JPH07158402A - ターボ機械の動翼 - Google Patents

ターボ機械の動翼

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JPH07158402A
JPH07158402A JP31027793A JP31027793A JPH07158402A JP H07158402 A JPH07158402 A JP H07158402A JP 31027793 A JP31027793 A JP 31027793A JP 31027793 A JP31027793 A JP 31027793A JP H07158402 A JPH07158402 A JP H07158402A
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JP
Japan
Prior art keywords
moving blade
liquid film
blade
tip
drain
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP31027793A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Meshii
俊行 飯井
Koichi Yoshida
幸一 吉田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液膜が動翼に飛来する水滴の衝撃力を緩和す
ることによりドレンによる動翼のエロージョンが低減す
ることを目的とする。 【構成】 動翼先端の前縁に保液用の溝が動翼の長さ方
向に複数条刻設され溝内に形成される液膜が動翼先端に
装着された棚により保持されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービンの動翼、
ガスタービンの動翼など湿り雰囲気で作動するターボ機
械の動翼に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は湿り雰囲気で作動する従来の蒸気
タービンの動翼の説明図である。図において、湿り雰囲
気で作動する従来の蒸気タービンの動翼などにおいて
は、動翼1先端のドレンによるエロージョンが起き易い
前縁側にステライト材などによる硬度の高いストリップ
2を銀ろう付けするなどして動翼1をドレンによるエロ
ージョンから保護している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように湿り雰囲
気で作動する従来の蒸気タービンの動翼などにおいて
は、ドレンによるエロージョンを防止するために動翼1
先端の前縁側にステライト材などによる硬度の高いスト
リップ2を銀ろう付けするなどしているが、ステライト
材の硬度が高くてもエロージョン防止に絶対に有効な手
段ではなく、場合によっては摩耗が進行して動翼1の交
換に至ることがある。また、ステライト材を貼り付ける
ためには動翼1の側面に溝加工を施してからストリップ
2を銀ろう付けするなど、繁雑な工程を必要としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るターボ機械
の動翼は上記課題の解決を目的にしており、動翼先端の
前縁に動翼の長さ方向に複数条刻設された保液用の溝
と、動翼先端に装着され上記溝内に形成される液膜を保
持する棚とを備えた構成を特徴とする。
【0005】また、本発明に係るターボ機械の動翼にお
いては、動翼先端の前縁に動翼の長さ方向に複数条刻設
され動翼先端側が内側へ凹条に傾斜して形成された保液
用の溝を備えた構成を特徴とする。
【0006】
【作用】即ち、本発明に係るターボ機械の動翼において
は、動翼先端の前縁に保液用の溝が動翼の長さ方向に複
数条刻設され溝内に形成される液膜が動翼先端に装着さ
れた棚により保持されるようになっており、動翼に飛来
するドレンの水滴を溝で捉えて液膜を形成させるととも
に液膜が動翼の回転による遠心力で吹き飛ぼうとするの
を棚で離さないように保持することにより液膜が飛来す
るドレンの水滴に対するダンパとして作用し水滴の衝撃
力を緩和する。
【0007】また、本発明に係るターボ機械の動翼にお
いては、動翼先端の前縁に動翼先端側が内側へ凹状に傾
斜して形成された保液用の溝が動翼の長さ方向に複数条
刻設されており、エロージョンが発生し易い動翼先端の
前縁に溝を設けて積極的に液膜を形成するとともに凹条
に形成された溝の動翼先端側で液膜を保持することによ
り液膜が動翼に飛来するドレンの水滴に対するダンパと
して作用し水滴の衝撃力を緩和する。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る蒸気タービン
の動翼の説明図である。図において、本実施例に係る蒸
気タービンの動翼は湿り雰囲気で作動するもので、ドレ
ンによるエロージョンを防止するため、図に示すように
動翼1先端のドレンによるエロージョンが起き易い前縁
側の母材、或いはステライト片に溝3が刻設されてお
り、蒸気タービンの運転時に動翼1に衝突するドレンの
水滴を溝3で捉え、液膜層を形成させる。そして、この
液膜層が水滴の衝撃力を吸収して動翼1の摩耗を減少さ
せるようになっている。さらに、この液膜層の保持を良
くするため、動翼1先端に棚4が設けられており、形成
された液膜が飛散するのを抑えるようになっている。
【0009】湿り雰囲気で作動する従来の蒸気タービン
の動翼などにおいては、ドレンによ4エロージョンを防
止するために動翼先端の前縁側にステライト材などによ
る硬度の高いストリップを銀ろう付けするなどしている
