JP5959737B2 - 易剥離性積層フィルム及びそれからなる包装体 - Google Patents

易剥離性積層フィルム及びそれからなる包装体 Download PDF

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Description

本発明は、易剥離性及び封緘性に優れる易剥離性積層フィルム、かかる易剥離性積層フィルムを用いた包装体に関する。
せんべい、ポテトチップス等のスナック菓子包装、あるいは果肉ゼリーなどあらゆるゼリー類、ミルク、ヨーグルト、プリン、豆腐、白米など無菌米飯類、赤飯や五目御飯などのレトルト米飯類、乳酸飲料等のあらゆる食品包装や、ブリスター包装、医薬品、医療用器具等の包装、その他日用品や雑貨等の包装としてボトル、カップ、ないしトレー状のポリプロピレンあるいはポリスチレン等のプラスチック容器をプラスチックラミネートフィルムないしアルミ箔ラミネートフィルムからなる蓋材でシールした包装が広く採用されている。このような包装に要求されることは、流通経路に耐える機械的な強度、衛生性の保持ができるシール強度および使用時における開封性の良さである。
かかる易開封性(易剥離性)を有するフィルムとして、例えば、易剥離層をポリプロピレン系樹脂とポリエチレン樹脂との混合物層と高密度ポエチレン樹脂層とからなる易開封性包装体(特許文献1:特公平5−64593号公報)、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合樹脂からなる接着剤層(易剥離層)と支持層(ラミネート層)からなるポリプロピレン容器の蓋材シーラントフィルム(特許文献2:特公平5−6513号公報)等、数多く提案されている。しかしながら、単にポリプロピレン系樹脂とポリエチレン樹脂との混合物層を熱融着層としたフィルムは、未だ密封性と易開封性のバランスの点で必ずしも満足できるものではない。
また、かかる不具合を改良する方法としてプロピレン系重合体とエチレン系重合体にエチレン・α,β―不飽和カルボン酸共重合体を添加したオレフィン重合体組成物からなる易開封性シール材料が提案されている(特許文献3:特許第2505031号公報)が、熱融着温度を高くすると、ポリプロピレンシートとポリオレフィン組成物層とが完全に融着し、易開封性が損なわれる場合がある。
本発明者らは、かかる欠点を改良する方法として、プロピレン系重合体とエチレン系重合体にエチレン・α,β―不飽和カルボン酸共重合体を添加したポリオレフィン組成物からなる熱融着層にエチレン系重合体からなるラミネート層を積層すること(特許文献4:特開2004−42450号公報)を提案し、熱融着温度が高くなっても易剥離性に優れる易剥離性積層フィルムが得られることを見出した。
しかしながら、未だ用途によっては、さらなる改良が求められている。
特公平5−64593号公報 特公平5−6513号公報 特許第2505031号公報 特開2004−42450号公報
本発明の課題は、熱融着温度を高くしても易剥離性を有し、且つ、室温より高い温度においても、外部からの圧力(外圧)や内部からの圧力(内圧)にも耐える得る封緘強度を有する易剥離性積層フィルム及び当該易剥離性積層フィルムを用いてなる包装体を開発することにある。
本発明は、線状低密度ポリエチレン(A)を含む表面ラミネート層(以下「ラミネート層」ということがある)、エチレン系重合体(B)を含む中間ラミネート層(以下「中間層」ということがある)、及びプロピレン重合体(C1)71〜97重量%、密度0.920〜0.940g/cm3の中密度ポリエチレン(C2)3〜21重量%、好ましくは3〜20重量%、さらに好ましくは6.0〜17.3重量%、及びエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)0〜8重量%〔但し、(C1)+(C2)+(C3)=100重量%とする。〕を含むオレフィン重合体組成物(C)からなる熱融着層とからなることを特徴とする易剥離性積層フィルム、及び、当該易剥離性積層フィルムを用いてなる包装体に関する。
本発明の易剥離性積層フィルムは、それ自体、耐ブロッキング性、衛生性、製膜加工性、ラミネート加工性に優れており、しかも、易剥離性積層フィルムを他の部材あるいは易剥離性積層フィルムに設けられた熱シール層であるプロピレン系重合体層と熱融着した場合には、幅広い温度領域で安定したヒートシール強度(剥離強度)を有し、剥離時(開封時)には、容易に剥離でき、しかも、室温より高い温度においても、強い封緘強度(内圧強度)を有している。
<線状低密度ポリエチレン(A)>
本発明の易剥離性積層フィルムのラミネート層を構成する成分である線状低密度ポリエチレン(A)は、通常、線状低密度ポリエチレン、L−LDPEなどの名称で製造・販売されているエチレン・α−オレフィンランダム共重合体であり、通常、密度が0.905〜0.930g/cm3未満、好ましくは0.910〜0.928g/cm3の範囲にある。
本発明に係る線状低密度ポリエチレン(A)において、エチレンと共重合されるα−オレフィンは、通常、炭素数が4以上のα−オレフィンであり、好ましくは、1−ブテン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル‐1−ペンテンである。
