JPH033488Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はキヤツプ付きの容器に係る。

「従来の技術」 例えば実公昭54−11236号公報が示すキヤツプ
付き容器が知られている。該容器は、口頸部外周
に凹溝を周設した容器体と、その口頸部外面に嵌
合させたキヤツプと、上記凹溝内へ嵌合させた楕
円形リングの長径部左右両端から、キヤツプ周壁
の左右両部に穿設した透孔を通つて押込み棒を外
方へ突出させ、その両押込み棒外端を内方へ押す
と上記リングが円形状に弾性変形して、このとき
該リングが口頸部の凹溝内から離脱し、よつて容
器体口頸部からキヤツプを外すことが可能に設け
たものである。

「考案が解決しようとする課題」 上記従来例のキヤツプは、楕円形リングの長径
部両端から押込み棒を突出する、容器体口頸部へ
の着脱部材を、そのリングをキヤツプ内に位置さ
せかつ押込み棒をキヤツプ周壁の左右両部へ摺動
自在に貫通させて外方へ突出させているから、キ
ヤツプおよび容器体口頸部に対する楕円形リング
の位置がずれ易く、その他キヤツプ構造が複雑と
なり、部品数も多く、組立ても面倒であるため高
価となる欠点があつた。

本案はそれ等欠点を除去したものである。

「課題を解決するための手段」 胴部上端から肩部を介して円筒状口頸部２を起
立し、該口頸部の下部外周に第１係合突条３を周
設した容器体１と、上記口頸部外面に嵌合させた
弾性の楕円形状筒１４を、四角形状の第１頂壁１
３裏面から長径部を第１頂壁の左右側縁に向けて
垂設して、その下端短径部分内面に横設した第２
係合突条１５，１５を上記第１係合突条３下面へ
係合させ、第１頂壁の前後側縁から前壁１６と後
壁１７とを、かつ第１頂壁の左右側縁から可撓ヒ
ンジ１９，１９を介して下部外面に押釦２０，２
０を有する左右側壁２１，２１を、それぞれ垂設
する内キヤツプ１１と、上記内キヤツプ外面に嵌
着させた外キヤツプ２５とからなり、上記押釦２
０，２０を外キヤツプ周壁２７の左右両壁部に穿
設した窓孔２８，２８から外方へ、該押釦を外キ
ヤツプ周壁２７内方へ押込むことで左右両側壁２
１，２１下部が楕円形状筒１４の長径部分下部を
押圧して上記第１、第２係合突条３，１５の係合
を離脱させることが可能に突出させた。

「作用」 第２図、第３図が示す状態から、押釦２０，２
０をキヤツプ内方へ押込むと、該押釦を付設した
左右両側壁２１，２１が可撓ヒンジ１９，１９を
中心に揺動することで楕円形状筒１４の長径部分
下部を内方へ押込み、その楕円形状筒下端をほゞ
円形状に弾性変形させ、該弾性変形で容器体口頸
部の第１係合突条３下面から楕円形状筒１４の短
径部分内面に横設した第２係合突条１５，１５が
外れるから、該状態から内キヤツプ１１と外キヤ
ツプ２５とが形成するキヤツプ１０を口頸部２か
ら外すことが出来る。

閉蓋の際は口頸部上方からキヤツプを押下げれ
ばよく、すると上記第２係合突条１５が第１係合
突条３を乗り越えてその下面に係合する。

「実施例」 １は容器体で、該容器体は胴部上端から、肩部
を介して口頸部２を起立し、該口頸部の下部外面
に第１係合突条３を周設している。図示例では口
頸部３内へはノズル栓４を嵌着させている。該ノ
ズル栓は口頸部内へ嵌合させた筒部分上端に口頸
部の上端面へ係合させた外向きフランジ５を付設
し、かつ上記筒部分上端からテーパ状ノズルを起
立する。

