JPH07138286A - α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 - Google Patents
α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法Info
- Publication number
- JPH07138286A JPH07138286A JP5290453A JP29045393A JPH07138286A JP H07138286 A JPH07138286 A JP H07138286A JP 5290453 A JP5290453 A JP 5290453A JP 29045393 A JP29045393 A JP 29045393A JP H07138286 A JPH07138286 A JP H07138286A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aspartyl
- methyl ester
- phenylalanine methyl
- crystal
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K5/00—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K5/04—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
- C07K5/06—Dipeptides
- C07K5/06104—Dipeptides with the first amino acid being acidic
- C07K5/06113—Asp- or Asn-amino acid
- C07K5/06121—Asp- or Asn-amino acid the second amino acid being aromatic or cycloaliphatic
- C07K5/0613—Aspartame
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L27/00—Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof
- A23L27/30—Artificial sweetening agents
- A23L27/31—Artificial sweetening agents containing amino acids, nucleotides, peptides or derivatives
- A23L27/32—Artificial sweetening agents containing amino acids, nucleotides, peptides or derivatives containing dipeptides or derivatives
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F26—DRYING
- F26B—DRYING SOLID MATERIALS OR OBJECTS BY REMOVING LIQUID THEREFROM
- F26B21/00—Arrangements or duct systems, e.g. in combination with pallet boxes, for supplying and controlling air or gases for drying solid materials or objects
- F26B21/06—Controlling, e.g. regulating, parameters of gas supply
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Nutrition Science (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Seasonings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 含水率が制御されたα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステル乾燥品を安定的に製
造する方法を開発する。 【構成】晶析分離して得られたα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステル湿結晶を乾燥処理し
含水率を湿量基準で5[%]以下にした後、温度20〜80
[℃]、相対湿度20〜90[RH%]の範囲に調整した気体を流
し当該乾燥処理結晶に接触させ、その含水率を制御す
る。
−フェニルアラニンメチルエステル乾燥品を安定的に製
造する方法を開発する。 【構成】晶析分離して得られたα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステル湿結晶を乾燥処理し
含水率を湿量基準で5[%]以下にした後、温度20〜80
