JPH0725278B2 - 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 - Google Patents

四輪駆動車の駆動力配分制御装置

Info

Publication number
JPH0725278B2
JPH0725278B2 JP63217744A JP21774488A JPH0725278B2 JP H0725278 B2 JPH0725278 B2 JP H0725278B2 JP 63217744 A JP63217744 A JP 63217744A JP 21774488 A JP21774488 A JP 21774488A JP H0725278 B2 JPH0725278 B2 JP H0725278B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
output
state
abnormality
force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63217744A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0268225A (ja
Inventor
俊郎 松田
光清 北村
浩嗣 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP63217744A priority Critical patent/JPH0725278B2/ja
Priority to EP89116133A priority patent/EP0357074B1/en
Priority to DE8989116133T priority patent/DE68905720T2/de
Priority to US07/400,538 priority patent/US5032995A/en
Publication of JPH0268225A publication Critical patent/JPH0268225A/ja
Publication of JPH0725278B2 publication Critical patent/JPH0725278B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K23/00Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for
    • B60K23/08Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles
    • B60K23/0808Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles for varying torque distribution between driven axles, e.g. by transfer clutch
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/12Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S430/00Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
    • Y10S430/165Thermal imaging composition

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、前後輪への駆動力配分比を制御可能なトラ
ンスファを備えた四輪駆動車の駆動力配分制御装置に係
り、特に、検出器、制御系等に異常が発生したときに安
定した走行性能を確保するようにした四輪駆動車の駆動
力配分制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、四輪駆動車の駆動力配分制御装置としては、例え
ば本出願人によって提案されている特開昭62−46716号
公報に記載のものが知られている。
この従来装置では、前後輪への駆動力伝達系の途中に設
けられたトランスファと、該トランスファを作動させる
アクチュエータと、前後輪の駆動力伝達系のそれぞれに
設けた回転センサからの回転信号を入力し、この回転信
号に基づいて前記アクチュエータに対して制御信号を出
力する制御手段と、を備えた四輪駆動車の駆動力配分制
御装置において、前記回転センサの異常を検出する異常
検出手段を設け、前記制御手段は、異常検出手段に異常
を示す回転信号が入力された場合には、アクチュエータ
に対して二輪駆動状態にする制御信号を出力するように
したことを特徴とし、回転センサの異常時には、二輪駆
動状態として走行安定性を確保するようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の四輪駆動車の駆動力配分制御
装置にあっては、四輪駆動状態から二輪駆動状態に急激
に切換えるので、四輪駆動状態でコーナリング限界近傍
の横加速度で旋回中に、回転センサの異常を検出して、
後輪側のみの二輪駆動状態に切換えると、駆動トルクが
全て後輪にかかるので、後輪のコーナリングフォースが
減少して車両がスピンし、一方前輪側のみの二輪駆動状
態とすると、前輪のコーナリングフォースが減少してド
リフトアウトするという未解決の課題があった。
そこで、この発明は、上記従来例の未解決の課題に着目
してなされたものであり、検出器、制御装置等のアクチ
ュエータ以外の異常時における四輪駆動状態から二輪駆
動状態への切換えを徐々に行うことにより、車両のスピ
ン又はドリフトアウトを防止して走行安定性を確保する
ことができ、アクチュエータの異常時には四輪駆動状態
から二輪駆動状態に急激に切換えるようにして、より走
行安定性を確保することができる四輪駆動車の駆動力配
分制御装置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、第1図に示すよ
うに、回転駆動源の駆動力を前,後輪に配分するトラン
スファ内に装着され当該トランスファの前輪側と後輪側
との間の締結力を連続的に変更可能なアクチュエータ
と、該アクチュエータの締結力を車両の走行状況に応じ
て制御する制御手段とを備えた四輪駆動車の駆動力配分
制御装置において、前記アクチュエータの異常を検出す
る第1の異常検出手段と、アクチュエータを除く他の制
御系の異常を検出する第2の異常検出手段と、前記第1
の異常検出手段が異常を検出したときに前記制御手段に
よるアクチュエータの締結力を減少させる第1の締結力
減少手段と、前記第2の異常検出手段が異常を検出した
ときに前記制御手段によるアクチュエータの締結力を減
少させる第2の締結力減少手段と、この第2の締結力減
少手段によるアクチュエータの締結力の減少を前記第1
の締結力減少手段によるアクチュエータの締結力の減少
より緩やかにする締結力減少緩和手段と、を備えたこと
を特徴としている。
〔作用〕 本発明によれば、例えばアクチュエータを構成する電磁
開閉弁等に使用するソレノイド等のショートのようなア
クチュエータ側の異常が発生すると、これが第1の異常
検出手段で検出され、それに応じて第1の締結力減少手
段が例えばソレノイドの通電を遮断する等によってアク
チュエータの締結力を減少させるが、この場合は、締結
力減少緩和手段は作動しないので、アクチュエータの締
結力は速やかに減少し、より効果的なフェイルセーフが
行われる。
一方、アクチュエータを除く他の制御系(例えば、トラ
ンスファの締結力を制御するために必要な各種センサ
等)に異常が発生すると、その異常が第2の異常検出手
段で検出され、それに応じて第2の締結力減少手段がア
クチュエータの締結力を減少させるが、この場合には締
結力減少緩和手段によってアクチュエータの締結力が徐
々に減少する。このため、四輪駆動状態から二輪駆動状
態への遷移が緩やかに行われ、後輪又は前輪に対するト
ルク配分が急激に変化することがなく、スピンやドリフ
トアウトを防止して走行安定性が確保される。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図乃至第8図は、この発明の一実施例を示す図であ
る。この実施例は、FR(フロントエンジン,リヤドライ
ブ)方式をベースにしたパートタイム四輪駆動車に適用
した場合を示す。
第2図において、1は回転駆動源としてのエンジン、2F
L〜2RRは前左〜後右側の車輪、3は車輪2FL〜2RRへの駆
動力配分比を変更可能な駆動力伝達系、4は駆動力伝達
系3による駆動力配分を制御する駆動力配分制御装置を
示す。
駆動力伝達系3は、エンジン1からの駆動力を選択され
