JPH0716252A - カイロ用シート基材 - Google Patents

カイロ用シート基材

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JPH0716252A
JPH0716252A JP16462893A JP16462893A JPH0716252A JP H0716252 A JPH0716252 A JP H0716252A JP 16462893 A JP16462893 A JP 16462893A JP 16462893 A JP16462893 A JP 16462893A JP H0716252 A JPH0716252 A JP H0716252A
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ethylene
heat
copolymer
vinyl acetate
layer
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JP16462893A
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Masaaki Arakawa
正章 荒川
Tatsuhiko One
達彦 大根
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、例えば使い捨てカイロなどに使用
される、ヒートシール強度の優れたプラスチックシート
基材を提供するものである。 【構成】 2層以上のプラスチックフィルム層から構成
され、その少なくとも片面がヒートシール層であるカイ
ロ用シート基材であって、該ヒートシール層が、酢酸ビ
ニル含有量10%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン
−メタアクリレート共重合体、低密度ポリエチレンから
選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば使い捨てカイロ
などに使用される、ヒートシール強度の優れたプラスチ
ックシート基材に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着剤や粘着シートなどにより、衣類な
どに自在に貼着できる生活用品として、使い捨てカイロ
が知られている。 このカイロは、例えば図1に示す如
く、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)からなる
ヒートシール層1とポリエチレン(PE)からなる層2
との2〜3層からなる多層プラスチックシート基材Aの
ヒートシール層1と、通常ポリエチレン製の多孔質フィ
ルムBとでヒートシール部3を形成して、鉄粉などの発
熱体4を封じ込めてなる。 またフィルム層2上には粘
着剤層5が設けられ、さらにその表面はセパレーター6
で保護されてなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シート基材のヒートシール層に用いられているエチレン
−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの含有量が10%
未満であり、多孔質フィルムとのヒートシール強度が小
さく、そこから破けたり、製造ラインでの作業性が悪
く、長時間を要していた。 また条件によっては、得ら
れるヒートシール強度がばらつき、信頼性に劣ってい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の問題点
を改良するためになされたもので、基材のヒートシール
層として特定の材料を用いることで、十分なヒートシー
ル強度を作業性良好に製造できるカイロ用シート基材を
提供する。
【0005】即ち本発明は、2層以上のプラスチックフ
ィルム層から構成され、その少なくとも片面がヒートシ
ール層であるカイロ用シート基材であって、該ヒートシ
ール層が、酢酸ビニル含有量10%以上のエチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重
合体、エチレン−メタアクリレート共重合体、低密度ポ
リエチレンから選ばれる少なくとも1つからなることを
特徴とするカイロ用シート基材を提供する。
【0006】以下、本発明の実例を図面にもとづいて説
明する。 図2は、本発明のシート基材の一例を示す断
面図であり、ヒートシール層1とフィルム層2が積層さ
れてシート基材Aを構成している。 またフィルム層2
上には、必要に応じて粘着剤層5が設けられ、その表面
はセパレータ6で保護されている。
【0007】本発明におけるヒートシール層1は、酢酸
ビニル含有量10%以上、好ましくは15〜17%のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体、その他融点の低い(70
〜80℃程度)エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−メタアクリレート共重合体、低密度もし
くは超低密度ポリエチレンから選ばれ、それらの単独あ
るいは2つ以上の混合物が用いられる。 酢酸ビニル含
有量もしくは融点が上記範囲以外の場合は、熱接着性に
劣り、ヒートシール部の信頼性に欠けるという欠点があ
る。またその厚さは特に限定されないが、通常70〜1
00μm程度とすればよい。
【0008】また上記ヒートシール層以外のフィルム層
2は、特に限定されないが、例えばポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタ
アクリレート共重合体から選ばれる単独あるいは2つ以
上の混合物が用いられる。 またこのフィルム層は単層
あるいは2層以上の多層とすることもできる。 またそ
の厚さは特に限定されないが、通常50〜70μm程度
とすればよい。 またヒートシール層とそれ以外のフィ
ルム層との融点の差は、少なくとも5℃以上とするのが
好ましい。
【0009】これらフィルム層とヒートシール層を積層
する方法は、特に限定されないが、たとえばインフレー
ション法やTダイ押し出し法により、本発明のシート基
材を得ることができる。
【0010】また必要に応じて設けられる粘着剤層5
は、特に限定されないが、例えばアクリル系、ゴム系が
挙げられ、特にアクリル系ではエマルジョンタイプ、ゴ
ム系では天然ゴム系、スチレン系合成ブロックポリマー
が好ましく用いられる。 さらにこの種のポリマーは、
ホットメルト化が容易であるため、溶剤タイプに比べて
生産性が向上しかつ無公害化が図れるという利点もあ
る。 また粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、通
常20〜40μm程度が好ましい。また上記粘着剤組成
物には、タッキファイヤー、オイル(軟化剤)、液状樹
脂、老化防止剤などを含有させることができる。
【0011】本発明の基材シートのヒートシール層は、
図1に示した如く、通常ポリエチレン製の多孔質フィル
ムBとヒートシールされ、鉄粉などの発熱体4を包装し
てカイロが得られる。 ヒートシールする方法は特に限
定されるものではないが、適当な温度及び圧力でヒート
シーラーにて圧着することにより得られる。
【0012】ここでヒートシール層の70℃以上におけ
る縦及び横方向のヒートシール強度( 300mm/分の引張
速度でのT剥離の最大強度)が少なくとも50g/25mm幅
以上、特に500g/25mm幅以上となるようにするのが実
用上好ましいが、これに限定されるものではない。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に何ら限定されない。
【0014】実施例1 Tダイ押し出し法により180℃で、厚さ30μmのエ
チレン−メタアクリレート共重合体(EMMA)層と厚
さ70μmの高密度ポリエチレン層の2層構造からなる
シート基材を得た。
【0015】かかるシート基材をヒートシール層がEM
MA層となるように、厚さ50μmのポリエチレン製多
孔質フィルムに、各温度で1.0kg/cm2の圧力でヒート
シーラーにて圧着した。 これを25mm幅に切断して、
300mm/ 分の引張速度でT剥離試験を行った際の最大
強度を測定した結果を図3(1)及び(2)に示す。こ
こで、80℃における縦方向及び横方向のヒートシール
強度を、表1に示す。
【0016】実施例2〜4 実施例1におけるヒートシール層としてエチレン−メタ
アクリレート共重合体(EMMA)層のかわりに、超低
密度ポリエチレン(VLDPE)(融点80℃)、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(酢酸ビニル含有
量15%)、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA)(融点80℃)にそれぞれ変更した以外は、
実施例1と同様にしてシート基材を得た。 その80℃
における縦方向及び横方向のヒートシール強度を、表1
に示す。
【0017】比較例1 実施例1におけるヒートシール層としてエチレン−メタ
アクリレート共重合体(EMMA)層のかわりに、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量9%)に
変更した以外は、実施例1と同様にしてシート基材を得
た。 その各温度及び80℃における縦方向及び横方向
のヒートシール強度を、図3及び表1に示す。
【0018】
【0019】
【発明の効果】本発明のシート基材は、比較的低温度で
十分なヒートシール強度が得られるため、製品の信頼
性、さらに製造上の作業性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な使い捨てカイロの一例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の基材シートの一例を示す断面図であ
る。
【図3】実施例1におけるヒートシール温度とヒートシ
ール強度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ヒートシール層 2 フィルム層 3 ヒートシール部 4 発熱体 5 粘着剤層 6 セパレータ A シート基材 B 多孔質フィルム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2層以上のプラスチックフィルム層から
    構成され、その少なくとも片面がヒートシール層である
    カイロ用シート基材であって、該ヒートシール層が、酢
    酸ビニル含有量10%以上のエチレン−酢酸ビニル共重
    合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレ
    ン−メタアクリレート共重合体、低密度ポリエチレンか
    ら選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とするカ
    イロ用シート基材。
  2. 【請求項2】 ヒートシール層の70℃以上における縦
    及び横方向のヒートシール強度が少なくとも50g/25mm
    幅以上であることを特徴とする請求項1記載のカイロ用
    シート基材。
  3. 【請求項3】 ヒートシール層以外のフィルム層が、ポ
    リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
    −プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
    体、エチレン−メタアクリレート共重合体から選ばれる
    少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1記載
    のカイロ用シート基材。
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