[℃]、相対湿度20〜90[RH%]の範囲に調整した気体を流
し当該乾燥処理結晶に接触させ、その含水率を制御す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−L−アスパルチル
−L−フェニルアラニンメチルエステル(以下α−APM
と略す)の製造法における著しく改良された方法に関す
るものである。
−L−フェニルアラニンメチルエステル(以下α−APM
と略す)の製造法における著しく改良された方法に関す
るものである。
【0002】α−APMは、砂糖の200倍の甘味を呈する低
カロリーのダイエット甘味料として幅広い利用が期待さ
れている。
カロリーのダイエット甘味料として幅広い利用が期待さ
れている。
【0003】
【従来の技術】α−APMの最終製品は、乾燥された粉体
もしくは顆粒品の形をとるのが一般的である。顆粒品を
製造する方法としては、乾燥前に湿式押し出し造粒を行
う方法(特開昭59−95862)、乾燥後に乾式圧ぺん造粒
を行う方法(特公平1−15268)など がある。また、乾
燥の方法としては、気流乾燥、流動乾燥、減圧乾燥など
種々の方法がとられている。
もしくは顆粒品の形をとるのが一般的である。顆粒品を
製造する方法としては、乾燥前に湿式押し出し造粒を行
う方法(特開昭59−95862)、乾燥後に乾式圧ぺん造粒
を行う方法(特公平1−15268)など がある。また、乾
燥の方法としては、気流乾燥、流動乾燥、減圧乾燥など
種々の方法がとられている。
【0004】乾燥後のα−APMの含水率は、その後の輸
送や包装工程での装置や配管壁への付着性を考えた場
合、5[%](wetベース:以下同じ)以下であるのが望ま
しいが、 その具体的な数値は乾燥方法の種類やその乾
燥条件により大きく変動する。また同じ乾燥条件で乾燥
処理を行っても、得られる乾燥品の含水率の値にかなり
の変動が生じる場合も少なくない。たとえば、晶析分離
して得られたケーク状の湿結晶を解砕後流動乾燥する場
合は、乾燥温度や乾燥時間を設定してそれらの設定通り
の乾燥を行っても、湿結晶ケークの解砕の度合にムラが
できるのは避けられないため、そのムラにあわせて結晶
の乾燥の度合にもムラが生じ、最終乾燥品の含水率にも
1〜2[%]程度の変動が生じてしまうことになる。こうし
た問題を避ける には、乾燥の度合が進むのにあわせて
多段階で結晶の解砕、粉砕を行い、目標含水率近辺での
結晶の乾燥が均一に行われるようにする必要があるが、
この多段階操作の条件設定ならびに実施はきわめて繁雑
である場合が多い。
送や包装工程での装置や配管壁への付着性を考えた場
合、5[%](wetベース:以下同じ)以下であるのが望ま
しいが、 その具体的な数値は乾燥方法の種類やその乾
燥条件により大きく変動する。また同じ乾燥条件で乾燥
処理を行っても、得られる乾燥品の含水率の値にかなり
の変動が生じる場合も少なくない。たとえば、晶析分離
して得られたケーク状の湿結晶を解砕後流動乾燥する場
合は、乾燥温度や乾燥時間を設定してそれらの設定通り
の乾燥を行っても、湿結晶ケークの解砕の度合にムラが
できるのは避けられないため、そのムラにあわせて結晶
の乾燥の度合にもムラが生じ、最終乾燥品の含水率にも
1〜2[%]程度の変動が生じてしまうことになる。こうし
た問題を避ける には、乾燥の度合が進むのにあわせて
多段階で結晶の解砕、粉砕を行い、目標含水率近辺での
結晶の乾燥が均一に行われるようにする必要があるが、
この多段階操作の条件設定ならびに実施はきわめて繁雑
である場合が多い。
【0005】また、同じ乾燥条件で乾燥処理を行って
も、乾燥負荷、すなわち乾燥の対象となる湿結晶の量が
変わると乾燥品の含水率の値がかなり変動することも知
られている。たとえば、含水率25[%]のα−APM湿結晶を
170[℃]の熱風を用いて連続的に気流乾燥する場合に、
供給する湿結晶の量をその前工程の都合により半分に減
少したところ、得られる乾燥品の含水率が3.5[%]程度か
ら1.6[%]程度まで大きく低下するなどのことが経験され
ている。
も、乾燥負荷、すなわち乾燥の対象となる湿結晶の量が
変わると乾燥品の含水率の値がかなり変動することも知
られている。たとえば、含水率25[%]のα−APM湿結晶を
170[℃]の熱風を用いて連続的に気流乾燥する場合に、
供給する湿結晶の量をその前工程の都合により半分に減
少したところ、得られる乾燥品の含水率が3.5[%]程度か
ら1.6[%]程度まで大きく低下するなどのことが経験され
ている。
【0006】これらの変動は、最終製品である乾燥品の
含水率に関し狭い範囲で規定される規格が定まっている
場合に特に問題となる。上述の気流乾燥の例でいえば、
含水率に関する規格が3〜4[%]の範囲となっている場
合、負荷変動により含水率が1.6[%]まで低下してしまっ
た乾燥品は、再溶解して再び晶析工程から乾燥工程まで
繰り返すことになってしまう。これは本来ならば必要の
ない作業を増やすのみならず設備の稼働率を減らし、結
果として製造コストアップの大きな原因となる。こうし
た問題を避けるには、負荷変動にあわせて熱風流量や熱
