JPH07158307A - 多段式立体格納装置 - Google Patents

多段式立体格納装置

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JPH07158307A
JPH07158307A JP5305581A JP30558193A JPH07158307A JP H07158307 A JPH07158307 A JP H07158307A JP 5305581 A JP5305581 A JP 5305581A JP 30558193 A JP30558193 A JP 30558193A JP H07158307 A JPH07158307 A JP H07158307A
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lifting
elevating
pallets
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Yukio Goto
幸雄 後藤
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Fuj Hensokuki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇降移動をするパレットの横揺れ防止を確実
に図ることができ、しかも横揺れ防止のための構造を設
けたことよるデッドスペースの増加を防止することがで
きる多段式立体格納装置を提供すること。 【構成】 多段式立体格納装置の一種であるこの多段式
立体駐車場Pは、5段の格納平面S1 〜S5 を持つ軸組
1、昇降誘導部材であるスライダ51,52を持つパレ
ット7,8,9、昇降通路6及びガイドレール41など
とからなる。ガイドレール41は各段の格納平面S1 〜
S4 を貫いている。スライダ51,52は常にはガイド
レール41に摺動可能に係合している。昇降・横行パレ
ット8が自身の格納平面S2 〜S4 上にあるとき、ガイ
ドレール41とスライダ51との係合が欠損部44の存
在によって解除される。このとき昇降・横行パレット8
の横行移動が許容される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば多段式立体駐
車場等に代表されるような多段式立体格納装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より良く知られている平面駐車場の
場合、車両の入出庫に必要な車路を確保しておかなけれ
ば、駐車場としての機能を充分に果たし得ないことは言
うまでもない。しかしながら、駐車場が設置される土地
の形状によっては、車路が駐車スペース以上の面積を占
めてしまう場合もある。即ち、デッドスペースの比率が
大きいこの種の駐車場は、例えば繁華街等にある限られ
た土地などに設置するのには不向きなものであった。
【0003】上記の問題を解消するために案出された駐
車場としては、二段以上の駐車平面を持ちそれらの駐車
平面に車両を三次元的に格納する、という方式の立体駐
車場がある。以下、立体駐車場の一例を採り上げ、図1
3,図14に基づきその構成を簡単に説明する。
【0004】図13,図14には多段式立体駐車場が示
されている。この駐車場は、主として軸組61、パレッ
ト62,63,64、駆動手段、昇降通路等によって構
成されている。柱や梁等によって構成される軸組61
は、車両66を多段にして格納するための格納平面S1
〜S5 を各段毎に有している。各々の格納平面S1 〜S
5 には複数台の車両66が格納される。より詳細には、
最上段の格納平面S5 には最大限で車両66が5台×2
台、それ以外の各段の格納平面S1 〜S4 には車両66
が4台×2台格納できるようになっている。
【0005】この駐車場の場合、所定の段における格納
平面S1 〜S5 の車両格納位置まで車両66を搬送する
ための手段として、3種類のパレット62,63,64
が使用されている。最上段のパレット62は昇降移動の
みを行う。最下段のパレット64は横行移動のみを行
う。そして、最上段及び最下段以外の段のパレット63
は、昇降移動及び横行移動を行う。これらのパレット6
2,63,64は、いずれも何らかの駆動手段を備えて
いる。
【0006】昇降移動をすべきパレット62,63は、
4本のワイヤ67によって吊り下げられている。各ワイ
ヤ67は、各パレット62,63毎に一基ずつ設けられ
た昇降用モータ68によって同速度で巻き上げられるよ
うになっている。一方、横行移動すべきパレット63,
64もそれぞれ一基の横行用モータを備えている。この
ため、前記パレット63,64は横行移動、即ち車両6
6の幅方向に移動できるようになっている。また、この
駐車場においては、最下段以外のパレット62,63が
昇降移動するときに、同パレット62,63が通過し得
る幅程度の昇降通路が確保されるようになっている。
【0007】上記のような構成を持つこのタイプの立体
駐車場の利点は、入出庫に必要な車路、即ち昇降通路の
スペースを極めて小さくすることができ、それ以外のス
ペースを全て格納平面に使用することができるというこ
とである。従って、このタイプの駐車場は、平面駐車場
に比較してデッドスペースが少なく、しかも収容能力の
高いものであるといえる。また、タワー式などといった
他の立体駐車場と比較しても、このタイプの立体駐車場
のほうが建設費や維持費の点において有利であると考え
られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このタイプ
の立体駐車場においては、パレット62,63の移動の
高速化や装置の安全性向上などを目的として、昇降移動
するパレット62,63の横揺れを防止するための機構
が設置される場合がある。
【0009】そして、図13,図14に示される立体駐
