JPH07185289A - 反応性乳化剤 - Google Patents

反応性乳化剤

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JPH07185289A
JPH07185289A JP5347365A JP34736593A JPH07185289A JP H07185289 A JPH07185289 A JP H07185289A JP 5347365 A JP5347365 A JP 5347365A JP 34736593 A JP34736593 A JP 34736593A JP H07185289 A JPH07185289 A JP H07185289A
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reacting
mol
acid
reactive emulsifier
emulsifier
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JP5347365A
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Satoshi Yamamoto
聡 山本
Sho Onodera
祥 小野寺
Hideyuki Nomura
秀幸 野村
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(A)炭素数5〜30のジカルボン酸又はジカ
ルボン酸無水物、(B)カルボキシル基と反応しうる官
能基を有するアクリル酸誘導体、並びに(C)カルボキ
シル基と反応しうる官能基を有するメタクリル酸誘導体
及び/又はカルボキシル基と反応しうる官能基を有する
(メタ)アリルアルコール誘導体を反応させて得られた
化合物をスルホン化することにより得られる反応性乳化
剤。 【効果】本発明の反応性乳化剤は、共重合性に優れてい
るので、乳化重合の後に生じる重合排水のCODを減少
できる。また乳化重合で得られた樹脂の耐ブリード性や
耐水性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応性乳化剤に関し、特
にビニル化合物の乳化重合若しくは懸濁重合用乳化剤と
して有用な反応性乳化剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乳化剤は乳化重合、懸濁重合など樹脂製
造工程で広く用いられている。通常これらの用途に使用
される乳化剤は非反応性であるため、これらの乳化剤を
用いて乳化重合で樹脂を製造すると、乳化剤が樹脂中に
混入し成形加工後に乳化剤が樹脂表面に移行して、樹脂
外観の不良や樹脂の耐水性の低下を引き起こす。これを
防ぐために乳化重合で得られた樹脂を塩析させ、乳化剤
を除去する方法が取られているが、この排水中に、用い
た乳化剤の大部分が流出するために、排水のCODが上
昇し、排水処理コストの上昇や環境の汚染など大きな問
題を引き起こす。これを解決する手段として、従来より
乳化剤分子内に重合性の二重結合を導入し、樹脂に共重
合させることによって洗浄廃液への流出を防ぐと共に、
化学結合させて、樹脂表面への乳化剤の移行を防ぎ、耐
ブリード性や樹脂の耐水性を向上させようとする試みが
なされている。このような乳化剤はいわゆる反応性乳化
剤と呼ばれ、重合系内の単量体と共重合し得る二重結合
を分子内に有すると共に、乳化能を持つ分子構造を有す
る化合物である。このような反応性乳化剤として例え
ば、特公昭49−46291号公報に示されるアリル基
を有するスルホサクシネート化合物、特開昭51−30
285号公報に示されるスルホアルキルフマル酸エステ
ルの塩、特開昭55−41684号公報に示される(メ
タ)アクリル酸のアルキレンオキシド付加物のアルキル
エーテル化合物、特開昭61−223011号公報に示
されるアリルアルコールのアルキレンオキシド付加物の
硫酸エステル塩、特開平1−99638号公報に示され
るα−オレフィンオキシドとアリルアルコールの反応物
の硫酸エステル塩、特開昭58−203960号公報に
示されるマレイン酸モノアルキルエステルのアリルグリ
シジルエーテル付加物のスルホン化物などが提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
反応性乳化剤のなかで、乳化能、共重合性を同時に満足
しうるものは少なく、これらの反応性乳化剤を使用して
乳化重合を行うと、ラテックスの安定性の低下や、未反
応乳化剤の洗浄廃液への流出や、重合安定性の低下など
の問題が生じる。本発明は、共重合性が高く、乳化能に
優れた反応性乳化剤を提供することを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するために鋭意研究の結果、特定の重合性の二重
結合を有する化合物が優れた乳化能と高い共重合性を有
することを見いだし、本発明を完成するに至った。すな
わち本発明は、(A)炭素数5〜30のジカルボン酸又
はジカルボン酸無水物、並びに(B)カルボキシル基と
反応しうる官能基を有するアクリル酸誘導体、(C)カ
ルボキシル基と反応しうる官能基を有するメタクリル酸