が、ステライト材の硬度が高くてもエロージョン防止に
絶対に有効な手段ではなく、場合によっては摩耗が進行
して動翼の交換に至ることがある。また、ステライト材
を貼り付けるためには動翼1の側面に溝加工を施してか
らストリップを銀ろう付けするなど、繁雑な工程を必要
としている。また、このようなエロージョン防止方法で
は動翼に飛来するドレンの水滴がステライト材に当たっ
てもストリップの表面が滑らかである限り水滴は液膜層
とならずに飛び去っていく。このため、ステライト材の
表面に大きな衝撃を直接に受けて終いには動翼表面の摩
耗が始まるのであるが、本蒸気タービンの動翼において
は動翼1先端のドレンによるエロージョンが起き易い前
縁側に動翼1の長さ方向に溝3を刻設するとともに動翼
1先端に棚4を設けたことにより、飛来するドレンの水
滴を捉えて液膜層を形成させることができ、また遠心力
で吹き飛ぼうとするこの液膜層を離さずに保持すること
ができる。このように、蒸気タービンの動翼のうち湿り
域に設けられている動翼1先端の前縁側に溝3を刻設し
て溝3に溜まったドレンの水滴により液膜層を形成させ
て飛来する水滴に対してダンパの役目を果たさせるとと
もに、この液膜層の保持効果をよくするために動翼1先
端に液膜層の飛散を防ぐ棚4を設けた構造をしている
が、従来この液膜層によるドレンの水滴に対するダンパ
効果は図3(c)に示すようにドレンによるエロージョ
ンが或る摩耗量ΔGまで進むと飽和して進まない原因と
して知られており、本蒸気タービンの動翼はこのダンパ
効果を積極的に利用してエロージョンの防止手段とする
もので、動翼1先端に設けた棚4によりこの液膜層の保
持効果を増加させることができ、この液膜層に動翼1に
飛来するドレンの水滴に対するダンパの役割を維持させ
てドレンによるエロージョンを低減させることができ
る。また、この溝3は例えば特公昭55−48165号
公報に記載のボックス形状の溝などに比べて加工が容易
である長所を有している。
【0010】図2は本発明の他の実施例に係る蒸気ター
ビンの動翼の説明図である。図において、本実施例に係
る蒸気タービンの動翼は湿り雰囲気で作動するもので、
ドレンによるエロージョンの発生原因となるドレンの水
滴が動翼10に衝突する衝撃力を緩和して動翼10のエ
ロージョンを防止するため、図に示すように蒸気タービ
ンの低圧最終段の動翼10先端のドレンによるエロージ
ョンが起き易い前縁側に溝60が刻設されている。この
溝60は同図(a)に示すように動翼10の長さ方向に
向けて刻設されているとともに、同図(b)に示すよう
に動翼10先端側の端部65が動翼10表面に対して動
翼10先端方向へ傾斜させて凹状に設けられている。こ
の溝60は動翼10長さ方向に数段に分割して設けられ
ている。
【0011】大容量の蒸気タービンの動翼の場合、低圧
最終段の動翼先端における周速度が700m/sec を超
えるものもあり、その高速で回転している動翼にドレン
の水滴が当たるため、主として動翼先端の前縁側にエロ
ージョンが発生し易い。このため、従来の蒸気タービン
の動翼においてはエロージョンの発生が懸念される部分
に例えばステライトのような耐エロージョン性材料をエ
ロージョンシールド材として銀ろう付けするなどの防止
策が行われている。また、例えば動翼材がチタンである
場合などは、エロージョンシールド材としてTi−15
Mo−5Zr材などのβ合金を肉盛りする場合もある。
これらの防止策は単に材料の耐エロージョン性によって
のみ、その部分におけるエロージョンが軽減されるだけ
で、エロージョンの発生原因となる水滴の衝突による衝
撃力を緩和するような積極的な対策は施されていないの
で材料疲労の問題が残るとともに、極めて高価な材料を
使用するために、また加工に時間を要するために経済的
にも不利であるが、本蒸気タービンの動翼は動翼10先
端のドレンによるエロージョンが起き易い前縁側に衝突
する水滴を保持し易い形状の溝60が設けられている。
蒸気タービンの動翼に発生するエロージョンは時間とと
もに図3(c)に示すように変化することが経験的に明
らかになっている。即ち、エロージョンによる動翼材の
摩耗量ΔGはエロージョンによる減肉の深さにも対応
し、蒸気タービンの運転開始から或る程度の時間が経過
した時点から急激に増大する期間があり、その後は摩耗
量ΔGが飽和していく傾向がある。この摩耗量ΔGが飽
和していく原因の一つとして動翼のエロージョンにより
凹凸状になった部位に水滴が溜まり、溜まった水滴がダ
ンパの作用をして水滴の衝突で発生する衝撃力を緩和す
る効果があるためと考えられている。従って、本動翼1
0においてはエロージョンが発生し易い部位に溝60を
刻設して積極的に液膜層を形成して保持することによ
り、ドレンの衝突による衝撃力が緩和されて動翼10の
エロージョンが防止される。
【0012】
【発明の効果】本発明に係るターボ機械の動翼は前記の
ように構成されており、液膜が動翼に飛来する水滴の衝
撃力を緩和するので、ドレンによる動翼のエロージョン
が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の一実施例に係る蒸気ター
ビンの動翼の斜視図、同図(b)は同図(a)における
B−B矢視断面図である。
【図2】図2(a)は本発明の他の実施例に係る蒸気タ
ービンの動翼の斜視図、同図(b)は同図(a)におけ
るB−B矢視断面図、同図(c)はC−C矢視断面図で
ある。
【図3】図3(a),(b)は従来の蒸気タービンの動
翼の斜視図、同図(c)、(d)はその作用説明図であ
る。
【符号の説明】
1 動翼 3 溝 4 棚 10 動翼 60 溝 65 動翼先端側の溝端

