JP2000185376A - 積層容器およびその製造方法 - Google Patents
積層容器およびその製造方法Info
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Abstract
リアクリロニトリル系重合体、スチレン重合体、ポリ塩
化ビニル等の基材に、優れたヒートシール性が付与され
た積層容器の提供。 【解決手段】 (1)ポリエステル、ポリアクリロニト
リル系重合体、スチレン重合体及びポリ塩化ビニルから
選ばれる外層と、 (2)エチレン系重合体40〜80重量部、A−B−A
型ブロック共重合体(Aはポリスチレンブロック、Bは
アルキレン共重合体ブロック)5〜40重量部及び炭化
水素樹脂系粘着付与樹脂又はテルペン樹脂系粘着付与樹
脂5〜30重量部からなるエチレン重合体組成物からな
る内層とからなる積層容器。またこの容器本体にポリオ
レフィン系樹脂からなる蓋が熱接着されてなる蓋つき容
器。
Description
リアクリロニトリル系重合体、スチレン重合体、ポリ塩
化ビニルなどを基材とする容器に関する。更に詳しく
は、上記重合体を外層とし、これに対し熱接着し、また
他の材料と優れた接着性を有するシール材料を内層とす
る容器及びその製造方法に関する。
スチック容器が広く使用されている。このような容器材
料としてポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ンなどの汎用プラスチック材料は安価であり、また基本
的な物性は良好であるため、大量に使用されている。し
かし、ガスバリアー性あるいは、より高度な耐熱性、透
明性を要求される用途には不十分であり、このような用
途に対しては、ポリエステル、ポリアクリロニトリル系
重合体等が使用されている。
体密封容器とするためのヒートシール性、または蓋材料
とのヒートシール性、および場合により、そのシール部
分の易開封性が極めて重要な物性として要求される。汎
用プラスチックであるポリプロピレン容器の場合は、未
延伸PPフィルムでの完全シールが可能であり、また一
般的なオレフィン系の易開封性フィルムを用いることに
より、易開封性を与えることができる。また例えば、カ
ット豆腐の容器として用いられている汎用ポリスチレン
容器は、シート成形時にポリスチレンと熱接着可能な特
殊熱ラミフィルム、例えば熱接着樹脂/ポリプロピレン
などの多層フィルムをラミネートすることにより、ポリ
プロピレン系樹脂側がヒートシール面となり、汎用性の
未延伸PPフィルムとの完全シール、あるいは一般的な
オレフィン系の易開封性フィルムを蓋材料として用いる
ことができる。
高度の物性を要求される容器材料、例えばポリエステ
ル、ポリアクリロニトリル系重合体等の容器に対して
は、ヒートシール性材料として適当なものが見出されて
いない。例えば以前より使用されている延伸ポリエチレ
ンテレフタレート(以下O−PETという)、結晶性ポ
リエチレンテレフタレート(以下C−PETという)、
ポリアクリロニトリル(以下PANという)、特殊なハ
イインパクトポリスチレン(HIPS)容器などは、フ
ィルムのシール材料として適当なものがなく、強度が弱
すぎて、シールの役割を果たしていないものが多く、特
殊なホットメルト、ラッカー等のコーティング剤による
蓋材でヒートシールしたり、あるいは嵌合蓋式で封をす
る等の手段が使われてきた。このように耐熱性、ガスバ
リアー性等、特殊な物性に優れ、容器としてのすぐれた
材料であっても、蓋材とのヒートシール性の問題のため
に、容器としての使用が制約されているのが現状であ
る。
塩化ビニル、ポリスチレンなどは、ポリプロピレンほ
ど、ヒートシールは簡単ではなく、何らかのヒートシー
ル性付与手段が必要とされるので、これらの材料につい
ても、より簡単で、優れたヒートシール性を有する容器
が求められている。
ンテレフタレート(以下A−PETという)、O−PE
T、C−PET、ポリエチレンナフタレート(以下PE
Nという)などのポリエステル樹脂、あるいはPAN、
ポリスチレン、HIPS、ポリ塩化ビニル等の基材に、
容器として使用可能な優れた接着強度で熱ラミネートす
ることができ、かくして得られた積層容器が、蓋材との
完全ヒートシール性あるいは易開封性ヒートシール性を
有するラミネート材料の検討を行った結果、下記特定の
エチレン重合体組成物が、このような特性を有している
ことを見出した。このようなエチレン重合体組成物を内
層とし、ポリエステル、ポリアクリロニトリル系重合
体、スチレン重合体、ポリ塩化ビニル等を外層とする積
