JP6809246B2 - モータ装置 - Google Patents

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本発明は、車両用のモータ装置に関し、特に、車両のウインドウを払拭するワイパブレードを揺動駆動するためのモータ装置に関する。
車載の電動装置には電磁ノイズ対策、いわゆるEMC(Electromagnetic Compatibility)対策が求められており、従来からワイパモータ装置にはAM帯、FM帯等のラジオノイズ対策が施されていた。近年では、車両通信や車両の自動運転へ対応するため、より高周波数の帯域(GHzの帯域)におけるEMC対策が求められてきている。また、車両のフロントガラスにフィルムアンテナが設置されるようになったことから、フロントガラスの近くに配置されるワイパモータ装置に対するEMC対策がより重要になってきている。
下記特許文献1には、樹脂製のカバーにインサート成形した金属製の板状のシールド部を用いて、ブラシの給電端子に接続されている接続端子から放射される電磁ノイズを低減する技術が開示されている。この特許文献1の図1には、シールド部が矩形板状の対向部と対向部から延出した接地部とからなり、接地部が回路基板のアース配線パターンに接続されることにより、対向部が捉えた電磁ノイズを接地部及びアース配線パターンを介してグランドへと伝達している。
また、特許文献1の図5には、変形例として、対向部から延出した延長部を介して接地部をハウジングに接続してアースするワイパモータ装置が開示されている。
さらに、特許文献1の図7には、別の変形例として、対向部にハウジングに接続される第1の接地部と回路基板のアースパターンに接続される第2の設置部とを設け、対向部で捉えた電磁ノイズをハウジングと回路基板のアースパターンの両方へ伝達するワイパモータ装置が開示されている。
特開2016−2787号公報
上記特許文献1に記載のワイパモータ装置では、対向部には1つの接地部しか設けられておらず、この接地部が回路基板のアースパターンに接続されているものの、対向部の接地が十分とはいえないために、すべての周波数帯に亘って電磁波ノイズの抑制効果を十分に発揮することが困難であった。また、対向部は、ブラシの給電端子に接続されている接続端子の上方に位置しているが、回路基板の各スイッチング素子を覆うまでの大きさは有しておらず、各スイッチング素子のスイッチングに伴う電磁ノイズを吸収することを意図したものではなかった。さらに、ハウジングにカバーを組み付ける際に、シールド部が位置決めに寄与することはなく、組み付けの容易化の観点からも改善の余地がある。
また、上記特許文献1の変形例のワイパモータ装置では、接地部をハウジングに接続してアースしているが、この接地部は1か所のみであり、上記と同様に対向部の接地が十分とはいえないために、すべての周波数帯に亘って電磁波ノイズの抑制効果を十分に発揮することが困難であった。さらに、ハウジングにカバーを組み付ける際に、シールド部が位置決めに寄与することがない点も、上記と同様であり、組み付けの容易化の観点からも改善の余地がある。
さらに、特許文献1の別の変形例のワイパモータ装置では、対向部にハウジングに接続される第1の接地部と回路基板のアースパターンに接続される第2の接地部とが1か所ずつ設けられているが、全ての周波数帯に亘って電磁波ノイズの抑制効果を十分に発揮することが困難であった。また、ハウジングにカバーを組み付ける際に、シールド部が位置決めに寄与することがない点も、上記と同様であり、組み付けの容易化の観点からも改善の余地がある。
そこで、本発明の目的は、シールド部材の構造を改善することにより、さらなる電磁ノイズの低減効果を奏すると共に、組み付けの容易化を実現したモータ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、直流モータに適したシールド部材を有するモータ装置を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、ワイパ装置の駆動に適したシールド部材を有するワイパモータ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成できる。すなわち、本発明の第1の態様のモータ装置は、
回転軸を有するモータ本体と、
前記回転軸の回転を制御する制御装置の一部を構成する回路基板と、
前記回路基板を収容するハウジングと、
前記回路基板と対向して配置された対向部と、前記対向部から延出され且つ接地された接地部と、を有するシールド部材と、
を備えたモータ装置において、
前記ハウジングには前記接地部が係合接触する溝部が設けられ、
前記モータ本体と前記回路基板とを電気的に接続する給電手段をさらに備え、前記対向部は前記給電手段と対向して配置され、
前記対向部の前記モータ本体側には一対の接地部が設けられており、
前記給電手段は前記一対の接地部の間に配置されていることを特徴とする。
本発明の第2の態様のモータ装置は、
回転軸を有するモータ本体と、
前記回転軸の回転を制御する制御装置の一部を構成する回路基板と、
前記回路基板を収容するハウジングと、
前記回路基板と対向して配置された対向部と、前記対向部から延出され且つ接地された接地部と、を有するシールド部材と、
を備えたモータ装置において、
前記ハウジングには前記接地部が係合接触する溝部が設けられ、
前記接地部は前記回路基板を介して接地され、
前記接地部は、前記ハウジングに接地される部位と前記対向部との間で、前記回路基板を介して接地されていることを特徴とする。
本発明の第3の態様のモータ装置は、第2の態様のモータ装置において、前記接地部の前記回路基板を介する接地には側面視Z形状の端子が用いられていることを特徴とする。
本発明の第4の態様のモータ装置は、第1〜3のいずれかの態様のモータ装置において、前記溝部には前記接地部が接触する傾斜面が設けられていることを特徴とする。
本発明の第5の態様のモータ装置は、第1〜4のいずれかの態様のモータ装置において、前記接地部は複数設けられていることを特徴とする。
