JP3973608B2 - 経糸巻取装置のバイアス設定値設定方法および経糸巻取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、繊維工業における整経機等において、クリールから引出される経糸シートにテークアップロールの作用力を作用させることにより所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置に関する技術であり、より詳しくは経糸シートに作用させるテークアップロールの作用力を設定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
整経機や糊付機等の経糸準備機械は、一般にクリールに装着する多数の給糸体からテンサをそれぞれ経由して多数の糸を一斉に引出してシート状に合体させた後、テークアップロールの周面に接触させた後に巻取ビームに巻取ることにより、ワープビームを作るように構成される。このような経糸巻取装置について、例えば特許文献1に示されている。より詳しくは、テークアップロールには、その回転方向に対して付与(保持)トルクを発生させる補助モータが連結されるとともに、補助モータ、上記付与トルクが設定される張力設定器ならびに張力制御器とからトルク制御装置を構成している。巻取ビームは、所定の巻取速度で回転駆動される。経糸シートに対するトルクの付与方向をテンションローラの回転方向と逆方向にすれば、テンションローラを経由して引き出される糸シートの張力は、テンサからの引出し張力に対し付与トルクに対応する所定量だけ増加し、また、付与トルクの方向をテンションローラの回転方向に一致させれば、前記糸シートの張力はテンサからの引出し張力に対し付与トルクに対応する所定量だけ減少する。このため、張力設定器を介して付与トルクの方向および大きさを調節することにより、糸シートの張力すなわち巻取ビームの巻取張力を任意に設定することができる。
【0003】
【特許文献1】
特許2696550号(第1頁−2頁、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ワープビームは、織機用ワープビームとしてそのまま製織工程で用いられるほか、整経工程、糊付工程、複数のワープビーム(すなわちセクショナルビーム)を1つのビームに巻取って織機用ワープビームを作る巻返し工程等の経糸準備工程を経て製織工程に用いられるため、次工程での経糸準備機械あるいは織機の織機の稼働率をより安定させるには、所定の巻き硬度を維持すること、換言すれば巻取ビームに巻取られる際の経糸シートの巻取張力を最適とされる値を維持することが求められる。一方、経糸シートを巻取ビームに巻取る際の巻取張力は、クリールからの引出し張力とテークアップロールからの付与張力の加算結果に対してつり合う関係にあることから、所望の巻取張力で巻取るためには、クリールからの引出し張力を計算により求めて付与トルクの初期値を設定し、巻取開始後所望の巻取張力になるように、テークアップロールからの付与トルクを調節する必要がある。
【0005】
クリールに設けられるテンサについて、例えばバーテンサやディスクテンサのように、糸の屈曲量や糸に対する部材の接圧を調節することにより引出し張力を調節する機械式のテンサが一般に用いられる。このため、テンサに対する屈曲量や接圧の設定値から引出し張力を推定することも考えられるが、テンサに対する接触性が糸種毎に異なる結果、同じ設定であっても糸種により付与される張力が相違する。また、クリールからの引出し張力について、上記テンサからの付与張力のほか、給糸体からの引出し張力(解舒抵抗)も作用しており、経糸の総引出し張力を正確に算出することは困難である。このような事情から、本格的な巻取運転を開始する前に、経糸張力が所望の巻取張力になるようにテークアップロールの付与トルクを調節する設定作業を試行錯誤しながら行っていた。この設定作業のために、ある程度の長さの経糸シートを巻取る必要があり、設定作業の間、経糸シートが巻取張力が所望の値と異なる状態で巻取られる結果、巻取張力の過不足に起因する巻姿の乱れであるいわゆるビーム割れが発生したりして良質なワープビームを作ることができない。このようなワープビームの品質低下は、例えば、上記経糸準備工程においては隣接する経糸同士の搦みつきに伴う糸切れ等の経糸品質異常や、製織工程においては経糸開口不良による緯止まりや経糸切れ多発等の織機の稼働率の低下という形で現れることになる。そのように設定作業期間に巻取られた経糸シートは、上記織機の稼働に支障をきたすとの理由から利用されることなく廃棄されるため、経糸有効利用の観点からも問題である。
【0006】
本発明の目的は、このような問題に鑑み、クリールから引出される経糸シートにテークアップロールの作用力を作用させることにより所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置で、所望の巻取張力になるようにテークアップロールの付与トルクの設定を効率的にかつ正確に行える経糸巻取装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、各給糸体毎にテンサを備えるクリールと、テークアップロールと、テークアップロールの下流側に設けられるテンションロールと、巻取ビームを回転させる巻取制御部とを有してなり、前記テンションロールには、張力センサが設けられ、前記テークアップロールには、バイアス設定値に対応するトルクを発生させる補助モータが連結されており、巻取運転中には、前記巻取制御部は巻取ビームを前記回転させ、巻取運転用のバイアス設定値に対応するトルクをテークアップロールに作用させることにより、クリールから引き出されテークアップロールおよびテンションロールを経由される複数の経糸を所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置において、巻取運転の開始に先立ち、バイアス設定値を所定の値に仮設定する一方巻取ビームを回転させて前記張力センサにより経糸の総張力を検出する第1の工程と、巻取張力設定値と前記所定の値との加算結果から前記経糸の総張力を減算した値を前記巻取運転用のバイアス設定値として設定する第2の工程とを実行することを第1の要旨とする。
【0008】
上記第1の要旨によれば、経糸巻取装置の運転開始に先立ち、第1の工程を実行することにより、経糸はクリールからの引出し張力と仮設定されるバイアス設定値によるテークアップロールからの作用力とを受けながら巻取ビームに巻取られていくため、テンションロールには、これら2つの合力が作用する状態での経糸の総張力が検出され。次いで第2の工程を実行することにより、巻取張力設定値と所定の値に仮設定されるバイアス設定値との加算結果に対して前記第1の工程において検出された経糸張力を減算する演算を行いこの演算結果を巻取運転用のバイアス設定値として設定するため、そのように演算される巻取運転用のバイアス設定値は、クリールからの引出し張力ならびに巻取運転中の巻取張力設定値とが反映されており、その後巻取運転が開始されたとしても、直ちに設定された巻取張力で巻取ることが可能な値にされる。従って、その後直ちに巻取運転が開始されたとしても上記バイアス設定値に伴うテークアップロールからの適正な作用力により、ほぼ巻取張力設定値に対応する巻取張力で経糸を巻取ビームに巻取ることができる。