た歯車比で変速する変速機5と、この変速機5からの駆
動力を前輪2FL,2FR側及び後輪(常駆動輪)2RL,2RR側に
分割するトランスファ6とを有している。そして、駆動
力伝達系3では、トランスファ6で分割された前輪駆動
力が前輪側出力軸7、フロントディファレンシャルギヤ
8及び前輪側ドライブシャフト9を介して前輪2FL,2FR
に伝達され、一方、後輪側駆動力がプロペラシャフト
(後輪側出力軸)10、リヤディファレンシャルギヤ11及
び後輪側ドライブシャフト12を介して後輪2RL,2RRに伝
達される。
トランスファ6は、第3図,第4図に示すように構成さ
れている。即ち、第3図において、15はトランスファケ
ースを示し、このトランスファケース15内に変速機5の
出力側に連結された入力軸16が挿通され、この入力軸16
はベアリング17等によって回動自在に軸支されている。
また、入力軸16の第3図における右側端は、プロペラシ
ャフト10に連結され且つベアリング18によって回動自在
に軸支された出力軸19に結合されている。ここで、16A
は油路、20は出力軸19にスプライン結合された継手フラ
ンジ、21はオイルシール、22はスピードメータ用ピニオ
ンである。
一方、前記入力軸16の中央部には、図示の如く、前後輪
に対するトルク配分比を変更できる湿式多板クラッチ23
が設けられている。このクラッチ23は、入力軸16にスプ
ライン結合されたクラッチドラム23aと、このクラッチ
ドラム23aに一体に結合されたフリクションプレート23b
と、前記入力軸16の外周部にニードルベアリング24によ
って回動自在に支持されたクラッチハブ23cと、このク
ラッチハブ23cに一体に結合されたフリクションディス
ク23dと、クラッチ23の第3図における右側に配置され
たクラッチピストン23eと、このクラッチピストン23eと
クラッチドラム23aとの間に形成されたシリンダ室23fと
を備えている。また、このクラッチ23において、23gは
ディッシュプレートであり、23hはクラッチピストン23e
に対するリターンスプリングである。
また、クラッチ23は、第3図に左端側に図示のように装
着されたギヤトレーンを介して前輪側にも連結されてい
る。すなわち、前記クラッチハブ23cは、ベアリング25
A,25Bによって回動自在な第1のギヤ26Aにスプライン結
合され、この第1のギヤ26Aはベアリング27,28によって
回動自在の第2のギヤ26Bに噛合され、この第2のギヤ2
6Bは第3のギヤ26Cを介して前述した前輪側出力軸7に
連結されている(第4図参照)。
さらに、前記トランスファケース15の側面所定位置に
は、後述する油圧供給機構から油圧(指令力)が供給さ
れる入力ポート29が設けられている。そして、この入力
ポート29は、トランスファケース15及びクラッチドラム
23aの内部に図示のように形成された油路30を介して前
記シリンダ室23fに連通している。
このため、入力ポート29にオイルの供給がない状態で
は、クラッチ23のシリンダ室23fの圧力が零であるか
ら、リターンスプリング23hのばね力によって、フリク
ションプレート23bとフリクションディスク23dが離間し
ている。従って、この状態では、入力軸16に伝達された
入力トルクの全部が出力軸19,プロペラシャフト10を介
して後輪側に伝達され、二輪駆動状態となる。一方、入
力ポート29にオイルが供給されている状態では、そのシ
リンダ室23fの加圧程度に応じてクラッチピストン23eに
よる押圧力が発生し、これに対応してフリクションプレ
ート23bとフリクションディスク23dとの間に摩擦力によ
る締結力が発生し、これにより、全駆動トルクの内の一
部が出力軸7を介して前輪側にも伝達される。この前輪
側へ伝達可能な伝達トルクΔTと油圧Pとの関係は、 ΔT=P×S×2n×μ×rm ……(1) である。ここで、Sはピストン23eの圧力作用面積,nは
フリクションディスク枚数,μはクラッチ板の摩擦係
数,rmはフリクションディスクのトルク伝達有効半径で
ある。
つまり、伝達トルクΔTは油圧Pに比例し(第5図参
照)、結局、締結力に応じて駆動トルクが後輪側及び前
輪側に配分・伝達される。この前後輪に対するトルクの
配分比は、入力ポート29に供給する作動油の圧力Pに応
じて「0:100」から「50:50」まで連続的に変更できる。
一方、第2図に戻って、駆動力配分制御装置4は、前記
トランスファ6と、このトランスファ6の摩擦クラッチ
23の入力ポート29に作動油を供給する油圧供給装置35
と、前輪2FL及び2FRの回転数を検出する前輪側回転セン
サ36FL及び36FRと、後輪2RL及び2RRの回転数をプロペラ
シャフト10の回転数として検出する後輪側回転センサ36
Rと、車体の横加速度を検出する横加速度センサ37と、
エンジン1のクランク角度を検出するクランク角センサ
38とを備えている。
油圧供給装置35は、第4図に示すように、電動モータ35
aによって回転駆動され、タンク35b内のオイルを昇圧し
て前記クラッチ23の入力ポート29に供給するオイルポン
プ35cと、このオイルポンプ35cの吐出側に介挿された逆
止弁35dと、この逆止弁35d及び入力ポート29間の管路に
接続されたアキュムレータ35eと、このアキュムレータ3
5eの接続点及び入力ポート29間に介挿された電磁比例制
御形の圧力制御弁35fとを有している。このため、圧力
制御弁35fの比例ソレノイド35gに供給する指令電流ISOL
の値に応じて圧力制御弁35fの二次側即ちクラッチ23側
の制御圧PCが定まり、結局、油圧供給装置35がクラッチ
23に供給する油圧Pは第6図に示すように指令電流ISOL
に比例して変化するようになっている。ここで、電動モ
ータ35aは、その励磁巻線の一端がモータリレー35hを介
して正の電源Bに、他端が接地にそれぞれ接続されてお
り、モータリレー35h、アキュムレータ35e及び圧力制御
弁35f間の管路のライン圧力を検出する圧力スイッチ35i
の検出値に基づいて駆動制御される。すなわち、スイッ
チングトランジスタ35jのベースが抵抗R1及び圧力スイ
ッチ35iを介して正の電源Bに、コレクタがモータリレ
ー35hのリレーコイルlを介して正の電源Bに、エミッ
タが接地にそれぞれ接続されている。したがって、アキ
ュムレータ35e及び圧力制御弁35f間の管路のライン圧力
が所定設定圧力以上のときには、圧力スイッチ35iがオ
フ状態となり、スイッチングトランジスタ35jもオフ状
態となって、モータリレー35hの常開接点tが開いて電
動モータ35aが非通電状態となる。これに応じて電動モ
ータ35aが回転停止状態となり、アキュムレータ35e及び
圧力制御弁35f間の管路のライン圧力が所定設定圧力未
満のときには圧力スイッチ35iがオン状態となり、これ
に応じてスイッチングトランジスタ35jもオン状態とな
ってモータリレー35hが付勢されてその常開接点tが閉
じて電動モータ35aが回転駆動されることにより、オイ
ルポンプ35cによってライン圧力が昇圧される。また、
比例ソレノイド35gは、一端が正の電源Bに接続され、
他端がソレノイド駆動回路35kに接続されている。この
ソレノイド駆動回路35kは、後述するコントローラ50か
らの指令電圧Vcが非反転入力側に供給されるオペアンプ
OP1と、その出力側に抵抗R2を介してベースが接続され
たパワートランジスタ35lとを備え、パワートランジス
タ35lのコレクタが比例ソレノイド35gの他端に、エミッ
タが抵抗R3を介して接地にそれぞれ接続されている。
また、圧力制御弁35fは、第7図に示すように、円筒状
の弁ハウジング40aに入力ポート40b、ドレンポート40c
及び制御ポート40dが形成されていると共に、弁ハウジ
ング40a内に各ポート40b〜40dと連通するスプール収納
孔40eが穿設され、このスプール収納孔40e内にスプール
40fが摺動自在に配設されている。スプール40fは、制御
ポート40dに対向すると共に、入力ポート40b及びドレン
ポート40c間の長さに対応する長さに形成された小径部4
0gと、この小径部40gにそれぞれ大径部40h及び40iを挟
んで形成された小径部40j及び40kと、これら小径部40j
及び40kの外側に形成された大径部40l及び40mとを有す
る。
そして、スプール40fの大径部40lの端面とスプール収納
孔40eの端面との間に復帰スプリング40nが介挿され、且
つ大径部40mに対向して比例ソレノイド40oが配設されて
いる。この比例ソレノイド40oは、スプール収納孔40e内
にスプール40fと同軸上に摺動自在に配設されたプラン
ジャ40pと、通電される電流量に応じた押圧力を発生す
る励磁コイル40qとを有し、プランジャ40pの左端がスプ
ール40fの大径部40mの端面に対向している。
また、弁ハウジング40a内には、ドレンポート40cとスプ
