JPH07144700A - 航空機牽引車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空港敷地上で必要になる航空機のいかなる動
きも可能にする航空機牽引車を提供する。 【構成】 航空機牽引車は，車軸に対して平行な屈折軸
２６を介して分割される台車を持つている。昇降揺動体
３内に形成される台車の二又状受入れ部内に，航空機の
機首車輪２７用受入れ装置が設けられている。この受入
れ装置は，昇降台板７，揺動横材，捕捉腕を持つ伸縮
腕，押出し横材，保持横材５，縦連結棒及び揺動ピンか
ら成つている。揺動横材，押出し横材を含む伸縮腕を持
つ昇降台板７，保持横材５，及び縦連結棒は，連結部材
を介して台車後部２の昇降揺動体３に結合されている。
揺動横材は揺動揺動ピンを持ち，揺動可能に支持される
昇降台板７に関連して，揺動ピンの周りにおける昇降台
板７及び揺動横材の揺動運動が保証される。高さ調節可
能な伸縮腕が昇降台仮７及び揺動横材に揺動可能に枢着
されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，車軸に対して平行な屈
折軸を介して分割される台車を持ち，この台車の駆動さ
れる前車軸が台車前部に設けられ，台車の後車軸伝動装
置が昇降揺動体に設けられ，それにより台車後部が航空
機の機首車輪を受入れる二又状受入れ部を持つ受入れ装
置を形成し，機首車輪用受入れ装置がこの受入れ部内で
台車前部に結合されている，航空機牽引車に関する。

【０００２】飛行場で航空機を牽引するための牽引棒な
し航空機牽引車は１９８０年半ば以来公知である。その
間にこのような航空機牽引車は，航空機整備工湯，格納
庫内での押戻しや牽引誘導のような操作にも，空港敷地
内の長い区間用の牽引車としても利用される。

【０００３】欧州特許第０２６５６８５号明細書による
牽引棒なしの航空機牽引車は，大きい距離にわたつて高
い速度で航空機を動かすためにも設計されており，国内
及び外国の空港で使用して好成績をあげた。

【０００４】ドイツ連邦共和国特許出願公開第４１２９
４０７号明細書による他の牽引棒なし航空機牽引車は，
前述した航空機牽引車より短くこじんまり構成され，押
戻し牽引車としての使用のため，即ち搭乗橋からエプロ
ンへ航空機を誘導するために，優先的に考えられてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は，空港
敷地で航空機のいかなる移動を行うのにも適した牽引棒
なし航空機牽引車を提供することである。航空機牽引車
は例えば５００ｋＮの非常に大きい板首車輪荷重も支持
できるようにする。航空機牽引車の受入れ機構は，例え
ば約６００ｍｍの直径の非常に小さい機首車輪直径から
例えば約１２５０ｍｍの非常に大きい機首車輪直径を持
つ定期航空機用に構成されるようにする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】最初にあげた種類の航空
板牽引車において，この課題を解決するため本発明によ
れば，受入れ装置が，機首車輪用支持面を持つ昇降台
板，揺動横材，捕捉腕を持つ伸縮腕，挿出し横材，保持
横材，縦連結棒，及び揺動ピンを含み，昇降台板，揺動
横材及び伸縮腕が，揺動ピンを介して機械的に保持横材
に結合され，揺動横材が揺動ピンの周りに両側へ揺動運
動を行うことができ，縦連結棒の自由度が玉継手により
保証され，伸縮腕が揺動軸受内で揺動可能であり，保持
横材の揺動運動が揺動軸受を介して行われ，連結部材が
軸受の周りに揺動可能であり，昇降揺動体が屈折軸の軸
受の周りに揺動可能であり，揺動ピンの周りにおける揺
動横材の揺動運動の際，縦連結棒がそのつどの揺動側へ
偏向し，昇降台板が揺動軸受を介して垂直な揺動運動を
行い，捕捉腕を持つ伸縮腕及び移動装置を持つ押出し横
材が，揺動横材にある揺動軸受及び操作装置を介して連
続的に高さ調節可能に，昇降台板に枢着され，保持横材
が揺動軸受により台車前部に枢着されている。

【０００７】欧州特許第０２６９６８５号明細書による
航空機牽引車から公知のように，本発明による牽引車で
も，台車前部と台車後部は別々に構成され，前車軸及び
後車軸に対して平行に構成されるただ１つの屈折軸を介
して互いに結合されている。航空機の板首車輪を受入れ
るため，航空機牽引車の台車後部は，前記の明細書によ
る航空機牽引車におけるように，ピストン−シリンダ装
置により下降せしめられ，航空機を移送するため，この
装置により直線状に延ばされた台車の状態にされる。

【０００８】本発明による航空機牽引車では，揺動横材
及び昇降台板が，これらに枢着される伸縮腕に結合さ
れ，また保持横材及び縦連結棒か連結部材を介して台車
後部の昇降揺動体に結合されているので，台車が屈折さ
れると，機首車輪の受入れ装置は下方へ走行路上へ又は
走行路より少し上へ下降せしめられ，台車が直線状に延
ばされると，自動的に所定の移送状態となるように上昇
せしめられる。

【０００９】昇降台板，揺動横材，揺動可能な捕捉腕を
持つ伸縮腕，押出し横材，保持横材，縦連結棒及び揺動
ピンから成る機首車輪受入れ装置は，実際上いかなる形
式の定期航空機の機首車輪も受入れることかでき，非常
に大きい機首車輪荷重従つて機首を載せられる大きい航
空機を持つ航空機牽引車は，空港で必要とされるどんな
誘導運動も行うことができる。

【００１０】昇降台板は，揺動横材にある揺動軸受及び
縦連結棒の玉継手を介して航空機牽引車の台車前部に結
合されている。揺動横材は，揺動軸受を介して揺動ピン
及び保持横材に結合されている。

【００１１】航空機牽引車の曲線走行の際，昇降台板の
揺動軸受に関連して揺動横材の揺動支持のため，昇降台
板及び揺動横材の同時の揺動運動が可能な揺動角の範囲
で保証される。捕捉腕を持つ伸縮腕及び押出し横材も同
様に，揺動横材上の揺動軸受により操作装置を介して連
続的に高さ調節可能に昇降台板に枢着されているので，
板首車輪受入れ装置のこれらの素子も昇降台板及び揺動
横材と共に揺動運動を行う。

【００１２】

【発明の効果】連続的に高さ調節可能な伸縮腕を持つ本
発明の機首車輪受入れ装置の特別な利点は，根首車輪直
径の全変動幅に対して，いかなる時点にも，即ち機首車
輪の受入れの際，昇降台板上における機首車輪の拘束の
際，移送の際，及び走行路上へ降ろす際，そのつどの機
首車輪への最適な作用点が得られることである。

【００１３】本発明による構造では，揺動ピンは揺動横
材内にはまり合いで設けられ，保持横材の揺動軸受を介
して台車前部に結合されている。従つて台車前部への受
入れ装置の枢着から生ずる付加的な力が機首車輪へ作用
することはない。

【００１４】

【実施例】図面により本発明の実施例を説明する。すべ
ての図において，前車軸及び前輪，牽引車の運転室，牽
引車駆動装置等を持つ完全な台車前部又は航空機牽引車
は公知なので，図示してない。

【００１５】図１による平面図から，航空機牽引車の機
首車輪用受入れ装置がわかる。昇降台板７の機首車輪用
支持面は符号８で示されている。昇降台板７の側方に
は，捕捉腕１０及びローラ１１を持つ伸縮腕９ が示さ
れている。捕捉腕１０は破線で示す位置から内方へ揺動
可能である。

【００１６】伸縮腕９の内側には押出し横材１２用縦案
内部１５がある。押出し横材１２は移動装置１４により
往復移動可能である。押出し横材１２には回転可能なロ
ーラ１３が設けられている。実施例では，押出し横材１
２用移動装置１４として液圧ピストン−シリンダ装置が
示されているが，この移動装置は電気駆動装置を持つて
いてもよい。

【００１７】昇降台板７は揺動軸受１９を介して揺動横
材６に結合され，この揺動横材６は図示しない揺動軸受
を持つ揺動ピン１８を介して保持横材５に結合されてい
る。この保持横材５は航空機牽引車の台車前部１に揺動
軸受２１を介して枢着されている。

【００１８】図１において，受入れ装置と台車後部の昇
降揺動体との連結は，連結部材４を介して行われる。

【００１９】図２によれは，航空機牽引車の受入れ装置
の昇降台板７は航空機の機首車輪２７の前にある。伸縮
腕９は下方へ揺動せしめられ，その操作装置１６は繰込
まれ，伸縮腕９の捕捉腕１０は機首車輪２７の後部を包
囲している。 図には台車前部１の一部，保持横材５
及び揺動横材６が認められる。縦連結棒１７及びローラ
１３を持つ押出し横材１２は破線で示されている。昇降
台板７は揺動軸受１９により揺動横材６に結合され，ま
た縦連結棒１７の玉継手２０を介して台車前部１に結合
されている。揺動横材６は揺動軸受を持つ揺動ピン１８
を介して保持横材５に結合されている。

【００２０】図３は，機首着陸装置の機首車輪２７が昇
降台板７の支持面８上に載つている状態を示す。伸縮腕
９の捕捉腕１０は機首車輪２７を包囲している。

【００２１】破線で示す捕捉腕１０を持つ伸縮腕９及び
捕捉腕１０は，昇降台板７上の機首車輪２７を拘束した
後の状態を示している。

【００２２】図４は図３に類似しているが，ここには後
輪２８及び昇降揺動体３を持つ完全な台車後部２が認め
られる。機首車輪２７は昇降台板７上にある。台車後部
２は屈折軸２６を介して屈折されているので，昇降台板
７の受入れ斜面はまだ走行路上又はそれより少し上にあ
る。屈折軸２６，屈折軸用軸受２５，揺動軸受２３を介
して保持横材５に結合されかつ軸受２４を介して昇降揺
動体３に結合される連結部材４は，破線で示されてい
る。