誘導体及び/又はカルボキシル基と反応しうる官能基を
有する(メタ)アリルアルコール誘導体を反応させて得
られた化合物をスルホン化することにより得られる反応
性乳化剤を提供するものである。本発明に用いる(A)
炭素数5〜30のジカルボン酸またはジカルボン酸無水
物(以下A成分という)としては、炭素数5〜30の脂
肪族ジカルボン酸、炭素数5〜30の脂肪族のジカルボ
ン酸無水物、炭素数8〜30の芳香族ジカルボン酸、炭
素数8〜30の芳香族ジカルボン酸無水物がある。炭素
数5〜30の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、グ
ルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、カ
ルボキシオクタデカン酸、炭素数5〜30のアルキルコ
ハク酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸がある。炭素数5
〜30の脂肪族ジカルボン酸無水物としては、例えばア
ルキル無水コハク酸などがある。イタコン酸、炭素数6
〜30のアルケニルコハク酸などの不飽和脂肪族ジカル
ボン酸や、アルケニル無水コハク酸などのような不飽和
脂肪族のジカルボン酸無水物も好適な例として使用され
る。炭素数8〜30の芳香族ジカルボン酸としては、フ
タル酸、テレフタル酸、炭素数9〜30のアルキルフタ
ル酸および炭素数10〜30のアルケニルフタル酸など
がある。炭素数8〜30の芳香族ジカルボン酸無水物と
しては、例えば無水フタル酸、炭素数9〜30のアルキ
ル無水フタル酸および炭素数10〜30のアルケニル無
水フタル酸などがある。この中で炭素数6〜30のアル
ケニルコハク酸やその酸無水物は特に好適に使用でき
る。A成分としてジカルボン酸を使用するときは、酸ハ
ロゲン化物として使用することができる。また、ジカル
ボン酸の低級アルコールエステルとしても使用すること
ができる。
【0005】本発明に用いる(B)カルボキシル基と反
応しうる官能基を有するアクリル酸誘導体(以下B成分
という)としては、エチレングリコールモノアクリレー
ト、1,4−ブタンジオールモノアクリレート、1,6−
ヘキサンジオールモノアクリレート、グリセリンモノア
クリレート、グリセリンジアクリレート、トリメチロー
ルプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモ
ノアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ソルビタ
ンモノアクリレート、ソルビトールジアクリレート、ト
リエタノールアミンモノアクリレート、メチロールアク
リルアミド、、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシプロピルアクリレートのような水酸基を有
する重合性不飽和化合物とそれらのアルキレンオキシド
付加物、アクリル酸のアルキレンオキシド付加物のグリ
シジルエーテル化物、グリシジルアクリレートなどのよ
うなエポキシ基を有する重合性不飽和化合物などを使用
することができる。これらの中でも水酸基を有するアク
リル酸誘導体が特に好適に使用することができる。本発
明に用いられる(C)カルボキシル基と反応しうる官能
基を有するメタクリル酸誘導体、カルボキシル基と反応
しうる官能基を有する(メタ)アリルアルコール誘導体
(以下C成分)としては、エチレングリコールモノメタ
クリレート、1,4−ブタンジオールモノメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールモノメタクリレート、グ
リセリンモノメタクリレート、グリセリンジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールモノメタクリレート、ペンタエリス
リトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、ソルビタンモノメタクリレート、ソル
ビトールジメタクリレート、トリエタノールアミンモノ
メタクリレート、メチロールメタクリルアミド、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、アリルアルコール、エチレングリコ
ールモノ(メタ)アリルエーテル、1,4−ブタンジオ
ールモノ(メタ)アリルエーテル、1,6−ヘキサンジ
オールモノ(メタ)アリルエーテル、グリセリンモノ
(メタ)アリルエーテル、グリセリンジ(メタ)アリル
エーテルのような水酸基を有する重合性不飽和化合物、
ペンタエリスリトールモノ(メタ)アリルエーテルのよ
うな不飽和アルコールと多価アルコールとの部分エーテ
ル化物、(メタ)アリルアルコールのエチレンオキシド
付加物、(メタ)アリルアルコールのプロピレンオキシ
ド付加物、(メタ)アリルアルコールのエチレンオキシ
ド・プロピレンオキシドのブロック付加重合体またはラ
ンダム付加重合体のような不飽和アルコールアルキレン
オキシド付加物、メタクリル酸のアルキレンオキシド付
加物のグリシジルエーテル化物、グリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエーテルなどのようなエポキシ
基を有する重合性不飽和化合物などを使用することがで
きる。これらの中でも、エポキシ基を有するメタクリル
酸誘導体、アリルアルコール誘導体が特に好適に使用す
ることができる。
【0006】本発明の反応性乳化剤はA成分とB成分、
およびC成分の化合物を反応させ、これをスルホン化す
ることによって得られる。スルホン化剤としては公知の
ものを使用することができるが亜硫酸ナトリウム、重亜
硫酸ナトリウムが特に好適に使用することができる。
A、B、C、スルホン化剤各成分の比は特に限定はしな
いが、A成分:B成分:C成分:スルホン化剤=0.8
〜1.2:0.8〜1.2:0.8〜1.2:0.8〜1.2
モルが好ましい。A成分とB成分、C成分を反応させる
方法およびスルホン化の方法は公知の合成方法を適用す
ることができ、適当な方法を選択すればよい。例えば、
ジカルボン酸と水酸基を有する化合物を直接反応するに
は、ジカルボン酸と水酸基を有する化合物を重合禁止剤
の存在下にトルエンのような溶媒中で反応し、生成する
水を共沸により除去しつつ水が留出しなくなるまで反応
すればよい。ジカルボン酸無水物と水酸基を有する化合
物を反応するには、ジカルボン酸無水物と水酸基を有す
る化合物を重合禁止剤の存在下に溶媒のない状態で、ま
たはトルエンのような溶媒中で加熱すればよい。ジカル
ボン酸のハロゲン化物と水酸基を有する化合物を反応す
るには、ジカルボン酸のハロゲン化物とトルエンのよう
な溶媒を反応器に仕込み、加熱しながら水酸基を有する
化合物を滴下し、ハロゲン化水素ガスの発生が終了する
まで反応させればよい。ジカルボン酸とグリシジル基を
有する化合物を反応するには、ジカルボン酸とグリシジ
ル基を有する化合物を重合禁止剤の存在下に溶媒のない
状態で、またはトルエンのような溶媒中で加熱すればよ
い。また、B成分、C成分を反応させる際には末端二重
結合基保護のためラジカル重合禁止剤、例えばヒドロキ
ノンモノメチルエーテルの存在下に実施することが望ま
しく、かかる重合禁止剤は本発明の反応性乳化剤固形分
に対し通常5000ppm以下好ましくは500ppm以下の
量で用いられる。スルホン化反応は、A成分、B成分お
よびC成分を反応して得られる生成物を、重合禁止剤の
存在下に適当な溶媒に溶解し、スルホン化剤を加えて加
熱することにより、容易におこなうことができる。反応
終了後溶媒を留去して本発明の反応性乳化剤を得る。こ
のようにして得られた本発明の反応性乳化剤は、そのま
ま、または必要に応じて水、有機溶剤などの溶媒で希釈
して使用される。
【0007】本発明の反応性乳化剤は重合させる全モノ
マーに対し0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜
10重量%の割合で使用される。添加量がこれより少な
いと乳化力が不十分で乳化重合が困難となり、これより
多く添加しても効果が向上しないため経済的に不利であ
る。本発明の反応性乳化剤を適用する重合用のモノマー
としては特に限定しないが、ビニル化合物が望ましく、
例えば酢酸ビニルなどのビニルエステルモノマー、(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリ
ロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル系モノマ
ー;スチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化
合物;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの共
役ジオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの
ハロゲン含有ビニル化合物;その他、エチレン、無水マ
レイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、イ
タコン酸エステルなどがある。本発明の反応性乳化剤を
用い、乳化重合または懸濁重合を行う際には、重合開始
剤及び重合促進剤としては公知のものが使用される。例
えば重合開始剤としては、過酸化水素、有機過酸化物、
過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリルなどがあげら
れ、重合促進剤としては亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、硫
酸鉄などがあげられる。本発明の反応性乳化剤は単独で
も乳化重合または懸濁重合の際の良好な乳化剤となり得
るが、本発明の特徴を損なわない範囲で、他の乳化剤あ
るいは乳化安定剤を併用することができる。
【0008】
【実施例】
実施例1 撹拌器、還流冷却器および温度計をつけた反応器に、オ
クテニル無水コハク酸21.0g(0.1モル)、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート11.6g(0.1モル)、
ヒドロキノンモノメチルエーテル20mgを仕込み80℃
で5時間反応した後、グリシジルメタクリレート14.
