JPH07146626A - 加熱定着装置 - Google Patents

加熱定着装置

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JPH07146626A
JPH07146626A JP29357893A JP29357893A JPH07146626A JP H07146626 A JPH07146626 A JP H07146626A JP 29357893 A JP29357893 A JP 29357893A JP 29357893 A JP29357893 A JP 29357893A JP H07146626 A JPH07146626 A JP H07146626A
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JP
Japan
Prior art keywords
power
roller
heat roller
heater
temperature
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Application number
JP29357893A
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English (en)
Inventor
Hidemi Doi
秀美 土肥
Shoichi Sunakawa
正一 砂川
Hisao Shimizu
久夫 清水
Kazutsuka Yamauchi
千束 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Tottori Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Sanyo Electric Co Ltd, Tottori Sanyo Electric Co Ltd, Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP29357893A priority Critical patent/JPH07146626A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、予備加熱をなくして、初期加熱
の時間を速くし、しかも消費電力の小さい加熱定着装置
を提供することを目的とする。 【構成】 ヒートローラー5に内蔵したヒーター6を通
電制御し、ヒートローラー5表面を所定温度に維持する
加熱定着装置において、薄肉のヒートローラー5を用い
ると共に、ヒーター6へ与える電力を電源投入時から数
秒間経過ごとに低下させて、通電を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真、静電記録
等の技術を用いた普通紙複写機、普通紙ファクシミリ装
置、プリンタ装置等に用いて好適な加熱定着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真、静電記録等の技術
を利用した普通紙複写機等においては、光導電現象を利
用して感光ドラム上に静電潜像を形成し、その静電潜像
をトナーを用いて現像してトナー像とした後、そのトナ
ー像を紙等の記録媒体に転写し、そのトナー像が転写さ
れた記録媒体を定着し、コピーを得ている。
【0003】このようなトナーを定着する装置として
は、ヒートローラー方式が多用されている。このヒート
ローラー方式は、図6に示すように、ハロゲンヒーター
6を熱源としたヒートローラー5の表面温度を150〜
190℃程度の一定温度に保持し、このヒートローラー
5と、このヒートローラー5を押圧する加圧ローラ3と
の間を記録紙4を通過させ、記録紙4上のトナー像を定
着する。
【0004】上記ヒートローラー5の温度制御は、例え
ば、特開平1−221780号公報(国際特許分類G0
3G 15/20)に開示されているように、サーミス
タその他の温度検知素子をヒートローラー5の表面に密
着させて、この温度検知素子により表面温度を検知し、
例えば、ヒートローラー5の表面温度が150℃以下な
らばハロゲンヒーター6に通電を開始して、ヒートロー
ラー5を加熱し、180℃に達するとハロゲンヒーター
6への通電を停止するように、ハロゲンヒーター6への
入力電源をON/OFF制御し、所定温度領域に維持し
ている。