層構造の容器とすることにより、ポリオレフィン系樹脂
等の汎用の蓋材とのヒートシール性、場合によっては易
開封性ヒートシール性の優れた容器を提供することがで
きる。
トシール性に問題があり、蓋材とのヒートシールが困難
とされていたポリエステル、ポリアクリロニトリル系重
合体、スチレン重合体、ポリ塩化ビニル等の基材に、優
れたヒートシール性を付与し、容器としての使用を一層
容易にすることにある。
ステル、ポリアクリロニトリル系重合体、スチレン重合
体及びポリ塩化ビニルから選ばれる外層と、(2)エチ
レン系重合体40〜80重量部、A−B−A型ブロック
共重合体(Aはポリスチレンブロック、Bはアルキレン
共重合体ブロック)5〜40重量部及び炭化水素樹脂系
粘着付与樹脂又はテルペン樹脂系粘着付与樹脂5〜30
重量部からなるエチレン重合体組成物からなる内層とか
らなる容器である。本発明はまた、かかる積層構造を有
する容器に、ポリオレフィン系樹脂からなる蓋が熱接着
されてなる容器である。
に、ポリエステル、ポリアクリロニトリル系重合体、ス
チレン重合体又はポリ塩化ビニルからなる基材、すなわ
ち外層2と、それに積層されたエチレン重合体組成物か
らなる内層3とからなる。
は、非晶性ポリエチレンテレフタレート、結晶性ポリエ
チレンテレフタレート、延伸ポリエチレンテレフタレー
ト等のポリエチレンテレフタレートの他、ポリテトラメ
チレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等
を挙げることができる。
例えばニトリルゴムにアクリロニトリルとアクリル酸エ
ステルをグラフト重合した商品名BAREXとして知ら
れているものを例示することができる。
のを使用することができるが、蓋材とのヒートシールが
困難とされている材料へのヒートシール性付与という本
発明の目的からすれば、ハイインパクトポリスチレン、
ABS樹脂などの使用が適している。
体組成物の構成成分であるエチレン系重合体は、エチレ
ンを主要成分とする重合体であって、ポリエチレン、エ
チレンとα−オレフィンの共重合体あるいはエチレンと
極性モノマーとの共重合体から選ばれるものである。
ン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンがある
が、とくに高圧法で製造される低密度ポリエチレンの使
用が好ましい。高密度ポリエチレンや中密度ポリエチレ
ンはあまり多量に使用すると、外層との高い接着強度が
得られなくなる恐れがある。
便宜上密度0.930g/cm3 以下のものを言い、
0.930g/cm3 を越えるものは、その密度に基づ
き中密度ポリエチレンあるいは高密度ポリエチレンに包
含される。エチレン・α−オレフィン共重合体として
は、マルチサイト触媒あるいはシングルサイト触媒のい
ずれの触媒系で製造されたものを使用することができ
る。使用する触媒系によっても若干異なるが、密度が
0.870g/cm3 以上、好ましくは0.880g/
cm3 以上のいわゆる直鎖低密度ポリエチレン、超低密
度ポリエチレン、プラストマー等と呼称されている領域
のものを使用するのが好ましい。
ンとしては、炭素数が3〜12程度、とくに炭素数4〜
10程度のものを使用するのが好ましい。具体的には、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペン
テンなどを例示することができる。
媒で製造した、密度が0.880〜0.910g/cm
3 、とくに0.885〜0.905g/cm3 のプラス
トマー領域の共重合体を少なくとも一成分として、とく
に好ましくは、少なくとも10重量%以上含有するよう
に使用することである。
しては、極性モノマー含量が30重量%以下、好ましく
は20重量%以下、より好ましくは15重量%以下のも
のである。エチレン系重合体として極性モノマー含量が
多いもののみを用いると、外層として非晶性ポリエステ
ルを使用する場合には、それが結晶化した場合に接着強
度に変化が生じる傾向にあるため好ましくなく、そのよ
うな場合はポリエチレンやエチレン・α−オレフィン共
重合体と併用することが望ましい。いずれにしても、エ
チレン・極性モノマー共重合体を使用する場合には、エ
チレン系重合体成分中における平均極性モノマー濃度が
15重量%以下、好ましくは10重量%以下、特に好ま
しくは5重量%以下となるように調整することである。
ルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチ
ル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチルのよ
うな不飽和カルボン酸エステル、アクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸、一酸
化炭素などを例示することができる。これらの中では酢
酸ビニルの使用がもっとも好ましい。
性、接着強度等を考慮すると、190℃、2160g荷
重におけるメルトフローレートが、0.1〜500g/
10分、とくに1〜150g/10分のものを使用する
のが望ましい。
用されるA−B−A型ブロック共重合体は、Aがスチレ
ン重合体ブロック、Bがアルキレン共重合体ブロック、
具体的にはエチレン・ブテン共重合体ブロックあるいは
エチレン・プロピレン共重合体ブロックなどである。こ
のようなブロック共重合体は、スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体あるいはスチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体のブタジエン重合単位あ
るいはイソプレン重合体単位を水素添加することによっ
て得られるもので、一般にSEBSあるいはSEPSと
呼称されているものである。ここにスチレン重合体ブロ
ック含量としては、8〜50重量%、好ましくは10〜
40重量%のものである。また230℃、2160g荷
重におけるメルトフローレートが0.1〜500g/1
0分、とくに1〜100g/10分のものを使用するの
が好ましい。
チレン系重合体およびA−B−A型ブロック共重合体に
加え、粘着付与樹脂が使用される。粘着付与樹脂として
は、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳
香族系炭化水素樹脂、スチレン系樹脂、クマロン・イン
デン樹脂などから選ばれる炭化水素樹脂系粘着付与樹脂
又はテルペン樹脂系粘着付与樹脂が使用される。
ン−1、イソブチレン、ブタジエン、1,3−ペンタジ
エン、イソプレン、ピペリレンなどのC4 〜C5 モノま
たはジオレフィンを主成分とする重合体などが挙げられ
る。脂環族系炭化水素樹脂の例としては、スベントC4
〜C5 留分中のジエン成分を環化二量体化後重合させた
樹脂、シクロペンタジエンなどの環状モノマーを重合さ
せた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂な
どが挙げられる。芳香族系炭化水素樹脂の例としては、
ビニルトルエン、インデン、α−メチルスチレンなどの
C9 〜C10のビニル芳香族炭化水素を主成分とした樹脂
などが挙げられる。スチレン系炭化水素樹脂としてはス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、イソプ
ロペニルトルエン等の重合体である。
重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体、テルペ
ン−フェノール共重合体、α−ピネン−フェノール共重
合体、水素化テルペン樹脂などが挙げられる。
脂や水素化テルペン樹脂などの水素添加型樹脂の使用が
特に好ましい。
及び粘着付与樹脂の配合割合は、これらの合計量を10
0重量部とするときに、エチレン系重合体が40〜80
重量部、好ましくは50〜75重量部、ブロック共重合
体が5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部、粘
着付与樹脂が5〜30重量部、好ましくは10〜20重
量部の範囲である。
少ないと、非晶性ポリエステルが結晶化したときに接着
強度の少なからざる低下が起こるので好ましくなく、ま
た上記範囲より多くなるとヘプタン抽出分が多くなりす
ぎて、油性食品に使用できなくなる。
強度が小さくなりすぎるが、過度に使用すると、組成物
の耐油性や加工性を損なうことになるので、上記のよう
な範囲内で使用される。
に加え、任意の添加剤を配合することができる。このよ
うな添加剤として、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、光
安定剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤などを挙げることが
できる。とくに組成物の加工性を向上させるためには滑
剤を配合することが望ましい。このような滑剤として
は、脂肪酸アミド、高分子量ポリエチレングリコール、
水添ひまし油、シリカなどを例示することができる。
量100重量部に対し、有機化合物滑剤の場合は0.0
1〜1.0重量部程度、またシリカのような無機化合物
滑剤の場合は0.1〜3.0重量部程度配合すると効果
的である。滑剤の使用は、本願発明の重合体組成物を、
基材に押出コーティング加工におけるフィルム同志のブ
ロッキングや金属ロールへのスティックを防止するとと
もに、巻き戻し等の後工程の作業性を高めるという利点
を有している。
を考慮すると、メルトフローレート(190℃、216
0g荷重)が1〜400g/10分とくに1〜150g
/10分となるように調整することが望ましい。
ステルに対し、また結晶性ポリエステルに対しても、同
等の接着性を有しているため、いかなるポリエステル容
器本体に対しても、実用に供する上で問題のない接着力
で熱ラミネートを行うことができ、またたとえ非晶性ポ
リエステルが結晶化したとしても安定した熱接着強度を
得ることができる。
外層と内層の材料を押出ラミネート又はサーマルラミネ
ートにより、積層シート又は積層フィルムを製造し、こ
の積層体から各種成形方法により容器を製造する。いず
れも公知の方法により製造することができる。
ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の樹脂を押出成
形機のダイスより溶融押出し、溶融状態にある押出シー
トと、これと熱接着性のある内層用エチレン重合体組成
物フィルムの熱接着面とを、ロール上で溶融外層樹脂の
蓄熱とロールによる圧力により密着させ貼り合わせ、巻
き取りロールにより巻き取り、押出ラミネートシートが
得られる。押出ラミネートの際、内層用熱接着性フィル
ムは常温でフィードすることもできるが、40〜60℃
程度に多少予熱した状態で接触させるのが、強い接着強
度を得るためには望ましい。
れる2種またはそれ以上のフィルムまたはシートをまず
予備加熱ロール上に供給して積層し、次いで熱圧プレス
カレンダーロールによる加熱と加圧により密着貼り合わ
せられ冷却ロールを経て、製品として巻き取られる。こ
の際、内層となる熱接着性フィルムは、相手シート側へ
熱接着面が当たるようにする。
体組成物は、外層樹脂と熱接着性を有するので、上記押
出ラミネート又はサーマルラミネート法を用いることが
できる。また押出ラミネートやサーマルラミネートにお
いて、熱接着性に乏しい樹脂同士の積層を行う場合は、
積層樹脂間に接着剤層を設ける必要がある。一般的に接
着剤は有機溶剤に溶解させた状態で積層フィルムの積層
面に塗布使用されるため、積層に使用される樹脂が耐溶
剤性の悪いものである場合はその使用に制約が生じる場
合がある。一方本発明の内層に用いるエチレン重合体組
成物からなるフィルムは、上記接着剤を用いずとも外層
樹脂と接着可能であるため、作業環境上有利である。
積層シートまたは積層フィルムから、真空成形、圧空成
形等公知の方法により積層容器を製造することができ
る。
成物からなる内層を単層で積層して使用することができ
るが、エチレン重合体組成物層に更に他の樹脂層を積層
することができる。本発明におけるエチレン重合体組成
物は、広範囲の種類の材料に対し良好な熱接着性を有す
るので、種々の材料を積層して使用することができる。
このように他の材料を積層した場合は、その材料が最内
層となる。これらの材料は単層でも2層以上でもよい。
最内層となる樹脂とエチレン重合体組成物とのブレンド
からなる中間層を介して該最内層樹脂を積層すると良好
な接着性が得られる。
目的は、容器強度を向上させるため、ヒートシール性を
更に向上させるため、或は、より安価な材料を用い、エ
チレン重合体組成物の量を減らすことにより経済的な効
果を上げること等、種々の目的があり、これらの目的に
応じて樹脂の種類を選択できるが、容器材料にヒートシ
ール性を付与するという本発明の目的からすれば、最内
層にはヒートシール性の良好な樹脂を積層するのが望ま
しい。
の組み合わせで用いる場合、蓋材とのヒートシール性、
場合によっては易開封シール性が最適な材料を選択し、
これを最内層とした積層構造とするのが本発明の目的に
対しては極めて有効である。このような、最内層用樹脂
に好適な材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・不飽和
カルボン酸エステル共重合体、エチレン・不飽和カルボ
ン酸共重合体又はそのアイオノマー、エチレン・ビニル
アルコール共重合体等を挙げることができる。
れる接着強度、積層構造(層の数)によっても異なる
が、通常は外層を50〜1000μm、内層を10〜1
00μm程度とするのが好ましい。
イ、皿、袋、チューブ等種々の形状のものとして使用す
ることができる。いずれの形態にても、内層樹脂がヒー
