JPH07164596A - 押出しチューブ容器 - Google Patents

押出しチューブ容器

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JPH07164596A
JPH07164596A JP23595494A JP23595494A JPH07164596A JP H07164596 A JPH07164596 A JP H07164596A JP 23595494 A JP23595494 A JP 23595494A JP 23595494 A JP23595494 A JP 23595494A JP H07164596 A JPH07164596 A JP H07164596A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば練り歯磨きを収容した押出しチューブ
容器のように、水に接触し易いところで利用しても、容
器胴部を形成している積層材に吸湿による層間剥離がな
く、極めて優れた耐水性能を有するチューブ容器を提供
する。 【構成】 チューブ容器胴部が、ヒートシール性能を有
する合成樹脂層からなる最外層と、同じくヒートシール
性能を有する合成樹脂層からなる最内層と、該最外層と
最内層との間に位置する二軸延伸合成樹脂フィルム層か
らなる中間層とを具備し、しかも積層構成中には紙層が
存在していない積層材により、該積層材の最内層が内周
面層となるようにして成形されている押出しチューブ容
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、練り歯磨き、糊、練り
がらし等のペースト状物を収容する押出しチューブ容器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】練り歯磨き、糊、練りがらし等の流動〜
半流動性物質からなるペースト状物を収容する押出しチ
ューブ容器は、所定の物性を有する積層材で成形されて
いる容器胴部に別製の肩部と首部とを貼着した容体と、
首部に嵌着するキャップとからなる。
【0003】この押出しチューブ容器の容器胴部には、
押出しチューブ容器の必然の物性である腰の強さがなけ
ればならなく、容器胴部に成形する積層材中には、かか
る腰の強さを現出させる関係から剛性に優れた性質を有
する紙層が必須の構成層として積層されており、例えば 合成樹脂層/着色合成樹脂層/紙層/金属箔層/合成樹
脂層 からなる積層構成によるチューブ用積層材によって成形
した容器胴部が利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、前記した
押出しチューブ容器は、該チューブ容器の容器胴部に利
用されている積層材中に存在する紙層が極めて耐水性に
乏しいものであるため、チューブ容器胴部の貼り合わせ
部に露出している積層材端面の紙層部分から浸入する水
の影響で、積層材の層同士の間で層間剥離が生じ、包装
機能を維持し得なくなる欠点を有する。
【0005】このため、チューブ容器胴部の貼り合わせ
部に積層材の端面が露出することのないような端面処理
をしたチューブ容器胴部が提案されているが、このチュ
ーブ容器胴部を成形するためには、本来のチューブ容器
胴部の成形工程の前に積層材の端面処理のための工程が
必要であり、チューブ容器胴部の成形工程が煩雑にな
る。
【0006】これに対して本発明は、その積層構成中に
前述の紙層に代えて二軸延伸合成樹脂フィルム層からな
る中間層を具備することにより、耐水性能を有し、しか
も積層構成中に紙層を有するチューブ用積層材と全く同
様の剛性による腰の強さを有するチューブ容器胴部を具
備する押出しチューブ容器を提供する。
【0007】また、請求項2の発明では、美麗な印刷層
による意匠効果を有する積層材によるチューブ容器胴部
を具備する押出しチューブ容器を提供する。
【0008】さらに、請求項3の発明では、ガスバリヤ
ー性に対して優れた機能を有する積層材によるチューブ
容器胴部を具備する押出しチューブ容器を提供する。
【0009】さらにまた、請求項4の発明では、着色合
成樹脂層での隠蔽作用を有する積層材によるチューブ容
器胴部を具備する押出しチューブ容器を提供する。
【0010】また、請求項5の発明では、チューブ容器
胴部を成形する際の熱溶着工程が容易であり、接着強度
