JPH07157629A - 難燃樹脂組成物 - Google Patents

難燃樹脂組成物

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JPH07157629A
JPH07157629A JP34020293A JP34020293A JPH07157629A JP H07157629 A JPH07157629 A JP H07157629A JP 34020293 A JP34020293 A JP 34020293A JP 34020293 A JP34020293 A JP 34020293A JP H07157629 A JPH07157629 A JP H07157629A
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JP
Japan
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weight
vinyl
compound
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copolymer
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JP34020293A
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English (en)
Inventor
Eiji Ueda
英二 上田
Kinya Hibino
欣也 日比野
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高度な耐光性及び難燃性を有し、熱安定性に
優れる樹脂組成物。 【構成】 (A)シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニ
ル化合物がゴム質重合体にグラフトしたグラフト共重合
体、(B)シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合
物よりなるビニル共重合体、(C)シアン化ビニル化合
物及び/又は芳香族ビニル化合物及びマレイミド系化合
物よりなる共重合体、(D)80〜200℃の軟化点を
有するハロゲン含有化合物、(E)シリコンおよびアク
リルゴムにビニル化合物がグラフトしたグラフト共重合
体よりなる難燃樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱安定性に優れ、高度
な耐光性及び難燃性を有するABS系樹脂に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂は成形加工性が優れ、良好な
機械的特性、外観を有する為、事務機器、電気製品、O
A機器等の多様な用途に用いられているが、近年、パソ
コン、ファクシミリ、ワープロ、コピー機等の普及に伴
って、難燃性、耐衝撃性とともに、蛍光灯等の光による
変色を少なくするため、耐光性が強く求められている。
又、小型化の普及に伴い、電気部品からの発熱に耐え得
るような耐熱性の向上が強く求められており、これに応
えて耐熱性が高まるとその用途分野が大きく拡大される
ことが期待されている。
【0003】特開昭61−211354号公報、特開平
1−101350号公報には、両末端にエポキシ基を有
するブロム含有化合物を難燃剤として用いて樹脂の耐光
性を改良する技術が示されているが、この場合、必要な
難燃化を達成するには、多量の難燃剤を必要とし、そう
すると樹脂の耐衝撃性を低下させるという問題点があっ
た。難燃剤の添加量を減らし、難燃効果と耐衝撃性を同
時に向上させる方法としては、従来から塩素化ポリエチ
レンを添加する方法が知られているが、この方法による
と、樹脂の熱加工時において安定性の低下が生じ、いわ
ゆるヤケ等の現象が現れやすいという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決し、熱安定性に優れ、高度な耐熱性及
び難燃性を有する難燃樹脂組成物を提供することを課題
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、塩素化ポリエチレンの
代りに、シリコンとアクリルよりなるゴム状重合体に、
ビニル系化合物をグラフトさせたグラフト共重合体を樹
脂に添加することによって、熱安定性に優れ、且つ難燃
化効果の高い樹脂組成物が得られることを見出し、本発
明に到達した。
【0006】すなわち本発明は、(A)シアン化ビニル
化合物及び芳香族ビニル化合物及びゴム質重合体からな
るグラフト共重合体であって、ゴム質重合体が30〜9
0重量%で、グラフト成分が10〜70重量%であり、
かつシアン化ビニル化合物/(シアン化ビニル化合物及
び芳香族ビニル化合物)の重量の割合が0.2〜0.4
の範囲にあるグラフト共重合体10〜80重量部と、
(B)シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物よ
りなるビニル共重合体であって、かつシアン化ビニル化
合物/(シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合
物)の重量の割合が0.2〜0.4の範囲にあるビニル
共重合体0〜90重量部と、(C)シアン化ビニル化合
物及び/又は芳香族ビニル化合物及びマレイミド系化合
物よりなる共重合体であって、マレイミド系化合物の重
量の割合が5〜60%である共重合体0〜80重量部と
の合計よりなる樹脂組成物100重量部に対し、(D)
下記式(1)で表わされ、80〜200℃の軟化点を有
し、両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有化合物、
および/または下記式(2)で表わされるハロゲン含有
号物の単独又は2種以上を8〜30重量部及び(E)ポ
リオルガノシロキサンゴム成分10〜90重量%とポリ
アルキル(メタ)アクリレートゴム成分90〜10重量
%(合計で100重量%)とが相互に絡み合った構造を
有した複合ゴムに1種または、2種以上のビニル系化合
物がグラフト重合して形成されたグラフト共重合体0.
