。アゾニトリルとしてアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソプロピオニトリル等を例示できる。
【0034】
本発明において用いられる不飽和カルボン酸又はその誘導体とは、マレイン酸、フマル酸、メザコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、その無水物及びそのエステルの総称である。これらの中では、無水マレイン酸が好ましい。
【0035】
ラジカル開始剤は、ポリオレフィンの1に対して、通常0.001〜1重量%の割合で用いられる。
【0036】
グラフト重合は通常60〜350℃、好ましくは150〜300℃の温度で、3分〜10時間、好ましくは3分〜6時間反応させることによって行われる。
【0037】
[3]ポリエチレンフィルム
本発明に用いられるポリエチレンフィルムは、例えば高密度ポリエチレン、ラジカル重合法による低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン(炭素数3以上)共重合体等から構成され、単層または多層構成でも良い。
【0038】
単層で用いる場合、ヒートシールが容易、強度高い、透明性が高いことから、エチレン−α−オレフィン(炭素数3以上)共重合体が好ましい。エチレン−α−オレフィンはエチレンとα−オレフィンとのランダム共重合体であって、α−オレフィンとしては、炭素原子数3〜12、好ましくは3〜10のα−オレフィンが望ましい。その例として、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンを挙げることができる。共重合体としては、具体的にエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体を例示することができる。
【0039】
また、このエチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンは、炭素数3〜12が好ましい。密度は、好ましくは885〜960kg/m3、より好ましくは890〜950(kg/m3)の範囲が望ましい。密度が前記の範囲にあると、容器に透明性、シール適性、機械的強度を付与することができる。またMFRは0.5〜20g/10分の範囲で、好ましくは1〜10g/10分である。これらの範囲であれば加工時の肌荒れ防止、衝撃強度が良好となる。
【0040】
エチレン・α−オレフィン共重合体は、チーグラー・ナッタ型重合触媒やメタロセン型重合触媒等のオレフィン立体規則性重合触媒を用い、エチレンとα−オレフィンとを共重合することによって製造することができる。使用する重合触媒の種類や重合条件等によって、製造された共重合体の物性が変化するので、用途に応じた適切な重合方法を選択する。
【0041】
その中で、メタロセン触媒を使用したエチレン−α−オレフィン共重合体は、分子量分布及び組成分布が狭く、その共重合体中に形成される結晶は小さく均一となり、この共重合体を用いた各層に透明性と耐衝撃性とを付与することができるので好ましい。
【0042】
特に容器を蒸気滅菌して使用する場合、ポリエチレンフィルムは、耐熱性、柔軟性等容器物性の付与が容易なことから、多層フィルムが好ましい。多層のポリエチレンフィルムは少なくとも2層以上であり、耐熱層として最内層と、柔軟性、透明性、耐衝撃性の層として、変性ポリエチレン組成物層の間に特定のエチレン・α−オレフィン共重合体組成物で形成される柔軟層からなっている。
【0043】
[A]最内層
最内層は、エチレン・α−オレフィン共重合体で形成され、α−オレフィンは炭素数3〜12である。密度935〜960kg/m3、好ましくは940〜955(kg/m3)の範囲が望ましい。密度が前記の範囲にあると、容器に耐熱性、透明性、シール適性、機械的強度を付与することができる。またMFRは0.5〜20g/10分の範囲で、好ましくは1〜10g/10分である。これらに範囲であれば加工時の肌荒れ防止、衝撃強度が良好となる。
【0044】
最内層に使用するエチレン・α−オレフィン共重合体は溶液法、スラリー法、気相法など公知の方法で製造される。また、製造時に使用する触媒は特に限定は無いが、生産性に優れるチグラー触媒で製造されることが好ましい。
【0045】
[B]柔軟層
柔軟層は、エチレン・α−オレフィン共重合体[B1]と高密度ポリエチレン[B2]から形成される。エチレン・α−オレフィン共重合体[B1]は、透明性、柔軟性、衝撃強度を向上させるため特定の物性を有している。高密度ポリエチレン[B2]は、蒸気滅菌時に柔軟層のエチレン・α−オレフィン共重合体の変形を抑止するために用いるが、高密度ポリエチレンをブレンドすると透明性が低下するため、特定の物性の高密度ポリエチレンを使用する。
【0046】
[B1]エチレン・α−オレフィン共重合体
エチレン・α−オレフィン共重合体[B1]は、エチレンとα−オレフィンとのランダム共重合体であって、α−オレフィンとしては、炭素原子数3〜12、好ましくは3〜10のα−オレフィンが望ましい。その例として、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンを挙げることができる。共重合体としては、具体的にエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体を例示することができる。
【0047】
またこの直鎖状ポリエチレン[B1]のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D−1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定した値が、好ましくは0.1〜100、より好ましくは0.2〜50(g/10分)である。このようなMFR値を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を合成樹脂層として使用すると、フィルムの成形性が良好であると共柔軟性、衝撃強度、耐ピンホール性、機械的強度も高い。
【0048】
このエチレン・α−オレフィン共重合体[B1]は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が、1.5〜3.5、より好ましくは2.0〜3.5である。Mw/Mnの値が前記の範囲内にあると、共重合体の分子量分布が比較的に狭いことを示しており、容器の強度および透明性が向上する。
【0049】
エチレン・α−オレフィン共重合体[B1]は、チグラー・ナッタ型重合触媒やメタロセン型重合触媒等のオレフィン立体規則性重合触媒を用い、エチレンとα−オレフィンとを共重合することによって製造することができる。使用する重合触媒の種類や重合条件等によって、製造された共重合体の物性が変化するので、用途に応じた適切な重合方法を選択する。
【0050】
その中で、メタロセン触媒を使用したエチレン−α−オレフィン共重合体は、分子量分布及び組成分布が狭く、その共重合体中に形成される結晶は、小さく均一となり、この共重合体を用いた各層に透明性と耐衝撃性とを付与することができるので好ましい。
【0051】
[B2]高密度ポリエチレン
高密度ポリエチレン[B2]は、密度950kg/m3以上、好ましくは955kg/m3以上より好ましくは960kg/m3以上の範囲が望ましい。密度が前記の範囲にあると、上記滅菌時の外観不良を抑制できる。
【0052】
高密度ポリエチレン[B2]のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D−1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定した値が、1〜30g/10分、好ましくは5〜25g/10分、さらに好ましくは10〜20g/10分である。MFR値が上記値内であれば透明性維持できる。
【0053】
この高密度ポリエチレン[B2]は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が、1.5〜4.0、好ましくは2.0〜3.5である。Mw/Mnの値が前記の範囲内にあると、共重合体の分子量分布が比較的に狭いことを示しており、容器の強度および透明性が向上する。
【0054】
ここでゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定法の一例を説明する。Waters社製の150C型機を用い、ポリマーラボラトリーズ社製のカラムPlmixedBを取り付ける。測定温度を135℃とし、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを使用し、ポリマー濃度0.15重量%のサンプルを400μl供給する条件下で行う。この際、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線を使用することによって、MwおよびMnの値を求めることができる。
【0055】
高密度ポリエチレン[B2]は、既知のチグラー・ナッタ型重合触媒を用い、エチレンとα−オレフィンとを共重合することによって製造することができる。使用する重合触媒の種類や重合条件等によって、製造された高密度ポリエチレンの物性が変化するので、用途に応じた適切な重合方法を選択する。
【0056】
[4]積層フィルム
本発明の積層体は、プラスチックフィルム上のガスバリアー性無機物薄膜層面と、水冷インフレで成形されたポリエチレンフィルムの間を、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で一部または全部グラフト変性した変性ポリエチレン層を介して積層することを特徴としている。それ以上の層を含んでいれば、いかなる材料が含まれていも良い。最内層、中間層、最外層のいずれであってもよい。また、最内層と中間層、中間層と中間層、中間層と最外層、最外層と最内層など2層以上含まれていも良い。
【0057】
積層体は、プラスチックフィルム上のガスバリアー性無機物薄膜層面と、水冷インフレで成形されたポリエチレンフィルムの間を、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で一部または全部グラフト変性した変性ポリエチレン層を介して積層された層を含むものであれば特に限定されないが、具体例としては、以下の構成を挙げることができる。但し、2軸延伸ポリプロピレンフィルムをOPP、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートをOPETと略記する。
(1)OPP:酸化アルミ蒸着層/変性ポリエチレン/ポリエチレンフィルム
(2)OPET:酸化アルミ蒸着層/変性ポリエチレン/ポリエチレンフィルム
(3)OPP:酸化アルミ、酸化珪素混合蒸着層/変性ポリエチレン/ポリエチレンフィルム
(4)OPET:酸化アルミ、酸化珪素混合蒸着層/変性ポリエチレン/ポリエチレンフィルム
(5)ポリエチレンフィルム/接着剤/OPP:酸化アルミ蒸着層/変性ポリエチレン/ポリエチレンフィルム
(6)ナイロンフィルム/接着剤/OPP:酸化アルミ蒸着層/変性ポリエチレン/ポリエチレンフィルム
これらの積層体を含む更なる多層の構成など、使用目的に応じて所望の層構成を採用することができる。また上記合成樹脂層及びバリアー層は、2種以上の層をラミネートしたものであっても良い。
【0058】
[5]積層方法
ポリエチレンフィルムの積層方法は、公知の方法で実施される。例えば空冷インフレーション成形、水冷インフレーション成形、Tダイ成形、押出ラミネート等の成形方法によって、あるいは2種類以上の成形方法を組み合わせて製造することができる。好ましい容器の製造方法は、水冷インフレーション成形法及び空冷インフレ成形法及びTダイ成形による方法である。
【0059】
