JP2008114436A - 包装容器の蓋材用多層積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器の蓋材として使用されたときに、易開封性に優れ、かつ耐熱性及び耐衝撃性に優れた、実用性と美観性が両立した多層積層フィルムおよびそれを用いた包装容器を提供することを目的とする。
【解決手段】 高密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の混合物からなるシール樹脂層(A)と、シール樹脂層に隣接したメタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂、特にメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂、の層を含む1層或いは2層以上からなる基材樹脂層(B)により構成された多層積層フィルムを提供した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軟包装の分野で、主に食品、化成品等の包装容器の蓋材に使用される、優れた易開封性を有する多層積層フィルムであって、開封性に優れ、ピール部の糸引きなどが少なく、しかもボイル処理等の加熱処理にも耐え得る耐熱性を有し、耐衝撃性にも優れるという、実用性と美観を両立した多層積層フィルム及びそれを蓋材に用いた包装容器に関するものである。
近年、包装容器は内容物保護や保存のために密封性を十分に満足するだけでなく、さらに消費時に容易に開封できる易開封性(イージーピール性)が要求されている。そして、実用的な密封性と易開封性を兼ね備えた包装フィルムとして各種の提案がされている。
例えば、易開封性を目的としたフィルムとして、各種アクリル酸共重合体とポリエチレン等とのブレンド層の2層からなるヒートシール性積層フィルム(特許文献1参照)、ポリプロピレンからなる基材層に、ポリブテン、ポリプロピレン、ポリエチレンの3成分系ブレンド層を積層したフィルム(特許文献2参照)、メタクリル酸共重合体とポリプロピレンとの混合物からなる層とポリエチレンのシーラント層を有する多層フィルム(特許文献3参照)が知られている。
特開平5−212835号公報 特開平6−328639号公報 特開2002−283513公報
しかしながら、従来の易開封性を目的としたフィルムは、材料コストが高く、製膜条件における自由度(ブレンド条件など)が低く、低温シール性を向上させる目的等で配合されるポリブテンは糸引きなどの原因にもなり得るものであった。また、容器をボイル処理等の加熱処理をした場合には、シールが剥がれて内容物が漏れ出る場合がある等の問題があった。さらに、基材樹脂層にポリプロピレンを用いるとフィルムの耐衝撃性が低下する傾向が見られる等の問題もあった。
そこで、本発明者は上記の様な問題点を解決すべく種々検討の結果、易開封性の点で優れた包装容器の蓋材用多層積層フィルムとして、高密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の混合物からなるシール樹脂層(A)と、シール樹脂層に隣接したメタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂、特にメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の層を含む1層或いは2層以上からなる基材樹脂層(B)により構成された多層積層フィルムを開発した。
この多層積層フィルムは、開封性に優れ、ピール部の糸引きなどが少ないだけでなく、ボイル処理等の加熱処理にも耐え得る耐熱性を有している点で特に優れたものであり、また耐衝撃性にも優れていた。
本発明の包装容器の蓋材用多層積層フィルムは、優れた易開封性を有するだけでなく、耐熱性に優れたものであるので、これを蓋材として使用した容器は、ボイル処理等の加熱処理に十分耐え得るものである。また、耐衝撃性に優れているため落下等の事故の場合も
破損して内容物が漏れるようなことを少なくすることができ、実用性と美観性の両面において優れたものである。
本発明の多層積層フィルムは、シール樹脂層が非相溶の汎用樹脂2成分系から成っており、この層のMFR(メルトマスフローレイト)をコントロールすることで海島構造が制御でき、適当な凝集破壊強度を達成することができる。また、これまで比較的高価であった易開封フィルムの製造においてコスト的な点からもメリットがある。
本発明について、以下に更に詳しく説明する。
本発明の多層積層フィルムは、シール樹脂層(A)と基材樹脂層(B)から構成されており、基材樹脂層(B)は1層或いは2層以上である。図1は、基材樹脂層(B)が1層で構成された例を示すものであり、シール樹脂層(A)に接してメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の層が積層された2層構造の多層積層フィルムである。
<1> 材料(樹脂)
本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用された意味で用いられる。ポリプロピレン樹脂にはホモポリマー以外に、他のオレフィン、特にエチレンが共重合されたものが含まれ、中でもエチレン−プロピレンのランダム共重合体のものが特に好ましい。
ポリエチレン樹脂にはホモポリマーやエチレン・α−オレフィン(1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなど)共重合体が含まれる。高密度ポリエチレン樹脂は、「JISK 6748」に基づいて密度が0.942g/cm3以上のものを言い、本発明では密度が0.945g/cm3以上0.965g/cm3以下の範囲のものが特に好ましい。メタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂は、分子量分布が比較的シャープなものであり、本発明では特にメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体の樹脂が好ましく、中でもエチレン・α−オレフィン共重合体の密度0.91g/cm3以上0.94g/cm3以下の樹脂が特に好ましい。
(シール樹脂層)
本発明の包装容器の蓋材用多層積層フィルムのシール樹脂層(A)は、高密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の混合物からなるものである。本発明のシール樹脂層(A)は、例えばポリプロピレン(PP)容器の場合、通常160℃〜200℃程度、特に好ましくは170℃〜190℃程度でヒートシールされる。
(1)高密度ポリエチレン樹脂
シール樹脂層(A)のベースレジンとしては、密度=0.945〜0.965g/cm3で、MFRが1〜7g/10分(190℃)の比較的溶融粘度の高い樹脂が適している(本発明においてMFRは「JIS K6922」に準拠した手法により測定した値である)。
(2)ポリプロピレン樹脂
シール樹脂層(A)のベースレジンとしては、密度=0.9g/cm3で、MFRが10〜25g/10分(230℃)の比較的溶融粘度の低い樹脂が適している。また、適度なシール強度が得られるためポリプロピレン樹脂としてエチレンとプロピレンのランダム共重合体を使用することが好ましい(本発明においてMFRは「JIS K6921」に準拠した手法により測定した値である)。
(3)ブレンド比率
シール樹脂層(A)の高密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂のブレンド比率は
、20〜60重量部の高密度ポリエチレン樹脂と、40〜80重量部のポリプロピレン樹脂とからなることが好ましいが、被着材(ポリプロピレン)との要求接着強度によって変更することができる。
ポリプロピレンの比率が高いと接着強度が高くなりすぎて良好な易開封性が得られず、また比率が低いと接着強度が出ず、包装容器としての密封性が満足できない。
シール樹脂層(A)内においては高密度ポリエチレンとポリプロピレンは非相溶性で、成分比率の高いほうが海、成分比率の低いほうが島を形成するような表面構造(海島構造)をとるが、MFRをコントロールすることで海島構造が制御でき、適当な凝集破壊強度を達成することができる。
(4)膜厚
シール樹脂層(A)に関しては層厚が20μm以下、好ましくは10μm以下であるものが良い。20μmを超えると剥離層(凝集破壊層)が汚くなり、剥離面の美麗性に劣るものになる。また、基材樹脂層(B)に関しては層厚が20μm以上100μm以下のものが易カット性の点から好ましい。
(基材樹脂層)
基材樹脂層(B)は、シール樹脂層(A)と相俟って易開封性に寄与するだけでなく、易カット性の点からも適切な樹脂の選定が必要であり、包装容器の蓋材として機能を果たすためには、強度、製膜安定性も要求される。また、耐熱性を付与することで、ボイル処理等の過熱処理に耐え得ることが可能になる。このような種々の要求を満たす樹脂としては、本発明ではシングルサイト触媒であるメタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂は分子量分布が比較的シャープであるため好ましいものであり、特にメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体の樹脂が好ましく、中でもエチレン・α−オレフィン共重合体の密度0.91g/cm3以上0.94g/cm3以下の樹脂が特に好ましい。
本発明で好ましく用いられる樹脂をさらに詳しく説明すると、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが1〜10g/10分、好ましくは1〜4g/10分であり、密度が0.91〜0.94g/cm3で、平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲内にあるものは、フィルム自体の強度、製膜安定性、耐衝撃性、耐熱性の点で優れている。特に、上記のMFR、密度及び平均分子量を有し、かつクロス分別法による0℃以上50℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の15重量%以下であり、50℃超70℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の15〜45重量%であり、70℃超95℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の40〜70重量%であり、95℃超140℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の0.1〜10重量%の範囲内であるメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂を用いることで、フィルム自体の強度、製膜安定性、耐衝撃性、耐熱性を付与することが可能である。
基材樹脂層(B)は、上記からなる樹脂を使用して1層乃至3層に積層した積層樹脂層として形成することが好ましい。
<2> 物性
次に、本発明の包装容器の蓋材用多層積層フィルムに要求される物性を設定する際の要因について説明する。
(1)凝集破壊強度
本発明の多層積層フィルムの易開封性或いは強度のコントロールは、シール樹脂層(A)に用いる高密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の配合比を変更することで行うことができる。
(2)耐熱性
基材樹脂層(B)に耐熱性を付与することで、ボイル処理等の過熱処理に耐え得ることが可能になる。メタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂は分子量分布が比較的シャープであるため耐熱性の観点から好ましいものである。
上述したメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが1〜10g/10分、好ましくは1〜4g/10分、密度が0.91〜0.94g/cm3であり、平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲内であり、クロス分別法による0℃以上50℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の15重量%以下であり、50℃超70℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の15〜45重量%であり、70℃超95℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の40〜70重量%の範囲内であり、95℃超140℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の0.1〜10重量%である樹脂は、耐熱性の点で特に優れたものである。
<3> 蓋材の構成
次に、図2により本発明の多層積層フィルムを用いた包装容器の蓋材の1例の構成を説明する。図2の包装容器の蓋材は、本発明によるシール樹脂層(A)と基材樹脂層(B)から構成される多層積層フィルム上に、必要に応じて印刷を施したラミネート接着剤層を積層したものに、ポリエステルやポリアミドなどからなる透明な包装資材の基材をさらに積層したものである。
<4> クロス分別法
本発明で使用するメタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂は、クロス分別法による樹脂溶出量を測定することにより分子量分布を把握することができ、これによって特に耐熱性の観点から好適範囲を決定することができる。
本発明で用いるクロス分別法による樹脂溶出量測定は、以下のように実施される。
ポリオレフィン系樹脂を140℃の1,2−ジクロロベンゼンに溶解し、一定温度で冷却し、予め用意した不活性単体表面に薄いポリマー層を結晶性の高い順番、および分子量の大きい順に生成させる。次に、この生成したポリマー層を連続、または段階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出し、その結晶性分布を測定する(温度上昇溶離分別)。同時に、その成分に対してGPC測定を行い、分子量、および分子量分布を測定する。
本発明で使用した装置は、温度上昇溶離分別(TREF=Temperature Rising Elution
Fraction)部分と、高温GPC(SEC=Size Exclusion Chromato−graph)をシステムとして備えているクロス分別クロマトグラフィー[CFC−T150B型:三菱化学(株)製]である。
<5> 包装容器
本発明の多層積層フィルムは包装容器の蓋材用シーラントフィルム等に使用される。特に、容器開口部の蓋材の接着面がポリプロピレンで形成された容器の開口部にヒートシールされたカップ状の包装容器に用いられ、開封時には蓋材のシール樹脂層(A)が凝集破壊して開封される。このような包装容器は、フランジ部を介して複数の容器が形成されたものとすることもでき、その場合、フランジ部に容器を切り離す手段、例えば、容器のフランジ部と蓋材を貫通するミシン目等を設けることが、易カット性の点から好ましい。
本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
[実施例1]
(1)シール樹脂層(A)用樹脂組成物
高密度ポリエチレン(プライムポリマー(株)製ハイゼックス3300F:密度=0.950g/cm3、MFR=1.1g/10分)30重量部と、ポリプロピレン(エチレン−プロピレンのランダムコポリマー樹脂:密度=0.9g/cm3、MFR=18g/10分)70重量部を十分に混錬して樹脂組成物を調整した。
(2)基材樹脂層(B)用樹脂組成物
メタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体(プライムポリマー(株)製エボリューSP2020:密度=0.916g/cm3、MFR=2.3g/10分)であり、クロス分別法による各温度での溶出量が、0℃以上10℃以下で0重量%、10℃超50℃以下で9.6重量%、50℃超70℃以下で40.8重量%、70℃超95℃以下で46.6重量%、95℃超140℃以下で3.0重量%である樹脂を100重量部調整した。
上吹き空冷インフレーション共押出製膜機から(1)の樹脂組成物の層5μm、(2)の樹脂組成物の層45μmの2層からなる総厚50μmの積層体を製造した。
基材樹脂層(B)の表面にコロナ処理を施し、その表面に2液硬化型ウレタン接着剤(主剤:ポリエステルポリオール、硬化剤:脂肪族イソシアネート)を塗布し、ポリエステルフィルム(東洋紡(株)製二軸延伸PETフィルム[E5200]<両処理>:厚さ12μm→東洋紡(株)製二軸延伸PETフィルム[E5100]<片処理>:厚さ12μmの順)を2層分貼り合わせた。得られた積層体は、PET12/DL/PET12/DL/基材樹脂層(B)/シール樹脂層(A)の構造のものである(DLは接着剤部分を意味する)。
上記製造した多層積層体をポリプロピレン樹脂から成るカップ状容器の蓋材として、平シールからシール温度190℃、3kg/cm2、1秒の条件にてシールし、カップ内に水が充填されたサンプルを作成した。95℃、30分間のボイル処理にかけ、その後の状態を確認した。ボイル後の水漏れ、蓋材の破れは認められなかった。更に1mからの落下テストを3回行ったところ、破れ、漏れ等は認められなかった。また、被着カップのピール感は良好で、ピール時の裂け、破れ、糸引き等も認められなかった。
さらに、上記製造した多層積層体を図3に示すようなポリプロピレン樹脂カップ状容器(外寸80mm×160mm)の蓋材として、平シールからシール温度190℃、3kg/cm2、1秒の条件にてシールして、容器のフランジ部の中心部にミシン目を入れたものを製造し、容器Aと容器Bを素手で多層フィルムとPP容器ごとカットしたところ、容易に引裂くことができ、カット面も綺麗だった。カットされた容器から蓋材を引き剥がしても、適度なピール強度が得られ、剥離面も綺麗だった。
[実施例2]
(1)シール樹脂層(A)用樹脂組成物
高密度ポリエチレン(プライムポリマー(株)製ハイゼックス3300F:密度=0.950g/cm3、MFR=1.1g/10分)を30重量部と、ポリプロピレン(エチレン−プロピレンのランダムコポリマー樹脂:密度=0.9g/cm3、MFR=18g/10分)70重量部を十分に混錬して樹脂組成物を調整した。
(2)基材樹脂層(B)用樹脂組成物
メタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体(プライムポリマー(株)製エボリューSP2520:密度=0.925g/cm3、MFR=1.9g/10分)であり、クロス分別法による各温度での溶出量が、0℃以上10℃以下で0重量%、10℃超50℃以下で12.6重量%、50℃超70℃以下で21.4重量%、70℃超95℃以下で56.1重量%、95℃超140℃以下で9.9重量%である樹脂を100重量部調整した。
上吹き空冷インフレーション共押出製膜機から(1)の樹脂組成物のシール樹脂層(A)5μm、(2)の樹脂組成物の基材樹脂層(B)のシール樹脂層(A)側の層20μm、基材ラミネート側の層25μmの3層からなる総厚50μmの積層体を製造した。
以下実施例1と同様にして、同様の結果を得た。
[比較例1]
(1)シール樹脂層(A)用樹脂組成物
高密度ポリエチレン(プライムポリマー(株)製ハイゼックス3300F:密度=0.950g/cm3、MFR=1.1g/10分)30重量部と、ポリプロピレン(エチレン−プロピレンのランダムコポリマー樹脂:密度=0.9g/cm3、MFR=18g/10分)70重量部を十分に混錬して樹脂組成物を調整した。
(2)基材樹脂層(B)用樹脂組成物
マルチサイト触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体(プライムポリマー(株)製ウルトゼックス1520L:密度=0.914g/cm3、MFR=2.3g/10分)であり、クロス分別法による各温度での溶出量が、0℃以上10℃以下で0重量%、10℃超50℃以下で9.9重量%、50℃超70℃以下で29.8重量%、70℃超95℃以下で38.1重量%、95℃超140℃以下で22.2重量%である樹脂を100重量部調整した。
上吹き空冷インフレーション共押出製膜機から(1)の樹脂組成物の層10μm、(2)の樹脂組成物の層40μmの2層からなる総厚50μmの積層体を製造した。
以下実施例1と同様にした。
シール強度の測定結果及びボイルテストと落下テストの結果を表1に示す。比較例1では、ボイルテスト後いくつかのサンプルに水漏れが生じてしまった。
Figure 2008114436
本発明の多層積層フィルムの層構成を示す断面図である。 本発明のフィルムを用いた蓋材(多層積層フィルム+包装基材)の層構成を示す断面図である。 カップ状容器の1例である。
符号の説明
1 シール樹脂層(A)
2 基材樹脂層(B)
3 ラミネート接着剤層
4 印刷
5 包装資材の基材
6 ヒートシール部
7 ミシン目
F 多層フィルム
P ポリプロピレン(PP)容器
PA PP容器A
PB PP容器B

Claims (14)

  1. 高密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の混合物からなるシール樹脂層と、シール樹脂層に隣接したメタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂層を含む1層或いは2層以上からなる基材樹脂層により構成された包装容器の蓋材用多層積層フィルム。
  2. シール樹脂層が20〜60重量部の高密度ポリエチレン樹脂と40〜80重量部のポリプロピレン樹脂の混合物からなる請求項1に記載の多層積層フィルム。
  3. シール樹脂層の膜厚が1μm以上20μm以下であり、基材樹脂層の膜厚が20μm以上100μm以下である請求項1又は2に記載の多層積層フィルム。
  4. シール樹脂層を形成するポリプロピレン樹脂が、エチレンとプロピレンのランダムコポリマーであり、且つMFRが5〜30g/10分(230℃)である請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層積層フィルム。
  5. 基材樹脂層のポリエチレン樹脂が、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層積層フィルム。
  6. 基材樹脂層のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の密度が0.91g/cm3以上0.94g/cm3以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層積層フィルム。
  7. 基材樹脂層のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが1〜10g/10分、好ましくは1〜4g/10分であり、密度が0.91〜0.94g/cm3であり、平均分子量が50,000〜10,000,000の範囲内である請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層積層フィルム。
  8. 基材樹脂層のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体のクロス分別法による0℃以上50℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の15重量%以下であり、50℃超70℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の15〜45重量%であり、70℃超95℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の40〜70重量%であり、95℃超140℃以下での樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂量の0.1〜10重量%の範囲内である請求項6に記載の多層積層フィルム。
  9. シール樹脂層の反対面の基材樹脂層表面に、延伸フィルムをラミネートした請求項1〜7のいずれか1項に記載の多層積層フィルム。
  10. 請求項1〜9に記載した多層積層フィルムが蓋材に用いられた包装容器。
  11. 容器開口部の蓋材の接着面がポリプロピレンで形成された容器の開口部にヒートシールされ、開封時に蓋材のシール樹脂層が凝集破壊して開封される請求項10に記載の包装容器。
  12. フランジ部を介して複数の容器が形成された請求項10又は11に記載の包装容器。
  13. フランジ部に容器を切り離す手段が設けられた請求項10〜12のいずれか1項に記載の包装容器。
  14. 容器を切り離す手段が容器のフランジ部と蓋材を貫通するミシン目である請求項10〜
    13のいずれか1項に記載の包装容器。
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