JPH07143878A - 改善された繊維素溶解性及びトロンビン阻害作用を有する2官能性ウロキナーゼ変異体 - Google Patents

改善された繊維素溶解性及びトロンビン阻害作用を有する2官能性ウロキナーゼ変異体

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JPH07143878A
JPH07143878A JP6162445A JP16244594A JPH07143878A JP H07143878 A JPH07143878 A JP H07143878A JP 6162445 A JP6162445 A JP 6162445A JP 16244594 A JP16244594 A JP 16244594A JP H07143878 A JPH07143878 A JP H07143878A
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glu
gly
urokinase
phe
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Gerd J Steffens
ゲルト・ヨット・シユテフエンス
Stephan Wnendt
シユテフアン・ヴネント
Johannes Schneider
ヨハネス・シユナイダー
Regina Dr Heinzel-Wieland
レジナ・ハインツエル−ウイーラント
Derek John Saunders
デレ−ク・ヨーハン・ザウンダース
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Gruenenthal GmbH
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改善された繊維素溶解特性及びトロンビン阻
害作用を有する2官能性ウロキナーゼ変異体、これらの
ポリペプチドを得る際に用いるべきプラスミド、及び上
記2官能性ウロキナーゼ変異体を作用物質として含む結
線溶解薬を提供する。 【構成】 図2及び2aないし2pに従いプラスミドp
BlueskriptKS II+、pUC 8及びp
GR 201から得たプラスミドを用いて上記2官能性
ウロキナーゼ変異体を遺伝子工学的に調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改善された繊維素溶解特
性及びトロンビン阻害作用を有する2官能性ウロキナー
ゼ変異体、これらのポリペプチド類を得る際に用いるた
めのプラスミド類、並びに作用物質として2官能性ウロ
キナーゼ変異体を含む血栓溶解薬に関する。
【0002】
【従来の技術】人の血液の重要な性質の1つは血栓の形
成によって血路の損傷を閉鎖できる能力である。血液の
凝固は血液中に含まれている一連の酵素によって引き起
こされるが、これらはいわゆる凝固カスケードにおいて
最終的に、酵素トロンビンが前駆蛋白質フィブリノーゲ
ンを蛋白質酵素分解的に反応させてフィブリンにするこ
とをもたらす。フィブリンは血小板、赤血球及び他の種
々の血液成分を包含して創傷の位置において血栓の形成
のもとに重合する。
【0003】その上に血液はまた、凝固に対して逆に作
用して血液流を血管壁の再生の後で確実にする一連の酵
素をも含んでいる。血栓溶解に対して最も重要な酵素は
プラスミンであり、このものはフィブリン網に蛋白質酵
素分解的に作用し、そしてそれにより血栓の溶解をもた
らす。プラスミンは不活性の前駆蛋白質プラスミノーゲ
ンの蛋白質酵素分解によって形成される。その活性化は
プラスミノーゲンアクチベーターによりプラスミノーゲ
ンの蛋白質酵素分解的分解によって行われる。人内在性
の2つのプラスミノーゲンアクチベーターが知られてお
り、すなわち尿の中に存在するプラスミノーゲンアクチ
ベーターであるウロキナーゼと、及び組織プラスミノー
ゲンアクチベーターである。
【0004】心筋梗塞及び脳梗塞は血栓の病的形成と密
接に結びついている。これら両方の梗塞症において、特
定的な条件のもとで血管壁の上に(殆どは動脈硬化的な
動脈の変質によって)血栓が発生する。これらの血栓は
動脈の中の血流を阻害し、それにより、もはやその組織
に酸素を充分に供給することができなくなる。これは心
筋梗塞の場合には心臓筋肉の部分的な、又は全面的な壊
死をもたらす。同様に脳動脈の閉塞は脳組織の重大な障
害に導く。
【0005】梗塞症患者の治療のために種々のプラスミ
ノーゲンアクチベーターが血栓溶解薬として用いられ、
これらはプラスミンによる血栓の分解を開始させる。現
在この治療にはストレプトキナーゼ、APSAC(An
isolated Plasminogen Stre
ptokinase Activator Compl
ex)、2重鎖ウロキナーゼ(UK)、組換え体1重鎖
ウロキナーゼ(組換え体プロウロキナーゼ)及び組織プ
ラスミノーゲンアクチベーター(tPA)を用いること
ができる〔Collen及びLijnen:“Bloo
d”78, 3114−3124(1991)〕。スト
レプトキナーゼは溶血性ストレプトコッカス類の蛋白質
である。ストレプトキナーゼはプラスミノーゲンを活性
化するが、その際これはプラスミノーゲンと錯化合物を
形成し、そしてそれによりそのプラスミノーゲンを活性
のコンフォーメーションに移行させる。この錯化合物自
身は遊離のプラスミノーゲンを反応させてプラスミンに
し、このものは次に再びストレプトキナーゼと結合した
プラスミノーゲンを解裂させる。ストレプトキナーゼの
もう一つの展開物はAPSAC、すなわちストレプトキ
ナーゼと人のプラスミノーゲンとの試験管内で作り出さ
れた化合物である。APSACはそのプラスミノーゲン
の活性中心の化学的変性に基づいてストレプトキナーゼ
よりも高められた生物学的半減期を有する。
【0006】ウロキナーゼは人の蛋白質の1つであり、
これは蛋白質酵素分解的に活性の蛋白質として2つの形
で尿から得ることができ、すなわち高分子量のウロキナ
ーゼ(HUK)及び低分子量のウロキナーゼ(LUK)
である〔Stump等:“J. Biol. Che
m.”261, 1267−1273(1986)〕。
HUK及びLUKは2重鎖の分子である。ウロキナーゼ
は1重鎖のウロキナーゼ(プロウロキナーゼ)として種
々の組織の中で形成され、そしてプロ酵素として僅かな
量で人の血液の中で確認することができる〔Wun等:
“J. Biol. Chem.”257, 3276
−3283(1982)〕。プロウロキナーゼの活性化
型はHUKとして54キロダルトンの分子量を有し、そ
して3つのドメインよりなっており、すなわちアミノ末
端の成長因子ドメイン、カール部(Kringel)及
びセリン−プロテアーゼドメインである〔Guenzl
er等:“Hoppe−Seyler’s Z. Ph
ysiol. Chem.”363, 1155−11
65(1982)、Steffens等:“Hoppe
−Seyler’s Z. Physiol. Che
m.”363, 1043−1058(1982)〕。
プロウロキナーゼ及びプラスミノーゲンはプロ酵素とし