本発明の第6の態様のモータ装置は、第1〜5のいずれかの態様のモータ装置において、
前記ハウジングに取付けられたカバーをさらに有し、
前記カバー及び前記シールド部材が一体に形成されていることを特徴とする。
本発明の第7の態様のモータ装置は、第1〜第6のいずれかの態様のモータ装置において、前記モータ本体が直流モータであることを特徴とする。
本発明の第8の態様のモータ装置は、第1〜第7のいずれかの態様のモータ装置において、前記モータ装置の出力軸はワイパ装置に接続されるものであることを特徴とする。
本発明の第1の態様のモータ装置によれば、ハウジングには接地部が係合接触する溝部が設けられているので、シールド部材の接地部をハウジングの溝部に係合接触することにより、シールド部材を確実にモータ装置のハウジングに接地することができるために、電磁ノイズの低減効果を向上することができる。また、シールド部材の接地部をハウジングの溝部に係合接触する構造であるため、組み付け時に接地部がハウジングの溝部にガイドされることにより、シールド部材を位置決めに用いることができる上に、接地部を回路基板に半田付けする必要がないので、組み付けの容易化を実現することができる。
また、電磁ノイズの発生源である給電手段に対向するようにシールド部材の対向部を配置しているので、電磁ノイズの低減効果をより向上させることができる。
さらに、電磁ノイズの発生源である給電手段に対向するようにシールド部材の対向部を配置したうえに、さらに、接続端子を挟むように接地部を一対設けているために、給電手段を介する電磁ノイズを確実にシールドすることができ、さらに、電磁ノイズの発生源の近傍でシールド部材をより確実に接地することができ、電磁ノイズの低減効果を向上することができる。
本発明の第2の態様のモータ装置によれば、ハウジングには接地部が係合接触する溝部が設けられているので、シールド部材の接地部をハウジングの溝部に係合接触することにより、シールド部材を確実にモータ装置のハウジングに接地することができるために、電磁ノイズの低減効果を向上することができる。また、シールド部材の接地部をハウジングの溝部に係合接触する構造であるため、組み付け時に接地部がハウジングの溝部にガイドされることにより、シールド部材を位置決めに用いることができる上に、接地部を回路基板に半田付けする必要がないので、組み付けの容易化を実現することができる。
また、ハウジングへの接地に加えて、さらに接地部が回路基板を介して接地されているので、より確実にシールド部材を接地することができ、電磁ノイズの低減効果をより向上することができる。
さらに、接地部がハウジングと回路基板との両方を介して接地されるため、シールド部材をより確実に接地することができ、電磁ノイズの低減効果をさらに向上することができる。
本発明の第3の態様のモータ装置によれば、接地部を回路基板に接続するために側面視Z形状の端子を用いているため、接続部を回路基板に半田付けする必要がなく、組み付けの容易化を実現することができる。
本発明の第4の態様のモータ装置によれば、溝部に傾斜面が設けられているため、接地部がこの傾斜面に圧接され、確実にシールド部材をハウジングに接地することができ、電磁ノイズの低減効果を向上することができると共に、組み付け時には接地部がハウジングの溝部にスムースにガイドされるため、より組み付けの容易化を実現することができる。
本発明の第5の態様のモータ装置によれば、接地部が複数設けられているので、シールド部材をハウジングに確実に接地することができ、電磁ノイズの低減効果の信頼性をより向上させることができる。
本発明の第6の態様のモータ装置によれば、シールド部材がカバーに一体に形成さられているために組立工数を少なくすることができる上、シールド部材を位置決めに用いることができるために組み付けの容易化を実現することができる。
本発明の第7の態様のモータ装置によれば、直流モータに適したシールド部材を有するモータ装置を提供することができる。
本発明の第8の態様のワイパモータ装置によれば、ワイパ装置の駆動に適したシールド部材を有するワイパモータ装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るモータ装置の外観斜視図である。 図1の分解斜視図である。 インサート部品をカバーの成形樹脂から取り出して描いたカバーの開口側の分解斜視図である。 インサート成形により図3のインサート部品が一体化された状態のカバーの開口側の斜視図である。 回路基板の表面の斜視図である。 Z形状端子の周囲の部分断面図である。 成形樹脂を取り除いて描いたシールド部材の第2接地部の周囲の部分斜視図である。 カバーの第1接地部周辺の拡大斜視図である。 ハウジングの溝部周辺の拡大斜視図である。 成形樹脂を取り除いて描いた第1接地部を溝部に組み付けた部分の拡大斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係るモータ装置を説明する。但し、以下に示す実施形態は本発明の技術思想を具体化するためのモータ装置を例示するものであって、本発明をこれらに特定するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
本発明の実施形態に係るモータ装置1について、図1〜10を参照して説明する。
まず、図1及び図2を用いて、本発明の実施形態に係るモータ装置の概略構成について説明する。なお、図1は本発明の実施形態に係るモータ装置の外観斜視図であり、図2は図1の分解斜視図である。
モータ装置1は、車両のワイパ装置4の駆動源として使用されている。モータ装置1は、正逆転可能に制御されるモータ本体10と、モータ本体10に接続され、ハウジング21に収納されている減速機構部20と、ハウジング21の開口側を覆い、ハウジング21との間に密閉空間を構成するカバー30と、密閉空間に配置される制御装置60と、密閉空間を減速機構部20側と制御装置60側とに仕切るセパレータ32とから構成されている。