車場では、上記の横揺れ防止対策として、最下段を除く
各段にそれぞれ一対のガイドレール69が対向して設け
られている。前記ガイドレール69は、軸組61に懸架
されたガイドレールサポータ70に対して固定されてい
る。
【0010】一方、パレット62,63の前方側端(図
13の右側方向)には、前記ガイドレール69に対して
常時(正確にはパレットが昇降経路上にあるときに常
時)係合し得る部位を持つスライダ71が設けられる。
この構成によると、ガイドレール69とスライダ71と
の係合によってパレット62,63の幅方向への移動が
規制され、その結果として昇降経路上を移動するときの
パレット62,63の横揺れが防止されるようになって
いる。
【0011】しかしながら、昇降経路上にあるパレット
62,63には耐横揺れ性が要求される一方で、自身の
格納平面S2 〜S5 上にあるパレット62,63には逆
に横行移動できることが要求されるという二面性があ
る。また、横行移動を許容するためには、車両66の幅
方向に例えばガイドレール69のような障害物のない構
成であることが要求される。
【0012】このため、従来においては上記の位置での
横行移動を許容すべく、図13に示されるように各段の
ガイドレール69を後方側端(図13の左側方向)にず
らして配設するという構成が採用されていた。つまり、
従来においては、立体駐車場の段数の増加に応じてガイ
ドレール69のレーン数を増設する、という構成が一般
的に採用されていた。
【0013】ところが、上記のような構成を採った場
合、ガイドレール69を配設するためのスペースが増え
ることに伴って、必然的に立体駐車場内のデッドスペー
スが増加してしまう。そして、この点が従来におけるこ
のタイプの多段式立体駐車場において、特に格納平面S
1 〜S5 を多段にしたときの省スペース化を阻止する一
つの原因となっていた。
【0014】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、昇降移動をするパレットの横揺れ
防止を確実に図ることができ、しかも横揺れ防止のため
の構造を設けたことよるデッドスペースの増加を防止す
ることができる多段式立体格納装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、被格納物を格納するための複数段の
格納平面を有する軸組と、被格納物を所定の段の格納平
面における格納位置まで搬送する昇降パレット及び昇降
・横行パレットと、昇降移動時に両パレットが通過する
昇降通路と、前記昇降通路上を昇降移動する両パレット
を案内するために、前記格納平面を貫いて一直線上に設
けられたガイドレールと、前記両パレットから突設され
ると共に、前記ガイドレールに対して摺動可能に係合さ
れている昇降誘導部材とを備え、ガイドレールに部分的
に欠損部が形成されると共に、昇降・横行パレットが少
なくとも自身の格納平面上にあるとき同ガイドレールの
欠損部と昇降誘導部材とが非係合状態となるような位置
関係が設定されていることを特徴とする多段式立体格納
装置をその要旨としている。
【0016】また、前記発明において、前記昇降・横行
パレットの昇降誘導部材の長さを、同パレットが自身の
格納平面上にあるときの前記昇降誘導部材の位置に対応
するガイドレールの欠損部の長さよりも短くしても良
い。
【0017】更に、前記昇降パレット及び前記昇降・横
行パレットを昇降移動させるための駆動手段を、台車に
固定された正転及び逆転可能な昇降用モータの回転力を
受ける駆動側スプロケットと、前記駆動側スプロケット
から離間した位置に配設される従動側スプロケットと、
前記両スプロケットに介装されるエンドレスチェーン
と、前記両スプロケット間において前記エンドレスチェ
ーンに連結される可動シーブと、互いに離間した位置に
配設される二つの吊下シーブと、その一端がそれぞれ前
記パレットの前方側端及び後方側端に固定されると共
に、その他端が前記吊下シーブ及び前記可動シーブによ
って反転されかつ前記台車における駆動側スプロケット
付近の位置に固定される二本の昇降用ワイヤとによって
構成される駆動ユニットを前記車両の左右に一対設けて
なるものとしても良い。
【0018】そして、昇降移動を行うパレットの外縁部
上面に係合部を配設すると共に、同パレットが自身の格
納平面上にあるときに前記係合部と係合し得る被係合部
を前記台車の外縁部下面に配設しても良い。また、昇降
移動を行うパレットの外縁部に、前記昇降用ワイヤを同
パレットの外側方向へ押圧する押圧手段を設けても良
い。
【0019】
【作用】本発明の構成によると、昇降・横行パレット
は、一直線上に配設されたガイドレールに沿って昇降通
路上を昇降移動する。
【0020】昇降・横行パレットが自身の格納平面以外
の位置にあるとき、ガイドレールの欠損部と昇降誘導部
材とは係合状態となる。よって、このとき同パレットの
横行移動が規制される。一方、昇降・横行パレットが自
身の格納平面上にあるとき、ガイドレールの欠損部と昇
降誘導部材とは非係合状態となる。よって、このとき同
パレットの横行移動が許容される。従って、この構成に
よると常には同パレットの横揺れが防止され、同パレッ
トが自身の格納平面上にあるときには同パレットの横行
移動が許容されることになる。また、本発明の構成によ
ると、縦方向に連なった各段の昇降・横行パレットは、
1レーンのガイドレールを共用して昇降移動を行うこと
ができる。
【0021】本発明において、前記昇降・横行パレット
の昇降誘導部材の長さを、同パレットが自身の格納平面
上にあるときの前記昇降誘導部材の位置に対応するガイ
ドレールの欠損部の長さよりも短くすることが望まし
い。上記のような長さに設定しておくと、同パレットが
自身の格納平面上にあるとき、昇降誘導部材の両端部が
ガードレールの端部から離間する。従って、昇降誘導部
材はガードレールから離脱することが可能な状態とな