風温度などの乾燥条件を変更しなければならないが、そ
うした条件決めには多大な労力が必要となることが多
い。
含水率に関し狭い範囲で規定される規格が定まっている
場合に特に問題となる。上述の気流乾燥の例でいえば、
含水率に関する規格が3〜4[%]の範囲となっている場
合、負荷変動により含水率が1.6[%]まで低下してしまっ
た乾燥品は、再溶解して再び晶析工程から乾燥工程まで
繰り返すことになってしまう。これは本来ならば必要の
ない作業を増やすのみならず設備の稼働率を減らし、結
果として製造コストアップの大きな原因となる。こうし
た問題を避けるには、負荷変動にあわせて熱風流量や熱
風温度などの乾燥条件を変更しなければならないが、そ
うした条件決めには多大な労力が必要となることが多
い。
【0007】また、乾燥品の含水率に関する規格がある
値以下ないしは未満という形で定められている場合に
は、上述のような規格外の製品を製造しないよう心がけ
るあまり、乾燥工程における乾燥能力に余裕をもたせす
ぎ、結果として過乾燥された比較的低含水率の乾燥品が
平均的に得られるようになることが少なくない。前述の
乾燥後の工程における乾燥品の付着性に加え、乾燥品を
保存する際のその結晶安定性やDKP生成率をも考慮する
と、α−APM乾燥品の含水率は2.5〜4[%]の範囲にあるの
が望ましく、こうして過乾燥された比較的低含水率の乾
燥品が平均的に得られることは望ましい傾向ではない。
さらに、α−APMは過乾燥により溶解性の悪いIIB晶を生
成しやすく、溶解速度の点からも過乾燥は望ましい傾向
ではない。こ のように、規格外の製品製造にともなう
ロスを避けるという意味においても、また、乾燥品のハ
ンドリングの容易性や保存安定性、さらには溶解性を高
めるという意味においても、α−APM乾燥品の含水率を
ある値に制御することの重要性はきわめて高いといえ
る。
値以下ないしは未満という形で定められている場合に
は、上述のような規格外の製品を製造しないよう心がけ
るあまり、乾燥工程における乾燥能力に余裕をもたせす
ぎ、結果として過乾燥された比較的低含水率の乾燥品が
平均的に得られるようになることが少なくない。前述の
乾燥後の工程における乾燥品の付着性に加え、乾燥品を
保存する際のその結晶安定性やDKP生成率をも考慮する
と、α−APM乾燥品の含水率は2.5〜4[%]の範囲にあるの
が望ましく、こうして過乾燥された比較的低含水率の乾
燥品が平均的に得られることは望ましい傾向ではない。
さらに、α−APMは過乾燥により溶解性の悪いIIB晶を生
成しやすく、溶解速度の点からも過乾燥は望ましい傾向
ではない。こ のように、規格外の製品製造にともなう
ロスを避けるという意味においても、また、乾燥品のハ
ンドリングの容易性や保存安定性、さらには溶解性を高
めるという意味においても、α−APM乾燥品の含水率を
ある値に制御することの重要性はきわめて高いといえ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、含水率が制御されたα−APM乾燥品を安定的に製造
する方法を開発することにある。
は、含水率が制御されたα−APM乾燥品を安定的に製造
する方法を開発することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべき新知見、
すなわち、晶析分離されたα−APM湿結晶をまず乾燥処
理し、次にその乾燥処理により得られた乾燥品に温度お
よび湿度の定まった気体を流し接触させるというプロセ
スを経ることにより、含水率が制御されたα−APMを安
定的に製造できることを発見した。すなわち、乾燥品の
結晶形にあわせ、その結晶形での平衡含水率が目標含水
率と一致する場合の環境の温度と湿度の値さえわかって
いれば、含水率に幅のある乾燥品であっても、温度と湿
度をその値に設定した気体を通風することによりきわめ
て短時間に目標含水率の調湿品を得ることができる。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべき新知見、
すなわち、晶析分離されたα−APM湿結晶をまず乾燥処
理し、次にその乾燥処理により得られた乾燥品に温度お
よび湿度の定まった気体を流し接触させるというプロセ
スを経ることにより、含水率が制御されたα−APMを安
定的に製造できることを発見した。すなわち、乾燥品の
結晶形にあわせ、その結晶形での平衡含水率が目標含水
率と一致する場合の環境の温度と湿度の値さえわかって
いれば、含水率に幅のある乾燥品であっても、温度と湿
度をその値に設定した気体を通風することによりきわめ
て短時間に目標含水率の調湿品を得ることができる。
【0010】こうして得られた調湿品は、たとえ平衡含
水率の値が当該品の含水率の値と異なるような環境下に
保存される場合でも、適切な包装処理さえ施しておけば
長期間にわたってその含水率の値が変化することはな
い。
水率の値が当該品の含水率の値と異なるような環境下に
保存される場合でも、適切な包装処理さえ施しておけば
長期間にわたってその含水率の値が変化することはな
い。
【0011】本発明者らはこれらの新しい知見をα−AP