に優れた封緘部が得られる積層材によるチューブ容器胴
部を具備する押出しチューブ容器を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の構成
による本発明の押出しチューブ容器によって解決され
る。
【0012】すなわち本発明は、チューブ容器胴部が、
ヒートシール性能を有する合成樹脂層からなる最外層
と、同じくヒートシール性能を有する合成樹脂層からな
る最内層と、該最外層と最内層との間に位置する二軸延
伸合成樹脂フィルム層からなる中間層とを具備し、しか
も積層構成中には紙層が存在していない積層材により、
具体的には、合成樹脂層のみによる積層材、あるいは合
成樹脂層と金属箔層とによる積層材により、該積層材の
最内層が内周面層となるようにして成形されている押出
しチューブ容器からなる。
【0013】また本発明は、容器胴部を構成する積層材
の中間層が、印刷層を有する二軸延伸合成樹脂フィルム
層からなる押出しチューブ容器からなる。
【0014】さらに本発明は、容器胴部を構成する積層
材の中間層と最内層との間に、金属箔又はガスバリヤー
性合成樹脂層によるガスバリヤー層が存在している押出
しチューブ容器からなる。
【0015】さらにまた本発明は、容器胴部を構成する
積層材の中間層と最内層との間に、着色合成樹脂層から
なる隠蔽層が存在している押出しチューブ容器からな
る。
【0016】また本発明は、容器胴部を構成する積層材
の最外層と最内層とが同質の合成樹脂層である押出しチ
ューブ容器からなる。
【0017】本発明の押出しチューブ容器における容器
胴部を成形する積層材において、中間層に印刷層を有す
る二軸延伸合成樹脂フィルムを使用したものは、該中間
層をなす二軸延伸合成樹脂フィルム層が、表面の平滑性
に優れた性質を有する二軸延伸合成樹脂フィルムに印刷
を付したものからなるため、印刷性の良い、良好な意匠
効果が得られるだけでなく、複雑な絵柄を現出させ得る
特徴をも有する。
【0018】特に従来の押出しチューブ用積層材におけ
る印刷層は、中間層と最内層とを積層させたシートの中
間層の表面に印刷を施して印刷模様を現出させるか、あ
るいは積層材の表面に印刷を施すことによって印刷模様
を現出させるかしており、かかる方法による印刷層と比
較して、二軸延伸合成樹脂フィルムに印刷層を付したも
のは、良好な意匠効果や複雑な絵柄を現出させ得る顕著
な特性がある。
【0019】容器胴部を構成する積層材の中間層をなす
二軸延伸合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル等の
合成樹脂によるフィルムが利用される。
【0020】なお、印刷層を有する二軸延伸合成樹脂フ
ィルムを利用する場合の印刷層は、二軸延伸合成樹脂フ
ィルムの表面に付されていても、あるいは裏面に付され
ていてもよい。
【0021】印刷層が二軸延伸合成樹脂フィルムの表面
に付されている場合、すなわち積層材の最外層が積層さ
れる側に付されている場合には、二軸延伸合成樹脂フィ
ルムの裏面にベタ刷りの着色印刷層を形成することによ
り、中間層にも隠蔽性能を付与し得る。
【0022】また、容器胴部を構成する積層材における
ヒートシール性能を有する合成樹脂層からなる最外層
は、保護層の機能をも果たすものであり、中間層をなす
二軸延伸合成樹脂フィルムに印刷層が付されている場合
には、該印刷層を透視し得るように、最外層は透明〜半
透明に形成される。
【0023】容器胴部を構成する積層材における最外層
や最内層は、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル
酸共重合体、エチレンやプロピレンとカルボン酸化合物
との共重合体、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポ
リアクリルニトリル、ポリアミド等によって形成され
る。
【0024】最内層はチューブ容器内の内填物と接する
層であるため、チューブ容器内に収容する内填物が飲食
品の場合には、衛生性の観点からポリオレフィン樹脂層
からなる最内層が好適である。
【0025】本発明の押出しチューブ容器の容器胴部に
成形される積層材として、最外層と最内層とが同質の合
成樹脂層からなるものを使用するときには、容器胴部を