本発明に係る線状低密度ポリエチレン(A)は、フィルム形成能がある限り、MFRは特に限定はされないが、通常、MFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度190℃)が1〜30g/10分、好ましくは1〜10g/10分の範囲にある。
本発明に係る線状低密度ポリエチレン(A)は、分子量分布(重量平均分子量:Mw、と数平均分子量:Mn、との比:Mw/Mnで表示)が1.5〜4.0であることが好ましく、さらに好ましくは1.8〜3.5の範囲にある。このMw/Mnはゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定できる。
又、本発明に係る線状低密度ポリエチレン(A)は、示差走査熱量計(DSC)の昇温速度10℃/分で測定した吸熱曲線から求めた鋭いピークが1個ないし複数個あり、該ピークの最高温度、すなわち融点が70〜130℃であることが好ましく、さらに好ましくは80〜120℃の範囲にある。
本発明に係る線状低密度ポリエチレン(A)は、シングルサイト触媒を用いた従来公知の製造法により調整することができる。たとえば線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)は、遷移金属のメタロセン化合物を含む触媒を用いて調整することができる。このメタロセン化合物を含む触媒は、(a)遷移金属のメタロセン化合物と、(b)有機アルミニウムオキシ化合物と、(c)担体とから形成されることが好ましく、さらに必要に応じて、これらの成分と(d)有機アルミニウム化合物および/または有機ホウ素化合物とから形成させていてもよい。
なお、このようなメタロセン化合物を含むオレフィン重合用触媒、および触媒を用いた線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)の調整方法は、たとえば特開平8−269270号公報に記載されている。
本発明に係わる線状低密度ポリエチレン(A)には、他のエチレン系重合体をはじめとして、他のポリマーと共に用いられる場合があり、その場合、他のポリマーは、一般には、ラミネート層を構成するポリマー成分の50重量未満であり、その中でも30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。
本発明に係わる線状低密度ポリエチレン(A)には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常オレフィン重合体に添加される種々公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤(滑剤)等を必要に応じて配合することができる。
<エチレン系重合体(B)>
本発明の易剥離性積層フィルムの中間層(ラミネート層と熱融着層との間の層)を構成するエチレン系重合体(B)は、密度が0.905〜0.970g/cm3であることが好ましく、さらに好ましくは0.920〜0.960g/cm3であり、MFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度190℃)が1〜30g/10分であることが好ましく、さらに好ましくは1〜10g/10分の、エチレンの単独重合体、若しくはエチレンと少量の炭素数が3〜10のα−オレフィン、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1とのランダム共重合体で、いわゆる、以下に例示されるように呼ばれているエチレンを主体とした重合体である。
高圧法低密度ポリエチレン(HP−LDPE)〔通常、密度が0.905g/cm3以上〜0.930g/cm3未満の範囲〕、
線状低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレンともいう)(L−LDPE)〔通常、密度が0.905g/cm3以上〜0.930g/cm3未満の範囲〕、
中密度ポリエチレン(MDPE)〔通常、密度が0.930g/cm3以上〜0.945g/cm3以下の範囲〕、
高密度ポリエチレン(HDPE)〔通常、密度が0.945g/cm3を超え〜0.970g/cm3以下の範囲〕
これらエチレン系重合体(B)は、単一の重合体であっても、二種以上のエチレン系重合体の組成物(混合物)であってもよい。これらはエチレン重合体組成物として用いることができる。
本発明では、中間層を構成するポリマーの50重量%以上、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは71重量%以上が、中密度ポリエチレン、または高密度ポリエチレンであることが望ましい。
また、エチレン系重合体(B)には、中密度ポリエチレン、高密ポリエチレンの他に、他のポリマーと共に用いられる場合があり、上記の線状低密度ポリエチレン(A)などの他のエチレン系重合体を含む場合もある。その場合、他のポリマーは、一般的には、中間層を構成するポリマーの50重量%未満であり、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。