M製造の実プロセスに適用することにより、上述の課題
を解決し、工程の安定化を達成して、ついに本発明を完
成させるに至った。
M製造の実プロセスに適用することにより、上述の課題
を解決し、工程の安定化を達成して、ついに本発明を完
成させるに至った。
【0012】すなわち本発明は、晶析分離して得られた
α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル湿結晶を乾燥処理し含水率を湿量基準で5[%]以下
にした後、温度20〜80[℃]、相対湿度20〜90[RH%]の範
囲に調整した気体を流し当該乾燥処 理結晶に接触さ
せ、その含水率を制御することを特徴としたα−L−ア
スパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製
造法である。
α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル湿結晶を乾燥処理し含水率を湿量基準で5[%]以下
にした後、温度20〜80[℃]、相対湿度20〜90[RH%]の範
囲に調整した気体を流し当該乾燥処 理結晶に接触さ
せ、その含水率を制御することを特徴としたα−L−ア
スパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製
造法である。
【0013】乾燥後のα−APMの結晶形としては、I型、
II型(特開昭59−172444)などがあり、環境の温度およ
び湿度に対する平衡含水率の値は各結晶形により異なる
ため、α−APM乾燥品と接触させる気体の温度および湿
度をある値に特定することはできない。しかし、低温・
低湿度となるにつれて接触しているα−APM結晶の含水
率の変化が遅くなりそれだけ接触時間を長くしなければ
ならず、また、高温・高湿度となるにつれて接触してい
る間のDKP生成が無視できなくなり品質面での問題が 生
じてくるため、望ましくはそれぞれ20〜80[℃]、20〜90
[RH%]の範囲内、さら に望ましくはそれぞれ30〜60
[℃]、30〜90[RH%]の範囲内にあるのが適当である 。こ
れらの範囲内に調整された気体を使用すれば、1[hr]以
内という短い接触時 間でα−APM乾燥品の含水率を目標
値にまで変化させ、調整することができる。また、乾燥
後のα−APMにIIB晶が入っていてもこの含水率制御操作
中に容易にIIA晶とすることができるため、前述の溶解
性の問題も解決することができる。
II型(特開昭59−172444)などがあり、環境の温度およ
び湿度に対する平衡含水率の値は各結晶形により異なる
ため、α−APM乾燥品と接触させる気体の温度および湿
度をある値に特定することはできない。しかし、低温・
低湿度となるにつれて接触しているα−APM結晶の含水
率の変化が遅くなりそれだけ接触時間を長くしなければ
ならず、また、高温・高湿度となるにつれて接触してい
る間のDKP生成が無視できなくなり品質面での問題が 生
じてくるため、望ましくはそれぞれ20〜80[℃]、20〜90
[RH%]の範囲内、さら に望ましくはそれぞれ30〜60
[℃]、30〜90[RH%]の範囲内にあるのが適当である 。こ
れらの範囲内に調整された気体を使用すれば、1[hr]以
内という短い接触時 間でα−APM乾燥品の含水率を目標
値にまで変化させ、調整することができる。また、乾燥
後のα−APMにIIB晶が入っていてもこの含水率制御操作
中に容易にIIA晶とすることができるため、前述の溶解
性の問題も解決することができる。
【0014】α−APM乾燥品と接触させる気体としては
空気を用いるのがコスト的に有利であるが、不活性ガス
ないしは空気と不活性ガスの混合物を使用することもで
きる。ここでの不活性ガスとは、上述の温度および湿度
範囲におけるα−APMとの反応性が低い気体のことを指
し、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴンなどがこれ
に含まれる。
空気を用いるのがコスト的に有利であるが、不活性ガス
ないしは空気と不活性ガスの混合物を使用することもで
きる。ここでの不活性ガスとは、上述の温度および湿度
範囲におけるα−APMとの反応性が低い気体のことを指
し、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴンなどがこれ
に含まれる。
【0015】温度、湿度を調整した気体と接触する乾燥
品の形状としては、粉体、顆粒、解砕ケークなどが考え
られるが、気体との接触が均一に行われるようにするの
であれば、粉体あるいは顆粒の形状をとっているのが望
ましい。
品の形状としては、粉体、顆粒、解砕ケークなどが考え
られるが、気体との接触が均一に行われるようにするの
であれば、粉体あるいは顆粒の形状をとっているのが望
ましい。
【0016】また、接触装置としては、流動装置や気流
装置など一般に使用されている固気接触装置であればど
れでも使用可能であるが、特に流動装置を使用すれば、
α−APM結晶と気体との接触効率が高いため、結晶含水
率を目標値にまでするのに必要な接触時間を短くし、結
