JPH07182695A - 光学的情報記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
光学的情報記録媒体およびその製造方法Info
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- JPH07182695A JPH07182695A JP5326950A JP32695093A JPH07182695A JP H07182695 A JPH07182695 A JP H07182695A JP 5326950 A JP5326950 A JP 5326950A JP 32695093 A JP32695093 A JP 32695093A JP H07182695 A JPH07182695 A JP H07182695A
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- organic dye
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- dye
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 有機色素を光学的情報記録層とする光記録媒
体において、プリフォーマットが、有機色素とプリフォ
ーマット形成層との界面における混合体による光低反射
率部で形成され、プリフォーマット形成層が保護基板と
の接着層を兼ねる光学的情報記録媒体とその製造法を提
供する。 【効果】 従来光学特性の良い比較的耐溶媒性の悪いプ
ラスチック基板上に、溶媒塗布法によって形成すること
ができなかった有機色素を記録層に用いることが可能と
なり、有機色素を用いた記録媒体においても高信頼性の
ＡＴサーボ信号をもつ光学的情報記録媒体を得ることが
できた。さらにプリグループ形成層が接着剤層を兼ねる
ので低コストで記録媒体を製造することが可能となっ
た。
体において、プリフォーマットが、有機色素とプリフォ
ーマット形成層との界面における混合体による光低反射
率部で形成され、プリフォーマット形成層が保護基板と
の接着層を兼ねる光学的情報記録媒体とその製造法を提
供する。 【効果】 従来光学特性の良い比較的耐溶媒性の悪いプ
ラスチック基板上に、溶媒塗布法によって形成すること
ができなかった有機色素を記録層に用いることが可能と
なり、有機色素を用いた記録媒体においても高信頼性の
ＡＴサーボ信号をもつ光学的情報記録媒体を得ることが
できた。さらにプリグループ形成層が接着剤層を兼ねる
ので低コストで記録媒体を製造することが可能となっ
た。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は記録層として有機色素を
用いた光学的情報記録媒体及びその製造方法に関する。
用いた光学的情報記録媒体及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、光記録媒体において、情報の記録
密度の向上、情報の記録・再生速度及び記録・再生の信
頼性向上を目的として、該光記録媒体を形成する基板上
に記録・再生レーザ光の案内溝を形成することが一般に
行なわれている。
密度の向上、情報の記録・再生速度及び記録・再生の信
頼性向上を目的として、該光記録媒体を形成する基板上
に記録・再生レーザ光の案内溝を形成することが一般に
行なわれている。
【０００３】透明なプラスチック基板に案内溝等の（プ
リフォーマット）を形成する方法として、例えばコンプ
レッション法、インジェクション法、キャスティング
法、およびフォトポリマー（２Ｐ）法などが知られてい
る。光記録媒体を作成するためには、前記プリフォーマ
ットを形成した基板上に下引層を介して、又は直接に記
録層を形成する。この記録層の形成は、記録層が金属お
よび金属酸化物の場合には、一般的に真空蒸着法、スパ
ッター法などの気相成膜法によって行なわれる。
リフォーマット）を形成する方法として、例えばコンプ
レッション法、インジェクション法、キャスティング
法、およびフォトポリマー（２Ｐ）法などが知られてい
る。光記録媒体を作成するためには、前記プリフォーマ
ットを形成した基板上に下引層を介して、又は直接に記