中でも、エチレン系重合体(B)として高密度ポリエチレン(HDPE:B1)と高圧法低密度ポリエチレン(HP−LDPE:B2)とからなる組成物は、製膜性に優れ、且つ得られる易剥離性積層フィルムの熱融着層と他の部材あるいは易剥離性積層フィルムに設けられた熱シール層であるプロピレン系重合体層とを熱融着(ヒートシール)した場合、易開封性が安定して得られるヒートシール温度の温度幅が広いという特徴を有している。
本発明に係るエチレン系重合体(B)として高密度ポリエチレン(HDPE:B1)と高圧法低密度ポリエチレン(HP−LDPE:B2)とからなる組成物を用いる場合は、好ましくは高密度ポリエチレン(B1)が95〜70重量%、より好ましくは90〜80重量%、高圧法低密度ポリエチレン(B2)が30〜5重量%、より好ましくは20〜10重量%の範囲〔但し、(B1)+(B2)=100重量%とする。〕にある。
本発明に係わるエチレン系重合体(B)には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常オレフィン重合体に添加される種々公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤(滑剤)等を必要に応じて配合することができる。
<プロピレン重合体(C1)>
本発明の易剥離性積層フィルムの熱融着層を構成するオレフィン重合体組成物(C)の構成成分であるプロピレン重合体(C1)は、一般にポリプロピレンの名称で製造・販売されている樹脂で、通常、密度が0.890〜0.930g/cm3、MFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度230℃)が0.1〜100g/10分、好ましくは0.5〜70g/10分のプロピレンの単独重合体若しくはプロピレンと他の少量のα−オレフィン、例えばエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン等の一種以上のα−オレフィンとのランダムあるいはブロック共重合体であり、とくにランダム共重合体が好適である。プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体としては、通常、エチレンまたは他のα−オレフィンの含量が0.5〜20モル%、好ましくは1〜10モル%にある。
本発に係るプロピレン重合体(C1)としては、融点が100〜155℃の範囲、好ましくは110〜145℃の範囲にあるにあるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体が、特に、易剥離性及び封緘強度に優れるので好ましい。
<中密度ポリエチレン(C2)>
本発明の易剥離性積層フィルムの熱融着層を構成するオレフィン重合体組成物(C)の構成成分である中密度ポリエチレン(C2)は、密度が0.930〜0.945g/cm3、好ましくは0.932〜0.940g/cm3の範囲にあるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体である。
本発明に係る中密度ポリエチレン(C2)は、前記プロピレン重合体(C1)と混合してフィルム形成能がある限り、MFRは特に限定はされないが、通常、MFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度190℃)が1〜30g/10分、好ましくは1〜10g/10分の範囲にある。
本発明に係る中密度ポリエチレン(C2)は、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)あるいは中密度ポリエチレン(MDPE)の名称で製造・販売されている。
<エチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)>
本発明の易剥離性積層フィルムの熱融着層を構成するオレフィン重合体組成物(C)の構成成分であるエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)は、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体であって、α,β−不飽和カルボン酸の一部あるいは全部が金属塩となっていてもよい。又、α,β−不飽和カルボン酸の他に、α,β−不飽和カルボン酸エステルやカルボン酸ビニルエステルを共重合成分として含んでいてもよい。
かかる、α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチルなどを例示することができる。又、α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸又は、メタクリル酸の炭素数1〜8のアルキルエステル、例えばメチル、エチル、プロピル、n-ブチル、イソブチル、2-エチルヘキシルなどのエステルを例示することができる。又、カルボン酸ビニルエステルとしては酢酸ビニルエステルを代表例として示すことができる。