成形する際の熱溶着工程が極めて容易であり、容器胴部
の封緘部の接着強度が良好になる。
【0026】押出しチューブ容器の容器胴部に成形され
る積層材が、最外層と最内層との間に前述の中間層をな
す二軸延伸合成樹脂フィルム層以外に更に別の層を具備
する、すなわち、ガスバリヤー性を有する合成樹脂層や
金属箔によるガスバリヤー層をはじめ、隠蔽層である着
色合成樹脂層等を具備する場合には、これらの層は最外
層と中間層との間に存在していても、あるいは中間層と
最内層との間に存在していても、あるいは最外層と最内
層との間及び中間層と最内層との間の両者に亘って存在
していてもよい。
【0027】なお、中間層をなす二軸延伸合成樹脂フィ
ルム層が印刷層を有するものである場合には、金属箔や
隠蔽層は、中間層と最内層との間に位置することは勿論
である。
【0028】最外層と最内層とが同質の合成樹脂からな
る場合には、容器胴部の封緘部の接着強度が良好になる
ことは前記した通りであるが、同じく優れた接着強度が
得られるという理由で、容器胴部に接合する肩部や首部
も、最外層及び最内層と同質の合成樹脂で形成されてい
ることが好ましい。
【0029】以上の構成による本発明の押出しチューブ
用積層材は、各層間を接着剤で貼り合わせる、中間層と
なる二軸延伸合成樹脂フィルムに所定の各樹脂層を押出
しコーティングする、あるいは、接着剤を利用する貼り
合わせ工程と樹脂層を押出しコーティングする工程とを
併用する等して得られる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の押出しチューブ容器の具体的
な構成を実施例に基づいて説明する。
【0031】実施例1 厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムに、ポリウレタン系グラビアインキによる印刷層
を形成し、美麗な着色印刷層を有する二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを得た。
【0032】次いで、前記着色印刷層を有する二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける印刷面
に、ロールコート法にてイソシアネート系アンカーコー
ト剤を塗布した後、厚さ30μmの低密度ポリエチレン
層と、厚さ70μmの乳白色ポリエチレン層とを、順次
押出しコート法にて積層した。
【0033】続いて、乳白色ポリエチレン層面に、厚さ
30μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層を押出し
コートすると同時に、このエチレン−メタクリル酸共重
合体層面に厚さ10μmのアルミニウム箔を積層した。
【0034】さらに、このアルミニウム箔面に、厚さ5
0μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層と厚さ80
μmの低密度ポリエチレン層とを、順次押出しコーティ
ング法で積層した。
【0035】しかる後に、前記着色印刷層を有する二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける非印
刷面に、ロールコート法にてイソシアネート系アンカー
コート剤を塗布した後、厚さ30μmの低密度ポリエチ
レン層と、厚さ30μmの静電防止剤入り低密度ポリエ
チレン層とを、順次押出しコート法で積層し、押出しチ
ューブ用積層材を得た。
【0036】すなわち、厚さ30μmの静電防止剤入り
低密度ポリエチレン層からなる最外層と、裏面に着色印
刷層を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムによる中間層と、厚さ70μmの乳白色ポリエチレ
ン層による隠蔽層と、厚さ10μmのアルミニウム箔に
よるガスバリヤー層と、厚さ80μmの低密度ポリエチ
レン層による最内層とを具備する押出しチューブ用積層
材を得た。
【0037】次いで、この押出しチューブ用積層材を利
用して、厚さ80μmの低密度ポリエチレン層による最
内層を内周面層とするチューブ容器胴部を熱溶着法によ
り成形した。
【0038】このチューブ容器胴部は、従来の紙層を積
層構成中に存在させた積層材によるチューブ容器胴部と
同様の指触感を有し、腰の強いものになった。
