JP4512945B2 - 斜め織り織機用の経糸送出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、斜め織り織機、すなわち、織布の巻取方向に対し経糸及び/又は緯糸が傾斜して織り込まれている斜め織り織物を製織するための織機、に用いられ経糸送出装置に関する。
複数の経糸からなる経糸シートが巻かれたワープビームを専用モータで駆動する経糸送出装置を備えた織機では、張力検出手段によって検出された経糸シートの張力値に基づき、上記専用モータの駆動を制御してワープビームの回転を制御することにより、経糸シートの張力を制御することが行われている。
張力検出手段としては、ワープビームから引き出された経糸シートが巻き掛けられた単一のテンションロールを介し、このテンションロールに接続されたロードセル等の張力検出器により経糸シート全体の張力を検出することが一般的に行われている。そして、経糸送出装置は、検出された張力値と予め設定された目標張力値とを比較し、検出張力値が目標値に一致するようにワープビームの回転を制御する。
ところで、織機には、経糸シートの送出方向と織前及び緯入れ方向とが略直交する一般的な織機とは別に、織前に向けての経糸の送出(進行)方向が、織前及び緯入れ方向に対し斜行する斜め織り織機がある。そして、このような斜め織り織機により製織された織物(織布)は、その巻取方向に対し緯糸が傾斜して織り込まれた状態となっている。
このような斜め織り織機の従来技術として、特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載の斜め織り織機では、ワープビームから引き出された経糸シートが、テンションロールと織前との間で3本のロールに巻き掛けられており、この3本のロールを経由した後に織前に対し斜行するように案内されている。そして、この織前に対し斜行する経糸で形成された開口内へ、緯糸が織前と平行に緯入れされて織り込まれることにより、経糸の延在方向、すなわち織布の巻取方向に対し緯糸が傾斜する斜め織り織物が形成される。
特公昭48−31951号公報
このような斜め織り織機では、経糸シートを形成する複数本の経糸のそれぞれの張力が、経糸シートの幅方向における位置によって大きく異なるという現象が発生する。具体的には、経糸シートの幅方向における張力分布が、一方の側部から他方の側部に向けて増加(又は減少)する傾向となり、経糸シートの一方の側部に位置する経糸と他方の側部に位置する経糸とで非常に大きな張力差を持つ状態となる。
なお、上記のような張力差は、様々な要因が関係して発生するものであり、例えば、その1つとして、経糸の進行方向に対し織前が傾斜することに起因して、ワープビームから織前までの経糸の経路長が、経糸シートの幅方向の位置により異なることが挙げられる。また、他の要因として、筬打ちに際し、筬は経糸に沿って前後動するため、筬打ち時に織前が受ける力の方向が織前に対し直交しておらず、それが経糸の張力に影響しているとも考えられる。更には、製織された織布の織前から巻取ロールまでの距離も織布の幅方向によって異なるため、織布の張力も幅方向によって異なり、それが経糸の張力に影響を及ぼしているとも考えられる。
このような斜め織り織機に対し、前述のような経糸シートが引き出される単一のワープビームの回転の制御では、経糸シート全体の張力に対する平均的な制御しか行えず、幅方向の位置により大きく張力が異なる全ての経糸に対し適切な張力制御を行うことができない。そして、この場合、経糸シートの両側部に位置する経糸の張力が、全経糸の平均張力に対し非常に大きいか非常に小さいため、側部の経糸は緩みや張り過ぎの状態となる。
一方、特許文献1に記載の斜め織り織機では、経糸シートを案内する3本のローラを三角錐の稜線上に配置し、ローラに案内される部分の経糸の経路長を経糸シートの幅方向の位置で異ならせている。このように、3本のローラに案内される部分で経糸の経路長を異ならせれば、ワープビームから織前までの距離の違いに伴う経糸経路長の差が補われると考えられる。
しかし、前述のように、幅方向の位置で経糸張力が異なるのは複数の要因が関係していると考えられるため、特許文献1のように経糸の経路長を揃えるだけの対応では十分ではない。
また、特許文献1では、ロールの配置や傾斜角度等により経糸の経路長を変化させる対応を行っているが、経糸の張力状態は、使用される糸の種類や製織される織布の密度、あるいは織幅等によって変化する。このため、これらが変更されるたびにロールの配置や傾斜角度等を変更しなければならず、その変更・調整作業が非常に大変であると共に、経糸の張力に対し厳密に対応させることが非常に難しい。しかも、連続運転中に織布の密度が変更される製織には対応できない。
以上のような従来の技術の問題に鑑み、本発明の目的は、斜め織り織機における経糸送出装置にいて、経糸の張力制御を適切に行えるようにし、かつ、煩雑な設定・調整作業等を不要とすることにある。