減速機構部20のハウジング21の非開口側(図1の下側)には、出力軸27が突出している。出力軸27は、直接又はリンク機構を介して間接的に、先端に車両のウインドウガラスを払拭するワイパブレードが取り付けられたワイパアームに接続されている。ワイパ装置4は、モータ本体10により出力軸27が正逆転可能に駆動され、ワイパアームが揺動運動されることにより、ワイパブレードがウインドウガラス面の上反転位置と下反転位置との間を往復払拭されるように構成されている。
なお、実施形態では、モータ装置1を車両のワイパ装置4の駆動源として説明するが、本発明のモータ装置1の用途はワイパ装置4の駆動源に限るものではなく、広く一般の装置の駆動源として用いることができるものであり、例えば車両に搭載されるパワーシート、スライドドア、パワーウインドウ、サンルーフ等の用途にも適用可能である。
モータ本体10は直流モータとしてのブラシ付きモータで構成されている。モータ本体10は、ステータヨーク11を含むステータと、ステータと同心状でステータの内側に回転自在に支持されたロータ(図示省略)とから構成されている。ステータはモータ本体10の筐体としてのステータヨーク11を含み、ステータヨーク11は鉄等の磁性材料からなり、略有底円筒状に構成され、ステータヨーク11の円筒部の内周側には4極の永久磁石(図示省略)がN極とS極が周方向に交互に配列されるように設けられている。ロータの中心には丸棒状の回転軸が有底円筒状のステータヨーク11と同軸上に設けられている。ステータヨーク11の非開口側(底部側)には軸受が設けられており、回転軸の一端を回転可能に軸支している。回転軸の他端には後述するウォーム23が設けられている。ステータヨーク11の開口側には、ステータヨーク11の開口端から回転軸の軸線と直交方向外側に張り出したフランジ12が設けられており、このフランジ12はハウジング21に対してネジ等により固定されている。
ロータには、永久磁石の内周面と対向するようにアーマチャが設けられており、このアーマチャはコイルが巻回された複数極の磁極を有し、各磁極が永久磁石と対向している。また、ロータのステータヨーク11の開口側には、コイルに導通されるコミュテータが設けられており、後述するブラシホルダ41に支持された複数のブラシが摺接することにより、コイルに通電する構成となっている。
なお、実施形態では、モータ本体1を直流モータとしてのブラシ付モータで説明しているが、本発明のモータ本体1のモータの形式は、これに限定されず、例えばブラシレスモータ等、どのような形式のモータでも適用できる。
ハウジング21は、開口側に減速機構部20を収容し、モータ本体側に一体に形成されたブラシホルダ収容部44にブラシホルダ41を収容する有底箱状の形状をしており、材料は導電性金属、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金等の材料であり、例えばダイカスト成形等により形成されている。また、ハウジング21は、開口側とは反対側から出力軸27が挿通支持される出力軸孔(不図示)、モータ本体側と連通して回転軸が挿通される回転軸挿通孔38、及び、ブラシホルダ41の給電端子42部が挿通されるブラシホルダ挿通孔43を有している。なお、ハウジング21の材質はアルミニウムに限定されず、導電性金属であればどのような材質であっても構わない。この有底箱状の側壁は、モータ本体1側でフランジ12の高さと略同等の高さまで立ち上がっており、この側壁のモータ本体1側にブラシホルダ41を収容する凹状のブラシホルダ収容部44が設けられている。この側壁にはブラシホルダ41の給電端子42に対応する位置に、この給電端子42部を挿通するブラシホルダ挿通孔43が設けられている。給電端子42は雌プラグとして構成されており、後述の接続端子46のモータ側端子46Aの雄プラグが挿入される。
また、ハウジング21の開口側には、回路基板61を載置する載置部29及び周囲の縁部には雌ネジ22が設けられている。ここで、回路基板61は、例えばガラス樹脂基板であり、出力軸27の軸線方向を厚み方向とする、略矩形の板状に形成されており、制御装置60の一部を構成している。後述のように、回路基板61は、表面62には電界効果トランジスタ(以下、FETという。)等のパワー素子を実装し、裏面63にはマイクロコンピュータ64や磁気センサ65(図4参照)等の制御素子を実装しており、裏面63が載置部29に向くように配置されている。また、後述のように回路基板60はカバー30に固定されている。載置部29がFET等のパワー素子に対向して設けられていることにより、FET等のパワー素子で発生した熱をハウジング21へ伝導し、放熱することができる。回路基板61には、図示しない導電パターン部が設けられている。
ハウジング21のモータ本体1側の側壁における内側には、後述するシールド部材50の一対の第1接地部53を係合接触する一対の溝部25が、給電端子42を跨ぐように設けられている。また、後述のように、この一対の溝部25の給電端子側には、それぞれ傾斜面26が設けられており、傾斜面26には後述するシールド部材50の第1接地部53が接触する。
ハウジング21の開口側にはウォーム収容部及びウォームホイール収容部39が設けられており、それぞれモータ本体10の回転軸の他端に設けられたウォーム23及びウォームホイール24がそれぞれ収容されている。モータ本体10の回転軸の他端は、ハウジング21の回転軸挿通孔38を貫通した先端にウォーム23が設けられており、さらにウォーム23の先端はハウジング21に設けられた軸受により軸支されている。ウォーム23はウォームホイール24と噛み合っているので、モータ本体1の回転軸の回転は、ウォーム23及びウォームホイール24の作用によりウォーム減速されて、出力軸27から出力される。
ウォームホイール24のハウジング21の開口側の中心部であり、出力軸27の非出力側の端面には、後述する磁気センサ65により出力軸27の絶対回転角度を検出するために、センサマグネット28が磁性材料からなる固定プレート40によって取り付けられている。センサマグネット28は円盤状の形状であり、出力軸27と同心上に取り付けられており、例えば出力軸27の軸線方向から見て一方の半円をN極に他方の半円をS極に着磁されている。また、センサマグネット28と回路基板61との間には所定の間隙が設けられている。