【0005】ところで、上記ハロゲンヒーター6の通電
に必要とする電力は500〜800Wと多大なものとな
っている上、電源投入後、ウォーミングアップに一分前
後の時間が必要であった。近年、電源投入と同時に使え
る機器の要求が高くなっており、ウォーミングアップ時
間の短縮化が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、電源投入をし
てからOFFするまで待機時のために余熱をしておく方
法が取られている。しかし、機器を使用していない間も
少ない電力であっても電力が消費されることには変わり
なく、省電力の観点からは好ましくない。
【0007】この発明者等は、従来、ハロゲンヒーター
6の電力として、上述したように大きな電力を必要とす
る原因を調べた。その結果、従来、ヒートローラー5の
肉厚が2mm前後あり、最近になって、肉厚が1.3〜
1.5mmのものが使用されてきていることが分かっ
た。ヒートローラー5の肉厚が薄肉になってから、ハロ
ゲンヒーター6の電力も小さくなっている。即ち、ヒー
トローラー5の肉厚がハロゲンヒーター6の電力に関係
し、ヒートローラー5の薄肉化を図ることでハロゲンヒ
ーター6の電力を小さくすることができることが判っ
た。上述したように、ヒートローラー6の薄肉化によ
り、その電力も400〜600Wと少しずつ省電力化が
図れているがまだ電力は大きすぎて改善の余地が残され
ている。
【0008】一方、ヒートローラーの肉厚を薄くする
と、熱して冷めやすい所謂、熱依存性が悪くなるという
問題があった。
【0009】この発明は、上述した従来の問題点を解消
するためになされたものにして、予備加熱をなくして、
初期加熱の時間を速くし、しかも消費電力の小さい加熱
定着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、ヒートロー
ラーに内蔵したヒーターを通電制御し、ヒートローラー
表面を所定温度に維持する加熱定着装置において、薄肉
のヒートローラーを用いると共に、前記ヒーターへ与え
る電力を電源投入時から数秒間経過ごとに低下させて、
通電を制御する加熱制御手段を設けたことを特徴とす
る。
【0011】前記ヒートローラーとして、肉厚0.2m
m以下のステンレスローラーを用いるとよい。
【0012】
【作用】この発明は、ヒートローラーの肉厚を薄くする
ことで、熱伝導率が良くなる。ヒートローラーの薄肉化
により、熱依存性が悪くなり、ヒーターのON/OFF
制御を頻繁に行う必要があるが、大電力でこれを行うと
オーバーシュート量も大きくなる。
【0013】そこで、この発明では、電源投入時には、
高い電力で熱して、立ち上がりを速くする。そして、時
間経過と共に電力を低くし、オーバーシュート量を少な
くするとともに、電力を低くすることで省電力化を図
る。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1に示すように、この発明は、ハロゲ
ンヒーター6を内蔵した肉厚の薄いヒートローラーロー
ラー5と、それを押圧する加圧ローラー3を備え、この
間を記録紙4を通過させ、記録紙4上のトナー像を定着
する。上記ヒートローラー5の表面温度を一定温度に保
持するため、ヒートローラー5に密接または近接して温
度検知素子としてのサーミスタ(図示しない)が設けら
れる。
【0015】そして、図2の加熱制御回路のブロック図
に示すように、交流電源10からハロゲンヒーター6へ
電力が与えられるとともに、このハロゲンヒーター6の
一方には通電制御を行うためトライアック11が設けら
れている。サーミスタ12からの出力は、マイクロコン
ピュータからなる制御回路13に与えられ、この制御回
路13は、サーミスタ12からの出力により、ハロゲン
ヒーター6の通電制御を行い、ヒートローラー5の表面
温度を150〜190℃程度の一定温度に保持する。こ
の制御回路13は、上記したハロゲンヒーター6のON
/OFFの通電制御と、トライアック11へ与える制御
信号のタイミングを制御し、トライアック11の位相制
御により、電源投入時から数秒間経過毎にハロゲンヒー
ター6へ与える電力を低下させる電力制御を行う。
【0016】次に、この発明に用いられるヒートローラ
ー5の最適な肉厚を調べるため、種々の材料及び肉厚の
異なるヒートローラー5を用意し、このヒートローラー
5を用いて表面温度が160℃に昇温する迄の時間を調