トシール性に優れたエチレン重合体組成物であるため、
それ自体のヒートシール、あるいは他の部材、例えば蓋
材とのヒートシールが容易であり、密封容器として使用
できる。
そ、めん類等のあらゆる食品容器や医薬品容器、トイレ
タリー容器、日用品容器等広い範囲にわたって使用する
ことができる。特に本発明の容器は外層としてポリエス
テル、ポリアクリロニトリル系重合体等の高機能の材料
を用いることができ、しかも内層にヒートシール性良好
な材料が用いられているので、内容物に関しては制約が
少なく、広範囲の用途に使用できる。
が容易であるので、図1に示すように上記積層構造の容
器本体1と、容器内層に対し、熱接着性を有する樹脂か
らなる蓋4とを熱接着させた蓋つき容器として使用する
ことができる。
系樹脂が好適である。蓋材は全体がポリオレフィン系樹
脂からなるものでもよいが、容器本体内層と接触する面
5が容器内層に対し、熱接着性を有する樹脂である限り
において、基材6として任意の材料、例えば紙、アルミ
箔、他のプラスチック材料等を用い、これらの積層体を
用いることもできる。
ついては、目的により完全シールあるいは易開封ヒート
シール性が必要とされるが、本発明においては、容器内
層のエチレン重合体組成物の構成成分の種類および組
成、あるいは容器本体を複数層の積層とする場合の最内
層樹脂または蓋材のポリオレフィン系樹脂の選択によ
り、適度のヒートシール強度が得られるので、易開封ヒ
ートシール性とすることができる。
で構成されている場合や、シール層にポリエチレン系、
あるいはポリプロピレン系樹脂が更に形成されている場
合、一般に同種の樹脂では接着力が強く完全シールのも
のが得やすい。また容器本体最内層と蓋材のシール部分
の材料の選択により完全シールから易開封性フィルムま
で、自由に選択できる。
クリロニトリル系重合体など容器材料として優れている
が、ヒートシール性に問題があり、ヒートシールが困難
とされていた材料にヒートシール性の優れた内層を熱ラ
ミネートすることができ、それ自体のヒートシール性
や、汎用樹脂による蓋材とのヒートシール性が優れてい
るので、密封容器として広範囲な用途に利用できる。
的に説明する。なお、実施例、比較例に用いた容器内
層、外層用原料樹脂の組成、物性は以下の通りである。
れたエチレン・1−オクテン共重合体 密度 :895kg/m3 MFR:4.0g/10min
L” 密度 :915kg/m3 MFR:2.0g/10min
レントリブロック共重合体(SEPS) スチレン含量:30wt% MFR: 70g/10分 (230℃ 2.16kg)
炭化水素樹脂の核内水添樹脂)
B−A型ブロック共重合体、(3)粘着付与樹脂に、更
に(4)エルカ酸アミド、(5)ポリエチレングリコー
ル、(6)シリカを表1記載の配合比で混合した配合物
を、単軸押出機にて、樹脂温度150℃の条件下で溶融
混合し、エチレン重合体組成物(A)〜(D)を調製し
た。(ただし(D)は(2)を添加せず)
用した。
と密度0.921g/cm3 、メルトフローレート3g
/10分のエチレン・4−メチルペンテン−1−共重合
体を両外層とし、中間層が両外層樹脂の等量ブレンド層
となるように、3層共押し出により厚み比率13/74
/13、厚さ30μmの共押出インフレーションフィル
ムを作成した。
チレン重合体組成物(A)面と、非晶性ポリエチレンテ
レフタレート(イ)とをサーマルラミネーションにより
積層シートを得た。
状にカットし、その熱接着強度を測定した(単位:N/
15mm、引張りスピード:300mm/分)。結果を
表3に示す。
の代わりに、エチレン重合体組成物(B)及び(C)を
用い、同様の積層物を作成し、その熱接着強度を測定し
た。結果を表3に合わせて示す。
リエチレンテレフタレートの代わりに熱処理非晶性ポリ
エチレンテレフタレート(ロ)を用い、エチレン重合体
組成物(A)、(B)及び(C)との積層物の熱接着強
度を測定した。結果を表3に示す。
性ポリエチレンテレフタレートの代わりに表1記載の
(ハ)〜(リ)の各材料を用い、エチレン重合体組成物
(A)との積層物の熱接着強度を測定した。結果を表3
に示す。
において、エチレン重合体組成物として、(A)の代わ
りに、A−B−A型ブロック共重合体を含まないエチレ
ン重合体組成物(D)を用い、同様の積層物を作成し、
その熱接着強度を測定した。結果を表3に示す。
るエチレン系重合体、A−B−A型ブロック共重合体及
び粘着付与樹脂を必須成分とするエチレン系重合体は各
種ポリエステル、ポリアクリロニトリル系重合体、スチ
レン重合体やポリ塩化ビニルに対し、実用上充分な接着
強度を有することがわかる。これに対し、エチレン系重
合体に粘着付与樹脂を添加しただけの樹脂は積層容器と
しての十分な接着強度をもっていない。
重合体組成物(A)とエチレン・4−メチルペンテン−
1−共重合体を両外層とする3層共押出インフレーショ
ンフィルム(厚さ30μm、厚み比13/74/13)
のエチレン・4−メチルペンテン−1−共重合体面を、
下記表4の構成の蓋材とヒートシールし、そのヒートシ
ール強度を測定した。結果を表5に示す。容器に本発明
のエチレン重合体組成物を含む内層を形成させることに
より、容器蓋材に完全シールまたは易開封性シールがで
きることがわかる。
21L ” アイオノマー:三井・デュポンポリケミカル(株)
製、”ハイミラン1702” 引張りスピード:500mm/分
押出インフレーションフィルムの代わりに、エチレン重
合体組成物(A)、(B)及び(C)のみからなる、厚
さ30μmの単層キャストフィルムを用いた以外は、実
施例1と同様にして、非晶性ポリエチレンテレフタレー
ト(イ)との積層シートを作成し、それぞれ実施例1と
同様にして熱接着強度を測定した。結果を表3に示す。
ートと実施例10で用いた表4(a)構成の蓋材とをヒ
ートシールし、そのヒートシール強度を測定した。結果
を表5に示す。
3)
ン−1、イソブチレン、ブタジエン、1,3−ペンタジ
エン、イソプレン、ピペリレンなどのC4 〜C5 モノま
たはジオレフィンを主成分とする重合体などが挙げられ
る。脂環族系炭化水素樹脂の例としては、スペントC4
〜C5 留分中のジエン成分を環化二量体化後重合させた
樹脂、シクロペンタジエンなどの環状モノマーを重合さ
せた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂な
どが挙げられる。芳香族系炭化水素樹脂の例としては、
ビニルトルエン、インデン、α−メチルスチレンなどの
C9 〜C10のビニル芳香族炭化水素を主成分とした樹脂
などが挙げられる。スチレン系炭化水素樹脂としてはス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、イソプ
ロペニルトルエン等の重合体である。
Claims (8)
- 【請求項1】 (1)ポリエステル、ポリアクリロニト
リル系重合体、スチレン重合体及びポリ塩化ビニルから
選ばれる外層と、 (2)エチレン系重合体40〜80重量部、A−B−A
型ブロック共重合体(Aはポリスチレンブロック、Bは
アルキレン共重合体ブロック)5〜40重量部及び炭化
水素樹脂系粘着付与樹脂又はテルペン樹脂系粘着付与樹
脂5〜30重量部からなるエチレン重合体組成物からな
る内層とからなる積層容器。 - 【請求項2】 ポリエステルが、非晶性ポリエチレンテ
レフタレート、結晶性ポリエチレンテレフタレート、延
伸ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテ
レフタレート及びポリエチレンナフタレートから選ばれ
るポリエステルである請求項1記載の積層容器。 - 【請求項3】 エチレン系重合体が、低密度ポリエチレ
ン、エチレン・α−オレフィン共重合体及びエチレン・
極性モノマー共重合体から選ばれるものである請求項1
又は2に記載の積層容器。 - 【請求項4】 粘着性付与樹脂が、水素添加型樹脂であ
る請求項1〜3のいずれかに記載の積層容器。 - 【請求項5】 エチレン重合体組成物からなる内層に更
に他の樹脂層が積層された請求項1〜4のいずれかに記
載の積層容器。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の容器本
体にポリオレフィン系樹脂からなる蓋が熱接着されてな
る蓋つき容器。 - 【請求項7】 ポリオレフィン系樹脂からなる蓋が、そ
れと熱接着される容器最内層部に対し易開封性シール材
料である請求項6記載の蓋つき容器。 - 【請求項8】 容器外層用樹脂と内層用樹脂とを押出ラ
ミネート又はサーマルラミネートして得られた積層シー
ト又は積層フィルムから成形することを特徴とする請求
項1〜5のいずれかに記載の積層容器の製造方法。
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- 1998-12-22 JP JP36486598A patent/JP4618824B2/ja not_active Expired - Fee Related
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