て存在するけれども、プロウロキナーゼは固有の活性に
基づいてプラスミノーゲンを活性のプラスミンに転換さ
せることができる。しかしながらこのプラスミノーゲン
アクチベーターは、その生じたプラスミンがその側でプ
ロウロキナーゼを 158リジンと 159イソロイシンとの間
で切り離してしまった後で初めて完全な活性を得る〔L
ijnen等:“J. Biol. Chem.”26
, 1253−1258(1986)〕。大腸菌の中
でウロキナーゼを遺伝子工学的に得ることは Heyn
eker によって初めて記述された〔工業的微生物の
遺伝学についての1982年の第4回国際シンポジウム
の会報〕。グリコシル化されていないプロウロキナーゼ
(ザルプラーゼ)は合成遺伝子を用いて作られる〔Br
igelius−Flohe等:“Appl. Mic
robiol. Biotech.”36, 640−
649(1992)〕。
【0007】組織プラスミノーゲンアクチベーターは血
液中及び種々の組織の中に存在する蛋白質の1つであっ
て72キロダルトンの分子量を有する。このプラスミノ
ーゲンアクチベーターは5つのドメインよりなり、すな
わちアミノ末端のフィンガードメイン、成長因子ドメイ
ン、カール部1、カール部2及びセリン−プロテアーゼ
ドメインである。プロウロキナーゼと異なって、tPA
はフィブリンに結合することによって初めてプラスミノ
ーゲンを分離させる状態にかわる。プロウロキナーゼと
同様に、tPAはカール部2とセリン−プロテアーゼド
メインとの間のプラスミンで触媒された分解によってそ
の活性型に移行する。この場合に、その組織プラスミノ
ーゲンアクチベーターはフィブリンには結合するけれど
もフィブリノーゲンには結合せず、それによりプラスミ
ノーゲンは血栓特異的に活性化される。2重鎖ウロキナ
ーゼと異なって、一般的なプラスミノーゲン活性化は著
しく回避される〔Collen及びLijnen:“B
lood”78, 3114−3124(199
1)〕。
【0008】1980年代の初め頃に既に、血栓溶解薬
による心筋梗塞の活性的処置が有効でありかつ効果的で
あると実証された。一連の研究において、心筋梗塞患者
のストレプトキナーゼ、APSAC、UK、組換え体プ
ロウロキナーゼ或いはtPAによる処置が、非処置の患
者に比して明らかに低下した致死率に導くことが示され
た。これらの物質の治療における有効性を改善するため
に、遺伝子工学的な種々の方法の応用のもとに一連の組
織プラスミノーゲンアクチベーター及びプロウロキナー
ゼの誘導体が作られている。高い繊維素溶解活性と副作
用の低下とに加えて、ボーラス適用に適した種々の形態
の開発が興味の中心となっている。プラスミノーゲンア
クチベーターの改良についての手がかりに関する展望は
“Thrombosis and Haemostas
is”66, 88−110(1991)及び“Tre
nds in Biotech.”, 86−90
(1991)に見出される。
【0009】溶解治療におけるプラスミノーゲンアクチ
ベーターの有効性を改善し、中でもその生物学的半減期
を高めるために、組織プラスミノーゲンアクチベーター
の種々の削除変異体及び置換変異体が作られたが、その
際例えば、そのフィンガードメイン及び成長因子ドメイ
ンを除去するか、又はセリン−プロテアーゼドメインを
ウロキナーゼのセリン−プロテアーゼドメインと置き換
えた〔Collen等:“Thromb. Haemo
stasis”65, 174−180(1991)、
Fromage等:“Fibrinolysis”
187−190(1991)、Lu等:“Bloo
d”78, 125−131(1991)〕。実際に、
フィンガードメイン及び成長因子ドメインの削除はtP
A変異体の生物学的半減期を増大することが示された
〔Lijnen及びCollen:“Thromb.
Haemostasis”66, 94−95(199
1)〕。tPAの両方のカール部ドメインとUKのセリ
ン−プロテアーゼドメインとからなる削除変異体及び置
換変異体は著しく長い半減期に基づいてもとの、すなわ
ち変化されなかったプラスミノーゲンアクチベーター類
に比して血栓溶解性において優れていた。しかしながら
これらのプラスミノーゲンアクチベーター変異体は僅か
なフィブリン特異性しか有していない〔Lu等:“Bl
ood”78,125−131(1991)〕。
【0010】高められたフィブリン特異性を有する種々
のプラスミノーゲンアクチベーターを作り出すために、
種々の研究が行われた。出血の危険を低下させるために
そのような作用物質はできるだけプラスミノーゲンを排
除してその血栓の近くで活性化させるべきであるが、全
身的なプラスミノーゲンの活性化を引き起こさないよう
にするべきである。すなわち、例えばカール部1がもと
の分子のカール部2と置き換えられたtPAの変異体が
公知である。この変異体はN末端の種々のリジン残基に
対して高められた親和性を有するけれども、フィブリン
に対しては親和性を持たない。動物モデルにおいてこの
変異体は血栓溶解についてもとの組織プラスミノーゲン
アクチベーターよりも有効ではなかった〔Collen
等:“Thromb. Haemostasis”
, 174−180(1991)〕。血栓特異的種々
の抗体と種々のプラスミノーゲンアクチベーターとの融
合体よりなる他の公知の種々の変異体は動物モデルにお
いてもとのプラスミノーゲンアクチベーター類よりも有
効であった〔Lijnen及びCollen:“Thr
omb. Haemostasis”66, 88−1
10(1991)〕。こうもり Desmodus r
etundus から分離されたプラスミノーゲンアク
チベーターは非常に高いフィブリン特異性を有している
〔Gardell等:“J. Biol. Che
m.”264, 19747−19752(198
9)〕。このプラスミノーゲンアクチベーターは動物実
験において高められた半減期及び低下した全身的プラス
ミノーゲン活性化とともにtPAよりも改善された血栓
溶解性を示す〔Gardell等:“Circulat
ion”84, 244−253(1991)、Mel
lott等:“Arterioscl. Throm
b.”12, 212−221(1992)〕。
【0011】しかしながら種々のプラスミノーゲンアク
チベーターによる血栓症患者の処置の成功は血栓溶解性
に依存するのみならず、その開放されている血管の再閉
塞をどの程度まで阻止することができるかにも依存す
る。種々の研究結果によって、それら血栓の中に結合さ
れているトロンビンが血栓溶解に際して再び活性の酵素
として遊離され、そして血管の再閉塞をもたらし得るこ
とが示されている〔Szczeklik等:“Arte
rioscl. Thromb.”12, 548−5
53(1992)、Eisenberg:“Circu
lation”84,2601−2603(199
1)〕。実際に血栓溶解薬の作用は、トロンビン阻害剤
ヘパリンの同時的又は事前の投与によって改善される。
またアルガトロバン、ヒルゲン又はプロテインCの投与
によっても溶解治療における再閉塞の発生を低下させる
ことができる〔Schneider:“Thromb.