ール40fの両端側との間に形成された油圧室40r及び40s
との間を連通する連通孔40t及び40uが形成され、連通孔
40tにスプール移動時に生じる脈流を防止するオリフィ
スOrが形成されている。
さらに、弁ハウジング40a内には、制御ポート40dと油圧
室40rとの間を連通する連通孔40vが形成され、この連通
孔40vの油圧室40r側にスプール40fの大径部40lの端面に
当接するピストン40wが摺動自在に配設されている。
またさらに、制御ポート40dには、急激な圧力変動に対
して減衰力を発生させるオリフィスOcが形成されてい
る。
而して、比例ソレノイド40oの励磁コイル40qが非通電状
態にあるときに、復帰スプリング40nの付勢力によっ
て、スプール40fが、第7図に示すように、その大径部4
0h及び40gによって制御ポート40dと入力ポート40b及び
ドレンポート40cとの間を遮断する初期位置を採り、こ
の状態から比例ソレノイド40oの励磁コイル40qに通電す
ることにより、その電流量に比例してプランジャ40pが
左動して、スプール40fを復帰スプリング40nに抗して左
動させ、大径部40hによる入力ポート40b及び制御ポート
40d間の遮断状態を開放して制御出力ポート40dの圧力が
上昇し、この圧力上昇に伴ってピストン40wが左動し
て、制御圧Pcが電流値に応じた圧力に達すると、スプー
ル40fが前記初期位置に復帰する。
前輪側回転センサ36FL,36FR及び後輪側回転センサ36R
は、第8図に示すように、前輪側ドライブシャフト9及
び後輪側のプロペラシャフト10の所定位置に個別に装備
された外周にセレーションを形成したロータ41aと、こ
れに対向する磁石41bを内蔵し且つその発生磁束による
誘導起電力を検出するコイル41cとで構成され、コイル4
1cからセレーションの回転に応じた周波数の誘導起電力
がコントローラ50に出力される。
横加速度センサ37は、車体に生じる横加速度に応じた電
圧の横加速度検出値YGが出力され、これがコントローラ
50に入力される。
クランク角センサ38は、エンジンのクランク角に応じた
電圧のクランク角検出信号が出力され、これがコントロ
ーラ50に入力される。
また、各回転センサ36FL,36FR及び36Rの異常を検出する
回転センサ異常検出回路44、横加速度センサ37の異常を
検出する横加速度センサ異常検出回路45、油圧供給装置
35のポンプを駆動する電動モータ35a及びそのモータリ
レー35hの異常を検出するモータ異常検出回路46及び圧
力制御弁35fの比例ソレノイド35gの異常を検出するソレ
ノイド異常検出回路47が設けられている。
回転センサ異常検出回路44は、第8図に示すように、回
転センサ36FL,36FR及び36Rのコイル41cの一端が抵抗R4
を介して正の電源Bに接続されていると共に、他端が接
地され、抵抗R4及びコイル41cの接続点及び接地間に抵
抗R5及びダイオードD1の並列回路と充放電用コンデンサ
C1とが直列に接続され、充放電用コンデンサC1の端子間
電圧VCOが、反転入力側に抵抗R6及びR7で分圧された設
定電圧VSが入力されるコンパレータCO1の非反転入力側
に供給され、コンパレータCO1から端子間電圧VCOが設定
電圧VS以上となったときに論理値“1"の回転センサ異常
検出信号RA1〜RA3が出力される。そして、回転センサ36
FL,36FR及び36Rが正常状態であるときには、コイル41c
に生じる交流誘導起電力によって充放電用コンデンサC1
が充放電を繰り返し、その端子間電圧VCOは設定電圧VS
以上となることはなく、以上検出信号RA1〜RA3は論理値
“0"を維持している。この状態から、コイル41cが断線
状態となると、正の電源Bが抵抗R4及びR5を介してコン
デンサC1が充電され、その端子間電圧VCOが時間の経過
と共に上昇し、抵抗R5の抵抗値とコンデンサC1の容量で
定まる時定数に応じた時間例えば0.5秒経過すると、コ
ンデンサC1の端子間電圧VCOが設定電圧VS以上となり、
コンパレータCO1から論理値“1"の回転センサ異常検出
信号RA1〜RA3がコントローラ50に出力される。
横加速度異常検出回路45は、第9図に示すように、横加
速度センサ37の横加速度検出値YGが入力されると2つの
オペアンプOP2及びOP3とOR回路45aとで構成されるウイ
ンドコンパレータ45bと、ウインドコンパレータ45bの論
理値“1"の比較出力が例えば0.5秒継続したときには論
理値“1"の横加速度センサ異常検出信号YAを出力するタ
イマ回路45cとを有し、オペアンプOP2の反転入力側に上
限設定加速度(例えば+1.2g)に対応する設定電圧V
Hが、オペアンプOP2の非反転入力側に下限設定加速度
(例えば−1.2g)に対応する設定電圧VLがそれぞれ入力
され、横加速度センサ37が正常状態であるときには、横
加速度検出値YGがVL≦YG≦VHとなるので、ウインドコン
パレータ45bから論理値“0"の比較出力が、横加速度セ
ンサ37が異常状態となって通常状態での横加速度を越え
る加速度検出値YGを出力したときには、YG<VL,VH<YG
となって論理値“1"の比較出力がそれぞれ出力され、比
較出力が論理値“1"となってから例えば0.5秒経過後に
タイマ回路45cから論理値“1"の横加速度センサ異常検
出信号YAがコントローラ50に出力される。
モータ異常検出回路46は、第10図に示すように、ベース
が抵抗R8を介して電動モータ35a及びモータリレー35h間
に及び抵抗R8及びR9を介して正の電源B、コレクタが抵
抗R10を介して正の電源Bに、エミッタが接地にそれぞ
れ接続されたスイッチングトランジスタ46aと、このス
イッチングトランジスタ46aのコレクタ電圧及び前記ス
イッチングトランジスタ35jのコレクタ電圧が入力され
る排他的論理和回路46bと、この排他的論理和回路46bの
出力が論理値“1"の状態を例えば0.5秒以上接続したと
きに、論理値“1"のモータ異常検出信号MAを出力するタ
イマ回路46cとを備えている。そして、電動モータ35a及
びモータリレー35hが正常状態であって、圧力スイッチ3
5iがオン状態となって、モータリレー35hがオン状態と
なっているときには、スイッチングトランジスタ35jの
コレクタ電圧が低レベルとなり、且つスイッチングトラ
ンジスタ46aがオン状態となって、そのコレクタ電圧が
低レベルとなるので、排他的論理和回路46bの出力が論
理値“0"となり、正常状態と判断される。また、圧力ス
イッチ35iがオフ状態となって、スイッチングトランジ
スタ35jがオフ状態となっているときには、そのコレク
タ電圧が高レベルとなると共に、スイッチングトランジ
スタ46aもそのベースに供給される正の電源Bが電動モ
ータ35aを介して接地に流れるので、オフ状態となり、
そのコレクタ電圧が高レベルとなり、排他的論理和回路
46bの出力が論理値“0"となり、正常状態と判断され
る。一方、モータリレー35hのリレーコイルlが断線し
たときには、スイッチングトランジスタ35jのコレクタ
電圧が低レベルとなり、スイッチングトランジスタ46a
はオフ状態となるので、そのコレクタ電圧が高レベルと
なり、排他的論理和回路46bの出力が論理値“1"とな
り、異常状態と判断される。また、出力スイッチ35iが
オフ状態で、電動モータ35aの励磁コイルが断線したと
きには、スイッチングトランジスタ35jがオフ状態とな
って、そのコレクタ電圧が高レベルとなるが、スイッチ
ングトランジスタ46aはオン状態となって、そのコレク
タ電圧が低レベルとなるので、排他的論理和回路46bの
出力が論理値“1"となり、異常状態と判断される。さら
に、圧力スイッチ35iがオフ状態で、モータリレー35hの
接点焼付き等によって電動モータ35aが回転するときに
は、スイッチングトランジスタ35jがオフ状態となっ
て、そのコレクタ電圧が高レベルとなると共に、スイッ
チングトランジスタ46aがオン状態となって、そのコレ
クタ電圧が低レベルとなるので、排他的論理和回路46b
の出力が論理値“1"となり、異常状態と判断される。な
お、圧力スイッチ35iがオン状態となって、スイッチン
グトランジスタ35jがオン状態となっているときには、
そのコレクタ電圧が低レベルとなり、この状態で電動モ
ータ35aの励磁コイルが断線しているときには、スイッ
チングトランジスタ46aがオン状態となるので、そのコ
レクタ電圧が低レベルとなり、排他的論理和回路46bの
出力も論理値“0"となって正常状態と判断されるが、ア
キュムレータ35eの圧力が低下し、圧力スイッチ35iがオ
フ状態となったときに断線を検出することができる。
したがって、電動モータ35a又はモータリレー35hの何れ
かが異常状態となって、排他的論理和回路46bの出力が
論理値“1"となってからタイマ回路46cで設定された所
