JPH07145Y2 - 洗面器付カウンタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は使い易さを向上させた洗面器付カウンタに関す
るものである。

（従来の技術） オフィスビルのトイレルーム等に手洗用等の洗面器付カ
ウンタが設けられ、水平なカウンタに洗面器を凹状に設
け、洗面器の周りに給水、給湯栓が設けられ、カウンタ
の奥に化粧鏡が設けられている。

ところでバックその他の手荷物がある場合、手洗や化粧
を行おうとした場合にはカウンタ上にこれらを載置せざ
るを得ず、カウンタ上が湯水や洗剤で濡れたり汚れたり
することから好ましくない。

一方、カウンタにペーパータオルの投入口を開設し、こ
の下にダストボックスを臨ませたものが実用に供されて
いるが、これによると水に濡れるカウンタ上面と同一面
に投入口が形成されているのでカウンタ上にこぼれた水
が投入口からダストボックス内に流入したりして好まし
くない。

他方、カウンタの奥に一段高い段部を設けているものも
実用に供されるが、段部は化粧鏡の下端を支持する部分
で前後方向の寸法が極めて小さく、ユーティリティスペ
ースとしては殆ど用いることができないのが実情であ
る。

本考案は以上の如き問題点を解決すべくなされたもの
で、その目的とする処は、メインカウンタをなすカウン
タの奥に一段高いサブカウンタを設け、サブカウンタ上
をユーティリティスペースとして利用することができる
ようにしたことにある。

（課題を解決するための手段） 以上の問題点を解決するための手段は、床から所定高さ
に略水平に配置されたカウンタ、該カウンタの一部に設
けられ、カウンタの上面から下方に凹出せるボール部を
備えた洗面器、洗面器の周りに設けられた給水、給湯栓
等を備える洗面器付カウンタにおいて、前記カウンタの
奥に水切用として必要且つ充分の高さを有し、前後方向
に長さを有し、物が載置できるカウンタ上面より一段高
いサブカウンタを前記カウンタの全幅に亙り連設し、該
サブカウンタの奥に化粧鏡を設けるようにしたことであ
り、又サブカウンタの一部にカウンタの下に収納された
ダストボックスに通じる投入口を設けるようにしたこと
である。

（上記手段による作用） 上記手段によれば、メインカウンタをなすカウンタの奥
に水切りを行う前後方向に寸法のある充分の大きさのサ
ブカウンタを設けたのでバック類を置くことができ、又
これの水濡れを防止することができ、ゴミの投入口があ
ってもこれに水が浸入することがない。

（実施例） 次に本考案の好適する一実施例を添付図面を参照しつつ
詳述する。

第１図は洗面器付カウンタＡを備えるトイレルームの洗
面ブースＢの要部の説明的斜視図で、カウンタＡの端部
にはこれの据付壁面と直角の壁W1の下半に設けた複数の
抽出し60…付カウンタＣが直交するように配設されてい
る。

洗面器付カウンタＡは左右に長く実施例では複数の洗面
器が離間して並設されている。

カウンタＡの構造は第２図、第４図に示す如くで、床Ｆ
上にボルト１で固定された立方枠状のフレーム２を備え
る。フレーム２はアングル材からなる下部の前部、中間
部、壁際の後方の各メンバ2a,2b,2c、上部の前部、中間
部、後部の各メンバ2d,2e,2f、これら上下のメンバの両
側端、左右方向中間部を連結する前後方向の上下のメン
バ2g,2h、両側及び中間部の前部、中間部、後部に縦設
された縦メンバ2i,2j,2k等からなる。

後方の縦メンバ2kには上下にブラケット３…を固設して
例えば上から脱臭用排気管４、排水管５、給湯管６、給
水管７等を左右方向（長さ方向）に取付金具８…で取付
支持し、これらは壁W2に接近して配設される。これによ
り洗面器付カウンタＡは配管ユニットを構成し、フレー
ム２は配管栓の取付支持フレームを兼ねる。

