JPH07166446A - パイル織機におけるパイル形成方法 - Google Patents

パイル織機におけるパイル形成方法

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JPH07166446A
JPH07166446A JP31058393A JP31058393A JPH07166446A JP H07166446 A JPH07166446 A JP H07166446A JP 31058393 A JP31058393 A JP 31058393A JP 31058393 A JP31058393 A JP 31058393A JP H07166446 A JPH07166446 A JP H07166446A
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JP
Japan
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pile
tension
terry
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state
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JP31058393A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Tsuji
幸広 辻
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D39/00Pile-fabric looms
    • D03D39/22Terry looms
    • D03D39/223Cloth control

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】パイル織パターン製織中のパイル用経糸の張力
変動を抑制する。 【構成】パイル用ワープビーム11のパイル用経糸Tp
は送り出しモータMpの作動により送り出される。送り
出し制御コンピュータC2 は張力検出ローラ12を介し
てロードセル12aから得られるパイル用経糸Tpの張
力検出情報に基づいて送り出しモータMpの作動を制御
する。織機制御コンピュータC0 はパイル織パターン装
置27からパイル織パターン情報を読み出して制御コン
ピュータC 2 に送る。送り出し制御コンピュータC2
送り出しモータMpの張力緩和及び張力強化の動作の遂
行の選択をパイル織パターン情報に基づいて決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織布の織前位置を変更
してパイルを形成し、パイル用経糸を積極的に送り出す
パイル織機におけるパイル形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種のパイル織機が特開平2−473
34号公報及び特開平4−11046号公報に開示され
ている。特開平2−47334号公報では特開平2−4
7334号公報の織前位置変更方式ではエキスパンショ
ンバーを支持するレバーがテリーモーション駆動され
る。特開平4−11046号公報のパイル織機では布移
動ローラが一方向に回転するカムによってテリーモーシ
ョン駆動される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】地経糸の張力制御は布
品質を左右するが、パイル織機におけるパイル用経糸の
張力もパイル形状の良悪を左右する。そのため、パイル
用経糸についても地経糸と同様に予め設定された張力に
経糸張力を制御する定張力制御が行われる。一般に、パ
イル用経糸の張力は地経糸の張力に比して小さいが、パ
イル用経糸の張力が予め設定された張力よりも過大にな
ると、形成直後のパイルがパイル用経糸の張力によって
布組織から引けたり、あるいは抜けるおそれがある。パ
