JPH07159972A - 露光用マスク及びその製造方法 - Google Patents

露光用マスク及びその製造方法

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JPH07159972A
JPH07159972A JP30562893A JP30562893A JPH07159972A JP H07159972 A JPH07159972 A JP H07159972A JP 30562893 A JP30562893 A JP 30562893A JP 30562893 A JP30562893 A JP 30562893A JP H07159972 A JPH07159972 A JP H07159972A
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JP
Japan
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film
alumina
quartz substrate
phase shifter
silicon oxide
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JP30562893A
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Isamu Hairi
勇 羽入
Satoru Asai
了 浅井
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】位相シフタを有する露光用マスクに関し、石英
基板と位相シフタとの間に介在するアルミナ膜につい
て、薬液やエッチングガスに対する耐性を向上すること
により、洗浄処理やエッチング処理を十分に行うことが
可能な露光用マスクを提供する。 【構成】石英基板11と、石英基板11上に形成された
α−アルミナ, γ−アルミナ及びη−アルミナのうち少
なくともいずれかを含むアルミナ膜12と、アルミナ膜
12上に選択的に形成されたシリコン酸化膜からなる位
相シフタ13と、位相シフタ13上に選択的に形成され
た転写パターン14a〜14cとを有することを含み構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光用マスク及びその
製造方法に関し、より詳しくは、位相シフタを有する露
光用マスク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路装置においては、
高速化や高密度化を実現するため、ハーフミクロン以下
のパターン形成が必要になっている。このような微細化
を実現するため、量産性と解像性に優れた縮小投影露光
装置(ステッパ)の採用が必須のものとなっている。し
かし、露光装置の進歩よりもパターンの微細化の方が速
く進んだため、ステッパの公称解像度を越えるサイズの
パターン形成が要求されている。このため、レジスト材
料やレジストプロセスの改良等により、装置性能を限界
まで引き出す必要がある。このような改良手段の一つと
して、露光光の位相を逆転させて解像度を向上させる位
相シフタを有する露光用マスクが用いられている。
【0003】図7は、従来の位相シフタを有する露光マ
スクの一例についてその構成を示す断面図である。図
中、符号1は石英基板、2は石英基板1上に形成された
エッチング防護用のアルミナ膜(Al2O3 膜)で、位相シ
フタを兼ねている。3は位相シフタとしてアルミナ膜2
上に選択的に形成されたSiO2膜、4はSiO2膜3上に選択
的に形成された遮光膜である。
【0004】上記露光用マスクでは、位相シフタ3の断
面形状に特徴がある。即ち、図7に示すように、遮光膜
4のエッヂからある程度の距離まで遮光膜4の下のSiO2
膜3が除去されている。これにより、位相シフトしない
露光光のみが透過すべき領域に位相シフトした露光光が
混在しないようにすることができる。これは、次のよう
な理由による。即ち、露光用マスクを透過する露光光は
垂直に入射するものばかりでなく、斜めに入射するもの
も存在するが、図7に示すように、遮光膜4のエッヂか
らある程度の距離まで遮光膜4の下のSiO2膜3を除去し
ておくと、斜めに入射した露光光はSiO2膜3を通過せず
に透過するため、位相シフトを受けない。一方、遮光膜
のエッヂに一致して遮光膜の下にSiO2膜が残っている場
合には、斜めに入射した露光光はSiO2膜中を通過して透
過するため、位相シフトを受ける。
【0005】このような形状の位相シフタを形成するた
めに、SiO2膜3の上に遮光膜4が選択的に形成してある
状態で、HF+NH4Fの混合液を用いたウエットエッチン
グにより除去すべき領域のSiO2膜3が等方的にエッチン