Res.”64, 677−689(1990)、Y
ao等:“Am. Physiol.”262 (“H
eart Circ. Physiol.”31, H
374−H379)(1992)、Gruber等:
“Circulation”84, 2454−246
2(1991)〕。その上に、心筋梗塞患者の致死率が
ヘパリンの事前の投与及び引き続くプロウロキナーゼの
適用によって、対照群(予めヘパリンを投与することな
くプロウロキナーゼを適用)よりも重大に低下すること
が取られている〔Teppe等:“Z. Kardio
l.”80,Suppl. 3, 32(199
1)〕。
【0012】最も強力なトロンビン阻害剤の1つは水蛭
Hirudo medicinales から分離さ
れたヒルジンであり、このものはそのカルボキシル末端
の半部によってトロンビンのいわゆるアニオン結合部位
に特異的に結合する。ヒルジン分子のアミノ末端の半部
の特定のアミノ酸がトロンビンの基質結合ポケットへの
到達を遮蔽する〔Rydel等:“Science”
49, 277−280(1990)〕。更にまた、ト
ロンビンがヒルジンの比較的小さな誘導体によっても阻
害され得ることが知られており、その際、中でも Ma
raganore等によって“Biochemistr
y”29, 7095−7101(1990)に記述さ
れている各種ヒルログ分子を取りあげるべきである〔K
rustenansky等:“J. Med. Che
m.”30, 1688−1691(1987)、Yu
e等:“Protein Engineering”
,77−85(1992)〕。
【0013】血栓に基づく血管疾病を処置するために、
プラスミノーゲンアクチベーターと組み合わせてヒルジ
ンを使用することはヨーロッパ特許出願EP 3289
59号及びEP 365468号に記述されている。血
栓溶解薬と組み合わせてヒルジン誘導体を治療のために
用いることは国際特許出願WO 91/01142号か
ら公知である。
【0014】トロンビンはまた、人のトロンビン受容体
のアミノ末端の配列から導かれたペプチドによっても阻
害され得る〔Vu等:“Nature”253, 67
4−677(1991)〕。トロンビン受容体はそのア
ミノ末端の領域内にトロンビンのための隣接する解裂部
位を有するトロンビン結合配列を含む。こ受容体のトロ
ンビン結合領域は、その構造においてヒルジンのカルボ
キシル末端の領域に非常に類似している。この受容体は
トロンビンによって活性化されるが、その際その受容体
配列が解裂される。受容体とトロンビンとの間の親和性
に基づいて、この結合領域と改質された解裂部位とを有
する受容体のフラグメントはトロンビン阻害剤として作
用する。
【0015】同様に、トロンビンはまた、ヘマジンのア
ミノ酸41ないし57から導かれたペプチドによっても
阻害され得る〔Strube等:“J. Biol.
Chem.”268, 8590−8595(199
3)〕。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、非常
に短時間のうちに充分な血栓溶解をもたらし、そして同
時に、最初に成功した血栓溶解の後の血管の再閉塞を阻
止するような、血栓に基づく血管閉塞の処置のための作
用物質を開発することである。更に、これらの作用物質
によれば全身的プラスミノーゲン活性化が回避されるべ
きである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、そのよう
な作用物質に課せられた高度の要求条件が特定的な2官
能性ウロキナーゼ変異体により満足されることを見出し
た。
【0018】従って本発明の対象は、下記一般式(I)
の2官能性ウロキナーゼ変異体である: M4 −X1 −Y1 (I) この式において M4 は添付の図1に従う非グリコシル化プロウロキナ
ーゼの47Serないし411 Leuのアミノ酸配列を意味
し、 X1 はM4 とY1 との間の直接結合か、 Ser−Pro−Pro−Ser−Pro−Pro−G
ly−Gly−Phe又は Ser−Pro−Pro−Ser−Pro−Pro−S
er−Pro−Pro−Gly−Gly−Phe又は Ser−Pro−Pro−Ser−Pro−Pro−S
er−Pro−Pro−−Gly−Gly−Phe−G
lyの配列のペプチドか、又は下記一般式(II) Ser−X2 −X3 −X4 −X5 −X6 −X7 (II) のペプチド配列を表わすが、ここでX2 はPro又はL
ueを、X3 はVal又はProを、X4 はLys、V
al、Arg、Gly又はGluを、X5 はAla、V
al、Gly、Leu又はIleを、X6 はPhe、T
rp、Tyr又はValを、そしてX7 はGlyか、又
はX6 とY1との間の直接結合を意味し、そして Y1 は Y2 −Arg−Pro−Y3 −Gly−Gly−Gly
−Gly−Asn−Gly−Asp−Phe−Glu−
Glu−Ile−Pro−Glu−Glu−Tyr−L
eu−Y4又は Y2 −Arg−Pro−Phe−Leu−Leu−Ar
g−Asn−Pro−Asn−Asp−Lys−Tyr
−Glu−Pro−Phe−Trp−Glu−Asp−
Glu−Glu−Lys−Asn−Glu又は Y2 −Arg−Pro−Ser−Ser−Glu−Ph
e−Glu−Glu−Phe−Glu−Ile−Asp
−Glu−Glu−Glu−Lysの配列のペプチドを
意味し、その際Y2 はPro又はValを、Y3 はLe
uか、又はProとGlyとの間の直接結合を、そして
4 はGln又はヒドロキシル基を意味する。
【0019】一般式(I)においてY1 が Y2 −Arg−Pro−Y3 −Gly−Gly−Gly
−Gly−Asn−Gly−Asp−Phe−Glu−
Glu−Ile−Pro−Glu−Glu−Tyr−L
eu−Y4の配列のペプチドを表わし、その際Y2 はP
ro又はValを、Y3 はLeuか、又はProとGl
yとの間の直接結合を、そしてY4 はGln又はヒドロ
キシル基を意味する2官能性ウロキナーゼ変異体におい
て、X1 は好ましくは下記一般式(II) Ser−X2 −X3 −X4 −X5 −X6 −X7 (II) のペプチド配列であり、その際X2 はPro又はLeu
を、X3 はValを、X 4 はLys、Val又はArg
を、X5 はAla、Val又はGlyを、X6 はPh
e、Trp、Tyr又はValを、そしてX7 はGly
か、又はX6 とY1との間の直接結合を意味する。これ
ら2官能性ウロキナーゼ変異体の中で、一般式(II)
においてX2 がPro又はLeuを、X3 がValを、