イル形成では2本の緯糸がルーズピック緯糸として使わ
れ、少なくとも1本の緯糸がファーストピックの緯糸と
して使われる。パイルは第1のルーズピック緯糸と第2
のルーズピック緯糸とによって把持されると共に、第2
のルーズピック緯糸とその直後のファーストピック緯糸
とによって把持される。このように把持されるパイルは
織布の織前に近いほどパイル引けが生じやすい。このよ
うなパイル引けはパイル織物の品質を下げる。
【0004】織前位置を変更する場合にはパイル用経糸
を案内するバックローラの位置も同時変更されるが、織
前位置及びバックローラの位置変更によってパイル用経
糸と綜絖のメールとが高速度で摺接し、経糸張力が変動
し易い。パイル用経糸張力変動を吸収するための張力変
動吸収ばねの追従性は織機の高速化につれて悪くなる。
パイル用経糸についても予め設定された張力に経糸張力
を制御する定張力制御が行われるが、織布の織前位置の
変更による経糸張力の変動を抑制することが十分でな
い。パイル用経糸の張力が過大になるとパイル引けが生
じ易くなり、パイル形成が不良になる。パイル用経糸の
張力が過小になると経糸捌きが悪くなって経糸絡みが生
じ易くなり、パイル形成が不良になる。
【0005】本発明は、パイル用経糸の張力変動を抑制
して良好なパイル形成を達成することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、織
布の織前位置を変更してパイルを形成するパイル織機を
対象とし、請求項1に記載の発明では、ファーストピッ
ク緯糸に対するテリー量零の状態からルーズピック緯糸
に対するテリー量有の状態へテリー量切換を行なう場合
にはパイル用経糸の張力を緩和する張力補正を行なうよ
うにした。
【0007】請求項2に記載の発明では、ファーストピ
ック緯糸に対するテリー量零の状態からルーズピック緯
糸に対するテリー量有の状態へテリー量切換を行なう場
合にはパイル用経糸を余分に送り出して張力補正を行な
うようにした。
【0008】請求項3に記載の発明では、ファーストピ
ック緯糸に対するテリー量零の状態からルーズピック緯
糸に対するテリー量有の状態へテリー量切換を行なう場
合にはパイル用経糸の経路を変更してパイル用経糸の張
力を緩和する張力補正を行なうようにした。
【0009】請求項4に記載の発明では、ファーストピ
ック緯糸に対するテリー量零の状態からルーズピック緯
糸に対するテリー量有の状態へテリー量切換を行なう場
合にはパイル用経糸の張力を緩和する張力補正を行な
い、ルーズピック緯糸に対するテリー量有の状態からフ
ァーストピック緯糸に対するテリー量無の状態へテリー
量切換を行なう場合にはパイル用経糸の張力を強める張
力補正を行なうようにした。
【0010】請求項5に記載の発明では、ファーストピ
ック緯糸に対するテリー量零の状態からルーズピック緯
糸に対するテリー量有の状態へテリー量切換を行なう場
合にはパイル用経糸を余分に送り出して張力補正を行な
い、ルーズピック緯糸に対するテリー量有の状態からフ
ァーストピック緯糸に対するテリー量無の状態へテリー
量切換を行なう場合にはパイル用経糸を一定量減らして
送り出す張力補正を行なうようにした。
【0011】請求項6に記載の発明では、ファーストピ
ック緯糸に対するテリー量零の状態からルーズピック緯
糸に対するテリー量有の状態へテリー量切換を行なう場
合にはパイル用経糸の経路を変更してパイル用経糸の張
力を緩和する張力補正を行ない、ルーズピック緯糸に対
するテリー量有の状態からファーストピック緯糸に対す
るテリー量無の状態へテリー量切換を行なう場合にはパ
イル用経糸の経路を変更してパイル用経糸の張力を強化
する張力補正を行なうようにした。
【0012】
【作用】ファーストピック緯糸に対するテリー量零の状
態からルーズピック緯糸に対するテリー量有の状態への
テリー量切換ではパイル用経糸の張力が上昇する。この
切換の際にパイル用経糸の張力緩和が行われ、パイル用
経糸の張力の過大化が阻止される。請求項2に記載の発