グされる。このとき、アルミナ膜2はエッチング液に対
して下地の石英基板1を保護するマスクの役目をする。
【0006】また、図8は、他の従来例に係る位相シフ
タを有する露光マスクの構成について示す断面図であ
る。遮光膜4aが石英基板1aとアルミナ膜2aとの間
に介在していることが図7の露光マスクと異なる。な
お、位相シフタとしてのSiO2膜3aはアルミナ膜2a上
に選択的に形成される。この場合には、SiO2膜3はエッ
チングガスにより異方性エッチングされる。このとき、
アルミナ膜2aはエッチングガスに対して下地の石英基
板1を保護するマスクの役目をする。
【0007】上記図7及び図8の露光マスクの作成にお
いて、アルミナ膜2及び2aは、膜厚の均一性及び制御
性に優れたイオンビームアシスト蒸着法により形成され
る。イオンビームアシスト蒸着法では、電子ビームによ
りアルミナソースを加熱し、溶解させて蒸発させ、石英
基板1又は1a上にアルミナ膜2又は2aを堆積させる
とともに、別の装置によりイオンを発生させて堆積中の
アルミナ膜2又は2aに照射する。
【0008】また、SiO2膜3又は3aを選択的にエッチ
ングして位相シフタを形成した後、マスクとして用いた
レジスト膜の残渣を完全に除去するため、加熱されたH2
SO4+H2O2の混合液中に浸漬する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来例では、
HF+NH4Fの混合液を用いて不要なSiO2膜をエッチング
する際、或いは作成された露光用マスクをH2SO4 +H2O2
の混合液中で洗浄する際、十分なエッチングや洗浄を行
うため、薬液に浸漬する時間を十分に採ると、アルミナ
膜2又は2aがこれらの薬液により過剰にエッチングさ
れる場合がある。このため、位相シフタとしてのSiO2
3又は3aとアルミナ膜2又は2aとの密着性が低下し
たり、アルミナ膜2又は2aの表面に凹凸が生じて露光
光の正常な透過が妨げられたりするという問題が生じ
る。
【0010】また、SiO2膜3又は3aをエッチングガス
により除去する際には、エッチングガスに対する耐性の
更なる向上が望まれる。本発明は、係る従来例の問題点
に鑑みて創作されたものであり、石英基板と位相シフタ
との間に介在するアルミナ膜の薬液耐性やエッチングガ
スに対する耐性を向上することにより、洗浄処理やエッ
チング処理を十分に行うことが可能な露光用マスク及び
その製造方法の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1に、石
英基板と、該石英基板上に形成されたα−アルミナ,γ
−アルミナ及びη−アルミナのうち少なくともいずれか
を含むアルミナ膜と、該アルミナ膜上に選択的に形成さ
れたシリコン酸化膜からなる位相シフタと、前記石英基
板と前記アルミナ膜との間又は前記位相シフタ上、又は
前記アルミナ膜と前記位相シフタの間に選択的に形成さ
れた転写パターンとを有することを特徴とする露光用マ
スクによって達成され、第2に、前記転写パターンは遮
光性膜であることを特徴とする第1の発明に記載の露光
用マスクによって達成され、第3に、前記転写パターン
は半透光性膜であることを特徴とする請求項1記載の露
光用マスクによって達成され、第4に、石英基板を温度
400℃以上に保持した状態で、イオンビームアシスト
蒸着により前記石英基板上にアルミナ膜を形成する工程
と、前記石英基板上に遮光性膜又は半透光性膜を形成
し、パターニングする工程と、前記アルミナ膜上に位相
シフタとなるシリコン酸化膜を形成する工程と、前記シ
リコン酸化膜を選択的にエッチングし、除去する工程と
を有する露光用マスクの製造方法によって達成され、第
5に、石英基板を温度400℃以上に保持した状態で、
イオンビームアシスト蒸着により前記石英基板上にアル
ミナ膜を形成する工程と、前記アルミナ膜上に位相シフ
タとなるシリコン酸化膜を形成する工程と、前記シリコ
ン酸化膜上に遮光性膜又は半透光性膜を形成し、パター
ニングする工程と、前記シリコン酸化膜を選択的にエッ
チングし、除去する工程とを有する露光用マスクの製造
方法によって達成され、第6に、弗酸を含む薬液を用い
て前記シリコン酸化膜をエッチングすることを特徴とす
る第4又は第5の発明に記載の露光用マスクの製造方法
によって達成され、第7に、前記イオンビームアシスト
蒸着に用いられるイオンは酸素イオン又はアルゴンイオ
ンであることを特徴とする第4,第5又は第6の発明に
記載の露光用マスクの製造方法によって達成され、第8
に、前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングし、除去
する工程の後、硫酸を含む薬液により洗浄する工程を有
することを特徴とする第4,第5,第6又は第7の発明