上記目的を達成するための本発明に係る経糸送出装置は、織布の巻取方向に対し緯糸が傾斜して織り込まれている斜め織り織物を製織するための織機であって製織された織物が前記巻取方向に対し直交方向に延在する巻取ロールに巻き取られる織機における経糸送出装置において、織前に送り出される経糸シートを複数の経糸列を並べて形成すべく前記経糸シートの幅方向に併設された前記各経糸列が巻かれている複数のワープビームであってワープビームから織前までの経糸が送り出される方向と前記巻取方向とが一致するように配置されると共に前記緯糸の傾斜に合せて経糸方向の位置が異なるように配置された複数のワープビームと、前記ワープビームを独立して回転駆動すべく前記各ワープビームに対応して設けられた複数の駆動装置と、前記各経糸列に対応して設けられた複数の張力検出器と、前記張力検出器によって検出された張力値に基づいて前記各駆動装置の駆動を制御して前記ワープビームの回転を制御する制御装置とを含む。
本発明の経糸送出装置によれば、幅方向の位置によって経糸の張力が異なる経糸シートを複数の経糸列に分割し、各経糸列を独立して回転が制御されるワープビームから引き出すようにしたため、従来の経糸シート全体の張力を単一のワープビームの回転で制御するものに比べ、適切な張力制御を行うことができる。
詳しくは、経糸シートを複数の経糸列に分割することにより、各経糸列の両側部に位置する経糸の張力の差は、経糸シート全体でみたときの両側部に位置する経糸の張力の差に比べて小さい。従って、検出された張力値に基づくワープビームの回転制御により経糸の張力制御を行う場合でも、各経糸列の両側部の経糸には緩みや張り過ぎといった状態が発生することはなく、各経糸列の張力制御を適正な状態で行うことができ、延いては、経糸シート全体の張力制御を適正な状態で行うことができる。
また、使用される糸の種類や織布の密度等が変更された場合でも、ワープビームの回転を制御するための経糸張力の目標値の設定を変更するだけでよく、経糸を案内するロールの位置を変更する等の煩雑な調整作業が不要であり、設定変更作業が容易化される。
前記織機が、前記経糸シートを3以上の経糸列から形成すべく少なくとも3つのワープビームを備えており、前記張力検出器は、前記3以上の経糸列のうちの基準となる経糸列の全体の張力を検出するための全体張力検出器と、各経糸列の側部であって他の経糸列と隣接する側部に位置する経糸の張力を検出する複数の側部張力検出器とを含み、前記制御装置は、前記全体張力検出器によって検出された張力値に基づいて前記基準となる経糸列が巻かれたワープビームの回転を制御し、前記基準となる経糸列を除く経糸列が巻かれた各ワープビームの回転を、そのワープビームから送り出される経糸列の両側部のうちの前記基準となる経糸列に近い方の側部に位置する側部張力検出器によって検出された経糸の張力値とその側部に隣接する経糸列の隣接側の側部に位置する側部張力検出器によって検出された経糸の張力値との比較に基づいて制御するようにしてもよい。
又は、前記織機が、前記経糸シートを3以上の経糸列から形成すべく少なくとも3つのワープビームを備えており、前記張力検出器は、前記3以上の経糸列のうちの基準となる経糸列の全体の張力を検出するための全体張力検出器と、隣接する2つの経糸列の側部の張力差を検出する複数の差分張力検出器とを含み、前記制御装置は、前記全体張力検出器によって検出された張力値に基づいて前記基準となる経糸列が巻かれた前記ワープビームの回転を制御し、前記基準となる経糸列を除く経糸列が巻かれた各ワープビームの回転を、そのワープビームから送り出される経糸列の前記基準となる経糸列に近い方の隣接部に位置する前記差分張力検出器によって検出された張力差に基づいて制御するようにしてもよい。
各ワープビームの回転を独立して制御する場合において、各ワープビームの制御をそれぞれに設定された張力の目標値に基づいて行う場合、各経糸列に対する目標値の設定が難しいという問題がある。すなわち、各経糸列に対し張力制御を行うための目標値を設定に場合、個々の経糸列の張力のみを考慮して他の経糸列の張力とは無関係に任意に設定できるわけではなく、製織された織布に経筋が発生するのを防止するために、隣接する2つの経糸列の隣接側部の経糸に大きな張力差が生じないように、隣接する経糸列の張力との関係も考慮する必要がある。しかも、このように隣接部の張力を考慮しつつ、更に経糸シートの両側部の経糸張力が適正な範囲となるように設定しなければならない。
このように、各ワープビームの回転をそれぞれの経糸列に対する張力の目標値に基づいて制御する場合、上記のような各部の経糸張力を考慮しつつ目標値を設定しなければならず、目標値の設定に際し試行錯誤を繰り返さなければならないものとなるため、その設定作業が非常に難しく手間を要するものとなる。
これに対し、上記の本発明によれば、作業者は、基準となる経糸列に対する張力の目標値を設定及び調整するだけでよいため、その設定作業が非常に容易なものとなる。しかも、基準となる経糸列を除く経糸列の張力は、その側部に位置する経糸張力とそれに隣接する経糸列の側部の経糸張力との比較により制御されるため、製織された織布に経筋が発生することはない。
更に、基準となる経糸列に対する目標値を調整すれば、経糸シートの両端に位置する経糸の張力が調整されるため、基準となる経糸列に対する張力の目標値を経糸シートの両端に位置する経糸の張力が適正な状態に維持される範囲で調整することにより、織布に経筋が発生することなく、しかも全ての経糸の張力が適正な状態となるように各経糸列の張力を制御することができる。