る。つまり、ガイドレールと昇降誘導部材との係合が解
除された状態となり、同パレットの横行移動が許容され
る。
【0022】また、上記のような昇降パレット及び昇降
・横行パレットを昇降移動させるための駆動手段の構成
にすると、次のような作用が得られる。モータが正転ま
たは逆転すると、その回転方向に応じて駆動側スプロケ
ットが回転する。また、前記駆動側スプロケットの回転
によってエンドレスチェーンが移動し、その移動に伴っ
て従動側スプロケットも回転する。このとき、可動シー
ブがエンドレスチェーンの長手方向に沿って移動する結
果、両吊下シーブからパレットまでの距離が変化する。
このような構成であると、昇降用シーブによって可動シ
ーブが反転されているため、パレットの昇降量が可動シ
ーブの移動量の約二倍になる。
【0023】更に、昇降移動を行うパレットの外縁部上
面に係合部を配設すると共に、同パレットが自身の格納
平面上にあるときに前記係合部と係合し得る被係合部を
前記台車の外縁部下面に配設することが望ましい。この
構成であると、同パレットが自身の格納平面上にあると
き、被係合部に対して係合部が係合することになる。ゆ
えに、パレットが前記格納平面上まで昇降した際、パレ
ットを台車に確実に固定することができる。
【0024】そして、昇降移動を行うパレットの外縁部
に、前記ワイヤを同パレットの外側方向へ押圧する押圧
手段を設けることが望ましい。この構成であると、昇降
用ワイヤが被格納物側とは反対側に押圧されることにな
るため、昇降用ワイヤが被格納物側に弛むことがない。
また、被格納物をパレットに載置するときでも、昇降用
ワイヤが外側に拡がった状態となるため、被格納物に同
昇降用ワイヤが接触することがない。
【0025】
【実施例】以下、本発明を多段式立体駐車場に具体化し
た一実施例を図1〜図12に基づき詳細に説明する。
【0026】本実施例の多段式立体駐車場Pは、主とし
て軸組1、各種のパレット7,8,9、駆動手段11、
ガイドレール41、昇降誘導部材であるスライダ51,
52、昇降通路6等によって構成されている。
【0027】図1,図2に示されるように、軸組1は、
断面略H字状をした複数本の柱2や梁3等によって、全
体として直方体状となるように構成されている。前記軸
組1の各段(本実施例では合計5段)には、被格納物で
ある乗用車Cを多段にして格納するための格納平面S1
〜S5 が形成されている。
【0028】各々の格納平面S1 〜S5 には、所定の台
数の乗用車Cが格納される。より詳細には、最上段の格
納平面S5 、即ち5Fの格納平面S5 には、最大限で乗
用車Cが前後列に5台ずつ格納できるようになってい
る。それ以外の段の格納平面S1 〜S4 、即ち1F〜4
Fの格納平面S1 〜S4 には、それぞれ最大限で乗用車
Cが前後列に4台ずつ格納できるようになっている。
【0029】なお、ここでいう「格納平面S1 〜S5 」
とは、軸組1内において仮想した平面のことであって、
軸組1内に実存する平面のことを意味するものではな
い。つまり、各パレット7,8,9が格納位置にあると
きに、同じ段のパレット7,8,9が属している平面の
ことを便宜上指すものである。従って、本実施例の場
合、前記格納平面S1 は概ね地表面Gそのものとなる。
その他の格納平面S2 〜S5 は、いずれも地表面Gに対
して平行な関係を有する平面となる。なお、前記軸組1
には、外部空間から格納平面S1 につながる入出庫口4
が設けられている。
【0030】図1,図2に示されるように、この多段式
立体駐車場Pは、昇降パレット7、昇降・横行パレット
8及び横行パレット9の三種類のパレットをそれぞれ複
数台ずつ備えている。
【0031】昇降パレット7は昇降移動のみを行う。従
って、この昇降パレット7は、5Fの格納平面S5 にあ
る個々の車両格納位置まで乗用車Cを搬送するために使
用される。昇降・横行パレット8は昇降移動及び横行移
動の両方を行う。従って、この昇降・横行パレット8
は、2F〜4Fの格納平面S2 〜S4 にある車両格納位
置まで乗用車Cを搬送するために使用される。横行パレ
ット9は横行移動のみを行う。従って、この横行パレッ
ト9は、昇降移動をする必要のない1Fの格納平面S1
において使用される。なお、横行パレット9は、個々の
車両格納位置に乗用車Cを搬送させるためというより
も、昇降通路6を確保するうえで乗用車Cを幅方向に退
避させるために主として使用される。また、昇降・横行
パレット8も、乗用車Cを幅方向に退避させるために使
用される場合がある。
【0032】次に、これらのパレット7〜9の構成、及
び各パレット7〜9を所定の方向に移動させるための駆
動手段11の構成について説明する。まず、昇降・横行
パレット8について説明する。図1〜図4に示されるよ
うに、昇降・横行パレット8の外形は略長方形状であ
り、その面積は一般的な乗用車Cを上方向から見た投影
面積とほぼ同程度となっている。
【0033】軸組1を構成している梁3には、正転及び
逆転可能な昇降用モータ13を上部に備えた台車12が
固定されている。図3〜図5に示されるように、各々の
台車12の左右両側には一対の駆動ユニット14が配設
されている。駆動ユニット14を構成している昇降用モ
ータ13の回転軸13aには、モータ側スプロケット1
5が一体的に固着されている。昇降用モータ13のすぐ
近傍には、カウンタシャフト16が配置されている。こ
のカウンタシャフト16は回転軸13aと平行関係に、
換言すると台車12の前枠12a及び後枠12bと平行
関係にある。前記カウンタシャフト16には、シャフト
側スプロケット17が固着されている。モータ側スプロ
ケット15及びシャフト側スプロケット17間には、チ
ェーン18が介装されている。よって、昇降用モータ1
3の回転に伴ってカウンタシャフト16が回転するよう
になっている。
【0034】カウンタシャフト16の両端部は、台車1
2の右枠12c及び左枠12dの後方側端(図1の左方