べた結果を表1に示す。尚、ハロゲンヒーター6は30
0Wとし、常温(20℃)で試験した。
【0017】
【表1】
【0018】実際、これらヒートローラー5を機器に組
み込み定着器としての昇温時間は、ヒートローラー5の
外周にはゴム材料の加圧ローラー3が押圧されるため
に、このローラーに熱を奪われるので約2〜3秒前述の
データーより長くかかることになる。
【0019】以上、この結果を基にしながら、機器に組
み込んだ時の構造材としての強度・耐久性及び、パイプ
の加工性等を考慮すると、ステンレス材料が肉厚の薄い
ヒートローラー5として適している。そして、その膜厚
が0.2mm以下で昇温時間は9〜10秒の定着器とい
うことになり、この程度の時間なら待機中に予備加熱を
する必要がなくなり省電力化が図れる。
【0020】上述したように、ヒートローラー5の肉厚
を薄くすることで、熱伝導率が良くなり、昇温時間は速
くなるが、ヒートローラー5の薄肉化により、熱依存性
が悪くなり、ヒーターのON/OFF制御を頻繁に行う
必要がある。大電力でこれを行うとオーバーシュート量
も大きくなる。そのため、電源投入時には、高い電力で
熱して、立ち上がりを速くする。そして、時間経過と共
に電力を低くし、オーバーシュート量を少なくするとと
もに、電力を低くすることで省電力化を図ればよい。
【0021】このことを確認するため、ステンレスの肉
厚が0.12mmのヒートローラー5を用い電源投入時
から数秒間経過毎に複数段に渡って電力を低下させる実
験を行った。
【0022】図3は、この発明のヒーター電力(W)を
電源投入時から数秒間経過毎に複数段に渡って低下させ
た4種類のパターンの経過時間と電力量を表す。図4は
図3に基づいて行った実験時の温度状態図、図5は、図
3で示した4種類のパターン中のCのパターンで電力制
御した定着器を組み込んだ機器の時間経過と電力量
(W)を表す。
【0023】図3の説明をすると、A・B・C・Dの4
種類のパターンの経過時間と電力量を示すが、Aは電力
量を最初から300Wで変化させずに行い、Bは2段階
にしたもので、10秒間は300W、その後は200W
とする、Cは4段階にしたもので、10秒間は300
W、その後10秒間は200Wとし、25秒間は170
W、以降は150Wとする、Dは5段階にしたもので、
10秒間は300W、その後10秒間は200Wとし、
次の20秒間は170Wで、最後の10秒間は150W
とし、それ以降は140Wとする、というように、図2
の制御回路によりそれぞれ位相制御により電力制御を行
った。
【0024】次に、この4種類のパターンに於いての実
験時の温度状態図を図4に示す。この実験に用いたヒー
トローラー5は、直径14mm、肉厚0.12mm、長
さ270mmのステンレス材に表面をフッ素コーティン
グを施したものであり、ヒートローラー5の表面に温度
検知素子(サーミスタ)を当てて、ハロゲンヒーター6
のON/OFF制御を行う。この時のON/OFF温度
は、それぞれ160℃と168℃である。
【0025】定着温度を160±20℃と仮定して考え
てみる。この発明に用いるヒートローラ5ーは、薄肉で
あるので一度ある一定の温度まで上昇したものに再度大
きな電力を流すと、Aのパターンように65秒付近では
オーバーシュート量が大きくなり180℃近くまで上昇
してしまう上、各時間ごとの温度のばらつきも他と比較
すると若干大きい。
【0026】これに対して、B・C・Dのパターンで
は、一度昇温(約10秒)した後、電力を低下させてい
る。図4よりこれでも温度的には充分対応できることが
判るが、Bの2段階にしたものでは、10秒間は300
W、その後、200Wを流すと時間経過とともにやや上
昇傾向にありもう少し電力を削減してもよいことが判
る。以上の結果からC及びDのように電力を制御する方
が省電力化の上からも適当と考えられる。そして、機器
の目的等に応じて時間と電力配分等を詳細に検討すれば
よい。
【0027】図5は前述のCの電力制御パターンを機器
に組み込んだときの時間経過と電力量(W)を表すが、
この機器の最高使用電力を300Wと設定すると10秒
間経過後には機器本体を駆動させることのできる100
〜150Wの電力が得られる。即ち、このパターンでは
電源ONから10秒後に100W、20秒後に130
W、45秒後に150Wの本体駆動電力が得られること
になる。
【0027】なお、図中1は本体駆動電力、2はハロゲ