01〜10重量部よりなる難燃樹脂組成物である。
【0007】
【化3】 (式中、Xは臭素又は塩素、a,b,c及びdは、1〜
4の自然数、nは0又は自然数である)。
【0008】
【化4】 (Xは、臭素あるいは塩素、a,b,c及びdは1〜5
の自然数、nは繰り返し数でnの平均値が0.5〜2.
2の範囲)。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるシアン化ビニル化合物としては、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルが挙げられる。特に好まし
くはアクリロニトリルである。芳香族ビニル化合物とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチ
レン等が挙げられる。特に好ましくはスチレンである。
【0010】ゴム質重合体としては、ガラス転移温度が
0℃以下、好ましくは−20℃以下のものが用いられ
る。具体的には、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
ゴム等のジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアク
リル系ゴム、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチ
レン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン
三元共重合ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合
ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム等のブ
ロック共重合体及びそれらの水素添加物等を使用するこ
とができる。好ましくは、ポリブタジエン、スチレン−
ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合ゴムが挙げられる。
【0011】グラフト共重合体(A)中のゴム質重合体
の割合は、30〜90重量%の範囲で用いられるが、耐
衝撃性と加工流動性のバランスの点で、好ましくは50
〜90重量%の範囲である。又、グラフト成分の割合
は、10〜70重量%であることが必要である。10重
量%未満の場合には、マトリクス樹脂との相溶性が低下
し、ゴム質重合体が凝集し、樹脂の表面光沢が低下する
他、樹脂自体の難燃性が低下するため好ましくない。7
0重量%を超える場合には耐衝撃性が低下する。より好
ましい範囲は10〜50重量%である。
【0012】グラフト共重合体におけるゴム質重合体と
グラフト成分の割合は、具体的には重合によって生成し
た重合体をアセトンに溶解し、不溶分を遠心分離機によ
って分離除去することによって測定することができる。
アセトンに溶解する成分は、重合反応した共重合体のう
ちグラフト反応しなかった成分(非グラフト重合体)で
あり、アセトン不溶分からゴム質重合体の量を差し引い
た値がグラフト成分の値として定義される。
【0013】ビニル共重合体(B)の好ましい分子量
は、メチルエチルケトン溶媒を用い、10重量%のポリ
マー濃度で25℃における粘度を測定した時3〜20セ
ンチポイズの範囲にあるものである。ビニル共重合体
(B)の中には、グラフト共重合体(A)を製造する際
に生成した非グラフト重合体成分が含まれていてもよ
い。ただし、このグラフト共重合体(A)に由来する非
グラフト重合体成分の組成及び含有量は、これが共重合
体(B)に含有された場合でも、全体として規定された
共重合体(B)の範囲内にあることが必要である。
【0014】グラフト共重合体(A)及びビニル共重合
体(B)におけるシアン化ビニル化合物/(シアン化ビ
ニル化合物及び芳香族ビニル化合物)の重量の割合は
0.2〜0.4の範囲にあることが必要である。0.2
未満の場合には、共重合体(C)との相溶性が低下し、
耐衝撃性が低下するため用いられない。又0.4を超え
る場合には、ハロゲン含有化合物(D)との相溶性が低
下し、耐衝撃性が劣る。
【0015】共重合体(C)におけるマレイミド系化合
物とは、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマ
レイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイ
ミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−クロロフェ
ニルマレイミド等が挙げられるが、これらの中で耐熱
性、経済性等の点からN−フェニルマレイミドが特に好
適である。又、これらのマレイミド系化合物は単独ある
いは2種以上を組合せても用いられる。
【0016】共重合体(C)における各化合物の含有割
合については、マレイミド系化合物が5〜60重量%、
芳香族ビニル化合物が40〜95重量%、シアン化ビニ
ル化合物が0〜40重量%の範囲にあることが必要であ
る。シアン化ビニル化合物は耐衝撃性の改良のため必要
に応じて加えられる。芳香族ビニル化合物の含有量が4
0重量%未満では機械的強度が低く、95重量%を超え
ると耐熱性が不十分なものしか得られない。共重合体
(C)の重量平均分子量は5万〜30万の範囲にあるこ
とが、機械的強度の点で好ましい。
【0017】重合体(A),(B),(C)の配合比率
は、要求される特性に応じて決定されるが、(A),
(B),(C)の合計を100重量部とした時、機械的
強度、耐熱性のバランスをとるうえで、(A)が10〜
80重量部、(B)が0〜90重量部、(C)が0〜8
0重量部の範囲にあることが必要である。本発明におけ
る両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有化合物
(D)は一般的に次の(1)式で表される。
【0018】
【化5】 (式中、Xは臭素又は塩素、a,b,c及びdは、1〜
4の自然数、nは0又は自然数である)。
【0019】両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有
化合物の軟化点は、80〜200℃の範囲になければな
らない。軟化点が80℃より低いと難燃樹脂組成物の耐
熱性が劣り、200℃より高いと耐光性及び耐衝撃性が
低下する。軟化点が80〜200℃の範囲にあれば、一
般式の繰り返し数nの値の異なるもの2種以上の混合物
を用いても差支えない。
【0020】両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有
化合物は、含ハロゲンビスフェノールAと含ハロゲンビ
スフェノールA型エポキシ樹脂の反応生成物として得ら
れる。又は含ハロゲンビスフェノールAとエピハロヒド
リンとの反応生成物として得られる。
【0021】含ハロゲンビスフェノールAの例として
は、テトラブロモビスフェノールA、ジクロロビスフェ
ノールA、テトラクロロビスフェノールA、ジブロモビ
スフェノールA等がある。又、含ハロゲンビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂の具体例としては、テトラブロモビ
スフェノールAのジグリシジルエーテル、テトラクロロ
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ジクロロビ
スフェノールAのジグリシジルエーテル、ジブロモビス
フェノールAのジグリシジルエーテル等がある。特に好
ましくは、テトラブロモビスフェノールAとテトラブロ
モビスフェノールAのジグリシジルエーテルとの反応生
成物、或いはテトラブロモビスフェノールAとエピクロ
ルヒドリンとの反応生成物であり、式中の繰返し数nが
1〜2のものである。
【0022】両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有
化合物(D)の軟化点は、環球法による固形樹脂の軟化
点をいい、JIS K 2531に基づいて測定され
る。また、下記式(2)で表わされるハロゲン含有化合
物とは、以下のようなものである。
【0023】
【化6】
【0024】上記式中、Xは臭素又は塩素、a,b,c
及びdは、1〜5の自然数、nは繰り返し数であるハロ
ゲン含有化合物のnの平均値が0.5〜2.2の範囲、
好ましくは0.8〜1.5の範囲になければならない。
繰り返し数nの平均値が0.5より小さいと難燃樹脂組
成物の耐熱性が劣り、nの平均値が2.2より大きいと
耐光性と耐衝撃性が低下する。
【0025】本発明に用いる式(2)で表わされるハロ
ゲン系難燃剤は、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂とトリブロモフェノール、ジブロモクレゾール、
トリクロロフェノール、ジクロロクレゾール等のハロゲ
ン化フェノール類とを塩基性触媒の存在下に加熱反応さ
せることによって得られる。本発明に用いる式(2)で
