JPH0717618Y2 - 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 - Google Patents

四輪駆動車の駆動力配分制御装置

Info

Publication number
JPH0717618Y2
JPH0717618Y2 JP15835688U JP15835688U JPH0717618Y2 JP H0717618 Y2 JPH0717618 Y2 JP H0717618Y2 JP 15835688 U JP15835688 U JP 15835688U JP 15835688 U JP15835688 U JP 15835688U JP H0717618 Y2 JPH0717618 Y2 JP H0717618Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
engagement force
wheel
clutch
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP15835688U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0278461U (ja
Inventor
俊郎 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP15835688U priority Critical patent/JPH0717618Y2/ja
Publication of JPH0278461U publication Critical patent/JPH0278461U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0717618Y2 publication Critical patent/JPH0717618Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、前後輪への駆動力配分比を制御可能なトラ
ンスファを備えた四輪駆動車の駆動力配分制御装置に係
り、特に、減速時のエンジンブレーキの作用による走行
安定性への影響を排除して安定した走行性能を確保する
ようにした四輪駆動車の駆動力配分制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、四輪駆動車の駆動力配分制御装置としては、例え
ば本出願人が既に提案した特開昭61−249859号公報に記
載されているものが知られている。
この従来装置では、非制動時に、駆動源からの動力をセ
ンタートランスファ内の2輪−4輪切換クラッチを介し
て前輪及び後輪にそれぞれ伝達して4輪駆動状態とし、
制動時に2輪−4輪切換クラッチを非締結状態として後
輪のみの2輪駆動状態として、前輪側の車輪回転速度を
使用して各車輪に対するアンチスキッド制御を行うこと
により、駆動源のトルク変動や変速機のギヤ比変更に伴
う回転イナーシャ変化の影響を受けることなくアンチス
キッド制御を確実且つに正確に行うようにしている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の四輪駆動車の駆動力配分制御
装置にあっては、アンチスキッド制御に使用する擬似車
速信号を車輪回転速度に基づいて形成するようにしてい
るため、車両が減速状態となったときに、通常の四輪駆
動状態では、車両の前後輪がトランスファを介して連結
されているので、前後輪の回転速度が同期し、且つ車輪
のイナーシャが大きいため、車輪の回転速度の減少分が
少なくなって正確な擬似車速信号を得ることが困難とな
る。
したがって、正確な擬似車速信号を得るためには、車両
が減速状態であるか否かを検出して、車両が減速状態と
なったときに、四輪駆動状態から後輪側又は前輪側のみ
の二輪駆動状態に変更するのが一般的である。
ところが、エンジンブレーキを動作させて、減速状態と
なったときには、二輪駆動状態で後輪側のみを駆動する
車両では、四輪駆動状態から急に二輪駆動状態に切り換
わると、前輪側は非駆動状態となるため、エンジンブレ
ーキが全て後輪側にかかることになって、特に、雪道、
凍結路面、降雨路面等のタイヤと路面との間の摩擦係数
が小さく制動時アンチスキッド制御に入りやすい低摩擦
係数路面を走行しているときには、非駆動状態となる前
輪の車輪回転速度の減少に比較して後輪側の車輪回転速
度の減少が大きくなり、後輪側のコーナリングフォース
が減少して操縦安定性が低下し、逆に減速状態で前輪側
のみの二輪駆動状態とする車両では、後輪が非駆動状態
となるため、後輪側の車輪回転速度の減少に比較して前
輪側の車輪回転速度の減少が大きくなり、低摩擦係数路
面を走行しているときには、前輪側のコーナリングフォ
ースが減少して操縦安定性が低下し、何れの場合でも操
縦安定性が低下するという未解決の課題がある。
そこで、この考案は、上記従来例の未解決の課題に着目
してなされたものであり、低摩擦係数路面を走行してい
る状態で減速状態となったときに、四輪駆動状態を維持
しながら、エンジンブレーキ量に応じて前輪側及び後輪
側の駆動力配分比を設定することにより、エンジンブレ
ーキ量を前輪側及び後輪側に分散させることにより、車
両の操縦安定性を確保することができる四輪駆動車の駆
動力配分制御装置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案に係る四輪駆動車
の駆動力配分制御装置は、第1図の基本構成図に示すよ
うに、回転駆動源の駆動力を前,後輪に配分するトラン
スファ内に装着され当該トランスファの前輪側と後輪側
との間のクラッチ締結力を変化させて駆動力配分比を変
更可能なクラッチ手段と、該クラッチ手段のクラッチ締
結力を車両の状況に応じて制御する制御手段とを備えた
四輪駆動車の駆動力配分制御装置において、前記制御手
段は、路面摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段
と、車両に作用するエンジンブレーキ量を予測するエン
ジンブレーキ量予測手段と、車両の減速状態を検出する
減速状態検出手段と、前記路面摩擦係数検出手段で低摩
擦係数路面を検出し且つ減速状態検出手段で減速状態を
検出したときに、前記エンジンブレーキ量予測手段の予
測値に基づいて前記クラッチ手段のクラッチ締結力を制
動トルクより小さい値に設定するクラッチ締結力設定手
段とを備えたことを特徴としている。
〔作用〕
この考案においては、車両が走行している路面の摩擦係
数を路面摩擦係数検出手段で検出すると共に、車両に作
用するエンジンブレーキ量をエンジンブレーキ量予測手
段で予測し、路面摩擦係数検出手段で雪道,凍結路等の
低摩擦路面を検出し、且つ車両がアンチスキッド装置を
作動させて減速状態となったときに、エンジンブレーキ
予測値に基づいてクラッチ締結力設定手段でクラッチ手
段のクラッチ締結力を制御トルクより小さい値に設定す
るので、エンジンブレーキが前輪及び後輪の何れか一方
にのみ作用することが防止されて前後輪に振り分けられ
ることになり、前輪側及び後輪側の何れか一方のみで大
きなコーナリングフォースの減少を生じることを抑制し
て、コーナリングフォースの減少を平均化することがで
き、車両のステア特性の変化を抑制して操縦安定性を確
保することができ、しかも、クラッチ手段のクラッチ締
結力が制動トルクより小さい値に設定されるので、前後
輪が非同期状態となって、車輪回転速度に基づく擬似車
速信号が実際の車体速度に応じた値となり、良好なアン
チスキッド制御を行うことができる。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図はこの考案の第1実施例を示すブロック図であ
る。
図中、1は回転駆動源としてのエンジン、2FL,2FRは前
輪、2RL,2RRは後輪、3は車輪2FL〜2RRへの駆動力配分
比を変更可能な駆動力伝達系、4は駆動力伝達系3によ
る駆動力配分を制御する駆動力配分制御装置である。
駆動力伝達系3は、エンジン1からの駆動力を選択され
た歯車比で変速する変速機5と、この変速機5からの駆
動力を前輪2FL,2FR側及び後輪(常駆動輪)2RL,2RR側に
分割するトランスファ6とを有している。そして、駆動
力伝達系3では、トランスファ6で分割された前輪駆動
力が前輪側出力軸、フロントディファレンシャルギヤ8
及び前輪側ドライブシャフト9を介して前輪2FL,2FRに
伝達され、一方、後輪側駆動力がプロペラシャフト10、
リヤディファレンシャルギヤ11及び後輪側ドライブシャ
フト12を介して後輪2RL,2RRに伝達される。
トランスファ6は、第3図に概略構成を示す如く、一端
が変速機5の出力軸に連結され他端がプロペラシャフト
10に連結された入力軸15と、この入力軸15に伝達された
駆動力を後述する油圧供給装置からの制御油圧PCによっ
て前輪側出力軸7側に配分するクラッチ手段としての湿
式多板クラッチ16と、このクラッチ16の出力側と前輪側
出力軸7との間に介挿されたギヤトレーン17とを備えて
いる。ここで、湿式多板クラッチ16は、入力軸15にスプ
ライン結合されたクラッチドラム16aと、このクラッチ
ドラム16aに一体に結合されたフリクションプレート16b
と、入力軸15の外周部にニードルベアリング17によって
回転自在に指示されたクラッチハブ16cと、このクラッ
チハブ16cに一体に結合されたフリクションディスク16d
と、クラッチ16の右側に配設されたクラッチピストン16
eと、このピストン16eとクラッチドラム16aとの間に形
成されたシリンダ室16fと、前記ピストンに対するリタ
ーンスプリング16gとを備えている。また、ギヤトレー
ン17は、クラッチハブ16cにスプライン結合されたされ
た入力ギヤ17aと、この入力ギヤ17aに噛合する中間ギヤ
17bと、この中間ギヤ17bに噛合し且つ前輪側出力軸に連
結された出力ギヤ17cとを備えている。
そして、クラッチ16のシリンダ室16fの圧力が零である
ときにはリターンスプリング16gのばね力によって、フ
リクションプレート16b及びフリクションディスク16dが
離間している。したがって、この状態では、入力軸15に
伝達された入力トルクの全てがプロペラシャフト10を介
して後輪側に伝達され、二輪駆動状態となる。一方、シ
リンダ室16fに制御油圧PCが供給されている状態では、
そのシリンダ室16fの加圧程度に応じてクラッチピスト
ン16eによってリターンスプリング16gに抗する押圧力が
発生し、これに対応してフリクションプレート16b及び
フリクションディスク16d間に摩擦力による締結力が発
生し、これにより入力軸の駆動トルクの一部が出力軸7
を介して前輪側に伝達される。この前輪側へ伝達可能な
伝達トルクΔTと油圧Pとの関係は、 ΔT=P×S×2n×μ×rm ……(1) である。ここで、Sはピストン16eの圧力作用面積、n
はフリクションディスク枚数、μはクラッチ板の摩擦係
数、rmはフリクションディスクのトルク伝達有効半径で
ある。
つまり、伝達トルクΔTは、第4図に示すように、制御
油圧PCに比例し、締結力に応じて駆動トルクが後輪側及
び前輪側に配分・伝達される。この前後輪に対するトル
クの配分比は、制御油圧PCに応じて「0:100」から「50:
50」まで連続的に変更できる。
また、駆動力配分制御装置4は、第3図に示すように、
トランスファ6のクラッチ16に制御油圧PCを供給する油
圧供給装置20と、前輪2FL及び2FRの回転数を検出する前
輪側回転センサ21FL及び21FRと後輪2RL及び2RRの回転数
をプロペラシャフト10の回転数として検出する後輪側回
転センサ21Rと、車体の横加速度を検出する横加速度セ
ンサ22Y及び車体の前後加速度を検出する前後加速度セ
ンサ22Xと、回転センサ21FL〜21R、加速度センサ22X,22
Y等の異常を検出する異常検出装置23と、エンジン1の
クランク角を検出するクランク角センサ24と、前後加速
度センサ22Xの出力に基づいて車両走行路面が低摩擦係
数路面であるか否かを検出する路面摩擦係数検出器25
と、回転センサ21FL〜21Rの回転検出値、横加速度セン
サ22の横加速度検出値YG、前後加速度センサ22Yの前後
加速度検出値XG、加速度センサ異常検出回路23の異常検
出信号、クランク角センサ24のクランク角検出値CD及び
路面摩擦係数検出器25の路面摩擦係数検出信号FDが入力
されるコントローラ26とを備えている。
油圧供給装置20は、第3図に示すように、電動モータ20
aによって回転駆動され、タンク20b内のオイルを昇圧し
て前記クラッチ16に供給するオイルポンプ20cと、この
オイルポンプ20cの吐出側に介挿された逆止弁20dと、こ
の逆止弁20d及びクラッチ16間の管路に接続されたアキ
ュムレータ20eと、このアキュムレータ20eの接続点及び
クラッチ16間に介挿された電磁比例制御形の圧力制御弁
20fとを有している。このため、圧力制御弁20fの比例ソ
レノイド20gに供給する指令電流ISOLの値に応じて圧力
制御弁20fの二次側即ちクラッチ16側の制御油圧PCが定
なり、結局、油圧供給装置20がクラッチ16に供給する制
御油圧PCは第4図に示すように指令電流ISOLに比例して
変化するようになっている。ここで、電動モータ20a
は、その励磁巻線の一端がモータリレー20hを介して正
の電源Bに、他端が接地にそれぞれ接続されており、モ
ータリレー20hが、アキュムレータ20e及び圧力制御弁20
f間の管路のライン圧力を検出する圧力スイッチ20iの検
出値に基づいて駆動制御される。すなわち、スイッチン
グトランジスタ20jのベースが抵抗R1及び圧力スイッチ2
0iを介して正の電源Bに、コレクタがモータリレー20h
のリレーコイルlを介して正の電源Bに、エミッタが接
地にそれぞれ接続されている。したがって、アキュムレ
ータ20e及び圧力制御弁20f間の管路のライン圧力が所定
設定圧力以上のときには、圧力スイッチ20iがオフ状態
となり、スイッチングトランジスタ20jもオフ状態とな
って、モータリレー20hの常開接点tが開いて電動モー
タ20aが非通電状態となり、これに応じて電動モータ20a
が回転停止状態となり、アキュムレータ20e及び圧力制
御弁20f間の管路のライン圧力が所定設定圧力未満のと
きには圧力スイッチ20iがオン状態となり、これに応じ
てスイッチングトランジスタ20jもオン状態となってモ
ータリレー20hが付勢されてその常開接点tが閉じて電
動モータ20aが回転駆動されることにより、オイルポン
プ20cによってライン圧力が昇圧される。また、比例ソ
レノイド20gは、一端が正の電源Bに接続され、他端が
ソレノイド駆動回路20kに接続されている。このソレノ
イド駆動回路20kは、後述するコントローラ25からの指
令電圧Vcが非反転入力側に供給されるオペアンプOP
1と、その出力側に抵抗R2を介してベースが接続された
パワートランジスタ20lとを備え、パワートランジスタ2
0lのコレクタが比例ソレノイド20gの他端に、エミッタ
が抵抗R3を介して接地にそれぞれ接続されている。
前輪側回転センサ21FL,21FR及び後輪側回転センサ21R
は、第6図に示すうよに、前輪側ドライブシャフト9及
び後輪側のプロペラシャフト10の所定位置に個別に装備
された外周にセレーションを形成したロータ21aと、こ
れに対向する磁石21bを内蔵し且つその発生磁束による
誘導起電力を検出するコイル21cとで構成され、コイル2
1cからセレーションの回転に応じた周波数の誘導起電力
がコントローラ25に出力される。
横加速度センサ22Yは、車体に生じる横加速度に応じた
電圧の横加速度検出値YGが出力され、これがコントロー
ラ25に入力される。
前後加速度センサ22Xは、車体に生じる前後加速度に応
じた電圧の前後加速度検出値XGが出力され、これがコン
トローラ25に入力される。
異常検出装置23は、第7図に示すように、回転センサ21
FL〜21Rの断線等の異常を回転数検出値nFL〜nRの有無に
よって個別に検出し、その異常状態が所定時間例えば0.