に記載の露光用マスクの製造方法によって達成される。
【0012】
【作用】本発明の露光用マスクにおいては、石英基板上
に形成されたα−アルミナ, γ−アルミナ及びη−アル
ミナのうち少なくともいずれかを含むアルミナ膜と、ア
ルミナ膜上に選択的に形成されたシリコン酸化膜からな
る位相シフタとを有する。
【0013】上記のアルミナ膜は、本発明の露光用マス
クの製造方法のように、石英基板を温度400℃以上に
保持した状態で、イオンビームアシスト蒸着することに
より形成される。このようなアルミナ膜は結晶性を有
し、緻密な膜であるため、薬液耐性やエッチングガスに
対する耐性が向上する。このため、石英基板上のアルミ
ナ膜の上に形成されたシリコン酸化膜を例えば弗酸を含
む薬液やエッチングガスを用いて選択的にエッチングす
る際に、アルミナ膜が薬液やエッチングガスに曝される
が、アルミナ膜は薬液耐性やエッチングガスに対する耐
性が増しているので、薬液やエッチングガスによるダメ
ージを受けにくくなる。
【0014】従って、作成されたマスクは、アルミナ膜
と位相シフタとの密着性等の低下を招くことなく、かつ
表面の凹凸による散乱等を生じさせることなく、正常に
露光光を透過する。また、マスクの作成後に硫酸を含む
薬液により洗浄する際にも、シリコン酸化膜により被覆
されていない領域にアルミナ膜が露出しており、薬液に
曝されるが、前記と同様に薬液によるダメージを受けな
い。従って、異物を除去するために、マスクを十分に洗
浄することが可能である。
【0015】これにより、作成されたマスクは、アルミ
ナ膜と位相シフタとの密着性等の低下を招くことなく、
かつ表面の凹凸や異物による散乱等を生じさせることな
く、正常に露光光を透過する。
【0016】
【実施例】
(1)本発明の実施例に係る露光用マスクの作成方法に
用いられるイオンビームアシスト蒸着装置の構成及びイ
オンビームアシスト蒸着装置を用いて形成されたアルミ
ナ膜の特性についての説明 (A)イオンビームアシスト蒸着装置の構成についての
説明 図5は、イオンビームアシスト蒸着装置の構成ついて示
す側面図である。
【0017】図中、51はアルミナ膜の形成が行われる
チャンバ、52はチャンバ51内に設置された基板保持
具であり、基板保持具52に内蔵されたヒータ等の加熱
手段53により被堆積基板60の加熱が行われる。54
はアルミナソース55が収納されるソース容器、56は
ソース容器54内のアルミナソース55を融解する電子
ビームを発生する電子ビーム発生装置、57は酸素ガス
又はアルゴンガスをイオン化し、そのイオンビームを基
板保持具52に保持された被堆積基板60に向かって照
射するイオンビーム照射装置である。
【0018】上記のイオンビームアシスト蒸着装置で
は、被堆積基板60の加熱手段53及びイオンビーム照
射装置57を有するので、被堆積基板60を加熱し、か
つイオンビームを照射しつつ、アルミナ膜を形成するこ
とができる。 (B)イオンビームアシスト蒸着装置を用いたアルミナ
膜の形成方法及びそのアルミナ膜の特性についての説明 次に、上記のイオンビームアシスト蒸着装置を用いてア
ルミナ膜を形成する方法について説明する。
【0019】まず、基板保持具52に石英基板60を保
持し、石英基板60を加熱し、その温度を400℃に保
持する。次いで、電子ビームを発生してアルミナソース
55に照射して加熱し、融解する。融解したアルミナ粒
子はチャンバ51内に放射され、石英基板60に堆積し
はじめる。
【0020】このとき、同時に酸素ガスをイオンビーム
照射装置57に供給し、酸素イオンを発生させるととも
に、石英基板60に向かって照射する。これにより、石
英基板60に付着したアルミナ粒子は、高温に保持され
た石英基板60から温度エネルギを受けるとともに、酸
素イオンからエネルギを受けてエネルギを増すため、石
英基板60上での移動が一層激しくなる。従って、アル
ミナ粒子は密に集合し、アルミナ薄膜が形成される。こ
のようにして、次第に厚い膜厚のアルミナ膜が積層され
ていき、所定時間の後、所定の膜厚のアルミナ膜が形成
される。
【0021】次に、上記により形成されたアルミナ膜の
特性について調査した結果について説明する。比較のた
め、石英基板60の温度を200℃に保持して形成され
たアルミナ膜の特性についても同時に説明する。基板温
度200℃,300℃,350℃及び400℃で作成さ
れた4種類のアルミナ膜について、H2SO4 +H2O2の混合
溶液に対するエッチング耐性について調査した。その結
果を図6に示す。図6において、縦軸はエッチング速度
(nm/分)を表し、横軸はアルミナ膜の形成時の基板温
度(℃又は1/K)を表す。
【0022】それによれば、基板温度が200℃から3
00℃までは2nm/分程度で推移する。300℃以上
では基板温度の上昇とともに次第にエッチング速度が低