定時間例えば0.5秒経過後にタイマ回路46cから論理値
“1"のモータ異常検出信号MAがコントローラ50に出力さ
れる。
ソレノイド異常検出回路47は、第11図に示すように、圧
力制御弁35fにおける比例ソレノイド35gのショートを検
出するショート検出部47Aと、比例ソレノイド35gの断線
を検出する断線検出部47Bと、比例ソレノイド35gの通電
状態を検出する通電状態検出部47Cとを備えている。
ショート検出部47Aは、比例ソレノイド35g、パワートラ
ンジスタ35l及び抵抗R3と並列に、比較的高抵抗値の抵
抗R11及びR12で構成される分圧回路及びPNP型トランジ
スタTr1及び抵抗R13の直列回路が接続され、比例ソレノ
イド35gとパワートランジスタ35lとの接続点と分圧回路
の抵抗R11及びR12の接続点とがダイオードD2を介して接
続されていると共に、抵抗R11及びR12の接続点とトラン
ジスタTr1のベースとがダイオードD3を介して接続さ
れ、さらにパワートランジスタ35lのコレクタ電流が所
定の設定電流IS1が一方の入力側に供給されたコンパレ
ータ47aの他方の入力側に供給され、このコンパレータ4
7aの比較出力及びトランジスタTr1のコレクタ電圧がNOA
回路47bに入力され、このNOA回路47bの出力が論理値
“1"を例えば0.5秒間以上継続したときに比例ソレノイ
ドショート信号SSを出力するタイマ回路47cに供給され
る構成を有する。ここで、抵抗R11及びR12の抵抗値は比
例ソレノイド50gの抵抗値rに比較して十分大きな値に
選定されている。そして、比例ソレノイド35gが正常状
態であって、比例ソレノイド35gに流れる指令電流ISOL
が比較的大きいときには、比例ソレノイド35gによる電
圧降下が比較的大きくなって、スイッチングトランジス
タTr1がオン状態となり、そのコレクタ電圧が高レベル
となると共に、パワートランジスタ35lのエミッタを流
れるソレノイド電流ISOLも比較的大きく、コンパレータ
47aの比較出力が低レベルとなるので、NOR回路47bの出
力が論理値“0"となって、正常状態と判断できる。ま
た、後述するように、クラッチ締結力指令値TMが略零で
あるときには、指令電圧VCがディザ信号のみとなるの
で、比例ソレノイド35gを流れる指令電流ISOLが微小と
なり、比例ソレノイド35gの電圧降下分がスイッチング
トランジスタTr1がオン状態に遷移するベース−エミッ
タ間電圧VBE未満のときには、スイッチングトランジス
タTr1がオフ状態となるが、コンパレータ47aに入力され
る指令電流ISOLも設定電流IS1より小さい値となって、
その比較出力が高レベルとなり、結局NOR回路47bの出力
が論理値“0"となって、正常状態と判断できる。さら
に、比例ソレノイド35gが断線したときには、スイッチ
ングトランジスタTr1がオン状態となって、そのコレク
タ電圧が高レベルとなるが、パワートランジスタ35lの
エミッタを流れる電流が零となるので、コンパレータ47
aの比較出力は高レベルとなり、結局NOR回路47bの出力
は論理値“0"となって正常状態と判断される。一方、比
例ソレノイド35gがショート状態となると、これに応じ
てスイッチングトランジスタTr1がオフ状態となって、
そのコレクタ電圧が低レベルとなり、この状態でパワー
トランジスタ35lのエミッタを流れる電流が設定電流IS1
以上となると、コンパレータ47aの比較出力が低レベル
となり、結局NOR回路47bの出力が論理値“1"となって、
ショート状態であることを判断することができる。そし
て、このNOR回路47bの出力がタイマ回路47cで設定され
た時間以上継続するとタイマ回路47cから論理値“1"の
ショート検出信号SSがコントローラ50に出力される。
断線検出部47Bは、パワートランジスタ35lのコレクタ電
圧が抵抗R14を介してベースに、コレクタが抵抗R15を介
して正の電源Bに、エミッタが接地にそれぞれ接続され
たスイッチングトランジスタTr2と、パワートランジス
タ35lのエミッタ電流が反転入力側に、所定の設定電流I
S2が非反転入力側にそれぞれ入力されるコンパレータ47
dと、このコンパレータ47dの比較出力及びトランジスタ
Tr2のコレクタ電圧が入力されるAND回路47eと、このAND
回路47eの出力が論理値“1"を例えば0.5秒以上継続した
ときに論理値“1"の断線検出信号CSを出力するタイマ回
路47fとを備えている。そして、比例ソレノイド35gが断
線をしていない正常状態であって、パワートランジスタ
35lが飽和オン状態以外のときには、トランジスタTr2
オン状態となり、そのコレクタ電圧が低レベルでとなる
ので、AND回路47eの出力はコンパレータ47dの比較出力
のレベルにかかわらず論理値“0"を維持して、正常状態
と判断することができる。また、パワートランジスタ35
lが飽和オン状態となると、そのコレクタ電圧が低レベ
ルとなって、トランジタTr2がオフ状態となることがあ
り、このときには、パワートランジスタ35lがオン状態
であるので、そのエミッタ電流は設定電流IS2よりも大
きくなり、コンパレータ47dの出力が低レベルとなっ
て、AND回路47eの出力は論理値“0"を維持し、正常状態
と判断することができる。一方、比例ソレノイド35gが
断線状態となると、トランジスタTr2がオフ状態となっ
て、そのコレクタ電圧が高レベルとなると共に、パワー
トランジスタ35lを流れる電流も零となるので、コンパ
レータ47dの比較出力が高レベルとなり、AND回路47eの
出力が論理値“1"となて、断線状態であると判断するこ
とができる。そして、このAND回路47eの出力が論理値
“1"の状態をタイマ回路47fで設定した所定時間以上経
過すると、このタイマ回路47fから論理値“1"の断線検
出信号CSがコントローラ50に出力される。
通電状態検出部47Cは、パワートランジスタ35lのエミッ
タ電圧V1及び後述するコントローラ50からの指令電圧VC
とが入力され両者の差値の絶対値でなる偏差ΔV(=|V
1−VC|)を算出する演算回路47gと、その偏差ΔVと予
め設定された許容偏差ΔVSとを比較するコンパレータ47
hと、その比較出力が論理値“1"を例えば0.5秒以上継続
したときに論理値“1"の通電異常信号PAを出力するタイ
マ回路47iとを備えている、そして、パワートランジス
タ35lが正常状態であるときには、演算回路47gから出力
されるパワートランジスタ35lのエミッタ電圧とコント
ローラ50から出力される指令電圧VCとの差の絶対値ΔV
が所定設定値ΔVSより小さい値となり、コンパレータ47
hの出力も論理値“0"となって正常状態と判断すること
ができる。一方、パワートランジスタ35lが異常状態と
なって、指令電圧VCに比較してトランジスタ35lのコレ
クタ電圧が変動したときには、演算回路47gから出力さ
れる差の絶対値ΔVが所定設定値ΔVSより大きな値とな
り、これに応じてコンパレータ47hの出力が論理値“1"
となって、通電異常と判断することができ、この状態が
タイマ回路47iで設定された所定時間以上継続すると、
このタイマ回路47iから論理値“1"の通電状態異常検出
信号PAがコントローラ50に出力される。
そして、各回転センサ36FL,36FR及び36Rの回転数検出値
nFL,nFR及びnR、横加速度センサ37の横加速度検出値YG
クランク角センサ38のクランク角検出値及び各異常検出
回路44〜47の異常検出信号がコントローラ50に入力され
る。
コントローラ50は、第4図に示すように、回転センサ36
FL,36FR及び36Rの回転数検出値nFL,nFR及びnRと横加速
度センサ37の横加速度検出値YGとに基づいてクラッチ締
結力TMを演算するクラッチ締結力演算部51と、そのクラ
ッチ締結力TMを減少させる第2の締結力減少手段として
の締結力減少部52と、クランク角センサ38のクランク角
検出値に基づいてアンチスキッド制御時のクラッチ締結
力TABSを算出するクラッチ締結力演算部53と、各異常検
出回路44〜47の異常検出信号に基づいて後述するアナロ
グマルチプレクサ62に対する切換信号を生成すると共
に、締結力減少部52に対する指令信号を生成し、且つ警
報回路54を駆動すると共に油圧供給装置35の比例ソレノ
イド35gの通電制御を行うフェイルセーフ部55と、この
フェイルセーフ部55の切換信号等に基づいてクラッチ締
結力演算部51及び53、締結力減少部52等からのクラッチ
締結力を選択するアナログマルチプレクサ56と、このア
ナログマルチプレクサ56で選択されたクラッチ締結力に
基づいて油圧供給装置35のソレノイド35gを駆動する駆
動回路57とを備えている。
クラッチ締結力演算部51は、回転センサ36FL,36FR及び3
6Rの回転数検出値nFL,nFR及びnRが個別に入力され、こ