金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなどの1価金属イオン、亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどの2価金属イオン、アンモニウム、鉄、などの3価金属イオンなどの塩を使用することができる。
<オレフィン重合体組成物(C)>
本発明の易剥離性積層フィルムの熱融着層を構成するオレフィン重合体組成物(C)は、前記プロピレン重合体(C1)が71〜97重量%、好ましくは77〜93重量%、前記中密度ポリエチレン(C2)が3〜21重量%、好ましくは3〜20重量%、さらに好ましくは6.0〜17.3重量%、及びエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(D)が0〜8重量%、好ましくは1〜5.7重量%〔但し、(C1)+(C2)+(C3)=100重量%とする。〕とから構成される。
プロピレン重合体(C1)の量が71重量%未満の組成物を用いた場合は、広範囲な温度域において適度なヒートシール強度(剥離強度)を示さず、又、封緘強度が低くなる虞がある。一方、97重量%を超える組成物を用いた場合は、封緘強度が低くなる虞がある。
中密度ポリエチレン(C2)の量が3重量%未満の組成物を用いた場合は、封緘強度が弱くなる虞れがあり、一方、20重量%を超える組成物を用いた場合は、ヒートシール強度(剥離強度)が強くなり、封緘強度も弱くなる虞がある。
エチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)の量が8重量%を超える組成物を用いた場合は、ヒートシール強度(剥離強度)が強めになり、封緘強度が低くなる虞がある。
熱融着層を構成するオレフィン重合体組成物(C)がエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(D)を含む場合は、熱融着層を剥離する際に、熱融着層の糸引きが少ない凝集剥離を起こすようになる。
本発明に係わる前記プロピレン重合体(C1)、中密度ポリエチレン(C2)及びエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)、若しくはオレフィン重合体組成物(C)には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常オレフィン重合体に添加される種々公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤(滑剤)等を必要に応じて配合することができる。
<易剥離性積層フィルム>
本発明の易剥離性積層フィルムは、前記線状低密度ポリエチレン(A)を含むラミネート層、前記エチレン系重合体(B)を含む中間層、及び前記オレフィン重合体組成物(C)からなる熱融着層とからなる。
本発明の熱融着性積層フィルムの前記線状低密度ポリエチレン(A)を含むラミネート層は、後述の基材層(F)と貼り合せる際の接着強度を改良するために、その表面を、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、アンダーコート処理、プライマーコート処理、フレーム処理等の表面活性化処理を行っておいてもよい。
本発明の易剥離性積層フィルムの具体的な構成としては、以下が挙げられるが、これらに限定されることはない。なお、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(HP−LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)である。

(熱融着層) オレフィン重合体組成物
(中間層) HDPE
(ラミネート層)L−LDPE

(熱融着層) オレフィン重合体組成物
(中間層) HDPE+HP−LDPE
(ラミネート層)L−LDPE

(熱融着層) オレフィン重合体組成物
(中間層) HDPE+MDPE
(ラミネート層)L−LDPE

(熱融着層) オレフィン重合体組成物
(中間層) MDPE
(ラミネート層)L−LDPE等

一般にヒートシール強度はフィルム総厚や熱融着層の厚さが厚くなるほど大きくなることが知られているが、本発明の易剥離性積層フィルムの厚さは、用途に応じて適宜決め得る。
本発明の易剥離性積層フィルムは、通常、ラミネート層の厚さは2〜20μm、好ましくは2〜10μm、中間層の厚さは16〜96μm、好ましくは16〜56μm、熱融着層の厚さが2〜20μm、好ましくは2〜10μmの範囲にあり、全体の厚さは20〜100μm、好ましくは20〜60μmの範囲にある。
<易剥離性積層フィルムの製造方法>
本発明の易剥離性積層フィルムは種々公知の方法で製造できる。例えば、三つ以上の押出し機を備えた多層フィルム成形機に、二つの押出し機にラミネート層を構成する線状低密度ポリエチレン(A)、及び中間層を構成するエチレン系重合体(B)を夫々投入し、
