JP2002036471A - ヒートシール用シート基材、及びこれを備えてなる袋材、並びにこれを用いた使い捨てカイロ - Google Patents

ヒートシール用シート基材、及びこれを備えてなる袋材、並びにこれを用いた使い捨てカイロ

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JP2002036471A
JP2002036471A JP2000221756A JP2000221756A JP2002036471A JP 2002036471 A JP2002036471 A JP 2002036471A JP 2000221756 A JP2000221756 A JP 2000221756A JP 2000221756 A JP2000221756 A JP 2000221756A JP 2002036471 A JP2002036471 A JP 2002036471A
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heat
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sealing
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heat seal
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JP2000221756A
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Makoto Honda
本田  誠
Eiji Yamanaka
英治 山中
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温・短時間のヒートシール条件下でも十分
なヒートシール強度及びホットタック強度を有し、例え
ば使い捨てカイロの耐熱破袋性の向上に寄与できるヒー
トシール用シート基材、これを備えた袋材及びこれを用
いた使い捨てカイロを提供すること。 【解決手段】 ヒートシール用シート基材は、ヒートシ
ール層1とフィルム層2を積層したプラスチック基材A
とし、ヒートシール層の反対側の面には、必要に応じて
粘着剤層5を設ける。粘着剤層の表面はセパレータ6で
保護する。ヒートシール層は、メタロセン触媒により重
合された密度と融点の双方において互いに異なる2種の
ポリエチレンを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートシール用シ
ート基材、及びこれを備えてなる袋材、並びにこれを用
いた使い捨てカイロに関し、特に、例えば内部に発熱体
を封入してなる使い捨てカイロの袋材として好適に使用
されるカイロ用シート基材、及びこのカイロ用シート基
材と多孔質フィルムとをヒートシール加工してなるカイ
ロ用袋材、並びにこのカイロ袋材の内部に発熱体を封入
してなる使い捨てカイロに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着剤や粘着シートなどにより、衣類や
人体などの被着体に自在に貼付けできる使い捨てカイロ
が知られている(例えば特開平1−297059号公
報)。この使い捨てカイロは、例えば図1に示す如くプ
ラスチック基材Aと多孔質フィルムBとをヒートシール
して形成された袋体の中に鉄粉などの発熱体4を封入し
て形成されたものである。ヒートシール層1とフィルム
層2とからなるプラスチック基材Aのヒートシール層1
と、多孔質フイルムBとをヒートシールしてヒートシー
ル部3を形成して袋体を構成する。使い捨てカイロはこ
の袋体の内部に鉄粉などの発熱体4を封じ込めて形成さ
れる。また、フィルム層2上には粘着剤層5が設けら
れ、その粘着剤層の表面は、使用時までセパレータ6で
保護されている。一般にヒートシール層1はエチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)からなり、フィルム層2
はポリエチレン(PE)からなり、多孔質フィルムBは
ポリエチレン製である。一方、本出願人は先に、ヒート
シール層が、酢酸ビニル含有量10%以上のエチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共
重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、