果として所定の量のα−APMを処理するのに必要な装置
の規模を小さくすることができる。また、操作方式は連
続式、回分式のどちらでも可能であり、連続式であれば
装置に供給されるα−APMの装置内での平均滞留時間
が、また回分式であれば1バッチあたりの通風時間が、
それぞれα−APM乾燥品と 気体との平均接触時間に相当
することになる。流動装置を使用した場合の送風される
気体の流速の具体的な適正値は乾燥品の形状ならびにそ
の張り込み量によって変わり、また必ずしもその最小流
動化速度以上である必要はないが、単位流動床面積あた
り10〜200[kg/m2]の張り込みに対しては線速度で0.1〜4
[m/sec]の範 囲にあるのが適当である。
装置など一般に使用されている固気接触装置であればど
れでも使用可能であるが、特に流動装置を使用すれば、
α−APM結晶と気体との接触効率が高いため、結晶含水
率を目標値にまでするのに必要な接触時間を短くし、結
果として所定の量のα−APMを処理するのに必要な装置
の規模を小さくすることができる。また、操作方式は連
続式、回分式のどちらでも可能であり、連続式であれば
装置に供給されるα−APMの装置内での平均滞留時間
が、また回分式であれば1バッチあたりの通風時間が、
それぞれα−APM乾燥品と 気体との平均接触時間に相当
することになる。流動装置を使用した場合の送風される
気体の流速の具体的な適正値は乾燥品の形状ならびにそ
の張り込み量によって変わり、また必ずしもその最小流
動化速度以上である必要はないが、単位流動床面積あた
り10〜200[kg/m2]の張り込みに対しては線速度で0.1〜4
[m/sec]の範 囲にあるのが適当である。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によれば、工業規模の操作
として、乾燥直後のα−APMの含水率に変動がある場合
でも、ある一定の含水率の値を有する調湿品を安定的に
得ることができるため、乾燥条件に関する細かくかつ繁
雑な検討作業を行わずにすむことができるのみならず、
乾燥品の含水率の値が規格をはずれた場合でもその乾燥
品を再溶解して本工程に戻す必要がなくなるため、必要
な作業量が減るとともに設備の稼働率も上がり、結果と
して工程が合理化されるので、実用上価値の高い方法で
ある。
として、乾燥直後のα−APMの含水率に変動がある場合
でも、ある一定の含水率の値を有する調湿品を安定的に
得ることができるため、乾燥条件に関する細かくかつ繁
雑な検討作業を行わずにすむことができるのみならず、
乾燥品の含水率の値が規格をはずれた場合でもその乾燥
品を再溶解して本工程に戻す必要がなくなるため、必要
な作業量が減るとともに設備の稼働率も上がり、結果と
して工程が合理化されるので、実用上価値の高い方法で
ある。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
明する。
【0019】
【実施例1】晶析分離して得られたα−APMの湿結晶を
乾燥温度60[゜C]で流動乾燥を行ない含水率(A)2.6[%]と
(B)3.5[%]の2種類のα−APM粉末を得た。結晶形は(A),
(B)共 に100%IBであった。試料(A)250[g]を流動床面積
0.0028[m2]の流動装置に張り込 み、入口温度40[℃]、
相対湿度50[RH%]に調整した空気を線速度0.4[m/sec]で
流 すことで流動させた。そしてこの流動調湿操作を10
分間行った。試料(B)につい ても同様な操作を行った。
処理後の試料(A)、(B)の含水率をカールフィシャー法で
測定したところともに3.1〜3.2[%]の範囲であった。ま
たX線粉末回折測定の 結果からは、調湿操作後の試料
の結晶形に変化は観察されなかった。
乾燥温度60[゜C]で流動乾燥を行ない含水率(A)2.6[%]と
(B)3.5[%]の2種類のα−APM粉末を得た。結晶形は(A),
(B)共 に100%IBであった。試料(A)250[g]を流動床面積
0.0028[m2]の流動装置に張り込 み、入口温度40[℃]、
相対湿度50[RH%]に調整した空気を線速度0.4[m/sec]で
流 すことで流動させた。そしてこの流動調湿操作を10
分間行った。試料(B)につい ても同様な操作を行った。
処理後の試料(A)、(B)の含水率をカールフィシャー法で
測定したところともに3.1〜3.2[%]の範囲であった。ま
たX線粉末回折測定の 結果からは、調湿操作後の試料
の結晶形に変化は観察されなかった。
【0020】
【実施例2】気流乾燥で得られた含水率が(A)2.5[%]、
および(B)3.4[%]の結晶形IIAを10%含むIB主体のα−APM
粉末をそれぞれ圧ぺん造粒して形状を顆粒にした。試料
(A)、(B)の顆粒品に対し流動層床面積0.5[m2]の流動装
置を用いてそれぞれ流動調湿操作を連続的に行った。操
作条件は、入口温度40[℃]、相対湿度40[RH%]の空気を
線速度で0.4[m/s]で通風、試料の供給量180[kg/hr],試
料の装置内滞留時間10[min]とした。調湿品の含水率を
カールフィシャー法で測定したところ(A),(B)ともに3.