以上のフレーム２上にはカウンタ９を載置固定し、カウ
ンタ９は例えば人工大理石からなる本体10と、この下の
基板11とからなり、その後端9aは中間の上部メンバ2e上
に、又前部中間部9bは前部の上部メンバ2d上に載置固定
され、カウンタ９の前端9cはＬ型に折曲垂下して内側に
化粧用基板12を垂下設置し、前端9c下面は上部の前後方
向メンバ2g前端に設けたアングル機2lで支持する。以上
のフレーム２の前面は後述するダストボックス抽出し部
を除いて脱臭自在な化粧用前面板13で覆い、前面板13は
例えばマグネット式とし、これを外して内部の配管栓等
のメンテナンスを行う。

カウンタ９の本体10には左右方向（長さ方向）に離間し
て複数、第１図では３個の洗面器14,14,15を配設する。
具体的には右側の２個の洗面器14はカウンタ９の本体10
に下の基板11に左右方向に長い長円状の開口9d,9dを開
設してこの下に洗面ボール14aを臨ませて止着し、ボー
ル14aの下の排水部14bをトラップ16を介してジョイント
パイプ17により排水管５に接続する。カウンタ９の洗面
器14の周りには、例えば湯水混合用の給水栓18を起設
し、給水栓18はカウンタ下に垂下したジョイントパイプ
19,19で給湯管６、給水管７に接続する。そして給水栓1
8の他にソープディスペンサ20も隣接して設けた。

洗面器15はカウンタ９の上に臨む薄手のパネル状フラン
ジ15cと洗面ボール15aとを一体化したタイプで、フラン
ジ15cの後部上に自動給水、自動ソープディスペンサを
組み込んだユニット20が設けられている。

以上のカウンタ９の後端9aを上方に起立せしめ、起立部
9eの高さは洗面器14,15を使用した場合に飛散する水が
かからず、カウンタ９上の水の水切が行えるに必要且つ
充分の高さとし、カウンタ９の起立部9eの後方にはフレ
ーム２のメンバ2f,2kとの間で前後方向に所定長さを有
する空間Ｓが形成されることとなる。この空間Ｓ上を塞
ぐようにサブカウンタ21を設ける。サブカウンタ21は前
後方向に長さを有し、この上に化粧用バッグ等を載置す
るに必要且つ充分の寸法を備え、既述の起立部9e上に載
置することからカウンタ９の上面L1に対してＨだけサブ
カウンタ21の上面L2は高く設定され、左右方向の長さは
カウンタ９と同じで、カウンタ９の全幅に亙り形成され
る。

サブカウンタ21は下の基板22をフレーム後部上の支持メ
ンバ2m,2nで下から前後に支持されている。サブカウン
タ21の後端21aは上方に起立して起壁部21bを形成し、こ
れの上端を後方に折曲して折曲部21cを形成し、この折
曲部21cにて化粧鏡23の下端を受金具24を介して支持
し、又化粧鏡23裏面の化粧板25下端を支持し、化粧板25
は建築躯体の壁W2にビス等が止着する。

ところで以上のサブカウンタ21の実施例では左端に位置
する部分にティッシュペーパーボックスを収納する部分
26を形成し、ティッシュペーパー27を引出口26aから引
き出すことができるようにした。

かかるサブカウンタ21上で洗面器14,14,15に隣接する部
分には塵芥投入口、即ちダストシュート28を設ける。

サブカウンタ21には左右方向に長い開口29を設け、これ
に前記した空間Ｓを縦通する如く長方形のダクト30を設
け、ダクト30はサブカウンタ21上に開口し、又下記開口
し、メンバ2fにビス31でその下部の一部を止着して支持
した。ダクト30の上方開口30aを塞ぐように開閉自在に
蓋板32を設け、蓋板32は左右方向の中間部に前後方向へ
架設した支軸33で前後の折曲垂下フランジ部32a,32bを
枢支し、軸33を支点として天秤の如く左右し、揺動して
ダクト30を開閉し、蓋板32は閉蓋状態でサブカウンタ21
の上面L2と同一平面となるように構成する。

ダストシュート28はサブカウンタ21に設けられるが、該
ダストシュート28の前方のメインのカウンタ９の下には
ダストボックス34を設ける。ダストボックス34はカウン
タ９の下に設けられて上を開放した細幅、即ちダストシ
ュート28の幅を略同幅の矩形箱状をなし、前片34aは前
面板13と同色としてボックス34は該前面板13に設けた開
口13aから前後に引き出し自在とする。ダストボックス3
4の両側片34b下半に前後し、離間してローラ35,35を設
け、一方、フレーム２のメンバ2i,2j側には夫々対向す
るように内向としたチャンネル状レール36,36を設けて
ローラ35,35に係合してボックス34を転動引き出し自在
とした。ダストボックス34の後片34cは格納状態でフレ
ームのメンバ2j間に臨み、これの上半部34dは後に傾す
る如く傾斜して既述のダストシュート28のダクト30の下
端開放部30b直下に臨み、上半だけを後に傾させてダク
ト30と合致させつつ配管４〜７とダストボックス34との
干渉を避けた。

ダストボックス34内には薄い軟質樹脂で形成せるダスト
バッグ37を上端37aを該ボックス上端で係止する如く被
着し、ダストシュート28から投入した塵芥を収納する如
くし、前片34aの上端には引き出し操作に便なるよう把
持部34eを設けた。尚第６図中38はダストバッグ37の上
端係止用バンドを示す。又第１図中39は床Ｆ上に設けた
簡易スツールである。

（考案の効果） 以上で明らかな如く本考案によれば、洗面器付カウンタ
において、カウンタの奥に水切に必要且つ充分の高さを
備えたサブカウンタを連設したので、洗面器を使用する
にさいしバッグその他をサブカウンタ上に置いて手洗、
化粧が行え、バッグその他の荷物を床上に置いたり、又
カウンタ上において汚れたり、水に濡れたりすることが
なく、この種カウンタのユーティリティを著しく向上さ
せることができる。また、サブカウンタ21の後端21aか
ら起壁部21bを立上げ、この起壁部21bの上端を後方に折
曲て折曲支持部21cを形成し、この折曲支持部21cで化粧
鏡23を支承させるようにしたので、この折曲支持部21c
が手がかりとなって鏡23の取付けが簡単になり、且つ取
付け後は鏡23の重量をサブカウンタ21が受けることにな
るので、躯体壁に荷の掛かる心配がない。又サブカウン
タに塵芥投入口を設けたので、投入口がサブカウンタと
同レベルにあっても洗面器使用時の水や飛散した水が該
投入口に侵入することがなく、ダストボックスの避水性
を容易に確保できる他、以上の如く便利な洗面器付カウ
ンタを配管類も一体にユニット化できるので量産化上、
相対上有利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は化粧室
の斜視図、第２図は洗面器の部分の縦断側面図、第３図
は化粧鏡の断面図、第４図は塵芥収納部の縦断側面図、
第５図は同要部の拡大図、第６図は第４図６−６線断面
図である。 尚図面中２はフレーム、４〜７は配管、９はカウンタ、
14、15は洗面器、21はサブカウンタ、21aはサブカウン
タの後端、21bは起壁部、21cは折曲支持部、23は化粧
鏡、28は塵芥投入口、34はダストボックスである。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床から所定高さに略水平に配置されたカウ
   ンタと、このカウンタに取付けられた洗面器と、この洗
   面器のためにカウンタに取付けられた給水栓、給湯栓と
   からなる洗面器付カウンタにおいて、 前記カウンタの奥に、水切用として必要且つ十分の高さ
   を有し、物を載せることのできるサブカウンタを前記カ
   ウンタ上にカウンタの全長にわたって連設し、このサブ
   カウンタの後端を上に起立させて起壁部とし、更にこの
   起壁部の上端を後方へ折曲て折曲支持部とし、この折曲
   支持部でサブカウンタの奥の化粧鏡を支承させる構成と
   したことを特徴とする洗面器付カウンタ。
2. 【請求項２】前記カウンタは、立方枠状のフレームの内
   部に給水管、排水管及び脱臭管を収納してなる配管ユニ
   ットに載置されていることを特徴とした請求項１記載の
   洗面器付カウンタ。
3. 【請求項３】前記サブカウンタの一部に塵芥投入口を開
   け、この塵芥投入口に連通するダストボックスを前記カ
   ウンタの下方に配置したことを特徴とする請求項１記載
   の洗面器付カウンタ。
4. 【請求項４】前記ダストボックスは前記カウンタの下で
   且つ正面から手前方向に引き出し自在とし、収納した塵
   芥を取り出すことができるようにした請求項３記載の洗
   面器付カウンタ。