4 がLys又はValを、X5 がAla又はVal
を、X6 がPhe、Trp又はTyrを、そしてX7
Glyか、又はX6 とY1 との間の直接結合を意味する
ペプチド配列が特に好ましい。
【0020】一般式(I)においてY1 が Y2 −Arg−Pro−Phe−Leu−Leu−Ar
g−Asn−Pro−Asn−Asp−Lys−Tyr
−Glu−Pro−Phe−Trp−Glu−Asp−
Glu−Glu−Lys−Asn−Gluの配列(但し
2 はPro又はValを表わす)のペプチドである2
官能性ウロキナーゼ変異体において、X1 は好ましくは
下記一般式(II) Ser−X2 −X3 −X4 −X5 −X6 −X7 (II) のペプチド配列であり、その際X2 はPro又はLeu
を、X3 はValを、X 4 はLys又はValを、X5
はAla又はValを、X6 はPhe又はTrpを、そ
してX7 はX6 とY1 との間の直接結合を意味する。
【0021】公知の種々のプラスミノーゲンアクチベー
ター及びプラスミノーゲンアクチベーターの1つとトロ
ンビン阻害剤の1つとの公知の混合物に比して本発明に
従う2官能性ウロキナーゼ変異体は予期できなかった良
好なトロンビン阻害的性質と組み合わされたより強力な
繊維素溶解作用によって優れている。その上に本発明に
従うポリペプチド類のうち、血漿フィリノーゲンは驚く
べきことに著しく僅かな量でしか消費されない。これか
ら得られる極めて高いフィブリン特異性、なかでも公知
のプラスミノーゲンアクチベーターとトロンビン阻害剤
との混合物に比しても極めて高いフィブリン特異性は、
血液の凝固能力がほんの僅かしか影響を受けず、そして
全身的フィブリノーゲン分解の可能な合併症としての制
御できない出血の危険を最小になることをもたらす。従
って本発明に従うウロキナーゼ変異体の高いフィブリン
特異性は公知の血栓溶解薬のボーラス適用に比して著し
く低下した出血の危険性とともにボーラス適用を可能と
する。
【0022】一般式(I)の2官能性ウロキナーゼ変異
体は毒性的に問題がなく、従ってこのものはそのまま、
血栓に基づく血管閉塞を有する患者に適当な薬物調剤と
して投薬することができる。
【0023】本発明の別の対象は、従って有効物質とし
て一般式(I)の2官能性ウロキナーゼ変異体を含む種
々の血栓溶解薬である。血栓に基づく血管閉塞、例えば
心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈閉塞、急性動脈閉塞、肺塞
栓及び深部の脚及び骨盤の動脈血栓症を処置するために
は本発明に従うポリペプチドの0.1ないし1mg/k
gが必要である。これら2官能性ウロキナーゼ変異体は
静脈内、及びなかでもボーラス注射によって適用するこ
とができる。
【0024】本発明に従う血栓溶解薬は少なくとも1種
類の2官能性ウロキナーゼ変異体に加えて種々の助剤、
例えば担体物質、溶剤、稀釈剤、染料及び結合剤等を含
む。これら助剤の選択及びこのものの使用量は、その医
薬をどのように適用すべきかに依存し、そして当業者に
はなんらの問題も起こさない。
【0025】2官能性ウロキナーゼ変異体の製造は遺伝
子工学的方法によって行われる。従って、一般式(I)
の2官能性ウロキナーゼ誘導体を得るときに用いるため
のプラスミド類も本発明の対象であり、これらはそのオ
ペロンが制御可能なプロモータ、リボソーム結合部位と
して有効なシャイン−ヂルガルノ配列、開始コドン、一
般式(I)の2官能性ウロキナーゼ変異体のための合成
構造遺伝子及びその構造遺伝子の下流側の1個又は2個
のターミネーターを有するものである。
【0026】制御可能なプロモータとしては、なかでも
trpプロモータ又はtacプロモータが適している。
ターミネーターとしては、好ましくはTn10からなる
trpAターミネーター及び/又はtetA/orfL
ターミネーターが用いられる。
【0027】本発明に従うプラスミドの制御部位内で、
シャイン−ダルガルノ配列と開始コドンとの間の間隔は
6−12ヌクレオチド、好ましくは8−10ヌクレオチ
ドである。
【0028】本発明に従うプラスミドの発現は大腸菌の
種々の株、なかでもK12群の大腸菌株、例えばE.c
oli K12 JM 101(ATCC 3387
6)、E.coli K12 JM 103(ATCC
39403)、E.coliK12 JM 105
(DSM 4162)及びE.coli K12 DH
1(ATCC 33849)において行われる。そのバ
クテリア細胞の中で一般式(I)の本発明に従う2官能
性ウロキナーゼ変異体は封入体中で高い収率で発生し、
この封入体の中でその蛋白質は変性された形で存在す
る。封入体を分離した後、その変性された蛋白質は或る
酸化還元系の作用のもとに蛋白質化学的に所望の3次構
造に再生される。
【0029】
【実施例】
1) 本発明の2官能性ウロキナーゼ変異体の調
製、分離及び精製 −a)クローニング操作Escherichia Coli の中での本発明に従
うポリペプチドの遺伝子工学的製造のための発現プラス
ミドを公知の態様で作った。個々の調製段階の順序は図
2及び図2aないし2pに示してある。このプラスミド
の調製の出発生成物は、プラスミドpBlueskri
pt KS II+(ハイデルベルクのStratag
ene社)、pUC8(フライブルクのPharmac
ia社)及びpGR201であった。pGR201はヨ
ーロッパ特許EP408945号及び“Appl. M
icrobiol. Biotechn.”36, 6
40−649(1992)に記述されているプラスミド
pBF160と同一である。各制限エンドヌクレアーゼ
BanII、BamHI、ClaI、HindIII、
NcoI、NdeI、NheI及びNotI、並びにア
ルカリ性ホスファターゼのようなDNAを変性する酵素
類、T4−リガーゼ、T4−キナーゼ及びT7−ポリメ
ラーゼはPharmacia社、Stratagene
社、Boehringer社(マンハイム)及びGib
co社(エッゲンシュタイン)から入手した。それらプ
ラスミド類のその調製の間における変化は制限分析及び
DNAの配列決定によって検査した。DNAの配列決定
はそのメーカーの仕様に従いPharmacia社の試
薬コレクションを用いて行なった。各プラスミドの調製
に際して種々のオリゴデオキシリボヌクレオチド(オリ
ゴ)を用いたが、それらの配列はそれぞれの表示記号と
ともに下記表1にあげてある。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】それらオリゴデオキシリボヌクレオチド類
を脱トリチル化した形で、Applied Biosy