側端)にまで達している。そのようなカウンタシャフト
16の両端部には、駆動側スプロケット19が一体的に
かつ回転可能に設けられている。一方、右枠12c及び
左枠12dの前方側端(図1の右方側端)には、従動側
スプロケット21が回転可能に配置されている。そし
て、前記両スプロケット19,21間にはエンドレスチ
ェーン22が介装されている。また、エンドレスチェー
ン22には可動シーブ23が連結されている。右枠12
c及び左枠12dの後側端付近の位置には、第1の吊下
シーブ24が回転可能に配設されている。同じく右枠1
2c及び左枠12dの前方側端付近の位置には、第2の
吊下シーブ25が回転可能に配設されている。
【0035】図3〜図5に示されるように、昇降・横行
パレット8の前方側端付近の外縁部には、昇降用ワイヤ
26aの一端が固定されている。前記昇降用ワイヤ26
aの他端は、右枠12c及び左枠12dの後方側端付近
の位置に固定されている。昇降用ワイヤ26aは、可動
シーブ23及び第1の吊下シーブ24によって約180
度反転される。そして、第2の吊下シーブ25によって
下方向に約90度屈曲される。
【0036】昇降・横行パレット8の後方側端付近の外
縁部には、昇降用ワイヤ26bの一端が固定されてい
る。前記昇降用ワイヤ26bの他端は、右枠12c及び
左枠12dの後方側端付近の位置に固定されている。昇
降用ワイヤ26bは、可動シーブ23によって約180
度反転され、かつ第1の吊下シーブ24によって下方向
に約90度屈曲される。即ち、この多段式立体駐車装置
Pにおいては、各台車12毎に、一基の昇降用モータ1
3及び一対の駆動ユニット14とからなる駆動手段11
が設けられているということになる。そして、昇降・横
行パレット8は、上記の駆動手段11によって鉛直方向
に沿って昇降移動する。
【0037】この駆動手段11の作用について簡単に説
明する。昇降用モータ13が正転または逆転すると、そ
の回転方向に応じて駆動側スプロケット19と固定シー
ブ20とが一体的に回転する。また、前記駆動側スプロ
ケット19の回転によってエンドレスチェーン22が移
動し、その移動に伴って従動側スプロケット19も回転
する。このとき、可動シーブ23がエンドレスチェーン
22の長手方向に沿って移動する結果、両吊下シーブ2
4,25からパレット8までの距離が変化するようにな
っている。
【0038】図3〜図5に示されるように、昇降・横行
パレット8の台車12の前枠12a及び後枠12bに
は、複数個の駆動輪27が突設されている。そして、前
記各駆動輪27は、梁3に形成されたガイド溝3a内に
収容されている。なお、台車12には昇降用モータ13
のほかにも、図示しない横行用モータが一基取付けられ
ている。横行用モータと前記各駆動輪27とは、図示し
ないチェーン及びカウンタシャフトを介して連結されて
いる。これらの駆動輪27は、横行用モータの回転力に
よって、同一方向に同期して回転するようになってい
る。そして、各駆動輪27がガイド溝3a上を左右いず
れかの方向に転動する結果、台車12が乗用車Cの幅方
向へ移動するようになっている。
【0039】図3,図4,図11に示されるように、昇
降・横行パレット8の外縁部上面には、係合部としての
係合突起28が4つ突設されている。一方、台車12を
構成する右枠12c及び左枠12dの下面には、前記係
合突起28の先端と係合し得る被係合部として、係合筒
体29が設けられている。そして、これらの係合突起2
8と係合筒体29とは、昇降・横行パレット8が自身の
格納平面S2 〜S4 上にあるときに係合するような位置
関係をとっている。なお、係合突起28のうちパレット
8の後方側端にあるものについては、図11に示される
ように、搭乗者の乗り降りに邪魔にならないように、前
方側端のものよりも若干短くなっている。
【0040】図3,図4,図11に示されるように、昇
降用ワイヤ26bの一端は、昇降・横行パレット8の後
方側端の外縁部に突設されたワイヤ固定部30の固定軸
30aに固定されている。この固定軸30aには、押圧
部材である略L字状のアーム31が回動可能に設けられ
ている。アーム31の上碗31aにはワイヤ挿通孔31
bが透設されており、昇降用ワイヤ26bの一端はその
ワイヤ挿通孔31bを経て固定軸30aに達している。
前記アーム31は、固定軸30aに設けられた図示しな
いねじりコイルばねによって、常に同パレット8の外側
方向に付勢されている。従って、昇降用ワイヤ26b
は、アーム31によって常に同パレット8の外側方向へ
押圧された状態となっている。
【0041】次に、昇降パレット7の構成等について説
明する。図1に示されるように、昇降パレット7は基本
的に上記の昇降・横行パレット8と同様の構成を備えて
いる。即ち、これらのパレット7,8はいずれも昇降移
動を行う必要があるからである。よって、昇降パレット
7は、昇降移動を行うための駆動手段11を備えるほ
か、係合突起28と係合筒体29とからなる係止機構
や、昇降用ワイヤ26aを押圧するためのアーム31を
も備えている。但し、昇降パレット7には横行移動が要
求されないため、同パレット7を吊り下げるための台車
12は軸組1に対して移動不能に取付けられている。ま
た、この昇降パレット7においては、横行用モータ等と
いった横行移動に必要な構成も省略されている。
【0042】続いて、横行パレット9の構成等について
説明する。上記の二種のパレット7,8とは異なり、横
行パレット9には昇降移動が要求されていない。従っ
て、横行パレット9には、図1に示されるように駆動手
段11、係止機構、アーム31等といった昇降移動に必
要な構成が設けられていない。また、同パレット9は、
横行パレット9を吊り下げるための台車12も備えてい
ない。但し、横行移動する必要のあるこの横行パレット
9の前方側端には、正転及び逆転が可能な横行用モータ
32が内蔵されている。同横行用モータ32は、一対の