前記制御器は、前記基準となる経糸列を除く経糸列が巻かれたワープビームの回転制御において、比較される2つの側部張力検出値の差、あるいは差分張力検出器によって検出された張力差が、所定の範囲内に収まるように制御を行ってもよい。
また、前記織機が、前記経糸シートの経糸の延在方向に対し織前を傾斜させて製織を行う形式である場合において、前記各ワープビームは、これに対応する経糸列を成す複数の経糸における各ワープビームと前記織前との間の平均長さが相等しくなるように配置されるようにしてもよい。
そうすれば、経糸シートを成す全ての経糸を単一のワープビームから引き出す場合に比べ、経糸シートの幅方向におけるワープビームから織前までの距離の差(経糸の経路長の差)を、各経糸列内における経路長の差の範囲に収めることができる。その結果、経糸シートの幅方向における張力変動の幅が小さくなり、延いては、各経糸列間の張力の差が小さくなるため、各経糸列の張力制御がより適切に行えるようになる。
図1及び図2を参照するに、経糸送出装置10を備えた斜め織り織機12は、経糸14と織前16とが鋭角(図示の例では、45°)で交差する形式となっており、この織前16に沿って、緯糸20が経糸14により形成された開口内へ挿入されることにより、織布18(経糸14)の進行方向、すなわち、織布18の巻取方向に対し、緯糸20が傾斜する織布18の製織を行う。
上記のように、斜め織り織機12では、織前16が経糸14に対し鋭角に交差しており、緯糸20の緯入れがこの織前16に沿って行われる。したがって、筬22及び綜絖枠24も、織前16と同様に、経糸14に対し織前16と同じ角度で交差している。
経糸送出装置10は、複数本の経糸14から成る経糸シート58を形成する複数(図示の例では3つ)の経糸列26、32、38のそれぞれが巻かれたワープビーム28、34、40と、各ワープビーム28、34、40に対応して設けられたワープビームを回転駆動するための駆動装置30、36、42とを備えている。駆動装置30、36、42は、例えば、ACモータである。
また、図示の例では、ワープビーム28,34,40は、織前16の傾斜に合せて経糸14の延在方向(前後方向)に位置をずらして配置されている。
具体的には、ワープビーム28,34,40は、各ワープビームから引き出される経糸列26、32、38のそれぞれにおける複数本の経糸14の平均長さ(各経糸列中における複数本の経糸14のワープビームから織前16までの経路長の平均値)が略等しくなるように配置されている。すなわち、経糸列26を成す複数本の経糸14の平均長さ、経糸列32を成す複数本の経糸14の平均長さ及び経糸列38を成す複数本の経糸14の平均長さはそれぞれが略等しくなっており、各ワープビーム28,34,40は、この平均長さに応じた距離だけ織前16から離間するように配置されている。
各ワープビーム28、34、40から引き出された経糸列26、32、38は、それぞれテンションロール52、54、56に巻き掛けられて、所定の張力を付与される。そして、経糸列26、32、38は、テンションロール52、54、56を経由した後、その幅方向に整列されて全体として経糸シート58を形成する。
経糸シート58は、複数の綜絖枠24を経て織前16に導かれている。経糸シート58を成す複数の経糸14は、綜絖枠24に上下動され、それによって経糸14の開口が形成される。そして、この形成された経糸14の開口内に、図示しない緯入れ手段によって緯糸20が緯入れされる。
緯入れされた緯糸20は、筬22で織前16に筬打ちされ、経糸14と共に織布18する。織布18は、ガイドロール60を経て、一対のプレスロール62及び服巻ロール64によって巻取ロール66に送り出され、巻取ロール66よって巻き取られる。なお、図示の例では、ガイドロール60、プレスロール62、服巻ロール64及び巻取ロール66は、経糸列26,32及び38の延在方向に対しほぼ直角方向に延在するように設けられている。
以上の斜め織り織機12において、図示の例では、さらに、経糸列26に対し設けられた張力検出装置44と、経糸列32に対し設けられた張力検出装置46と、経糸列38に対し設けられた張力検出装置48と、張力検出装置44,46,48によって検出された張力値に基づいて、駆動装置30,36,42によるワープビーム28,34,40の回転を制御する制御器50(図4参照)とを含む。
張力検出装置44は、経糸列26の側部であって経糸列32に隣接する側の側部26aに設けられた張力検出器(側部張力検出器)68を含む。側部張力検出器68は、経糸列26の側部26aを成す経糸14の張力を検出して、側部張力値T1として制御器50へ出力する。
張力検出装置46は、経糸列32が巻き掛けられるテンションロール54に接続されたロードセル等の張力検出器(全体張力検出器)70と、経糸列32の両方の側部32a、32bにそれぞれ設けられた張力検出器(側部張力検出器)72、74とを含む。全体張力検出器70は、経糸列32の全体の張力を検出して全体張力値Taとして制御器50へ出力する。側部張力検出器72は、経糸列32の一方の側部32aを成す経糸14の張力を、また、側部張力検出器74は、経糸列32の他方の側部32bを成す経糸14の張力を検出し、それぞれ側部張力値T2及びT3として制御器50へ出力する。