明では張力緩和がパイル用経糸を余分に送り出すことに
よって達成される。請求項3に記載の発明では張力緩和
がパイル用経糸の経路を変更することによって達成され
る。
【0013】ルーズピック緯糸に対するテリー量有の状
態からファーストピック緯糸に対するテリー量無の状態
へのテリー量切換ではパイル用経糸の張力が低下する。
この切換の際にパイル用経糸の張力強化が行われ、パイ
ル用経糸の張力の過小化が阻止される。請求項4に記載
の発明では張力強化がパイル用経糸の送り出し量を減ら
すことによって達成される。請求項3に記載の発明では
張力強化がパイル用経糸の経路を変更することによって
達成される。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図8に基づいて説明する。図1は織機全体の側面を示
し、1は地織用ワープビームである。地織用ワープビー
ム1は送り出しモータMgにより回転駆動される。送り
出しモータMgの作動により地織用ワープビーム1から
送り出される地経糸Tはバックローラ2及び張力検出ロ
ーラ3を経由して綜絖4及び変形筬5を通される。織布
Wはエキスパンションバー6、サーフェスローラ7及び
ガイドローラ8,9を経由してクロスローラ10に巻き
取られる。
【0015】地経糸Tの張力は張力検出ローラ3を介し
てロードセル3aにより検出される。送り出しモータM
gは送り出し制御コンピュータC1 の制御を受ける。送
り出し制御コンピュータC1 は予め設定された基準張力
及びロードセル3aから得られる張力検出情報に基づい
て送り出しモータMgの送り出し速度を制御する。
【0016】地織用ワープビーム1の上方にはパイル用
ワープビーム11が支持されている。パイル用ワープビ
ーム11は送り出しモータMpにより回転駆動される。
送り出しモータMpの作動によりパイル用ワープビーム
11から送り出されるパイル用経糸Tpは張力検出ロー
ラ12及びテリーモーションローラ13を経由して綜絖
4及び変形筬5に通される。
【0017】パイル用経糸Tpの張力は張力検出ローラ
12を介してロードセル12aにより検出される。送り
出しモータMpは送り出し制御コンピュータC2 の制御
を受ける。送り出し制御コンピュータC2 は予め設定さ
れた基準張力Fp及びロードセル12aから得られる張
力検出情報に基づいて送り出しモータMpの送り出し速
度を制御する。
【0018】織機の前後中央部には二叉状の中間レバー
14が支軸14aを中心に回動可能に配設されている。
織機の後部には支持レバー15が支軸15aを中心に回
動可能に配設されており、支持レバー15にはテリーモ
ーションローラ13が支持されている。支持レバー15
には張力付与ばね16のばね力が作用している。織機の
前部には支持レバー17が支軸17aを中心に回動可能
に配設されており、支持レバー17にはエキスパンショ
ンバー6が支持されている。支持レバー17と中間レバ
ー14とはロッド18により連結されている。中間レバ
ー14が回動すると支持レバー17が同一方向へ回動
し、エキスパンションバー6が同一方向へ変位する。こ
の変位によりパイル用経糸Tpの経路及び織布Wの経路
が変位し、織布Wの織前W1 が変位する。
【0019】中間レバー14の上方の駆動軸19には積
極カム式のテリーモーションカム20及びウォームホイ
ール21が止着されている。駆動軸19の近傍にはサー
ボモータ22が配設されており、その駆動ウォーム22
aがウォームホイール21に噛合している。サーボモー
タ22はテリーモーション制御コンピュータC3 の制御
を受ける。
【0020】織機駆動モータM0 は織機制御コンピュー
タC0 の制御を受け、織機制御コンピュータC0 はロー
タリエンコーダ28から得られる機台回転角度検出情報
に基づいて織機駆動モータM0 の作動を制御する。織機
制御コンピュータC0 にはパイル織パターン装置27が
接続されている。パイル織パターン装置27にはパイル
織パターンが入力設定されており、織機制御コンピュー
タC0 はパイル織パターン装置27からパイル織パター
