JPH0716566U - 小型モータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コネクタの位置決めが容易であると共に，構
成部材の共用が可能である小型モータを提供する。 【構成】 永久磁石を内周面に固着したケースと，この
ケースの開口部に嵌着されかつ１対の入力端子を前記ケ
ースの軸線と平行に外方に突設したケース蓋と，前記ケ
ース内に電機子を備えた回転子を回転自在に保持してな
る小型モータにおいて，給電用のコネクタを備えた給電
用基板をケースの軸線と交差するように入力端子に固着
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，音響機器，映像機器，自動車用電装機器等に使用される小型モータ に関するものであり，特に給電用コネクタを介して給電を行う小型モータに関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４は本考案の対象である小型モータの例を示す要部縦断面図である。図４に おいて，１はケースであり，例えば軟鉄のような金属材料により有底中空筒状に 形成され，内周面に例えばアークセグメント状の永久磁石２を固着する。ケース １内には，前記永久磁石２に対向する電機子３と整流子４とからなる回転子５を 介装し得るように構成する。次に６はケース蓋であり，例えば合成樹脂その他の 絶縁材料によって形成され，ケース１の開口部に嵌着される。

【０００３】 ７はブラシアームであり，導電性材料によって形成され，その先端部にブラシ を前記整流子４と摺動係合され得るように設けると共に，このブラシアーム７と 電気的に接続されてなる入力端子８と共にケース蓋６に設けられる。９，１０は 各々軸受であり，ケース１の底部とケース蓋６の中央部に固着され，回転子５を 構成する軸１１を回転自在に支持する。１３は油止めワッシャである。

【０００４】 上記の構成により，入力端子８からブラシアーム７およびブラシを介して，回 転子５を構成する整流子４を経由して電機子３に電流を供給することにより，ケ ース１の内周面に固着された永久磁石２によって形成されている磁界中に存在す る電機子３に回転力が付与され，回転子５を回転させることができ，出力側の軸 １１を介して外部機器（図示せず）を駆動することができる。

【０００５】 上記構成の小型モータの入力端子８に，コネクタを介して給電する構造のもの としては，例えば特開昭63−157639号，実開昭53−70305 号，同64−2562号公報 に記載の提案がなされている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

まず特開昭63−157639号公報に記載のものは，リード線を介してコネクタを接 続するものであるため，コネクタの位置が不定であり，給電用電源との接続作業 が煩雑であるという問題点がある。

【０００７】 次に実開昭53−70305 号，同64−2562号公報に記載のものは，小型モータの本 体にコネクタを固着した構成であるため，コネクタの位置決めが容易であるとい う利点がある反面において，小型モータの構成部材の仕様変更が必要であり，汎 用の小型モータをそのまま転用することができないという問題点がある。このた め製作に要するコストが高騰すると共に，組立作業が煩雑となるという問題点も 併存する。

【０００８】 本考案は，上記従来技術に存在する問題点を解決し，コネクタの位置決めが容 易であると共に，構成部材の共用が可能である小型モータを提供することを目的 とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために，本考案においては，永久磁石を内周面に固着した ケースと，このケースの開口部に嵌着されかつ１対の入力端子を前記ケースの軸 線と平行に外方に突設したケース蓋と，前記ケース内に電機子を備えた回転子を 回転自在に保持してなる小型モータにおいて， 給電用のコネクタを備えた給電用基板をケースの軸線と交差するように入力端 子に固着する，という技術的手段を採用した。

【００１０】

【作用】

上記の構成により，給電用コネクタの位置決めが容易となると共に，小型モー タの構成部材は汎用のものをそのまま使用できるため，組立作業もまた容易に行 い得るのである。

【００１１】

【実施例】

図１は本考案の実施例を示す構成説明図であり，同一部分は前記図４と同一の 参照符号で示す。図１において，２１は給電用基板であり，コネクタ２２を備え ，入力端子８ａ，８ｂに固着される。なお給電用基板２１は例えば合成樹脂等の 絶縁材料により，後述するような形状の平板状に形成されると共に，コネクタ端 子２３ａ，２３ｂと入力端子８ａ，８ｂとを各々接続すべき，例えばプリント配 線（図示せず）が設けられている。