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動翼先端の前縁に動翼の長さ方向に複数
    条刻設された保液用の溝と、動翼先端に装着され上記溝
    内に形成される液膜を保持する棚とを備えたことを特徴
    とするターボ機械の動翼。
  2. 【請求項2】 動翼先端の前縁に動翼の長さ方向に複数
    条刻設され動翼先端側が内側へ凹状に傾斜して形成され
    た保液用の溝を備えたことを特徴とするターボ機械の動
    翼。
JP31027793A 1993-12-10 1993-12-10 ターボ機械の動翼 Withdrawn JPH07158402A (ja)

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JP31027793A JPH07158402A (ja) 1993-12-10 1993-12-10 ターボ機械の動翼

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JPH07158402A true JPH07158402A (ja) 1995-06-20

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003104615A1 (de) * 2002-06-10 2003-12-18 Siemens Aktiengesellschaft Werkstücken mit erosionmindernder oberflächenstruktur
JP2009185814A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 General Electric Co <Ge> 侵食耐久性を有する蒸気タービンバケット
JP2014173582A (ja) * 2013-03-13 2014-09-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蒸気タービン翼製造方法
JP2015525854A (ja) * 2012-08-07 2015-09-07 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 複数の前縁陥凹部を含む最終段タービン動翼、並びに対応ロータアセンブリ及び蒸気タービン

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Effective date: 20010306