ンを読み取ってテリーモーション制御コンピュータ
3 、送り出し制御コンピュータC2 に送信する。テリ
ーモーション制御コンピュータC3 は織機制御コンピュ
ータC0 から得られるパイル織パターン情報に基づいて
サーボモータ22の作動を制御する。
【0021】駆動軸19の直上にはカムレバー23が支
軸23aにより揺動可能に支持されている。カムレバー
23はカムフォロア23b,23cを介してテリーモー
ションカム20に係合している。カムレバー23はテリ
ーモーションカム20の回転に伴って図2に示すテリー
量零位置と図3に示すテリー量有位置とに切換配置され
る。テリーモーションカム20の回転に伴うカムレバー
23の揺動変位はリンク24、変位方向転換レバー2
5、ロッド26、中間レバー14、ロッド18及び支持
レバー17を介してエキスパンションバー6に伝達され
る。この変位伝達によりエキスパンションバー6が支軸
17aを中心にして回動変位する。ファーストピック状
態の筬打ち時点にはエキスパンションバー6は図1に示
す実線位置に配置される。ルーズピック状態の筬打ち時
点にはエキスパンションバー6は図1に示す鎖線位置に
配置される。
【0022】なお、織布Wの幅方向の縮みを防止するテ
ンプル装置(図示略)及び織布Wの織前W1 付近の下動
を防止するフェルプレート(図示略)もエキスパンショ
ンバー6の変位に追随するようになっている。又、カム
レバー23の揺動変位は中間レバー14、ロッド16及
び支持レバー15を介してテリーモーションローラ13
に伝達される。
【0023】図4(a),(b),(c)はカムフォロ
ア23bが転動接触するカムプロフィルを示す。図5
(a)のグラフの曲線D1 はテリーモーションカム20
を用いて3本緯タオル製織を行なうときのテリー量変位
を表し、曲線E1 はサーボモータ22の回転速度を表
す。図5(b)のグラフの曲線D2 はテリーモーション
カム20を用いて4本緯タオル製織を行なうときのテリ
ー量変位を表し、直線E2はサーボモータ22の回転速
度を表す。図5(c)のグラフの曲線D3 はテリーモー
ションカム20を用いて5本緯タオル製織を行なうとき
のテリー量変位を表し、曲線E3 はサーボモータ22の
回転速度を表す。横軸は機台回転角度を表し、上側の縦
軸は回転速度を表す。下側の縦軸はテリー量を表す。θ
1 ,θ2 ,θ 3 ,θ4 ,θ5 は筬打ち時点の機台回転角
度を表し、θ1 =θ2 =θ3 =θ4 =θ5 である。
【0024】図5(b)の直線E2 はサーボモータ22
の一定速度制御を示しており、4本緯タオル製織の場合
にはテリーモーション制御コンピュータC3 はサーボモ
ータ22を一定速度制御する。この一定速度制御により
テリーモーションカム20は一方向へ一定速度で回転
し、筬打ち時点となる機台回転角度θ1 ,θ2 ,θ3
θ4 ではカムフォロア23bが図4(b)にθ1
θ2 ,θ3 ,θ4 で示す位置に来る。カムフォロア23
bがθ1 〜θ2 の範囲にある状態ではカムレバー23が
テリー量有位置に配置される。カムフォロア23bがθ
3 〜θ4 の範囲にある状態ではカムレバー23がテリー
量零位置に配置される。即ち、テリーモーションカム2
0は4本緯タオル製織専用のカムである。
【0025】図5(a)の曲線E1 はサーボモータ22
の変速制御を示しており、3本緯タオル製織の場合には
テリーモーション制御コンピュータC3 はサーボモータ
22を曲線E1 で示すように変速制御する。この変速制
御によりテリーモーションカム20は一方向へ変速回転
し、筬打ち時点となる機台回転角度θ1 ,θ2 ,θ3
はカムフォロア23bが図4(a)にθ1 ,θ2 ,θ3
で示す位置に来る。カムフォロア23bがθ1 〜θ2
範囲にある状態ではカムレバー23がテリー量有位置に
配置される。カムフォロア23bがθ3 の前後の範囲に
ある状態ではカムレバー23がテリー量零位置に配置さ
れる。
【0026】図5(c)の曲線E3 はサーボモータ22