2〜3.3[%]の範囲であった。X線粉末回折測定の結果、
結晶形に変化は観察されなかった。
および(B)3.4[%]の結晶形IIAを10%含むIB主体のα−APM
粉末をそれぞれ圧ぺん造粒して形状を顆粒にした。試料
(A)、(B)の顆粒品に対し流動層床面積0.5[m2]の流動装
置を用いてそれぞれ流動調湿操作を連続的に行った。操
作条件は、入口温度40[℃]、相対湿度40[RH%]の空気を
線速度で0.4[m/s]で通風、試料の供給量180[kg/hr],試
料の装置内滞留時間10[min]とした。調湿品の含水率を
カールフィシャー法で測定したところ(A),(B)ともに3.
2〜3.3[%]の範囲であった。X線粉末回折測定の結果、
結晶形に変化は観察されなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 信一 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内
Claims (10)
- 【請求項1】晶析分離して得られたα−L−アスパルチ
ル−L−フェニルアラニンメチルエステル湿結晶を乾燥
処理し含水率を湿量基準で5[%]以下にした後、温度20〜
80[℃]、相対湿度20〜90[RH%]の範囲に調整した気体を
流し当該乾燥処理結 晶に接触させ、その含水率を制御
することを特徴としたα−L−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンメチルエステルの製造法。 - 【請求項2】α−L−アスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステルと接触させる気体の入口温度が30〜
60[℃]、相対湿度が30〜90[RH%]の範囲にある特許 請求
の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】乾燥処理されたα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステルに温度、湿度を調整
した気体を接触させる際に流動装置を用いる特許請求の
範囲第1、2項記載の方法。 - 【請求項4】流動装置へ供給されるα−L−アスパルチ
ル−L−フェニルアラニンメチルエステルの量が単位流
動床面積あたり10〜200[kg/m2]の範囲にあり、かつ、送
風される気体の線速度が0.1〜4.0[m/sec]の範囲にある
特許請求の範囲第3 項記載の方法。 - 【請求項5】乾燥処理されたα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステルと温度、湿度を調整
した気体との接触平均時間が1[hr]以内である特許 請求
の範囲第1〜4項記載の方法。 - 【請求項6】温度、湿度を調整した気体と接触するα−
L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステ
ルの形状が、粉末又は顆粒である特許請求の範囲第1〜
5項記載の方法。 - 【請求項7】温度、湿度を調整した気体と接触するα−
L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステ
ルの結晶形が、I型晶ないしはII型晶ないしはそれ らの
混合物である特許請求の範囲第1〜6項記載の方法。 - 【請求項8】温度、湿度を調整した気体と接触するα−
L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステ
ルの結晶形のII型晶が、IIB晶ないしはIIA晶とIIB 晶の
混合物である特許請求の範囲第7項記載の方法。 - 【請求項9】乾燥処理されたα−L−アスパルチル−L
−フェニルアラニンメチルエステルと接触させる気体が
空気ないしは不活性ガスないしはそれらの混合物である
特許請求の範囲第1〜8項記載の方法。 - 【請求項10】乾燥処理されたα−L−アスパルチル−
L−フェニルアラニンメチルエステルと接触させる気体
が空気である特許請求の範囲第1〜8項記載の方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29045393A JP3409396B2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 |
EP94118059A EP0654481B1 (en) | 1993-11-19 | 1994-11-15 | Process for producing alpha-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester |
DE69429851T DE69429851T2 (de) | 1993-11-19 | 1994-11-15 | Verfahren zur Herstellung von alpha-L-Aspartyl-L-Phenylalaninmethylester |
US08/345,469 US5532015A (en) | 1993-11-19 | 1994-11-21 | Process for producing α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29045393A JP3409396B2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138286A true JPH07138286A (ja) | 1995-05-30 |
JP3409396B2 JP3409396B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=17756226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29045393A Expired - Fee Related JP3409396B2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5532015A (ja) |
EP (1) | EP0654481B1 (ja) |
JP (1) | JP3409396B2 (ja) |
DE (1) | DE69429851T2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE1009660A3 (nl) * | 1995-10-11 | 1997-06-03 | Holland Sweetener Co | Zoetstofzouten. |
US6657073B1 (en) | 1999-08-18 | 2003-12-02 | Daesang Corporation | Crystallization of α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0710878B2 (ja) * | 1986-07-28 | 1995-02-08 | 東ソー株式会社 | 溶解性の改善されたα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 |