カバー30は有底箱状で、例えば絶縁性の樹脂材料により射出成形等により形成されており、後述のように外部接続端子45、接続端子46及びシールド部材50が一体に取り付けられていると共に、周囲の縁部にはネジ孔37が設けられている。ハウジング21の開口側に、カバー30の開口側を被せることにより、両者の間で密閉空間を構成する。セパレータ32は、ハウジング21とカバー30により構成される密閉空間を、減速機構部20側と制御装置60側とに仕切るものであり、例えば樹脂材料により射出成形等を行うことにより形成されている。セパレータ32には、センサマグネット28を回路基板61上の磁気センサ65に臨ませるセンサマグネット用開孔34、ブラシホルダ41の給電端子42部を挿通する給電端子挿通孔35、及び、回路基板61を載置する載置部29を回路基板61側に露出状態で収容する載置部収容孔36が設けられている。
モータ装置1の組み付けは、まず、モータ本体10やウォーム23及びウォームホイール24等が取り付けられたハウジング21の開口側にセパレータ32を組付ける。具体的には、ハウジング21の開口側にセパレータ32を、ハウジング21の位置決め凹部48にセパレータの位置決め凸部33が挿通されるように重ねることで、センサマグネット用開孔34にセンサマグネット28を臨ませ、給電端子挿通孔35に給電端子42を挿通し、載置部収容孔36に載置部29が収容される。次に、後述のように予め開口側に回路基板61が取り付けらえたカバー30を、セパレータ32を挟み込むように、かつ、カバー30のネジ孔37がハウジング21の雌ネジ22と一致するようにハウジング21に重ね、最後に、雄ネジ31をカバー30のネジ孔37から挿入して、ハウジング21の雌ネジ22に螺合する。カバー30をハウジング21に重ねる際には、後述のように、カバー30に一体に取り付けらえたシールド部材50の第1接地部53が位置決めガイドとしても機能する。
<カバー30の構造>
次に、図3及び図4を用いてカバー30の構成について説明する。外部接続端子45、接続端子46及びシールド部材50は、カバー30にインサート成形することにより一体に取り付けられている。なお、図3は説明のためにインサート部品をカバー30の成形樹脂から取り出して描いたカバー30の開口側の分解斜視図であり、図4はインサート成形により図3のインサート部品が一体化された状態のカバー30の開口側の斜視図である。
カバー30は、例えば絶縁性の樹脂材料により射出成形等により形成されており、底面の周囲から開口側に向かって立ち上がった周壁を有する略箱形状を有している。カバー30の周壁におけるモータ本体10側とは略反対側の外側には、内部に外部接続端子45が配置されており、外部コネクタ(図示省略)が接続されるコネクタ部47が形成されている。
次に、インサート部品について詳しく説明する。
外部接続端子45は、導電金属板、例えば銅板に対してプレス成形等を行うことにより形成されており、一端部に車速センサや雨滴センサ等の電気信号の入出力や電源を供給するための外部コネクタ(図示省略)に接続される複数の端子45Bが設けられ、他端部に回路基板61に半田付けされる複数の端子45Aが設けられている。
接続端子46は、導電金属板、例えば銅板に対してプレス成形等を行うことにより形成されており、一端部にブラシホルダ41の給電端子42に接続されるモータ側端子46Aが設けられており、他端部に回路基板61に半田付けされる基板側端子46Bが設けられている。ここで、給電端子42及び接続端子46は、「給電手段」であり、モータ本体10と回路基板61とを電気的に接続している。
シールド部材50は、導電金属板、例えば銅板に対してプレス成形等を行うことにより形成されており、後述のように、給電端子42やスイッチング素子であるFETから放出される電磁ノイズを遮蔽するための部材である。シールド部材50には、給電端子42に対向する略L字形状の第1平面部51と、第1平面部51とは段差を有してカバー30の開口側の近くで、FET等のパワー素子に対向する略矩形状の第2平面部52とが同一の導電金属板にて形成されている。「対向部」は第1平面部51及び第2平面部52からなり、第1平面部51及び第2平面部52を合わせた形状は、カバー30の開口側から見て略矩形状である。
第1平面部51におけるモータ本体10側への突出部の端部からは、一対の第1接地部53がカバー30の開口側に折曲して立ち上げて設けられており、また、第1接地部53の近傍で、かつ、接続端子46のブラシホルダ41の給電端子42に接続されるモータ側端子46Aの近傍からは、一対のコンデンサ端子54がカバー30の開口側に折曲して立ち上げて設けられている。一対の第1接地部53は、後述のように、ハウジング21に設けられた溝部25に係合接触され、傾斜面26を介してハウジング21に導通されことにより接地される。なお、ハウジング21は、車両に対してボディーアースされている。
第1平面部51の第1接地部53とは反対側の端部で、外部接続端子45の近傍には、第2接地部57が、板面が階段状に屈曲してカバー30の開口側に立ち上げて設けられており、この階段状の1段目に後述する回路基板61に設けられたZ形状端子76に接続される基板接地部56が、この階段状の2段目にハウジング21に螺合する雄ネジ31に接続されるハウジング接地部55が設けられている。そして、第2接地部57は、基板接地部56により回路基板61に設けられたZ形状端子を介して回路基板61のアースパターンに導通させることにより接地されており、かつ、ハウジング接地部55により導電性の雄ネジ31を介してハウジングに導通されることにより接地されている。