【0009】
また本発明は、各給糸体毎にテンサを備えるクリールと、テークアップロールと、テークアップロールの下流側に設けられるテンションロールと、巻取ビームを回転させる巻取制御部とを有してなり、前記テンションロールには、張力センサが設けられ、前記テークアップロールには、バイアス設定値に対応するトルクを発生させる補助モータが連結されるとともに、前記補助モータと巻取運転用のバイアス設定値信号を出力するバイアス設定器とバイアス設定値に対応するトルク指令値を前記補助モータに出力する制御器とからトルク指令部を構成し、巻取運転中には、前記巻取制御部は巻取ビームを前記回転させ、前記トルク指令部は巻取運転用のバイアス設定値に従ってトルク指令値を出力しこれに対応するトルクをテークアップロールに作用させることにより、クリールから引き出されテークアップロールならびにテンションロールを経由される複数の経糸を所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置において、前記バイアス設定器には、バイアス設定指令信号と前記張力センサにより検出された経糸張力信号とバイアス設定時に対応するバイアス設定値ならびに巻取張力設定値が入力されており、前記バイアス設定指令信号の入力時には、前記制御器は前記バイアス設定時用のバイアス設定値に従ってトルク指令値を出力するとともに、前記巻取制御部は巻取ビームを回転させ、前記バイアス設定器は巻取張力設定値とバイアス設定時用のバイアス設定値との加算結果から前記張力センサからの経糸の総張力を減算した値を前記巻取運転中用のバイアス設定値として決定し出力することを第2の要旨とする。
【0010】
また、上記第2の要旨によれば、前記第1の要旨の発明をより具体的に実現することができる。しかも、従来作業者が行っていた巻取運転用のバイアス設定値の設定作業が効率よく実行されるため、従来に比べ巻取張力が異なって巻取られることにより、これまで廃棄されていた経糸シートの長さをより短くでき、経糸をより有効に活用できる。
【0011】
上記した2つの発明について、バイアス設定値を設定するに際し、テークアップロールからの作用力を発生させるために仮設定されたバイアス設定値(バイアス設定時用のバイアス設定値)は、これまでの経験から得られた値に設定してもよいが、想定される設定値よりも小さい値、例えば想定値の1/2以下とし、より好ましくは、作用力が実質的に発生しない値(ゼロまたはその近傍値を含む)に設定してもよい。後者によれば、バイアス設定値と経糸に対するテークアップロールの実際の作用力との間にズレが発生することに伴って異常な値が設定される危険性を回避でき、常に正確なバイアス設定値を決定することができる。
【0012】
そのような巻取運転用のバイアス設定値を決定するバイアス設定器について、好ましくは、前記巻取張力設定値と前記バイアス設定時用のバイアス設定値との加算結果から前記経糸の総張力値を減算する演算器と、その演算結果を巻取運転用のバイアス設定値として決定して出力する出力手段とを含むことができる。また好ましくは、バイアス設定器には、経糸走行速度に対応するメカロス補正値が入力され、前記バイアス設定指令信号の入力時には、前記バイアス設定器は、前記演算結果にメカロス補正値を加算した演算結果を前記巻取運転用のバイアス設定値として決定し出力するように構成してもよい。そのようにすることにより、テークアップロール駆動系のメカロス分を補償したより精度の高いバイアス設定値を設定できるため、巻取張力の精度をより高められことになりワープビームの品質がより向上する。
【0013】
またそのような巻取運転用のバイアス設定値を決定する際の経糸張力の検出時期を、経糸走行速度が一定速度状態にあるときとしてもよいし、経糸走行速度が加速状態あるいは減速状態にあるときとしてもよい。後者について、テークアップロールやこれに連結される補助モータなどの慣性力が作用する結果、上記加速あるいは減速中には、上記バイアス設定時に出力されるトルク指令値により生じるトルクと、経糸に作用される実際の作用トルクとの間にズレが生じてしまう。より詳しくは、経糸走行速度が加速される場合では、トルク指令値により発生されるトルクがテークアップロールの加速に費やされたり、また走行速度が減速される場合では、テークアップロールの減速のために過剰な作用力が経糸に作用することが考えられる。従って、このようなズレに起因して不正確な巻取運転用のバイアス設定値が算出されるおそれがある。このため、より好ましくは、前記巻取制御部には、経糸走行速度を加速または減速を行うためのパラメータが設定される一方、前記バイアス設定器には、経糸走行速度の加速または減速に対応する加減速トルク補償値が入力され、前記バイアス設定指令信号の入力時には、前記巻取制御部は前記定められるパラメータに従って巻取ビームを加速または減速回転させ、前記バイアス設定器は、前記演算結果に前記加速または減速に対応する加減速トルク補償値を加算した演算結果を前記巻取運転用のバイアス設定値として決定し出力するようにしてもよい。このように、経糸走行速度の加速あるいは減速中におけるテークアップロールの慣性力の影響を考慮して加減速トルクを補償することにより、前者のような一定速度状態のもとで算出される値と遜色のない(同程度の精度の)巻取運転用のバイアス設定値が得られる。
【0014】
上記2つの発明では、巻取運転用のバイアス設定値を決定後、巻取運転中には、決定されたバイアス設定値に対応するトルクを常にテークアップロールに作用させるようにしてもよいが、好ましくは、巻取運転中における経糸張力を検出し所定の巻取張力が維持されるように、前記巻取運転用のバイアス設定値に対して補正するようにしてもよい。より具体的には、前記制御器には、前記巻取張力設定値および前記張力センサからの経糸張力信号が入力されるとともに、前記制御器は、巻取張力設定値に対する張力偏差を解消するための補正値信号を出力する補正値信号発生器と、前記巻取運転用のバイアス設定値と前記補正値とを加算してこれを前記トルク指令値として出力する加算回路とを含み、巻取運転中には、前記制御器は、前記決定された巻取運転用のバイアス指令値に対応するトルク指令値を、前記補正値信号発生器ならびに加算回路を介して巻取張力偏差を解消するように補正することもできる。このため、給糸体の消費等にともなってクリールからの引出し張力が変化したとしても、巻取張力の偏差を解消するように予め設定されるバイアス設定値に対して補正することにより、巻取運転中も所望の巻取張力を常に維持することができる。