録層を形成する。この記録層の形成は、記録層が金属お
よび金属酸化物の場合には、一般的に真空蒸着法、スパ
ッター法などの気相成膜法によって行なわれる。
【０００４】また、記録層が有機色素で構成される場合
には、有機色素を溶媒に溶解した溶液を基板上に塗布す
ることによって記録層を形成している。
には、有機色素を溶媒に溶解した溶液を基板上に塗布す
ることによって記録層を形成している。
【０００５】しかしながら、有機色素溶液を基板に塗布
する場合、次の様な問題がある。 （１）溶媒によってプラスチック基板が溶解する。 （２）使用する有機色素が、プラスチック基板を溶解し
ない溶媒に溶解する色素に限定される。
する場合、次の様な問題がある。 （１）溶媒によってプラスチック基板が溶解する。 （２）使用する有機色素が、プラスチック基板を溶解し
ない溶媒に溶解する色素に限定される。
【０００６】その結果、ガラス基板、又は光学的に不透
明であるが耐溶剤性の良好な基板上では、溶媒塗布によ
って記録層を形成することができるが、より実体にそく
した光学的に透明なプラスチック基板（たとえば、ＰＣ
又はＰＭＭＡなど）上には、記録・再生特性に優れた有
機色素記録層を形成することが困難である。従って、現
状において開示されている多数の有機色素記録材料を溶
媒塗布方法によってプラスチック基板上に塗布すること
はむずかしい問題点がある。
明であるが耐溶剤性の良好な基板上では、溶媒塗布によ
って記録層を形成することができるが、より実体にそく
した光学的に透明なプラスチック基板（たとえば、ＰＣ
又はＰＭＭＡなど）上には、記録・再生特性に優れた有
機色素記録層を形成することが困難である。従って、現
状において開示されている多数の有機色素記録材料を溶
媒塗布方法によってプラスチック基板上に塗布すること
はむずかしい問題点がある。
【０００７】これらの問題点を解決する方法として、従
来知られている方法としては、 プリフォーマットを形成したプラスチック基板上に耐
溶剤性の優れた下引層を形成し、該下引層上に有機色素
記録層を溶媒塗布方法により形成する。 光学的特性は悪いが耐溶剤性に優れたプラスチック基
材（例えば、ポリエチレンテレフタレート）に有機色素
を塗布した後、プリフォーマット付の基板に貼り合せ
る。この方法は、例えば特開昭６１−１１５１８６号公
報に開示されている。
来知られている方法としては、 プリフォーマットを形成したプラスチック基板上に耐
溶剤性の優れた下引層を形成し、該下引層上に有機色素
記録層を溶媒塗布方法により形成する。 光学的特性は悪いが耐溶剤性に優れたプラスチック基
材（例えば、ポリエチレンテレフタレート）に有機色素
を塗布した後、プリフォーマット付の基板に貼り合せ
る。この方法は、例えば特開昭６１−１１５１８６号公
報に開示されている。
【０００８】また、プリフォーマット付基板に他の基材
に塗布された色素を転写する方法が開示されている。
（特開平２−２７３８１３号） しかしながら、の方法では、 （ａ）下引層の形成工程が増加し、製造の歩留の低下を
引きおこす。 （ｂ）Ｓ／Ｎ値の低下を引きおこす。などの問題点があ
る。
に塗布された色素を転写する方法が開示されている。
（特開平２−２７３８１３号） しかしながら、の方法では、 （ａ）下引層の形成工程が増加し、製造の歩留の低下を
引きおこす。 （ｂ）Ｓ／Ｎ値の低下を引きおこす。などの問題点があ
る。
【０００９】また、上記の改良方法では、図２−
（ａ）の記録媒体の断面の模式図で示される様に、プラ
スチック基板１の凹凸状のプリフォーマットの凹状部
に、均一に有機色素記録層３が転写されず、図２−
（ｂ）で示される様な空間が不規則に生じる。その結
果、プリフォーマットからのレーザ光の反射光によって
得られるプリフォーマット信号は不安定となり、オート
トラッキングエラーが発生しやすくなる。
（ａ）の記録媒体の断面の模式図で示される様に、プラ
スチック基板１の凹凸状のプリフォーマットの凹状部
に、均一に有機色素記録層３が転写されず、図２−
（ｂ）で示される様な空間が不規則に生じる。その結
果、プリフォーマットからのレーザ光の反射光によって
得られるプリフォーマット信号は不安定となり、オート
トラッキングエラーが発生しやすくなる。
【００１０】したがって、従来の方法においては、プラ
スチック基板を用い、かつ有機色素を記録層として用い
た光学的情報記録媒体の製造上の問題点が十分に解決さ
れていない。実際には、記録媒体用基板として実用的な
プラスチック基板の表面を溶解しない溶媒を用いて、塗
布法によって記録層を形成する場合においては、使用す
ることができない有機色素媒体が数多く存在する。すな
わち、プラスチック基板を溶解しない溶媒に２〜５ｗｔ
％溶解する有機指色素は限定されている。
スチック基板を用い、かつ有機色素を記録層として用い
た光学的情報記録媒体の製造上の問題点が十分に解決さ
れていない。実際には、記録媒体用基板として実用的な
プラスチック基板の表面を溶解しない溶媒を用いて、塗
布法によって記録層を形成する場合においては、使用す
ることができない有機色素媒体が数多く存在する。すな
わち、プラスチック基板を溶解しない溶媒に２〜５ｗｔ
％溶解する有機指色素は限定されている。
【００１１】さらに凸凹形状を有するプリフォーマット
のプリフォーマット信号は特公昭６３−１９９３９号公
報に開示されている様に凸凹の物理的形状に著しく影響
を受ける。また、有機色素媒体の反射率は有機色素の膜
厚に依存し変化する。したがって凸凹形状のプリフォー
マットのプリフォーマット信号はプリフォーマット部の
凸凹形状およびそこに塗布された有機色素の塗布形状、
膜厚によって大きく変化する。
のプリフォーマット信号は特公昭６３−１９９３９号公
報に開示されている様に凸凹の物理的形状に著しく影響
を受ける。また、有機色素媒体の反射率は有機色素の膜
厚に依存し変化する。したがって凸凹形状のプリフォー
マットのプリフォーマット信号はプリフォーマット部の
凸凹形状およびそこに塗布された有機色素の塗布形状、
膜厚によって大きく変化する。
【００１２】他方特開平２−１２８３３８に開示されて
いる様に基板上に濃淡パターニングを行ないプリフォー
マット信号をとる方法が知られている。
いる様に基板上に濃淡パターニングを行ないプリフォー
マット信号をとる方法が知られている。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に、従来のプ
リグルーブの製造方法において Ａ；凸凹形状のプリフォーマットにおいては （ａ）プリグルーブの凸凹形状によってＡＴ信号が変動
するために凸凹形状を作り出す金型やガラス注形型に高
精度が要求される。
リグルーブの製造方法において Ａ；凸凹形状のプリフォーマットにおいては （ａ）プリグルーブの凸凹形状によってＡＴ信号が変動
するために凸凹形状を作り出す金型やガラス注形型に高
精度が要求される。
【００１４】（ｂ）凸凹形状への有機色素の塗布形状を
一定にするために多大な設備が要するためにコスト高と
なる。 Ｂ；濃淡パターニング（特開平２−１２８３３８）にお
いては、イオンビームやＵＶ／Ｏ3 処理面に直接有機色
素を塗布すると処理／未処理境界に色素の「にじみ」が
生じ、ＡＴプリフォーマット信号の変動を生じる確率が
高くなる。さらに Ｃ；上記Ａ，Ｂの方法はいずれも記録層形成後 直接接着剤を介して記録層上に保護基板を積層する。
一定にするために多大な設備が要するためにコスト高と
なる。 Ｂ；濃淡パターニング（特開平２−１２８３３８）にお
いては、イオンビームやＵＶ／Ｏ3 処理面に直接有機色
素を塗布すると処理／未処理境界に色素の「にじみ」が
生じ、ＡＴプリフォーマット信号の変動を生じる確率が
高くなる。さらに Ｃ；上記Ａ，Ｂの方法はいずれも記録層形成後 直接接着剤を介して記録層上に保護基板を積層する。
【００１５】保護層を介して接着剤を用い記録層上に
保護基板を積層する。
保護基板を積層する。
【００１６】上記の工程を必要とする。そして安価
な工程であるを用いる場合、有機色素に接触し、有機
色素層の反射率を低下させることなく十分な接着力を有
する接着剤が存在しない等、Ａ〜Ｃの問題点が解決され
ていない。本発明は以上の諸問題点を解決しようとする
ものである。
な工程であるを用いる場合、有機色素に接触し、有機
色素層の反射率を低下させることなく十分な接着力を有
する接着剤が存在しない等、Ａ〜Ｃの問題点が解決され
ていない。本発明は以上の諸問題点を解決しようとする
ものである。