ンヒーター6用の駆動電力の割合を示す。もし、本体駆
動電力が不要ならばその分省電力化になることとなる。
【0028】
【発明の効果】この発明により、従来のように予備加熱
の必要がなくなる上、ウォーミングアップタイムの大幅
な短縮が図れるので、機器を使用する時のみON/OF
Fさせれば良く消費電力の低い省エネルギタイプの機器
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の定着部を示す模式的断面図である。
【図2】この発明の定着部の加熱制御回路を示すブロッ
ク図である。
【図3】この発明のヒーター電力(W)を、電源投入時
から数秒間経過毎に複数段に渡って低下させた4種類の
パターンの経過時間と電力量を表す説明図である。
【図4】この発明の図3に基づいて行った実験時の時間
と温度状態を示す特性図である。
【図5】この発明の図3で示したCの電力制御パターン
を組み込んだ機器の時間経過と電力量の関係を示す説明
図である。
【図6】従来の定着部を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
3 加圧ローラー 4 記録紙 5 ヒートローラー 6 ハロゲンヒーター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真、静電記録
等の技術を用いた普通紙複写機、普通紙ファクシミリ装
置、プリンタ装置等に用いて好適な加熱定着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真、静電記録等の技術
を利用した普通紙複写機等においては、光導電現象を利
用して感光ドラム上に静電潜像を形成し、その静電潜像
をトナーを用いて現像してトナー像とした後、そのトナ
ー像を紙等の記録媒体に転写し、そのトナー像が転写さ
れた記録媒体を定着し、コピーを得ている。
【0003】このようなトナーを定着する装置として
は、ヒートローラー方式が多用されている。このヒート
ローラー方式は、図6に示すように、ハロゲンヒーター
6を熱源としたヒートローラー5の表面温度を150〜
190℃程度の一定温度に保持し、このヒートローラー
5と、このヒートローラー5を押圧する加圧ローラ3と
の間を記録紙4を通過させ、記録紙4上のトナー像を定
着する。
【0004】上記ヒートローラー5の温度制御は、例え
ば、特開平1−221780号公報(国際特許分類G0
3G 15/20)に開示されているように、サーミス
タその他の温度検知素子をヒートローラー5の表面に密
着させて、この温度検知素子により表面温度を検知し、
例えば、ヒートローラー5の表面温度が150℃以下な
らばハロゲンヒーター6に通電を開始して、ヒートロー
ラー5を加熱し、180℃に達するとハロゲンヒーター
6への通電を停止するように、ハロゲンヒーター6への
入力電源をON/OFF制御し、所定温度領域に維持し
ている。
【0005】ところで、上記ハロゲンヒーター6の通電
に必要とする電力は500〜800Wと多大なものとな
っている上、電源投入後、ウォーミングアップに一分前
後の時間が必要であった。近年、電源投入と同時に使え
る機器の要求が高くなっており、ウォーミングアップ時
間の短縮化が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、電源投入をし
てからOFFするまで待機時のために余熱をしておく方
法が取られている。しかし、機器を使用していない間も
少ない電力であっても電力が消費されることには変わり
なく、省電力の観点からは好ましくない。
【0007】この発明者等は、従来、ハロゲンヒーター
6の電力として、上述したように大きな電力を必要とす
る原因を調べた。その結果、従来、ヒートローラー5の
肉厚が2mm前後あり、最近になって、肉厚が1.3〜
1.5mmのものが使用されてきていることが分かっ
た。ヒートローラー5の肉厚が薄肉になってから、ハロ
ゲンヒーター6の電力も小さくなっている。即ち、ヒー
トローラー5の肉厚がハロゲンヒーター6の電力に関係
し、ヒートローラー5の薄肉化を図ることでハロゲンヒ
ーター6の電力を小さくすることができることが判っ
た。上述したように、ヒートローラー6の薄肉化によ
り、その電力も400〜600Wと少しずつ省電力化が
図れているがまだ電力は大きすぎて改善の余地が残され
ている。
【0008】一方、ヒートローラーの肉厚を薄くする