低密度ポリエチレンから選ばれる少なくとも1つからな
る使い捨てカイロ用シート基材(特開平7−16252
号)、ヒートシール層が密度0.880〜0.910g
/cm、メルトインデックス10g/10min以下
の直鎖状低密度ポリエチレンである使い捨てカイロ用シ
ート基材(特開平10−192330号)、ヒートシール
層がメタロセン触媒を用いて重合されたポリエチレンか
らなる使い捨てカイロ用基材(特開平11−19113
号)を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
使い捨てカイロの製造工程における生産性を更に高める
ために、製造ラインの速度を速くすること、すなわち使
い捨てカイロの袋体を構成するヒートシール用シート基
材と多孔質フィルムとのヒートシール条件をより低温・
短時間で行うことが要求され、このような過酷なヒート
シール条件下での接着強度の信頼性が高いヒートシール
用シート基材が必要とされている。従来のシート基材の
ヒートシール層に用いられている材料では、通常のポリ
エチレンを主成分とする多孔質フィルムとヒートシール
する場合に、そのヒートシール強度(ヒートシール後、
十分に冷却された状態での剥離強度)やホットタック強
度(ヒートシール直後の剥離強度)が十分でない。従っ
て、使い捨てカイロの製造工程におけるライン速度を目
標レベルまで上げることができなかったり、完成品(使
い捨てカイロ)の状態での耐熱破袋性が不十分 であった
(例えば使い捨てカイロを衣類に付けた状態でストーブ
やこたつで局所的に加熱或いは加圧された場合に、ヒー
トシール部が剥離してしまう現象を生じた)。完成品の
信頼性の面から耐熱破袋性の改善・向上を考慮した場合
には、さらに低温・短時間でのヒートシール条件下にお
ける、耐熱破袋性の改善(品質向上)が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の問題点
を改善するためになされたもので、ヒートシール用シー
ト基材のヒートシール層として特定の材料を用いること
で、低温・短時間という過酷なヒートシール条件下でヒ
ートシールを行っても十分なヒートシール強度及びホッ
トタック強度を有するシート基材を提供することができ
る。例えばこのシート基材を用いて使い捨てカイロを製
造すれば、その製造ラインにおけるライン速度の向上
や、完成品のヒートシール部における接着強度の信頼性
(耐熱破袋性)を向上させることができる。即ち本願の
第1の発明に係るヒートシール用シート基材は、2層以
上のプラスチックフィルム層を有するプラスチック基材
を備え、該プラスチック基材の少なくとも一方の表面層
がヒートシール層であるヒートシール用シート基材であ
って、該ヒートシール層が、メタロセン触媒により重合
された密度と融点の双方において互いに異なる2種のポ
リエチレンを少なくとも含有することを特徴とする。ま
た、本願の第2の発明に係るヒートシール用シート基材
は、2層以上のプラスチックフィルム層を有するプラス
チックプラスチック基材を備え、該プラスチック基材の
少なくとも一方の表面層がヒートシール層であるヒート
シール用シート基材であって、該ヒートシール層が、少
なくとも下記a)成分及びb)成分 a)密度が0.85以上0.89g/cm未満であり
かつ融点が90℃未満である、メタロセン触媒により重
合されたポリエチレン b)密度が0.89以上0.93g/cm以下であり
かつ融点が90℃以上である、メタロセン触媒により重
合されたポリエチレン を含有することを特徴とする。ここで、上記プラスチッ
ク基材が、ヒートシール層、中間層及び外層の3層から
なっていてもよい。また、上記プラスチック基材は、ヒ
ートシール層を形成した面とは反対側の表面に、粘着剤
層が設けられていてもよい。本願の第3の発明の袋材
は、ヒートシール用シート基材のヒートシール層と、多
孔質フィルムとがヒートシールされて形成されることを
特徴とする。本願の第4の発明の使い捨てカイロは、上
記袋材の内部に発熱体が封入されていることを特徴とす
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明のヒートシール用シ
ート基材の構成を図面に基づいて説明する。図2および
図3は、本発明のヒートシール用シート基材(以下、シ
ート基材ともいう)の一例を示す断面図であり、ヒート
シール層1とフィルム層2が積層されてプラスチック基
材Aを構成している。図2のプラスチック基材は2層か