stems社(ウァイターシュタット)の合成装置(モ
デル391)によりこのメーカーの仕様に従いb−シア
ノエチルで保護されたジイソプロピルアミノホスホアミ
ダイトを用い、0.1μモルの尺度で作った。100ピ
コモル当り、50ミリモルのトリ(ヒドロキシメチル)
アミノメタン/HCl(トリス/HCl)の中でpH
7.5において10ミリモルの塩化マグネシウムと5ミ
リモルのジチオスレイトールとを10ミリモルのアデノ
シントリ燐酸の存在のものに酵素単位T4キナーゼによ
りホスホリル化し、次いで同じ緩衝液の中で2重鎖DN
A分子に変えた。得られた合成2重鎖DNA分子をポリ
アクリルアミドゲル(5%ポリアクリルアミド)の上で
ゲル電気泳動により精製し、次いで対応して予め調製し
ておいた各プラスミドと連結反応させた。この各プラス
ミドの予備調製は各種制限酵素による消化、対応する各
制限フラグメントの分離とその5’末端の脱ホスホリル
化、引き続く連結反応及びE.coli K12 JM
103の中での形質転換、並びにその他の全ての遺伝子
工学的な操作によって公知の態様で行ない、そしてこれ
は、米国コールドスプリングハーバーのコールドスプリ
ングハーバープレス1989年刊行の、Sambroo
k等:“Molecular Cloning: A
Laboratory Manual”第2版に記述さ
れている。 −b)継代培養物の調製及び発酵 各組換え発現プラスミドpSJ69、pSJ76、pS
J77、pSJ78、pSJ79、pSJ81、pSJ
83、pSJ90、pSJ91、pSJ92、pSJ9
3、pSJ94、pSJ95、pSJ101、pSJ1
02、pSJ103、pSJ104、pSJ105、p
SJ106、pSJ109、pSJ111、pSJ11
4及びpSJ113をE.coli K12 JM10
3(ATCC39403)の中に導入し、そして標準I
−寒天(150mg/lのアンピシリン)の上に塗布し
た(Sambrook等:“Molecular Cl
oning: A Laboratory Manua
l”)。各形質転換の個々のコロニーを20℃において
標準I−培地(pH7.0、アンピシリン150mg/
l)で578nmにおける光学密度(OD)1まで培養
し、2mlづつの5つの部分に分けて継代培養物として
ジメチルスルホキシド(DMSO、最終濃度7.5%)
の添加のもとに液体窒素の中で深冷凍結して−70℃で
保存した。2官能性ウロキナーゼ変異体を得るためには
各継代培養物のそれぞれ1mlを20mlの標準I−培
地(pH7.0、アンピシリン150mg/l)の中に
懸濁させ、そして578nmでのOD1まで37℃にお
いて培養した。
【0034】次にその得られた培養物の全量を1リット
ルの標準I−培地(pH7.0、アンピシリン150m
g/l)の中に懸濁させ、そして震盪フラスコの中で3
7℃において発酵させた。誘導は、578nmでのOD
0.5ないし1において2mlのインドールアクリル酸
溶液(エタノール2ml中60mg)を添加することに
より行なった。 −c)発現の試験 発現率(1ml当り1ODについてのPloug単位)
を試験するために誘導の直前及び誘導後の各1時間毎
(合計6時間)に578nmでのODが1の細胞懸濁液
1mlに相当する細胞を遠心分離した。それら遠心分離
された細胞をリゾチーム〔50ミリモルトリス/HCl
緩衝液(pH8.0)の中の50ミリモルのエチレンジ
アミン4酢酸(EDTA)及び15容積%のサッカロー
スの1ml当りリゾチーム1mg〕で溶解させた。それ
ら溶解された細胞を4−5Mのグアニジニウムヒドロク
ロリド溶液の中で溶解化させ、そして1.2Mのグアニ
ジニウムヒドロクロリドに稀釈した後で還元剤(グルタ
チオン又はシステイン)の添加のもとに2−5時間再生
反応させた〔Winkler等:“Biochemis
try”25, 4041−4045 (198
6)〕。得られた1重鎖の2官能性ウロキナーゼ変異体
をプラスミンの添加により対応する2重鎖のウロキナー
ゼ変異体に変えたが、その活性を2重鎖の活性ウロキナ
ーゼによってのみ解裂される色素原性基質ピロ−Glu
−Gly−Arg−p−ニトロアニリドにより求めた。
本発明に従う2官能性ウロキナーゼ変異体のプラスミン
による活性化は50ミリモルのトリス/HCl緩衝液、
12ミリモルの塩化ナトリウム、0.02%のトゥイー
ン80の中でpH7.4において37℃で行なった。2
官能性ウロキナーゼ変異体のプラスミンに対する割合は
モル濃度で約100ないし1500対1、又は酵素単位
について約8,000ないし36,000対1であっ
た。試験インキュベーションは50ミリモルのトリス/
HCl緩衝液及び38ミリモルの塩化ナトリウムの中で
pH8.8において0.36μモルのアプロチニン(プ
ラスミン阻害用)及び0.27ミリモルの基質ピロ−G
lu−Gly−Arg−p−ニトロアニリドの存在のも
とに37℃において行なった。2官能性ウロキナーゼ変
異体の濃度に依存して反応を5ないし60分間のインキ
ュベーションの後で50%濃度酢酸の添加により停止さ
せ、そして405nmにおける吸光度を測定した。基質
のメーカー(スエーデンのKabi Vitrum)の
仕様書によれば、この操作法で405nmにおける1分
間当り0.05の吸光度変化は試験溶液1ml当り25
Ploug単位のウロキナーゼ活性に相当する。本発明
に従う2官能性ウロキナーゼ変異体は、1mgの精製蛋
白質当り120,000ないし155,000plou
g単位の比活性度を有した。その溶液の蛋白質含有量は
Pierce社のBCAアッセイにより求めた。 −d)分離及び精製 誘導の5ないし6時間後に、上記1−b)に記述した条
件のもとで行なった発酵を停止させた(578nmにお
けるOD密度5−6)。細胞を遠心分離した。細胞の沈
殿を200mlの水に再懸濁させ、そして高圧ホモジナ
イザの中で溶解化させた。あらためて遠心分離した後、
1重鎖2官能性ウロキナーゼ変異体の全量を含んでいる
その沈殿物を5Mの塩酸グアニジニウム、40ミリモル
のシステイン、1ミリモルのEDTAの500mlの中
にpH8.0において溶解させ、そしてpH9.0の2
5ミリモルトリス/HClの2,000mlで稀釈し
た。その再生反応は約12時間の後に停止させた。
【0035】得られた2官能性ウロキナーゼ変異体をシ
リカゲル8gの添加の後2時間撹拌することにより完全
にシリカゲルの上に結合させた。この結合したシリカゲ
ルを分離して酢酸塩緩衝液(pH4.0)で洗浄した。
それらウロキナーゼ変異体を0.1モルの酢酸塩緩衝液
(pH4)で溶離させた。クロマトグラフィーによる2