【００１７】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機色素を光
学的情報記録層とする光記録媒体において、プリフォー
マットが、該有機色素とプリフォーマット形成層との界
面における混合体による光低反射率部で形成され、かつ
該プリフォーマット形成層が保護基板との接着層を兼ね
ることを特徴とする光学的情報記録媒体を提供するもの
である。
学的情報記録層とする光記録媒体において、プリフォー
マットが、該有機色素とプリフォーマット形成層との界
面における混合体による光低反射率部で形成され、かつ
該プリフォーマット形成層が保護基板との接着層を兼ね
ることを特徴とする光学的情報記録媒体を提供するもの
である。
【００１８】さらに本発明は、プラスチック基板上に紫
外線硬化樹脂層を介して有機色素記録層自体に、色素の
分解、色素の会合状態の変化を引きおこし、反射率を変
化せしめて濃淡性状のプリフォーマットパターンを形成
し、かつ、保護基板を該紫外線硬化樹脂層を接着剤層と
して積層する光記録媒体の製造方法を提供することであ
る。
外線硬化樹脂層を介して有機色素記録層自体に、色素の
分解、色素の会合状態の変化を引きおこし、反射率を変
化せしめて濃淡性状のプリフォーマットパターンを形成
し、かつ、保護基板を該紫外線硬化樹脂層を接着剤層と
して積層する光記録媒体の製造方法を提供することであ
る。
【００１９】本発明において、プラスチック基板として
は光学的記録・再生に於いて不都合の少ないものが好ま
しく、また基板側から記録・再生光を入射する場合に
は、使用する光に対して透過率の高いものであればよ
い。例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ビニル系樹脂、ポリスルホン樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース誘導体などを用い
ることができる。
は光学的記録・再生に於いて不都合の少ないものが好ま
しく、また基板側から記録・再生光を入射する場合に
は、使用する光に対して透過率の高いものであればよ
い。例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ビニル系樹脂、ポリスルホン樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース誘導体などを用い
ることができる。
【００２０】有機色素記録層は、使用する光の波長付
近、例えば再生光のエネルギービームの波長が６５０ｎ
ｍ〜９００ｎｍである場合には、着色記録部に形成され
るビット等に於ける反射率と未記録部のそれとの差が大
きいものが好ましく、また、記録する為には上記の波長
域に吸収のある事が必要である。また、再生光のエネル
ギービームによって記録部および未記録部の反射率の変
化し難いものが好ましい。
近、例えば再生光のエネルギービームの波長が６５０ｎ
ｍ〜９００ｎｍである場合には、着色記録部に形成され
るビット等に於ける反射率と未記録部のそれとの差が大
きいものが好ましく、また、記録する為には上記の波長
域に吸収のある事が必要である。また、再生光のエネル
ギービームによって記録部および未記録部の反射率の変
化し難いものが好ましい。
【００２１】有機色素記録層を形成するには、有機色素
薄膜が色素の溶液又は分散系による連続塗布が可能であ
るものが量産製造に好ましい。例えば、アントラキノン
誘導体（特にインダスレン骨格を有するもの）、ジオキ
サジン化合物及びその誘導体、トリフェノジチアジン化
合物、フェナンスレン誘導体、シアニン化合物、メロシ
アニン化合物、ピリリウム系化合物、キサンチン系化合
物、トリフェニルメタン系化合物、クロコニウム系色
素、アゾ色素、クロコン類、アジン類、インジゴイド
類、メチン系色素、アズレン類、スクアリウム誘導体、
硫化染料及び金属のジチオラート錯体等の色素を挙げる
ことが出来る。また、これらの染料の中にすでに公知の
クエンチャー、金属錯体、赤外吸収剤を添加することが
できる。
薄膜が色素の溶液又は分散系による連続塗布が可能であ
るものが量産製造に好ましい。例えば、アントラキノン
誘導体（特にインダスレン骨格を有するもの）、ジオキ
サジン化合物及びその誘導体、トリフェノジチアジン化
合物、フェナンスレン誘導体、シアニン化合物、メロシ
アニン化合物、ピリリウム系化合物、キサンチン系化合
物、トリフェニルメタン系化合物、クロコニウム系色
素、アゾ色素、クロコン類、アジン類、インジゴイド
類、メチン系色素、アズレン類、スクアリウム誘導体、
硫化染料及び金属のジチオラート錯体等の色素を挙げる
ことが出来る。また、これらの染料の中にすでに公知の
クエンチャー、金属錯体、赤外吸収剤を添加することが
できる。
【００２２】かかる色素からなる有機系薄膜は、色素を
溶媒に溶解または分散した後、溶存酸素を除去した色素
溶液を公知の塗布方法により塗工することにより形成さ
れる。ＵＶ硬化樹脂は従来知られている２Ｐ樹脂を用い
ることができる。樹脂層２０の厚みは３〜３０μｍが可
能であり好ましくは３〜１０μｍが良い。すなわちＵＶ
硬化時の硬化収縮や熱膨張収縮によるストレスが小さく
なる様な厚みを設定する必要がある。
溶媒に溶解または分散した後、溶存酸素を除去した色素
溶液を公知の塗布方法により塗工することにより形成さ
れる。ＵＶ硬化樹脂は従来知られている２Ｐ樹脂を用い
ることができる。樹脂層２０の厚みは３〜３０μｍが可
能であり好ましくは３〜１０μｍが良い。すなわちＵＶ
硬化時の硬化収縮や熱膨張収縮によるストレスが小さく
なる様な厚みを設定する必要がある。
【００２３】図１は本発明の情報記録媒体の製造方法の
一例を示す模式図である。 （Ａ）プラスチック基板１上に紫外線（ＵＶ）硬化樹脂
層２０をスピンコータ、グラビアコータ、ロールコータ
等で設ける。次にフォトマスク５を用いてＵＶ硬化用光
源４よりＵＶを照射し、紫外線硬化樹脂層に紫外線照射
部（硬化部）２２と未照射部（未硬化部）又は半照射部
２１を形成する。 （Ｂ）有機色素記録層３を溶媒塗布法によって形成した
保護基板２を（Ａ）の紫外線照射パターン樹脂層上に積
層する。 （Ｃ）積層後数秒〜数分間、常温放置又は加温（４０〜
１００℃）することによって紫外線未照射部又は半照射
部２１と有機色素層３の界面に紫外線未硬化又は半硬化
樹脂を構成する化学物質と有機色素の混合体２３を形成
させる。この混合体層２３の中では有機色素が分解する
か、又は有機色素の会合状態が異なり反射率が変化す
る。その結果有機色素記録層に記録部２４（高反射率
部）と樹脂と色素の混合部２３（低反射率部）が形成さ
れ、この記録部と混合部の反射率差によってプリフォー
マット信号を得ることが可能となる。 （Ｄ）次に紫外線を基板１側および保護基板２側より再
度照射することによって未硬化部又は半硬化部２１が光
硬化して硬化部２２となり基板１と保護基板２を接着す
ることができる。
一例を示す模式図である。 （Ａ）プラスチック基板１上に紫外線（ＵＶ）硬化樹脂
層２０をスピンコータ、グラビアコータ、ロールコータ
等で設ける。次にフォトマスク５を用いてＵＶ硬化用光
源４よりＵＶを照射し、紫外線硬化樹脂層に紫外線照射
部（硬化部）２２と未照射部（未硬化部）又は半照射部
２１を形成する。 （Ｂ）有機色素記録層３を溶媒塗布法によって形成した
保護基板２を（Ａ）の紫外線照射パターン樹脂層上に積
層する。 （Ｃ）積層後数秒〜数分間、常温放置又は加温（４０〜
１００℃）することによって紫外線未照射部又は半照射
部２１と有機色素層３の界面に紫外線未硬化又は半硬化
樹脂を構成する化学物質と有機色素の混合体２３を形成
させる。この混合体層２３の中では有機色素が分解する
か、又は有機色素の会合状態が異なり反射率が変化す
る。その結果有機色素記録層に記録部２４（高反射率
部）と樹脂と色素の混合部２３（低反射率部）が形成さ
れ、この記録部と混合部の反射率差によってプリフォー
マット信号を得ることが可能となる。 （Ｄ）次に紫外線を基板１側および保護基板２側より再
度照射することによって未硬化部又は半硬化部２１が光
硬化して硬化部２２となり基板１と保護基板２を接着す
ることができる。
【００２４】（Ａ）〜（Ｄ）の製造工程によって高品質
なプリフォーマット信号を有する光学的情報記録媒体を
得ることができる。
なプリフォーマット信号を有する光学的情報記録媒体を
得ることができる。
【００２５】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
【００２６】実施例１ 図１のプラスチック基板１に相当するポリカーボネート
（帝人化成ＰＣ−２５１厚さ０．４ｍｍ）基板上に２Ｐ
樹脂層（大阪有機製）をスピンコートで形成した。厚み
は５μｍであった。
（帝人化成ＰＣ−２５１厚さ０．４ｍｍ）基板上に２Ｐ
樹脂層（大阪有機製）をスピンコートで形成した。厚み
は５μｍであった。
【００２７】次にフォトマスク５を２Ｐ樹脂層上にセッ
ティングしＵＶ光を照射した。ＵＶ照射装置は、ベルト
送り方式のウシオ電気製装置を用い、ランプパワー８０
Ｗ／ｃｍ、ランプ照射距離１６ｃｍ、照射時間５ｓｅｃ
（ランプボックス内通過速度１ｍ／ｍｉｎ）で行なっ
た。
ティングしＵＶ光を照射した。ＵＶ照射装置は、ベルト
送り方式のウシオ電気製装置を用い、ランプパワー８０
Ｗ／ｃｍ、ランプ照射距離１６ｃｍ、照射時間５ｓｅｃ
（ランプボックス内通過速度１ｍ／ｍｉｎ）で行なっ
た。
【００２８】次に下記構造を示す有機色素（Ｉ）と、光
安定剤（II）をそれぞれ（Ｉ）を７５重量％（II）を２
５重量％の混合比で溶媒ジアセトンアルコールに対して
３．５ｗｔ％溶解し、保護基板２上にグラビアコーター
で、色素層の厚さが１０００Åになる様に溶媒塗布法に
よって形成した。
安定剤（II）をそれぞれ（Ｉ）を７５重量％（II）を２
５重量％の混合比で溶媒ジアセトンアルコールに対して
３．５ｗｔ％溶解し、保護基板２上にグラビアコーター
で、色素層の厚さが１０００Åになる様に溶媒塗布法に
よって形成した。
【００２９】有機色素（Ｉ）：
【００３０】
【化１】 λmax ＝８１５ｎｍ，ε＝１．５４×１０5 ｍｏｌ-1 光安定剤：ＩＲＧ−０１２
【００３１】
【化２】 さらに図１−（Ｂ）工程に示されるように上記パターニ
ングされた２Ｐ樹脂層上に記録層を形成した保護基板２
をロールラミネート装置を用いて積層した。ラミネート
温度はロール温度を１２０℃に設定した。ロール回転速
度は０．４ｍ／ｍｉｎ、加圧圧力は２ｋｇ／ｃｍ2 であ
った。ラミネート時の加熱によってＵＶ硬化樹脂と色素
の混合体層（部位）２３が形成され有機色素の反射率が
低下した。有機色素層の反射率は波長８３０ｎｍ、スポ
ット径３μｍの半導体レーザ光を用いて測定した。
ングされた２Ｐ樹脂層上に記録層を形成した保護基板２
をロールラミネート装置を用いて積層した。ラミネート
温度はロール温度を１２０℃に設定した。ロール回転速
度は０．４ｍ／ｍｉｎ、加圧圧力は２ｋｇ／ｃｍ2 であ
った。ラミネート時の加熱によってＵＶ硬化樹脂と色素
の混合体層（部位）２３が形成され有機色素の反射率が
低下した。有機色素層の反射率は波長８３０ｎｍ、スポ
ット径３μｍの半導体レーザ光を用いて測定した。
【００３２】反射率値Ｒは基板１側からレーザ光を入射
し光記録部２４においてＲ24＝１３％でありトラッキン
グ部（色素とＵＶ樹脂の混合体部）２３においてＲ23＝
３％であった。したがってトラッキング信号のコントラ
ストＣは信号検出用レーザ光のスポット径が３μｍにお
いて、
し光記録部２４においてＲ24＝１３％でありトラッキン
グ部（色素とＵＶ樹脂の混合体部）２３においてＲ23＝
３％であった。したがってトラッキング信号のコントラ
ストＣは信号検出用レーザ光のスポット径が３μｍにお
いて、
【００３３】
【数１】 となり十分なＡＴサーボ信号が得られた。通常ＡＴサー
ボ信号のコントラストＣは０．３以上あればサーボが可
能であるが、コントラストが高いほど基板１上に付着し
たゴミ、キズに強く、ＡＴはずれしにくい。
ボ信号のコントラストＣは０．３以上あればサーボが可
能であるが、コントラストが高いほど基板１上に付着し
たゴミ、キズに強く、ＡＴはずれしにくい。
【００３４】次に図１−（Ｄ）の工程に従い再度ＵＶ光
を照射することによって保護基板２と基板１を接着する
ことができた。
を照射することによって保護基板２と基板１を接着する
ことができた。
【００３５】密着力は２５ｍｍ幅Ｔ型はくり試験法で評
価した結果６００ｇであった。
価した結果６００ｇであった。
【００３６】本発明により有機色素を用いた光記録媒体
においてもＡＴサーボ信号のコントラストが０．６以上
の信頼性の高い記録媒体を得ることができた。
においてもＡＴサーボ信号のコントラストが０．６以上
の信頼性の高い記録媒体を得ることができた。
【００３７】比較例１ ０．４ｍｍ厚のポリカーボネート基板（帝人化成製ＰＣ
−２５１）にコンプレッション法によって凹凸形状を有
するプリフォーマットを形成した。プリフォーマット形
状は図３に示す基板１上に実施例１と同等な有機色素記
録媒体をグラビアコーターで形成し、ホットメルト接着
剤５０μｍ厚さ（ヒロダイン７５８０）を介して保護基
板２（厚さ０．３ｍｍ、帝人化成ＰＣ−２５１）を積層
し光記録媒体を得たところ、ＡＴサーボ信号のコントラ
ストはＣ＝０．３であり、本発明と比較して十分なもの
でなかった。
−２５１）にコンプレッション法によって凹凸形状を有
するプリフォーマットを形成した。プリフォーマット形
状は図３に示す基板１上に実施例１と同等な有機色素記
録媒体をグラビアコーターで形成し、ホットメルト接着
剤５０μｍ厚さ（ヒロダイン７５８０）を介して保護基
板２（厚さ０．３ｍｍ、帝人化成ＰＣ−２５１）を積層
し光記録媒体を得たところ、ＡＴサーボ信号のコントラ
ストはＣ＝０．３であり、本発明と比較して十分なもの
でなかった。
【００３８】実施例２ 実施例１に使用した基板および保護基板の代りにＰＭＭ
Ａ基板（日東樹脂工業製、クラレックスＳ、厚さ０．４
ｍｍ）を用いる以外は実施例１と同様な方法により、同
様な効果をもつ記録媒体が得られた。
Ａ基板（日東樹脂工業製、クラレックスＳ、厚さ０．４
ｍｍ）を用いる以外は実施例１と同様な方法により、同
様な効果をもつ記録媒体が得られた。
【００３９】実施例３ 実施例１の有機色素記録媒体として下記構造式（III)で
示されるアズレン系色素を、ジクロルエタンに３．０ｗ
ｔ％の濃度になるように溶解させ、ポリエチレンテレフ
タレート製の保護基板に塗布した後、実施例１と同様な
方法で記録媒体を得た。
示されるアズレン系色素を、ジクロルエタンに３．０ｗ
ｔ％の濃度になるように溶解させ、ポリエチレンテレフ
タレート製の保護基板に塗布した後、実施例１と同様な
方法で記録媒体を得た。
【００４０】有機色素（III)：
【００４１】
【化３】 λmax ＝８５１ｎｍ，ε＝１．４３×１０5 ｍｏｌ-1 ＡＴサーボ信号のコントラストＣはＣ＝０．７であり、
光学的情報記録媒体として適当であった。
光学的情報記録媒体として適当であった。
【００４２】従来、上記構造式（III)で示されるアズレ
ン系有機色素媒体は、エタノール等のアルコール系、ジ
アセトンアルコール等のプラスチック基板を溶解しない
溶媒には溶解しない。
ン系有機色素媒体は、エタノール等のアルコール系、ジ
アセトンアルコール等のプラスチック基板を溶解しない
溶媒には溶解しない。
【００４３】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によって 従来、光学特性の良い比較的耐溶媒性の悪いプラスチ
ック基板上に溶媒塗布法によって形成することができな
かった有機色素を記録層に用いることが可能となった。 有機色素を用いた記録媒体においても、高い信頼性を
有するＡＴサーボ信号を持つ光学的情報記録媒体を得る
ことができた。 プリグルーブ形成層が接着剤層を兼ねるために低コス
トな記録媒体を得ることが可能となった。
ック基板上に溶媒塗布法によって形成することができな
かった有機色素を記録層に用いることが可能となった。 有機色素を用いた記録媒体においても、高い信頼性を
有するＡＴサーボ信号を持つ光学的情報記録媒体を得る
ことができた。 プリグルーブ形成層が接着剤層を兼ねるために低コス
トな記録媒体を得ることが可能となった。
【図１】本発明の光学的記録媒体の製造方法を説明する
断面模式図である。
断面模式図である。
【図２】従来例の転写方式記録媒体を説明する断面模式
図である。
図である。
【図３】従来の凸凹状を持つプリフォーマット基板を有
する光学的情報記録媒体を説明する断面模式図である。
する光学的情報記録媒体を説明する断面模式図である。
１ プラスチック基板 ２ 保護基板 ３ 有機色素記録層 ４ ＵＶ硬化用光源 ５ フォトマスク ６ 接着剤層 ７ トラッキングトラック １２ 記録トラック ２０ ＵＶ硬化樹脂層 ２１ ＵＶ硬化樹脂半硬化部 ２２ ＵＶ硬化樹脂硬化部 ２３ ＵＶ硬化樹脂と色素の混合部＝トラッキングト
ラック ２４ 記録部
ラック ２４ 記録部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｍ 5/26 Ｇ１１Ｂ 7/26 ５３１ 7215−5Ｄ
Claims (3)
- 【請求項１】 有機色素を光学的情報記録層とする光記
録媒体において、プリフォーマットが、該有機色素とプ
リフォーマット形成層との界面における混合体による光
低反射率部で形成され、かつ該プリフォーマット形成層
が保護基板との接着層を兼ねることを特徴とする光学的
情報記録媒体。 - 【請求項２】 プラスチック基板上に、紫外線硬化樹脂
層を介して有機色素記録層に色素の分解、色素の会合状
態の変化を引き起し、反射率を変化させて濃淡性状のプ
リフォーマットパターンを形成し、かつ保護基板を該紫
外線硬化樹脂層を接着剤として積層することを特徴とす
る光学的情報記録媒体の製造方法。 - 【請求項３】 （Ａ）プラスチック基板上に紫外線硬化
樹脂層を設け、フォトマスクを通して紫外線を照射して
該樹脂層に照射部と未照射部又は半照射部を形成し、
（Ｂ）有機色素記録層を形成した保護基板を前記紫外線
照射パターン樹脂層上に積層し、（Ｃ）積層後、常温放
置又は加温して紫外線未照射部又は半照射部と有機色素
層の界面に紫外線硬化樹脂成分と有機色素の混合体層を
形成し、（Ｄ）基板側及び保護基板側より紫外線を照射
し、前記紫外線未照射部又は半照射部を光硬化させて基
板と保護基板を接着することからなる請求項２に記載の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5326950A JPH07182695A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 光学的情報記録媒体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5326950A JPH07182695A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 光学的情報記録媒体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07182695A true JPH07182695A (ja) | 1995-07-21 |
Family
ID=18193591
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5326950A Pending JPH07182695A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 光学的情報記録媒体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07182695A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0890939A1 (en) * | 1997-07-07 | 1999-01-13 | Chemitech Inc. | Microcapsule magnetic display sheet and a method thereof |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP5326950A patent/JPH07182695A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0890939A1 (en) * | 1997-07-07 | 1999-01-13 | Chemitech Inc. | Microcapsule magnetic display sheet and a method thereof |
| US6299972B1 (en) | 1997-07-07 | 2001-10-09 | Chemitech, Inc. | Microcapsule magnetic display sheet and a method thereof |
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