【0015】
また本発明では、巻取運転用のバイアス設定値を決定する際に、上記した第1および第2の要旨のように、テークアップロールからの作用力を経糸に作用させる代わりに、テークアップロールからの作用力が経糸に作用しない状態に設定することも可能である。より具体的には、各給糸体毎にテンサを備えるクリールと、テークアップロールと、テークアップロールの下流側に設けられるテンションロールと、巻取ビームを回転させる巻取制御部とを有してなり、前記テンションロールには、張力センサが設けられ、前記テークアップロールには、バイアス設定値に対応するトルクを発生させる補助モータが連結されており、巻取運転中には、前記巻取制御部は巻取ビームを前記回転させ、巻取運転用のバイアス設定値に対応するトルクをテークアップロールに作用させることにより、クリールから引き出されテークアップロールおよびテンションロールを経由される複数の経糸を所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置において、巻取運転の開始に先立ち、経糸に対する前記テークアップロールの作用力が作用されない状態に設定する一方巻取ビームを回転させて前記張力センサにより経糸の総張力を検出する第1の工程と、巻取張力設定値から前記経糸の総張力を減算した値を前記巻取運転用のバイアス設定値として設定する第2の工程とを実行することを第3の要旨とする。
【0016】
テークアップロールの作用力を経糸に作用させない状態に設定する具体的な方法として、例えばバイアス設定動作時のトルク指令値を電気的に切り離すほか、補助モータとテークアップロールとの機械的に非連結状態としたり、テークアップロールと経糸とが接触しないように糸径路を設定すること等が考えられる。これにより、上記第1および第2の要旨における、バイアス設定値を決定する際の仮のバイアス設定値(バイアス設定時用のバイアス設定値)がゼロ設定された場合と同様、検出される経糸の総張力はテークアップロールからの作用力が経糸に作用されない状態となってクリールからの引出し張力のみが主に作用することになっている。従って、そのように演算される巻取運転用のバイアス設定値は、クリールからの引出し張力ならびに巻取運転中の巻取張力設定値とが反映されており、その後巻取運転が開始されたとしても、直ちに設定された巻取張力で巻取ることが可能な値にされるため、その後直ちに巻取運転が開始されたとしても、ほぼ巻取張力設定値に対応する巻取張力で巻取ビームに巻取ることができる。なお、上記トルク指令値を電気的に切り離す手法や上記補助モータとの機械的連結を解く方法のように、バイアス設定時にも経糸とテークアップロールとが接触状態にある場合には、上記第1または第2の要旨と同様、上記経糸走行速度の加速あるいは減速時の上記加減速トルク補償や経糸走行速度に対応するメカロス補償を行うようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、工場内に配置される経糸巻取装置10の全体を示す。経糸巻取装置10は、大まかに言えば、多数の給糸体12が載置されるクリール11と、クリールの前方に設けられるテークアップロール18ならびにテークアップロール18の経糸走行方向下流側に設けられるテンションロール20と、経糸シート17を巻取る巻取ビーム22とを含む。
【0018】
クリール11には、上・下、左・右および前・後方向に多数の給糸体12が並び設けられる一方、各給糸体毎にテンサ13が設けられる。また、クリール11とその前方に回転自在に配置されるテークアップロール18との間には、一対のガイドロール15a,15bが上・下方向に互いに重なり合うようにかつ離間して配置され、他方、テークアップロール18に隣接してガイドロール16a,16bがそれぞれ配置されている。各給糸体12からテンサ13を経由して引出される経糸14は、一対のガイドロール15a,15bを介して1つに合体されて経糸シート17となり、ガイドロール16a,テークアップロール18、ガイドロール16bに巻掛けられる結果、テークアップロール18の周面に接触されるとともに、その前方に設けられるテンションロール20を経由して転向され巻取ビーム22に導かれる。
【0019】
上記したガイドロール15a,15b,16a,16b、テークアップロール18、テンションロール20ならびに巻取ビーム22は、いずれも経糸走行経路の両側に配置される図示しないフレームにより回転自在に支持されている。テークアップロール18には、回転トルクを発生させる補助モータ25が連結されている。また、テンションロール20とこれを受ける図示しないフレームとの間には張力センサ21が介装されており、張力センサ21は、テンションロール20が受ける作用力、換言すれば経糸シート17(経糸14)の総張力を電気信号の形で出力する。巻取ビーム22には、これを回転駆動する巻取モータ26ならびにその回転速度を検出する速度検出器28が連結されるとともに、巻取られた経糸シートの巻径を検出する巻径センサ27が設けられる。これら各センサならびに各モータは、経糸巻取装置10を制御する制御装置30にそれぞれ接続されている。
【0020】
図2には、経糸巻取装置10を制御する制御装置30の内部ブロック図を示す。制御装置30は、大まかに言えば、巻取モータ26を制御する巻取制御部32と、補助モータ25の出力トルクを指令するトルク指令部40と、各制御部に対して動作指令信号を出力する運転制御部60と、補助モータ25のバイアス設定動作時におけるトルク指令値を指令するトルク指令回路65とを含む。
【0021】
巻取制御部32は、主として速度信号発生器35、巻径補正器36ならびに電流発生器38とを有してなる。速度信号発生器35は、2つの速度設定器33a、33bに定められる速度設定値を後述される運転制御部60からの信号に応じて選択し、経糸巻取装置への操作指令に対応される速度指令信号v1を巻径補正器36に出力する。巻径補正器36は、入力される速度指令信号v1に対し、巻径センサ27からの巻径信号dに対応して経糸シートの糸速が一定になるように補正した速度指令信号v2を、電流発生器38との間に介装される加算点37の一方の入力端子に出力する。加算点37の他方の入力端子には、巻取モータ26の出力軸に連結される速度検出器28からの速度検出信号v4がフィードバック入力されており、加算点37は、速度指令偏差に対応する信号v3を電流発生器38に出力する。電流発生器38は、信号v3に対応する電流を出力する公知の駆動回路である。このように、巻取制御部32には、速度指令信号v2に対して速度偏差を解消するように機能する速度制御回路を構成している。このようにして、速度設定値に対応する速度で巻取モータ26を回転駆動することにより、クリール11から多数の経糸14を速度設定値v1に対応する速度で一斉に引出して巻取ビーム22に巻取ることができる。