キヤツプ１０は内キヤツプと外キヤツプとから
なり、内キヤツプ１１は上記ノズル栓４のノズル
孔内へ嵌合させた栓棒１２を四角形状の第１頂壁
１３の中央から垂設し、又その第１頂壁裏面から
上記口頸部外面に嵌合させた弾性の楕円形状筒１
４を垂下する。該筒はその長径部を第１頂壁の左
右側縁に、短径部を第１頂壁の前後に向けて設
け、短径部の下端内面には既述口頸部の第１係合
突条３下面に係合する第２係合突条１５，１５を
横設する。該第２係合突条は、楕円形状筒１４の
下方長径部分を内方へ押圧することでその筒部下
端がほゞ円形に変形して第１係合突条３から離脱
可能とするもので、図示のように前後短径部を長
径の、又左右長径部を短径の、それぞれ円弧状壁
としてこれ等を接続した花形状に形成するとよ
い。第１頂壁１３の前後側縁からは前壁１６と後
壁１７とを垂設し、それ等の下端外面には第３係
合突条１８，１８を横設している。又第１頂壁１
３の左右両側縁からは、可撓ヒンジ１９，１９を
介して下部外面に押釦２０，２０を付設した左右
側壁２１，２１を垂下する。

その左右側壁の下端には既述楕円形状筒の下方
長径部分押圧用の突部２２，２２を付設してい
る。

外キヤツプ２５は、内キヤツプ１１外面に嵌合
させる。該外キヤツプは第１頂壁１３上面へ重ね
た第２頂壁２６外周から周壁２７を垂下し、該周
壁の左右両壁部に窓孔２８，２８を穿設してこれ
等窓孔から既述押釦２０，２０を外方へ突出させ
ている。該突出長さは、その押釦内方押込みによ
つて、左右側壁２１，２１下部が楕円形状筒１４
の長径部分下部を押圧してほゞ円形にその筒下部
を弾性変形させ、該弾性変形で既述第１、第２係
合突条３，１５の係合が離脱可能に形成する。

周壁２７の前後両壁部の下部内面には、既述第
３係合突条１８，１８を嵌合させる溝２９，２９
を横設している。

「考案の効果」 本案は既述構成としたから、押釦２０，２０の
内方押込みにより楕円形状筒１４下部をほゞ円形
状に弾性変形させ、その筒下部の短径部分内面に
横設した第２係合突条１５，１５を容器体口頸部
の第１係合突条３から外してそのままキヤツプを
容器体口頸部から外すことが出来、又口頸部上方
からのキヤツプ押下げで上記第２係合突条１５，
１５を第１係合突条３下面へ係合させることが出
来るから、容器体口頸部に対するキヤツプの着脱
が極めて容易であり、又容器体口頸部外面に嵌合
させる楕円形状筒１４と、該筒下部をほゞ円形に
弾性変形させる押釦２０，２０付きの左右側壁２
１，２１とを、共に内キヤツプ１１の第１頂壁１
３から垂設したから、既述従来例の楕円形リング
付き着脱部材のように、キヤツプに対して楕円形
状筒が位置ずれして容器体口頸部に対するキヤツ
プの着脱が不便となるようなことは全くない。更
にキヤツプは、内キヤツプと外キヤツプとで形成
できるから、部材数が少なく、従つてキヤツプの
組立ても簡易となり、廉価に製作することが出来
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器に使用するキヤツプを、その
一部を切欠いて示す分解斜視図、第２図はその容
器を正面からみた半断面図、第３図は上方からみ
た半断面図である。 １……容器体、１１……内キヤツプ、２５……
外キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胴部上端から肩部を介して円筒状口頸部２を起
   立し、該口頸部の下部外周に第１係合突条３を周
   設した容器体１と、上記口頸部外面に嵌合させた
   弾性の楕円形状筒１４を、四角形状の第１頂壁１
   ３裏面から長径部を第１頂壁の左右側縁に向けて
   垂設して、その下端短径部分内面に横設した第２
   係合突条１５，１５を上記第１係合突条３下面へ
   係合させ、第１頂壁の前後側縁から前壁１６と後
   壁１７とを、かつ第１頂壁の左右側縁から可撓ヒ
   ンジ１９，１９を介して下部外面に押釦２０，２
   ０を有する左右側壁２１，２１を、それぞれ垂設
   する内キヤツプ１１と、上記内キヤツプ外面に嵌
   着させた外キヤツプ２５とからなり、上記押釦２
   ０，２０を外キヤツプ周壁２７の左右両壁部に穿
   設した窓孔２８，２８から外方へ、該押釦を外キ
   ヤツプ周壁２７内方へ押込むことで左右両側壁２
   １，２１下部が楕円形状筒１４の長径部分下部を
   押圧して上記第１、第２係合突条３，１５の係合
   を離脱させることが可能に突出させたことを特徴
   とするキヤツプ付き容器。