平行な横行用レール5上に載置された図示しない駆動輪
を駆動する。その結果、横行パレット9は、両横行用レ
ール5に沿って乗用車Cの幅方向に横行移動できるよう
になっている。また、この横行パレット9の両側面に
は、図示しない安全スカートが配設されている。そし
て、同安全スカートに障害物や搭乗者の足等が触れる
と、安全スカートに連動しているリミットスイッチが切
れ、即座に横行移動が停止するようになっている。
【0043】以上説明した三種類のパレット7,8,9
は、いずれも各段毎に配設された図示しない操作盤を操
作することによって、昇降移動または横行移動を行うよ
うになっている。なお、前記操作盤は、パレット7,
8,9の数に相当する数の指定ボタンのほか、復帰ボタ
ンや非常停止ボタン等を備えている。また、同操作盤内
には、上記のボタン操作に基づいて所定の制御を行うコ
ンピュータが内蔵されている。
【0044】次に、昇降移動を行う昇降パレット7及び
昇降・横行パレット8の横揺れを防止するための機構に
ついて詳細に説明する。図1,図2に示されるように、
軸組1を構成している柱2にはガイドレール41を支持
するためのガイドレールサポータ42が水平に懸架され
ている。ガイドレールサポータ42は、入出庫口4側の
列にあっては1F,5Fを除く段において二本ずつ平行
に設けられている。但し、同ガイドレールサポータ42
は、非入出庫口4側の列にあっては5Fを除く段におい
て二本ずつ平行に設けられている。各一組のガイドレー
ルサポータ42には、それぞれ複数組のガイドレール4
1が鉛直方向に沿って互いに平行な関係となるように固
定されている。
【0045】図8,図10に示されるように、ガイドレ
ール41はいずれも断面略コ字状を呈しており、その内
壁面43はスライダ51,52のウィング53を摺動可
能に案内できるようになっている。また、図3〜図7に
示されるように、ガイドレール41の両端部は、スライ
ダ51,52のウィング53をスムーズに導入するため
に拡開した形状となっている。各一組のガイドレール4
1は、互いの内壁面43が対向した状態となるように、
幅方向に所定の間隔をもって配置されている。なお、こ
れらのガイドレール41は、いずれも昇降通路6となる
部分に対応している。つまり、5箇所に昇降通路6が形
成されるこの多段式立体駐車場Pの場合、前記箇所にガ
イドレール41が対応している。
【0046】鉛直方向に見た場合、図1,図2に示され
るように、各段のガイドレール41は一直線上に配置さ
れた状態となっている。そして、各段のガイドレール4
1は、鉛直方向に所定の間隔を空けて配置されている。
つまり、前記各ガイドレール41を各格納平面S1 〜S
4 を貫く一本の長いガイドレール41として見ると、同
ガイドレール41の所々に欠損部44があると考えるこ
とができる。
【0047】図6〜図9に示されるように、昇降移動を
行う必要のある昇降パレット7及び昇降・横行パレット
8は、共に昇降誘導部材としてのスライダ51,52を
備えている。前記パレット7,8の前方側端には、スラ
イダ取付台53が固定されている。そして、スライダ5
1,52は、このスライダ取付台53を介してパレット
7,8に対して固定されている。従って、同スライダ5
1,52はパレット7,8から垂直方向に突出した状態
となっている。
【0048】図6〜図8に示されるように、昇降・横行
パレット8用のスライダ51は、ガイドレール41の内
壁面43に対して摺動可能に係合されるウィング54を
備えている。前記ウィング54は、スライダ51を構成
している枠体55の両側面に対して固定されている。図
6に示されるように、ウィング54は断面円形状の金属
パイプを屈曲させてなるものである。なお、ウィング5
4の上下のコーナー部56は、記ガイドレール41の両
端部に導入され易いように、丸みを帯びた形状となって
いる。
【0049】図3,図4に示されるように、スライダ5
1のウィング54の長さL1 は、同パレット8が自身の
格納平面S2 〜S4 上にあるときのスライダ51の位置
に対応する欠損部44の長さL2 よりも短いものとなっ
ている。つまり、このときにガイドレール41の欠損部
44とスライダ51のウィング54とが非係合状態とな
るような位置関係が設定されていることになる。
【0050】図9に示されるように、昇降パレット7用
のスライダ52も、基本的には前記昇降・横行パレット
8と同様の構成を有している。即ち、同スライダ52
は、枠体55の両側面にウィング54を固定してなるも
のである。しかし、このスライダ52は、全体的に前記
スライダ51よりも大きなものとなっている。従って、
スライダ52のウィング54の長さのほうが、前記欠損
部44の長さL2 よりも長くなっている。つまり、スラ
イダ52が昇降経路6を通過する際、同スライダ52と
ガイドレール41との係合状態は維持されるという特徴
がある。
【0051】以上のように構成された多段式立体駐車場
Pにおける乗用車Cの入出庫手順を図12に基づいて説
明する。ここでは、4Fかつ入出庫口4側列の最右にあ
る車両格納位置に乗用車Cを格納(入庫)したい場合を
例にとって説明する。図12(a)には、乗用車Cの入
庫を行うときの初期状態が示されている。即ち、5Fに
おいては、両列にそれぞれ昇降パレット7が5台ずつほ
ぼ等間隔に配置されている。1F〜4Fにおいては、両
列にそれぞれ昇降・横行パレット8及び横行パレット9
が4台ずつほぼ等間隔に配置されている。そして、これ
らのパレット7,8,9は、いずれも格納平面S1 〜S
5 における個々の車両格納位置にある。なお、この初期
状態のとき、軸組1内にはまだ昇降通路6は確保されて
いない。
【0052】まず、操作盤が有する各種ボタンのうち、
4Fかつ入出庫口4側列の最右の車両格納位置に対応す
る指定ボタンを押圧する。すると、コンピュータからの
指令に基づき、1F〜4Fのパレット8,9の横行用モ
ータの電源がオンになる。その結果、指定された昇降・
横行パレット8Aのみが右方向に横行移動し、それ以外
のパレット8,9が左方向に横行移動する。具体的にい
うと、昇降・横行パレット8,8Aは梁3のガイド溝3
aに沿って、横行パレット9は横行用レール5に沿って
横行移動する。その結果、図12(b)に示されるよう
に、前記パレット8,9が全体的に左方向に退避した状
態となる。そして、右方向に移動した4F後列最右のパ
レット8Aの直下に、同パレット8Aが通過する昇降通
路6が確保される。
【0053】次いで、昇降・横行パレット8Aの昇降用
モータ13の電源がオンになり、同昇降用モータ13が
所定の方向に回転し始める。すると、昇降用ワイヤ26
a,26bが巻き解かれることによって、昇降・横行パ
レット8Aが昇降通路6に沿って降下し始める。このと
き、前記パレット8Aのスライダ51のウィング54は
ガイドレール41の内壁面43に沿って下方向に移動す
る。そして、図12(c)に示されるように、同パレッ
ト8Aは昇降通路6を経て1Fの格納平面S1まで降下
する。
【0054】次に、入出庫口4から乗用車Cを乗り入
れ、図12(d)に示されるように、その乗用車Cを格
納平面S1 にある昇降・横行パレット8A上に載置す
る。載置された乗用車Cから搭乗者が降りたことを確認
した後、操作盤の復帰ボタンを押圧する。すると、コン
ピュータからの指令に基づいて、前記昇降・横行パレッ
ト8Aの昇降用モータ13の電源が再びオンになる。そ
して、同昇降用モータ13が逆方向に回転することによ
って、今度は昇降用ワイヤ26a,26bが巻き取られ
る。よって、同パレット8Aは再び昇降通路6を経て、
図12(e)に示されるように自身の格納平面S4 まで
上昇する。このとき、係合突起38と係合筒体29とが
係止し合うことによって、同パレット8Aの位置が固定
される。
【0055】この後、左方向に退避していたパレット
8,9の横行用モータの電源がオンになり、図12
(f)に示されるように前記各パレット8,9が元の位
置に復帰する。同時に、乗用車Cが載置されたパレット
8Aも横行用モータの駆動によって元の位置に復帰す
る。そして、全てのパレット8,8A,9の復帰が完了
した後、全装置の電源がオフになる。なお、前記の車両
格納位置から乗用車Cを出庫するときの手順について
も、基本的には上記の手順と同様になる。また、2F,
3Fの昇降・横行パレット8への入出庫についても同様
である。
【0056】さて、本実施例の多段式立体式駐車場Pの
構成によると、昇降・横行パレット8は、一直線上に配
設されたガイドレール41に沿って昇降通路6上を昇降
移動することができる。昇降・横行パレット8が格納平
面S1 〜S4 以外の位置にあるとき、ガイドレール41
の欠損部44とスライダ51のウィング54とは係合状
態となる。つまり、少なくともウィング54の一部がガ
ードレール41内にあるため、スライダ51はガードレ
ール41から離脱不能になる。よって、このとき同パレ
ット8の横行移動が規制されることになる。
【0057】一方、昇降・横行パレット8が自身の格納
平面S2 〜S4 上にあるとき、ガイドレール41の欠損
部44とスライダ51のウィング54とは非係合状態と
なる。つまり、ウィング54が隣接している上下のガー
ドレール41の間にあるため、スライダ52はガードレ
ール41から離脱可能になる。よって、このとき同パレ
ット8の横行移動が許容されることになる。なお、昇降
・横行パレット8が自身の属する格納平面S2 〜S4 よ
り下の格納平面S1 〜S3 にあるときも同様である。
【0058】従って、本実施例の構成によると常には同
パレット8の横揺れが防止され、同パレット8が少なく
とも自身の格納平面S1 〜S3 上にあるときには同パレ
ット8の横行移動が許容されることになる。
【0059】また、本実施例の構成によると、縦方向に
連なった各段の昇降・横行パレット7,8は、1レーン
のガイドレール41を共用して昇降移動を行うことがで
きる。従って、従来装置とは異なり、ガイドレールを並
列に配設することによるデッドスペースの増加というよ
うな不具合も生じない。このため、昇降・横行パレット
8等の横揺れ防止と、軸組1内部の省スペース化とを共
に達成することが可能となる。
【0060】また、昇降用ワイヤ26a,26bが可動
シーブ23によって反転されている本実施例の駆動手段
11の構成によると、パレット8の昇降量を可動シーブ
23の移動量の約二倍にすることができる。よって、高
段用の駆動手段11として使用する場合であっても、両
スプロケット17,19間の距離を大きく確保する必要
はない。つまり、この駆動手段11は装置全体の省スペ
ース化、特に装置の前後方向の省スペース化を妨げるも
のではない、という点において有利である。このため、
前記駆動手段11は、特に多段化を図るときに使用する
駆動手段として極めて好適であるといえる。
【0061】更に、係合突起28と係合筒体29とを備
えた本実施例の構成であると、昇降移動を行うパレット
7,8が自身の格納平面S2 〜S5 上にあるとき、係合
突起28が係合筒体29に係合することになる。ゆえ
に、同パレット7,8が格納平面S2 〜S5 上まで昇降
した際、パレット7,8を台車12に確実に固定するこ
とができる。即ち、昇降通路6上にあるときばかりでな
く、上昇完了後においても同パレット7,8の横揺れ防
止を図ることができる。また、昇降・横行パレット8に
あっては、同パレット8の横揺れを防止しつつ横行移動
を行うことができるという利点がある。
【0062】そして、本実施例では昇降移動を行うパレ
ット7,8の外縁部にアーム31が設けられているた
め、昇降用ワイヤ26bが常に乗用車C側とは反対側に
押圧されることになる。従って、前記パレット7,8が
1Fまで降下したときでも、昇降用ワイヤ26bが乗用
車側Cに弛んでしまうということがない。このため、搭