バリアー性無機物薄膜層をコーティングしたフィルムとポリエチレンフィルムとの積層方法は、不飽和カルボン酸をグラフトした変性ポリエチレンの溶融樹脂を、バリアー性無機物薄膜層にコーティングしたフィルムとポリエチレンフィルム間に、ラミネートして接着する押出しラミネートで行う。
【0060】
なお、積層体または容器の製造に際して、その原料樹脂には酸化防止剤、耐熱安定剤、塩酸吸収剤、アンチブロッキング剤等の安定剤ないし添加剤を加えてもよい。
【0061】
【発明の効果】
本発明の積層フィルムは、プラスチックフィルム上のガスバリアー性無機物薄膜層面とポリエチレンフィルムの間を不飽和カルボン酸不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で一部または全部グラフト変性した変性ポリエチレン層を介して積層することで、内溶液へ接着剤等の低分子量物が移行せず、日本薬局方内に規定されている日本薬局方記載のプラスチック容器試験法に適合する衛生性と高い水蒸気バリアー性と酸素バリアーを付与できる。
【0062】
【実施例】
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0063】
実施例及び比較例に用いられる測定方法は、以下のとおりである。
(1)衛生性:日本薬局方プラスチック製医薬品容器試験法に記載される灰化試験法、溶出物試験法に準拠して実施。
(2)透明性:日本薬局方プラスチック製医薬品容器試験法に記載される透明性試験法に準拠して実施。
(3)衝撃強度:フィルムを縦200mm、横120mmに切断し、2枚のフィルムの3方を170℃の温度でヒートシールし、500mlの蒸留水を入れ、容器中のヘッドスペースが50ccになるように調整して1方を密封する。その容器を0℃で24時間放置後、容器に重さ6kgの錘を落とし破袋する時の高さを測定した。
(4)酸素透過度:JIS K7126に準拠して実施。モコンOx−TRAN2−20(モダンコントロール社製)で20℃、相対湿度75%で測定した。
(5)透湿度:JIS Z0208に準拠して実施。
(6)接着力:積層フィルムの無機物コーティングフィルムとポリエチレンフィルムを剥離させ、フィルムのたて方向に幅15mm、長さ100mmの試験片を引張試験機で応力を測定し、その剥離応力を測定した。
【0064】
[実施例1]
[1]変性ポリエチレン
反応溶媒としてトルエンを用い、トルエン5.7リットル当たり825gのポリエチレン(三井化学(株)製 ハイゼックスR1300J:密度965kg/m3、MFR=13g/10min)を160℃で溶解させた。
【0065】
ついで、このトルエン溶液に無水マレイン酸のトルエン溶液(4.13g/250ml)及びジクミルペルオキシド(DCP)のトルエン溶液(0.33g/50ml)を別々の導管から4時間かけて徐々に供給した。
【0066】
供給終了後、さらに160℃で30分間反応を続け、次いで室温まで冷却し、ポリマーを析出させた。析出したポリマーを濾過し、更にアセトンで繰り返し洗浄し、80℃で1昼夜減圧乾燥して目的の変性ポリオレフィン[A]を得た。
【0067】
この変性ポリオレフィン[A]について組成分析を行った結果、ポリエチレン100g当たり2.0gに相当する無水マレイン酸がグラフト重合していることが確認できた。変性ポリオレフィン[A]は密度965kg/m3、MFR=3g/10minであった。
【0068】
密度885kg/m3、MFR=20g/10minのエチレン−1−ブテン共重合体75wt%、密度917kg/m3、MFR=7g/10minの高圧法ポリエチレン20wt%、上記変性ポリエチレン[A]を5%の混合品をシリンダー温度200℃に設定した1軸押出機で混練したサンプルを変性ポリエチレン[B](190℃、2160gのMFR=14g/10min、密度=896kg/m3、マレイン酸グラフト率=ポリエチレン100wt%に対して0.1wt%)として調整した。
【0069】
[2]ポリエチレンフィルム
メタロセン触媒で製造された、密度905kg/m3、MFR=4g/10min、Mw/Mn=2.1のエチレン−1−ヘキセン共重合体(LLDPE▲1▼)を用い、水冷インフレ成形機で幅400mm、厚さ:200μmのポリエチレンフィルムを試作した。
(押出機) 50mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
(ダイ) サーキューラーダイ 設定温度 180℃
(成形スピード) 10m/min
【0070】
[3]積層化
東セロ株式会社製の12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)に酸化アルミニウムを蒸着したフィルム(TLOPET:品名H)と、上記ポリエチレンフィルムを、以下の加工条件で押出しラミネーターを用い、変性ポリエチレン[B]を接着層として積層化した。
(押出機)650mmΦ1軸押出機 温度条件:300℃
(ダイ) ダイ 設定温度 300℃
(成形スピード) 60m/min
【0071】
上記積層フィルムを用い、前記した方法で、衛生性、透明性、衝撃強度、酸素透過度、透湿度を測定した。その結果を、表1に示す。
【0072】
[実施例2]実施例1において、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに酸化アルミニウムを蒸着したフィルムを、厚さ25μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)に酸化アルミニウムを蒸着したフィルム((株)東セロ試作品)に変更以外は、同様に実施した。
【0073】
[実施例3]実施例1においてポリエチレンフィルムを以下多層ポリエチレンフィルムに変更した以外は、同様に実施した。
多層ポリエチレンフィルムは下記層構成のフィルムを使用した。
(層構成) LLDPE▲2▼/LLDPE▲3▼/LLDPE▲2▼=15/170/15(μm)
