JPH0716641Y2

JPH0716641Y2 - 収納容器

Info

Publication number: JPH0716641Y2
Application number: JP1992058116U
Authority: JP
Inventors: 起義山田
Original assignee: 起義山田
Priority date: 1992-08-19
Filing date: 1992-08-19
Publication date: 1995-04-19
Anticipated expiration: 2005-04-19
Also published as: JPH0620303U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、汚物等を収納する容器
で、詳しくは、上方に開口する容器本体に、当該容器本
体に対して上方から着脱自在に外嵌される筒状カバーを
設けて、前記容器本体内に差し入れた収納袋の開口周縁
部分を当該容器本体の外面と筒状カバーの内面との間で
保持するように構成するとともに、前記筒状カバーの開
口周縁部には蓋体を揺動開閉自在に枢着してある収納容
器に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の収納容器は、蓋体を備えた筒状
カバーを容器本体に外嵌するだけで、容器本体内に差し
入れた収納袋の開口周縁部分を保持することができるば
かりでなく、容器本体の外面に沿って折り返される収納
袋の開口周縁部分を筒状カバーで覆い隠すことができる
から、収納容器の外観意匠を向上することができる利点
がある。このような利点を有する収納容器において、従
来では、容器本体の外周面の下端に、当該容器本体に外
嵌された筒状カバーの下方への抜け出し移動を接当阻止
するフランジ部を、筒状カバーの外周面よりも外方に突
出する状態で形成するとともに、前記筒状カバーの内周
面と容器本体の外周面との相対向する部位に、前記筒状
カバーを容器本体に対して所定深さ位置にまで外嵌させ
たとき係合する環状係止溝と半球状の係止突起とを形成
していた（例えば、実開平３−８２３０２号公報）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来の収納容器では、
便所等の所定箇所に載置されていた収納容器を持ち運ぶ
際、容器本体に外嵌された筒状カバーを把持することに
なるため、当該筒状カバーを持ち上げたときの振動や被
収納物の重量等によって、前記筒状カバーの内周面と容
器本体の外周面との相対向面に形成された環状係止溝と
半球状の係止突起との係合が外れ、容器本体が筒状カバ
ーから抜け落ちて当該容器本体内に収納された汚物等の
被収納物が周囲に飛散する可能性がある。しかも、容器
本体に外嵌された筒状カバーを取り外す際、筒状カバー
の下端から外方に突出する小さな突出代のフランジ部を
指先等で押えながら、筒状カバーを上方に引き抜き操作
しなければならず、特に、収納容器を持ち上げた状態で
筒状カバーを取り外す場合には、フランジ部を底面側か
ら片手で把持しながら、他方の手で筒状カバーを上方に
引き抜き操作しなければならないため、筒状カバーの取
り外しに手間取り易く、また、収納容器全体が手元から
滑り落ち易い。また、実開昭６３−９０６０３号公報等
において開示されている取手構造を転用して、前記筒状
カバーの周壁と容器本体の周壁との相対向する部位に、
これら両者に亘って径方向で内外に貫通する取手用穴を
形成することが考えられるが、これによる場合では、筒
状カバーと容器本体との相対回動によって両取手用穴の
位置が円周方向でずれることがあり、その結果、指掛け
代が筒状カバーの厚みだけになるため、筒状カバーのみ
を持ち上げることになり、前述と同様に容器本体の筒状
カバーからの抜け落ちを招来する可能性がある。本考案
は、上述の実情に鑑みて為されたものであって、その目
的は、容器本体からの筒状カバーの取り外しを容易に行
うことができるとともに、収納容器を抜け落ちのない状
態で容易に持ち運ぶことができ、しかも、取手の取付け
強度面での設計の自由度を高めることができるばかりで
なく、収納容器を被収納物の投入に適した向き姿勢で壁
際に簡単に設置することのできる収納容器を提供する点
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本考案による収納容器では、上方に開口する容器
本体に、当該容器本体に対して上方から着脱自在に外嵌
される筒状カバーを設けて、前記容器本体内に差し入れ
た収納袋の開口周縁部分を当該容器本体の外面と前記筒
状カバーの内面との間で保持するように構成するととも
に、前記筒状カバーの開口周縁部には蓋体を揺動開閉自
在に枢着してある収納容器であって、前記容器本体と、
前記筒状カバーの外面側に突出位置する取手とを、繋ぎ
部を介して一体成形するとともに、前記筒状カバーのう
ち、前記蓋体の枢支位置に対して径方向で相対向する側
の周壁部分には、前記繋ぎ部に対して上方から係脱自在
に係合するスリットを形成してあることを特徴とするも
のであり、それによる作用・効果は次の通りである。

【０００５】

【作用】容器本体自体に筒状カバーのスリットを通して
外方に突出する取手を一体形成してあるから、便所等の
所定箇所に載置されていた収納容器を持ち運ぶ場合で
も、容器本体が抜け落ちることがなく、また、容器本体
に外嵌された筒状カバーを取り外す場合でも、取手を把
持した状態で筒状カバーを簡単に抜き出すことができ
る。しかも、容器本体と取手とを繋ぐ繋ぎ部に対して、
筒状カバーのスリットが上方から係脱自在に係合するか
ら、例えば、容器本体の下端部から筒状カバーの下方を
迂回する状態で取手を片持ち状に延出する場合に比し
て、前記繋ぎをスリットの長さ範囲内で大きくすること
が可能で、取手の取付け強度を任意に設定し易い。更
に、前記繋ぎ部と筒状カバーのスリットとの係合によっ
て、容器本体と筒状カバーとが相対回転することがない
から、取手と蓋体の枢着位置との位置関係が変化するこ
ともない。それ故に、収納容器を壁際に設置する際、筒
状カバーに設けられた蓋体の向き姿勢を考慮することな
く、取手を把持した状態で収納容器をそのまま壁側に移
動させるだけで、蓋体の枢着位置が壁際側に必ず位置す
ることになるため、当該蓋体を被収納物の投入が容易な
壁側に向かって開き揺動させることができる。

【０００６】

【考案の効果】従って、容器本体からの筒状カバーの取
り外しを容易に行うことができるとともに、収納容器を
抜け落ちのない状態で容易に持ち運ぶことができ、しか
も、取手の取付け強度面での設計の自由度を高めること
ができるばかりでなく、収納容器を壁際に設置する場合
でも、蓋体の向き姿勢に特別の注意を払うことなく、被
収納物の投入に適した向き姿勢で壁際に簡単に設置する
ことができる。

【０００７】また、本考案の第２請求項に記載したよう
に、前記スリットが形成されている筒状カバーの周壁部
分が、前記取手の指掛け部を除く部分が入り込む大きさ
の凹状に窪み形成されている場合には、筒状カバーの外
周面からの取手の突出代を小さくして、収納容器のコン
パクト化を図ることができるとともに、スリット形成箇
所の筒状カバーの周壁部分の強度を向上することができ
る。

【０００８】

【実施例】〔第１実施例〕図１乃至図３に示す合成樹脂製の収納容器は、上方に開
口する容器本体１と、当該容器本体１に対して上方から
着脱自在に外嵌される筒状カバー２と、前記容器本体１
の底部に着脱自在に外嵌係止される基台（容器本体１に
付設した部材の一例である）３、及び、前記筒状カバー
２の上部開口を開閉する蓋体４とからなり、前記容器本
体１内に差し入れた収納袋５の開口周縁部分を当該容器
本体１の外面と筒状カバー２の内面との間で挟み込み保
持するように構成してある。前記容器本体１は、有底円
筒体の周壁の一部を偏平面１ａに形成してなり、当該偏
平面１ａには、前記筒状カバー２に切欠き形成したスリ
ット２ａを通して当該筒状カバー２の外面側に突出する
取手６が一体成形されている。前記容器本体１の偏平面
１ａと取手６とは、筒状カバー２のスリット２ａが上方
から係脱自在に係合可能な繋ぎ部１Ａを介して一体成形
されている。前記筒状カバー２の周壁２ｂのうち、前記
スリット２ａが形成されている周壁部分２ｃは、取手６
の指掛部６ａを除く外側面６ｂと筒状カバー２の周壁２
ｂ外面とがほぼ同一円周面で連続するように、かつ、ス
リット形成箇所の強度が増大するように、取手６の指掛
部６ａを除く部分が入り込む大きさで平面視においてほ
ぼ半円状に窪み成形されている。また、前記筒状カバー
２の周壁２ｂの上部のうち、前記半円状の周壁部分２ｃ
から円周方向に１８０度偏位した部位には、前記蓋体４
の内面側に一体成形された一対の取付け片４ａを横軸芯
周りで揺動自在に取り付けるための凹部２ｄが形成され
ている。そして、前記半円状の周壁部分２ｃの上側窪み
空間は、前記蓋体４を開き操作するときの操作用窪みに
兼用構成されている。前記基台３は、前記容器本体１の
底部側に形成した小径部１ｂに外嵌する上側フランジ部
３ａと、安定接地可能な下側フランジ部３ｂ、及び、こ
れら両者３ａ，３ｂを繋ぐ周壁３ｃとから構成されてい
る。また、前記容器本体１の小径部１ｂの外面で、その
円周方向に所定間隔を隔てた４箇所には、当該容器本体
１の小径部１ｂに対して基台３を所定位置にまで外嵌さ
せたとき、前記基台３の上側フランジ部３ａに弾性的に
係合する小突起１ｃが夫々形成されているとともに、前
記基台３の上側フランジ部３ａの二箇所には、前記容器
本体１の小突起１ｃとの係合及び係合離脱時における上
側フランジ部３ａの直径方向への弾性変形を許容する切
欠き部３ｄが形成されている。

【０００９】〔第２実施例〕図４に示す収納容器は、前記筒状カバー２の下端部と容
器本体１の下端部との相対向する部位に、前記筒状カバ
ー２を容器本体１に対して所定位置にまで外嵌させたと
きに弾性的に係合する係合部７を形成したものである。
この係合部７は、前記筒状カバー２の内面に形成された
小突起７ａと容器本体１の外面に形成された凹部７ｂと
から構成されている。

【００１０】〔第３実施例〕図５に示す収納容器は、前記筒状カバー２の下端部と前
記基台３（容器本体１に付設した部材の一例である。）
との相対向する部位に、前記筒状カバー２を容器本体１
及び基台３に対して所定位置にまで外嵌させたときに弾
性的に係合する係合部７を形成したものである。この係
合部７は、前記筒状カバー２の内面に形成された小突起
７ａと基台３の外面に形成された凹部７ｂとから構成さ
れている。

【００１１】〔その他の実施例〕

【００１２】上述の実施例では、前記容器本体１及
び筒状カバー２を夫々円筒状に近い形状に形成したが、
この形状に限定されるものではなく、四角筒状や三角筒
状等に形成して実施することもできる。

【００１３】上述の第１実施例において、前記容器
本体１と基台３とを一体形成して実施してもよい。上述の第１実施例において、前記蓋体４の内面に、
消臭剤又は芳香剤を収納する収納部を設けて実施しても
よい。

【００１４】尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面と
の対照を便利にするために符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示す分解斜視図

【図２】組付時の斜視図

【図３】縦断面図

【図４】第２実施例を示す要部の断面図

【図５】第３実施例を示す要部の断面図

【符号の説明】

１容器本体１Ａ繋ぎ部２筒状カバー２ａスリット２ｃ周壁部分４蓋体５収納袋６取手６ａ指掛け部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上方に開口する容器本体（１）に、当該
容器本体（１）に対して上方から着脱自在に外嵌される
筒状カバー（２）を設けて、前記容器本体（１）内に差
し入れた収納袋（５）の開口周縁部分を当該容器本体
（１）の外面と前記筒状カバー（２）の内面との間で保
持するように構成するとともに、前記筒状カバー（２）
の開口周縁部には蓋体（４）を揺動開閉自在に枢着して
ある収納容器であって、前記容器本体（１）と、前記筒
状カバー（２）の外面側に突出位置する取手（６）と
を、繋ぎ部（１Ａ）を介して一体成形するとともに、前
記筒状カバー（２）のうち、前記蓋体（４）の枢支位置
に対して径方向で相対向する側の周壁部分（２ｃ）に
は、前記繋ぎ部（１Ａ）に対して上方から係脱自在に係
合するスリット（２ａ）を形成してある収納容器。
【請求項２】前記スリット（２ａ）が形成されている
筒状カバー（２）の周壁部分（２ｃ）は、前記取手
（６）の指掛け部（６ａ）を除く部分が入り込む大きさ
の凹状に窪み形成されている請求項１記載の収納容器。