乗者が乗り降りし難くなるというようなことがない。更
に、昇降用ワイヤ26bが体に触れることによって洋服
が汚れたり、昇降用ワイヤ26bに引っ掛かって怪我を
するということなども防止される。更に、乗用車Cをパ
レット7,8上に載置するときでも、昇降用ワイヤ26
bが邪魔になるということがない。よって、乗用車Cの
入出庫が容易になる。
【0063】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
ることはなく、以下のような構成に変更することが可能
である。例えば、 (a)地上5段式の本実施例の多段式立体駐車場Pに代
えて、例えば地下にも格納平面を備えた立体駐車場とし
ても良い。この構成であると、限られた平面スペース内
に、より多くの乗用車Cを駐車することができる。
【0064】(b)入出庫口4は1F以外の段であって
も勿論良い。また、入出庫口4を共通にした本実施例と
は異なり、例えば同一の段において入庫口と出庫口とを
それぞれ別の箇所に設けても良い。勿論、入庫口と出庫
口とをそれぞれ別の段に設けても良い。このような構成
を採ると、多段式立体駐車場Pを傾斜面に設置するとき
などに好都合になる。
【0065】(c)多段式立体駐車場Pの段の数(格納
平面の数)は、実施例のように5段に限られるわけでは
ない。また、各格納平面における格納数も、その駐車場
が設置されるスペースに応じて任意に変更することがで
きる。
【0066】(d)昇降・横行パレット8のスライダ5
1の長さL1 及び欠損部44の長さL2 は、上記の長さ
関係が保たれる範囲内で変更することが可能である。但
し、スライダ51の長さL1 と欠損部44の長さL2 と
の差はあまり大きくないほうが良い。つまり、同パレッ
ト8が自身の格納平面S2 〜S4 上を横行移動するため
には、ガイドレール41からスライダ51が離脱できれ
ば足りるからである。また、スライダ51のウィング5
3が短くなり過ぎると、非係合状態で昇降移動する長さ
が相対的に増え、横揺れ防止を充分に図ることができな
くなる虞れがあるからである。
【0067】(e)複数のガイドレール41を鉛直方向
に一直線上に配置した実施例に代え、例えば完全に一体
となったガイドレールを用いても良い。この場合、所定
の箇所において、同ガイドレールの前方側面のみを残し
て他の三側面を欠損させれば良い。この構成とすると、
ガイドレールが一本であるため設置が容易になり、かつ
強度的にも強くなる。 (f)駆動手段11を構成する昇降用ワイヤ26a,2
6bをチェーン等に変更しても良い。また、可動シーブ
23と固定シーブ20とを組み合わせた実施例の駆動手
段11に代えて、可動シーブ23を用いない従来の駆動
手段を使用しても良い。更に、可動シーブ23を複数個
使用することによって、多段化したときに好適な駆動手
段を構成しても良い。
【0068】(g)ガイドレール41及びスライダ5
1,52は実施例に示した構成のみに限定されるわけで
はなく、例えば次のような構成であっても良い。完全に
一体となったガイドレールを鉛直方向に沿って配設し、
所定箇所においてその後方側面のみを欠損させておく。
昇降・横行パレット8には、前後方向に進退可能なスラ
イダを設けておく。そして、同パレット8が自身の格納
領域S2〜S4 にあるとき、スライダ全体を後方側に移
動させることによって、ガイドレールからスライダを離
脱させる。このような構成でも、同パレット8の横行移
動や横揺れ防止対策を図ることができる。
【0069】また、ガイドレール側において欠損部44
を形成すべき箇所に開閉機構を設け、スライダ51が通
過する際に当該部分を開放して欠損部44を形成する、
という方法を採用しても良い。
【0070】(h)昇降用モータ13の取付け位置を実
施例とは異なる位置に変更しても構わない。その際、パ
レット7,8の重量バランス等を考慮して設けることが
好ましい。
【0071】(i)横揺れ防止機構としての係合突起2
8及び係合筒体29の構成を実施例とは別のものに変更
することも可能である。つまり、係合部及び被係合部
は、必ずしも実施例に示した係合突起28及び係合筒体
29の組合せでなくても良い。従って、例えば係合筒体
29を設ける代わりに右枠12c及び左枠12dの下面
に凹部を設け、その凹部に係合突起28を直接嵌合させ
ても良い。
【0072】(j)ねじりコイルばねによって付勢され
たアーム31を押圧手段として用いた実施例に代え、例
えば他のコイルばねや板ばね等を押圧手段として用いて
も良い。また、アーム31を用いることなく、付勢手段
自体を押圧手段とすることも可能である。また、アーム
31に付勢手段を設けることなくアーム31の自重によ
って昇降用ワイヤ26bを押圧する、という簡単な構成
を採ることもできる。また、後方側端の昇降用ワイヤ2
6bのみならず、前方側端の昇降用ワイヤ26aにもこ
れらのアーム31を設けることとしても良い。
【0073】(k)勿論、本発明を実施例のような多段
式立体駐車場Pに具体化するのみに止まらず、例えば四
輪の乗用車C以外のビークル(二輪車等)を駐車するた
めのものに具体化しても良い。また、本発明を車両用ば
かりでなく、例えばヨットハーバー等におけるモーター
ボート、ディンギー、水上バイク等の小型船舶を格納す
るための立体格納庫に具体化することも可能である。更
に、自身では動かない荷物等を格納するための立体格納
庫などに具体化しても勿論良い。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の多段式立
体格納装置の構成によれば、昇降移動をするパレットの
横揺れ防止を確実に図ることができ、しかも横揺れ防止
のための構造を設けたことよるデッドスペースの増加を
防止することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例における多段式立
体駐車場の全体像を示す概略側面図である。