【００２３】図５は，昇降台板７の支持面８上に機首車
輪２７を受入れて拘束する移送位置にある台車後部２を
示している。航空機牽引車は直線状に延ばされた状態に
あり，即ち台車後部２は屈折軸２６の軸受２５を介して
上昇せしめられている。屈折軸２６の上昇及び下降は，
欧州特許第０２６９６８５号明細書から公知のように，
ここには図示してない液圧ピストン−シリンダ装置によ
り行われる。これらのピストン−シリンダ装置は，牽引
車の両側にあつて，台車前部１と昇降揺動体３とに枢着
されている。

【００２４】図４及び５は，機首車輪受入れ装置が連結
部材４を介して台車後部２の昇降揺動体３に連結（破
線）されることを明らかに示している。

【００２５】昇降台板上への機首車輪の受入れ，受入れ
られた機首車輪の拘束，続いて行われる航空機の移送，
及び走行路上への機首車輪の降ろしの過程は，従来技術
から周知なので，その説明は省略する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による航空機牽引車の機首車輪受入れ装
置の平面図である。

【図２】走行路上にまだ機首車輪がある状態における受
入れ装置の側面図である。

【図３】昇降台板上に機首車輪がある状態における受入
れ装置の側面図である。

【図４】図３の状態における完全な台車後部の側面図で
ある。

【図５】機首車輪を拘束して輸送する状態にある台車後
部の側面図である。

【符号の説明】

１ 台車前部 ２ 台車後部 ３ 昇降揺動体 ４ 連結部材 ５ 保持横材 ６ 揺動横材 ７ 昇降台板 ８ 支持面 ９ 伸縮腕 １０ 捕捉腕 １２ 押出し横材 １４ 移動装置 １６ 操作装置 １７ 縦連結棒 １８ 揺動ピン ２０ 玉継手 ２１，２２ 揺動軸受 ２３，２４ 軸受 ２６ 屈折軸 ２７ 機首車輪

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲールハルト・ヴアイガルト ドイツ連邦共和国オーベルハウゼン・ゲン テル・シユトラーセ15 (72)発明者 ラルス・トルステン・ミヒヤエルゼン ドイツ連邦共和国ヘルデツケ・ヴエーク・ ツム・ポエーテン73

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車軸に対して平行な屈折軸（２６）を介
   して分割される台車（１，２）を持ち，この台車（１，
   ２）の駆動される前車軸が台車前部（１）に設けられ，
   台車の後車軸伝動装置が昇降揺動体（３）に設けられ，
   それにより台車後部（２）が航空機の機首車輪（２７）
   を受入れる二又状受入れ部を持つ受入れ装置を形成し，
   機首車輪（２７）用受入れ装置がこの受入れ部内で台車
   前部（１）に結合され，受入れ装置が，機首車輪（２
   ７）用支持面（８）を持つ昇降台板（７），揺動横材
   （６），捕捉腕（１０）を持つ伸縮腕（９），押出し横
   材（１２），保持横材（５），縦連結棒（１７），及び
   揺動ピン（１８）を含み，昇降台板（７），揺動横材
   （６）及び伸縮腕（９）が，揺動ピン（１８）を介して
   機械的に保持横材（５）に結合され，揺動横材（６）が
   揺動ピン（１８）の周りに両側へ揺動運動を行うことが
   でき，縦連結棒（１７）の自由度が玉継手（２０）によ
   り保証され，伸縮腕（９）が揺動軸受（２２）内で揺動
   可能であり，保持横材（５）の揺動運動が揺動軸受（２
   １）を介して行われ，連結部材（４）が軸受（２３，２
   ４）の周りに揺動可能であり，昇降揺動体（３）が屈折
   軸（２６）の軸受（２５）の周りに揺動可能であり，揺
   動ピン（１８）の周りにおける揺動横材（６）の揺動運
   動の際，縦連結棒（１７）がそのつどの揺動側へ偏向
   し，昇降台板（７）が揺動軸受（１９）を介して垂直な
   揺動運動を行い，捕捉腕（１０）を持つ伸縮腕（９）及
   び移動装置（１４）を持つ押出し横材（１２）が，揺動
   横材（６）にある揺動軸受（２２）及び操作装置（１
   ６）を介して連続的に高さ調節可能に，昇降台板（７）
   に枢着され，保持横材（５）が揺動軸受（２１）により
   台車前部（１）に枢着されていることを特徴とする，航
   空機牽引車。
2. 【請求項２】 連結部材（４）が長さ調節可能であるこ
   とを特徴とする，請求項１に記載の航空機牽引車。