の変速制御を示しており、5本緯タオル製織の場合には
テリーモーション制御コンピュータC3 はサーボモータ
22を曲線E3 で示すように変速制御する。この変速制
御によりテリーモーションカム20は一方向へ変速回転
し、筬打ち時点となる機台回転角度θ1 ,θ2 ,θ3
θ4 ,θ5 ではカムフォロア23bが図4(c)に
θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 ,θ5 で示す位置に来る。カム
フォロア23bがθ1 〜θ2 の範囲にある状態ではカム
レバー23がテリー量有位置に配置される。カムフォロ
ア23bがθ3 〜θ 5 の範囲にある状態ではカムレバー
23がテリー量零位置に配置される。
【0027】織機制御コンピュータC0 には機台回転角
度検出用のロータリエンコーダ28が接続されている。
ロータリエンコーダ28は緯入れ1サイクル毎に原点信
号を1回織機制御コンピュータC0 に出力する。製織が
パイル織パターンにあるときには織機制御コンピュータ
0 は緯入れ1サイクル毎の原点信号の入力に応答して
パイル織パターン装置27からパイル織パターンを読み
出してテリーモーション制御コンピュータC3 に出力す
る。
【0028】パイル織パターン装置27に記憶されてい
るパイル織パターンは緯入れ1サイクル毎のテリー量有
無及びパイル形成のための1単位の緯糸本数を表す指標
によって構成されている。3本緯タオル組織は、第1ル
ーズピック緯糸、第2ルーズピック緯糸及びファースト
ピック緯糸からなる。3本緯タオル組織の1つのパイル
を形成するパイル織パターンは例えばp1 ,(1,1,
0)で表せる。p1 は3本緯タオル組織のパイル形成の
ための1単位の緯糸本数を表す指標である。第1番目の
1は第1ルーズピック緯糸のテリー量有情報であり、第
2番目の1は第2ルーズピック緯糸のテリー量有情報で
ある。0はファーストピック緯糸のテリー量無情報であ
る。
【0029】4本緯タオル組織は、第1ルーズピック緯
糸、第2ルーズピック緯糸、第1ファーストピック緯糸
及び第2ファーストピック緯糸からなる。4本緯タオル
組織の1つのパイルを形成するパイル織パターンは例え
ばp2 ,(1,1,0,0)で表せる。p2 は4本緯タ
オル組織Wp2 のパイル形成のための1単位の緯糸本数
を表す指標である。第1番目の1は第1ルーズピック緯
糸に対するテリー量であり、第2番目の1は第2ルーズ
ピック緯糸に対するテリー量である。第1番目の0は第
1ファーストピック緯糸に対するテリー量であり、第2
番目の0は第2ファーストピック緯糸に対するテリー量
である。
【0030】5本緯タオル組織は、例えば第1ルーズピ
ック緯糸、第2ルーズピック緯糸、第1ファーストピッ
ク緯糸、第2ファーストピック緯糸及び第3ファースト
ピック緯糸からなる。5本緯タオル組織のパイル織パタ
ーンは例えばp3 ,(1,1,0,0,0)で表せる。
3 は5本緯タオル組織のパイル形成のための1単位の
緯糸本数を表す指標である。第1番目の1は第1ルーズ
ピック緯糸に対するテリー量であり、第2番目の1は第
2ルーズピック緯糸に対するテリー量である。第1番目
の0は第1ファーストピック緯糸に対するテリー量であ
り、第2番目の0は第2ファーストピック緯糸に対する
テリー量である。第3番目の0は第3ファーストピック
緯糸に対するテリー量である。
【0031】テリーモーション制御コンピュータC3
はロータリエンコーダ28が接続されている。テリーモ
ーション制御コンピュータC3 はロータリエンコーダ2
8から得られる機台回転角度情報、送信されたパイル織
パターンにおけるパイル形成のための1単位の緯糸本数
を表す指標及びテリー量に基づいてサーボモータ22の
回転速度を制御する。
【0032】テリーモーション制御コンピュータC
3 は、指標がp1 である場合には図5に曲線E1 で示す
変速制御を行ない、指標がp2 である場合には直線E2
で示す速度制御を行なう。テリーモーション制御コンピ
ュータC3 は、指標がp3 である場合には曲線E3 で示