図4に示されているように、外部接続端子45、接続端子46及びシールド部材50は、カバー30と共にインサート成形されており、その一部が成形樹脂からカバー30の開口側に突出するように、カバー30に一体に取り付けられている。すなわち、外部接続端子45の他端部に設けられている回路基板61に半田付けされる端子45A、接続端子46の一端部に設けられたブラシホルダ41の給電端子42に接続されるモータ側端子46A、接続端子46の他端部に設けられている回路基板61に半田付けされる基板側端子46B、シールド部材50の一対の第1接地部材53、及び、一対のコンデンサ端子54は、カバー30の成形樹脂から開口側に折曲して立ち上げられるように突出して設けられている。シールド部材50の第2接地部のうち、基板接地部56はカバー30の成形樹脂から露出しており、ハウジング接地部55はカバー30のネジ孔37に露出するように設けられている。また、外部接続端子45の一端部に設けられた外部コネクタに接続される複数の端子45Bは、コネクタ部47の中で、カバー30の成形樹脂から突出するように設けられている。ここで、シールド部材50と接続端子46との間は所定の間隔で隔てられ、成形樹脂により相互に絶縁されている。
カバー30の開口側には回路基板61が固定されている。カバー30の開口側には、回路基板61に向かって熱かしめ突起68及び固定突起69が突設されている。一方、回路基板61の外周部位には熱かしめ突起68を挿通する熱かしめ突起挿通孔66及び固定突起69を挿通する固定突起挿通孔67が設けられている。熱かしめ突起68及び固定突起69は、カバー30の非開口側においては大径となり、カバー30の開口側では小径となるように形成されている。熱かしめ突起挿通孔66の内径寸法は熱かしめ突起68の小径部より僅かに大きく設定され、また、固定突起挿通孔67の内径寸法は固定突起69の小径部より僅かに大きく設定されている。そのため、回路基板61に設けられた熱かしめ突起挿通孔66及び固定突起挿通孔67に、それぞれカバー30の開口側に突設された熱かしめ用突起68及び固定突起69を挿通した時、回路基板61は熱かしめ突起68及び固定突起69の大径部の端面に回路基板61の表面62が当接することにより、カバー30の底面に対して、回路基板61が位置決めされる。そして、この状態で、熱かしめ突起を熱かしめすることにより、カバー30の開口側に回路基板61が位置決めされた状態で固定される。
なお、実施形態では、回路基板61のカバー30への固着手段として熱かしめを用いる例を説明したが、本発明の回路基板61のカバー30への固着手段は熱かしめに限定されるものではなく、例えば圧入、スナップ結合、凹凸嵌合、ネジ留め、接着等、如何なる固着手段でも構わない。
<回路基板61の構造>
回路基板61の具体的構成を図5〜図7を用いて説明する。なお、図5は回路基板61の表面側の斜視図であり、図6はZ形状端子76の周囲の部分断面図を示し、図7は成形樹脂を取り除いて描いたシールド部材50の第2接地部57の周囲の部分斜視図である。
回路基板61の裏面63には、マイクロコンピュータ64や磁気センサ65が実装されており、これらがワイパ制御回路を構成している。ワイパ制御回路は、ワイパブレード3に減速機構部20等を介して接続されたモータ本体10を正逆転駆動する後述のワイパ駆動回路部71の制御を行う。磁気センサ65としては、例えばホールIC、磁気抵抗素子、ホール素子、MRセンサ等、どのような磁気検出素子を用いてもよい。磁気センサ65は、ウォームホイール24における出力軸27の非出力側の端面に取り付けられたセンサマグネット28に対向して設けられている。磁気センサ65によりセンサマグネット28の磁束の向きや強さの変化を検出し、センサマグネット28の回転角度を算出することにより、出力軸27の絶対角度位置、すなわちワイパブレード3の位置と移動方向を検出する。ワイパ制御回路では、出力軸27の絶対角度位置の信号に基づいてモータ本体10の正逆転制御を行う。
図5に示されているように、回路基板61の表面62には、ワイパ駆動回路部71を構成する複数の回路素子が実装されている。ワイパ駆動回路部71においては、Hブリッジを構成している4個のFET73を含む回路が、モータ本体10を駆動する。なお、回路基板61には、ワイパブレード3の位置と移動方向に応じて、車両のウインドウガラスに洗浄液を供給するウォッシャ装置のウォッシャポンプ(図示省略)を駆動するポンプ駆動回路部を集約して設けても良い。
図5及び図6に示されているように、回路基板61の表面62にはZ形状端子76が設けられている。Z形状端子76は、側面視がアルファベットの「Z」に似た形状をしており、下面側に下面端子部77、上面側に上面端子部78、及び、下面端子部77と上面端子部78とを接続し、上下方向に弾性を有する接続部79とから構成されている。
図6及び図7に示されているように、Z形状端子76は、下面端子部77が回路基板61のアースパターンに電気的に接続して固定されており、上面端子部78がカバー30にインサート成形されたシールド部材50の第2接地部57の基板接地部56に弾性的に当接されていることにより、シールド部材50を回路基板61のアースパターンに接地している。すなわち、第2接地部57とZ形状端子76との接合には、Z形状端子76の弾性(回路基板61とカバー30とを組付ける方向への弾性)を利用することができるので、半田付けが不要となる。
図7に示されているように、シールド部材50の第2接地部57は、Z形状端子76に接続している基板接地部56の先端側に、さらにハウジング21に接続するためのハウジング接地部55を有している。ハウジング接地部55にはネジ孔が設けられており、ハウジング21の雌ネジ22に対してカバー30のネジ孔37を雄ネジ31により螺合する際に、雄ネジ31によりハウジング接地部55を共締めする構成になっている。すなわち、シールド部材50の第2接地部57は、基板接地部56がZ形状端子76を介して回路基板61に接地されていると共に、ハウジング接地部55が雄ネジ31による共締めによりハウジング21に接地されており、しかも、基板接地部56のZ形状端子76への接合と、ハウジング接地部55のハウジング21への接合とのいずれの接合にも半田付けを行う必要がなくなる。なお、回路基板61には外部接続端子挿通孔81及び接続端子挿通孔82が設けられており(図5参照)、外部接続端子45の端子45Aは外部接続端子挿通孔81に挿通されて半田付けされ、また、接続端子46のモータ本体10と反対側の基板側端子46Bは接続端子挿通孔82に挿通されて半田付けされている。
<溝部25の構造>
次に、図8〜図10を用いて溝部25の構成について説明する。なお、図8はカバー30の第1接地部周辺の拡大斜視図、図9はハウジングの溝部周辺の拡大斜視図、図10は成形樹脂を取り除いて描いた第1接地部を溝部に組み付けた部分の拡大斜視図である。
図8に示されているように、カバー30のモータ本体10側の開口側には、シールド部材50の一対の第1接地部53、及び、シールド部材50の一対のコンデンサ端子54、並びに、一対の接続端子46のブラシホルダ41の一対の給電端子42に接続されるモータ側端子46Aが成形樹脂からカバー30の開口側に突出している。第1接地部53は、コンデンサ端子54及び接続端子46のモータ側端子46Aよりも、モータ本体10側に設けられている。また、モータ本体側から見ると、一番内側に一対の接続端子46のモータ側端子46Aが配置され、この外側に一対のコンデンサ端子54が配置され、さらに、一番外側に一対の第1接地部53が配置されている。コンデンサ端子54には、コンデンサ83の一方の端子が接続され、コンデンサ83の他方の端子は接続端子46の接続端子側コンデンサ端子に接続されている。カバー30がハウジング21に組み付けられた状態では、一対の第1接地部53はハウジング21の溝部25に挿入され(図10参照)、一対の接続端子46のモータ側端子46Aは一対の給電端子42に接続される。第1接地部53は、モータ本体10の回転軸の軸線に直交する方向に沿う方向が厚み方向に設定されており、厚み方向に弾性変形可能である。
図9に示されているように、ハウジング21のモータ本体10側の側壁の内側には、ブラシホルダ挿通孔43が形成されており、ここにブラシホルダ41の給電端子42部分がモータ本体10側からハウジング21側に挿通されている。一対の給電端子42は、雌コネクタとして構成されており、ハウジング21の開口側から、雄コネクタとして構成されている一対の接続端子46のモータ側端子46Aが挿入されることにより、両端子が接合される。
ブラシホルダ挿通孔43の両側のハウジング21の側壁には一対の溝部25が設けられている。溝部25は、ハウジング21の側壁の内側からモータ本体10側に向かってハウジング21の側壁をV字状に切り取った構造であり、ハウジング21の開口側から非開口側に向かうに従い狭くなっている。この溝部25は、給電端子42側に傾斜面26を有し、傾斜面26と対抗する面に対向面84を有し、傾斜面26と対向面84とが交わるハウジング21の非開口側に曲面状の底部86を有し、ハウジング21の側壁のモータ本体側の面に壁面85を有している。底部86の深さは、ハウジング21にカバー30が組み付けられたときに、第1接地部53の先端が底部86に接触しない寸法に設定されている。
傾斜面26はハウジング21の開口側から非開口側に向かうに従って給電端子42から離れる方向へ傾斜しており、傾斜面26の角度は出力軸27の軸線に対して45度以下の角度であることが好ましく、15度以下であることがより好ましく、2度以上10度以下であることがさらに好ましい。傾斜面26がハウジング21の開口側から非開口側に向かうに従い給電端子から離れる方向へ傾斜していることにより、ハウジング21にカバー30を組み付ける際に、第1接地部53の接続端子46側の面が傾斜面26に沿ってガイドされるため、第1接地部53と傾斜面26とを組み付けの際のガイド部として利用することができ、さらに、ハウジング21にカバー30に組み付けたときに、第1接地部53の先端が、傾斜面26に押し付けられるために、第1接地部53が平板状であっても確実に第1接地部53と傾斜面26とを電気的に接続することができる。さらに、傾斜面26の角度を適切に設定することにより、ハウジング21にカバー30に組み付けたときに、第1接地部53が、傾斜面26に押し付けられることにより厚み方向に傾斜するように弾性変形し、第1接地部53が傾斜面26に面接触するように設定することもできる。なお、傾斜面26が出力軸27の軸線に対して大きい角度であると、カバー30をハウジング21に組み付ける際の組付け抵抗となってしまい、組付け作業性が低下するため、上記角度に設定することが好ましい。
<実施形態の作用及び効果>
ワイパ制御回路は、ワイパブレード3に減速機構部20等を介して接続されたモータ本体10を正逆転駆動するワイパ駆動回路部71の制御を行い、ワイパ駆動回路部71においては、Hブリッジを構成している4個のFET73を含む回路がモータ本体10を正逆転駆動する。モータ本体10の回転軸の回転は、減速機構部20により減速されて出力軸27に出力され、出力軸27は直接又はリンク機構を介して間接的に接続されているワイパアーム2及びその先端に取り付けられたワイパブレード3を揺動駆動し、ワイパブレード3が車両のウインドウガラスを払拭する。
ワイパ駆動回路部71の出力電流は接続端子46を通して、ブラシホルダ41の給電端子42に導通し、ブラシホルダ41に支持されたブラシに給電される。モータ本体10ではブラシからロータのアーマチャのコイルに導通されるコミュテータに給電され、コイルの巻回されたロータの磁極と永久磁石からなるステータの磁極との吸引反発力により回転軸が回転する。ここで、ブラシがコミュテータに摺接することによって、給電端子から電磁ノイズが発生する。ブラシホルダ41はアルミニウム製のハウジング21に囲われているため電磁遮蔽されているが、給電端子42のハウジング21の開口側は樹脂製のカバー30で覆われているため、カバー30側からは電磁ノイズが放射されてしまう。そこで、カバー30に給電端子42から発生する電磁ノイズを遮蔽するために銅板からなるシールド部材50をカバー30にインサート成形し、シールド部材50を複数個所において接地している。これにより、シールド部材50で捉えた電磁ノイズを複数の接地部を介してグランドへと伝達している。
実施形態のモータ装置1では、シールド部材50の第1平面部51が給電端子42及び接続端子46に対向する部分を覆っているため、給電端子42及び接続端子46から発生する電磁ノイズをシールド部材50により確実に捉えることができる。しかも、シールド部材50の第1平面部51の給電端子42に対向する部分の近傍に一対の第1接地部53が設けられているので、シールド部材50の第1平面部51の給電端子42に対向する部分で捉えた電磁ノイズを確実にグランドへの伝達し、シールド部材50の電位を安定化することができるので、より電磁ノイズの低減効果が高い。