下し、350℃で約0.7 nm/分になる。以降は基板温
度の上昇とともにエッチング速度が急激に低下し、基板
温度400℃でエッチング速度0.35nm/分程度にな
る。このように基板温度400℃以上でH2SO4 +H2O2
混合溶液に対するエッチング耐性が極めて向上する。
【0023】また、膜質の調査によれば、基板温度40
0℃では、アルミナ膜は結晶化しており、γ−アルミナ
或いはη−アルミナになっていることが確認された。一
方、基板温度200℃では、アルミナ膜は非晶質であっ
た。このことは膜質が緻密になっていることを示してお
り、H2SO4 +H2O2の混合溶液のみならず、他のエッチン
グ液やエッチングガスに対してもエッチング耐性が増す
ことを裏ずけるものである。調査では、α−アルミナの
存在は確認できなかったが、基板温度等の条件によりα
−アルミナの形成も可能である。
【0024】なお、イオンビームを照射せずに、石英基
板60を加熱して温度400℃に保持した状態で、蒸着
により形成されたアルミナ膜では、図6に示すように、
エッチング速度3nm/分程度と非常に高く、硫酸系の
洗浄液に対して十分なエッチング耐性は得られなかっ
た。 (2)本発明の第1の実施例に係る露光用マスクの作成
方法の説明 図1(a)〜(d),図2(a)〜(c)は、本発明の
第1の実施例に係る露光用マスクの作成方法について示
す断面図である。
【0025】まず、図1(a)に示す石英基板11を4
00℃以上に加熱した状態で、図1(b)に示すよう
に、上記イオンビームアシスト蒸着により石英基板11
上に膜厚約1200Åのアルミナ膜12を形成する。このと
き、アルミナ膜12は結晶化しており、α−アルミナ,
γ−アルミナ及びη−アルミナのうち少なくともいずれ
かを含むものになっている。
【0026】次に、図1(c)に示すように、アルミナ
膜12上に膜厚約3800ÅのSiO2膜13を形成する。次い
で、SiO2膜13上に膜厚約600Åのクロム膜を形成し
た後、図1(d)に示すように、パターニングして所定
の位置に遮光膜14a〜14cを形成する。次に、図2
(a)に示すように、残すべきSiO2膜13をレジスト膜
15により被覆した後、図2(b)に示すように、HF+
NH4Fの混合溶液を用いて、除去すべきSiO2膜13をエッ
チングし、除去する。このとき、エッチングの終了前に
アルミナ膜12が露出するが、α−アルミナ, γ−アル
ミナ及びη−アルミナのうち少なくともいずれかを含む
ものになっているアルミナ膜12は薬液に対する耐性が
増しているので、容易に反応しない。このため、十分に
エッチングすることができる。これにより、遮光膜14
a,14bのエッヂから内側に所定の距離入ったところま
でのSiO2膜13が除去され、遮光膜14a,14bの下に位
相シフタとして所定の幅のSiO2膜13が残る。
【0027】次いで、図2(c)に示すように、レジス
ト膜15を除去した後、H2SO4 +H2O2の混合溶液に曝し
て洗浄するし、レジスト膜15の残渣を完全に除去す
る。このとき、アルミナ膜12が露出しているが、α−
アルミナ, γ−アルミナ及びη−アルミナのうち少なく
ともいずれかを含むものになっているアルミナ膜12は
薬液に対する耐性が増しているので、容易に反応しな
い。このため、十分に洗浄することができる。
【0028】以上のように、本発明の第1の実施例の露
光マスクの作成方法によれば、石英基板11上のアルミ
ナ膜12は、石英基板11を温度400℃以上に保持し
た状態で、イオンビームアシスト蒸着により形成される
ことにより、アルミナ膜12はα−アルミナ, γ−アル
ミナ及びη−アルミナのうち少なくともいずれかを含む
ものとなる。このようなアルミナ膜12は結晶性を有
し、緻密な膜であるため、薬液耐性が向上する。
【0029】従って、石英基板11上のアルミナ膜12
の上に形成されたSiO2膜13を例えば弗酸を含む薬液を
用いて選択的にエッチングする際に、アルミナ膜12が
薬液に曝されるが、アルミナ膜12は薬液耐性が増して
いるので、薬液によるダメージを受けにくくなる。ま
た、マスクの作成後に硫酸を含む薬液により洗浄する際
にも、SiO2膜13により被覆されていない領域にアルミ
ナ膜12が露出しており、薬液に曝されるが、前記と同
様にエッチングによるダメージを受けにくい。従って、
異物を除去するために、マスクを十分に洗浄することが
可能である。
【0030】これにより、作成されたマスクは、アルミ
ナ膜12とSiO2膜13との密着性等の低下を招くことな
く、かつ表面の凹凸や異物による散乱等を生じさせるこ
となく、正常に露光光を透過する。 (3)本発明の第2の実施例に係る露光用マスクの作成
方法の説明 図3(a)〜(d),図4(a)〜(c)は、本発明の
第2の実施例に係る露光用マスクの作成方法について示
す断面図である。