【0039】また、このチューブ容器胴部には、二軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに付されている
美麗なグラビア印刷層による優れた意匠効果が得られ
た。
【0040】引き続いて、このチューブ容器胴部に肩部
と首部とを成形して接合することにより、本発明の実施
例品である押出しチューブ容器を得た。
【0041】
【発明の作用及び効果】本発明の押出しチューブ容器
は、該チューブ容器の容器胴部を形成している積層材中
に紙層の存在がなく、かつ、従来の押出しチューブ用積
層材において腰の強さを発現させるために必須、不可欠
とされていた紙層が奏する作用を、二軸延伸合成樹脂フ
ィルム層からなる中間層によって発現させている。
【0042】従って、本発明の押出しチューブ容器は、
例えば練り歯磨きを収容した押出しチューブ容器のよう
に、水に接触し易いところで利用しても、容器胴部を形
成している積層材に吸湿による層間剥離がなく、極めて
優れた耐水性能を有するチューブ容器になる。
【0043】また、本発明の押出しチューブ容器は、該
チューブ容器の容器胴部を形成している積層材に対して
剛性による腰の強さをもたらす二軸延伸合成樹脂フィル
ム層からなる中間層が存在しているため、従来の紙層を
具備する押出しチューブ用積層材を利用した容器胴部と
全く同様の指触感を有するチューブ容器になる。
【0044】さらに、本発明の押出しチューブ容器は、
該チューブ容器の容器胴部を形成している積層材が、中
間層をなす二軸延伸合成樹脂フィルムとして、印刷層が
付されている二軸延伸合成樹脂フィルムを利用したもの
の場合には、複雑なしかも美麗な印刷層による意匠効果
を有する容器胴部を有する押出しチューブ容器になる。
【0045】さらにまた、本発明の押出しチューブ容器
は、該チューブ容器の容器胴部を形成している積層材に
おける最外層と最内層とを同質の合成樹脂層のものにし
たときには、チューブ容器胴部を成形する際の熱溶着工
程が容易であり、接着強度に優れた封緘部による容器胴
部を有する押出しチューブ容器になる。
【0046】また、本発明の押出しチューブ容器は、該
チューブ容器の容器胴部を形成している積層材における
中間層と最内層との間に、着色合成樹脂層による隠蔽層
と、金属箔又はガスバリヤー性合成樹脂層によるガスバ
リヤー層とを積層してあるものの場合には、優れたガス
バリヤー性能と隠蔽性能とを奏する容器胴部を有するチ
ューブ容器になる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 押出しチューブ容器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、練り歯磨き、糊、練り
がらし等のペースト状物を収容する押出しチューブ容器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】練り歯磨き、糊、練りがらし等の流動〜
半流動性物質からなるペースト状物を収容する押出しチ
ューブ容器は、所定の物性を有する積層材で成形されて
いる容器胴部に別製の肩部と首部とを貼着した容器本体
と、首部に嵌着するキャップとからなる。
【0003】この押出しチューブ容器の容器胴部には、
押出しチューブ容器の必然の物性である腰の強さがなけ
ればならなく、容器胴部に成形する積層材中には、かか
る腰の強さを現出させる関係から剛性に優れた性質を有
する紙層が必須の構成層として積層されており、例えば 合成樹脂層/着色合成樹脂層/紙層/金属箔層/合成樹
脂層 からなる積層構成のチューブ用積層材によって成形した
容器胴部が利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、前記した
押出しチューブ容器は、該チューブ容器の容器胴部に利
用した積層材中に存在する紙層が極めて耐水性に乏しい
ものであるため、チューブ容器胴部の貼り合わせ部に露
出している積層材端面の紙層部分から浸入する水の影響
で、積層材の層同士の間で層間剥離が生じ、包装機能を
維持し得なくなる欠点を有する。
【0005】このため、チューブ容器胴部の貼り合わせ
部に積層材の端面が露出することのないような端面処理
をしたチューブ容器胴部が提案されているが、このチュ
ーブ容器胴部を成形するためには、本来のチューブ容器
胴部の成形工程の前に積層材の端面処理のための工程が
必要であり、チューブ容器胴部の成形工程が煩雑にな
る。
【0006】これに対して本発明は、その積層構成中に
前述の紙層に代えて二軸延伸合成樹脂フィルム層からな
る中間層を具備することにより、耐水性能を有し、しか
も積層構成中に紙層を有するチューブ用積層材と全く同
様の剛性による腰の強さを有するチューブ容器胴部の押
出しチューブ容器を提供する。
【0007】また本発明は、中間層と最内層との間に隠
蔽層とバリヤー層とを具備することにより、ガスバリヤ
ー性に対して優れた機能を有し、また隠蔽性を有するチ
ューブ容器胴部の押出しチューブ容器を提供する。
【0008】請求項2の発明では、美麗な印刷層による
意匠効果を有する積層材によるチューブ容器胴部を具備
する押出しチューブ容器を提供する。
【0009】さらに、請求項3の発明では、チューブ容
器胴部を成形する際の熱溶着工程が容易であり、接着強
度に優れた封緘部が得られる積層材によるチューブ容器
胴部を具備する押出しチューブ容器を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の構成
による本発明の押出しチューブ容器によって解決され
る。すなわち本発明は、チューブ容器胴部が、二軸延伸
合成樹脂フィルム層からなる中間層と、該中間層の外側
に積層されているヒートシール性能を有する合成樹脂層
からなる最外層と、中間層の内側に向かって順次積層さ
れている隠蔽層と、バリヤー層と、ヒートシール性能を
有する合成樹脂層からなる最内層との積層構成からな
り、しかも、隠蔽層とバリヤー層、及びバリヤー層と最
内層とが、いずれも酸コポリマーからなる樹脂層を介し
て接着されている積層材により、該積層材の最内層が内
周面層となるようにして成形されている押出しチューブ
容器からなる。
【0011】また本発明は、容器胴部を構成する積層材
の中間層が、印刷層を有する二軸延伸合成樹脂フィルム
層からなる押出しチューブ容器からなる。
【0012】さらに本発明は、容器胴部を構成する積層
材の最外層と最内層とが同質の合成樹脂層である押出し
チューブ容器からなる。
【0013】本発明の押出しチューブ容器における容器
胴部を成形する積層材として、中間層に印刷層を有する
二軸延伸合成樹脂フィルムを使用したものは、該中間層
をなす二軸延伸合成樹脂フィルム層が、表面の平滑性に
優れた性質を有する二軸延伸合成樹脂フィルムに印刷を
付したものからなるため、印刷性の良い、良好な意匠効
果が得られるだけでなく、複雑な絵柄を現出させ得る特
徴をも有する。
【0014】特に従来の押出しチューブ用積層材におけ
る印刷層は、中間層と最内層とを積層させたシートの中
間層の表面に印刷を施して印刷模様を現出させるか、あ
るいは積層材の表面に印刷を施すことによって印刷模様
を現出させるかしており、かかる方法による印刷層と比
較して、二軸延伸合成樹脂フィルムに印刷層を付したも
のは、良好な意匠効果や複雑な絵柄を現出させ得る顕著
な特性がある。
【0015】容器胴部を構成する積層材の中間層をなす
二軸延伸合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル等の
合成樹脂によるフィルムが利用される。
【0016】なお、印刷層を有する二軸延伸合成樹脂フ
ィルムを利用する場合の印刷層は、二軸延伸合成樹脂フ
ィルムの表面に付されていても、あるいは裏面に付され
ていてもよい。
【0017】印刷層が二軸延伸合成樹脂フィルムの表面
に付されている場合、すなわち、最外層が積層される側
に付されている場合には、二軸延伸合成樹脂フィルムの
裏面にベタ刷りの着色印刷層を形成することにより、中
間層にも隠蔽性能を付与し得る。
【0018】また、容器胴部を構成する積層材における
ヒートシール性能を有する合成樹脂層からなる最外層
は、保護層の機能をも果たすものであり、中間層をなす
二軸延伸合成樹脂フィルムに印刷層が付されている場合
には、該印刷層を透視し得るように、最外層は透明〜半
透明に形成される。
【0019】容器胴部を構成する積層材における最外層
や最内層は、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル
酸共重合体、エチレンやプロピレンとカルボン酸化合物
との共重合体、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポ
リアクリルニトリル、ポリアミド等によって形成され
る。
【0020】最内層はチューブ容器内の内填物と接する
層であるため、チューブ容器内に収容する内填物が飲食
品の場合には、衛生性の観点からポリオレフィン樹脂層
からなる最内層が好適である。
【0021】本発明の押出しチューブ容器の容器胴部に
成形される積層材として、最外層と最内層とが同質の合
成樹脂層からなるものを使用するときには、容器胴部を
成形する際の熱溶着工程が極めて容易であり、容器胴部
の封緘部の接着強度が良好になる。
【0022】押出しチューブ容器の容器胴部に成形され
る積層材におけるバリヤー層としては、ガスバリヤー性
を有する合成樹脂層や金属箔が使用され、隠蔽層として
は、着色合成樹脂層が使用される。
【0023】隠蔽層とバリヤー層との間、及びバリヤー
層と最内層との間の接着剤層となる酸コポリマーからな
る樹脂層は、例えば、EMAA(エチレン−メタクリル
酸共重合体)、EAA(エチレン−アクリル酸共重合
体)、アイオノマー等で形成される。
【0024】最外層と最内層とが同質の合成樹脂からな
る場合には、容器胴部の封緘部の接着強度が良好になる
ことは前記した通りであるが、同じく優れた接着強度が
得られるという理由で、容器胴部に接合する肩部や首部
も、最外層及び最内層と同質の合成樹脂で形成されてい
ることが好ましい。
【0025】以上の構成による本発明の押出しチューブ
容器の容器胴部に成形される積層材は、各層間を接着剤
で貼り合わせる、中間層となる二軸延伸合成樹脂フィル
ムに所定の各樹脂層を押出しコーティングする、あるい
は、接着剤を利用する貼り合わせ工程と樹脂層を押出し
コーティングする工程とを併用する等して得られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の押出しチューブ容器の具体的
な構成を実施例に基づいて説明する。
【0027】実施例1 厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムに、ポリウレタン系グラビアインキによる印刷層
を形成し、美麗な着色印刷層を有する二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを得た。
【0028】次いで、前記着色印刷層を有する二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける印刷面
に、ロールコート法にてイソシアネート系アンカーコー
ト剤を塗布した後、厚さ30μmの低密度ポリエチレン
層と、厚さ70μmの乳白色ポリエチレン層とを、順次
押出しコート法にて積層した。
【0029】続いて、乳白色ポリエチレン層面に、厚さ
30μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層を押出し
コートすると同時に、このエチレン−メタクリル酸共重
合体層面に厚さ10μmのアルミニウム箔を積層した。
【0030】さらに、このアルミニウム箔面に、厚さ5
0μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層と厚さ80
μmの低密度ポリエチレン層とを、順次押出しコーティ
ング法で積層した。
【0031】しかる後に、前記着色印刷層を有する二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける非印
刷面に、ロールコート法にてイソシアネート系アンカー
コート剤を塗布した後、厚さ30μmの低密度ポリエチ
レン層と、厚さ30μmの静電防止剤入り低密度ポリエ
チレン層とを、順次押出しコート法で積層し、押出しチ
ューブ用積層材を得た。
【0032】すなわち、厚さ30μmの静電防止剤入り
低密度ポリエチレン層からなる最外層と、裏面に着色印
刷層を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムによる中間層と、厚さ70μmの乳白色ポリエチレ
ン層による隠蔽層と、厚さ10μmのアルミニウム箔に
よるガスバリヤー層と、厚さ80μmの低密度ポリエチ
レン層による最内層とからなる押出しチューブ用積層材
を得た。
【0033】次いで、この押出しチューブ用積層材を利
用して、厚さ80μmの低密度ポリエチレン層による最
内層を内周面層とするチューブ容器胴部を熱溶着法によ
り成形した。
【0034】このチューブ容器胴部は、従来の紙層を積
層構成中に存在させた積層材によるチューブ容器胴部と
同様の指触感を有し、腰の強いものになった。
【0035】また、このチューブ容器胴部には、二軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに付されている
美麗なグラビア印刷層による優れた意匠効果が得られ
た。
【0036】引き続いて、このチューブ容器胴部に肩部
と首部とを成形して接合することにより、本発明の実施
例品である押出しチューブ容器を得た。
【0037】
【発明の作用及び効果】本発明の押出しチューブ容器
は、該チューブ容器の容器胴部を形成している積層材中
に紙層の存在がなく、かつ、従来の押出しチューブ用積
層材において腰の強さを発現させるために必須、不可欠
とされていた紙層が奏する作用を、二軸延伸合成樹脂フ
ィルム層からなる中間層によって発現させている。
【0038】従って、本発明の押出しチューブ容器は、
例えば練り歯磨きを収容した押出しチューブ容器のよう
に、水に接触し易いところで利用しても、容器胴部を形
成している積層材に吸湿による層間剥離がなく、極めて
優れた耐水性能を有するチューブ容器になる。
【0039】また、本発明の押出しチューブ容器は、該
チューブ容器の容器胴部を形成している積層材に対して
剛性による腰の強さをもたらす二軸延伸合成樹脂フィル
ム層からなる中間層が存在しているため、従来の紙層を
具備する押出しチューブ用積層材を利用した容器胴部と
全く同様の指触感を有するチューブ容器になる。
【0040】また、本発明の押出しチューブ容器は、該
チューブ容器の容器胴部を形成している積層材における
中間層と最内層との間に、着色合成樹脂層による隠蔽層
と、金属箔又はガスバリヤー性合成樹脂層によるバリヤ
ー層とを積層してあるので、ガスバリヤー性能と隠蔽性
能とにおいても優れた作用を奏するチューブ容器にな
る。
【0041】さらに、本発明の押出しチューブ容器は、
該チューブ容器の容器胴部を形成している積層材の中間
層をなす二軸延伸合成樹脂フィルムが、印刷層が付され
ている二軸延伸合成樹脂フィルムからなる場合には、複
雑なしかも美麗な印刷層による意匠効果を有する容器胴
部を有する押出しチューブ容器になる。
【0042】さらにまた、本発明の押出しチューブ容器
は、該チューブ容器の容器胴部を形成している積層材に
おける最外層と最内層とが同質の合成樹脂層からなるも
のの場合には、チューブ容器胴部を成形する際の熱溶着
工程が容易であり、封緘部の接着強度に優れた容器胴部
を具備する押出しチューブ容器になる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブ容器胴部が、ヒートシール性
    能を有する合成樹脂層からなる最外層と、同じくヒート
    シール性能を有する合成樹脂層からなる最内層と、該最
    外層と最内層との間に位置する二軸延伸合成樹脂フィル
    ム層からなる中間層とを具備し、しかも積層構成中には
    紙層が存在していない積層材により、該積層材の最内層
    が内周面層となるようにして成形されていることを特徴
    とする押出しチューブ容器。
  2. 【請求項2】 積層材の中間層が、印刷層を有する二
    軸延伸合成樹脂フィルム層からなる請求項1に記載の押
    出しチューブ容器。
  3. 【請求項3】 積層材の中間層と最内層との間に、金
    属箔又はガスバリヤー性合成樹脂層によるガスバリヤー
    層が存在している請求項1又は請求項2に記載の押出し
    チューブ容器。
  4. 【請求項4】 積層材の中間層と最内層との間に、着
    色合成樹脂層からなる隠蔽層が存在している請求項1、
    請求項2又は請求項3に記載の押出しチューブ容器。
  5. 【請求項5】 積層材の最外層と最内層とが同質の合
    成樹脂層からなる請求項1、請求項2、請求項3又は請
    求項4に記載の押出しチューブ容器。
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