他の押出し機に熱融着層を構成するオレフィン重合体組成物(C)の成分であるプロピレン重合体(C1)、中密度ポリエチレン(C2)及びエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)とを所定の量で混合した後、直接フィルム成形機に投入してT−ダイ、環状ダイ等を用いて二層以上の積層フィルムにする方法、予めプロピレン重合体(C1)、中密度ポリエチレン(C2)及びエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)とを所定の量で混合して押出機等で溶融混練してオレフィン重合体組成物(C)を得た後、T−ダイ、環状ダイ等を用いて三層以上の積層フィルムにする方法が例示できる。
<基材層(F)>
本発明の熱融着性積層フィルムのラミネート層と積層される基材層(F)は、熱可塑性樹脂からなるシート状またはフィルム状のもの、紙、アルミニウム箔等からなる。熱可塑性樹脂としては、種々公知の熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル・1−ペンテン、ポリブテン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体もしくはその鹸化物、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、あるいはこれらの混合物等を例示することができる。これらのうちでは、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等、延伸性、透明性が良好な熱可塑性樹脂が好ましい。又、かかる熱可塑性樹脂フィルムからなる基材は、無延伸フィルムであっても、延伸フィルムであっても良いし、1種或いは2種以上の共押し出し品、押出しラミ品、ドライラミ品等の積層体であっても良い。
又、基材層(F)の片面あるいは両面を、易剥離性積層フィルムのラミネート層との接着性を改良するために、例えば、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、アンダーコート処理、プライマーコート処理、フレーム処理等の表面活性化処理を行っておいてもよい。基材層(F)の厚さは、通常5〜1000μm、好ましくは9〜100μmの範囲にある。
<熱シール層>
本発明の易剥離性積層フィルムの熱融着層と相対する、他の部材あるいは易剥離性積層フィルムに設けられたプロピレン系重合体層からなる熱シール層を構成するプロピレン系重合体は、前記プロピレン重合体(C1)と同じ範疇の重合体であるが、個々の物性は同一であっても異なっていてもよい。かかる他の部材の熱シール層は、被包装材料に合わせてプロピレン系重合体を公知の方法でフィルム、シート、トレー、カップ、ボトル等の種々の形状とすることができる。また他の部材がフィルム若しくはシートの場合は、上記熱融着フィルムと同様な方法で製造し得る。トレー若しくはカップの場合は、一旦上記方法でシートを製造した後、真空成形、圧空成形等の熱成形によりトレー、カップ等の容器とすることにより製造し得る。又、カップあるいはボトルの場合は射出成形、射出中空成形(インジェクションブロー)、中空成形等により容器として成形し得る。更に用途によっては紙等の上記基材層にプロピレン系重合体を押出しラミネートあるいは押出しコーティング、ドライラミネ−ト等により積層してもよい。
<包装体>
本発明の包装体は、蓋材をはじめ種々の包装の用途に用いられる。
<蓋材>
本発明の蓋材は、前記易剥離性積層フィルムの熱融着層を最内層としてなる。蓋材とする場合には、通常前記熱融着フィルムに基材層として例示される前記種々の材料が積層される。
本発明の包装体は、相対する面が、前記易剥離性積層フィルムの熱融着層と、プロピレン系重合体層からなる熱シール層を備えた包装体である。本発明の包装体の形状は、被包装材料の形状、形態あるいは用途に応じて種々の形状を取り得る。
例えば、フレキシブルな軟包装体としては、易剥離性積層フィルムとプロピレン系重合体層からなる熱シール層を備えたフィルムとからなる三方シール袋に被包装材料を充填した後、口部をヒートシールしてなる四方シール包装体、他の部材であるプロピレン系重合体層からなる熱シール層を備えたシート、トレー、カップ、ボトル等に、被包装材料を充填した後、易剥離性積層フィルムの熱融着層を最内層としてなる蓋材(シール材)で上面をシールしてなる包装体等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限りこれらの実施例に制約されるものではない。
本発明の実施例及び比較例で得た熱融着性積層フィルムの物性は、以下の方法で測定した。
(1)易剥離性の評価:
易剥離性を評価するために、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタ−トフィルム(PET)に、上記各実施例、比較例で得られたフィルムのコロナ処理を施した面にウレタン系接着剤を用いてドライラミネ−ションにより積層して積層フィルムを準備し、熱シール層として厚さ300μmのポリプロピレンシ−トを準備した。
ついで、各積層フィルムの熱融着層とポリプロピレンシ−トを重ね合わせ、表1に記載の所定の温度で、幅5mmのシ−ルバ−を用い、0.2MPaの圧力で1秒間シ−ルした後放冷した。その後ヒートシールした試験片を高温高圧殺菌装置(レトルト処理装置)を用いて、115℃で30分間処理した後、試験片を冷却した。これから15mm幅の試験片を切り取りクロスベット速度500mm/分でヒ−トシ−ル部を剥離し、その強度をヒ−トシ−ル強度(N/15mm)とした。