(使用樹脂)
・LLDPE▲2▼:密度940kg/m3、MFR=2g/10minのエチレン−1−ブテン共重合体
・LLDPE▲3▼:密度905kg/m3、MFR=4g/10min、Mw/Mn=2.1のエチレン−1−ヘキセン共重合体:90wt%、密度965kg/m3、MFR=16g/10min、Mw/Mn=3の高密度ポリエチレン:10wt%の組成物
またフィルム成形は以下条件で実施。
(押出機)
・1層 40mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
・2層 65mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
・3層 40mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
(ダイ) 3種3層サーキューラーダイ 設定温度 180℃
(成形スピード) 10m/min
【0074】
[比較例1]実施例1で使用した変性ポリエチレン[B]の代りに、密度885kg/m3、MFR=20g/10minのエチレン−1−ブテン共重合体75wt%、密度917kg/m3、MFR=7g/10minの高圧法ポリエチレン25wt%、の混合品(変性ポリエチレン[C](190℃、2160gのMFR=14g/10min、密度=895kg/m3、マレイン酸グラフト率=0wt%)を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
【0075】
[比較例2]実施例1で使用したポリエチレンフィルムの代りに、融点=140℃、MFR=7g/10minのランダムポリプロピレンを用いた厚さ200μmのTダイ成形フィルムを用いた以外は実施例1と同様に実施した。
【0076】
[比較例3]酸化アルミ蒸着OPETとポリエチレンフィルムの接着を、三井武田ケミカル製接着剤(主剤(ポリエステル−ウレタン接着剤):タケラックA315、硬化剤(ウレタン硬化剤):タケネートA10)を使用してラミネートした以外は、実施例1と同様に試験した。
【0077】
[比較例4]酸化アルミ蒸着OPETを、厚さ12μmのOPETに変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
【0078】
【表1】
Claims (6)
- 少なくとも、
(1)プラスチックフィルム
(2)酸化マグネシウム、酸化アルミニウム及び酸化珪素から選ばれる少なくとも1種のガスバリアー性無機物薄膜層
(3)次の(A)〜(C)成分からなる変性ポリエチレン組成物層
(A)密度880〜930kg/m3、MFR1〜50g/10分の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体20〜90重量%
(B)密度940〜970kg/m3、MFR1〜50g/10分の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体5〜50重量%
(C)密度910〜935kg/m3、MFR=1〜20g/10分の高圧法低密度ポリエチレン5〜30重量%
但し、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方が、変性前の(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方100重量%に対し0.1〜5重量%の不飽和カルボン酸又はその誘導体でグラフト変性されたものである。
(4)ポリエチレンフィルム
の順に積層された積層構造を含み、無機物薄膜層と変性ポリエチレン組成物層間の接着強度が1N/15mm幅以上であり、20℃、相対湿度75%の条件下で測定した酸素ガス透過量が50cm3/m2・24h・atm以下であり、水蒸気透過量が2g/m2・24h・atm以下である積層フィルム。 - ガスバリアー性無機物薄膜層が、酸化アルミニウムを含有することを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
- プラスチックフィルムが、2軸延伸されたポリプロピレンフィルムであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の積層フィルム。
- プラスチックフィルムが、2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の積層フィルム。
- 前記(4)ポリエチレンフィルムが少なくとも2層以上からなり、その最内層[A]は密度935〜960kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体であり、最内層[A]と変性ポリエチレン組成物層の間に、密度880〜920kg/m3でかつ重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.5〜3.5のエチレン・α−オレフィン共重合体[B1]を70〜95重量%、密度が950〜970kg/m3でMFRが1〜30g/10minで、Mw/Mnが1.5〜4.0である高密度ポリエチレン[B2]を5〜30重量%含む直鎖状ポリエチレン組成物で形成されている層[B]を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルム。
- 115℃、30分間の蒸気滅菌処理後、波長450nmの水中光線透過率が70%以上である請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002312636A JP4036726B2 (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 積層フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002312636A JP4036726B2 (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 積層フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004142390A JP2004142390A (ja) | 2004-05-20 |