れら回転信号nFL,nFR及びnRと各車輪の回転半径とから
その回転周速(車輪速)VwFL,VwFR及びVwRを演算する車
輪速演算回路61FL,61FR及び61Rと、これら車輪速VwFL,V
wFR及びVwRに基づいて前輪側及び後輪側の回転速度差Δ
Vwを算出する回転速度差演算回路62と、横加速度センサ
37からの横加速度検出値YGが入力フィルタ63を介して入
力され、横加速度検出値YGの逆数をゲインKとして算出
するゲイン演算回路64と、回転速度差演算回路62から出
力される回転速度差ΔVwの絶対値|ΔVw|と、ゲイン演
算回路64から出力されるゲインKとを乗算したクラッチ
締結力TM(=K×|ΔVw|)を算出する締結力演算回路6
5とから構成されている。ここで、回転速度差演算回路6
2は、車輪速VwFL,VwFR及びVwに基づいて下記(1)式の
演算を行うことにより、回転速度差ΔVwを算出する。
ΔVw=2VwR−VwFL−VwFR ……(1) 締結力減少部52は、第12図に示すように、締結力演算回
路65から出力されるクラッチ締結力TMをディジタル信号
に変換するA/D変換器66と、このディジタルを順次記憶
し後述する異常検出回路のタイマに対応する時間だけ遅
れた時点で遅延クラッチ締結力TMDを出力するシフトレ
ジスタ67と、このシフトレジスタ67から出力される遅延
クラッチ締結力TMDがD/A変換器68を介して入力される締
結力減少回路69とから構成されている。ここで、締結力
減少回路69は、第12図に示すように、D/A変換器68から
のアナログ遅延クラッチ締結力TMDがドレン側に入力さ
れ且つゲートにフェイルセーフ部55からの異常検出信号
AB1がワンショットマルチバイブレータ71を介して入力
されるアナログスイッチとしての電界効果トランジスタ
72と、そのソース及び接地間に接続された充電用コンデ
ンサ73と、オペアンプ74の反転入力側が抵抗R16を介し
て正の電源Bに、非反転入力側に接地に、反転入力側及
び出力側間にコンデンサC2及び電界効果トランジスタ75
の並列回路が接続された積分器76と、充電用コンデンサ
73の充電電圧と、積分器76の積分電圧とを加算する加算
器77とを備えており、積分器76の電界効果トランジスタ
75のゲートにフェイルセーフ部55からの異常検出信号AB
1がインバータ78を介して入力される。
クラッチ締結力演算部53は、第4図に示すように、クラ
ンク角センサ38から出力されるクランク角検出値CDに基
づいてエンジン回転速度VEを演算するエンジン回転速度
演算回路81と、そのエンジン回転速度VEに所定の定数b
を乗算してクラッチ締結力TABSを演算する締結力演算回
路82とから構成されている。
フェイルセーフ部55は、第14図に示すように、回転セン
サ異常検出回路44からの回転センサ異常検出信号RA1〜R
A3、横加速度センサ異常検出回路45からの横加速度異常
検出信号YA、モータ異常検出回路46からのモータ異常検
出信号MA及びソレノイド異常検出回路47の断線検出部47
Bからの断線検出信号CSがそれぞれ入力されるOR回路55a
と、ソレノイド異常検出回路47のショート検出部47Aか
らのショート検出信号SS及び通電状態検出部47Cの通電
異常検出信号PAがそれぞれ入力されるOR回路55bと、OR
回路55aの出力信号がセット側に、イグニッションスイ
ッチ(図示せず)のオンIGがリセット側にそれぞれ入力
されるRS型フリップフロップ55cと、OR回路55bの出力信
号がセット側に、イグニッションスイッチ(図示せず)
のオン信号IGがリセット側にそれぞれ入力されるRS型フ
リップフロップ55dと、両フリップフロップ55c及び55d
の肯定出力が入力されるOR回路55eと、このOR回路55eの
出力が抵抗R17を介してベースに、コレクタが警報回路5
4としての警報ランプ54aに、エミッタが接地にそれぞれ
接続されたスイッチングトランジスタ55fと、フリップ
フロップ55dの肯定出力が抵抗R18を介してベースに、コ
レクタが抵抗R19を介して正の電源Bに、エミッタが接
地にそれぞれ接続されたスイッチングトランジスタ55g
と、このトランジスタ55gのコレクタ電圧がベースに、
コレクタが前記油圧供給装置35の比例ソレノイド35g及
び正の電源B間に介挿されたソレノイドリレー回路85の
リレーコイルlを介して正の電源Bに、エミッタが接地
にそれぞれ接続されたスイッチングトランジスタ55hと
を備えている。そして、フリップフロップ55cの肯定出
力が異常検出信号AB1として前記締結力減少部52に供給
されると共に、アナログマルチプレクサ56に供給され、
フリップフロップ55dの肯定出力が異常検出信号AB2とし
てアナログマルチプレクサ56に供給される。
アナログマルチプレクサ56は、図示しないアンチスキッ
ド制御装置からの制御中を表す制御信号MR、フェイルセ
ーフ部55からの異常検出信号AB1及びAB2及び手動切換信
号MSが入力され、これら全ての信号が論理値“0"である
ときに、クラッチ締結力演算部51からのクラッチ締結力
指令値TMを選択し、フェイルセーフ部55から論理値“1"
の異常検出信号AB1が入力されたときに、クラッチ締結
力減少部52から出力されるクラッチ締結力指令値TSF
選択し、異常検出信号AB2が入力されたときに、零のク
ラッチ締結力指令値T0を出力する第1の締結力減少手段
としてのクラッチ締結力指令値設定回路56aからのクラ
ッチ締結力指令値T0を選択し、異常検出信号AB1及びAB2
が論理値“0"で且つアンチスキッド制御装置からの制御
信号MRが論理値“1"であるときに、クラッチ締結力演算
部53からのクラッチ締結力指令値TABSを選択し、さらに
自動/手動切換スイッチからの手動切換信号MSが入力さ
れたときに、クラッチ23を締結状態とするクラッチ締結
力指令値T4Wを出力する設定回路56bからのクラッチ締結
力指令値を選択し、選択されたクラッチ締結力指令値を
駆動回路57に出力する。
駆動回路57は、アナログマルチプレクサ56で選択された
クラッチ締結力指令値が入力される出力フィルタ57a
と、このフィルタ57aの出力とディザ信号発生回路57bの
出力とを加算する加算回路57cとを備え、加算回路57cか
らクラッチ締結力指令値に応じた指令電圧VCが前記ソレ
ノイド駆動回路35kに出力される。
次に、上記実施例の動作を説明する。
今、車両が駐車状態にあり、且つ異常検出対象となる各
センサが正常状態にあるものとし、この状態でキースイ
ッチをオン状態とすると、コントローラ50、各異常検出
回路44〜47に電源が投入される。
このため、コントローラ50のフェイルセーフ部55のフリ
ップフロップ55c及び55dがリセット状態となり、各異常
検出回路44〜47から出力される異常検出信号が論理値
“0"即ち回転センサ36FL,36FR及び36R、横加速度センサ
37及び油圧供給装置35の電動モータ35a、比例ソレノイ
ド35gが正常状態であるので、フリップフロップ55c及び
55dがリセット状態を継続し、フェイルセーフ部55のOR
回路55eの出力が論理値“0"となり、スイッチングトラ
ンジスタ55fがオフ状態となって、警報ランプ54aが消灯
状態を維持し、且つフリップフロップ55dがリセット状
態であるので、スイッチングトランジスタ55gがオフ状
態を維持し、スイッチングトランジスタ55hがオン状態
となり、ソレノイド駆動リレー85のリレーコイルlが通
電状態となって、常開接点tが閉じ、油圧供給装置35の
比例ソレノイド35gの一端が正の電源Bに接続される。
このとき、フェイルセーフ部55から出力される異常検出
信号AB1及びAB2は、共に論理値“0"であり、アンチスキ
ッド制御装置から出力される制御信号MRも論理値“0"で
あるので、アナログマルチプレクサ56で、クラッチ締結
力演算部51から出力されるクラッチ締結力指令値TMが選
択される。
このクラッチ締結力演算部51は、車両が停車状態である
ので、回転センサ36FL,36FR及び36Rの回転数検出値nFL,
nFR及びnRが零であり、車輪速演算回路61FL,61FR及び61
R及び回転速度差演算回路62の出力ΔVwも零となり、締
結力演算回路65のクラッチ締結力指令値TMも零となる。
したがって、この零のクラッチ締結力指令値TMが出力フ
ィルタ57aを介して加算回路57cに入力される。このた
め、加算回路57cからディザ信号発生回路57bからの比較
的小振幅で高周波数のディザ信号のみがソレノイド駆動
回路35kに供給され、このディザ信号に応じて比例ソレ
ノイド35gが駆動され、圧力制御弁35fのスプールが微小
振動されるが、クラッチ締結力指令値TMが零であること
により、圧力制御弁35fの出力圧力は零となり、クラッ
チ23は非締結状態となる。このため、エンジン1の回転
力をプロペラシャフト10を介して後輪2RL,2RRのみに伝