【００１２】 図２は図１における給電用基板２１を示す説明図であり，（ａ）は平面，（ｂ ）は（ａ）におけるＡ方向矢視を示す。図２において給電用基板２１は平面への 投影形状を例えばかまぼこ形に形成し，前記図１における入力端子８ａ，８ｂへ の固着用の穴２４ａ，２４ｂを設ける。またコネクタ２２のコネクタ端子２３ａ ，２３ｂが挿通可能の穴（図示せず）を設け，コネクタ端子２３ａ，２３ｂ近傍 をはんだ付けすることにより，コネクタ２２を給電用基板２１に固着する。

【００１３】 穴２４ａ，２４ｂの近傍には，例えば導電性材料からなる箔を設けておき，入 力端子８ａ，８ｂ（図１参照）に給電用基板２１をはんだ付けによって固着した 場合に，前記プリント配線を介して，入力端子８ａとコネクタ端子２３ａ，およ び入力端子８ｂとコネクタ端子２３ｂとが各々導通可能となるように形成する。

【００１４】 上記の構成により，給電用基板２１を図１のように入力端子８ａ，８ｂに固着 することにより，コネクタ２２の位置が決定され，図２に示すＡ方向からの対を 形成すべき他のコネクタの着脱作業を容易に行い得るのである。従ってケース１ の向きを定めれば上記他のコネクタの着脱位置が決定されるから，作業性が向上 すると共に，上記着脱作業を専用治具若しくはロボット等によって実施すること ができるのである。

【００１５】 図３は本考案の他の実施例における要部拡大断面図であり，図２（ａ）におけ るＢ−Ｂ線断面に相当する。図３に示すように穴２４ａの入力端子８ａの幅方向 の内面をテーパ状に形成し，かつ入力端子８ａの幅寸法より若干小に形成してお けば，入力端子８ａに給電用基板２１を圧入するのみで，両者の固着を行うこと ができる。なお太線部分は例えば銅箔等を設けた導通面である。また上記の構成 は入力端子８ｂ側の穴２４ｂについても同様である。

【００１６】 本実施例においては，給電用基板２１をケース１の軸線と直交するように設け た例について記述したが，両者の交差角度が９０゜から若干ずれた角度であって も，コネクタ２２への他のコネクタの着脱に支障のない範囲内であればよい。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は，以上記述のような構成および作用であるから，コネクタを介して小 型モータと電源とを接続する作業が極めて容易となるのみならず，接続作業の機 械化，自動化が可能であり，接続作業の大幅な能率向上ができる。また小型モー タ構成部材の共用が可能となるため，製作コストの低減が可能となる。更にプリ ント配線を利用して，コンデンサ等のノイズ消去素子の接続も容易に行うことが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す構成説明図である。

【図２】図１における給電用基板２１を示す説明図であ
り，（ａ）は平面，（ｂ）は（ａ）におけるＡ方向矢視
を示す。

【図３】本考案の他の実施例における要部拡大断面図で
ある。

【図４】本考案の対象である小型モータの例を示す要部
縦断面図である。

【符号の説明】

１ ケース ８ａ，８ｂ 入力端子 ２１ 給電用基板 ２２ コネクタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 永久磁石（２）を内周面に固着したケー
   ス（１）と，このケース（１）の開口部に嵌着されかつ
   １対の入力端子（８ａ）（８ｂ）を前記ケース（１）の
   軸線と平行に外方に突設したケース蓋（６）と，前記ケ
   ース（１）内に電機子（３）を備えた回転子（５）を回
   転自在に保持してなる小型モータにおいて， 給電用のコネクタ（２２）を備えた給電用基板（２１）
   をケース（１）の軸線と交差するように入力端子（８
   ａ）（８ｂ）に固着したことを特徴とする小型モータ。