5秒以上継続したときに例えば論理値“1"の回転センサ
異常検出信号RA1〜RA3を出力する回転センサ異常検出回
路23aと、横加速度センサ22Yの出力発生側異常を横加速
度検出値YGと所定設定値VS(例えば通常状態で生じるこ
とがない1.2gに相当する電圧設定値)とを比較し、YG
VSとなった状態が例えば0.5秒以上継続したときに例え
ば論理値“1"の横加速度センサ異常検出信号YAを出力す
る横加速度センサ異常検出回路23bと、油圧供給装置20
のモータ20a、ポンプ20c、モータリレー20hの異常状態
を検出し、その異常状態が例えば0.5秒以上継続したと
きに例えば論理値“1"のモータ異常検出信号MAを出力す
るモータ異常検出回路23cと、油圧供給装置20の圧力制
御弁20fのソレノイド20gの断線を検出し、断線状態が例
えば0.5秒以上継続したときに論理値“1"の断線検出信
号CSを出力する断線検出部23d、ソレノイド20gのショー
トを検出し、ショート状態が例えば0.5秒以上継続した
ときに論理値“1"のショート検出信号SSを出力するショ
ート検出部23e及びソレノイド20gの通電異常を検出し、
この通電異常状態が0.5秒以上継続したときに論理値
“1"の通電異常検出信号PAを出力する通電異常検出部23
fを有するソレノイド異常検出回路23gとを備えている。
路面摩擦係数検出器25は、第8図に示すように、前後加
速度センサ22Xの前後加速度検出値XGの絶対値をとる絶
対値回路25aと、反転入力側に絶対値回路25aの絶対値出
力|XG|が、非反転入力側に所定設定値XS(例えば0.2G
に対応する電圧)がそれぞれ入力された比較器25bとを
有し、比較器25bからXG>XSのとき高摩擦係数路面を表
す論理値“0"、XG≦XSのとき低摩擦係数路面を表す論理
値“1"の摩擦係数検出信号FDが出力される。
コントローラ26は、第3図に示すように、駆動力配分制
御部28及びアンチスキッド制御部29を備えている。
駆動力配分制御部28は、回転センサ21FL,21FR及び21Rの
回転数検出値nFL,nFR及びnRと横加速度センサ22Yの横
加速度検出値YGとに基づいてクラッチ締結力TMを演算す
るクラッチ締結力演算部31と、そのクラッチ締結力TM
減少させる締結力減少部32と、クランク角センサ24のク
ランク角検出値CDに基づいてエンジンブレーキ量に応じ
たクラッチ締結力TEBを算出するクラッチ締結力設定手
段としてのクラッチ締結力演算部33と、異常検出回路23
の異常検出信号に基づいて後述するアナログマルチプレ
クサ36に対する切換信号を生成すると共に、締結力減少
部32に対する指令信号を生成し、且つ警報回路34を駆動
すると共に油圧供給装置20の比例ソレノイド20gの通電
制御を行うフェイルセーフ部35と、このフェイルセーフ
部35の切換信号等に基づいてクラッチ締結力演算部31及
び33、締結力減少部32等からのクラッチ締結力を選択す
るアナログマルチプレクサ36と、このアナログマルチプ
レクサ36で選択されたクラッチ締結力に基づいて油圧供
給装置20のソレノイド20gを駆動する駆動回路37とを備
えている。
クラッチ締結力演算部31は、回転センサ21FL,21FR及び2
1Rの回転数検出値nFL,nFR及びnRが個別に入力され、こ
れら回転信号nFL,nFR及びnRの各車輪の回転半径とから
その回転周速(車輪速)VwFL,VwFR及びVwRを演算する
車輪速演算回路41FL,41FR及び41Rと、これら車輪速V
wFL,VwFR及びVwRに基づいて前輪側及び後輪側の回転速
度差ΔVwを算出する回転速度差演算回路42と、横加速度
センサ22Yからの横加速度検出値YGが入力フィルタ43を
介して入力され、横加速度検出値YGの逆数をゲインKと
して算出するゲイン演算回路44と、回転速度差演算回路
42から出力される回転速度差ΔVwの絶対値|ΔVw|と、
ゲイン演算回路44から出力されるゲインKとを乗算した
クラッチ締結力TM(=K×|ΔVw|)を算出する締結力
演算回路45とから構成されている。ここで、回転速度差
演算回路42は、車輪速VwFL,VwFR及びVwに基づいて下記
(1)式の演算を行うことにより、回転速度差ΔVwを算
出する。
ΔVw=2VwR−VwFL−VwFR ……(2) 締結力減少部32は、第9図に示すように、クラッチ締結
力演算部31から出力されるクラッチ締結力指令値TMをデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器46と、このディジタ
ル信号を順次記憶し異常検出回路23の設定時間(0.5
秒)だけ遅れた時点で遅延クラッチ締結力TMDを出力す
るシフトレジスタ47と、このシフトレジスタ47から出力
される遅延クラッチ締結力TMDがD/A変換器48を介して入
力される締結力減少回路49とから構成されている。ここ
で、締結力減少回路49は、第9図に示すように、D/A変
換器48からのアナログ遅延クラッチ締結力TMDがドレン
側に入力され且つゲートにフェイルセーフ部35からの異
常検出信号AB1がワンショットマルチバイブレータ51を
介して入力されるアナログスイッチとしての電界効果ト
ランジスタ52と、そのソース及び接地間に接続された充
電用コンデンサ53と、オペアンプ54の反転入力側が抵抗
R4を介して正の電源Bに、非反転入力側に接地に、反転
入力側及び出力側間にコンデンサC2及び電界効果トラン
ジスタ55の並列回路が接続された積分器56と、充電用コ
ンデンサ53の充電電圧と、積分器56の積分電圧とを加算
する加算器57とを備えており、積分器56の電界効果トラ
ンジスタ55のゲートにフェイルセーフ部35からの異常検
出信号AB1がインバータ58を介して入力される。
クラッチ締結力演算部33は、第3図に示すように、クラ
ンク角センサ24から出力されるクランク角検出値CDに基
づいてエンジン回転速度VEを演算するエンジンブレーキ
量予測手段としてのエンジン回転速度演算回路33aと、
エンジン回転速度VEとクラッチ締結力指令値TEBとの関
係を示す第11図に対応して下記(3)式に従ってエンジ
ンブレーキ量(最大で約8kgm程度)の約半分の比較的小
さいクラッチ締結力TEBを算出する駆動力配分比設定手
段としての締結力演算回路33bとから構成されている。
TEB=bVE−C ……(3) フェイルセーフ部35は、第7図に示すように、回転セン
サ異常検出回路23aからの回転センサ異常検出信号RA1
RA3、横加速度センサ異常検出回路23bからの横加速度異
常検出信号YA、モータ異常検出回路23cからのモータ異
常検出信号MA及びソレノイド異常検出回路23gの断線検
出部23dからの断線検出信号CSがそれぞれ入力されるOR
回路35aと、ソレノイド異常検出回路23gのショート検出
部23eからのショート検出信号SS及び通電異常検出部23f
からの通電異常検出信号PAがそれぞれ入力されるOR回路
35bと、OR回路35aの出力信号セット側に、イグニッショ
ンスイッチ(図示せず)のオン信号IGがリセット側にそ
れぞれ入力されるRS型フリップフロップ35cと、OR回路3
5bの出力信号がセット側に、イグニッションスイッチ
(図示せず)のオン信号IGがリセット側にそれぞれ入力
されるRS型フリップフロップ35dと、両フリップフロッ
プ35c及び35dの肯定出力が入力されるOR回路35eと、こ
のOR回路35eの出力が抵抗R17を介してベースに、コレク
タが警報回路34としての警報ランプ54aに、エミッタが
接地にそれぞれ接続されたスイッチングトランジスタ35
fと、フリップフロップ35dの肯定出力が抵抗R18を介し
てベースに、コレクタが抵抗R19を介して正の電源B
に、エミッタが接地にそれぞれ接続されたスイッチング
トランジスタ35gと、このトランジスタ35gのコレクタ電
圧がベースに、コレクタが前記油圧供給装着20の比例ソ
レノイド20g及び正の電源B間に介挿されたソレノイド
リレー回路80のリレーコイルlを介して正の電源Bに、
エミッタが接地にそれぞれ接続されたスイッチングトラ
ンジスタ35hとを備えている。そして、フリップフロッ
プ35cの肯定出力が異常検出信号AB1として前記締結力減
少部32に供給されると共に、アナログマルチプレクサ36
に供給され、フリップフロップ35dの肯定出力が異常検
出信号AB2としてアナログマルチプレクサ36に供給され
る。
アナログマルチプレクサ36は、その入力側にクラッチ締
結力演算部31及び33からのクラッチ締結力力指令値TM
びTEBが入力されると共に、締結力減少部32からのクラ
ッチ締結力指令値TFS、締結力設定回路36aからの零のク
ラッチ締結力指令値T0及び締結力設定回路36bからのク
ラッチ16を完全に締結するクラッチ締結力指令値T
4W(例えば50kgm)が個別に入力され、且つフェイルセ
ーフ部35からの異常検出信号AB1,AB2、路面摩擦係数検
出器25の摩擦係数検出信号FD、アンチスキッド制御部29
からの制御信号MR及び手動切換信号MSが切換制御信号と
して入力される。そして、全ての切換制御信号が論理値
“0"であるときに、クラッチ締結力指令値TMを選択し、
フェイルセーフ部35から論理値“1"の異常検出信号AB1
が入力されたときに、クラッチ締結力減少部32から出力
されるクラッチ締結力指令値TSFを選択し、フェイルセ
ーフ部35から論理値“1"の異常検出信号AB2が入力され
たときに、締結力設定回路36aからの零のクラッチ締結
力指令値T0を選択し、自動/手動切換スイッチからの手
動切換信号MSが入力されたときに、締結力設定回路36b
からのクラッチ16を完全締結状態とするクラッチ締結力
指令値T4Wを選択し、さらにアンチスキッド制御部から
論理値“1"の制御信号MRが入力されたときには、路面摩
擦係数検出器25の路面摩擦係数検出信号FDが論理値“1"
であるときにクラッチ締結力演算部33から出力されるク
ラッチ締結力指令値TEBを選択し、路面摩擦係数検出信
号FDが論理値“0"であるときに締結力設定回路36aから
の零のクラッチ締結力指令値T0を選択し、これらの選択
されたクラッチ締結力指令値を駆動回路37に出力する。
駆動回路37は、アナログマルチプレクサ36で選択された
クラッチ締結力指令値が入力される出力フィルタ37a
と、このフィルタ37aの出力とディザ信号発生回路37bの
出力とを加算する加算回路37cとを備え、加算回路37cか
らクラッチ締結力指令値に応じた指令電圧Vcが前記ソレ
ノイド駆動回路20kに出力される。
アンチスキッド制御部29は、第3図に示すように、前後
加速度センサ22Xの前後加速度検出値XGが入力されると
共に、前記車輪速演算回路41FL,41FR及び41Rから出力さ
れる車輪速度VwFL,VwFR及びVwWに基づいて擬似車速Vi
を算出する擬似車速発生回路62と、この擬似車速演算回
路62から出力される擬似車速Viと前記車輪速VwFL,VwFR
及びVwRとに基づいて制動時のアンチスキッド制御を行
うアンチスキッド制御回路63とを備えている。
擬似車速発生回路62は、第12図に示すように、車輪速Vw
FL,VwFR及びVwRのうち最も車速に近い最高値(セレク
トハイ車輪速VwH)を選択するセレクトハイスイッチ64
と、前後加速度センサ22Xから出力される前後加速度検
出値XGを補正する出力補正回路65と、この出力補正回路
65から出力される補正加速度検出値XGC、セレクトハイ
車輪速VwH及びMR信号から擬似車速Viを算出する擬似車
速演算回路66とを備え、擬似車速演算回路66から出力さ
れる擬似車速Viがアンチスキッド制御回路63に入力され
る。
出力補正回路65は、前後加速度センサ22Xから出力され
る前後加速度検出値XGが供給される絶対値回路65aと、
オフセット値出力回路65bと、絶対値回路65a及びオフセ
ット値出力回路65bの出力を加算する加算回路65cと、こ
の加算回路65cの加算出力を反転する反転回路65dとを備
えている。
そして、前後加速度センサ22Xは、車体減速度をこれに
比例した正極性の電圧として、また車体加速度をこれに
比例した負極性の電圧として検出し、絶対値回路65a
は、加速度検出値XGを絶対値化して加算回路65cに入力
する。また、オフセット値出力回路65bは、絶対値化し
た前後加速度センサ22Xの前後加速度検出値XGを補正た
めの任意所定のオフセット値を加算回路65cに出力する
もので、このオフセット値を例えば0.3gに対応させる。
加算回路65cは、両入力の加算により、絶対値化した前
後加速度検出値XGを0.3gだけオフセットさせた補正前後
加速度検出値XGCを出力し、反転回路65dは、補正前後加
速度検出値XGCを極性合せのため反転して車体減速度勾
配−mに対応した電圧とする。
擬似車速演算回路66は、第12図に示すように、セレクト
ハイ車輪速VwHが入力される比較器66a,66bと、擬似車速
Viに±1km/hの不感帯を設定して比較器66a,66bの他入力
に供給する加算器66c及び減算器66dと、比較器66a,66b
の出力信号C1,C2が供給されるNORゲート66eとを有す
る。比較器66aは、VwH≧Vi+1km/hのときに高レベルの
出力C1を出力し、比較器66bは、VwH<Vi−1km/hのとき
に高レベルの出力C2を出力する。したがって、NORゲー
ト66eは、出力C1,C2が共に低レベルとなるVi−1km/h≦
VwH<Vi+1km/hのとき高レベル信号を出力する。NORゲ
ート66eの出力は、タイマ66f、ORゲート66g及びショッ
トパルス発生回路66hに入力される。タイマ66fは、NOR
ゲート66eからの信号の立下がりにより起動され、一定
時間T3だけ高レベル信号を出力し、これをORゲート66g
に供給する。
ORゲート66gの出力は、セレクト信号S3としてアナログ
スイッチ66iのゲートに供給されると共に、インバータ6
6jにより反転してANDゲート66k,66lの一方の入力側に供
給される。ANDゲート66kの他方の入力側には、C1信号
が、またANDゲート66lの他方の入力側にはC2信号がそれ
ぞれ供給され、ANDゲート66k,66lの出力がセレクト信号
S2,S4としてアナログスイッチ66m,66nのゲートに供給
される。アナログスイッチ66iは、セレクト信号S3の高
レベル中オン状態となり積分回路66oへの供給電圧Eを
零にし、アナログスイッチ66mは、セレクト信号S2の高
レベル中オン状態となり、あり得る車両加速度(車速上
昇変化率)の最大値、例えば0.4gに対応した電圧E、ま
たは+10gに対応した電圧Eを積分回路66oに供給し、ア
ナログスイッチ66nは、セレクト信号S4の高レベル中オ
ン状態となり、前記反転回路65dからの車体減速度勾配
−mに対応した電圧Eを積分回路66oに供給する。な
お、上記+0.4g,+10gの選択は切換スイッチ66pにより
行い、このスイッチ66pは、MR信号が論理値“0"である
間+0.4gを、MR信号が論理値“1"であるアンチスキッド
制御中+10gを選択する。
積分回路66oは、増幅器66q、コンデンサ66r及びアナロ
グスイッチ66sよりなる周知のもので、アナログスイッ
チ66sがそのゲートへの高レベルリセット信号S1により
オン状態となるときリセットされ、リセット信号がS1
消失した後電圧Eを積分し続ける。リセット信号S1は前
記ショットパルス発生回路66hからのショットパルスに
よって得るようにし、このショットパルス発生回路66h
は、イグニッション投入信号IGによりエンジン始動時に
先ず1個のショットパルスをリセット信号S1として出力
し、その後はNORゲート66eの出力が立上がる毎にショッ
トパルスをリセット信号S1として出力する。
リセット信号S1は、その他にサンプルホールド回路66t
のリセットにも使用し、この回路もバッファアンプ66u,
66v、コンデンサ66w及びアナログスイッチ66xよりなる
周知のものとし、セレクトハイ車輪速VwHが入力され
る。サンプルホールド回路66tは、高レベルリセット信
号S1によりアナログスイッチ66xがオン状態になるとき
リセットされ、そのときの車輪速VwHを車輪速サンプリ
ング値Vsとして記憶し続け、これを加算回路66yに入力
する。加算回路66yは、積分回路66oの積分値Ve=▲∫
▼(−E)・dtを車輪速サンプリング値Vsに加算し、
加算値Vs+Veを擬似車速Viとしてアンチスキッド制御回
路63に入力する。
アンチスキッド制御回路63は、車輪速VwFL〜VwR及び擬
似車速Viに基づいて各車輪2FL〜2RRに設けたホイールシ
リンダ70FL〜70RRへの供給圧力を制御するアクチュエー
タ71を制御するものであり、例えばマイクロコンピュー
タで構成され、第13図に示すアンチスキッド制御処理を
実行する。
このアンチスキッド制御処理は、所定時間例えば20msec
毎のタイマ割込処理として実行され、この処理におい
て、ASは制御フラグ、Lは減圧タイマを示しこれらは前
回のアンチスキッド制御の終了時にステップからステ
ップに移行して零にクリアされていると共に、制御フ
ラグASが“1"にセットされている間論理値“1"のMR信号
が擬似車速演算回路66及び駆動力配分制御部28のアナロ
グマルチプレクサ36に出力される。
すなわち、第13図の処理が開始されると、先ずステップ
で、車輪速演算回路21i(i=FL,FR,R)から出力され
る現在の車輪速検出値VwiNを読込み、次いでステップ
に移行して、前回の処理時に読込んだ車輪速検出値Vwi
N-1からステップで読込んだ車輪速検出値VwiNを減算
して単位時間当たりの車輪速変化量即ち車輪加減速度
wiを算出してこれを記憶装置29dの所定記憶領域に記憶
し、次いでステップに移行して、擬似車速演算回路66
からの擬似車速Viを読込み、次いでステップに移行し
て下記(4)式の演算を行ってスリップ率Siを算出す
る。
そして、ステップで算出した車輪加減速度wi及び前
記ステップで算出したスリップ率Siに基づいてアクチ
ュエータ71を制御する制御信号CSを出力する。
すなわち、スリップ率Siが予め設定された所定値S0(例
えば15%)未満であり、且つ制御フラグAS及び減圧タイ
マLが共に零であり、車輪加減速度wiが予め設定され
た減速度閾値α及び加速度閾値βの間即ちα<wi<β
である非制動時及び制動初期時には、ステップ〜を
経てステップに移行し、アクチュエータ71の圧力をマ
スタシリンダ72の圧力に応じた圧力とする急増圧モード
に設定する。したがって、車両がブレーキペダル73を踏
込まない非制動状態であるときには、マスターシリンダ
72の圧力が略零であるので、ホイールシリンダ70iの圧
力も略零を維持し、非制動状態を維持し、ブレーキペダ
ル73を踏込んだ制動初期時には、マスターシリンダ72の
圧力上昇に応じてホイールシリンダ70iの圧力が急増圧
して制動状態となる。
そして、制動状態となると、車輪速度Vwiが徐々に減少
し、これに応じて車輪減速度wiが第14図の曲線lに示
すように大きくなり、この車輪減速度wiが減速度閾値
αを越えると、ステップからステップに移行してア
クチュエータ71の圧力を一定値に保持する高圧側の保持
モードとなる。
しかしながら、この保持モードにおいても、車輪に対し
て制動力が作用しているので、第13図の曲線lに示すよ
うに車輪減速度wiが増加すると共に、スリップ率Siも
増加する。
そして、スリップ率Siが所定値S0を越え、且つ車輪減速
度wiが加速度閾値β未満を維持しているときには、ス
テップからステップを経てステップに移行して、
減圧タイマLを予め設定された所定値L0にセットすると
共に制御フラグASを“1"にセットする。このため、ステ
ップからステップ,を経てステップに移行し、
アクチュエータ71の圧力を徐々に減圧する減圧モードと
なる。
この減圧モードとなると、車輪に対する制動力が緩和さ
れるが、車輪速検出値Vwiが暫くは減少状態を維持し、
このため車輪減速度wi及びスリップ率Sは第14図の曲
線lで示すように増加傾向を継続するが、その後車輪速
検出値Vwiの減少率が低下して加速状態に移行する。
これに応じて車輪加減速度wiが正方向に増加し、車輪
加減速度wiが加速度閾値β以上となると、ステップ
からステップを経てステップに移行する。
このステップでは、減圧タイマLを“0"にクリアして
から前記ステップに移行する。
したがって、ステップでの判定し、L=0となるの
で、ステップに移行し、wi≧βであるので、ステッ
プに移行し、制御フラグASが“1"にセットされている
ので、前記ステップに移行して、アクチュエータ71の
圧力を低圧側で保持する低圧側の保持モードに移行す
る。
このように、低圧側の保持モードとなると、ホイールシ
リンダ70iの内圧が低圧側で一定値となり、車輪速検出
値Vwiは増速状態を継続する。このため、車輪加減速度
wiが正方向に大きくなり、スリップ率Siは減少するこ
とになる。
そして、スリップ率Siが設定スリップ率S0未満となる
と、ステップからステップに移行し、前回の低圧側
保持モードで減圧タイマLが“0"にクリアされているの
で、直接ステップに移行し、前記低圧側の保持モード
を継続する。
この低圧側の保持モードにおいても、車輪に対しては、
制動力が作用しているので、車輪速検出値Vwiの増加率
は徐々に減少し、車輪加減速度wiが加速度閾値β未満
となると、ステップからステップに移行し、wi>
αであるので、ステップに移行し、制御フラグASが
“1"であるので、ステップに移行する。
このステップでは、マスターシリンダ72からの圧力油
を間歇的にホイールシリンダ70iに供給してホイールシ
リンダ70iの内圧がステップ状に増圧されて緩増圧モー
ドとなる。
この緩増圧モードとなると、ホイールシリンダ70iの圧
力上昇が緩やかとなるので、車輪2iに対する制動力が徐
々に増加し、車輪2iが減速状態となって車輪速検出値Vw
iが低下する。
その後、車輪加減速度wiが減速度閾値α以下となる
と、ステップからステップに移行して、高圧側の保
持モードとなり、その後スリップ率Siが設定スリップ率
S0以上となると、ステップからステップを経てステ
ップに移行し、次いでステップ,を経てステップ
に移行するので、減圧モードとなり、爾後低圧保持モ
ード、緩増圧モード、高圧側保持モード、減圧モードが
繰り返され、アンチスキッド効果を発揮することができ
る。
なお、車両の速度がある程度低下したときには、減圧モ
ードにおいてスリップ率Siが設定スリップ率S0未満に回
復する場合があり、このときには、ステップからステ
ップに移行し、前述したように減圧モードを設定する
ステップで減圧タイマLが所定設定値L0にセットされ
ているので、ステップに移行して、減圧タイマLの所
定設定値を“1"だけ減算してからステップに移行する
ことになる。したがって、このステップからステップ
に移行する処理を繰り返して減圧タイマLが“0"とな
ると、ステップ〜ステップを経てステップに移行
して、緩増圧モードに移行し、次いで高圧側の保持モー
ドに移行してから緩増圧モードに移行することになる。
そして、車両が停止近傍の速度となったとき、又はブレ
ーキペダル73の踏み込みを解除してブレーキスイッチ
(図示せず)のスイッチ信号がオフ状態となったときに
は、ステップの判断によって制御終了と判断されるの
で、このステップからステップに移行して、減圧タ
イマL及び制御フラグASを“0"にクリアしてからステッ
プに移行して急増圧モードとしてからアンチスキッド
処理を終了する。したがって、ブレーキペダルを踏み込
んだままで、停車したときには、マスターシリンダ72の
油圧がそのままホイールシリンダ70iにかかることにな
り、車両の停車状態を維持することができ、ブレーキペ
ダル73の踏み込みを解除したときには、マスターシリン
ダ72の油圧が零となるので、ホイールシリンダ70iの内
圧は零に保持され、車輪2iに対して何ら制動力が作用さ
れることはない。
次に、上記実施例の動作を説明する。
今、車両が駐車状態にあり、且つ異常検出対象となる各
センサが正常状態にあるものとし、この状態でキースイ
ッチをオン状態とすると、異常検出装置23、コントロー
ラ26に電源が投入される。
この状態で、イグニッションスイッチをオン状態とする
と、そのオン信号IGがフェイルセーフ部35のフリップフ
ロップ35c及び35dに入力され、これらがリセット状態と
なり、その肯定出力が論理値“0"となることにより、ス
イッチングトランジスタ35fがオフ状態を維持して警報
ランプ54aが消灯状態を維持すると共に、スイッチング
トランジスタ35gがオフ状態、スイッチングトランジス
タ35hがオン状態となって、圧力制御弁20fに対するソレ
ノイド用リレー80のリレーコイルlが通電状態となっ
て、その接点tが閉じ、圧力制御弁20fの比例ソレノイ
ド20gに対して電源が供給可能状態となる。
これと同時に、異常検出装置23で、回転センサ21FL〜21
R、横加速度センサ22Y、油圧供給装置20のモータ20a及
びソレノイド20gに異常状態が発生しているか否かを判
断する。
今、各センサ、油圧供給装置20のモータ20a,比例ソレノ
イド20gが正常状態であるものとすると、異常検出装置2
3から出力される各異常検出信号RA1〜RA3,YA,MA,CS,SS
及びPAが全て論理値“0"となっており、これらがフェイ
ルセーフ部35に入力されるので、フェイルセーフ部35の
フリップフロップ35c及び35dは、リセット状態を維持
し、締結力減少部32及びアナログマルチプレクサ36に対
して出力する異常検出信号AB1及びAB2も論理値“0"を維
持する。
一方、アンチスキッド制御部29のアンチスキッド制御回
路63でも車両が停車状態であることにより、アンチスキ
ッド制御を行っておらず制御中を表す制御信号MRが論理
値“0"となっている。
したがって、アナログマルチプレクサ36でクラッチ締結
力演算部31から出力される締結力指令値TMが選択され
る。
このとき、クラッチ締結力演算部31は、車両が停車状態
であるので、回転センサ21FL,21FR及び21Rの回転数検出
値nFL,nFR及びnRが零であり、車輪速演算回路41FL,41F
R及び41R及び回転速度差演算回路42の出力ΔVwも零とな
り、締結力演算回路45のクラッチ締結力指令値TMも零と
なる。
この零のクラッチ締結力指令値TMが出力フィルタ37aを
介して加算回路37cに入力される。このため、加算回路3
7cからディザ信号発生回路37bからの比較的小振幅で高
周波数のディザ信号のみがソレノイド駆動回路20kに供
給され、このディザ信号に応じて比例ソレノイド20gが
駆動され、圧力制御弁20fのスプールが微小振動される
が、クラッチ締結力指令値TMが零であることにより、圧
力制御弁20fの出力圧力は零となり、クラッチ16は非締
結状態となる。このため、エンジン1の回転力をプロペ
ラシャフト10を介して後輪2RL,2RRのみに伝達する後二
輪駆動状態となる。
この状態でトランスミッション5を連結してアクセルペ
ダルを踏込むことにより、車両を発進させることができ
る。
そして、車両のアクセルペダルを踏込んだ走行状態で
は、フェイルセーフ部35からの異常検出信号AB1,AB2
アンチスキッド制御部29からの制御信号MR及び手動切換
信号MSの何れかが論理値“1"とならない限りアナログマ
ルチプレクサ36でクラッチ締結力指令値TMの選択を継続
し、車両が摩擦係数の大きい乾燥した良路で緩発進する
場合には、駆動輪となる後輪2RL及び2RRの回転速度と、
非駆動輪となる前輪2FL,2FRの回転速度との差が殆どな
いので、クラッチ締結力演算部31から出力されるクラッ
チ締結力指令値TMは略零の状態を継続する。
この高摩擦係数路の走行状態から、例えば急加速走行状
態や積雪路,降雨によって濡れた良路等の低摩擦係数路
面を走行する状態となると、駆動輪となっている後輪2R
L,2RRにスリップが生じ、第10図(a)に示す如く、前
輪側の回転センサ21FL,21FRの回転速度に対して後輪側
の回転センサ21Rの回転速度が増加して回転速度差演算
回路42から出力される回転速度差ΔVwが大きくなり、こ
れに応じてクラッチ締結力演算回路45から出力されるク
ラッチ締結力指令値TMも第10図(b)に示す如く大きな
値となる。このため、駆動回路37から出力される駆動電
圧も大きくなり、これに応じてソレノイド駆動回路20k
のパワートランジスタ20lのコレクターエミッタ間電流
が増加し、比例ソレノイド20gの通電電流ISOLが増加す
る。したがって、圧力制御弁20fの出力圧力が増加して
クラッチ16の締結力が増加し、前輪側への伝達トルクΔ
Tが増加して、四輪駆動状態が強化されて走行安定性を
確保することができる。
この四輪駆動による直進走行状態から車両が比較的大き
な操舵角の旋回状態に移行すると、車両の旋回によって
横加速度が発生し、これが横加速度センサ22Yによって
検出される。この横加速度センサ22Yの横加速度検出値Y
Gは、入力フィルタ43を介してゲイン演算回路44に入力
され、このゲイン演算回路44でK=a/YG(aは定数)の
演算を行ってゲインKを算出する。このとき、横加速度
検出値YGが大きな値となるので、ゲインKは小さな値と
なる。
そして、ゲイン演算回路44で算出されたゲインKが締結
力演算回路45に入力されるので、この締結力演算回路45
で演算されるクラッチ締結力指令値TM(=K×|ΔVw
|)が小さな値に変更され、これに応じて油圧供給装置2
0の比例ソレノイド20gの通電量が少なくなり、クラッチ
16の締結力も小さくなって、前輪側の駆動力配分が少な
くなる。したがって、トランスファ6における後輪側の
駆動力配分が多くなって、車両のステア特性がオーバス
テア側の特性となる。
一方、車両が良路走行状態で、アクセルペダルの踏込を
解除して、これに代えてブレーキペダルを踏込んで比較
的急制動状態とすると、アンチスキッド制御部29が作動
状態となり、前述したように、各車輪2FL〜2RRに設けた
ホイールシリンダ70FL〜70RR対する制動力が個別にアン
チスキッド制御される。
このアンチキッド制御状態となると、アンチスキッド制
御回路63から論理値“1"の制御信号MRが駆動力配分制御
部28に出力される。一方、車両が良路走行中であるの
で、アンチスキッド制御による車両の減速度が比較的大
きくなり、路面摩擦係数検出器25の比較器25bから高摩
擦係数路面を表す論理値“0"の摩擦係数検出信号FDが駆
動力配分制御部28に出力される。
このため、駆動力配分制御部28のアナログマルチプレク
サ36で締結力設定回路36aから出力される零の締結力指
令値T0が選択され、これが駆動回路37に出力され、その
駆動電流が零となり、良路走行時の後二輪駆動状態が維
持される。
しかしながら、前述したように、雪路、凍結路等の低摩
擦係数路面を車両が四輪駆動状態で走行している状態
で、アンチスキッド制御部29が作動状態となって、アン
チスキッド制御が開始されると、アンチスキッド制御に
おいて、増圧モードでの車輪の減速度が大きくなること
から、この増圧モードが短く直ぐ保持モード及び減圧モ
ードに移行することになり、車両の減速度は余り大きな
値とはならず、したがって前後加速度センサ22Xの前後
加速度検出値XGが小さな値となって、路面摩擦係数検出
器25の比較器25bの出力が論理値“1"となり、これが駆
動力配分制御部28のアナログマルチプレクサ36に供給さ
れる。このため、アナログマルチプレクサ36で、クラッ
チ締結力演算部33から出力されるクラッチ締結力指令値
TEBが選択され、これが駆動回路37に出力される。この
とき、クラッチ締結力演算部33では、クランク角センサ
24のクランク角検出値CDに基づいてエンジン回転速度演
算回路33aでエンジン回転速度VEを算出し、このエンジ
ン回転速度VEを締結力演算回路33bに入力する。この締
結力演算回路33bでは、前記(3)式の演算を行ってエ
ンジンブレーキ量の約半分に応じた比較的小さい値のク
ラッチ締結力指令値TEBを算出し、これをアナログマル
チプレクサ36及び駆動回路37を介して油圧供給装置20に
おける圧力制御弁20fの比例ソレノイド20gに供給する。
このように、雪路、凍結路等の低摩擦係数路面を四輪駆
動状態で走行している場合のアンチスキッド制御時に
は、車輪の回転速度に基づいてクラッチ締結力指令値TM
を演算するクラッチ締結力演算部31のクラッチ締結力指
令値TMに代えてエンジンブレーキ量の約半分に応じたク
ラッチ締結力指令値TEBを演算するクラッチ締結力演算
部33のクラッチ締結力指令値TEBを採用することによ
り、制動時のエンジンブレーキ量を前輪側及び後輪側に
配分して、エンジンブレーキ量が全て後輪側にかかるこ
とを防止することができ、車両のスピン等の挙動を抑制
し、安定した走行性能を得ることができる。しかも、こ
のときのクラッチ締結力演算部33で算出されるクラッチ
締結力指令値TEBがエンジンブレーキ量の約半分に相当
する程度と比較的小さい値となり、アンチスキッド制御
時のブレーキトルクに対して小さくなるので、第15図に
示すように、前輪側の車輪回転速度VwFと後輪側の車輪
回転速度VwRとが非同期状態を保ち且つ両者の回転速度
が少なくなり、良好なアンチスキッド制御を行うことが
できる。
因みに、従来例のように低摩擦係数路面を走行している
際のアンチスキッド制御時に、四輪駆動状態から二輪駆
動状態に切換えると、エンジンブレーキ量が全て後輪側
にかかるので、第15図で二点鎖線図示のように、後輪側
の車輪回転速度VwRが前輪側の車輪回転速度VwFとは掛け
離れたエンジンブレーキ量と路面トルクとが釣り合うと
ころを推移することになり、特に積雪路、凍結路等の低
摩擦係数路を高速走行しているときのアンチスキッド制
御時に車両の挙動が不安定となる。
以上のように、異常検出対象となる各センサが正常に作
動じている状態から、時点t1で、例えば回転センサ21FR
が、第10図(a)で示すように異常状態となって、誘導
電圧が出力されない状態となると、クラッチ締結力演算
部31の車輪速差演算回路42から出力される回転速差ΔVw
が増加し、これに応じて締結力演算回路45から出力され
るクラッチ締結力指令値TMが第10図(b)で実線図示の
ように増加する。
一方、時点t1で回転センサ21FRが異常状態となって、誘
導電圧が零となることにより、回転センサ異常検出回路
23aから0.5秒後に論理値“1"の回転センサ異常検出信号
RA2が出力され、これがフェイルセーフ部35に入力され
る。このため、フェイルセーフ部35のOR回路35aから論
理値“1"の出力が得られ、これによってフリップフロッ
プ35cがセットされる。これに応じて、スイッチングト
ランジスタ35fがオン状態となって、警報ランプ34aが点
灯して、異常状態の発生を運転者に報知すると同時に、
フリップフロップ35cの肯定出力でなる第9図(c)に
示す論理値“1"の異常検出信号AB1がクラッチ締結力減
少部32及びアナログマルチプレクサ36に入力される。
したがって、アナログマルチプレクサ36で、締結力減少
部32からのクラッチ締結力指令値TFSが選択されて、こ
れが駆動回路37を介してソレノイド駆動回路20kに供給
され、圧力制御弁20fの比例ソレノイド20gにクラッチ締
結力指令値TFSに応じたソレノイド電流ISOLが供給され
る。
このとき、締結力減少部32は、論理値“1"の異常検出信
号AB1が入力されることにより、電界効果トランジスタ5
2がワンショットマルチバイブレータ51で設定された所
定時間だけオン状態となり、シフトレジスタ47から出力
される現在時点から0.5秒前の時点即ち加速度センサ異
常検出回路23で横加速度センサ22Yの異常を検知した時
点でのクラッチ締結力演算部31におけるクラッチ締結力
指令値TMのアナログ電圧をコンデンサ53に充電させる。
一方、異常検出信号AB1が論理値“1"となることによ
り、積分回路56に介挿された電界効果トランジスタ55が
第10図(d)に示すようにオフ状態となり、この積分回
路56で初期値を設定電圧Bとする積分が開始され、時間
の経過と共に負方向に増大する積分出力が加算器57に供
給される。したがって、時点t2以降、第10図(b)で実
線図示のように、加算器57でコンデンサ53に充電されて
いる0.5秒前のクラッチ締結力指令値TMから積分出力を
減算した時間の経過と共に徐々に値が減少するクラッチ
締結力指令値TFSが出力され、これがアナログマルチプ
レクサ36及び駆動回路37を介して圧力制御弁20fの比例
ソレノイド20gに供給される。このため、圧力制御弁20f
の出力圧力が徐々に低下することになり、これに応じて
クラッチ16の締結力も徐々に低下するので、四輪駆動状
態から徐々に二輪駆動状態に移行する。このように、横
加速度センサ22Yが異常状態となったときに、四輪駆動
状態から徐々に二輪駆動状態に移行するので、後輪側の
コーナリングフォースが減少して車両にスピンが生じる
ことを確実に防止することができ、車両の挙動急変を防
止して安全性を向上させることができる。
また、他の回転センサ異常検出回路、横加速度センサ異
常検出回路23b、モータ異常検出回路23c及びソレノイド
異常検出回路23gの断線検出部23dから異常検出信号が出
力されたときにも、上記と同様に、締結力減少部32のク
ラッチ締結力指令値TFSに基づいてクラッチ16の締結力
が制御される。
さらに、油圧供給装置20における圧力制御弁20fの比例
ソレノイド20gがショートした場合には、ソレノイド異
常検出回路23gのショート検出部23eから論理値“1"のシ
ョート検出信号SSがフェイルセーフ部35に出力される。
このため、フェイルセーフ部35のOR回路35bの出力が論
理値“1"となり、これに応じてフリップフロップ35dが
セット状態となり、警報ランプ34aが点灯されると共
に、スイッチングトランジスタ35g及び35hがそれぞれオ
ン状態及びオフ状態に制御されて、油圧供給装置20にお
ける圧力制御弁20fの比例ソレノイド20gを駆動するソレ
ノイドリレー80をオフ状態として、比例ソレノイド20g
に対する通電を遮断し、且つ異常検出信号AB2がアナロ
グマルチプレクサ36に出力され、このアナログマルチプ
レクサ36で、クラッチ締結力指令値を零とする締結力設
定回路36aが選択される。
結局、比例ソレノイド20gのショート異常が発生したと
きには、圧力制御弁20fの出力圧力が直ちに零となり、
クラッチ16の締結力が零となるので、四輪駆動状態から
直ちに二輪駆動状態に移行することになり、比例ソレノ
イド20gの焼損を防止することができる。
同様に、比例ソレノイド20gに異常電流が流れた場合に
も、この異常状態を通電異常検出部23fで検出し、論理
値“1"の通電異常検出信号PAがフェイルセーフ部35に出
力され、これに応じてフリップフロップ35dがセットさ
れるので、前記と同様に、比例ソレノイド20gに対する
通電が遮断されて、四輪駆動状態から直ちに二輪駆動状
態に移行する。
なお、上記実施例においては、低摩擦係数路面を走行し
ている際のアンチスキッド制御時にエンジンブレーキ量
に応じてクラッチ締結力指令値を算出する場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、アクセル
ペダルの解放を検出するアクセルスイッチのスイッチ信
号又はブレーキペダルの踏込みを検出するブレーキスイ
ッチのスイッチ信号若しくは車速センサ等の車速検出値
から車両の減速状態を検出し、この減速状態の検出時に
エンジンブレーキ量に応じて前後輪の駆動力配分比を設
定するようにしてもよい。
また、上記実施例においては、路面摩擦係数検出手段と
して、前後加速度検出値に基づいて路面摩擦係数を検出
する場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、例えば雨滴センサ、ワイパースイッチの作動等
によって間接的に路面摩擦係数を検出するようにしても
よい。
また、前記実施例では、エンジンブレーキ量予測手段と
して、クランク角センサ24のクランク角検出値CDに基づ
いてエンジン回転速度VEを算出することにより、エンジ
ンブレーキ量を予測する場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、第16図に示すように、エン
ジンブレーキ量はアクセル開度に反比例することから、
アクセル開度をアクセル開度センサ91で検出し、このア
クセル開度センサ91の出力をアクセル開度演算回路92に
供給してアクセル開度θを算出し、このアクセル開度θ
を締結力演算回路93に供給して、この締結力演算回路93
で、アクセル開度θとクラッチ締結力指令値TEBとの関
係を示す第17力図に対応する下記(5)式の演算を行っ
てエンジンブレーキ量に応じたクラッチ締結指令値TEB
を算出するようにしてもよい。
TEB=−bθ+bθ ……(5) この他、エンジンブレーキ量は、トランスミッション5
のギヤ比Gに比例することから、第18図に示すように、
トランスミッション5のギヤ位置をギヤ位置センサ94で
検出し、そのギヤ位置検出値に基づいてギヤ比算出回路
95でギヤ比Gを算出し、これを締結力演算回路96に供給
してこの締結力演算回路96で所定設定値TS(例えば8kg
m)の1/2にトランスミッションギヤ比Gを乗算してクラ
ッチ締結力指令値TEB(=TS×1/2×G)を算出するよう
にしてもよく、またトランスミッションの4速のみのエ
ンジンブレーキ量を100%保証する場合に、クラッチ締
結力指令値TEBを4速のギヤ比が「1」であるので、所
定設定値TSの1/2に固定するようにしてもよく、さらに
は第19図に示すようにエンジン回転速度とトランスミッ
ション5のギヤ比とを組み合わせたり、第20図に示すよ
うにアンチスキッド制御部29の擬似車速発生回路62で発
生される擬似車速Viに比例したクラッチ締結力指令値T
EBを算出するようにしてもよく、要はエンジンブレーキ
量を予測してこれを前輪側及び後輪側に配分することが
できる構成とすればよいものである。
さらに、前記各実施例においては、後輪駆動車をベース
にした四輪駆動車について説明したが、これに限定され
るものではなく、前輪駆動車をベースにした四輪駆動車
に搭載されるトランスファのクラッチに対する装置であ
ってもよい。この場合は、前後輪回転速度差ΔV=2VF
−VRL−VRRとして演算すればよい。
またさらに、前記各実施例では、クラッチとして油圧駆
動による湿式多板クラッチを用いた場合について説明し
たが、この考案は駆動力を連続的に配分できるクラッチ
であれば、例えば電磁クラッチであってもよい。
なおさらに、油圧供給装置20の回転駆動源としては、電
動モータに限らずエンジンその他の回転駆動源を適用す
ることができると共に、圧力制御弁20fに代えて減圧
弁、リリーフ弁等の電気的に制御可能な制御弁を適用し
得ることは言うまでもない。
また、前記各実施例ではコントローラ24として、電子回
路を組み合わせて構成した場合について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、マイクロコンピュータを
適用して、演算処理するようにしてもよい。
さらに、前記各実施例では、駆動力配分制御とアンチス
キッド制御との双方を1つのコントローラ25で行う場合
について説明したが、これに限らず別個のコントローラ
で制御するようにしてもよい。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案によれば、路面摩擦係数
検出手段で、走行路面が低摩擦係数路面であるか高摩擦
係数路面であるかを検出すると共にエンジンブレーキ量
予側手段でエンジンブレーキ量を予測して、低摩擦係数
路面を走行している状態で、ブレーキを作動させること
により、減速状態となったときにエンジンブレーキ量に
基づいてクラッチ締結力設定手段でクラッチ手段のクラ
ッチ締結力を制動トルクより小さい値に設定するので、
四輪駆動状態から二輪駆動状態に移行することはなく、
四輪駆動状態を維持することができるため、エンジンブ
レーキが後輪側又は前輪側のみにかかることを回避する
ことができ、コーナリングフォースの低下を平均化させ
て、車両の操縦安定性を向上させることができると共
に、制動トルクに応じて前輪側及び後輪側が非同期状態
となることから車輪速に基づく擬似車速信号を実際の車
体速度に近似させることができ、良好なアンチスキッド
制御を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の概要を示す基本的構成図、第2図は
この考案の第1実施例の概略を示す構成図、第3図は第
1図の実施例におけるコントローラを中心とするブロッ
ク図、第4図及び第5図はそれぞれクラッチ供給圧と前
輪側への伝達トルクとの関係を示す特性線図及び指令電
流とクラッチ供給圧との関係を示す特性線図、第6図は
回転センサの一例を示す概略構成図、第7図は異常検出
回路及びフェイルセーフ部の一例を示すブロック図、第
8図は路面摩擦係数検出器の一例を示すブロック図、第
9図は締結力減少部の一例を示すブロック図、第10図は
この考案の動作の説明に供するタイムチャート、第11図
はエンジン回転速度とクラッチ締結力指令値との関係を
示す特性線図、第12図は擬似車速発生回路の一例を示す
ブロック図、第13図はアンチスキッド制御回路の処理手
順の一例を示すフローチャート、第14図はアンチキッド
制御の制御マップを示す図、第15図は、アンチスキッド
制御時の動作の説明に供するタイムチャート、第16図は
クラッチ締結力演算部の他の実施例を示すブロック図、
第17図はアクセル開度とクラッチ締結力指令値との関係
を示す特性線図、第18図はクラッチ締結力演算部のさら
に他の実施例を示すブロック図、第19図はトランスミッ
ションのギヤ位置をパラメータとしたエンジン回転速度
とクラッチ締結力指令値との関係を示す特性線図、第20
図は擬似車速とクラッチ締結力指令値との関係を示す特
性線図である。 図中、1はエンジン、2FL,2FRは前輪、2RL,2RRは後輪、
6はトランスファ、16はクラッチ、20は油圧供給装置、
21FL,21FR,21Rは回転センサ、22Yは横加速度センサ、22
Xは前後加速度センサ、23は異常検出回路、24はクラン
ク角センサ、25は路面摩擦係数検出器、25bは比較器、2
6はコントローラ、28は駆動力配分制御部、29はアンチ
スキッド制御部、31はクラッチ締結力演算部、32は締結
力減少部、33はクラッチ締結力演算部、33aはエンジン
回転速度演算回路、33bは締結力演算回路、35はフェイ
ルセーフ部、36はアナログマルチプレクサ、37は駆動回
路、91はアクセル開度センサ、92はアクセル開度演算回
路、93は締結力演算回路、94はギヤ位置センサ、95はギ
ヤ比算出回路、96は締結力演算回路である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動現の駆動力を前,後輪に配分する
    トランスファ内に装着され当該トランスファの前輪側と
    後輪側との間のクラッチ締結力を変化させて駆動力配分
    比を変更可能なクラッチ手段と、該クラッチ手段のクラ
    ッチ締結力を車両の状況に応じて制御する制御手段とを
    備えた四輪駆動車の駆動力配分制御装置において、前記
    制御手段は、路面摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出
    手段と、車両に作用するエンジンブレーキ量を予測する
    エンジンブレーキ量予測手段と、車両の減速状態を検出
    する減速状態検出手段と、前記路面摩擦係数検出手段で
    低摩擦係数路面を検出し且つ減速状態検出手段で減速状
    態を検出したときに、前記エンジンブレーキ量予測手段
    の予測値に基づいて前記クラッチ手段のクラッチ締結力
    を制動トルクより小さい値に設定するクラッチ締結力設
    定手段とを備えたことを特徴とする四輪駆動車の駆動力
    配分制御装置。
JP15835688U 1988-12-05 1988-12-05 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 Expired - Lifetime JPH0717618Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15835688U JPH0717618Y2 (ja) 1988-12-05 1988-12-05 四輪駆動車の駆動力配分制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15835688U JPH0717618Y2 (ja) 1988-12-05 1988-12-05 四輪駆動車の駆動力配分制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0278461U JPH0278461U (ja) 1990-06-15
JPH0717618Y2 true JPH0717618Y2 (ja) 1995-04-26

Family

ID=31438609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15835688U Expired - Lifetime JPH0717618Y2 (ja) 1988-12-05 1988-12-05 四輪駆動車の駆動力配分制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0717618Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0278461U (ja) 1990-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2638990B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2780717B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2754721B2 (ja) 車両のフェイルセーフ装置
JP2623829B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2518228B2 (ja) 四輪駆動装置の制御方法
JPH0127896B2 (ja)
JP2001180318A (ja) 四輪駆動車両の駆動力制御装置
JP2002234355A (ja) 4輪駆動車の制御装置
JPH0411412B2 (ja)
JP3464732B2 (ja) 車両のブレーキ制御装置
GB2390651A (en) Traction control with individual lowering of the slip threshold of the driving wheel on the outside of a bend
JP4526792B2 (ja) トラクション制御装置
JP2872718B2 (ja) 4輪駆動装置
JP2500857B2 (ja) アンチスキツド制御装置
JP2003104186A (ja) 4輪駆動車の加速スリップ制御装置
JPH0717618Y2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2000052819A (ja) 車両用走行制御装置
JP4016657B2 (ja) 4輪駆動制御装置
JP3539280B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JPS5856922A (ja) 4輪駆動車の切換制御装置
JP3239606B2 (ja) 四輪駆動車用アンチスキッド制御装置
JPS5871221A (ja) 2輪駆動と4輪駆動の切換装置
JP2004359213A (ja) 4輪駆動車の駆動力制御装置
JP3355767B2 (ja) 差動制限トルク制御装置
JP2699737B2 (ja) 四輪駆動車用車体速度推定装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term