す変速制御を行なう。
【0033】このようにパイル形成のための1単位の緯
糸本数の変更がテリーモーションカム20を用いながら
もサーボモータ22の速度制御によって自由に行える。
図8はパイル用経糸Tpの張力制御プログラムを表すフ
ローチャートであり、送り出し制御コンピュータC2
この張力制御プログラムに基づいて送り出しモータMp
の作動を制御する。
【0034】製織がパイル織パターンにあるときには織
機制御コンピュータC0 は緯入れ1サイクル毎の原点信
号の入力に応答してパイル織パターン装置27からパイ
ル織パターンを読み出して送り出し制御コンピュータC
2 に出力する。送り出し制御コンピュータC2 にはロー
タリエンコーダ28が接続されている。ロータリエンコ
ーダ28は緯入れ1サイクル毎に原点信号を送り出し制
御コンピュータC2 に出力する。送り出し制御コンピュ
ータC2 は緯入れ1サイル毎の原点信号入力及び送信さ
れたパイル織パターンにおけるパイル形成のための1単
位の緯糸本数を表す指標に基づいて送り出しモータMp
の回転速度を制御する。
【0035】指標がp1 である場合には送り出し制御コ
ンピュータC2 は、図7(a)に曲線G1 で示すような
送り出し速度をもたらすように送り出しモータMpの速
度制御を行なう。指標がp2 である場合には送り出し制
御コンピュータC2 は、図7(b)に曲線G2 で示すよ
うな送り出し速度をもたらすように送り出しモータMp
の速度制御を行なう。指標がp3 である場合には送り出
し制御コンピュータC 2 は、図7(c)に曲線G3 で示
すような送り出し速度をもたらすように送り出しモータ
Mpの速度制御を行なう。
【0036】各曲線G1 ,G2 ,G3 の直線部gはロー
ドセル12aによって検出される張力を基準張力Fpに
収束させるために制御された送り出し速度を表す。直線
部Δg1 はパイル形成のための1単位の緯糸の最後のフ
ァーストピック緯糸の筬打ちと第1ルーズピック緯糸の
筬打ちとの間に行われる補正送り出し速度を表す。4本
緯タオル組織では第2ファーストピック緯糸が最後のフ
ァーストピック緯糸であり、5本緯タオル組織では第3
ファーストピック緯糸が最後のファーストピック緯糸で
ある。直線部Δg2 は第2ルーズピック緯糸の筬打ちと
この緯糸に後続する最初のファーストピック緯糸の筬打
ちとの間に行われる補正送り出し速度を表す。
【0037】直線部Δg1 の補正送り出し速度は直前の
送り出し速度V0 に一定の速度ΔV 1 を加算した速度
(V0 +ΔV1 )である。即ち、送り出し制御コンピュ
ータC 2 は、ファーストピック緯糸に対するテリー量零
の状態からルーズピック緯糸に対するテリー量有の状態
へテリー量切換を行なう場合に通常の張力検出による送
り出し制御からパイル用経糸Tpを一定量余分に送り出
す張力補正を行なう。
【0038】直線部Δg2 の補正送り出し速度は直前の
送り出し速度V0 から一定の速度ΔV2 を減算した速度
(V0 −ΔV1 )である。即ち、送り出し制御コンピュ
ータC2 は、ルーズピック緯糸に対するテリー量有の状
態からファーストピック緯糸に対するテリー量無の状態
へテリー量切換を行なう場合に通常の張力検出による送
り出し制御からパイル用経糸Tpを一定量減らして送り
出す張力補正を行なう。
【0039】パイル用ワープビーム11の径は製織と共
に小さくなってゆくため、送り出し制御コンピュータC
2 は緯糸1サイクル毎にロータリエンコーダ28から出
力される原点信号のカウントに基づいてパイル用ワープ
ビーム11の径を把握する。送り出し制御コンピュータ
2 はこの径把握に基づいて前記一定速度ΔV1 又はΔ
2 をもたらす送り出しモータMpの回転速度を算出す
る。
【0040】通常の張力検出による送り出し制御のみで
はパイル用経糸Tpの張力は図6の曲線Dで示すように
テリー量切換のために基準張力Fpから大きく変動す
る。この張力変動はテリー量無の状態からテリー量有の
状態への切換の際に特に大きい。パイル用経糸Tpの張