また、ハウジング21のモータ本体10側の側壁には、第1接地部53を挿入する溝部25が設けられ、この溝部25には傾斜面26が設けられている。これにより、ハウジング21にカバー30を組み付ける際に、第1接地部53の接続端子46側の面が傾斜面26に沿ってガイドされ、第1接地部53と傾斜面26とを組み付けの際の位置決めガイドとして利用することができるため、ハウジング21に対するカバー30の組み付けを容易かつ正確に行うことができる。
加えて、ハウジング21にカバー30を組み付けたときに、第1接地部53の先端が、傾斜面26に押し付けられるために、第1接地部53が平板状であっても確実に第1接地部53と傾斜面26とを電気的に接続することができる。これにより第1接地部に電気接続のための突起等を形成する必要がなく、第1接地部を単純な構造とすることができる。しかも、第1接地部53と傾斜面26とを電気的に接続するために、半田付けする必要がないため、組立工数を低減することができる。さらに、傾斜面26の角度を適切に設定することにより、ハウジング21にカバー30に組み付けたときに、第1接地部53が、傾斜面26に押し付けられることにより厚み方向に傾斜するように弾性変形し、第1接地部53が傾斜面26に面接触するように設定することもできるため、第1接地部53と傾斜面26との電気的接続をより安定化することができ、電磁ノイズの低減効果を向上することができる。
また、シールド部材50は、第1平面部51により給電端子42に対向するだけでなく、第2平面部52によりFET73の近傍に対向しているため、FET73のスイッチングに起因する電磁ノイズをも捉えることができ、より電磁ノイズの低減効果が高くなる。
さらに、シールド部材50には、第1接地部53と反対側の端部に第2接地部57を設けているため、シールド部材50における電位がより安定し、電磁ノイズの低減効果が向上することができる。しかも、第2接地部57は、基板接地部56がZ形状端子76を介して回路基板61に接地されていると共に、ハウジング接地部55が雄ネジによる共締めによりハウジング21に接地されているため、さらにシールド部材50の電位を安定させることができ、より電磁ノイズの低減効果を向上することができる。また、第2接地部57を介して回路基板61のアース配線パターンの電位とハウジング21のアース電位とが安定するため、電磁ノイズの低減効果をさらに向上することができる。さらに、シールド部材50の第2接地部57は、基板接地部56がZ形状端子76を介して回路基板61に接地されていると共に、ハウジング接地部55が雄ネジ31による共締めによりハウジング21に接地されているため、基板接地部56のZ形状端子76への接合と、ハウジング接地部55のハウジング21への接合とのいずれの接合にも半田付けを行う必要がないため、組立工数を低減することができる。
シールド部材50は、カバー30と共にインサート成形されているため、組立工数を低減することができ、かつ、ハウジング21へのカバー30の取り付けの際に、シールド部材50の第1接地部53を位置決めガイドとして利用することができるため、組み付けを容易かつ正確に行うことができる。さらに、シールド部材50以外のインサート部品、すなわち、外部接続端子45及び接続端子46も、カバー30と共にインサート成形することにより、組立工数をより低減することができる。
直流モータとしてのブラシ付モータにおいては、ブラシがコミュテータに摺接することによって、給電端子から電磁ノイズが発生するが、上記のような接地部を有するシールド部材50と接地部が係合接触する溝部25が設けられているハウジング21とを備えることによって、ブラシ付モータにおける電磁ノイズを効果的に低減することができる。また、近年では、車両のフロントガラスにフィルムアンテナが設置されるようになったことから、フロントガラスの近くに配置されるワイパモータ装置に対するEMC対策がより重要になってきているが、上記のような接地部を有するシールド部材50と接地部が係合接触する溝部25が設けられているハウジング21とを備えることによって、ワイパ駆動用のモータ装置1における電磁ノイズを効果的に低減することができる。
[変形例1]
実施形態の変形例1に係るモータ装置1について説明する。上記実施形態においては、シールド部材50、外部接続端子45及び接続端子46をカバー30と共にインサート成形した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、シールド部材50、外部接続端子45及び接続端子46の一部又は全てをインサート成形以外の方法、例えば、圧入、スナップ結合、凹凸嵌合、ネジ留め、接着、熱又は超音波による溶着等によりカバー30に固定してもよい。また、シールド部材50、外部接続端子45及び接続端子46の一部又は全てをカバー30と別体とすることもできる。この場合、シールド部材50、外部接続端子45及び接続端子46の一部又は全てをカバー30と一体とするか否かは、組立工数との兼ね合いで適宜決定すればよい。
[変形例2]
次に、実施形態の変形例2に係るモータ装置1について説明する。上記実施形態においては、シールド部材50の対向部が、回路基板61との距離が異なる第1平面部51及び第2平面部52からなるものを例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、シールド部材50の対向部が、回路基板61との距離が異なる3個以上の平面部からなるものでもよい。また、シールド部材50の対向部が、同一平面上に形成されているものでもよい。
また、本発明のシールド部材50の対向部のサイズ(面積)は図3に示したものに限定されない。例えば、回路基板61の全体を覆うものであってもよいし、給電端子42と接続端子46とFET73との全て又はいずれか1つ以上を覆うものであってもよい。