らなり、図3のプラスチック基材はヒートシール層1、
中間層21及び外層22の3層からなる。ヒートシール
層1の反対側の面、すなわちフィルム層2や外層22上
には、必要に応じて粘着剤層5が設けられている。粘着
剤層5はプラスチック基材Aのフィルム層2又は外層2
2の全面に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。粘
着剤層5の表面はセパレータ6で保護されている。この
ように、セパレータ6を仮着して粘着剤層面を保護して
おけば、衣類等を介した接着保持に供するまでの間、誤
って接着されることを防止できるので好ましい。
【0006】本発明のヒートシール用シート基材におい
ては、ヒートシール層が、メタロセン触媒により重合さ
れた密度と融点の双方において互いに異なる2種のポリ
エチレンを少なくとも含有する。
【0007】かかる2種のポリエチレンとしては、例え
ば a)密度0.85以上0.89g/cm未満でありか
つ融点が90℃未満である、メタロセン触媒により重合
されたポリエチレンと、 b)密度0.89以上0.93g/cm以下でありかつ
融点が90℃以上である、メタロセン触媒により重合さ
れたポリエチレンが該当する。ここで上記a)成分のポ
リエチレンとしては、密度が0.86以上0.88g/
cm以下であることが好ましく、また融点が60℃〜
88℃であることが好ましい。一方、上記b)成分のポ
リエチレンは、密度が0.895以上0.92g/cm
以下であることが好ましく、また融点が94℃〜12
0℃であることが好ましい。
【0008】a)成分のポリエチレンとしては、例えば日
本ポリケム社製のカーネル(登録商標)KS−340、カ
ーネル(登録商標)KS−240、ダウ・ケミカル社製の
アフィニティー(登録商標)KC8852などが好まし
く使用できるがこれに限定されるものではない。 b)成分のポリエチレンとしては、例えば日本ポリケム
社製のカーネルKF−260、カーネルKF−360、
カーネルKF−370、カーネルKF−380、ダウ・
ケミカル社製のアフィニティー(登録商標)PF114
0、アフィニティー(登録商標)PF1880、日本ポ
リオレフィン社製のハーモレックス(登録商標)NC5
24A、ハーモレックス登録商標NC544A、ハーモ
レックス(登録商標)NC564A、ハーモレックス
(登録商標)NC479A、ハーモレックス(登録商
標)NC489A、三井化学製のエボリュー(登録商
標)SP0540、エボリュー(登録商標)SP154
0、エボリュー(登録商標)SP2040などが好まし
いものとして挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0009】a)成分とb)成分の配合量については、
例えば使い捨てカイロの製造ラインの条件(ライン速
度、シール温度、シール圧力等)に応じて適宜決定すれ
ばよく、特に限定するものではないが、例えば両成分の
混合物中に占めるa)成分の割合が10〜95wt%、
好ましくは20〜80wt%となるように調整するのが
よい。
【0010】本発明において使用されるメタロセン触媒
には、カミンスキー触媒、シングルサイト触媒、幾何拘
束(又は拘束幾何)触媒の何れもが含まれる。
【0011】ポリエチレンとしては、エチレンのホモポ
リマー以外にも、エチレンとα−オレフィンとの共重合
体も含まれる。エチレンと共重合されるα−オレフィン
としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。
【0012】なお本発明における密度は、ASTMD−
1505に基づき測定された値をいう。また、融点は、
ASTMD−2117に基づき測定された値をいう。
【0013】本発明のヒートシール用シート基材のヒー
トシール層には、メタロセン触媒により重合された2種
類のポリエチレンの他に、さらに他の成分を必要に応じ
て配合することができる。これら他の成分としては、例
えばチーグラー触媒により重合されたポリエチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられ
る。他の成分の配合量はヒートシール層のヒートシール
強度やホットタック強度、使い捨てカイロ等に用いた際
の耐熱破袋性等を損なわない限り限定されないが、通常
組成物全体に対して80wt%以下である。
【0014】本発明におけるヒートシール層の厚さは、
特に限定するものではないが、通常5〜50μm、好ま
しくは8〜20μm程度である。