【図2】図1の多段式立体駐車場の全体像を示す概略正
面図である。
【図3】4Fの格納平面上にある昇降・横行パレット及
びそれを吊り下げている台車を示す側面図である。
【図4】4Fの格納平面よりも若干下の位置にある昇降
・横行パレット及びそれを吊り下げている台車を示す側
面図である。
【図5】4Fの格納平面にある昇降・横行パレットを吊
り下げている台車を示す部分破断概略平面図である。
【図6】昇降・横行パレットに突設されたスライダを示
す背面図である。
【図7】昇降・横行パレット及びスライダの部分破断側
面図である。
【図8】昇降・横行パレット及びスライダの部分破断平
面図である。
【図9】昇降パレットに突設されたスライダを示す背面
図である。
【図10】スライダとガイドレールとの係合状態を説明
するための部分平断面拡大図である。
【図11】昇降移動を行うパレットに設けられた係合突
起と、押圧部材としてのアームとを示す斜視図である。
【図12】(a)〜(f)は本装置による乗用車の入出
庫動作を説明するための概略図である。
【図13】従来における多段式立体駐車場の全体を示す
概略側面図である。
【図14】従来における多段式立体駐車場の全体を示す
概略正面図である。
【符号の説明】
1…軸組、6…昇降通路、7…昇降パレット、8…昇降
・横行パレット、9…横行パレット、11…駆動手段、
12…台車、13…昇降用モータ、14…駆動ユニッ
ト、19…(駆動側)スプロケット、20…固定シー
ブ、21…(従動側)スプロケット、22…エンドレス
チェーン、23…可動シーブ、24…(第1の)吊下シ
ーブ、25…(第2の)吊下シーブ、26a,26b…
昇降用ワイヤ、28…係合部としての係合突起、29…
被係合部としての係合筒体、31…押圧手段としてのア
ーム、41…ガイドレール、44…欠損部、51,52
…昇降誘導部材としてのスライダ、C…被格納物として
の乗用車、S1 〜S5 …格納平面、L1 …昇降誘導部材
の長さ、L2 …欠損部の長さ、P…多段式立体格納装置
としての多段式立体駐車場。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被格納物(C)を格納するための複数段の
    格納平面(S1 〜S5 )を有する軸組(1)と、 被格納物(C)を所定の段の格納平面(S1 〜S5 )に
    おける格納位置まで搬送する昇降パレット(7)及び昇
    降・横行パレット(8)と、 昇降移動時に両パレット(7,8)が通過する昇降通路
    (6)と、 前記昇降通路(6)上を昇降移動する両パレット(7,
    8)を案内するために、前記格納平面(S1 〜S4 )を
    貫いて一直線上に設けられたガイドレール(41)と、 前記両パレット(7,8)から突設されると共に、前記
    ガイドレール(41)に対して摺動可能に係合されてい
    る昇降誘導部材(51,52)とを備え、ガイドレール
    (41)に部分的に欠損部(44)が形成されると共
    に、昇降・横行パレット(8)が少なくとも自身の格納
    平面(S2 〜S4 )上にあるとき同ガイドレール(4
    1)の欠損部(44)と昇降誘導部材(51)とが非係
    合状態となるような位置関係が設定されていることを特
    徴とする多段式立体格納装置。
  2. 【請求項2】前記昇降・横行パレット(8)の昇降誘導
    部材(51)の長さ(L1 )を、同パレット(8)が自
    身の格納平面(S2 〜S4 )上にあるときの前記昇降誘
    導部材(51)の位置に対応するガイドレール(41)
    の欠損部(44)の長さ(L2 )よりも短くしたことを
    特徴とする請求項1に記載の多段式立体格納装置。
  3. 【請求項3】前記昇降パレット(7)及び前記昇降・横
    行パレット(8)を昇降移動させるための駆動手段(1
    1)は、 台車(12)に固定された正転及び逆転可能な昇降用モ
    ータ(13)の回転力を受ける駆動側スプロケット(1
    9)と、 前記駆動側スプロケット(19)から離間した位置に配
    設される従動側スプロケット(21)と、 前記両スプロケット(19,21)に介装されるエンド
    レスチェーン(22)と、 前記両スプロケット(19,21)間において前記エン
    ドレスチェーン(22)に連結される可動シーブ(2
    3)と、 互いに離間した位置に配設される二つの吊下シーブ(2
    4,25)と、 その一端がそれぞれ前記パレット(8)の前方側端及び
    後方側端に固定されると共に、その他端が前記吊下シー
    ブ(24,25)及び前記可動シーブ(23)によって
    反転されかつ前記台車(12)における従動側スプロケ
    ット(19)付近の位置に固定される二本の昇降用ワイ
    ヤ(26a,26b)とによって構成される駆動ユニッ
    ト(14)を前記台車(12)の左右に一対設けてなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の多段式立体
    格納装置。
  4. 【請求項4】昇降移動を行うパレット(7,8)の外縁
    部上面に係合部(28)を配設すると共に、同パレット
    (7,8)が自身の格納平面(S2 〜S5 )上にあると
    きに前記係合部(28)と係合し得る被係合部(29)
    を前記台車(12)の外縁部下面に配設したことを特徴
    とする請求項3に記載の多段式立体格納装置。
  5. 【請求項5】昇降移動を行うパレット(7,8)の外縁
    部に、前記昇降用ワイヤ(26b)を同パレット(7,
    8)の外側方向へ押圧する押圧手段(31)を設けたこ
    とを特徴とする請求項3または4に記載の多段式立体格
    納装置。
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