易剥離性の評価は、ヒートシール強度以外に剥離状態を確認して行い、凝集剥離傾向のある層間剥離で糸引きや膜状に汚く剥がれないものを○とした。
(2)実用的な果肉ゼリーと同様に簡易的に封緘強度の評価:
易剥離性を評価するために作成したラミ品を蓋材として、市販されている果肉ゼリーなどに利用されているPP系のバリア容器(PP/接着層/EVOH/接着層/PP)を使用して評価した。内容物は市販されている果肉ゼリーの内容物を60℃に加温して溶かして容器に移し、作成したラミ品を蓋材として簡易的なカップシーラーを用いて、温度185℃、時間1.0秒×1回、実圧1600N/カップの圧力でヒートシールした。ヒートシールした直後で内容物が60℃程度に保持されている状態の蓋材の上面に粘着テープ付きのゴムシート片を貼り付け、このシート面から針を差し込み、常温下で株式会社サン科学社製の封緘強度測定器を用いて(JIS-Z0238準拠)封緘強度(MPa)を測定した。
(3)総合評価:
総合的な評価として、ヒートシール強度が12N/15mmを超えないもので、且つ、封緘強度が0.45MPaを超えるものを○、ヒートシール強度が12N/15mm以上、または封緘強度が0.45MPa以下のものを△とした。
本発明の実施例及び比較例で使用した重合体を以下に示す。
(1)プロピレン重合体(C1)
プロピレン・エチレンランダム共重合体(R−PP)(プライムポリマー社製、商品名 プライムポリプロ F327 密度;0.91g/cm3、MFR;6.0g/10分、融点;138℃)。
(2)中密度ポリエチレン(C2)
中密度ポリエチレン(MDPE)(プライムポリマー社製、商品名 ネオゼックス:NZ3510F 密度;0.935g/cm3、MFR;1.6g/10分)。
(3)エチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)
エチレン・メタクリル酸共重合体(EMC):メタクリル酸含有量;9重量%、MFR;3g/10分。
(4)エチレン系重合体(B)
(4−1)高密度ポリエチレン(B1)
高密度ポリエチレン(HDPE)(プライムポリマー社製、商品名 ハイゼックス:HZ3300F、密度;0.954g/cm3、MFR;1.1g/10分)。
(4−2)高圧法低密度ポリエチレン(B2)
高圧法低密度ポリエチレン(HP−LDPE)(プライムポリマー社製、商品名 ミラソン:M−11P 密度;0.917g/cm3、MFR;7.2g/10分)。
(5)線状低密度ポリエチレン(A)
線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)(プライムポリマー社製、商品名 ウルトゼックス:UZ3523L 密度;0.931g/cm3、MFR;2.1g/10分)。
〔実施例1〕
熱融着層として、R−PP;75重量%、MDPE;18.3重量%及びEMC;6.7重量%とをドライブレンドしたオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネ−ト層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
熱融着層として、R−PP;80重量%、MDPE;15重量%及びEMC;5重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドしたエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネ−ト層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
熱融着層として、R−PP;85重量%、MDPE;11.7重量%及びEMC;3.3重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネ−ト層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/表面ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
熱融着層として、R−PP;90重量%、MDPE;8.3重量%及びEMC;1.7重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネート層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
熱融着層として、R−PP;95重量%、MDPE;5.0重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、ラミネ−ト層として、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネート層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
熱融着層として、R−PP;38重量%、MDPE;43重量%及びEMC;19重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネート層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
熱融着層として、R−PP;50重量%、MDPE;35重量%及びEMC;15重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネート層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表2に示す。
〔比較例3〕
熱融着層として、R−PP;65重量%、MDPE;25重量%及びEMC;10重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネート層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表2に示す。
〔比較例4〕
熱融着層として、R−PP;70重量%、MDPE;21.7重量%及びEMC;8.3重量%とをドライブレンドして得たオレフィン重合体組成物を、中間層としてHDPE;85重量%及びHP−LDPE;15重量%とをドライブレンドして得たエチレン系重合体組成物を、ラミネート層としてL−LDPEを用い、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によって熱融着層/中間層/ラミネート層となる構成の三層共押出フィルムからなる熱融着性積層フィルムを成形し、ラミネート層にコロナ処理を施した。熱融着性積層フィルムの総厚は50μmで、各層の厚みは熱融着層/中間層/ラミネ−ト層=7.5/37.5/7.5μmであった。
得られた熱融着性積層フィルムの物性を上記記載の方法で測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005959737
Figure 0005959737
表1および表2から、オレフィン重合体組成物からなる熱融着層に耐熱性のあるプロピレン重合体を主体に、エチレン重合体及びエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体をより少ない量を適切に配合し、線状低密度ポリエチレン(A)からなるラミネート層からなる封緘性あるソフト易剥離性積層フィルムは、比較例と比較して易開封性がソフトに開封しやすくなっているにもかかわらず、封緘強度は低下せずに保持されていることが明らかである。
本発明の易剥離性フィルムは、上記特性を活かして、包装用フィルムとして、特に、ポリプロピレン製のシート、トレー、カップ、ボトル等の蓋材として好適であり、せんべいポテトチップス等のスナック菓子包装、あるいは果肉ゼリーなどのゼリー類、ミルク、ヨーグルト、プリン、豆腐、白米など無菌米飯類、赤飯や五目御飯などのレトルト米飯類、乳酸飲料等のあらゆる食品包装や、医薬品、医療用器具等の包装、ブリスター包装、その他日用品や雑貨等の包装の包装材料として好適に用いることができる。この機能は容器と蓋材を用いた包装材だけでなく、平袋やスタンディングパウチなどの袋状などの包装体として使用できる。また、容器と蓋材は例えばゼリーなど硬い容器だけでなく、食品であればスライスハムやベーコン、笹かまぼこなどのフレキシブルな包装体にも利用できる。

Claims (7)

  1. 線状低密度ポリエチレン(A)を含むラミネート層、エチレン系重合体(B)を含む中間層、及びプロピレン重合体(C1)71〜97重量%、密度0.930〜0.945g/cm3の中密度ポリエチレン(C2)3〜21重量%及びエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体(C3)0〜8重量%〔但し、(C1)+(C2)+(C3)=100重量%とする。〕を含むオレフィン重合体組成物(C)からなる熱融着層とからなることを特徴とする易剥離性積層フィルム。
  2. 中間層を構成するポリマーの50重量%以上が、中密度ポリエチレン、または高密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1記載の易剥離性積層フィルム。
  3. エチレン系重合体(B)が、高密度ポリエチレン(B1)及び高圧法低密度ポリエチレン(B2)を含む組成物である請求項1記載の易剥離性積層フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の易剥離性積層フィルムのラミネート層に、基材層(F)が設けられていることを特徴とする易剥離性積層フィルム。
  5. オレフィン重合体組成物(C)からなる熱融着層と相対する層がプロピレン系重合体層である請求項1〜4のいずれかに記載の易剥離性積層フィルム。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の易剥離性積層フィルムからなる蓋材。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の易剥離性積層フィルムの熱融着層と相対する面がプロピレン系重合体層からなる熱シール層を備えたことを特徴とする包装体。
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