表わされるハロゲン系難燃剤の繰り返し数nは、ゲルパ
ーミェーションクロマトグラフィーより分子量を求めた
上で計算により求めた。
【0026】本発明のハロゲン含有化合物(D)は樹脂
組成物(A),(B),(C)の合計100重量部に対
し、8〜30重量部配合される。8重量部より少ないと
必要な難燃性を得ることができず、30重量部を超える
と経済的に不利であるだけでなく、耐衝撃性が著しく低
下する。
【0027】本発明に用いられる重合体(E)とはポリ
オルガノシロキサンゴム成分10〜90重量%とポリア
ルキル(メタ)アクリレートゴム成分90〜10重量%
(合計で100重量%)とが相互に絡み合った構造を有
した複合ゴムに1種または、2種以上のビニル系化合物
がグラフト重合して形成されたグラフト共重合体であ
る。
【0028】ここでビニル化合物としては、スチレン、
α−メチルスチレン、パラメチルスチレン等の芳香族ビ
ニル化合物、メチルメタクリレート、メチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、エチルアクリレートなどのア
ルキル(メタ)アクリレート類、アクリル酸、メタクリ
ル酸等の(メタ)アクリル酸類、アクリロニトリル、メ
タアクリルニトリル等のシアン化ビニル単量体、無水マ
レイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、N−フェニル
マレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヒキシ
ルマレイミド等のマレイミド系単量体、グリシジルメタ
クリレート等のグリシジル基含有単量体が挙げられる
が、好ましくは、芳香族ビニル化合物、アルキル(メ
タ)アクリレート類、シアン化ビニル単量体、マレイミ
ド系単量体であり、さらに好ましくはスチレン、アクリ
ロニトリル、N−フェニルマレイミド、ブチルアクリレ
ートである。これらのビニル化合物は単独あるいは2種
以上を組み合わせて用いることができる。
【0029】複合ゴムの成分であるポリオルガノシロキ
サンゴムとポリアルキル(メタ)アクリレートゴムは実
質上分離できない構造を有しており、好ましい粒子径は
0.08〜0.6μmである。こうした構造を有する複
合ゴムの製造は、例えば特開昭64−79257号、特
開平1−190746号明細書で記載された方法を用い
ることができる。
【0030】重合体(E)の含有量は、成分(A),
(B),(C)の合計を100重量部としたとき0.0
1〜10重量部の範囲にあることが必要である。0.0
1重量部未満の場合は、高い難燃性が得られない。ま
た、10重量部を超える場合は成形加工性が低下する。
【0031】本発明の耐熱難燃樹脂組成物の製造方法に
ついては特に限定されず、通常の方法、例えば押出機混
練によるメルトブレンド等により製造することができ
る。
【0032】本発明組成物には必要に応じて本発明の目
的を損なわない範囲で、他の難燃剤、熱安定剤、添加剤
を添加することができる。他の難燃剤としては、例え
ば、三酸化アンチモンがあり、樹脂組成物(A),
(B),(C)との合計の100重量部に対し、0〜1
0重量部使用される。又、塩素化ポリエチレンも同様に
用いることができ、0〜12重量部の範囲で使用され
る。各種添加剤として、安定剤、可塑剤、滑剤、紫外線
吸収剤、充填材、補強剤、ZnO、TiO2 等の無機顔
料、着色剤等が添加できる。
【0033】特に安定剤としてゼオライト、ハイドロタ
ルサイト、ホウ酸金属塩、エチレンジアミンテトラ酢酸
金属塩等が効果が大きい。特にゼオライト、ハイドロタ
ルサイトを用いることによって、両末端エポキシ基含有
のハロゲン系難燃剤に起因するゲル化反応が抑制され、
高度な熱安定性が確保される。ゼオライト、ハイドロタ
ルサイトは夫々単独でも効果があるが、組合せて用いる
ことによって相乗的な効果がある。ここでいうゼオライ
トとは、周期律表第I族、第II族及び第IV族の金属から
選ばれた少なくとも一種の金属を含むゼオライトであっ
て、天然ゼオライト、合成ゼオライトのどちらでもよ
い。好ましいゼオライトの具体例としては、一般式
(3)
【0034】
【化7】 Na2 O・Al2 3 ・2SiO2 ・XH2 O (3) (式中、Xは0〜6の数を示す)。で示されるA型ゼオ
ライトや、A型ゼオライトのNaを他の金属で置換した
Mg置換ゼオライト、Ca置換ゼオライト、Zn置換ゼ
オライト、Sr置換ゼオライト、Ba置換ゼオライト、
Zr置換ゼオライト及びSn置換ゼオライト等が挙げら
れる。好ましい添加量は、樹脂組成物100重量部に対
して0.05〜5重量部である。
【0035】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物には、熱安定性に優
れ、高度な耐光性及び難燃性を有するという効果があ
る。
【0036】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために、以
下実施例及び比較例により説明するが、これらは本発明
を制限するものではない(以下、「部」というのは「重
量部」を意味するものとする)。
【0037】実施例1〜5、比較例1〜3 〔グラフト共重合体の製造方法〕 (グラフト共重合体A−1)ポリブタジエンゴムラテッ
クス(重量平均粒子径3000オングストローム)40
部に、脱イオン水100部、ロジン酸カリウム1.5部
を加え、気相部を窒素置換した後、70℃に昇温した。
【0038】続いて、アクリロニトリル16部、スチレ
ン44部、ターシャリ−ドデシルメルカプタン0.6
部、クメンハイドロパーオキシド0.1部よりなる単量
体混合液と脱イオン水50部にナトリウムホルムアルデ
ヒドスルホキシレート0.2部、硫酸第−鉄0.004
部、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩0.0
4部を溶解してなる水溶液を7時間にわたり添加し、7
0℃の重合温度で反応を完結させた。このグラフト共重
合体ラテックスを塩析脱水した後、乾燥し、粉末状のグ
ラフト共重合体A−1を得た。グラフト共重合体A−1
中のアセトン不溶分は58重量%、アセトン可溶分は4
2重量%であった。アセトン不溶分中の組成は、ゴム質
重合体が69重量%、グラフト成分が31重量%であっ
た。このアセトン不溶分をグラフト共重合体Iとする。
【0039】(グラフト共重合体A−2)アクリロニト
リル9部、スチレン51部とした以外はグラフト共重合
体A−1と全く同様の方法でグラフト共重合体A−2を
得た。グラフト共重合体A−2中のアセトン不溶分は6
0重量%、アセトン可溶分は40重量%であった。アセ
トン不溶分中の組成は、ゴム質重合体が69重量%、グ
ラフト成分が31重量%であった。このアセトン不溶分
をグラフト共重合体IIとする。
【0040】(ビニル共重合体B−1)溶液粘度10セ
ンチポイズ、樹脂中のアクリロニトリル含有量が27部
であるAS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合
体)である。 (ビニル共重合体B−2)溶液粘度10センチポイズ、
樹脂中のアクリロニトリル含有量が15部であるAS樹
脂。 (共重合体C−1)重量平均分子量が15万、アクリロ
ニトリルが18重量%、スチレンが50重量%、N−フ
ェニルマレイミド32重量%よりなる共重合体。
【0041】(ハロゲン含有化合物D) (D−1)下記(4)式で表わされ、軟化温度103℃
の両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有化合物。 (D−2)下記(4)式で表わされ、軟化温度122℃
の両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有化合物
【0042】
【化8】 (n:0又は自然数である)。
【0043】(D−3)下記(5)式で表わされ、軟化
温度105℃の両末端エポキシ基を封止したハロゲン含
有化合物
【0044】
【化9】 (n:0又は自然数である)。
【0045】 (グラフト共重合体E−1) ポリオルガノシロキサンラテックス 100部 n−ブチルアクリレート 37.5部 アリルメタクリレート 2.5部 アクリロニトリル 9部 スチレン 21部 からなるグラフト共重合体(特開昭64−79257号
実施例、参考例1記載の方法による)。
【0046】 (グラフト共重合体E−2) (重合体B−2) ポリオルガノシロキサンラテックス 100部 n−ブチルアクリレート 37.5部 アリルメタクリレート 2.5部 メタクリル酸メチル 30部 からなるグラフト共重合体(特開昭64−79257号
実施例、参考例1記載の方法でアクリロニトリルとスチ
レンの混合液のかわりにメタクリル酸メチルを用いてグ
ラフト重合したもの)。
【0047】以上の樹脂及び化合物を以下に掲げる組成
でブレンドし、シリンダー温度が240℃に設定された
2軸押出機で混練造粒した。その後240℃の成型温度
で物性測定用の試験片を射出成型により得た。結果を表