と、熱して冷めやすい所謂、熱依存性が悪くなるという
問題があった。
【0009】この発明は、上述した従来の問題点を解消
するためになされたものにして、予備加熱をなくして、
初期加熱の時間を速くし、しかも消費電力の小さい加熱
定着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、ヒートロー
ラーに内蔵したヒーターを通電制御し、ヒートローラー
表面を所定温度に維持する加熱定着装置において、薄肉
のヒートローラーを用いると共に、前記ヒーターへ与え
る電力を電源投入時から数秒間経過ごとに低下させて、
通電を制御する加熱制御手段を設けたことを特徴とす
る。
【0011】前記ヒートローラーとして、肉厚0.2m
m以下のステンレスローラーを用いるとよい。
【0012】
【作用】この発明は、ヒートローラーの肉厚を薄くする
ことで、熱伝導率が良くなる。ヒートローラーの薄肉化
により、熱依存性が悪くなり、ヒーターのON/OFF
制御を頻繁に行う必要があるが、大電力でこれを行うと
オーバーシュート量も大きくなる。
【0013】そこで、この発明では、電源投入時には、
高い電力で熱して、立ち上がりを速くする。そして、時
間経過と共に電力を低くし、オーバーシュート量を少な
くするとともに、電力を低くすることで省電力化を図
る。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1に示すように、この発明は、ハロゲ
ンヒーター6を内蔵した肉厚の薄いヒートローラーロー
ラー5と、それを押圧する加圧ローラー3を備え、この
間を記録紙4を通過させ、記録紙4上のトナー像を定着
する。上記ヒートローラー5の表面温度を一定温度に保
持するため、ヒートローラー5に密接または近接して温
度検知素子としてのサーミスタ(図示しない)が設けら
れる。
【0015】そして、図2の加熱制御回路のブロック図
に示すように、交流電源10からハロゲンヒーター6へ
電力が与えられるとともに、このハロゲンヒーター6の
一方には通電制御を行うためトライアック11が設けら
れている。サーミスタ12からの出力は、マイクロコン
ピュータからなる制御回路13に与えられ、この制御回
路13は、サーミスタ12からの出力により、ハロゲン
ヒーター6の通電制御を行い、ヒートローラー5の表面
温度を150〜190℃程度の一定温度に保持する。こ
の制御回路13は、上記したハロゲンヒーター6のON
/OFFの通電制御と、トライアック11へ与える制御
信号のタイミングを制御し、トライアック11の位相制
御により、電源投入時から数秒間経過毎にハロゲンヒー
ター6へ与える電力を低下させる電力制御を行う。
【0016】次に、この発明に用いられるヒートローラ
ー5の最適な肉厚を調べるため、種々の材料及び肉厚の
異なるヒートローラー5を用意し、このヒートローラー
5を用いて表面温度が160℃に昇温する迄の時間を調
べた結果を表1に示す。尚、ハロゲンヒーター6は30
0Wとし、常温(20℃)で試験した。
【0017】
【表1】
【0018】実際、これらヒートローラー5を機器に組
み込み定着器としての昇温時間は、ヒートローラー5の
外周にはゴム材料の加圧ローラー3が押圧されるため
に、このローラーに熱を奪われるので約2〜3秒前述の
データーより長くかかることになる。
【0019】以上、この結果を基にしながら、機器に組
み込んだ時の構造材としての強度・耐久性及び、パイプ
の加工性等を考慮すると、ステンレス材料が肉厚の薄い
ヒートローラー5として適している。そして、その膜厚
が0.2mm以下で昇温時間は9〜10秒の定着器とい
うことになり、この程度の時間なら待機中に予備加熱を
する必要がなくなり省電力化が図れる。
【0020】上述したように、ヒートローラー5の肉厚
を薄くすることで、熱伝導率が良くなり、昇温時間は速
くなるが、ヒートローラー5の薄肉化により、熱依存性
が悪くなり、ヒーターのON/OFF制御を頻繁に行う
必要がある。大電力でこれを行うとオーバーシュート量
も大きくなる。そのため、電源投入時には、高い電力で
熱して、立ち上がりを速くする。そして、時間経過と共
に電力を低くし、オーバーシュート量を少なくするとと
もに、電力を低くすることで省電力化を図ればよい。
【0021】このことを確認するため、ステンレスの肉
厚が0.12mmのヒートローラー5を用い電源投入時
から数秒間経過毎に複数段に渡って電力を低下させる実
験を行った。
【0022】図3は、この発明のヒーター電力(W)を
電源投入時から数秒間経過毎に複数段に渡って低下させ
た4種類のパターンの経過時間と電力量を表す。図4は
図3に基づいて行った実験時の温度状態図、図5は、図
3で示した4種類のパターン中のCのパターンで電力制
御した定着器を組み込んだ機器の時間経過と電力量
(W)を表す。
【0023】図3の説明をすると、A・B・C・Dの4
種類のパターンの経過時間と電力量を示すが、Aは電力
量を最初から300Wで変化させずに行い、Bは2段階
にしたもので、10秒間は300W、その後は200W
とする、Cは4段階にしたもので、10秒間は300
W、その後10秒間は200Wとし、25秒間は170
W、以降は150Wとする、Dは5段階にしたもので、
10秒間は300W、その後10秒間は200Wとし、
次の20秒間は170Wで、最後の10秒間は150W
とし、それ以降は140Wとする、というように、図2
の制御回路によりそれぞれ位相制御により電力制御を行
った。
【0024】次に、この4種類のパターンに於いての実
験時の温度状態図を図4に示す。この実験に用いたヒー
トローラー5は、直径14mm、肉厚0.12mm、長
さ270mmのステンレス材に表面をフッ素コーティン
グを施したものであり、ヒートローラー5の表面に温度
検知素子(サーミスタ)を当てて、ハロゲンヒーター6
のON/OFF制御を行う。この時のON/OFF温度
は、それぞれ160℃と168℃である。
【0025】定着温度を160±20℃と仮定して考え
てみる。この発明に用いるヒートローラ5ーは、薄肉で
あるので一度ある一定の温度まで上昇したものに再度大
きな電力を流すと、Aのパターンように65秒付近では
オーバーシュート量が大きくなり180℃近くまで上昇
してしまう上、各時間ごとの温度のばらつきも他と比較
すると若干大きい。
【0026】これに対して、B・C・Dのパターンで
は、一度昇温(約10秒)した後、電力を低下させてい
る。図4よりこれでも温度的には充分対応できることが
判るが、Bの2段階にしたものでは、10秒間は300
W、その後、200Wを流すと時間経過とともにやや上
昇傾向にありもう少し電力を削減してもよいことが判
る。以上の結果からC及びDのように電力を制御する方
が省電力化の上からも適当と考えられる。そして、機器
の目的等に応じて時間と電力配分等を詳細に検討すれば
よい。
【0027】図5は前述のCの電力制御パターンを機器
に組み込んだときの時間経過と電力量(W)を表すが、
この機器の最高使用電力を300Wと設定すると10秒
間経過後には機器本体を駆動させることのできる100
〜150Wの電力が得られる。即ち、このパターンでは
電源ONから10秒後に100W、20秒後に130
W、45秒後に150Wの本体駆動電力が得られること
になる。
【0028】なお、図中1は本体駆動電力、2はハロゲ
ンヒーター6用の駆動電力の割合を示す。もし、本体駆
動電力が不要ならばその分省電力化になることとなる。
【0029】
【発明の効果】この発明により、従来のように予備加熱
の必要がなくなる上、ウォーミングアップタイムの大幅
な短縮が図れるので、機器を使用する時のみON/OF
Fさせれば良く消費電力の低い省エネルギタイプの機器
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 久夫 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 (72)発明者 山内 千束 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒートローラーに内蔵したヒーターを通
    電制御し、ヒートローラー表面を所定温度に維持する加
    熱定着装置において、薄肉のヒートローラーを用いると
    共に、前記ヒーター経与える電力を電源投入時から数秒
    間経過ごとに低下させて、通電を制御する加熱制御手段
    を設けたことを特徴とする加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒートローラーが肉厚0.2mm以
    下のステンレスローラーからなることを特徴とする請求
    項1に記載の加熱定着装置。
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