【0022】
これに対し、トルク指令部40は、巻取張力設定器42、バイアス設定器43、トルク信号発生部44および電流発生器45を有してなる。巻取張力設定器42には、巻取運転中に対する巻取張力の設定値が予め設定されており、巻取張力設定値に対応する巻取張力指令信号TS1がバイアス設定器43ならびにトルク信号発生部44にそれぞれ分岐入力されている。また、バイアス設定器43には、張力センサ21からの経糸張力信号T0のほか、後述する運転制御部60からのバイアス設定指令信号S1が入力される一方、その出力としての巻取運転用のバイアス設定値信号TS2をトルク信号発生部44に供給している。他方、トルク信号発生部44には、上記バイアス設定値信号TS2、巻取張力値信号TS1が入力されるほか、運転制御部60からの運転信号S2が分岐入力されるとともに、経糸張力信号T0ならびにバイアス設定指令信号S1も分岐入力されている。
【0023】
また、トルク指令部40には、バイアス設定動作時に補助モータ25に対するトルク指令値を出力するトルク指令回路65が付設されており、トルク指令回路65には、運転制御部60からのバイアス設定指令信号S1が分岐入力される一方、バイアス設定動作時のバイアス設定値TS4を設定する設定器64が接続されており、その出力としてのトルク指令信号SC4は、バイアス設定器43ならびにトルク信号発生部44に入力されている。
【0024】
図3は、トルク信号発生部44の内部ブロック図を示す。トルク信号発生部44は、主として補正部51、加算点57ならびに切換器58を有し、また補正部51には、比較器52、補正量信号発生器53、判別器56ならびに積算器55とを有してなる。比較器52には、巻取張力設定信号TS1と経糸張力信号T0が入力される一方、巻取張力設定値TS1に対する許容範囲の閾値が設定される設定器54aが接続されており、巻取張力設定値に対する許容範囲と経糸張力信号T0との比較結果である判別信号S3が補正量信号発生器53に供給されている。補正量信号発生器53には、判別信号S3の発生時に出力する補正量が設定される設定器54bが接続されるとともに、後述する判別器56からの判別信号S4が入力されており、補正量信号発生器53は、その出力である補正量信号SC1を判別信号S3に応じて発生させ、積算器55に供給する。積算器55は、入力される補正量信号SC1を積算し、その積算結果を信号SC2として、加算点57の一方の入力端子に供給する。また加算点57の他方の入力端子には、バイアス設定器43からのバイアス設定値TS2が入力されており、加算点57は、これら2つの加算結果、すなわちバイアス設定値TS2と信号SC2との加算結果を信号SC3として切換器58の一方の入力端子に供給する。また切換器58のもう一方の入力端子には、トルク指令回路65からの信号SC4が入力されており、切換器58は、入力されるバイアス設定指令S1に対応する信号をトルク指令値Tqとして電流発生器45に選択的に出力する。これに対し、判別器56には、バイアス設定値信号TS2が分岐入力されており、判別器56は、バイアス設定値TS2が正の値あるいは負の値のいずれであるかを判別し、判別結果に対応する信号S4を補正量信号発生器53に供給する。
【0025】
バイアス設定器43について、図4に示すように、主として演算器48と、ラッチ回路49とを有してなる。演算器48の入力端子には、巻取張力設定値信号TS1、トルク指令回路65からの信号SC4、ならびに経糸張力信号T0が入力されるとともに、その演算結果である信号ΔTは、ラッチ回路49に入力される。ラッチ回路49には、バイアス設定指令S1が入力されており、信号S1が入力されてから張力が安定されるまでの期間T1を経過したときに演算結果値ΔTを記憶し、その記憶値を継続的にバイアス設定値TS2として出力するようにされている。
【0026】
一方、補正部51には、クロック信号発生器59が付設される。クロック信号発生器59は、後述される運転信号S2の入力期間中、予め定められる制御周期で、クロック信号CKをオン・オフ出力し、これを補正量信号発生器53ならびに積算器55に供給する。
【0027】
これに対し、図2に示すように、運転制御部60には、初期設定ボタン61a、ならびに運転ボタン61b等の経糸巻取装置の操作ボタンが接続されており、押しボタン操作に対応する動作指令信号、すなわちバイアス設定指令信号S1ならびに運転信号S2をバイアス設定値の設定動作に必要な期間、ならびに経糸巻取装置が運転される期間にそれぞれ出力する。なお、運転制御部60には、それ以外にも、停止ボタン等の各種操作ボタン、糸切れセンサや毛羽検知センサなどの糸異常を検知するセンサや巻取装置の異常を検出するセンサなどが接続されており、運転制御部60は、操作ボタンからの指令信号入力時には、図示しない指令信号を出力して巻取装置を寸動あるいは逆転等の必要な操作をしたり、これらセンサから信号入力時には、運転信号S2をオフさせたりして巻取装置を停止させることができる。
【0028】
さて、作業者が運転ボタン61bを操作すると、運転制御部60は、運転信号S2をオン出力することにより、巻取制御部32では、速度指令信号v2を速度設定器33aに設定された高速運転用速度指令値に向けて徐々に増大出力し、その後維持する出力を行うことにより、巻取モータ26は加速されその後定速で回転されるようにして巻取運転が開始される。
【0029】
一方、トルク指令部40では、運転信号S2が入力されて巻取運転開始されると、運転開始当初は、巻取運転用に出力されるバイアス設定値TS2に対応して補助モータ25からトルクが発生される。経糸シート17とテークアップロール18とは接触されており、また、巻取張力設定値TS1(換言すればバイアス設定値TS2)が適切な範囲に設定される限り、経糸シート17とテークアップロール18との間にスリップが発生しない。このため、テークアップロール18は、そのロール周面の摩擦力を介してバイアス設定値TS2に対応するトルクを経糸シート17に作用させつつ、経糸シート17の走行方向に回転される。なお、補助モータ25について、供給される電流に対応してトルクを発生させるアクチュエータであればよく、例えば直流モータやトルクモータなどが考えられ、また、電流発生器との組合せによりモータに対するトルク制御を実現することも考えられ、トルクを発生させるための方法について具体的に問わない。
【0030】
またトルク指令部40は、巻取運転開始後、巻取張力設定値TS1に対する経糸張力T0に偏差が生じたとき、当初のバイアス設定値TS2に対する補正値SC2を増減させることにより、補助モータ25に対するトルク指令値Tqを変更して経糸張力を経時的に巻取張力設定値に近づけていく、以下の張力制御を遂行する。
【0031】
図3を参照するに、運転信号S2が入力されると、クロック信号発生器59は、予め定められる制御周期毎に補正量信号発生器53ならびに積算器55にクロック信号CKをパルス状に出力する。比較器52は、巻取張力設定値TS1ならびに設定器54aを介して定められる閾値とで決定される許容範囲と経糸張力とを常に比較し、経糸張力値T0が閾値範囲から逸脱したとき、その逸脱方向に対応する判別信号S3を出力する。このため、補正量信号発生器53は、クロック信号CKを受けるたびに、設定器54bに定められる補正量設定値に対応する補正量信号SC1を判別信号S4に対応させて出力することができる。
【0032】
巻取運転用のバイアス設定値TS2について、巻取張力設定値TS1と経糸張力T0との関係により、正の値に限らず負の値にも設定可能であり、換言すればテークアップロール18を経糸シート17の走行方向に抗する方向あるいは同一方向に作用力を作用させる設定が可能であるため、張力制御を行う際の補正量出力もそれに対応させて出力する必要がある。このため、判別器56は、バイアス設定値TS2が正の値あるいは負の値のいずれであるかを判別して判別信号S4を出力することにより、補正量信号発生器53は、設定された補正量を2つの判別信号S3および判別信号S4に従って、張力偏差を解消するように変換して、これを補正量信号SC1として積算器55に出力する。これを受ける積算器55は、クロック信号CKを受けるたびに、入力される補正量を積算し、この積算結果は加算点57に出力されることにより、トルク指令値Tqが補正される。
【0033】
一例として、クリールからの引出し張力よりも高い巻取張力設定値TS1が設定された場合、すなわちバイアス設定値TS2が正の値に設定された場合を想定する。経糸張力値T0が巻取張力に対する閾値範囲の下限を下回ったとき、補正量信号発生器53は、正の値の補正量信号SC1を出力する結果、積算器55の積算値は増加されて、トルク指令値Tqは、当初の巻取運転用のバイアス設定値TS2に対して経時的に増大されるように出力されていく。逆に、経糸張力値T0が巻取張力に対する閾値範囲の上限を上回ったとき、補正量信号発生器53は、負の値の補正量信号SC1を出力する結果、積算器55の積算値は減少されて、トルク指令値Tqは、当初の巻取運転用のバイアス設定値TS2に対して経時的に減少されるように出力されていく。このようにして、実際の経糸の総張力値T0すなわち巻取張力を設定された巻取張力設定値TS1に近づけるようにバイアス設定値TS2に対する補正量SC3が変更される経糸張力制御が行われる。このような張力制御を実行することにより、仮にクリール側からの引出し張力が給糸体の消費等にともない経時的に変化することがあっても、常に設定された巻取張力を維持することが可能になる。
【0034】
さて、ロットの終了等により、新たな糸種の経糸を使用する際、巻取運転に先立ち、給糸体や巻取ビームの交換を行うとともに、クリール側にテンサの付与張力を設定したり、経糸シートの走行速度(巻取速度)を設定するほか、新たな経糸の巻取のために巻取張力値が設定する、すなわちバイアス設定値の設定を行う必要が生じる。この設定作業に際し、従来のように、作業者が経糸張力を目視しながらバイアス設定値を設定する方法によれば、巻取られる経糸シートの長さも長くなり、この間に巻取られる経糸シートの張力が定常運転中の経糸張力値と異なることに起因して、ビーム割れ等の要因によりワープビームの品質が低下することになる。
【0035】
そこで、本件発明の特徴的な事項として、バイアス設定値の設定に際し、まずテークアップロール18の作用力が経糸シート17に対して所定の状態に設定する一方、巻取ビーム22を回転させて経糸の総張力T0を検出する第1の工程を実行し、次いで巻取張力設定値とバイアス設定値の設定のために仮設定されたバイアス設定値との加算結果に対して、バイアス設定値の設定時に検出された経糸の総張力を減算する演算結果を、巻取運転用のバイアス設定値として設定する第2の工程を実行する。以降、この具体的な構成を詳説する。
【0036】
まず、作業者が初期設定ボタン61aを押下すると、運転制御部60は、バイアス設定に必要な期間にわたり、バイアス設定指令信号S1を速度信号発生器35、バイアス設定器43、トルク信号発生部44の切換器58、ならびにトルク指令回路65に出力する。
【0037】
速度信号発生器35は、バイアス設定指令S1の入力期間にわたり、対応する速度設定器33bに設定された設定値に従って速度信号を出力し、他方、トルク信号発生部44の切換器58は、信号SC3の出力から信号SC4の出力に切り換える。このため、巻取モータ26は、低速に定められた対応する速度で回転され、経糸シートは対応する速度で引出され巻取ビームに巻取られていく。これに対し、設定器64に設定されるバイアス設定動作時のバイアス設定値TS4が信号SC4として切換器58を介して出力されるため、テークアップロール18には、補助モータ25を介して対応するトルクが与えられた状態で、巻取ビーム22に巻取られていく。このためテンションロール20には、クリール11からの経糸シートの引出し張力と、テークアップロール18からの作用力との合力が作用することになる。
【0038】
上記バイアス設定指令S1は、バイアス設定器43のラッチ回路49にも入力される。上段の演算器48は、巻取張力設定値TS1とバイアス設定値TS4に対応されるトルク指令値SC4との加算結果に対して、バイアス設定動作時に検出された経糸総張力T0の減算する演算を継続的に実行しており、ラッチ回路49は、信号S1が入力されてから張力が安定されるまでの期間T1を経過した時点で、入力されている演算結果を記憶するとともに、その値を継続的に巻取運転用のバイアス設定値TS2として出力することができる。
【0039】
ここで、バイアス設定値の設定について以降詳説する。図1に示される経糸巻取装置で、バイアス設定値の設定動作時に、巻取ビーム22が低速で回転しているときの検出される経糸張力値をTSA、推定されるクリールからの引出し張力値をTB、経糸シート17に対するテークアップロール18からの作用力の値(すなわち仮設定されるバイアス設定値)をTSCとしたとき、力のつりあいの関係から、TB+TSC=TSA…数式(1)が成り立つ。これに対し、定常巻取運転中に、巻取張力設定値をTRA、実際の巻取張力が設定値TRAを維持するときのテークアップロール18の作用力の値をTRCとすると、クリールからの引出し張力値TBは巻取速度に依存しないものと考えられることから、上記同様定常巻取運転中の力のつりあいの関係から、TB+TRC=TRA…数式(2)が成り立つ。数式(1)および数式(2)から引出し張力値TBを消去すると、TRC=TRA+TSC−TSA…数式(3)が得られる。このように導出される数式(3)により、定常巻取運転中における巻取張力設定値で巻取る際の最適なテークアップロール18の作用力の値TRCは、巻取張力設定値TRA(TS1)とバイアス設定動作時のバイアス設定値TSC(SC4)との加算結果に対する、バイアス設定動作時に検出された経糸張力値TSA(T0)の減算する演算結果により決定することができる。
【0040】
このようにして、バイアス設定指令S1の出力に伴い、経糸シート17はクリール11からの引出し張力とテークアップロール18からの作用力とを受けながら巻取ビーム22に巻取られていくため、テンションロール20には、これら2つの合力が作用する状態で経糸張力T0が検出される。張力が安定する期間T1に達したとき、定常巻取運転中の巻取張力設定値TS1と先のバイアス設定値の設定動作時のトルク指令値SC4との加算結果に対し検出された経糸張力T0を減算する演算を行い、この演算結果を巻取運転用のバイアス設定値信号TS2として決定し出力することができる。このようにして、巻取運転用のバイアス設定値TS2を自動的に決定するための一連の動作が実行される。なお、上記時点で検出される経糸の総張力値T0には、クリールからの引出し張力が含まれており、そのように設定される巻取運転用のバイアス設定値TS2には、クリールからの引出し張力ならびに巻取張力設定値TS1とが反映されているため、その後巻取運転が開始されたとしても、直ちに設定された巻取張力で巻取ることが可能な値にされている。従って、従来のように、経糸張力を監視しながら試行錯誤の上のバイアス設定値の設定作業を行わずに済むため、そのような設定作業の間に巻取られる経糸の量を節約でき、換言すれば経糸の廃棄量をより短くできるため、経糸をより有効に利用できる。
【0041】
さて、上記バイアス設定値の設定動作に際して、バイアス設定値の設定時に仮設定されるバイアス設定値TS4(トルク指令値SC4)について、具体的な設定値については問わないが、好ましくは抑制された値であることが好ましい。なぜなら、経糸の糸種によりテークアップロールの周面と経糸シートとの接触状態(摩擦力)が変わることにより、バイアス設定値とテークアップロール18からの実際の作用力との間にずれが生じたり、仮に設定値が過大であるとスリップが発生して巻取運転用のバイアス設定値が異常な値に決定されることがある。このため、上記仮設定されるバイアス設定値は、想定される値に対しこれ以下の値、例えば1/2以下の値にする、より好ましくは、ゼロまたはその近傍値に設定する。このような場合、テンションロール20には、クリール11からの経糸シートの引出し張力が主として作用することになり、上記したようなテークアップロールからの実際の作用力のズレに伴う異常な巻取運転用のバイアス設定値が設定されるという危険性を回避することができ、常に正確なバイアス設定値を決定することができる。
【0042】
ところで、巻取運転中、巻取運転用のバイアス設定値TS2に対応して補助モータ25から発生されるトルクのうち、幾らかはテークアップロール等の駆動のために費やされるため、テークアップロールからの実際に経糸に作用される作用力は、バイアス設定値TS2よりも小さくなることが考えられる。このため、上記決定されるバイアス設定値TS2について、テークアップロール駆動などに要する機械損失トルク(いわゆるメカロス)を補償するようにすることが望ましい。メカロスは、回転速度に対応して増大すると考えられ、経糸シートの走行速度に対応するメカロスが補償されたバイアス設定値を決定することがより好ましい。より具体的には、図2に点線で図示するように、バイアス設定器43には、テークアップロールの回転速度、換言すれば経糸シートの走行速度に対応するメカロス補償値を出力するメカロス補償器63が付設され、その出力は、図4に点線図示するように演算器48の前段に設けられる加算点47の一方の入力端子に供給される。このため、バイアス設定指令S1が発生され経糸シートが所定の速度で走行されたとき、演算器48は、上記演算結果に対しメカロス補償値TS3を加算した演算結果を出力し、ラッチ回路49はバイアス設定値TS2として出力することができる。しかし、このようなメカロス補償は、省略する実施形態も可能である。また、バイアス設定値を設定する際にメカロス補償する代わりに、経糸の走行速度に対応してメカロス補償器から出力される補償信号をバイアス設定値TS2の出力に連続的に加算するように構成してもよい。
【0043】
また、バイアス設定値の設定を行う際の巻取モータ26の回転速度について、上記例では低速としているが、安定した経糸張力を検出可能であれば必ずしも低速である必要はない。また一定の速度のほか経時的に増大あるいは減少される速度としてもよく、加速中あるいは減速中に検出した経糸の総張力をもとに巻取運転用のバイアス設定値を求めるようにしてもよい。より具体的には、図示しない加減速トルク補償器を上記メカロス補償器63と同様に設ける。加減速トルク補償器は、入力される速度指令信号V1を微分することにより加速度を求めるとともに、対応する加減速トルク補償値を演算器48の前段に設けられる加算点47の一方の入力端子に供給する。一方、巻取制御部32の速度信号発生器35には、バイアス設定時における経糸走行速度の加減速度をパラメータとして設定する図示しない設定器が接続される。このため、バイアス設定指令S1が発生されて巻取制御部が加減速度の設定値に従って速度指令信号v1を加速または減速させることにより経糸シートの走行速度を所定の加速度あるいは減速度で走行させる。一方、加減速トルク補償器では、経糸走行速度指令により求めた加速度に基づき、テークアップロール等の加速または減速に費やされるトルクを補償する加減速トルク補償値を出力するため、演算器48は、上記演算結果に対しメカロス補償値TS3を加算した演算結果を出力し、ラッチ回路49はバイアス設定値TS2として出力することができる。このように、経糸走行速度の加速あるいは減速中におけるテークアップロールの慣性力の影響を考慮して加減速トルクを補償することにより、前者のような一定速度状態のもとで算出される値と遜色のない(同程度の精度の)巻取運転用のバイアス設定値が得られる。しかし、このような加減速トルク補償は、省略した実施形態も可能である。
【0044】
上記した経糸巻取装置10では、新たなロット生産に際し、糸種に対応してクリール11上の各テンサ12の付与張力が設定されるとともに、巻取張力設定値TS1が決定される。巻取張力設定値TS1について、クリールからの引出し張力よりも高い値、あるいは逆に低い値が設定されたとしても、バイアス設定指令S1の出力にともない経糸シート17が巻取られている状態のクリールからの引出し張力に対応される経糸シートの総張力を検出し、上記した巻取張力設定値と経糸の総張力との減算を実行する結果、バイアス設定値TS2は正の値あるいは負の値として算出される。ちなみに、正のバイアス設定値であれば、補助モータ25は巻取張力を高めるべく糸走行方向に抗する方向(図1ではCW方向)にトルクを発生され、逆に負のバイアス設定値であれば糸走行方向と同じ方向(図1ではCCW方向)にトルクを発生する。
【0045】
上記した経糸巻取装置では、巻取運転用のバイアス設定値TS2を決定後巻取運転を開始し、その後経糸の総張力の検出値T0に応じてバイアス設定値TS2を補正して補助モータ25からの作用力を補正しているが、その補正部51の具体的な内部構成について、図示例に限らない。例えば、図3では積算器55(すなわち積分要素)を用い、経糸シートの張力変動に応じて補正値を経時的に増減させるように構成しているが、応答性を高めるために、比例や微分のいずれか要素を用いたり、これらを含む例えばPID制御器を用いることも考えられる。また、給糸体の巻径の減少に伴う引出し張力の変化が少ない場合、このような運転開始後のバイアス設定値を補正するための構成を省いた構成も考えられる。すなわち上記補正をせず、巻取運転用のバイアス設定値TS2に対応するトルクを補助モータ25より発生常にさせるように構成することも考えられる。
【0046】
上記した実施の形態について、以下変形することが考えられる。まず、バイアス設定値の決定、あるいは上記した巻取運転用のバイアス設定値TS2を経時的に補正する際に用いる経糸張力値について、検出値を直接用いるほか、振動等による誤設定やハンチングを防止するため平均値を用いるようにしてもよい。
【0047】
また、バイアス設定値の設定に際して実行される、経糸シートに対してテークアップロール18の作用力を作用させない(不作用にする)方法として、補助モータ25に対するトルク指令値Tqをゼロ出力(換言すればバイアス設定時用のバイアス設定値TS4をゼロに設定)するようにしているが、実質的に経糸シートに作用しない程度にトルク指令値Tqを抑制出力する(すなわちゼロ近傍の値とする)ようにしてもよい。また上記作用力の不作用を実現するための具体的な構成(内部ブロックの構成)について、例えば上段の指令回路から切り離すことによりゼロ出力を実現するようにしてもよく、図示例に限らず、種々考えられる。あるいは、補助モータ25とテークアップロール18との間に図示しない電磁クラッチを介装させ、クラッチを断状態にすることにより上記実現してもよい。上記の代わりに、テークアップロール18と経糸シート17との接触を軽減させることも考えられ、より具体的には、ガイドロール16a、16bをテークアップロール18から退避可能に設けることにより、経糸シート17とテークアップロール18とを非接触状態にする。一方、設定器64のバイアス設定値TS4をゼロ設定とすることにより、バイアス設定動作時のバイアス設定値の加算を実質的に行わないようにするか、あるいは演算器48が行う演算についてバイアス設定値TS4(トルク指令値SC4)の加算を省くことにより、巻取張力設定値から経糸の総張力を減算した値を巻取運転中のバイアス設定値として設定することにより実現することも可能である。なお、上記トルク指令値を電気的に切り離す手法や上記補助モータとの機械的連結を解く方法のように、バイアス設定時にも経糸とテークアップロールとが接触状態にある場合には、上記第1または第2の要旨と同様、上記経糸走行速度の加速あるいは減速時の上記加減速トルク補償や経糸走行速度に対応するメカロス補償を行うようにしてもよい。
【0048】
なお、上記した経糸巻取装置は、クリールから引出された経糸シートを巻取ビームに巻取るものであれば適用可能であり、所定長さの経糸シートを巻取る経糸整経機に限らず、糊付乾燥を行う経糸糊付装置にも適用可能であり、より具体的には、クリールから引出した経糸シートに糊付乾燥して経糸ビーム、あるいはセクショナルビームに巻き取る経糸糊付装置にも適用可能である。また、これら経糸巻取装置に対して、経糸シートとテークアップロールとの間にスリップが発生したことを検出し、警報信号を発生させる技術を併用すれば、スリップの発生を検出することにより適切な対応を行うことが可能になり、ワープビームの品質をより向上させることも可能になる。
【0049】
上記した制御装置30について、巻取制御部32、トルク指令部40,および運転制御部60をそれぞれ独立した回路で構成しているが、1つの回路で構成することも可能である。例えばマイコンおよびソフトウエアプログラムを用いて、これら一連の動作や制御、バイアス設定値の演算等を実現可能であることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
上記したように、本発明の第1の要旨によれば、経糸巻取装置の運転開始に先立ち、第1の工程を実行することにより、バイアス設定値を所定の値に仮設定する一方巻取ビームを回転させることにより、テンションロールには、クリールからの引出し張力とテークアップロールからの作用力との合力が作用する状態で経糸張力を検出することができ、第2の工程を実行することにより、巻取張力設定値と前記所定の値との加算結果から前記経糸の総張力を減算した値を前記巻取運転用のバイアス設定値として設定するため、そのように設定されるバイアス設定値は、クリールからの引出し張力ならびに巻取張力設定値とが反映されており、その後巻取運転が開始されたとしても、直ちに設定された巻取張力で巻取ることが可能な値にされる。従って、その後直ちに巻取運転が開始されたとしても上記バイアス設定値に伴うテークアップロールからの適正な作用力により、ほぼ巻取張力設定値に対応する巻取張力で経糸シートをビームに巻取ることができる。
【0051】
上記第2の要旨によれば、前記第1の要旨の発明をより具体的に実現することができる。しかも、従来作業者が行っていたバイアス設定値の設定作業が効率よく実行されるため、従来に比べ巻取張力が異なって巻取られることにより廃棄されていた長さを抑制でき、経糸シートをより有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の経糸巻取装置の全体を示す図である。
【図2】図1における制御装置の内部ブロック図である。
【図3】図2の制御装置におけるトルク指令部の内部ブロック図である。
【図4】図2の制御装置におけるバイアス設定器の内部ブロック図である。
【符号の説明】
10 経糸巻取装置
11 クリール
12 給糸体
13 テンサ
14 経糸
15a,15b,16a,16b ガイドロール
17 経糸シート
18 テークアップロール
20 テンションロール
21 張力センサ
22 巻取ビーム
25 補助モータ
26 巻取モータ
27 巻径センサ
28 速度検出器
30 制御装置
32 巻取制御部
33a 速度設定器
33b 速度設定器
35 速度信号発生器
36 巻径補正器
37 加算点
38 電流発生器
40 トルク指令部
42 巻取張力設定器
43 バイアス設定器
44 トルク信号発生部
45 電流発生器
48 演算器
49 ラッチ回路
51 補正部
52 比較器
53 補正量信号発生器
54a 設定器
54b 設定器
55 積算器
56 判別器
57 加算点
58 切換器
59 クロック信号発生器
60 運転制御部
61a 初期設定ボタン
61b 運転ボタン
63 メカロス補償器
64 設定器
65 トルク指令回路
ΔT 信号
CK クロック信号
S1 バイアス設定指令信号
S1 上記バイアス設定指令
S1 信号
S2 運転信号
S3,S4 判別信号
SC1 補正量信号
SC2 信号
SC4 信号
SC4 補正量
T0 経糸張力信号(経糸張力値)
T1 期間
TS1 巻取張力値信号(巻取張力設定値)
TS2 バイアス設定値信号(巻取運転用のバイアス設定値)
TS3 メカロス補償値
TS4 バイアス設定値信号(バイアス設定動作時のバイアス設定値)
Tq トルク指令値
d 巻径信号
s1 バイアス設定指令
v1 速度指令信号(速度指令値)
v2 速度指令信号(速度指令値)
v3 信号
v4 速度検出信号
Claims (9)
- 各給糸体毎にテンサを備えるクリールと、
テークアップロールと、
テークアップロールの下流側に設けられるテンションロールと、
巻取ビームを回転させる巻取制御部とを有してなり、
前記テンションロールには、張力センサが設けられ、
前記テークアップロールには、バイアス設定値に対応するトルクを発生させる補助モータが連結されており、
巻取運転中には、前記巻取制御部は巻取ビームを前記回転させ、巻取運転用のバイアス設定値に対応するトルクをテークアップロールに作用させることにより、クリールから引き出されテークアップロールおよびテンションロールを経由される複数の経糸を所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置において、
巻取運転の開始に先立ち、バイアス設定値を所定の値に仮設定する一方巻取ビームを回転させて前記張力センサにより経糸の総張力を検出する第1の工程と、
巻取張力設定値と前記所定の値との加算結果から前記経糸の総張力を減算した値を前記巻取運転用のバイアス設定値として設定する第2の工程とを実行することを特徴とする、経糸巻取装置のバイアス設定値設定方法。 - 前記所定の値は、ゼロまたはその近傍の値に設定されることを特徴とする、請求項1に記載の経糸巻取装置のバイアス設定値設定方法
- 各給糸体毎にテンサを備えるクリールと、
テークアップロールと、
テークアップロールの下流側に設けられるテンションロールと、
巻取ビームを回転させる巻取制御部とを有してなり、
前記テンションロールには、張力センサが設けられ、
前記テークアップロールには、バイアス設定値に対応するトルクを発生させる補助モータが連結されており、
巻取運転中には、前記巻取制御部は巻取ビームを前記回転させ、巻取運転用のバイアス設定値に対応するトルクをテークアップロールに作用させることにより、クリールから引き出されテークアップロールおよびテンションロールを経由される複数の経糸を所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置において、
巻取運転の開始に先立ち、経糸に対する前記テークアップロールの作用力が作用されない状態に設定する一方巻取ビームを回転させて前記張力センサにより経糸の総張力を検出する第1の工程と、
巻取張力設定値から前記経糸の総張力を減算した値を前記巻取運転用のバイアス設定値として設定する第2の工程とを実行することを特徴とする、経糸巻取装置のバイアス設定値設定方法。 - 各給糸体毎にテンサを備えるクリールと、
テークアップロールと、
テークアップロールの下流側に設けられるテンションロールと、
巻取ビームを回転させる巻取制御部とを有してなり、
前記テンションロールには、張力センサが設けられ、
前記テークアップロールには、バイアス設定値に対応するトルクを発生させる補助モータが連結されるとともに、前記補助モータと巻取運転用のバイアス設定値信号を出力するバイアス設定器とバイアス設定値に対応するトルク指令値を前記補助モータに出力する制御器とからトルク指令部を構成し、
巻取運転中には、前記巻取制御部は巻取ビームを前記回転させ、前記トルク指令部は巻取運転用のバイアス設定値に従ってトルク指令値を出力しこれに対応するトルクをテークアップロールに作用させることにより、クリールから引き出されテークアップロールならびにテンションロールを経由される複数の経糸を所望の巻取張力で巻取ビームに巻取る経糸巻取装置において、
前記バイアス設定器には、バイアス設定指令信号と前記張力センサにより検出された経糸張力信号とバイアス設定時に対応するバイアス設定値ならびに巻取張力設定値が入力されており、
前記バイアス設定指令信号の入力時には、前記制御器は前記バイアス設定時用のバイアス設定値に従ってトルク指令値を出力するとともに、前記巻取制御部は巻取ビームを回転させ、前記バイアス設定器は巻取張力設定値とバイアス設定時用のバイアス設定値との加算結果から前記張力センサからの経糸の総張力を減算した値を前記巻取運転用のバイアス設定値として決定し出力することを特徴とする、経糸巻取装置。 - 前記バイアス設定時用のバイアス設定値は、ゼロまたはその近傍の値に設定されることを特徴とする、請求項4に記載の経糸巻取装置。
- 前記バイアス設定器は、前記巻取張力設定値と前記バイアス設定時用のバイアス設定値との加算結果から前記経糸の総張力値を減算する演算器と、その演算結果を巻取運転用のバイアス設定値として決定して出力する出力手段とを含む、請求項4または5に記載の経糸巻取装置。
- 前記バイアス設定器には、経糸走行速度に対応するメカロス補正値が入力され、前記バイアス設定指令信号の入力時には、前記バイアス設定器は、前記演算結果にメカロス補正値を加算した演算結果を前記巻取運転用のバイアス設定値として決定し出力することを特徴とする、請求項4から6のいずれか1項に記載の経糸巻取装置。
- 前記巻取制御部には、経糸走行速度を加速または減速を行うためのパラメータが設定される一方、前記バイアス設定器には、経糸走行速度の加速または減速に対応する加減速トルク補償値が入力され、前記バイアス設定指令信号の入力時には、前記巻取制御部は前記定められるパラメータに従って巻取ビームを加速または減速回転させ、前記バイアス設定器は、前記演算結果に前記加速または減速に対応する加減速トルク補償値を加算した演算結果を前記巻取運転用のバイアス設定値として決定し出力することを特徴とする、請求項4から7のいずれか1項に記載の経糸巻取装置。
- 前記制御器には、前記巻取張力設定値および前記張力センサからの経糸張力信号が入力されるとともに、
前記制御器は、巻取張力設定値に対する張力偏差を解消するための補正値信号を出力する補正値信号発生器と、前記巻取運転用のバイアス設定値と前記補正値とを加算してこれを前記トルク指令値として出力する加算回路とを含み、
巻取運転中には、前記制御器は、前記決定された巻取運転用のバイアス指令値に対応するトルク指令値を、前記補正値信号発生器ならびに加算回路を介して巻取張力偏差を解消するように補正することを特徴とする、請求項4から8のいずれか1項に記載の経糸巻取装置。
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