JPH0713820U - ハンガシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】チャック位置の異なる複数のパーツを１つのラ
インで縫製可能なハンガシステムを提供することを目的
とする。 【構成】 レールと、被縫製品を把持するハンガユニッ
ト６を備え、レールに沿ってハンガユニットが移動する
ハンガシステムにおいて、前記レールを上下方向に複数
段１４，１６設けたことを特徴とするハンガシステム。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は縫製品のパーツ等の搬送に用いるハンガシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

たとえば縫製工場等において、縫製工程を複数の工程に分け、各工程を異なる 縫製ステーションで行なう場合、パーツをそれぞれの縫製ステーション間で搬送 する必要がある。

【０００３】 このため、作業者の頭上にレールを設け、該レールに沿って移動するハンガユ ニットへパーツを把持させるハンガシステムが用いられている。 このようなハンガシステムはたとえば実公平２−４２６６６号に開示されてい るように公知である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

図２は上記ハンガユニットによりスーツの上下等サイズ別セット品を縫製する 際の縫製位置を説明するための正面図であり、（Ａ）はスーツの下衣を縫製する 際、（Ｂ）は上衣を縫製する際の状態を示す。これらの図において、２は下衣、 ４は上衣であり、それぞれハンガユニット６のチャック８によって把持されて搬 送される。作業者は、ミシン１０を載置したミシンテーブル１２の上で縫製作業 を行なう。

【０００５】 下衣２は、腰回りの工程が多いため、すそ部分をハンガユニットのチャック８ でチャックしたまま縫製するので（Ａ）に示すようにチャック位置を高くする必 要がある。また、上衣４を縫製する際は、工程部分が全体にわたるため、チャッ ク８から外して縫製する。このため、（Ｂ）に示すようにチャック位置を低くし てチャックしやすくしている。

【０００６】 このように、上衣と下衣のチャック位置が異なるので、２つのラインで縫製し ている。このため、セットでの仕上りが遅くなると共に各ラインにミシンやアイ ロン、バキュームボード等の設備が必要となる。これはスーツの上衣、下衣のセ ット品に限らず、複数種のパーツのチャック位置が異なるセット品について生じ る問題点である。

【０００７】 従って本考案の目的は、チャック位置の異なる複数のパーツを１つのラインで 縫製可能なハンガシステムを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案によるハンガシステムは、レールと、被縫製 品を把持するハンガユニットを備え、レールに沿ってハンガユニットが移動する ハンガユニットを搬送するハンガシステムにおいて、前記レールを上下方向に複 数段設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

レールを複数段設けたので、上段側のレールに沿って移動するハンガユニット のチャック位置は、下段側レールに沿って移動するハンガユニットのチャック位 置よりも高くなる。従って、チャック位置を高くする必要のあるパーツを上段側 レールに沿って移動するハンガユニットでチャックし、チャック位置を低くする 必要のあるパーツを下段側レールに沿って移動するハンガユニットで把持する。

【００１０】

【実施例】

以下、図面に示した実施例に基づいて本考案を詳細に説明する。

【００１１】 図１は、本考案のハンガシステムの一実施例の正面図である。図において、１ ４は下段レール、１６は上段レールであり、それぞれ下方へ傾斜している。

【００１２】 下段レール１４及び上段レール１６を走行可能なローラ７へハンガユニット６ が取り付けられている。このハンガユニット６は下端にチャック８を有し、上段 レール１６のハンガユニット６のチャック８にはスーツの下衣等の長尺のパーツ １８が把持され、下段レール１４のハンガユニット６のチャック８にはスーツの 上衣等の短尺のパーツ２０が把持されている。このハンガユニット６がレール１ ４，１６上を自重により右方へ移動する。

【００１３】 ２２はエスケープユニット、２４は縫製位置ストッパであり、作業者はこの縫 製位置ストッパ２４により停止されたハンガユニット６によって把持されている パーツ１８，２０を縫製する。このとき、パーツ１８は、把持された状態で縫製 し、パーツ２０はハンガユニット６のチャック８から外して縫製することができ 、縫製を終えたパーツを把持したハンガユニット６はスイングアーム２６，２８ に移動し、シリンダ３０によって上昇されて次の縫製ステーションへ移動される 。

【００１４】 以上、本考案のハンガシステムを図面に示した一実施例に基づいて説明したが 、本考案はこの実施例には限定されず種々変形可能である。例えば、レールを上 段と下段の２段とする例に限らず、上段、中段、下段の３段とすることもでき、 必要に応じて４段以上とすることもできる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案のハンガシステムは、レールを上下方向に複数段設けたので、チャック 位置を高くする必要のあるパーツを上段レールに沿って移動するハンガユニット でチャックし、チャック位置を低くする必要のあるパーツを下段レールに沿って 移動するハンガユニットで把持することにより、チャック位置の異なる複数種の パーツを１つのラインで縫製可能である。従って、セットでの仕上りが迅速にな ると共に各ラインにミシンやアイロン、バキュームボード等の設備を配置する必 要がないのでシステムが簡易化される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のハンガシステムの一実施例の正面図で
ある。

【図２】ハンガユニットによりスーツの上衣、下衣セッ
ト品を縫製する際の縫製位置を説明するための正面図で
あり、（Ａ）は下衣を縫製する際、（Ｂ）は上衣を縫製
する際の状態を示す。

【符号の説明】

２ 下衣 ４ 上衣 ６ ハンガユニット ７ ローラ ８ チャック １０ ミシン １２ ミシンテーブル １４ 下段レール １６ 上段レール １８，２０ パーツ ２２ エスケープユニット ２４ 縫製位置ストッパ ２６，２８ スイングアーム ３０ シリンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】レールと、被縫製品を把持するハンガユニ
   ットを備え、レールに沿ってハンガユニットが移動する
   ハンガシステムにおいて、前記レールを上下方向に複数
   段設けたことを特徴とするハンガシステム。