達する後二輪駆動状態となる。
この状態からトランスミッション5を連結することによ
り、車両を後二輪駆動状態で発進させることができる。
このとき、車両が摩擦係数の大きい乾燥した良路を直進
走行する場合には、駆動輪となる後輪2RL及び2RRの回転
速度と、非駆動輪となる前輪2FL,2FRの回転速度との差
が殆どないので、クラッチ締結力演算部51から出力され
るクラッチ締結力指令値TMは略零の状態を継続し、クラ
ッチ23が非締結状態を継続して、後二輪駆動状態を継続
する。
この高摩擦係数路の直進走行状態から、例えば急加速走
行状態や雪道,降雨によって濡れた良路等の低摩擦係数
路面を走行する状態となると、駆動輪となっている後輪
2RL,2RRにスリップが生じ、第13図(a)に示す如く、
前輪側の回転センサ36FL,36FRの回転速度に対して後輪
側の回転センサ36Rの回転素度が増加して回転速度差演
算回路62から出力される回転速度差ΔVwが大きくなり、
これに応じてクラッチ締結力演算回路65から出力される
クラッチ締結力指令値TMも第13図(b)に示す如く大き
な値となって、駆動回路57から出力される駆動電圧も大
きくなり、これに応じてソレノイド駆動回路35kのパワ
ートランジスタ35lのコレクタ−エミッタ間電流が増加
し、比例ソレノイド35gの通電電流が増加する。したが
って、圧力制御弁35fの出力圧力が増加し、クラッチ23
が締結状態となって、エンジン1からトランスファ6に
伝達される駆動トルクの一部が前輪側に伝達されて、四
輪駆動状態に移行し、走行安定性を確保することができ
る。
この四輪駆動による直進走行状態から車両が比較的大き
な操舵角の旋回状態に移行すると、車両の旋回によって
横加速度が発生し、これが横加速度センサ37によって検
出される。この横加速度センサ37の横加速度検出値Y
Gは、入力フィルタ63を介してゲイン演算回路64に入力
され、このゲイン演算回路64でK=a/YG(aは定数)の
演算を行ってゲインKを算出する。このとき、横加速度
検出値YGが大きな値となるので、ゲインKは小さな値と
なる。
そして、ゲイン演算回路64で算出されたゲインKが締結
力演算回路65に入力されるので、この締結力演算回路65
で演算されるクラッチ締結力指令値TM(=K×|ΔVw
|)が小さな値に変更され、これに応じて油圧供給装置3
5の比例ソレノイド35gの通電量が少なくなり、クラッチ
23の締結力も小さくなって、前輪側の駆動力配分が少な
くなる。したがって、トランスファ6における後輪側の
駆動力配分が多くなって、車両のステア特性がオーバス
テア側の特性となる。
一方、車両が走行状態で、ブレーキペダルを踏込んで比
較的急制動状態として、アンチスキッド制御装置が作動
状態となると、各車輪2FL〜2RRに対する制動力が個別に
アンチスキッド制御される。
このアンチスキッド制御状態となると、アンチスキッド
制御装置から論理値“1"の制御信号MRがコントローラ50
に出力される。コントローラ50は、制御信号MRが入力さ
れることにより、そのアナログマルチプレクサ56でクラ
ッチ締結力演算部51からのクラッチ締結力指令値TMに代
えてクラッチ締結力演算部53からのクラッチ締結力指令
値TABSを選択して、これに基づく駆動電流を油圧供給装
置35の比例ソレノイド35gに出力する。すなわち、クラ
ッチ締結力演算部53では、クランク角センサ38のクラン
ク角検出値CDに基づいてエンジン回転速度演算回路81エ
ンジン回転速度VEを算出し、このエンジン回転速度VE
締結力演算回路82に入力する。この締結力演算回路82で
は、エンジン回転速度VEに所定の定数bを乗算してエン
ジン回転速度VEに応じてクラッチ締結力指令値TABS(=
b×VE)を算出し、これをアナログマルチプレクサ56及
び駆動回路57を介して油圧供給装置35における圧力制御
弁35fの比例ソレノイド35gに供給する。このように、ア
ンチスキッド制御時には、車輪の回転速度に基づいてク
ラッチ締結力指令値TMを演算するクラッチ締結力演算部
51のクラッチ締結力指令値TMに代えてエンジン回転速度
VEに応じたクラッチ締結力指令値TABSを演算するクラッ
チ締結力演算部53のクラッチ締結力指令値TABSを採用す
ることにより、アンチスキッド制御による車輪回転速度
差の影響を受けることなく前輪側及び後輪側の駆動力配
分を行うことができる。
この正常状態から、時点t1で、例えば回転センサ36FR
が、第13図(a)に示すように異常状態となって、誘導
電圧が出力されない状態となると、クラッチ締結力演算
部51の車輪速差演算回路61から出力される回転速差ΔVw
が増加し、これに応じてクラッチ締結力演算回路65から
出力されるクラッチ締結力指令値TMが第13図(b)で実
線図示のように、増加する。
一方、時点t1で回転センサ36FRが異常状態となって、誘
導電圧が零となることにより、回転センサ異常検出回路
44におけるタイマ回路を構成するコンデンサC1の充電電
圧が徐々に増大し、0.5秒後の時点t2でコンデンサC1
端子間電圧が設定電圧に達すると、比較回路CO1から論
理値“1"の回転センサ異常検出信号RA2が出力され、こ
れがフェイルセーフ部55に入力されて、そのOR回路55a
から論理値“1"の出力が得られ、これによってフリップ
フロップ55cがセットされる。このためスイッチングト
ランジスタ55fがオン状態となって、警報ランプ54aが転
倒して、異常状態の発生を運転者に報知すると同時に、
フリップフロップ55cの肯定出力でなる第13図(c)に
示す論理値“1"の異常検出信号AB1がクラッチ締結力減
少部52及びアナログマルチプレクサ56に入力される。
したがって、アナログマルチプレクサ56で、締結力減少
部52からのクラッチ締結力指令値TFSが選択されて、こ
れが駆動回路57を介して圧力制御弁35fの比例ソレノイ
ド35gに供給される。
このとき、締結力減少部52は、論理値“1"の異常検出信
号AB1が入力されることにより、電界効果トランジスタ7
2がワンショットマルチバイブレータ71で設定された所
定時間だけオン状態となり、シフトレジスタ67から出力
される現在時点から0.5秒前の時点即ち回転センサ異常
検出回路44で回転センサ36FRの異常を検知した時点での
クラッチ締結力演算部51におけるクラッチ締結力指令値
TMのアナログ電圧をコンデンサ73に充電させる。
一方、異常検出信号AB1が論理値“1"となることによ
り、積分回路76に介挿された電界効果トランジスタ75が
第13図(d)に示すようにオフ状態となる、この積分回
路76で初期値を設定電圧Bとする積分が開始されて、時
間の経過と共に負方向に増大する積分出力が加算器77に
供給される。したがって、時点t2以降、第13図(b)で
実線図示のように、加算器77でコンデンサ73に充電され
ている0.5秒前のクラッチ締結力指令値TMから積分出力
を減少した時間の経過と共に徐々に値が減少するクラッ
チ締結力指令値TFSが出力され、これがアナログマルチ
プレクサ56及び駆動回路57を介して圧力制御弁35fの比
例ソレノイド35gに供給される。このため、圧力制御弁3
5fの出力圧力が徐々に低下することになり、これに応じ
てクラッチ23の締結力も徐々に低下するので、四輪駆動
状態から徐々に二輪駆動状態に移行する。このように、
回転センサ36FRが異常状態となったときに、四輪駆動状
態から徐々に二輪駆動状態に移行するので、後輪側のコ
ーナリングフォースが減少して車両にスピンが生じるこ
とを確実に防止することができ、車両の挙動急変を防止
して安全性を向上させることができる。
この外、回転センサ36FL,36Rが異常状態となった場合に
も、回転センサ異常検出回路44から論理値“1"の回転セ
ンサ異常検出信号RA1,RA3が出力され、前記と同様の異
常状態制御を行う。
さらに、横加速度センサ37、油圧供給装置35の電動モー
タ35a,モータリレー35h及び圧力制御弁35fの比例ソレノ
イド35gの断線の何れかの異常が発生した場合も、フェ
イルセーフ部5のフリップフロップ55cがセットされる
ので、前記と同様に締結力減少部52からのクラッチ締結
力指令値TFSによって圧力制御弁35fが制御されることに
より、異常状態制御を行う。
また、正常状態から油圧供給装置35における圧力制御弁
35fの比例ソレノイド35gがショートした場合には、ソレ
ノイド異常検出回路47におけるショート検出部47Aのト
ランジスタTr1のベース−エミッタ間電圧が略零となる
ので、このトランジスタTr1がオフ状態となり、この状
態で、クラッチ締結力演算部51からのクラッチ締結力指
令値TMが比較的大きい値となっているときには、パワー
トランジスタ35lがオン状態となって、そのコレクタ電
流が設定電流値I1を越えるとコンパレータ4aの出力が低
レベルとなり、NOR回路47bの出力が高レベルに反転し、
この状態が0.5秒間以上継続すると、タイマ回路47cから
論理値“1"のショート検出信号SSがフェイルセーフ部55
に出力される。
したがって、フェイルセーフ部55では、OR回路55bの出
力が論理値“1"となり、これに応じてフリップフロップ
55dがセット状態となり、警報ランプ54aが点灯されると
共に、スイッチングトランジスタ55g及び55hがそれぞれ
オン状態及びオフ状態に制御されて、油圧供給装置35に
おける圧力制御弁35fの比例ソレノイド35gを駆動するソ
レノイド駆動リレー85をオフ状態として、比例ソレノイ
ド35gに対する通電を遮断し、且つ異常検出信号AB2がア
ナログマルチプレクサ56に出力され、このアナログマル
チプレクサ56で、クラッチ締結力指令値を零とする設定
回路56aが選択される。
結局、比例ソレノイド35gのショート異常が発生したと
きには、圧力制御弁35fの出力圧力が直ちに零となり、
クラッチ23の締結力が零となるので、四輪駆動状態から
直ちに二輪駆動状態に移行させることになり、比例ソレ
ノイド35gの焼損を防止することができる。
同様に、比例ソレノイド35gに異常電流が流れた場合に
も、この異常状態を通電状態検出部47Cで検出し、通電
状態異常検出信号PAがフェイルセーフ部55に出力され、
これに応じてフリップフロップ55dがセットされるの
で、前記と同様に、比例ソレノイド35gに対する通電が
遮断されて、四輪駆動状態から直ちに二輪駆動状態に移
行する。
ここで、本実施例では、ソレノイド異常検出回路47のシ
ョート検出部47A及び通電状態検出部47Cのそれぞれが第
1の異常検出手段に対応し、回転センサ異常検出回路4
4,横加速度センサ異常検出回路45モータ異常検出回路46
及びソレノイド異常検出回路47の断線検出部47Bのそれ
ぞれが第2の異常検出手段に対応し、OR回路55b及びフ
リップフロップ55dが第1の締結力減少手段に対応し、O
R回路55a及びフリップフロップ55cが第2の締結力減少
手段に対応し、締結力減少部52が締結力減少緩和手段に
対応する。
なお、上記実施例では、油圧供給装置35の圧力制御弁35
fの比例ソレノイド35gに対する通電量を制御して、クラ
ッチ23の締結力を徐々に減少させるようにしているが、
締結力を徐々に減少させる手段はこれに限定されるもの
ではなく、油圧系の圧力を徐々に減少させる構造とする
ことにより実現することも可能であり、その例を以下の
第2,第3実施例に示す。
なお、上記各実施例では、後輪駆動車をベースにした四
輪駆動車について説明したが、これに限定されるもので
はなく、前輪駆動車をベースにした四輪駆動車に搭載さ
れるトランスファのクラッチに対する装置であってもよ
い。この場合は、前後輪回転速度差ΔV=2VF−VRL−V
RRとして演算すればよい。
また、前記実施例では、クラッチとして油圧駆動による
湿式多板クラッチを用いた場合について説明したが、こ
の発明は駆動力を連続的に配分できるクラッチであれ
ば、例えば電磁クラッチであってもよい。
さらに、油圧供給装置35の回転駆動源としては、電動モ
ータに限らずエンジンその他の回転駆動源を適用するこ
とができると共に、圧力制御弁35fに代えて減圧弁、リ
リーフ弁等の電気的に制御可能な制御弁を適用し得るこ
とは言うまでもない。
またさらに、上記実施例ではコントローラ50として、電
子回路を組み合わせて構成した場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、マイクロコンピュ
ータを適用して、演算処理するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、車両が四輪駆
動状態で走行している状態で、アクチュエータを除く他
の制御系に異常が発生したときに、四輪駆動状態から二
輪駆動状態に徐々に移行させるように構成したので、四
輪駆動状態での旋回走行時に、急速に二輪駆動状態とな
って、車両にスピン又はドリフトを生じさせることを確
実に防止することができ、走行安定性を向上させること
ができる効果が得られる。
また、締結力指令値を電気的に制御する場合には、駆動
力配分を制御する制御弁のソレノイドのショート、過電
流等の異常が発生したときに、制御電流値を減少させる
ことによっては対処することができないので、このとき
には制御弁に対する電源を遮断して、四輪駆動状態から
二輪駆動状態に直ちに切換えて、ソレノイドの焼損等を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の概要を示す基本構成図、第2図はこ
の発明の第1実施例の概略を示す構成図、第3図は第2
図の実施例におけるトランスファを示す概略断面図、第
4図は第2図の実施例におけるコントローラを中心とす
るブロック図、第5図及び第6図はそれぞれクラッチ供
給圧と前輪側への伝達トルクとの関係を示す特性線図及
び指令電流とクラッチ供給圧との関係を示す特性線図、
第7図は圧力制御弁の一例を示す縦断面図、第8図は回
転センサ異常検出回路の一例を示す回路図、第9図は横
加速度センサ異常検出回路の一例を示すブロック図、第
10図はモータ異常検出回路の一例を示すブロック図、第
1図はソレノイド異常検出回路の一例を示すブロック
図、第12図は締結力減少部の一例を示すブロック図、第
13図は第1実施例の動作の説明に供するタイムチャー
ト、第14図はフェイルセーフ部の一例を示すブロック図
である。 図中、1はエンジン、2FL,2FRは前輪、2RL,2RRは後輪、
6はトランスファ、23はクラッチ、35は油圧供給装置、
35aは電動モータ、35cは油圧ポンプ、35fは圧力制御
弁、35gは比例ソレノイド、35hはモータ駆動リレー、36
FL,36FR,36Rは回転センサ、37は横加速度センサ、38は
クランク角センサ、44は回転センサ異常検出回路、45は
横加速度センサ異常検出回路、46はモータ異常検出回
路、47はソレノイド異常検出回路、47Aはショート検出
部、47Bは断線検出部、47Cは通電状態検出部、50はコン
トローラ、51,53はクラッチ締結力演算部、52は締結力
減少部、55はフェイルセーフ部、56はアナログマルチプ
レクサ、57は駆動回路、85はソレノイド駆動リレー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動源の駆動力を前,後輪に配分する
    トランスファ内に装着され当該トランスファの前輪側と
    後輪側との間の締結力を連続的に変更可能なアクチュエ
    ータと、該アクチュエータの締結力を車両の走行状況に
    応じて制御する制御手段とを備えた四輪駆動車の駆動力
    配分制御装置において、前記アクチュエータの異常を検
    出する第1の異常検出手段と、アクチュエータを除く他
    の制御系の異常を検出する第2の異常検出手段と、前記
    第1の異常検出手段が異常を検出したときに前記制御手
    段によるアクチュエータの締結力を減少させる第1の締
    結力減少手段と、前記第2の異常検出手段が異常を検出
    したときに前記制御手段によるアクチュエータの締結力
    を減少させる第2の締結力減少手段と、この第2の締結
    力減少手段によるアクチュエータの締結力の減少を前記
    第1の締結力減少手段によるアクチュエータの締結力の
    減少より緩やかにする締結力減少緩和手段と、を備えた
    ことを特徴とする四輪駆動車の駆動力配分制御装置。
JP63217744A 1988-08-31 1988-08-31 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 Expired - Lifetime JPH0725278B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63217744A JPH0725278B2 (ja) 1988-08-31 1988-08-31 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
EP89116133A EP0357074B1 (en) 1988-08-31 1989-08-31 Fail-safe driving torque distribution control system for 4wd vehicle
DE8989116133T DE68905720T2 (de) 1988-08-31 1989-08-31 Folgeschadensicheres regelsystem zur antriebskraftverteilung eines vierradgetriebenen kraftfahrzeuges.