【0015】上記ヒートシール層以外のプラスチック
層、例えば図2におけるフィルム層2や図3における中
間層21、外層22は、特に限定されないが、例えばポ
リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体などか
ら選ばれる単独あるいは、2つ以上の混合物を用いて形
成することができる。またヒートシール層以外のプラス
チックフィルム層は単層のみならず2層以上の多層とす
ることもできる。低温でのヒートシール性、ホットタッ
ク性、適度なフィルム強度、また粘着剤との投錨性確保
などの点からは、図3に示すように、プラスチック基材
がヒートシール層1、中間層21及び外層22の3層か
らなることが好ましい。ヒートシール層以外のプラスチ
ックフィルム層の厚さは特に限定されないが、通常20
〜100μm程度とすればよい。
【0016】ヒートシール層とヒートシール層以外の層
とを積層する方法は、特に限定されないが、たとえばT
ダイ押出し法やインフレーション法により積層して、本
発明のシート基材を得ることができる。
【0017】必要に応じて設けられる粘着剤層5に用い
られる粘着剤は、特に限定されないが、例えばアクリル
系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤等が
挙げられ、特にアクリル系粘着剤ではエマルジョンタイ
プ、ゴム系粘着剤では天然ゴムやスチレン系合成ブロッ
クポリマーを主成分とする粘着剤が好ましく用いられ
る。
【0018】粘着剤層5の付設は、例えば粘着剤液を塗
工することにより付設する方式やセパレータ上に設けた
粘着剤層を移着させることにより付設する方式などの適
宜の方式で行うことができる。また、スチレン系ブロッ
クポリマーを主成分とするホットメルト型粘着剤では押
し出し方式による塗工も可能である。なお、粘着層を付
設するプラスチック基材の表面には、密着力の向上等を
目的とした例えばコロナ処理やプラズマ処理、下塗り処
理などの適宜な表面処理を必要に応じて施すこともでき
る。スチレン系合成ブロックポリマーを主成分とする粘
着剤はホットメルト化が容易であるため、溶剤タイプに
比べ生産性が向上し、かつ無公害化が図れるという利点
もある。
【0019】粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、
通常10〜100μm、好ましくは20〜50μm程度
が望ましい。また上記粘着剤には、タッキファイアー、
オイル(軟化剤)、液状樹脂、老化防止剤などを含有させ
ることができる。
【0020】粘着剤層上に仮着されるセパレータ6とし
ては適宜な薄葉体が挙げられるが、特に限定されること
なく適宜選択されるものとするが、必要に応じシリコー
ン系や長鎖アクリル系やフッ素系などの適宜な剥離剤の
表面コートを設けておくことができる。
【0021】本発明のシート基材は、例えば図1に示し
たように、多孔質フイルムBとヒートシールされて例え
ば使い捨てカイロ用の袋材が構成され、この袋材の内部
に鉄粉を主成分とする発熱体(発熱組成物)4を封入して
使い捨てカイロが得られる。多孔質フィルムBとしては
例えばポリエチレン製の多孔質フィルムである日東電工
製のブレスロンが好ましく用いられるが、その他に従来
の使い捨てカイロに用いられている通気性基材のいずれ
をも使用することができ、限定されない。また、発熱組
成物についても適宜選択することができ、従来の使い捨
てカイロに用いられている発熱体のいずれも使用でき
る。ヒートシールする方法(装置)は特に限定されない
が、適当な温度及び圧力でヒートシーラーにて圧着する
ことでヒートシールされる。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に何ら限定されない。 実施例1 Tダイを介した3層押出し方式により、下記の中間層、
外層、ヒートシール層の各組成物を約240℃でシート
状に押出し成形して、中間層(40μm)、外層(15μ
m)、ヒートシール層(15μm)からなる3層構造のシ
ート基材(総厚70μm)を作製した。 ・中間層:プロピレン−エチレンランダム共重合体10
0重量部、直鎖状低密度ポリエチレン100重量部、T
iO系フィラー40重量部 ・外層:プロピレン−エチレンランダム共重合体100
重量部、スチレン系ブロック共重合体(SEBS)30
重量部 ・ヒートシール層:a)成分として、メタロセン触媒に
より重合されたポリエチレン 商品名:カーネル(登録
商標)KS−340 (〔密度0.88g/cm、融点
60℃(融点はDSC融解ピーク)−それぞれカタログ
値〕、製造者:日本ポリケム社)100重量部、 b)成分として、メタロセン触媒により重合されたポリ
エチレン 商品名:アフィニティー(登録商標)PF1
140 (〔密度0.895g/cm、融点94℃〕、
製造者:ダウ・ケミカル)100重量部
【0023】実施例2 ヒートシール層の組成物の配合割合をカーネル(登録商
標)KS−340が100重量部、アフィニティー(登
録商標)PF1140が50重量部とした以外は実施例
1と同様にしてシート基材を作製した。
【0024】実施例3 ヒートシール層の組成物の配合割合をカーネル(登録商
標)KS−340が50重量部、アフィニティー(登録
商標)PF1140が100重量部とした以外は実施例
1と同様にしてシート基材を作製した。
【0025】実施例4 ヒートシール層の組成物として、カーネル(登録商標)
KS−340が40重量部、アフィニティー(登録商
標)PF1140が40重量部、チーグラー触媒により
重合されたポリエチレンである商品名:ウルトゼックス
UZ−1030L〔密度0.910g/cm、MFR
3.6g/10min〕が20重量部である組成物を用
いた以外は実施例1と同様にしてシート基材を作製し
た。
【0026】比較例1 ヒートシール層をチーグラー触媒により重合されたポリ
エチレンである商品名:ウルトゼックスUZ−1030
Lの単独層とした以外は実施例1と同様にしてシート基
材を作製した。
【0027】比較例2 ヒートシール層をカーネル(登録商標)KS−340か
らなる層とした以外は実施例1と同様にしてシート基材
を作製した。
【0028】比較例3 ヒートシール層をアフィニティー(登録商標)PF11
40の単独層とした以外は実施例1と同様にしてシート
基材を作製した。
【0029】評価 実施例1〜4、及び比較例1〜3で得られたシート基材
の評価は、使い捨てカイロ用多孔質フィルム(日東電工
製 ブレスロンBRN−2360)とヒートシールを行
ってそのヒートシール特性の評価を行なった。 (ヒートシール強度)実施例、比較例で得られた各シート
基材のヒートシール層とブレスロンBRN−2360を
以下の条件でヒートシール加工し、以下の条件でヒート
シール強度を測定した。 ヒートシール機:Tester Sangyo社製TP
−701−B シール温度:70℃、80℃、100℃ シール圧力:3kg/cm (Air圧力) シール時間:1sec シール強度測定法:T剥離強度(ヒートシール後、室温
23℃にて24時間経過後に万能引張圧縮試験機TCM
−IKNB(ミネベア株式会社製)で測定した。) 引張り速度:300mm/min
【0030】(ホットタック強度)シール温度を80℃,
100℃,120℃に変更した以外はヒートシール強度
測定と同一の条件でヒートシールを行い、シール直後の
T剥離強度をプッシュプルゲージにて測定した。
【0031】(耐熱破袋性)実施例及び比較例で得られた
各シート基材はブレスロンBRN−2360とヒートシ
ールして袋材を形成し、その内部に市販の使い捨てカイ
ロの内容物(鉄粉)を封入して口を封じ四辺をシールする
ことで使い捨てカイロを作成した。各使い捨てカイロは
70℃の雰囲気下で10時間保存し、破袋(シール部の
剥離)の有無を確認した。破袋が生じなかったものを記
号「○」、破袋が生じたものを記号「×」で示した。本
評価法は、安全性評価法の一つである。急激に加熱され
た使い捨てカイロは、カイロ内圧が上昇して餅状に膨ら
むが、その際シール部のホットタック強度が弱いもの
は、シール部で剥離が生じ破袋する。
【0032】評価結果 表1に評価結果を示す。
【0033】
【表1】
【0034】実施例1〜4のシート基材は特に70℃と
いう低いヒートシール温度でのヒートシール強度が比較
例1および比較例3に比べ優れていることがわかる。な
お、比較例2については、70℃におけるヒートシール
強度は良好であったが、破裂が生じ、耐熱破袋性が十分
ではなかった。またヒートシール層をa)成分とb)成
分の混合系とした実施例1〜4のシート基材は、ホット
タック強度についても十分なレベルに達しており、ヒー
トシール強度とホットタック強度の両立ができているこ
とがわかる。さらに実施例1〜4のシート基材を使用し
て作製した使い捨てカイロは耐熱破袋性にも優れている
ことがわかる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヒートシール用シート基材を、2層以上のプラスチック
フィルム層を有するプラスチック基材を備え、該プラス
チック基材の少なくとも片面の表面層がヒートシール層
であるヒートシール用シート基材において、該ヒートシ
ール層を、メタロセン触媒により重合された密度と融点
の双方において互いに異なる2種のポリエチレンを少な
くとも含有するようにしたことで、特に少なくとも下記
a)成分及びb)成分a)密度が0.85以上0.89
g/cm未満でありかつ融点が90℃未満である、メ
タロセン触媒により重合されたポリエチレンb)密度が
0.89以上0.93g/cm以下でありかつ融点が
90℃以上である、メタロセン触媒により重合されたポ
リエチレンを含有するようにしたことで、特に低温・短
時間でのヒートシール条件下でのヒートシール性及びホ
ットタック性が良好となる。また、本発明によれば、上
述のシート基材を備えた袋材を用いることで、耐熱破袋
性に優れている使い捨てカイロが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】使い捨てカイロの構成を示す模式的断面図であ
る。
【図2】本発明のヒートシール用シート基材の一例を示
す断面図である。
【図3】本発明のヒートシール用シート基材の別の一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヒートシール層 2 フィルム層 3 ヒートシール部 4 発熱体 5 粘着剤層 6 セパレータ 21 中間層 22 外層 A プラスチック基材 B 多孔質フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C099 AA01 CA19 EA08 GA03 JA04 NA20 4F100 AA21 AK04A AK06 AK07 AK73 AL01 AR00A AT00B AT00C BA03 BA07 BA10A EH20 GB71 JA04A JA13A JK06 JL12 JL12A YY00A 4J002 BB03W BB03X BB05W BB05X GG02 4J004 AA05 AA07 AA10 AB01 CA04 CC02 CC03 EA06 FA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2層以上のプラスチックフィルム層を有
    するプラスチック基材を備え、該プラスチック基材の少
    なくとも一方の表面層がヒートシール層であるヒートシ
    ール用シート基材であって、該ヒートシール層が、メタ
    ロセン触媒により重合された密度と融点の双方において
    互いに異なる2種のポリエチレンを少なくとも含有する
    ことを特徴とするヒートシール用シート基材。
  2. 【請求項2】 2層以上のプラスチックフィルム層を有
    するプラスチック基材を備え、該プラスチック基材の少
    なくとも一方の表面層がヒートシール層であるヒートシ
    ール用シート基材であって、該ヒートシール層が、少な
    くとも下記a)成分及びb)成分 a)密度が0.85以上0.89g/cm未満であり
    かつ融点が90℃未満である、メタロセン触媒により重
    合されたポリエチレン b)密度が0.89以上0.93g/cm以下であり
    かつ融点が90℃以上である、メタロセン触媒により重
    合されたポリエチレン を含有することを特徴とするヒートシール用シート基
    材。
  3. 【請求項3】 前記プラスチック基材が、ヒートシール
    層、中間層及び外層の3層からなる請求項1又は2記載
    のヒートシール用シート基材。
  4. 【請求項4】 前記プラスチック基材のヒートシール層
    を形成した面とは反対側の表面に粘着剤層を設けた請求
    項1、2又は3に記載のヒートシール用シート基材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載のヒ
    ートシール用シート基材のヒートシール層と、多孔質フ
    ィルムとがヒートシールされてなることを特徴とする袋
    材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の袋材の内部に発熱体が
    封入されてなることを特徴とする使い捨てカイロ。
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