張力検出装置48は、経糸列38の側部であって経糸列32に隣接する側の側部38aに設けられた張力検出器(側部張力検出器)76を含む。側部張力検出器76は、経糸列38の側部38aを成す経糸14の張力を検出して、側部張力値T4として制御器50へ出力する。
側部張力検出器68,72,74,76は、例えば図3に示すようなものであって、2つのガイドロール78と、2つのガイドロール78の間に配置された中間ガイドロール80と、中間ガイドロール80の荷重を検出するセンサ82とを含む。
2つのガイドロール78及び中間ガイドロール80のいずれも、側部26a,32a,32b,38aを成す数本(1本から10本まで、好ましくは5本)の経糸14に接触する。中間ガイドロール80は、経糸14に直角に交差するように配置されている。2つのガイドロール78は、中間ガイドロール80に平行に配置されている。
図4を参照するに、経糸送出装置10は、側部張力検出器68,72,74,76によって検出された張力値T1,T2,T3,T4及び全体張力検出器70によって検出された全体張力値Taに基づいて、駆動装置30,36,42によるワープビーム28,34,40の回転を制御する制御器50を含む。また、制御器50は、経糸列32の張力の目標値Toが設定される設定器84を含む。
制御器50は、全体張力値Taに基づいて駆動装置36によるワープビーム34の回転を制御し、側部張力値T1及びT2に基づいて駆動装置30によるワープビーム28の回転を制御し、側部張力値T3及びT4に基づいて駆動装置42によるワープビーム40の回転を制御する。ここで、経糸列全体の張力に基づいて張力が制御されるワープビーム34に巻かれた経糸列32が基準となる経糸列となり、側部張力値に基づいて張力が制御されるワープビーム28及び40に巻かれた経糸列26,38が、基準となる経糸列を除く経糸列となる。
以下に、駆動装置30,36,42によるワープビーム28,34,40の回転制御について詳述する。
[中央の経糸列32の張力制御]
基準となる経糸列である中央の経糸列32の張力は、経糸列32を成す複数の経糸14の全部の張力の合計値(全体張力値)と目標値Toとの比較に基づいて制御される。なお、図示の例では、全体張力検出器70の出力である全体張力値Taを所定のサンプリング周期(例えば、織機の主軸回転角20°)毎にサンプリングし、所定のサンプリング期間(例えば、織機1サイクル)内で得られた複数の全体張力値Taを平均化して平均張力値を求め、この求められた平均張力値を目標値Toと比較して張力制御を行う場合について示してある。
全体張力検出器70は、経糸列32を成す全経糸14が巻き掛けられるテンションロール54を介して張力を検出するものであるから、その出力である全体張力値Taは、経糸列32を成す経糸14の全部の総張力値となる。
平均張力演算器86には、全体張力検出器70の出力である全体張力値Taが常時入力されており、予め設定された所定のサンプリング期間に亘り、所定のサンプリング周期毎に発せられるタイミング信号TS1の入力毎に、全体張力検出器70の出力値をサンプリングして記憶する。そして、サンプリング期間が経過した時点でその期間内にサンプリングされた複数の全体張力値Taの平均張力値Ta1を算出し、比較器88に出力する。
比較器88は、平均張力値Ta1と設定器84に設定されている目標値Toとを比較し、その偏差ΔTCを速度演算器90に対し出力する。速度演算器90は、まず、比較器88から出力される偏差ΔTCに基づいて速度補正量を算出し、次いで、算出された速度補正量と主制御装置から出力される基本速度VOCとに基づいて、新たな速度指令値を算出し、そして、算出された速度指令値VCを制御増幅器92に出力する。基本速度VOCは、基本速度演算器(図示せず)においてワープビーム34に巻かれている経糸14の巻径や主軸の回転数等から算出される。
駆動装置36の出力軸には、回転角度を検出するエンコーダ94が組み付けられている。制御増幅器92は、入力された速度指令値VCと、エンコーダ94から出力される出力軸の回転角度θCとに基づいて、駆動装置36の出力軸の回転ひいてはワープビーム34の回転を制御する。
以上により、制御器50は、経糸列32の全体張力の平均値である平均張力値Ta1と目標値Toとが一致するように、ワープビーム34の回転を制御する。
[左右の経糸列26,38の張力制御]
右側の経糸列26の張力は、その側部26aを成す経糸14の張力と、これに隣接する経糸列32の側部32aを成す経糸14の張力との比較に基づいて制御される。左側の経糸列38を成す経糸14の張力は、その側部38aを成す経糸14の張力と、これに隣接する経糸列32の側部32bを成す経糸14の張力との比較に基づいて制御される。
張力検出器68は、側部26aを成す経糸14による張力を側部張力値T1として検出し、比較器96へ出力する。張力検出器72は、側部32aを成す経糸14による張力を側部張力値T2として検出し、同様に比較器96へ出力する。張力検出器74は、側部32bを成す経糸14による張力を側部張力値T3として検出し、比較器100へ出力する。張力検出器76は、側部38aを成す経糸14による張力を側部張力値T4として検出し、同様に比較器100へ出力する。
比較器96は、側部張力値T1と側部張力値T2とを比較して偏差ΔTRを算出し、算出された偏差ΔTRを速度演算器98に出力する。ここで、側部張力値T1と側部張力値T2との比較に基づく制御の制御対象は経糸列26が巻かれたワープビーム28であり、経糸列26の側部26aの張力が経糸列32の側部32aの張力に一致するように制御が行われるものである。したがって、偏差ΔTRは、側部張力値T2を基準とした側部張力値T2に対する側部張力値T1の偏差である。
同様に、比較器100は、側部張力値T3と側部張力値T4とを比較し、側部張力値T3に対する側部張力値T4の偏差ΔTLを算出し、算出された偏差ΔTLを速度演算器102に出力する。
速度演算器98は、まず、比較器96から出力される偏差ΔTRに基づいて速度補正量を算出し、次いで、算出された速度補正量と基本速度演算器(図示せず)で求められた基本速度VORとに基づいて、新たな速度指令値を算出し、そして、算出された速度指令値VRを制御増幅器104に出力する。
また、速度演算器102は、まず、比較器100から出力される偏差ΔTLに基づいて速度補正量を算出し、次いで、算出された速度補正量と基本速度演算器(図示せず)で求められた基本速度VOLとに基づいて、新たな速度指令値を算出し、そして、算出された速度指令値VLを制御増幅器106に出力する。
ここで、基本速度VORは、基本演算器においてワープビーム28に巻かれている経糸14の巻径や主軸の回転数等から算出されるものとする。また、基本速度VOLは、基本演算器においてワープビーム40に巻かれている経糸14の巻径や主軸の回転数等から算出されるものとする。
駆動装置30の出力軸には、回転角度を検出するエンコーダ108が組み付けられている。制御増幅器104は、入力された速度指令値VRと、エンコーダ108から出力される出力軸の回転角度θRとに基づいて、駆動装置30の出力軸の回転ひいてはワープビーム28の回転を制御する。
また、駆動装置42の出力軸には、回転角度を検出するエンコーダ110が組み付けられている。制御増幅器106は、入力された速度指令値VLと、エンコーダ110から出力される出力軸の回転角度θLとに基づいて、駆動装置42の出力軸の回転ひいてはワープビーム40の回転を制御する。
以上により、制御器50は、側部26aを成す経糸14の張力を示す側部張力値T1と側部32aを成す経糸14の張力を示す側部張力値T2とに基づいて、ワープビーム28の回転を制御し、側部32bを成す経糸14の張力を示す側部張力値T3と側部38aを成す経糸14の張力を示す側部張力値T4とに基づいて、ワープビーム28の回転を制御する。
具体的には、制御器50は、側部張力値T1が側部張力値T2と一致するように駆動装置30によるワープビーム28の回転を制御し、側部張力値T4が側部張力値T3と一致するように駆動装置42によるワープビーム40の回転を制御する。
以上のように、経糸送出装置10は、基準となる経糸列である経糸列32の張力制御を、検出された全体の張力と予め設定された目標値とに基づいてワープビーム34の回転を制御することにより行っている。また、基準となる経糸列を除く経糸列の1つである経糸列26の張力制御を、その両側部のうちの基準となる経糸列32に近い方の側部である側部26aの検出張力値と、その側部26aに隣接する経糸列32の側部32aの検出張力値とに基づいて、ワープビーム28の回転を制御することにより行い、もう1つの経糸列38の張力制御を、その両側部のうちの基準となる経糸列32に近い方の側部である側部38aの検出張力値と、その側部38aに隣接する経糸列32の側部32bの検出張力値とに基づいて、ワープビーム40の回転を制御することにより行っている。
経糸送出装置10は、制御器50が、経糸シート58の全ての経糸14に対しその全ての張力がより適正な状態となるように制御を行うことができるから、製織された織布18の品質の低下を有効に防止することができる。また、織布18の仕様等が変更されても、作業者は、設定器84に設定された基準となる経糸列32に対する目標値Toを変更するだけでよいため、設定作業が容易に行える。しかも、基準となる経糸列を除く経糸列26、38は、検出される側部張力値に基づいて張力制御されるものであり、それぞれに対し目標値を設定する必要がないため、経糸列26,32,38のそれぞれに目標値を設定する場合に比べ、設定作業が極めて簡素化される。
また、制御器50は、側部26a,38aを成す経糸14の張力を示す側部張力値T1,T4が、これに隣接する側部32a,32bを成す経糸14の張力を示す側部張力値T2,T3に一致するようにワープビーム28,40の回転制御を行うため、側部26aを成す経糸14の張力と側部32aを成す経糸14の張力との差や側部38aを成す経糸14の張力と側部32bを成す経糸14の張力との差に起因して織布18に生じる経筋の発生を防止することができ、織布18の品質低下を有効に防止することができる。
換言すると、作業者は、織布18の経筋が発生するか否かを気にすることなく、中央の経糸列32に対する目標値Toの変更や調整等を行うことができる。