回の分離(銅キレートカラム及びカチオン交換樹脂)の
後でそのウロキナーゼ変異体が純粋の形で得られた。N
末端の配列分析により、一方において1重鎖度が、そし
て他方においてその所望のアミノ末端の配列が確認され
た。個々の変異体の、その変化したカルボキシル末端の
領域の蛋白質化学的特性確認は、その蛋白質(90%蟻
酸1ml及びヘプタフルオル酪酸1mlの中に溶解し
た)を修飾CNBr分解した後、トリプトファン残基の
後ろのペプチド鎖の解裂により達成された。そのカルボ
キシル末端のペプチドはHPLC(高圧液体クロマトグ
ラフィー)による配列分析に先立って分離し、精製し
た。
【0036】分離して表2にあげた全ての2官能性ウロ
キナーゼ変異体はウロキナーゼ用の色素原性基質を用い
た活性化試験において全く、又は極めて僅かの活性(精
製蛋白質1mg当り1200Ploug単位以下)しか
示さなかった。プラスミンによる解裂〔条件は上記1−
c)に記載した〕の後で初めて精製蛋白質1mg当り1
20,000ないし155,000Ploug単位の酵
素活性が得られた。従って全てのウロキナーゼ変異体は
E.coli K12 JM103の中で1重鎖蛋白質
として発現された。
【0037】 註1):A=Y2 −Arg−Pro−Y3 −Gly−G
ly−Gly−Gly−Asn−Gly−Asp−Ph
e−Glu−Glu−Ile−Pro−Glu−Glu
−Tyr−Leu−Y4 2):B=Y2 −Arg−Pro−Phe−Leu−L
eu−Arg−Asn−Pro−Asn−Asp−Ly
s−Tyr−Glu−Pro−Phe−Trp−Glu
−Asp−Glu−Glu−Lys−Asn−Glu 2) 薬理学的試験トロンビン阻害作用の測定 本発明に従う2官能性ウロキナーゼ変異体の阻害剤活性
をトロンビン時間の測定によって求めたが、その際ベロ
ナール緩衝液の中の人クエン酸血漿の1:10の稀釈液
200μlを、0.5−50μgの2官能性ウロキナー
ゼ変異体の含まれた水溶液50μl及び50μlのトロ
ンビン溶液(0.2単位)と混合した。次にフィブリン
網が形成されるまでの時間を測定した。表3にそれら測
定した阻害係数をあげるが、これはそれぞれ、本発明に
従う2官能性ウロキナーゼ変異体の10μgの存在のも
とでのトロンビン時間の増大を示す。このトロンビン時
間の、濃度に依存する増大も同様に測定し、そしてこれ
は2官能性ウロキナーゼ変異体M12、M23、M2
9、M32、M33について、及び比較のためにM4に
ついて図3にグラフとして示してある。本発明に従う2
官能性ウロキナーゼ変異体と異なり、凝固までの時間は
1mgの投与量ではM4、すなわち図1に従うグリコシ
ル化されていないプロウロキナーゼの47Serないし
411Leuまでのアミノ酸配列についてのもの、によっ
ても、またグリコシル化されていないプロウロキナーゼ
(ザルプラーゼ)によっても、また更に、LUK自身に
よっても増大されなかった。
【0038】 註 1):蛋白質10μgの作用についての値 阻害係数=〔阻害剤なしのトロンビン時間〕÷〔阻害剤
入りトロンビン時間〕2官能性ウロキナーゼ変異体M12及びM23の動物実
験における薬理学的性質 薬理学的生体内モデルにおいて2官能性ウロキナーゼ変
異体M12及びM23の動脈血管閉塞の血栓溶解に対す
る作用をザルプラーゼ(グリコシル化されていないプロ
ウロキナーゼ)と比較して試験した。これには麻酔した
家兎について大腿動脈の一時的に分離した約1cmの長
さの部分の中に側枝を介してトロンビン及び 125Jで標
識した人フィブリノーゲンを注射した。これによって血
栓が形成されたが、これは完全な血管閉塞に導いた。生
じた血栓の大きさは取り込まれた人フィブリンの放射能
によりγ線検出器を用いて体外で測定した。血液貫流の
電磁的測定及び血栓の放射能の測定は全実験時間にわた
り連続的に行なった。従ってフィブリン溶解作用は血栓
により閉塞した血管の再潅流としても、またその血栓
の、取り込まれた放射能標識フィブリンの分解によって
も定量測定された。本発明に従う2官能性ウロキナーゼ
変異体の適用前並びにウロキナーゼ変異体の適用のそれ
ぞれ30、60及び90分後に血液試料を採取し、そし
てこれらの血漿のフィブリノーゲンの濃度を測定した。
1kg当りそれぞれ6mgのM12、M23及びザルプ
ラーゼを静脈内ボーラス注射として適用した。M12及
びM23はザルプラーゼに比して追加的な抗凝集作用を
有するので、4つの実験群においてザルプラーゼと抗凝
血剤ヘパリンとを組み合わせた(1kg当り150Uの
静脈内ボーラス)。これらの群の大きさはそれぞれ動物
6匹であった。
【0039】90分間の実験時間の間、標識された血栓
フィブリンの血栓溶解性はM12について46±11
%、M23について43±12%、ザルプラーゼについ
て22±5%、そしてザルプラーゼ/ヘパリンの組み合
わせについて39±15%であった。M12及びM23
のボーラス適用は全ての6匹の動物において血栓で閉塞
した血管の開放に導いたが、ザルプラーゼの適用によっ
ては6匹中5匹の動物において、そしてザルプラーゼ/
ヘパリンの適用によっては6匹中4匹の動物においてそ
の血管が再潅流できた。この再潅流の流れの最高値(出
発値の%で表わした)はM12について95±10%、
M23について82±9%であり、そしてザルプラーゼ
についての43±12%と言う再潅流流量の最高値と大
きく異なっていた。ザルプラーゼとヘパリンとで処理し
た場合の58±8%と言う再潅流流量の最高値はM12
及びM23の結果とザルプラーゼの結果との中間であ
り、そして両方の側へ大きくは異なっていない。総合繊
維素溶解作用を再潅流の流れの面積(最初の流れの%と
して)としてその90分間の実験時間にわたり求めた。
この総合効果はM12について4,502±1,127
%・分、そしてM23について4,270±885%・
分であり、そして本発明に従う両方のウロキナーゼ変異
体についてはザルプラーゼについての1,519±64
3%・分の値よりも極めて大きかった。ザルプラーゼ/
ヘパリンの組み合わせ処理によれば総合効果2,217
±761%・分の値が測定されたが、これはザルプラー
ゼの単独処理におけるよりもそれほど良好ではなく、そ
してM12及びM23についての結果よりも明らかに下
であった。それらの結果を表4にまとめて示す。
【0040】 註 *):P<0.05対ザルプラーゼ 驚くべきことに、M12のボーラス適用によってのみら
なずM23のボーラス適用によってもフィブリノーゲン
の血漿中濃度はザルプラーゼのボーラス適用によるより
も重大に低く低下することが見出された。この結果は表
5にまとめて示してある。
【0041】 註 *):P<0.05対ザルプラーゼ これらの結果は、本発明に従う2官能性ウロキナーゼ変
異体M12及びM23が血管の完全な閉塞をもたらす動
脈血栓を溶解し、そして血栓の生じた血管の血液貫流を
再び形成することを示している。この作用はM12又は
M23の1回のボーラス適用によってヘパリン処理され
ていない動物について達成された。驚くべきことにこ
の、ザルプラーゼに比してより強いM12及びM23の
繊維素溶解作用は血漿フィブリノーゲンのより少ない消
費と組み合わされていた。このことは、M12とM23
とがザルプラーゼに比して著しく高いフィブリン特異性
を示すことを意味する。
【0042】M12及びM23によるザルプラーゼに比
しての血漿フィブリノーゲンに対する良好な好ましい影
響は、血液の凝固性が良好に維持されたままに留まり、
また従って全身的フィブリノーゲン分解の、可能な合併
症としての制御できない出血の危険が低下していること
を意味する。従ってM12及びM23は止血学的副作用
の危険について、ザルプラーゼよりもより安全であると
格付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2官能性ウロキナーゼ変異体の主要部
を構成する非グリコシル化プロウロキナーゼの47Ser
ないし 411Leuのアミノ酸配列を示す図。
【図2】本発明に従う各ポリペプチドの遺伝子工学的調
製方法を図解する説明図。
【図3】図3は、本文中図2aを表す。本発明に従う各
ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説明
図。
【図4】図4は、本文中図2bを表す。本発明に従う各
ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説明
図。
【図5】図5は、本文中図2cを表す。本発明に従う各
ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説明
図。
【図6】図6は、本文中図2dを表す。本発明に従う各
ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説明
図。
【図7】図7は、本文中図2eを表す。本発明に従う各
ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説明
図。
【図8】図8は、本文中図2fを表す。本発明に従う各
ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説明
図。
【図9】図9は、本文中図2gを表す。本発明に従う各
ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説明
図。
【図10】図10は、本文中図2hを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図11】図11は、本文中図2iを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図12】図12は、本文中図2jを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図13】図13は、本文中図2kを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図14】図14は、本文中図2lを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図15】図15は、本文中図2mを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図16】図16は、本文中図2nを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図17】図17は、本文中図2oを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図18】図18は、本文中図2pを表す。本発明に従
う各ポリペプチドの遺伝子工学的調製方法を図解する説
明図。
【図19】図19は、本文中図3を表す。本発明に従う
2官能性ウロキナーゼ変異体のトロンビン時間(フィブ
リン網形成までの時間)の増大の濃度依存性変化を比較
したグラフ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/09 ZNA //(C12N 9/72 C12R 1:19) 9050−4B C12N 15/00 ZNA A (72)発明者 ヨハネス・シユナイダー ドイツ連邦共和国、52223 シユトールベ ルク、ローラントストラーセ、40 (72)発明者 レジナ・ハインツエル−ウイーラント ドイツ連邦共和国、52078 アーヒエン、 フーベルトウスウエーク、19 (72)発明者 デレ−ク・ヨーハン・ザウンダース ドイツ連邦共和国、52072 アーヒエン、 フエルステルストラーセ、19

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)の2官能性ウロキナー
    ゼ変異体。 M4 −X1 −Y1 (I) この式において M4 は添付の図1に従う非グリコシル化プロウロキナ
    ーゼの47Serないし411 Leuのアミノ酸配列を意味
    し、 X1 はM4 とY1 との間の直接結合か、 Ser−Pro−Pro−Ser−Pro−Pro−G
    ly−Gly−Phe又は Ser−Pro−Pro−Ser−Pro−Pro−S
    er−Pro−Pro−Gly−Gly−Phe又は Ser−Pro−Pro−Ser−Pro−Pro−S
    er−Pro−Pro−−Gly−Gly−Phe−G
    lyの配列のペプチドか、又は下記一般式(II) Ser−X2 −X3 −X4 −X5 −X6 −X7 (II) のペプチド配列を表わすが、ここでX2 はPro又はL
    euを、X3 はVal又はProを、X4 はLys、V
    al、Arg、Gly又はGluを、X5 はAla、V
    al、Gly、Leu又はIleを、X6 はPhe、T
    rp、Tyr又はValを、そしてX7 はGlyか、又
    はX6 とY1との間の直接結合を意味し、そして Y1 は Y2 −Arg−Pro−Y3 −Gly−Gly−Gly
    −Gly−Asn−Gly−Asp−Phe−Glu−
    Glu−Ile−Pro−Glu−Glu−Tyr−L
    eu−Y4又は Y2 −Arg−Pro−Phe−Leu−Leu−Ar
    g−Asn−Pro−Asn−Asp−Lys−Tyr
    −Glu−Pro−Phe−Trp−Glu−Asp−
    Glu−Glu−Lys−Asn−Glu又は Y2 −Arg−Pro−Ser−Ser−Glu−Ph
    e−Glu−Glu−Phe−Glu−Ile−Asp
    −Glu−Glu−Glu−Lysの配列のペプチドを
    意味し、その際Y2 はPro又はValを、Y3 はLe
    uか、又はProとGlyとの間の直接結合を、そして
    4 はGln又はヒドロキシル基を意味する。
  2. 【請求項2】 Y1 が Y2 −Arg−Pro−Y3 −Gly−Gly−Gly
    −Gly−Asn−Gly−Asp−Phe−Glu−
    Glu−Ile−Pro−Glu−Glu−Tyr−L
    eu−Y4の配列のペプチドを意味する、請求項1に従
    うウロキナーゼ変異体。
  3. 【請求項3】 Y1 が Y2 −Arg−Pro−Phe−Leu−Leu−Ar
    g−Asn−Pro−Asn−Asp−Lys−Tyr
    −Glu−Pro−Phe−Trp−Glu−Asp−
    Glu−Glu−Lys−Asn−Gluの配列のペプ
    チドを意味する、請求項1に従うウロキナーゼ変異体。
  4. 【請求項4】 X1 が一般式(II)のペプチド配列で
    あり、その際X2 はPro又はLeuを、X3 はVal
    を、X4 はLys、Val又はArgを、X5 はAl
    a、Val又はGlyを、X6 はPhe、Trp、Ty
    r又はValを、そしてX7 はGlyか、又はX6 とY
    1 との間の直接結合を意味する、請求項1及び/又は2
    に従うウロキナーゼ変異体。
  5. 【請求項5】 X4 が又はValを、X5 がAla又は
    Valを、X6 がPhe、Trp又はTyrを、そして
    7 がGlyか、又はX6 とY1 との間の直接結合を意
    味する、請求項4に従うウロキナーゼ変異体。
  6. 【請求項6】 X7 がX6 とY1 との間の直接結合を意
    味する、請求項4及び/又は5に従うウロキナーゼ変異
    体。
  7. 【請求項7】 X1 が一般式(II)のペプチド配列で
    あり、その際X2 はPro又はLeuを、X3 はVal
    を、X4 はLys又はValを、X5 はAla又はVa
    lを、X6 はPhe又はTrpを、そしてX7 はX6
    1 との間の直接結合を意味する、請求項1及び/又は
    3に従うウロキナーゼ変異体。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7の2官能性ウロキナー
    ゼ変異体を得る際に用いるためのプラスミドにおいて、
    そのオペロンが制御可能なプロモータ、リボソーム結合
    部位として働くシャイン−ダルガルノ配列、開始コド
    ン、請求項1ないし7の一般式(I)の2官能性ウロキ
    ナーゼ変異体のための合成構造遺伝子及びこの構造遺伝
    子から下流側の1個又は2個のターミネーターを有する
    こと、及びそれらプラスミドが大腸菌の各種株に2官能
    性ウロキナーゼ変異体を発現させるのに適していること
    を特徴とする、上記プラスミド。
  9. 【請求項9】 シャイン−ダルガルノ配列と開始コドン
    との間の間隔が6ないし12ヌクレオチド、好ましくは
    8ないし10ヌクレオチドである、請求項8に従うプラ
    スミド。
  10. 【請求項10】 pSJ69、pSJ76、pSJ7
    7、pSJ78、pSJ79、pSJ81、pSJ8
    3、pSJ90、pSJ91、pSJ92、pSJ9
    3、pSJ94、pSJ95、pSJ101、pSJ1
    02、pSJ103、pSJ104、pSJ105、p
    SJ106、pSJ109、pSJ111、pSJ11
    4及びpSJ113の群から選ばれる、請求項8及び/
    又は9に従うプラスミド。
  11. 【請求項11】 pSJ76、pSJ81、pSJ8
    3、pSJ90、pSJ91、pSJ92、pSJ9
    3、pSJ94、pSJ95、pSJ101、pSJ1
    02、pSJ103、pSJ105、pSJ106、p
    SJ109、pSJ111及びpSJ114の群から選
    ばれる、請求項10に従うプラスミド。
  12. 【請求項12】 pSJ76、pSJ81、pSJ8
    3、pSJ91、pSJ92、pSJ94、pSJ9
    5、pSJ101、pSJ102、pSJ103、pS
    J106、pSJ109、pSJ111及びpSJ11
    4の群から選ばれる、請求項10及び/又は11に従う
    プラスミド。
  13. 【請求項13】 pSJ76、pSJ94、pSJ9
    5、pSJ101、pSJ102、pSJ103、pS
    J106、pSJ109、pSJ111及びpSJ11
    4の群から選ばれる、請求項10ないし12の1つ以上
    に従うプラスミド。
  14. 【請求項14】 請求項8ないし13に従うプラスミド
    を調製する方法において、これらを添付の図2及び図2
    aないし2pに従いプラスミドpBlueskript
    KS II+、pUC 8及びpGR 201から得
    ることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項8ないし13に従うプラスミド
    の1つを請求項1ないし7の一般式(I)の2官能性ウ
    ロキナーゼ変異体を得る際に使用する方法において、1
    つのプラスミドを用いて或る大腸菌の株を公知の態様で
    形質転換し、その構造遺伝子の発現を誘発させ、その形
    成された一般式(I)の2官能性ウロキナーゼ変異体の
    前駆蛋白質をその培地及びそれら溶菌されたバクテリヤ
    細胞から分離し、この前駆蛋白質を可溶化させ、そして
    次に或る酸化還元系の作用により一般式(I)のポリペ
    プチドに再生することを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし7の一般式(I)の2
    官能性ウロキナーゼ変異体を作用物質として含む血栓溶
    解薬。
  17. 【請求項17】 ボーラス適用に適する、請求項16に
    従う血栓溶解薬。
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