力が過大になるとパイル引けが生じ易くなり、パイル形
成が不良になる。パイル用経糸Tpの張力が過小になる
と経糸捌きが悪くなって経糸絡みが生じ易くなり、パイ
ル形成が不良になる。
【0041】図6の曲線Eは、テリー量零の状態からテ
リー量有の状態へテリー量切換を行なう場合にパイル用
経糸Tpを一定量余分に送り出す張力補正、及びテリー
量有の状態からテリー量無の状態へテリー量切換を行な
う場合にパイル用経糸Tpを一定量減らして送り出す張
力補正を行なった場合の張力変動を示す。パイル用経糸
Tpを一定量余分に送り出す張力補正はテリー量零の状
態からテリー量有の状態へのテリー量切換に伴う張力上
昇を抑制し、張力の過大化が防止される。パイル用経糸
Tpを一定量減らして送り出す張力補正はテリー量有の
状態からテリー量無の状態へのテリー量切換に伴う張力
低下を抑制し、張力の過小化が防止される。従って、パ
イル用経糸Tpの張力の過大化によるパイル引け、及び
パイル用経糸Tpの張力の過小化による経糸絡みがなく
なり、パイル形成が良好に行われる。
【0042】なお、織物種類あるいは経糸種類によって
はテリー量有の状態からテリー量無の状態へのテリー量
切換の張力変動が少ない場合がある。このような場合に
はテリー量零の状態からテリー量有の状態へのテリー量
切換の場合にのみ張力補正をするようにしてもよい。
【0043】前記実施例では送り出し速度の補正量は一
定量であるが、直前の送り出し速度に応じて補正量を増
減するようにしてもよい。本発明は図9に示す実施例も
可能である。図9の実施例では張力検出ローラ12がエ
アシリンダ29によって位置変位可能に支持されてい
る。張力緩和時には張力検出ローラ12が実線で示す位
置から左側の鎖線で示す位置に切換配置される。張力強
化時には張力検出ローラ12が実線で示す位置から右側
の鎖線で示す位置に切換配置される。このような切換配
置によりパイル用経糸Tpの張力が緩和あるいは強化さ
れ、パイル形成不良が防止される。
【0044】本発明は、特開平2−47334号公報に
開示されるようにエキスパンションバー6及びテリーモ
ーションローラ13を別々にサーボモータでテリーモー
ションさせるパイル織機にも適用できる。この場合、テ
リーモーションローラ13を駆動するサーボモータを作
動して張力緩和あるいは張力強化を行なう方法がある。
【0045】さらに本発明は筬打ち位置変更方式のパイ
ル織機にも適用可能である。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、パイル織
パターンの製織中にテリー量零の状態からテリー量有の
状態へテリー量切換を行なう場合にはパイル用経糸の張
力を緩和する張力補正を行なうようにしたので、パイル
織パターンの製織中の張力の過大化を防止してパイル形
成不良を防止し得るという優れた効果を奏する。
【0047】又、パイル織パターンの製織中にテリー量
有の状態からテリー量無の状態へテリー量切換を行なう
場合にはパイル用経糸の張力を強化する張力補正を行な
うようにした場合には、パイル織パターンの製織中の張
力の過小化を防止してパイル形成不良を防止し得るとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】織機全体の側面図である。
【図2】ファーストピック時の状態にあるカム機構を示
す拡大側面図である。
【図3】ルーズピック時の状態にあるカム機構を示す拡
大側面図である。
【図4】(a)は3本緯タオル製織時の筬打ち時点にお
けるカムフォロアの転動位置を説明するカム面図であ
る。(b)は4本緯タオル製織時の筬打ち時点における
カムフォロアの転動位置を説明するカム面図である。
(c)は5本緯タオル製織時の筬打ち時点におけるカム
フォロアの転動位置を説明するカム面図である。
【図5】(a)は3本緯タオル製織時のサーボモータの
回転速度及びテリー量変位を示すグラフである。(b)
は4本緯タオル製織時のサーボモータの回転速度及びテ