1−1,表1−2に示す。 グラフト共重合体(A) 50部 ビニル化合物 (B) 0〜50部 共重合体 (C) 0〜20部 ハロゲン含有化合物(D) 20部 グラフト共重合体(E) 0〜4部 三酸化アンチモン(難燃助剤) 6部 本発明による樹脂組成物は、熱安定性に優れ、高度な耐
光性、難燃性を有することは、以上の実施例より明らか
である。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】(測定方法)アイゾット衝撃強さ: ASTM D256、試験片厚さ
6.4mm、ノッチ付耐光性: キセノンアークウェザーオメータの200時間
後の試験片の変色度合を色差計で測定し、未曝露サンプ
ルとの差ΔEで表わす。燃焼性: UL94、試験片厚さ1/8、1/12イン
チ、V−0ランクを判定する。
【0051】熱安定性:シリンダー温度230℃と20
0℃で射出成型した試験片の変色を色差計(スガ試験機
社製)により測定し、それらの間の差(ΔE値)で表わ
す。ΔE値の小さいものほど樹脂の加工温度依存製が小
さく、熱安定性が優れている。ヤケ: 220℃に設定されたオイルバス中にガラス容器
に密閉した樹脂ペレットを入れ、10HR静止した後の
樹脂のヤケ具合を目視により判定した。 ○:ヤケが少なく着色がない。 ×:ヤケがはげしく着色する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/15 //(C08L 55/02 25:00 63:00 51:08)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)シアン化ビニル化合物及び芳香族
    ビニル化合物及びゴム質重合体からなるグラフト共重合
    体であって、ゴム質重合体が30〜90重量%で、グラ
    フト成分が10〜70重量%であり、かつシアン化ビニ
    ル化合物/(シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化
    合物)の重量の割合が0.2〜0.4の範囲にあるグラ
    フト共重合体10〜80重量部と、 (B)シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物よ
    りなるビニル共重合体であって、かつシアン化ビニル化
    合物/(シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合
    物)の重量の割合が0.2〜0.4の範囲にあるビニル
    共重合体0〜90重量部と、 (C)シアン化ビニル化合物及び/又は芳香族ビニル化
    合物及びマレイミド系化合物よりなる共重合体であっ
    て、マレイミド系化合物の重量の割合が5〜60%であ
    る共重合体0〜80重量部との合計よりなる樹脂組成物
    100重量部に対し、 (D)下記式(1)で表わされ、80〜200℃の軟化
    点を有し、両末端にエポキシ基を有するハロゲン含有化
    合物、および/または下記式(2)で表わされるハロゲ
    ン含有号物の単独又は2種以上を8〜30重量部及び (E)ポリオルガノシロキサンゴム成分10〜90重量
    %とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分90〜
    10重量%(合計で100重量%)とが相互に絡み合っ
    た構造を有した複合ゴムに1種または、2種以上のビニ
    ル系化合物がグラフト重合して形成されたグラフト共重
    合体0.01〜10重量部よりなる難燃樹脂組成物。 【化1】 (式中、Xは臭素又は塩素、a,b,c及びdは、1〜
    4の自然数、nは0又は自然数である)。 【化2】 (Xは、臭素あるいは塩素、a,b,c及びdは1〜5
    の自然数、nは繰り返し数でnの平均値が0.5〜2.
    2の範囲)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001152021A (ja) * 1999-12-01 2001-06-05 Asahi Kasei Corp 耐薬品性難燃性樹脂組成物
JP4522514B2 (ja) * 1999-12-01 2010-08-11 旭化成ケミカルズ株式会社 耐薬品性難燃性樹脂組成物

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