US07/400,538 US5032995A (en) 1988-08-31 1989-08-31 Fail-safe driving torque distribution control system for 4WD vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63217744A JPH0725278B2 (ja) 1988-08-31 1988-08-31 四輪駆動車の駆動力配分制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0268225A JPH0268225A (ja) 1990-03-07
JPH0725278B2 true JPH0725278B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=16709072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63217744A Expired - Lifetime JPH0725278B2 (ja) 1988-08-31 1988-08-31 四輪駆動車の駆動力配分制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5032995A (ja)
EP (1) EP0357074B1 (ja)
JP (1) JPH0725278B2 (ja)
DE (1) DE68905720T2 (ja)

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2754721B2 (ja) * 1989-05-11 1998-05-20 日産自動車株式会社 車両のフェイルセーフ装置
JP3221873B2 (ja) * 1990-04-20 2001-10-22 マツダ株式会社 4輪駆動車のトルク配分制御装置
DE4037654A1 (de) * 1990-11-27 1992-06-04 Wabco Westinghouse Fahrzeug Antiblockiersystem fuer allradgetriebene fahrzeuge
EP0538504B1 (de) * 1991-10-21 1994-12-21 Steyr-Daimler-Puch Aktiengesellschaft Verfahren zum Steuern der Flüssigkeitsreibungskupplung eines Systems zur Verteilung der Antriebskraft eines Kraftfahrzeuges mit Allradantrieb und steuerbares Flüssigkeitsreibungskupplungssystem
JP2914040B2 (ja) * 1992-09-22 1999-06-28 日産自動車株式会社 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP3380315B2 (ja) * 1993-02-17 2003-02-24 マツダ株式会社 差動制限装置とアンチスキッドブレーキを備えた車両の制御装置
US5644916A (en) * 1993-11-02 1997-07-08 Nissan Motor Co., Ltd. Hydraulic pressure supply system for variable torque transfer of four-wheel drive vehicle
JP2932912B2 (ja) * 1993-11-24 1999-08-09 日産自動車株式会社 四輪駆動車におけるトランスファの流体圧制御装置
JP3301183B2 (ja) * 1993-11-24 2002-07-15 日産自動車株式会社 車両の前後輪間駆動力配分制御装置
JP3277664B2 (ja) * 1993-12-29 2002-04-22 住友電気工業株式会社 アンチスキッド制御装置
US5809443A (en) * 1994-12-09 1998-09-15 Ford Motor Company Four-wheel drive transfer case controller with compensation for tires with different diameters
JP3405052B2 (ja) * 1996-03-21 2003-05-12 日産自動車株式会社 駆動力配分制御装置
US5954778A (en) * 1996-11-26 1999-09-21 Ford Global Technologies, Inc. Four-wheel drive transfer case controller with torque decrement strategy
US6047231A (en) * 1997-06-06 2000-04-04 Ford Global Technologies, Inc. Four wheel drive transfer case controller compatible with a spare tire
US5979584A (en) * 1997-07-25 1999-11-09 Ford Global Technologies, Inc. Four-wheel drive transfer case controller
US6213242B1 (en) 1998-08-31 2001-04-10 Ashok Rodrigues Four wheel drive system having torque distribution control responsive to throttle position, speed and selected range
DE19844913C2 (de) * 1998-09-30 2003-02-13 Bosch Gmbh Robert Vorrichtung und Verfahren zur Überwachung eines in einem Fahrzeug angeordneten Querbeschleunigungssensor
US6202009B1 (en) * 1998-12-22 2001-03-13 Ford Global Technologies, Inc. Method for detecting fault of vehicle motion sensors
IT1320554B1 (it) * 2000-07-25 2003-12-10 Magneti Marelli Spa Dispositivo di controllo di una frizione per autoveicoli.
JP2002039366A (ja) * 2000-07-31 2002-02-06 Toyota Motor Corp 車両用変速機の制御装置
US6353399B1 (en) 2000-10-11 2002-03-05 Ford Global Technologies, Inc. Robust encoding scheme for a shift motor encoder assembly and a system using the same
WO2003009445A2 (en) * 2001-07-19 2003-01-30 Stoneridge Control Devices, Inc. Failsafe smart bar actuator
US7134672B2 (en) * 2001-07-19 2006-11-14 Stoneridge Control Devices, Inc. Failsafe actuator
JP3917080B2 (ja) * 2002-03-08 2007-05-23 三菱電機株式会社 モータ異常検出装置
JP2003312286A (ja) * 2002-04-23 2003-11-06 Toyoda Mach Works Ltd 車輪駆動力配分制御システム
DE102004015114B4 (de) * 2004-03-27 2014-08-28 Robert Bosch Gmbh Brems-Steuersystem für Kraftfahrzeuge
US8365637B2 (en) * 2007-10-23 2013-02-05 Caterpillar Inc. Drop box for powertrain
US8332112B2 (en) * 2011-03-30 2012-12-11 Nissin Kogyo Co., Ltd. Control device for controlling drive force that operates on vehicle
JP5684684B2 (ja) * 2011-09-26 2015-03-18 本田技研工業株式会社 油圧制御装置及びそれを備えた四輪駆動車両の駆動力配分装置
JP6136595B2 (ja) * 2013-06-04 2017-05-31 株式会社ジェイテクト アクチュエータ制御装置
CA2926070C (en) * 2013-10-07 2017-07-25 Honda Motor Co., Ltd. Hydraulic control device for drive power distribution device
US9434251B2 (en) 2014-07-17 2016-09-06 Honda Motor Co., Ltd. All-wheel drive failsafe action axle torque calculation method
CA2977112C (en) 2015-02-17 2018-09-04 Honda Motor Co., Ltd. Hydraulic control device for drive power distribution device
JP6269632B2 (ja) * 2015-09-29 2018-01-31 マツダ株式会社 トランスファ装置
JP6426561B2 (ja) * 2015-08-28 2018-11-21 株式会社アドヴィックス 異常検出装置
US10633000B2 (en) 2017-11-16 2020-04-28 Gkn Automotive Limited Transferring torque during a driveline system error
DE102019109006B4 (de) * 2018-04-05 2022-12-01 Steering Solutions Ip Holding Corporation Störungsvorkompensation für eine positionsregelung in lenkungssystemen

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3437435C2 (de) * 1984-10-12 1986-08-21 Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag, 7000 Stuttgart Anordnung zur Steuerung der Kraftübertragung eines vierradangetriebenen Fahrzeuges
JPS61169326A (ja) * 1985-01-21 1986-07-31 Nissan Motor Co Ltd 4輪駆動車の駆動力配分制御装置
US4702341A (en) * 1985-12-13 1987-10-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Four wheel drive vehicle slippage control device and method limiting center differential action according to input torque supplied thereto
US4699236A (en) * 1986-01-20 1987-10-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Four wheel drive vehicle slippage control device and method limiting center differential action during transmission shifting
US4744437A (en) * 1986-02-27 1988-05-17 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Power transmitting system for a four-wheel drive vehicle
JPH0818502B2 (ja) * 1986-06-30 1996-02-28 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 前後輪係合機構を備えた4輪駆動車
JPS63137030A (ja) * 1986-11-28 1988-06-09 Toyota Motor Corp 車両用4輪駆動装置
JPH0635261B2 (ja) * 1986-12-03 1994-05-11 日産自動車株式会社 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2577902B2 (ja) * 1987-02-27 1997-02-05 富士重工業株式会社 4輪駆動車のフエイルセ−フ装置
JP2548229B2 (ja) * 1987-10-09 1996-10-30 日産自動車株式会社 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2528485B2 (ja) * 1987-11-30 1996-08-28 日産自動車株式会社 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
US5032997A (en) * 1988-04-27 1991-07-16 Nissan Motor Co., Ltd. Fail-safe vehicle control system

Also Published As

Publication number Publication date
DE68905720D1 (de) 1993-05-06
JPH0268225A (ja) 1990-03-07
US5032995A (en) 1991-07-16
DE68905720T2 (de) 1993-07-08
EP0357074A1 (en) 1990-03-07
EP0357074B1 (en) 1993-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0725278B2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP2754721B2 (ja) 車両のフェイルセーフ装置
JPH0411412B2 (ja)
US5927426A (en) Traction control system for use with four wheel drive vehicles having on-demand transfer cases
JPS62103250A (ja) アンチロツク制御装置を有する制動装置
JPS5826636A (ja) フルタイム式4輪駆動車
JPH0558317A (ja) パワーステアリング装置
JPH0626938B2 (ja) 車両用駆動力配分制御装置
JPH0753492B2 (ja) 四輪駆動車のセンタデフロック装置
JPS61146636A (ja) 4輪駆動車の駆動力配分制御装置
JPH01204826A (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JPH0437786Y2 (ja)
JP3603390B2 (ja) 四輪駆動車
KR100188748B1 (ko) 4륜구동 자동 변속차량의 엔진 동력 분배방법
JPH11348587A (ja) 油圧式4輪駆動車
JPH0717618Y2 (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JPS626833A (ja) 4輪駆動車
JPH06227276A (ja) センター差動歯車
JP2679070B2 (ja) 車両用差動制限制御装置
JPH0313091B2 (ja)
JPS6212459A (ja) 自動車用電動式パワステアリング装置の安全装置
JP2686956B2 (ja) 車両の後輪操舵装置
JPS6341246A (ja) 四輪駆動制御方法
JPS59160630A (ja) 4輪駆動車
JP3114483B2 (ja) 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 14