リー量変位を示すグラフである。(c)は5本緯タオル
製織時のサーボモータの回転速度及びテリー量変位を示
すグラフである。
【図6】パイル用経糸の張力変動を示すグラフである。
【図7】(a)は3本緯タオル製織時の送り出し速度制
御を示すグラフである。(b)は4本緯タオル製織時の
送り出し速度制御を示すグラフである。(c)は5本緯
タオル製織時の送り出し速度制御を示すグラフである。
【図8】送り出し制御プログラムを示すフローチャート
である。
【図9】張力補正の別例を示す織機全体の側面図であ
る。
【符号の説明】
11…パイル用ワープビーム、Mp…送り出しモータ、
2 …送り出し制御コンピュータ、Tp…パイル用経
糸。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】織布の織前位置を変更してパイルを形成す
    るパイル織機において、 ファーストピック緯糸に対するテリー量零の状態からル
    ーズピック緯糸に対するテリー量有の状態へテリー量切
    換を行なう場合にはパイル用経糸の張力を緩和する張力
    補正を行なうパイル織機におけるパイル形成方法。
  2. 【請求項2】織布の織前位置を変更してパイルを形成
    し、パイル用経糸を積極的に送り出すパイル織機におい
    て、 ファーストピック緯糸に対するテリー量零の状態からル
    ーズピック緯糸に対するテリー量有の状態へテリー量切
    換を行なう場合にはパイル用経糸を余分に送り出して張
    力補正を行なうパイル織機におけるパイル形成方法。
  3. 【請求項3】織布の織前位置を変更してパイルを形成す
    るパイル織機において、 ファーストピック緯糸に対するテリー量零の状態からル
    ーズピック緯糸に対するテリー量有の状態へテリー量切
    換を行なう場合にはパイル用経糸の経路を変更してパイ
    ル用経糸の張力を緩和する張力補正を行なうパイル織機
    におけるパイル形成方法。
  4. 【請求項4】織布の織前位置を変更してパイルを形成す
    るパイル織機において、 ファーストピック緯糸に対するテリー量零の状態からル
    ーズピック緯糸に対するテリー量有の状態へテリー量切
    換を行なう場合にはパイル用経糸の張力を緩和する張力
    補正を行ない、ルーズピック緯糸に対するテリー量有の
    状態からファーストピック緯糸に対するテリー量無の状
    態へテリー量切換を行なう場合にはパイル用経糸の張力
    を強める張力補正を行なうパイル織機におけるパイル形
    成方法。
  5. 【請求項5】織布の織前位置を変更してパイルを形成
    し、パイル用経糸を積極的に送り出すパイル織機におい
    て、 ファーストピック緯糸に対するテリー量零の状態からル
    ーズピック緯糸に対するテリー量有の状態へテリー量切
    換を行なう場合にはパイル用経糸を余分に送り出して張
    力補正を行ない、ルーズピック緯糸に対するテリー量有
    の状態からファーストピック緯糸に対するテリー量無の
    状態へテリー量切換を行なう場合にはパイル用経糸の送
    り出しを減らして張力補正を行なうパイル織機における
    パイル形成方法。
  6. 【請求項6】織布の織前位置を変更してパイルを形成す
    るパイル織機において、 ファーストピック緯糸に対するテリー量零の状態からル
    ーズピック緯糸に対するテリー量有の状態へテリー量切
    換を行なう場合にはパイル用経糸の経路を変更してパイ
    ル用経糸の張力を緩和する張力補正を行ない、ルーズピ
    ック緯糸に対するテリー量有の状態からファーストピッ
    ク緯糸に対するテリー量無の状態へテリー量切換を行な
    う場合にはパイル用経糸の経路を変更してパイル用経糸
    の張力を強化する張力補正を行なうパイル織機における
    パイル形成方法。
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