さらに、上記実施例においては、シールド部材50は単一の部材として構成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、シールド部材50が2個以上の部材から構成されていてもよく、この場合、シールド部材50を構成する各部材に接地部を設けることが望ましい。
[変形例3]
次に、実施形態の変形例3に係るモータ装置1について説明する。上記実施形態においては、シールド部材50に一対の第1接地部53及び第2接地部57を設ける例について説明したが、本発明はこれに限定されない。上記実施形態では接地部は3個設けられているが、例えば、接地部を4個以上設ける構成としてもよい。また、各接地部のアースの取り方は任意であり、例えば回路基板61のアースパターンに電気的に接続するものとハウジング21に電気的に接続するものとの両方またはいずれか一方とすることができる。
[変形例4]
さらに、実施形態の変形例4に係るモータ装置1について説明する。上記実施形態においては、一対の第1接地部53がカバー30から略出力軸27の軸線方向に突出している例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、一対の第1接地部53が出力軸27の軸線方向よりも接続端子46の反対側へ傾斜するように形成してもよいし、第1接地部53がシールド部材50の付け根と先端部との間の途中から傾斜角度が変化するように形成してもよい。この場合、ハウジング21の溝部25の傾斜面26の傾斜角度及び第1接地部53の傾斜角度を適宜設定することにより、傾斜面26の傾斜角度と第1接地部53の傾斜角度とを一致させることができ、傾斜面26に対して第1接地部53を確実に面接触させることができる。なお、上記実施形態と同様に、第1接地部53及び傾斜面26の配置を適切に設定しておく必要がある。さらに、所定の傾斜を有している対向面84に第1接地部53が接触するように構成することもできる。
1…モータ装置 2…ワイパアーム 3…ワイパブレード
10…モータ本体 11…ステータヨーク 12…フランジ
20…減速機構部 21…ハウジング 22…雌ネジ
23…ウォーム 24…ウォームホイール 25…溝部
26…傾斜面 27…出力軸 28…センサマグネット
29…載置部 30…カバー 31…雄ネジ
32…セパレータ 33…位置決め凸部 34…センサマグネット用開孔
35…給電端子挿通孔 36…載置部収容孔 37…ネジ孔
38…回転軸挿通孔 39…ウォームホイール収容部 40…固定プレート
41…ブラシホルダ 42…給電端子 43…ブラシホルダ挿通孔44…ブラシホルダ収容部 45…外部接続端子 46…接続端子
47…コネクタ部 48…位置決め凹部 50…シールド部材
51…第1平面部 52…第2平面部 53…第1接地部
54…コンデンサ端子 55…ハウジング接地部 56…基板接地部
57…第2接地部 60…制御装置 61…回路基板
62…表面 63…裏面 64…マイクロコンピュータ
65…磁気センサ 66…熱かしめ突起挿通孔 67…固定突起挿通孔
68…熱かしめ突起 69…固定突起 71…ワイパ駆動回路部
74…電解コンデンサ 76…Z形状端子 77…下面端子部
78…上面端子部 79…接続部 81…外部接続端子挿通孔
82…接続端子挿通孔 83…コンデンサ 84…対向面
85…壁面 86…底部

Claims (8)

  1. 回転軸を有するモータ本体と、
    前記回転軸の回転を制御する制御装置の一部を構成する回路基板と、
    前記回路基板を収容するハウジングと、
    前記回路基板と対向して配置された対向部と、前記対向部から延出され且つ接地された接地部と、を有するシールド部材と、
    を備えたモータ装置において、
    前記ハウジングには前記接地部が係合接触する溝部が設けられ、
    前記モータ本体と前記回路基板とを電気的に接続する給電手段をさらに備え、前記対向部は前記給電手段と対向して配置され、
    前記対向部の前記モータ本体側には一対の接地部が設けられており、
    前記給電手段は前記一対の接地部の間に配置されていることを特徴とするモータ装置。
  2. 回転軸を有するモータ本体と、
    前記回転軸の回転を制御する制御装置の一部を構成する回路基板と、
    前記回路基板を収容するハウジングと、
    前記回路基板と対向して配置された対向部と、前記対向部から延出され且つ接地された接地部と、を有するシールド部材と、
    を備えたモータ装置において、
    前記ハウジングには前記接地部が係合接触する溝部が設けられ、
    前記接地部は前記回路基板を介して接地され、
    前記接地部は、前記ハウジングに接地される部位と前記対向部との間で、前記回路基板を介して接地されていることを特徴とするモータ装置。
  3. 前記接地部の前記回路基板を介する接地には側面視Z形状の端子が用いられていることを特徴とする請求項に記載のモータ装置。
  4. 前記溝部には前記接地部が接触する傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ装置。
  5. 前記接地部は複数設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ装置。
  6. 前記ハウジングに取付けられたカバーをさらに有し、
    前記カバー及び前記シールド部材が一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のモータ装置
  7. 前記モータ本体が直流モータであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のモータ装置。
  8. 前記モータ装置の出力軸はワイパ装置に接続されるものであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のワイパモータ装置。
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