2g(0.1モル)を加えて80℃で10時間反応し
た。水/2−プロパノール(1:1)100mlを溶媒と
して亜硫酸ナトリウム12.6g(0.1モル)を加えて
80℃で3時間反応した。その後溶媒を留去して反応性
乳化剤66.4gを得た。 実施例2 ドデセニル無水コハク酸26.6g(0.1モル)、エチ
レングリコールモノアリルエーテル7.6g(0.1モ
ル)、グリシジルアクリレート12.8g(0.1モ
ル)、および重亜硫酸ナトリウム10.4g(0.1モ
ル)を用いて実施例1と同様にして反応性乳化剤を得
た。 実施例3 撹拌器、還流冷却器および温度計をつけた反応器に、ア
ゼライン酸18.8g(0.1モル)、プロピレングリコ
ールモノアクリレート14.3g(0.11モル)、ヒド
ロキノンモノメチルエーテル25mgおよびトルエン15
0mlを仕込み、還流温度で3時間反応した。共沸水が留
出しきった後、1,4−ブタンジオールモノメタクリレ
ート14.2g(0.09モル)を加えて3時間反応し
た。共沸水が留出しなくなったので、ここでトルエンを
留去した。得られた反応生成物に新たに溶媒として水/
2−プロパノール(1:1)100mlを加え、これに亜
硫酸ナトリウム12.6g(0.1モル)を加えて80℃
で4時間反応を続けた。反応終了後溶媒を留去して反応
性乳化剤55.3gを得た。 実施例4 無水フタル酸14.8g(0.1モル)、ペンタエリスリ
トールモノアクリレート19.0g(0.1モル)、アリ
ルアルコールのエチレンオキシド10モル付加物49.
8g(0.1モル)、および重亜硫酸ナトリウム10.4
g(0.1モル)を用いて実施例1と同様にして反応性
乳化剤を得た。 実施例5 オクテニル無水コハク酸21.0g(0.1モル)、ソル
ビタンモノアクリレート21.8g(0.1モル)、アリ
ルアルコール5.8g(0.1モル)、および亜硫酸ナト
リウム12.6g(0.1モル)を用いて実施例1と同様
にして反応性乳化剤を得た。 実施例6 ドデセニル無水コハク酸26.6g(0.1モル)、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート13.0g(0.1モ
ル)、アリルグリシジルエーテル11.4g(0.1モ
ル)、および硫酸9.8g(0.1モル)を用いて実施例
1と同様にして反応性乳化剤を得た。 実施例7 撹拌器、還流冷却器および温度計をつけた反応器に、セ
バシン酸ジクロライド23.9g(0.1モル)、ヒドロ
キノンモノメチルエーテル25mgおよびトルエン150
mlを仕込み、80℃でグリセリンモノアクリレート1
3.1g(0.09モル)を1時間かけて滴下し、発生す
る塩酸ガスを水酸化ナトリウム水溶液でトラップしなが
ら反応した。塩酸ガスの発生が止まった後、N−メチロ
ールアクリルアミド12.7g(0.11モル)を加えて
同様に反応した。トルエンを留去し、得られた反応生成
物に新たに溶媒として水/2−プロパノール(1:1)
100mlを加え、これに亜硫酸ナトリウム12.6g
(0.1モル)を加えて80℃で4時間反応を続けた。
反応終了後溶媒を留去して反応性乳化剤54.3gを得
た。 実施例8 オクテニルフタル酸27.6g(0.1モル)、トリエタ
ノールアミンモノアクリレート20.3g(0.1モ
ル)、メタクリル酸のプロピレンオキシド(PO)9モ
ル付加物のグリシジルエーテル化物66.5g(0.1モ
ル)、および重亜硫酸ナトリウム10.4g(0.1モ
ル)を用いて実施例3と同様にして反応性乳化剤を得
た。 実施例9 アジピン酸14.6g(0.1モル)、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート13.1g(0.1モル)、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート13.0g(0.1モル)、
および亜硫酸ナトリウム12.6g(0.1モル)を用い
て実施例3と同様にして反応性乳化剤を得た。 実施例10 オクテニル無水コハク酸21.0g(0.1モル)、2−
ヒドロキシエチルアクリレート11.6g(0.1モ
ル)、ソルビタンモノメタクリレート23.3g(0.1
モル)、および重亜硫酸ナトリウム11.4g(0.11
モル)を用いて実施例1と同様にして反応性乳化剤を得
た。
【0009】第1表に実施例1〜10に用いた本発明の
反応性乳化剤の各成分および使用モル数を示す。また第
2表に比較例1〜5に用いた公知の反応性乳化剤の成分
および非反応性乳化剤を示した。ここに示した14種の
反応性乳化剤と1種の非反応性乳化剤を用いて乳化能試
験および乳化重合試験を行った。それらの結果を第3表
に示す。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】(1)乳化能試験 スチレン50g、水300gと第1表に示した実施例1
〜10の反応性乳化剤、比較例1〜4の反応性乳化剤お
よび比較例5の乳化剤0.5gをビーカーに取り、T.