JP4036726B2 true JP4036726B2 (ja) | 2008-01-23 |
Family
ID=32457475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002312636A Expired - Lifetime JP4036726B2 (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 積層フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4036726B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4407394B2 (ja) * | 2004-06-24 | 2010-02-03 | 凸版印刷株式会社 | ピンホールの発生を抑制した積層材料および積層包装袋 |
KR100973441B1 (ko) | 2010-01-06 | 2010-08-02 | (주) 덕산 | 파우치 제조용 라미네이트 필름 및 그 제조방법 |
JP7192445B2 (ja) * | 2017-12-25 | 2022-12-20 | 東ソー株式会社 | 積層体及びそれよりなる医療容器 |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002312636A patent/JP4036726B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004142390A (ja) | 2004-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100318797B1 (ko) | 적층필름 | |
EP1124726B1 (en) | Heat shrinkable barrier films | |
CA2658945C (en) | Layered film compositions, packages prepared therefrom, and methods of use | |
US6437064B1 (en) | Structures of polymers made from single site catalysts | |
AU2005207968B2 (en) | Compositions of ethylene/vinyl acetate copolymers for heat-sealable easy opening packaging | |
EP1368229B9 (en) | Heat shrinkable barrier bags with anti block additives | |
AU2015284365B2 (en) | Striped multilayer film | |
MXPA01010139A (es) | Estructura termoplastica multicapa. | |
JP2016147430A (ja) | 二軸延伸エチレン重合体多層フィルム | |
JP5766206B2 (ja) | 二軸延伸エチレン系重合体多層フィルム | |
JPH1034845A (ja) | 積層フィルムおよび包装材 | |
JP4036726B2 (ja) | 積層フィルム | |
JP2774956B2 (ja) | 熱収縮性フィルム | |
US20050266190A1 (en) | Copolyetherester composition and multilayer structure thereof | |
JPH0952328A (ja) | ポリオレフィン積層体 | |
JP4229269B2 (ja) | 積層蒸着フィルム及びその用途 | |
JPH1171483A (ja) | エチレン重合体組成物及びそれを用いた易開封性シール材料 | |
JP2003170555A (ja) | 二軸延伸多層ポリプロピレンフィルム | |
JP2542296B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2000109570A (ja) | レトルト容器、レトルト包装用フィルムおよびレトルト用包材 | |
EP1171297B1 (en) | High otr polyolefin films | |
JPH10166529A (ja) | 積層フィルム | |
JPH10119204A (ja) | 積層フィルム | |
JP2006056129A (ja) | 易カット性積層フィルム | |
JP3950195B2 (ja) | 積層フィルム及びそれを用いた包装袋 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050715 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071025 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071030 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071030 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4036726 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |