JPH0523483Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、例えばクリーム状化粧品等を収納させ
るための、比較的小形のキヤツプ付き容器に係
る。

「従来の技術」 上記キヤツプ付き容器として、例えば実開昭60
−120938号公報の容器が知られている。該容器
は、胴部上端から肩部を介して口頸部を起立する
容器体と、上記口頸部外面へ嵌合させた内周壁を
頂壁中央部から、又肩部の外周部上面へ、下端面
を載置させた外周壁を頂壁外周部から、それぞれ
垂下するキヤツプとを有し、キヤツプ外周壁の左
右両部内面にそれぞれ屈曲部付きレバーの中間部
を枢着させ、それ等両レバーの一端を容器体肩部
の中間部上面に載置し、かつレバー他端を、レバ
ー枢着部分上方のキヤツプ外周壁上部に穿設した
透孔からキヤツプ外方へ突出して、それ等両レバ
ーの外方突出端部をキヤツプの外周壁内方側へ押
込むことで、レバーが枢着部を中心として回動
し、そのため上記肩部上面に接するレバーの一方
端部が肩部外方側へ摺動することでキヤツプが上
昇して上記内周壁が容器体口頸部から外れるよう
設けたものである。

「考案が解決しようとする課題」 上記従来例の容器は、レバーの他端部をキヤツ
プ外周壁の左右両部から外方へ突出するため、そ
れ等突出端部がキヤツプの外見を損ない、又その
突出端部をキヤツプ外周壁内方側へ押込むことで
キヤツプが容器体に対し上昇して外れるよう設け
ているから、その突出端部の端面が小さければ指
を痛め、その端面を大きくすることはキヤツプ外
見上好ましくない。更にレバーをキヤツプに枢着
するから、キヤツプ取外し状態でキヤツプに対し
てレバーがガタ付く欠点があつた。

本案は容器体上部の左右両部にそれぞれ外面お
よび上面開放の凹部を設けると共にそれ等凹部内
へ逆Ｌ字形状のレバーを枢着させ、これ等レバー
の垂下板下部を凹部内方側へ押込むことで容器体
口頸部に嵌合させたキヤツプを外すことが可能と
することで、上記従来例欠点を有しないキヤツプ
付き容器を提案するものである。

「課題を解決するための手段」 周壁２上端から肩部３を介して外面に第１係合
突条５を周設した口頸部４を起立する容器体１と
上記口頸部外面に頂壁１６外周から垂下する周壁
１７を嵌合させ、かつ該周壁内面に周設した第２
係合突条１８を上記第１係合突条５下面へ係合さ
せたキヤツプ１５とを有し、上記容器体肩部の左
右両部と該肩部下方の周壁部分とにかけて、外面
および上面開放の凹部６，６を穿設し、該凹部内
に水平板１２外端から垂下板１１を垂設する逆Ｌ
字形状のレバー部材１０，１０を嵌合させて、上
記水平板と垂下板とが形成する屈折部を凹部６の
上外方部へ枢着させ、上記垂下板よりも短かく形
成した水平板１２，１２の内端部上面へキヤツプ
周壁の下端面を載置させた。

「作用」 第１図の状態で、容器体口頸部の第１係合突条
５下面に、キヤツプ周壁の第２係合突条１８が係
合して、容器体口頂面はキヤツプ１５により閉塞
されている。該状態からレバー部材１０，１０の
垂下板１１，１１下端を凹部内方へ押すと、枢着
部を支点とする回動によりレバー部材の水平板１
２，１２先端がキヤツプ周壁１７の下端面を押上
げすることで、第２図が示すように上記第１，第
２係合突条５，１８の係合が外れてキヤツプが外
れる。キヤツプ嵌合の際は、口頸部外面にキヤツ
プ周壁が嵌合されるよう、キヤツプを押下げれば
よく、該押下げにより第２係合突条１８は第１係
合突条５を乗越えてその下面に係合し、かつキヤ
ツプ周壁１７下端面は、レバー部材水平板１２，
１２の先端部上面に接する。

「実施例」 容器体１は、底壁周縁から起立する周壁２上端
から、肩部３を介して口頸部４を起立させてお
り、その口頸部外周には第１係合突条５を周設さ
せている。該容器体肩部の左右両部と該肩部分下
方の周壁部分とにかけて、外面および上面開放の
凹部６，６を形成する。容器体１は一部材で形成
させてもよく、又図示例のように二部材で形成さ
せてもよい。図示例は、周壁上部を小外径にする
と共に、該小外径部外面に、上記凹部付きの短筒
状部材７を嵌着させて形成させている。該短筒状
部材の周壁８上端には容器体の肩部３を形成する
内向きフランジ９を付設させている。上記凹部
６，６内には、逆Ｌ字形状に形成されたレバー部
材１０，１０を枢着させている。該部材は、垂下
板１１上端から水平板１２を内方へ突出させたも
ので、垂下板は水平板よりも長く設けかつ垂下板
上端と水平板基端との連結部が形成する屈折部内
方には補強板１３，１３を設けて該補強板を凹部
６の側面にピン１４，１４で枢着させている。垂
下板１１外面は短筒状部材周壁８の外面とほぼ面
一であり、かつ水平板１２上面は上記内向きフラ
ンジ９上面と面一としている。

上記容器体の口頸部にはキヤツプ１５を嵌合さ
せている。該キヤツプは頂壁１６周縁から垂下す
る周壁１７内面に第２係合突条１８を有し、該第
２係合突条を、容器体口頸部の第１係合突条５下
面に係合させている。尚１９はパツキングで、該
パツキング外周から短筒を垂設させ、該短筒をキ
ヤツプ周壁内面に一体に嵌着されて該周壁の一部
をなす二重筒状リング１７ａ内へ嵌合させ、該パ
ツキングがキヤツプから外れないよう設けてい
る。該キヤツプ嵌合状態において、上記レバー部
材１０，１０の水平板１２，１２上面にキヤツプ
周壁１７の下端面が接し、垂下板１１，１１下端
部の内方押込みによつて、水平板がキヤツプ周壁
を押上げて既述第１，第２係合突条５，１８の係
合を外すよう設けてある。

「考案の効果」 本案は既述構成とするもので、容器体肩部の左
右両部と該肩部下方の周壁部分とにかけて、外面
および上面開放の凹部６，６を穿設して、該凹部
内へ水平板外端から垂下板を垂設する逆Ｌ字状の
レバー部材１０，１０を嵌合させて、その水平板
と垂下板とが形成する屈折部を凹部６，６の上外
方へ枢着させたから、レバー部材１０，１０が容
器体外方へ突出して容器体の外見を損なうことが
なく、又レバー部材の操作は垂下板１１，１１の
下部を押込むことで行うため、指を痛めるような
こともなく、垂下板１１よりも水平板１２を短か
くしてかつその水平板の内端部上面へキヤツプ周
壁１７の下端面を載置させたから、梃の原理で該
レバー部材操作でキヤツプ１５を容易に外すこと
が出来、又容器体にレバー部材を枢着したから、
レバー部材を有しないことでキヤツプを小形化、
しかも軽量化できてキヤツプの取扱いが容易とな
り、キヤツプ嵌合も容器体口頸部上方からの押下
げで行うことが出来るから、極めて容易かつ迅速
に行うことが出来る。更に容器体口頸部とキヤツ
プ周壁との係合は、口頸部外面とキヤツプ周壁の
内面に設けた係合突条で行うから、螺合の場合の
ように震動等によつてキヤツプが弛むことがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器の断面図、第２図はレバー部
材操作により容器体口頸部とキヤツプ周壁との係
合を外した状態での断面図、第３図は、第１図、
第２図の断面位置と異なる位置での半断面図、第
４図はその容器の斜視図である。 １……容器体、１５……キヤツプ、１０……レ
バー部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周壁２上端から肩部３を介して外面に第１係合
   突条５を周設した口頸部４を起立する容器体１
   と、上記口頸部外面に頂壁１６外周から垂下する
   周壁１７を嵌合させ、かつ該周壁内面に周設した
   第２係合突条１８を上記第１係合突条５下面へ係
   合させたキヤツプ１５とを有し、上記容器体肩部
   の左右両部と該肩部下方の周壁部分とにかけて、
   外面および上面開放の凹部６，６を穿設し、該凹
   部内に水平板１２外端から垂下板１１を垂設する
   逆Ｌ字形状のレバー部材１０，１０を嵌合させ
   て、上記水平板と垂下板とが形成する屈折部を凹
   部６の上外方部へ枢着させ、上記垂下板よりも短
   かく形成した水平板１２，１２の内端部上面へキ
   ヤツプ周壁の下端面を載置させたことを特徴とす
   るキヤツプ付き容器。