したがって、作業者が目標値Toをある値に設定して製織したときに、経糸シート58の両端部の経糸が緩み過ぎの状態や張り過ぎの状態になれば、作業者は、中央の経糸列32に対する目標値Toのみを調整すればよく、調整作業を極めて容易に行うことができる。
上記実施例では、斜め織り織機12における経糸シート58を、3つの経糸列26、32、38に分割した例について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、経糸シートの張力分布等を考慮して適宜な数に設定することができる。
図5には、一般的な考え方に基づく斜め織り織機における経糸シートの張力分布を示す。前述のように、斜め織り織機では、経糸シートの幅方向において、一方の端部(図5では左側端部)から他方の端部(図5では右側端部)に向けて張力が上昇する傾向にある(図5の2点鎖線)。また、断片織機では、経糸シートの中央部における経糸張力が両端部の経糸張力よりも高くなることが一般的に知られている。従って、この2つを合せて考えた場合、斜め織り織機における経糸シートの幅方向の張力分布は、図5の点線Lで示すような傾向を示すと考えられる。
上記実施例では、このような張力分布を示す経糸シートを3等分割し、それぞれの経糸列の張力制御を行っている。なお、図5における実線L1は、3等分割された経糸シートの各区間における張力分布を一次近似線で示したものである。また、点線L2、L3、L4は、各区間における一次近似線で示された張力分布の平均張力を示したものである。
この図からも明らかなように、左右の区間(上記実施例の経糸列26、38)、特に左側の区間で、その区間の両側部間の張力の差が非常に大きなものとなっている。このような張力分布を示す経糸列に対し、中央の経糸列との隣接部の検出張力に基づいて制御を行った場合、経糸シートの側部側となる経糸の張力を適切に制御することができなくなる場合がある。
このような場合に、両側部間の張力に大きな差が出る左側の区間(必要に応じて右側の区間も)を更に分割することにより、分割された区間の両側部間の張力差は、分割前の区間の張力差に比べて半分程度に小さくなり、上記のような側部の経糸の張力制御が適切に行えないという状況を解消することができる。
なお、図5に示す張力分布は一例であって、中央部を除く区間に必ずしも図示のような大きな張力差が現れるとは限らず、使用される糸の種類、織幅あるいは織前の角度等の条件が異なればその張力分布も異なり、場合によっては経糸シートの分割数をより少なくすることも可能な場合もある。
上記実施例では、中央の経糸列32を基準となる経糸列とし、その側部32a,32bの経糸張力を基準として、隣接する経糸列26,38の張力を制御するものとしたが、基準とする経糸列は、必ずしも中央付近に位置するものに限らず、例えば、織端に位置するもの等、いずれのものであってもよい。すなわち、基準とする経糸列の一方の側部は、経糸シート58の一方の側部であってもよい。
より具体的には、上記実施例と同様に経糸シート58を3つの経糸列26、32、38から形成するものにおいて、経糸列38を基準となる経糸列とし、経糸列38の張力制御をその全体の張力に基づいて制御する場合、経糸列32の張力制御は、その両側部32a、32bのうちの基準となる経糸列38に近い方の側部32bの張力が、それに隣接する経糸列38の側部38aの張力と一致するように行われる。
このように、基準となる経糸列を除く経糸列の両側に経糸列が存在する場合には、その経糸列の両側部のうちの、基準となる経糸列に近い方の側部の張力をその経糸列の張力制御に用い、その側部の張力とそれに隣接する経糸列の側部の張力との比較に基づいて制御が行えばよい。
上記のような基準とする経糸列の一方の側部を経糸シートの一方の側部とすることは、経糸シートの一方の側部に過剰な緩みや張り過ぎの状態が現れる場合に有効である。
すなわち、例えば上記実施例の場合において、経糸列38の反中央部側の側部の経糸14に過剰な緩みや張り過ぎの状態が発生した場合、側部38aの張力に基づいて経糸列38の張力制御を行っても、これを解消できない場合がある。
具体的には、上記側部の経糸が過剰に緩んだ状態となった場合、これを解消するためには、経糸列32に対する張力の目標値をより高いものにしなければならない。しかし、目標値を高めるにも限界があり、あまり高くし過ぎると、経糸列32の経糸14の張力や経糸列26の反中央部側の側部の経糸14の張力が不適切な状態になってしまう場合があるからである。
したがって、このような場合は、経糸列38を基準の経糸列とすることにより、経糸シート58の側部となる経糸列38の側部の経糸14の張力を適正な範囲内に収めつつ、他の経糸列の経糸の張力も適切な状態とすることができる。
上記実施例では、経糸列26、28の張力制御において、側部張力値T1とT2及び側部張力値T3とT4とが一致するように、ワープビーム28、40の回転を制御するものとしたが、本発明はこれに限らず、例えば経糸列26の張力制御において、側部張力値T1と側部張力値T2との差が所定の範囲内であれば、側部張力値T1と側部張力値T2が差を持った状態でワープビーム28の回転の制御を行ってもよい。
一般に、織布の品質に影響を及ぼす経筋の発生は、隣接する経糸列26,32の側部26a,32aを成す経糸14の張力や、隣接する経糸列32,38の側部32b,38aを成す経糸14の張力を厳密に一致させなくても発生しない場合がある。換言すると、側部張力値T1と側部張力値T2とに差があっても、その差が許容範囲内にあれば、織布18の欠点となる経筋は発生しない。
反対に、上記実施例のように、側部張力値T1と側部張力値T2、及び側部張力値T3と側部張力値T4を厳密に一致させようとすると、基準となる経糸列に対する目標値を適正な範囲で調整したり、あるいは、基準となる経糸列を別の経糸列に設定したりしても、経糸シート58の一方又は両方の側部に位置する経糸14の張力を適正な状態とする制御が不可能になる場合がある。
具体的には、上記実施例では、右側の経糸列26の側部26aの側部張力値T1が側部張力値T2と一致するようにワープビーム28の回転が制御され、左側の経糸列38の側部38aの側部張力値T4が側部張力値T3と一致するようにワープビーム40の回転が制御される。
しかし、この制御の結果、経糸シート58の一方の側部である経糸列26の側部26aとは反対側の側部を成す経糸14の張力が適正な範囲内の状態であるにも関わらず、経糸シート58の他方の側部である経糸列38の側部38aとは反対側の側部を成す経糸14の張力が適正な範囲外の状態(すなわち、張力値が高すぎる、又は低すぎる)となる場合がある。そこで、作業者が、この経糸シート58の他方の側部を成す経糸14の張力を適正な範囲に収まるようにすべく、中央の経糸列32に対する目標値を変更して再び制御を行った結果、今度は、経糸シート58の一方の側部の経糸14の張力が適正な範囲外にある状態となってしまう場合がある。
このように、場合によっては、経糸シート58の両側部の経糸14の張力を同時に適正な範囲内に収めることができない場合がある。そこで、このような場合に、例えば、側部張力値T4を側部張力値T3に厳密に一致させるのではなく、予め上記した許容範囲を求めると共に、側部張力値T4とT3との差がこの許容範囲に収まるような補正値を設定しておき、経糸シート58の側部の張力状態に応じて側部張力値T3に対しこの補正値を加算あるいは減算する補正を行い、この補正された側部張力値T3と側部張力値T4との比較に基づいてワープビーム40の回転を制御するようにすればよい。
このような制御によれば、側部張力値T4は実際の側部張力値T3とは一致していないが、その差が上記した許容範囲内であるため、製織された織布18に品質上問題となるような経筋が発生することなく、しかも、上記した経糸シート58の両側部の経糸張力を同時に適正な範囲内に収めることができない状態を解消することができる。
なお、上記の場合において、側部張力値T3のみを補正するのではなく、側部張力値T2も補正するようにしてもよい。すなわち、側部張力値T2を補正することにより、経糸シート58の一方の端部の経糸14の張力が適正な範囲内にある状態を維持したまま、基準となる経糸列32に対する張力の目標値を変更することができるようになる。その結果、側部張力値T3を調整することができるため、経糸シート58の一方の端部の経糸14の張力をより容易に適正な範囲内に収めることができる。
上記の許容範囲は、経糸14や緯糸20の種類(性質)や製織条件等に応じて異なる。したがって、作業者は、経糸14や緯糸20の種類(性質)や製織条件等に対応する許容範囲を試織等によって予め求め、この求めた許容範囲に基づいて定められる上記補正値を、比較器96、100に設定するようにすればよい。
図6は、差分張力検出器112を示している。図1に示すような、側部張力検出器68、72、74、76を用い、隣接する2つの経糸列の側部の張力差を、隣接して設けられた2つの側部張力検出器による検出値を比較して求めるのに代えて、図6に示すような、隣接する2つの経糸列の側部の張力差を検出する差分張力検出器112を用いてもよい。
差分張力検出器112は、経糸列と直交する方向に延在し隣り合う経糸列の側部に個々に当接する複数の当接面116,118を備える張力受け120と、経糸列と平行に延在し張力受け120を回転可能に支持するシャフト122と、シャフト122の軸線の周りに作用する角度的回転力を検出する回転力検出器126とを含む。回転力検出器126は、張力受け120の角度的回転を阻止すべく、織機のフレーム等の固定部分124に支持されている。
この差分張力検出器112によれば、隣接する2つの経糸列の側部の張力が等しい状態となっている場合、張力受け120は経糸列と平行な状態に維持され、張力受け120のシャフト122の軸線周りの回転が発生しないため、回転力検出器126は角度的回転力を検出せず、回転力検出器126からの出力が発生しないため、張力差が零と判断される。
隣接する2つの経糸列のうちの一方の経糸列の側部の経糸(例えば、当接面118に当接している経糸)の張力が、他方の経糸列の側部の経糸(例えば、当接面116に当接している経糸)の張力よりも低い状態となった場合、張力受け120が、図6(A)の時計回り方向に回転しようとする。その結果、回転力検出器126に時計回り方向の角度的回転力が作用し、この力が張力差として検出される。
この回転力検出器126の出力は、上記実施例の制御器50における比較器96、100の出力に相当するものであって、制御器50は、回転力検出器126の出力に基づいて速度演算器98、102により速度指令値を算出し、駆動装置30、42の駆動を制御する。
なお、この差分張力検出器112を使用する場合においても、上記実施例と同様に、検出される張力差が所定の範囲内であればその差を許容するように制御を行ってもよい。
また、上記実施例では、織布の巻取方向に対し緯糸が傾斜して織り込まれる斜め織り織機の場合について述べたが、本発明はこれに限らず、製織された織布において、緯糸及び経糸の両方が織布の巻取方向に対し傾斜した状態となる斜め織り織機にも適用可能である。
更に、本発明は、上記のいずれの実施例にも限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。
本発明に係る一実施例の経糸送出装置を備えた斜め織り織機の概略上面図である。 図1に示す斜め織り織機の概略正面図である。 図1に示す張力検出器の概略図である。 図1に示す経糸送出装置のブロック線図である。 斜め織り織機における経糸シートの張力分布を示すグラフである。 本発明に係る別の一実施例の経糸送出装置の差分張力検出装置の概略図である。(A)は経糸が伸びる方向から見た図である。(B)は経糸が伸びる方向に直角の方向から見た図である。
符号の説明
10 経糸送出装置
12 斜め織り織機
14 経糸
26,32,38 経糸列
26a,32a,32b,38a 経糸列の側部
28,34,40 ワープビーム
30,36,42 駆動装置
44,46,48 張力検出器
50 制御装置
58 経糸シート
68,72,74,76 側部張力検出器
70 全体張力検出器
84 設定器
112,114 差分張力検出器

Claims (6)

  1. 織布の巻取方向に対し緯糸が傾斜して織り込まれている斜め織り織物を製織するための織機であって製織された織物が前記巻取方向に対し直交方向に延在する巻取ロールに巻き取られる織機における経糸送出装置において、
    織前に送り出される経糸シートを複数の経糸列を並べて形成すべく、前記経糸シートの幅方向に併設された前記各経糸列が巻かれている複数のワープビームであって、ワープビームから織前までの経糸が送り出される方向と前記巻取方向とが一致するように配置されると共に前記緯糸の傾斜に合せて経糸方向の位置が異なるように配置された複数のワープビームと、
    前記ワープビームを独立して回転駆動すべく前記各ワープビームに対応して設けられた複数の駆動装置と、
    前記各経糸列に対応して設けられた複数の張力検出器と、
    前記張力検出器によって検出された張力値に基づいて前記各駆動装置の駆動を制御して前記ワープビームの回転を制御する制御装置とを含む、斜め織り織機用の経糸送出装置。
  2. 前記織機が、前記経糸シートを3以上の経糸列から形成すべく少なくとも3つのワープビームを備えており、
    前記張力検出器は、前記3以上の経糸列のうちの基準となる経糸列の全体の張力を検出するための全体張力検出器と、各経糸列の側部であって他の経糸列と隣接する側部に位置する経糸の張力を検出する複数の側部張力検出器とを含み、
    前記制御装置は、前記全体張力検出器によって検出された張力値に基づいて前記基準となる経糸列が巻かれたワープビームの回転を制御し、前記基準となる経糸列を除く経糸列が巻かれた各ワープビームの回転を、そのワープビームから送り出される経糸列の両側部のうちの前記基準となる経糸列に近い方の側部に位置する側部張力検出器によって検出された経糸の張力値とその側部に隣接する経糸列の隣接側の側部に位置する側部張力検出器によって検出された経糸の張力値との比較に基づいて制御する、請求項1に記載の経糸送出装置。
  3. 前記制御装置は、前記基準となる経糸列を除く経糸列が巻かれたワープビームの回転の制御において、比較される2つの側部張力検出値の差が所定の範囲内に収まるように制御を行う、請求項2に記載の経糸送出装置。
  4. 前記織機が、前記経糸シートを3以上の経糸列から形成すべく少なくとも3つのワープビームを備えており、
    前記張力検出器は、前記3以上の経糸列のうちの基準となる経糸列の全体の張力を検出するための全体張力検出器と、隣接する2つの経糸列の側部の張力差を検出する複数の差分張力検出器とを含み、
    前記制御装置は、前記全体張力検出器によって検出された張力値に基づいて前記基準となる経糸列が巻かれたワープビームの回転を制御し、前記基準となる経糸列を除く経糸列が巻かれた各ワープビームの回転を、そのワープビームから送り出される経糸列の前記基準となる経糸列に近い方の隣接部に位置する前記差分張力検出装置によって検出された張力差に基づいて制御する、請求項1に記載の経糸送出装置。
  5. 前記制御装置は、前記基準となる経糸列を除く経糸列が巻かれたワープビームの回転の制御において、前記差分張力検出器によって検出される張力差が所定の範囲内に収まるように制御を行う、請求項4に記載の経糸送出装置。
  6. 前記各ワープビームは、これに対応する経糸列を成す複数の経糸における各ワープビームと前記織前との間の平均長さが相等しくなるように配置されている、請求項1に記載の経糸送出装置。
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