【0031】まず、図3(a)に示すように、石英基板
21上に膜厚約600Åのクロム膜を形成した後、パタ
ーニングして所定の位置に遮光膜22a〜22cを形成す
る。次に、図3(b)に示すように、石英基板21を4
00℃以上に加熱した状態で、上記イオンビームアシス
ト蒸着により、遮光膜22a〜22cを被覆して石英基板2
1上に膜厚約1200Åのアルミナ膜23を形成する。この
とき、アルミナ膜23は結晶化しており、α−アルミナ
, γ−アルミナ及びη−アルミナのうち少なくともいず
れかを含むものとなっている。
【0032】次いで、図3(c)に示すように、アルミ
ナ膜23上に膜厚約3800ÅのSiO2膜24を形成する。次
に、図3(d)に示すように、残すべきSiO2膜24をレ
ジスト膜25により被覆した後、図4(a)に示すよう
に、CHF3ガスを用いて、除去すべきSiO2膜24をエッチ
ングし、除去する。これにより、位相シフタ24aが形成
される。このとき、アルミナ膜23が露出しているが、
結晶化し、緻密になっているアルミナ膜23はエッチン
グガスに対する耐性が増しているので、容易にエッチン
グを受けない。
【0033】次いで、図4(b)に示すように、レジス
ト膜25を除去した後、H2SO4 +H2O2の混合溶液に曝し
て洗浄するし、レジスト膜25の残渣を完全に除去す
る。このとき、アルミナ膜23が露出しているが、薬液
に対する耐性が増しているので、容易に反応しない。こ
のため、十分に洗浄することができる。以上のように、
本発明の第2の実施例の露光マスクの作成方法によれ
ば、石英基板21上のアルミナ膜23は、石英基板21
を温度400℃以上に保持した状態で、イオンビームア
シスト蒸着により形成されることにより、アルミナ膜2
3はα−アルミナ, γ−アルミナ及びη−アルミナのう
ち少なくともいずれかを含むものとなる。このようなア
ルミナ膜23は結晶性を有し、緻密な膜であるため、薬
液やエッチングガスに対する耐性が向上する。このた
め、薬液やエッチングガスによるダメージを受けにくく
なる。
【0034】従って、作成されたマスクは、アルミナ膜
23と位相シフタ24aとの密着性等の低下を招くことな
く、かつ表面の凹凸による散乱等を生じさせることな
く、正常に露光光を透過する。また、マスクの作成後に
硫酸を含む薬液により洗浄する際にも、SiO2膜24aによ
り被覆されていない領域にアルミナ膜23が露出してお
り、薬液に曝されるが、前記と同様に薬液によるダメー
ジを受けない。従って、異物を除去するために、マスク
を十分に洗浄することが可能である。
【0035】これにより、作成されたマスクは、アルミ
ナ膜23と位相シフタ24aとの密着性等の低下を招くこ
となく、かつ表面の凹凸や異物による散乱等を生じさせ
ることなく、正常に露光光を透過する。なお、上記の実
施例では、転写パターンとして遮光膜14a〜14c,22a
〜22cを用いているが、遮光膜のかわりに半透光性膜を
用いたハーフトーンマスクに本発明を適用することも可
能である。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の露光用マスクに
おいては、石英基板上に形成されたα−アルミナ, γ−
アルミナ及びη−アルミナのうち少なくともいずれかを
含むアルミナ膜と、アルミナ膜上に選択的に形成された
シリコン酸化膜からなる位相シフタとを有する。
【0037】このようなアルミナ膜は、本発明の露光用
マスクの製造方法のように、石英基板を温度400℃以
上に保持した状態で、イオンビームアシスト蒸着するこ
とにより形成され、結晶性を有し、緻密な膜である。こ
のため、薬液やエッチングガスに対する耐性が向上す
る。従って、石英基板上のアルミナ膜の上に形成された
位相シフタとなるシリコン酸化膜を選択的にエッチング
する際に、アルミナ膜は薬液やエッチングガスによるダ
メージを受けにくくなる。
【0038】従って、作成されたマスクは、アルミナ膜
と位相シフタとの密着性等の低下を招くことなく、かつ
表面の凹凸による散乱等を生じさせることなく、正常に
露光光を透過する。また、マスクの作成後に硫酸を含む
薬液により洗浄する際にも、シリコン酸化膜により被覆
されていない領域にアルミナ膜が露出しており、薬液に
曝されるが、前記と同様に薬液によるダメージを受けな
い。従って、異物を除去するために、マスクを十分に洗
浄することが可能である。
【0039】これにより、作成されたマスクは、アルミ
ナ膜と位相シフタとの密着性等の低下を招くことなく、
かつ表面の凹凸や異物による散乱等を生じさせることな
く、正常に露光光を透過する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る断面図(その1)
である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る断面図(その2)
である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る断面図(その1)
である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る断面図(その2)
である。
【図5】本発明の実施例に係るイオンビームアシスト蒸
着装置の構成図である。
【図6】本発明の実施例に係るアルミナ膜のエッチング
耐性を示す特性図である。
【図7】従来例に係る断面図である。
【図8】他の従来例に係る断面図である。
【符号の説明】
11,21 石英基板、 12,23 アルミナ膜、 13,24,24a SiO2膜(位相シフタ)、 14a〜14c,22a〜22c 遮光膜、 15,25 レジスト膜、 51 チャンバ、 52 基板保持具、 53 加熱手段(ヒータ)、 54 ソース容器、 55 アルミナソース、 56 電子ビーム発生装置、 57 イオンビーム照射装置、 58 ガス導入口、 59 排気口、 60 被堆積基板。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英基板と、該石英基板上に形成された
    α−アルミナ, γ−アルミナ及びη−アルミナのうち少
    なくともいずれかを含むアルミナ膜と、該アルミナ膜上
    に選択的に形成されたシリコン酸化膜からなる位相シフ
    タと、前記石英基板と前記アルミナ膜との間又は前記位
    相シフタ上、又は前記アルミナ膜と前記位相シフタの間
    に選択的に形成された転写パターンとを有することを特
    徴とする露光用マスク。
  2. 【請求項2】 前記転写パターンは遮光性膜であること
    を特徴とする請求項1記載の露光用マスク。
  3. 【請求項3】 前記転写パターンは半透光性膜であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の露光用マスク。
  4. 【請求項4】 石英基板を温度400℃以上に保持した
    状態で、イオンビームアシスト蒸着により前記石英基板
    上にアルミナ膜を形成する工程と、 前記石英基板上に遮光性膜又は半透光性膜を形成し、パ
    ターニングする工程と、 前記アルミナ膜上に位相シフタとなるシリコン酸化膜を
    形成する工程と、 前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングし、除去する
    工程とを有する露光用マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 石英基板を温度400℃以上に保持した
    状態で、イオンビームアシスト蒸着により前記石英基板
    上にアルミナ膜を形成する工程と、 前記アルミナ膜上に位相シフタとなるシリコン酸化膜を
    形成する工程と、 前記シリコン酸化膜上に遮光性膜又は半透光性膜を形成
    し、パターニングする工程と、 前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングし、除去する
    工程とを有する露光用マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 弗酸を含む薬液を用いて前記シリコン酸
    化膜をエッチングすることを特徴とする請求項4又は請
    求項5記載の露光用マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記イオンビームアシスト蒸着に用いら
    れるイオンは酸素イオン又はアルゴンイオンであること
    を特徴とする請求項4,請求項5又は請求項6記載の露
    光用マスクの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記シリコン酸化膜を選択的にエッチン
    グし、除去する工程の後、硫酸を含む薬液により洗浄す
    る工程を有することを特徴とする請求項4,請求項5,
    請求項6又は請求項7記載の露光用マスクの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014021216A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクル枠体及びペリクル
JP2022105275A (ja) * 2020-12-31 2022-07-13 エスケーシー ソルミックス カンパニー,リミテッド ブランクマスク及びそれを用いたフォトマスク

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