K.AUTO HOMO MIXER[特殊機化(株)製]
3000rpmで10分間常温で乳化を行った。その後た
だちに、乳化物をメスシリンダーに移し密閉して50℃
の恒温槽に入れ、60分後に分層した水層の体積を求め
た。乳化剤の乳化能が優れているほど、水層と油層の分
離が少なくなる。 (2)乳化重合試験1(重合排水のCOD) 還流冷却器、撹拌器、滴下ロート、温度計を備えた反応
容器に水600g、過硫酸カリウム0.6g、硫酸第一
鉄0.002gを仕込み、1N硫酸でpHを3とした後に
窒素雰囲気下で60℃に昇温し、撹拌しながら第1表に
示される本発明の反応性乳化剤および第2表に示される
比較例の乳化剤おのおの1.2gをアクリロニトリル5
0gにあらかじめ混合させた混合液を2時間かけて滴下
して、同温度で30分間乳化重合を行った。得られた反
応液に10重量%硫酸ナトリウム水溶液100mlを加え
て塩析し、ポリマーをろ別した後に、ろ液を常圧で煮沸
して未反応モノマーを除去しながら濃縮した。濃縮液の
総量が400gまで減少した時点で、再度ろ過を行い、
ろ液のCODをJIS K-0102に記載の方法によ
り、100℃、30分における過マンガン酸カリウムの
消費量を測定した。 (3)乳化重合試験2(樹脂皮膜の耐水性) 還流冷却器、撹拌器、滴下ロート、温度計を備えた反応
容器に水600g、過硫酸カリウム0.6gを仕込み、
窒素雰囲気下で60℃に昇温し、撹拌しながら第1表に
示される本発明の乳化剤および第2表に示される比較例
の乳化剤をおのおの3.2gとアクリル酸エチル:メタ
クリル酸メチル(7:3)80gの混合液を2時間かけ
て滴下し、同温度で30分間乳化重合を行った。得られ
た樹脂エマルションを樹脂分が10重量%となるように
水で希釈し、ガラスシャーレにこの樹脂エマルションを
1mm深さで流し込み、30℃で48時間大気雰囲気下で
放置して乾燥させ、樹脂皮膜を形成させた。この樹脂皮
膜上に水滴を一滴落とし、水滴が乾燥しないようにシャ
ーレにガラス板で蓋をし、この水滴の上方から肉眼で観
察してシャーレの下に敷いた8ポイントの活字が判読で
きなくなるまでの時間を測定した。耐水性の悪い樹脂皮
膜は水分を吸収しやすいため、水滴が存在する部分が短
期間で白化し、不透明となる。従って、透明性を保持す
る時間が長いほど樹脂皮膜の耐水性が良好であると評価
した。
【0014】
【表4】
【0015】第3表より、本発明の反応性乳化剤は、乳
化能、得られた樹脂の耐水性ともに優れている。さらに
重合排水のCODも低い。比較例1〜4は公知の反応性
乳化剤であるが、乳化能、樹脂の耐水性が劣り、重合排
水のCODも高い。比較例5は非反応性乳化剤である
が、乳化能が劣り、重合排水のCODが高く、得られた
樹脂の耐水性も悪い。
【0016】
【発明の効果】本発明の反応性乳化剤は、共重合性に優
れているので、乳化重合の後に生じる重合排水のCOD
を減少できる。また乳化重合で得られた樹脂の耐ブリー
ド性や耐水性を向上させることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)炭素数5〜30のジカルボン酸又は
    ジカルボン酸無水物、(B)カルボキシル基と反応しう
    る官能基を有するアクリル酸誘導体、並びに(C)カル
    ボキシル基と反応しうる官能基を有するメタクリル酸誘
    導体及び/又はカルボキシル基と反応しうる官能基を有
    する(メタ)アリルアルコール誘導体を反応させて得ら
    れた化合物をスルホン化することにより得られる反応性
    乳化剤。
JP5347365A 1993-12-24 1993-12-24 反応性乳化剤 Pending JPH07185289A (ja)

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Cited By (2)

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US6410679B1 (en) * 1999-10-25 2002-06-25 Biosil Research Institute Cationic complexes of polyoxyalkylene glycol dicarboxylates
CN113831530A (zh) * 2021-08-13 2021-12-24 温州医科大学 一种反应性乳化剂及其制备方法和制备的纳米微球

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