US4835303A (en) * | 1986-08-12 | 1989-05-30 | Toyo Soda Manufacturing Company, Ltd. | Process for producing dry α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester |
-
1993
- 1993-11-19 JP JP29045393A patent/JP3409396B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-11-15 EP EP94118059A patent/EP0654481B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-11-15 DE DE69429851T patent/DE69429851T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1994-11-21 US US08/345,469 patent/US5532015A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3409396B2 (ja) | 2003-05-26 |
EP0654481B1 (en) | 2002-02-13 |
DE69429851T2 (de) | 2002-10-10 |
US5532015A (en) | 1996-07-02 |
EP0654481A1 (en) | 1995-05-24 |
DE69429851D1 (de) | 2002-03-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH09133465A (ja) | 凝集を防止する方法と装置 | |
US2088606A (en) | Manufacture of stable powdered products containing milk sugar | |
JP3409396B2 (ja) | α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 | |
JPH04231322A (ja) | 硫酸アンモニウムの結晶粒径を増大させる方法および装置 | |
JPH0710878B2 (ja) | 溶解性の改善されたα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 | |
EP0362706B1 (en) | Process for preparing dry IB type crystals of alpha-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester having improved solubility | |
JP4010230B2 (ja) | プリン誘導体ヌクレオチドジナトリウム結晶の製造方法およびメタノール除去方法 | |
EP0673644A1 (en) | Process and plant for preparation of effervescent granules | |
US4835301A (en) | Process for producing stable α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester | |
AU6987496A (en) | A process for the production of water-and dust-free sugar surfactant granules | |
US5355590A (en) | Process for the drying and granulation of aspartame | |
JPH11511454A (ja) | 固形スクラロース | |
US11576869B2 (en) | Device and method for granulating, agglomerating, pelletising, drying and/or coating | |
US4835303A (en) | Process for producing dry α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester | |
US4162926A (en) | Method of drying complex sugar solutions | |
JPS6344592A (ja) | 溶解性の改善されたα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 | |
JPH0614840B2 (ja) | ショ糖および強力甘味剤を基礎とした新規な食品用甘味剤生成物およびその製造方法 | |
JPH02243699A (ja) | 溶解性の改善されたα―L―アスパルチル―L―フェニルアラニンメチルエステル乾燥結晶の製造方法 | |
JP2873570B2 (ja) | 顆粒状ソルビン酸カリウムの製造法 | |
JPH07103155B2 (ja) | 安定なα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 | |
JP3266662B2 (ja) | アスパルテ−ムの乾燥及び顆粒化方法 | |
JPS597143A (ja) | グリシンγ晶の製造法 | |
JPH07103153B2 (ja) | 溶解性の改善されたα−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 | |
JPS62166900A (ja) | 顆粒糖の製造方法 | |
JPS59104071A (ja) | 穀物乾燥方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090320 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090320 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100320 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100320 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100320 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |