JPH07137250A - 超音波プリンタ - Google Patents
超音波プリンタInfo
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- JPH07137250A JPH07137250A JP6017657A JP1765794A JPH07137250A JP H07137250 A JPH07137250 A JP H07137250A JP 6017657 A JP6017657 A JP 6017657A JP 1765794 A JP1765794 A JP 1765794A JP H07137250 A JPH07137250 A JP H07137250A
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- Japan
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- ink
- ultrasonic
- printer
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14008—Structure of acoustic ink jet print heads
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10K—SOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G10K11/00—Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
- G10K11/18—Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound
- G10K11/26—Sound-focusing or directing, e.g. scanning
- G10K11/34—Sound-focusing or directing, e.g. scanning using electrical steering of transducer arrays, e.g. beam steering
- G10K11/341—Circuits therefor
- G10K11/346—Circuits therefor using phase variation
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
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- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
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- B41J2002/14322—Print head without nozzle
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、収束超音波を放射しその収束点近傍
のインクを放出させて紙などの記録媒体に付着させるこ
とによりその記録媒体に多数のドットによる記録を行な
う超音波プリンタに関し、高解像度の記録を行なう。 【構成】複数の超音波振動子を備え、複数の超音波振動
子から位相の制御された超音波を送信して1つの収束超
音波を形成する。
のインクを放出させて紙などの記録媒体に付着させるこ
とによりその記録媒体に多数のドットによる記録を行な
う超音波プリンタに関し、高解像度の記録を行なう。 【構成】複数の超音波振動子を備え、複数の超音波振動
子から位相の制御された超音波を送信して1つの収束超
音波を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収束超音波を放射し該
収束超音波の収束点近傍のインクをインク滴として放出
させて紙などの記録媒体に付着させることにより、その
記録媒体に多数のインクドットによる記録を行なう超音
波プリンタに関する。
収束超音波の収束点近傍のインクをインク滴として放出
させて紙などの記録媒体に付着させることにより、その
記録媒体に多数のインクドットによる記録を行なう超音
波プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】紙などの記録媒体にインクの微小粒体
(インク滴)を直接吹き付けて記録するインクジェット
プリンタが、高速印字可能、低騒音、記録媒体に対する
制約が少ない、カラー化が容易である、といった特徴を
有していることから、近年急速に普及しつつある。
(インク滴)を直接吹き付けて記録するインクジェット
プリンタが、高速印字可能、低騒音、記録媒体に対する
制約が少ない、カラー化が容易である、といった特徴を
有していることから、近年急速に普及しつつある。
【0003】このインクジェットプリンタのインクジェ
ットヘッドのノズルは印字休止中にインクの粘性が増し
たり、印字中にノズルに気泡が入り込んで印字を開始し
たときにインクが出にくくなったり、印字にドット抜け
が生じたり、インクが固まってノズルの目詰まりをおこ
し記録ヘッド全体が使用不可になってしまうことがあっ
た。そのため、印字を行わないときにはノズルにキャッ
プを被せインクの水分の蒸発を防ぐキャッピングや、ノ
ズルについた余分なインクを拭き取るワインピングや、
電源投入時あるいは必要時にノズルにインク吸引キャッ
プを被せて粘性が増加したインクや気泡が混入したイン
クを除去する吸引パージなどのパックアップ動作が行わ
れる。しかし、パックアップ動作を可能にするために
は、プリンタの構造が複雑になり、かつコストがかかる
という問題があった。
ットヘッドのノズルは印字休止中にインクの粘性が増し
たり、印字中にノズルに気泡が入り込んで印字を開始し
たときにインクが出にくくなったり、印字にドット抜け
が生じたり、インクが固まってノズルの目詰まりをおこ
し記録ヘッド全体が使用不可になってしまうことがあっ
た。そのため、印字を行わないときにはノズルにキャッ
プを被せインクの水分の蒸発を防ぐキャッピングや、ノ
ズルについた余分なインクを拭き取るワインピングや、
電源投入時あるいは必要時にノズルにインク吸引キャッ
プを被せて粘性が増加したインクや気泡が混入したイン
クを除去する吸引パージなどのパックアップ動作が行わ
れる。しかし、パックアップ動作を可能にするために
は、プリンタの構造が複雑になり、かつコストがかかる
という問題があった。
【0004】また、ノズルの穴のエッジに先に飛び出し
たインクの一部が付着して汚れたり固まったりして、そ
れによってインクの飛翔方向が変わってドットずれがで
き、これにより印字が乱れたり、カラーの場合は色相が
変わってしまうという問題もあった。その他にも、これ
までのインクジェット方式のプリンタにはインク室とノ
ズルが備えられており、インク室をピエゾで圧縮してイ
ンクをノズルから押し出す方法あるいはヒータで加熱し
てインクを押し出す方法等が採られていたが、ノズル室
のインクの再充填に時間がかかり一発目のインクが出た
あとの次のインクを噴射するまでに時間的制約があっ
た。
たインクの一部が付着して汚れたり固まったりして、そ
れによってインクの飛翔方向が変わってドットずれがで
き、これにより印字が乱れたり、カラーの場合は色相が
変わってしまうという問題もあった。その他にも、これ
までのインクジェット方式のプリンタにはインク室とノ
ズルが備えられており、インク室をピエゾで圧縮してイ
ンクをノズルから押し出す方法あるいはヒータで加熱し
てインクを押し出す方法等が採られていたが、ノズル室
のインクの再充填に時間がかかり一発目のインクが出た
あとの次のインクを噴射するまでに時間的制約があっ
た。
【0005】また、ノズル式の場合は、ノズル径が一定
のため、インク滴の大きさが原則的に一定であり、印字
ドットサイズを変更することは困難である。さらに、ノ
ズル式の場合、一つでも目詰まりが生ずると、ヘッド全
体が使用できなくなることから、ヘッドとインクタンク
を一体にしたスローアウェイ(使い捨て)タイプのヘッ
ドを用いることが多い。この場合、消耗品としての構造
体があるため、印字コスト(ランニングコスト)が高く
なるという欠点がある。
のため、インク滴の大きさが原則的に一定であり、印字
ドットサイズを変更することは困難である。さらに、ノ
ズル式の場合、一つでも目詰まりが生ずると、ヘッド全
体が使用できなくなることから、ヘッドとインクタンク
を一体にしたスローアウェイ(使い捨て)タイプのヘッ
ドを用いることが多い。この場合、消耗品としての構造
体があるため、印字コスト(ランニングコスト)が高く
なるという欠点がある。
【0006】これらの問題を解決するために、ノズルを
持たず、ノズルの目詰まりがなく、構造が簡単で安価な
新しい印字方式が望まれていた。これを満足する印字方
式の一例として最近、超音波プリンタが提案されてい
る。超音波プリンタとは、音響レンズ等を用いて液体の
自由表面に焦点を合わせて超音波を発したときに、その
液体の表面から液滴が飛び出す現象を利用して、紙など
の記録媒体にインク滴を吹き付けて印字する方式のプリ
ンタである。
持たず、ノズルの目詰まりがなく、構造が簡単で安価な
新しい印字方式が望まれていた。これを満足する印字方
式の一例として最近、超音波プリンタが提案されてい
る。超音波プリンタとは、音響レンズ等を用いて液体の
自由表面に焦点を合わせて超音波を発したときに、その
液体の表面から液滴が飛び出す現象を利用して、紙など
の記録媒体にインク滴を吹き付けて印字する方式のプリ
ンタである。
【0007】図59は、従来提案されている超音波プリ
ンタの記録ヘッドを表わした斜視図、図60は、図59
に示す記録ヘッドがインク液内に配置された状態の断面
図である(米国特許公報第4,751,530号参
照)。音響媒体10の表面に、その表面が球殻状に窪ん
だ複数の音響レンズ12が形成されており、音響媒体1
0の裏面には、各音響レンズ12に対向する位置にそれ
ぞれ超音波振動子14が固着されている。この超音波振
動子14を駆動して超音波を放射させると、図60に示
すように、その超音波は音響媒体10内を伝搬し、この
音響媒体10はインク16よりも音速の速い材質が用い
られているため音響レンズ12で収束される方向に曲折
し、インク16の自由表面16aの近傍に収束する。す
るとその自由表面16aからインクの微小粒体(インク
滴)が放出され、図示しない記録用紙に付着する。この
放出されたインク滴は、収束された超音波のスポット径
と同程度の径を有している。これにより1ドット分の記
録が行なわれる。インク滴が記録用紙に付着すると、そ
れにより形成されたドットの径は、インク滴の粒体サイ
ズの2倍程度に広がる。
ンタの記録ヘッドを表わした斜視図、図60は、図59
に示す記録ヘッドがインク液内に配置された状態の断面
図である(米国特許公報第4,751,530号参
照)。音響媒体10の表面に、その表面が球殻状に窪ん
だ複数の音響レンズ12が形成されており、音響媒体1
0の裏面には、各音響レンズ12に対向する位置にそれ
ぞれ超音波振動子14が固着されている。この超音波振
動子14を駆動して超音波を放射させると、図60に示
すように、その超音波は音響媒体10内を伝搬し、この
音響媒体10はインク16よりも音速の速い材質が用い
られているため音響レンズ12で収束される方向に曲折
し、インク16の自由表面16aの近傍に収束する。す
るとその自由表面16aからインクの微小粒体(インク
滴)が放出され、図示しない記録用紙に付着する。この
放出されたインク滴は、収束された超音波のスポット径
と同程度の径を有している。これにより1ドット分の記
録が行なわれる。インク滴が記録用紙に付着すると、そ
れにより形成されたドットの径は、インク滴の粒体サイ
ズの2倍程度に広がる。
【0008】図61は、従来提案されている超音波プリ
ンタの他の例を示す概略構成図である(米国特許公報
4,308,547号参照)。この超音波プリンタはバ
ーコード記録用である。インク溜り20内のインク22
がローラ24によりインク搬送ベルト26に転写され
る。このインク搬送ベルト26はエンドレスに形成され
ており、ローラ28により循環する。インク搬送ベルト
26の中央には、配列された複数の超音波振動子30が
備えられている。この超音波振動子30の超音波放射面
はシリンドリカルな凹面をなしており、この超音波放射
面には先端が細く形成された音響媒体32が取り付けら
れている。複数の超音波振動子30のいずれかから超音
波が放射されると、その超音波振動子30の超音波放射
面がシリンドリカルな凹面をなしていることからその凹
面をなす方向に超音波が収束され、インク搬送ベルト2
6からインクの粒体が放出されスリット34を経由して
記録用紙36に付着し、これにより記録用紙36に記録
が行なわれる。
ンタの他の例を示す概略構成図である(米国特許公報
4,308,547号参照)。この超音波プリンタはバ
ーコード記録用である。インク溜り20内のインク22
がローラ24によりインク搬送ベルト26に転写され
る。このインク搬送ベルト26はエンドレスに形成され
ており、ローラ28により循環する。インク搬送ベルト
26の中央には、配列された複数の超音波振動子30が
備えられている。この超音波振動子30の超音波放射面
はシリンドリカルな凹面をなしており、この超音波放射
面には先端が細く形成された音響媒体32が取り付けら
れている。複数の超音波振動子30のいずれかから超音
波が放射されると、その超音波振動子30の超音波放射
面がシリンドリカルな凹面をなしていることからその凹
面をなす方向に超音波が収束され、インク搬送ベルト2
6からインクの粒体が放出されスリット34を経由して
記録用紙36に付着し、これにより記録用紙36に記録
が行なわれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図59,図60に示す
超音波プリンタには、その記録ヘッドに、1ドット毎に
超音波振動子14と音響レンズ12が配置されている。
インク滴を放出させるために十分なエネルギーを各超音
波振動子14に供給する必要があること、および高解像
度とするためには超音波を十分小さいスポット、例えば
0.03mmφ程度に収束する必要があることから、各
超音波振動子14の形状、各音響レンズ12の形状はそ
れらの条件を満足する程度の寸法、例えば1mm角、1
mmφ等の寸法を有している必要がある。ところが1ド
ットあたり1mm角の超音波振動子14や1mmφの音
響レンズ12を並べることと、ドットピッチが例えば
0.06mmの記録を行なう高解像プリンタを実現する
こととは明らかに矛盾する。この矛盾を解消するため
に、図59に示すような記録ヘッドを例えば16列等多
数列千鳥状に配列し、これによりドットピッチを超音波
振動子の配列ピッチよりも小さくする手法が提案されて
いるが、このように多数の記録ヘッドを備えるとプリン
タが大型化し、大幅なコストアップを招き現実的ではな
い。
超音波プリンタには、その記録ヘッドに、1ドット毎に
超音波振動子14と音響レンズ12が配置されている。
インク滴を放出させるために十分なエネルギーを各超音
波振動子14に供給する必要があること、および高解像
度とするためには超音波を十分小さいスポット、例えば
0.03mmφ程度に収束する必要があることから、各
超音波振動子14の形状、各音響レンズ12の形状はそ
れらの条件を満足する程度の寸法、例えば1mm角、1
mmφ等の寸法を有している必要がある。ところが1ド
ットあたり1mm角の超音波振動子14や1mmφの音
響レンズ12を並べることと、ドットピッチが例えば
0.06mmの記録を行なう高解像プリンタを実現する
こととは明らかに矛盾する。この矛盾を解消するため
に、図59に示すような記録ヘッドを例えば16列等多
数列千鳥状に配列し、これによりドットピッチを超音波
振動子の配列ピッチよりも小さくする手法が提案されて
いるが、このように多数の記録ヘッドを備えるとプリン
タが大型化し、大幅なコストアップを招き現実的ではな
い。
【0010】また、図61に示す従来の超音波プリンタ
においても、1つ1つの超音波振動子30がインク滴を
放出させるに十分なエネルギーの超音波を放射する必要
があるため、かなり大きな配列ピッチとなる。また1つ
1つの超音波振動子30の長さ(図61の左右方向の寸
法)を長くしその分配列ピッチを細かくすると、超音波
振動子30から放射された超音波の配列方向のスポット
径はその超音波の指向性に委ねられているため、配列ピ
ッチを細かくするほどスポット径が広がってしまう結果
となる。このように、図61に示す超音波プリンタはバ
ーコード等粗い記録を行なうことはできるものの、上述
したレベルの高解像プリンタに適用することは困難であ
る。
においても、1つ1つの超音波振動子30がインク滴を
放出させるに十分なエネルギーの超音波を放射する必要
があるため、かなり大きな配列ピッチとなる。また1つ
1つの超音波振動子30の長さ(図61の左右方向の寸
法)を長くしその分配列ピッチを細かくすると、超音波
振動子30から放射された超音波の配列方向のスポット
径はその超音波の指向性に委ねられているため、配列ピ
ッチを細かくするほどスポット径が広がってしまう結果
となる。このように、図61に示す超音波プリンタはバ
ーコード等粗い記録を行なうことはできるものの、上述
したレベルの高解像プリンタに適用することは困難であ
る。
【0011】本発明は、上記事情に鑑み、高解像度の記
録を行なうことのできる超音波プリンタを提供すること
を目的とする。また、インクの表面からインク滴を放出
させるタイプの超音波プリンタは、従来のインクジェッ
トプリンタと比べノズルを持たないことから本質的にノ
ズルの目詰まりの問題が生じることはなく、構造が簡単
で安価な印字方式を実現することが期待されるが、超音
波プリンタを実際に組立てるにあたっては、やはり種々
の問題を生じる。
録を行なうことのできる超音波プリンタを提供すること
を目的とする。また、インクの表面からインク滴を放出
させるタイプの超音波プリンタは、従来のインクジェッ
トプリンタと比べノズルを持たないことから本質的にノ
ズルの目詰まりの問題が生じることはなく、構造が簡単
で安価な印字方式を実現することが期待されるが、超音
波プリンタを実際に組立てるにあたっては、やはり種々
の問題を生じる。
【0012】従来、超音波プリンタを実際の装置として
構成するにあたって生じる種々の問題の解決の手法とし
て、以下に列記する技術が提案されている。 (1)インクの液面の高さをレーザ計測手段によって検
出し、インクの液面の高さを高精度に制御する(特開昭
63−166545号公報)。 (2)インク滴の飛翔速度を検出し、その検出値に応じ
て、ピストン部材の出没量を調整することによってイン
クの液面の高さを制御する(特開平4−191050
号)。 (3)印刷ヘッド内に、液滴エジェクタに隣接するよう
に取付けられた加熱手段によりインクの液温を制御する
(特開平3−199049号)。
構成するにあたって生じる種々の問題の解決の手法とし
て、以下に列記する技術が提案されている。 (1)インクの液面の高さをレーザ計測手段によって検
出し、インクの液面の高さを高精度に制御する(特開昭
63−166545号公報)。 (2)インク滴の飛翔速度を検出し、その検出値に応じ
て、ピストン部材の出没量を調整することによってイン
クの液面の高さを制御する(特開平4−191050
号)。 (3)印刷ヘッド内に、液滴エジェクタに隣接するよう
に取付けられた加熱手段によりインクの液温を制御する
(特開平3−199049号)。
【0013】本発明は、上記の提案と比べ、超音波プリ
ンタを実際の装置として構成するにあたっての、より広
範な、かつより実際的な、種々の問題の解決手法を提案
することも目的の1つとする。
ンタを実際の装置として構成するにあたっての、より広
範な、かつより実際的な、種々の問題の解決手法を提案
することも目的の1つとする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収
束超音波の収束点近傍のインクを放出させて該インクを
記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドットを
形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記録媒
体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (1)超音波を放射する複数の超音波振動子 (2)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆
動回路 (3)インクを放出する各サイクル毎に、上記複数の超
音波振動子のうちの少なくとも一部の複数の超音波振動
子がこれらの超音波振動子から放射された超音波を所定
点に収束させるための少なくとも2以上の異なる位相で
駆動されるように、上記駆動回路を制御する制御回路を
備えたことを特徴とする。
明の第1の超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収
束超音波の収束点近傍のインクを放出させて該インクを
記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドットを
形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記録媒
体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (1)超音波を放射する複数の超音波振動子 (2)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆
動回路 (3)インクを放出する各サイクル毎に、上記複数の超
音波振動子のうちの少なくとも一部の複数の超音波振動
子がこれらの超音波振動子から放射された超音波を所定
点に収束させるための少なくとも2以上の異なる位相で
駆動されるように、上記駆動回路を制御する制御回路を
備えたことを特徴とする。
【0015】ここで、上記制御回路を、所定の基準クロ
ックのクロックパルス数を計数する複数のカウンタを備
え、それらのカウンタの各計数値が各所定値に達した各
タイミングで、各超音波振動子の駆動を指示する各タイ
ミング信号を上記駆動回路に送信する構成とすることが
好ましい。また、上記複数の超音波振動子を、所定の配
列方向に配列した構成とすることが好ましく、所定の配
列方向に記録幅全域にわたって配列された構成としても
よい。また実際に超音波プリンタを構成するにあたって
は、上記記録媒体および上記超音波振動子を、相対的に
配列方向と交わる交差方向に移動させる移動機構が備え
られてもよい。
ックのクロックパルス数を計数する複数のカウンタを備
え、それらのカウンタの各計数値が各所定値に達した各
タイミングで、各超音波振動子の駆動を指示する各タイ
ミング信号を上記駆動回路に送信する構成とすることが
好ましい。また、上記複数の超音波振動子を、所定の配
列方向に配列した構成とすることが好ましく、所定の配
列方向に記録幅全域にわたって配列された構成としても
よい。また実際に超音波プリンタを構成するにあたって
は、上記記録媒体および上記超音波振動子を、相対的に
配列方向と交わる交差方向に移動させる移動機構が備え
られてもよい。
【0016】また、配列方向と交わる交差方向のスポッ
ト径を定める必要があり、超音波振動子から放射された
超音波を交差方向に収束させる収束手段が備えられる。
この収束手段は、交差方向に厚さが変化する音響レンズ
であってもよく、あるいは音響ホーンであってもよく、
さらには、音響フレネルレンズであってもよい。もしく
は上記収束手段は、交差方向に凹面状に形成された超音
波放射面を有する超音波振動子自身であってもよい。こ
の収束手段には、超音波振動子から放射された超音波の
うち収束超音波の形成に寄与しない成分を吸収する音波
吸収体を備えることが好ましい。
ト径を定める必要があり、超音波振動子から放射された
超音波を交差方向に収束させる収束手段が備えられる。
この収束手段は、交差方向に厚さが変化する音響レンズ
であってもよく、あるいは音響ホーンであってもよく、
さらには、音響フレネルレンズであってもよい。もしく
は上記収束手段は、交差方向に凹面状に形成された超音
波放射面を有する超音波振動子自身であってもよい。こ
の収束手段には、超音波振動子から放射された超音波の
うち収束超音波の形成に寄与しない成分を吸収する音波
吸収体を備えることが好ましい。
【0017】また上記制御回路が、インクを放出する一
回のサイクルで、上記複数の超音波振動子のうちの少な
くとも一部の複数の超音波振動子がさらに、それぞれ複
数の超音波振動子を含むとともに双方に跨る超音波振動
子を含まない複数の群に分割されてなる各群毎に各収束
超音波が生成されるように駆動回路を制御する構成を備
えることが好ましく、あるいは、上記制御回路が、イン
クを放出する一回のサイクルで、上記複数の超音波振動
子のうちの少なくとも一部の複数の超音波振動子がさら
に、それぞれ複数の超音波振動子を含むとともにこれら
複数の超音波振動子のうちの一部の超音波振動子を双方
に含むように複数の群に分割されてなる各群毎に各収束
超音波が生成されるように駆動回路を制御する構成を備
えることも好ましい態様である。
回のサイクルで、上記複数の超音波振動子のうちの少な
くとも一部の複数の超音波振動子がさらに、それぞれ複
数の超音波振動子を含むとともに双方に跨る超音波振動
子を含まない複数の群に分割されてなる各群毎に各収束
超音波が生成されるように駆動回路を制御する構成を備
えることが好ましく、あるいは、上記制御回路が、イン
クを放出する一回のサイクルで、上記複数の超音波振動
子のうちの少なくとも一部の複数の超音波振動子がさら
に、それぞれ複数の超音波振動子を含むとともにこれら
複数の超音波振動子のうちの一部の超音波振動子を双方
に含むように複数の群に分割されてなる各群毎に各収束
超音波が生成されるように駆動回路を制御する構成を備
えることも好ましい態様である。
【0018】さらに、上記制御回路が、インクを放出す
る一回のサイクルで、配列方向に配列された超音波振動
子の配列方向の全幅にわたる記録が行なわれるように上
記駆動回路を制御する構成を備えていてもよい。また、
上記制御回路が、配列方向に配列された超音波振動子の
配列ピッチよりも小さい配列方向のピッチを有するドッ
トが形成されるように上記駆動回路を制御する構成を備
えることが好ましく、また上記制御回路が、上記駆動回
路を、上記ドットの配列方向のピッチを可変自在に制御
する構成を備えることも好ましい態様である。
る一回のサイクルで、配列方向に配列された超音波振動
子の配列方向の全幅にわたる記録が行なわれるように上
記駆動回路を制御する構成を備えていてもよい。また、
上記制御回路が、配列方向に配列された超音波振動子の
配列ピッチよりも小さい配列方向のピッチを有するドッ
トが形成されるように上記駆動回路を制御する構成を備
えることが好ましく、また上記制御回路が、上記駆動回
路を、上記ドットの配列方向のピッチを可変自在に制御
する構成を備えることも好ましい態様である。
【0019】また、上記制御回路が、配列方向に互いに
隣接する2つのドットのうちの一方のドットおよび他方
のドットの形成にあたり、それぞれ偶数個および奇数個
の超音波振動子が駆動されることにより配列方向に配列
された超音波振動子の配列ピッチの1/2の配列方向の
ピッチを有するドットが形成されるように上記駆動回路
を制御する構成としてもよい。
隣接する2つのドットのうちの一方のドットおよび他方
のドットの形成にあたり、それぞれ偶数個および奇数個
の超音波振動子が駆動されることにより配列方向に配列
された超音波振動子の配列ピッチの1/2の配列方向の
ピッチを有するドットが形成されるように上記駆動回路
を制御する構成としてもよい。
【0020】さらに、上記制御回路が、上記駆動回路
を、上記ドットのサイズを可変自在に制御する構成を備
え、これにより、ドットのピッチを変更するときには、
それに伴ってドットのサイズも変更することが好まし
い。尚、上記第1の超音波プリンタの方式、即ち、1つ
のインク滴の放出のために複数の超音波振動子を用いて
位相制御された超音波を放射する方式を、以下、「フェ
ーズドアレイ方式」と称することがある。
を、上記ドットのサイズを可変自在に制御する構成を備
え、これにより、ドットのピッチを変更するときには、
それに伴ってドットのサイズも変更することが好まし
い。尚、上記第1の超音波プリンタの方式、即ち、1つ
のインク滴の放出のために複数の超音波振動子を用いて
位相制御された超音波を放射する方式を、以下、「フェ
ーズドアレイ方式」と称することがある。
【0021】また、本発明の第2の超音波プリンタは、
収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインク
をインク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付
着させることにより該記録媒体にドットを形成するサイ
クルを複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行
なう超音波プリンタにおいて、 (4)超音波を放射する複数の超音波振動子 (5)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆
動回路 (6)インクに関する量を測定するセンサ (7)上記超音波振動子が上記センサで測定されたイン
クに関する量に応じて駆動されるように上記駆動回路を
制御する制御回路 を備えたことを特徴とする。
収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインク
をインク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付
着させることにより該記録媒体にドットを形成するサイ
クルを複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行
なう超音波プリンタにおいて、 (4)超音波を放射する複数の超音波振動子 (5)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆
動回路 (6)インクに関する量を測定するセンサ (7)上記超音波振動子が上記センサで測定されたイン
クに関する量に応じて駆動されるように上記駆動回路を
制御する制御回路 を備えたことを特徴とする。
【0022】ここで、本発明においては、「インクに関
する量」は特定のものに限定されず、例えば、インクの
液面の高さ、インクの液温、インクの粘度、インクの比
重、インクの濃度、インク内を伝搬する超音波の音速、
インク内の伝搬する超音波の減衰率、インクを加温する
単位時間あたりの加温エネルギー量、インクの供給量、
インクの排出量等からなる群の中から選択される1つも
しくは複数を指称する用語である。
する量」は特定のものに限定されず、例えば、インクの
液面の高さ、インクの液温、インクの粘度、インクの比
重、インクの濃度、インク内を伝搬する超音波の音速、
インク内の伝搬する超音波の減衰率、インクを加温する
単位時間あたりの加温エネルギー量、インクの供給量、
インクの排出量等からなる群の中から選択される1つも
しくは複数を指称する用語である。
【0023】このように、本発明においては、「インク
に関する量」は広範な概念の用語として把握されるが、
上記(6)のセンサは、上記の広範な「インクに関する
量」のうち、インクの液面の高さ、インクの液温、イン
クの粘度、インクの比重、インクの濃度、インク内を伝
搬する超音波の音速、およびインク内を伝搬する超音波
の減衰率からなる群の中から選択された少なくとも1つ
を上記インクに関する量として測定するものであること
が好ましい。
に関する量」は広範な概念の用語として把握されるが、
上記(6)のセンサは、上記の広範な「インクに関する
量」のうち、インクの液面の高さ、インクの液温、イン
クの粘度、インクの比重、インクの濃度、インク内を伝
搬する超音波の音速、およびインク内を伝搬する超音波
の減衰率からなる群の中から選択された少なくとも1つ
を上記インクに関する量として測定するものであること
が好ましい。
【0024】また、上記(6)のセンサは、(4)の超
音波振動子は別個に備えられていてもよいが、(4)の
超音波振動子が(6)のセンサを兼ねるものであっても
よい。また、上記(7)の制御回路は、上記(6)のセ
ンサで測定されたインクに関する量に応じて、(4)の
超音波振動子を駆動する駆動電圧、および駆動バースト
時間からなる群の中から選択された少なくとも1つが調
節されるように、(5)の駆動回路を制御するものであ
ることが好ましい。
音波振動子は別個に備えられていてもよいが、(4)の
超音波振動子が(6)のセンサを兼ねるものであっても
よい。また、上記(7)の制御回路は、上記(6)のセ
ンサで測定されたインクに関する量に応じて、(4)の
超音波振動子を駆動する駆動電圧、および駆動バースト
時間からなる群の中から選択された少なくとも1つが調
節されるように、(5)の駆動回路を制御するものであ
ることが好ましい。
【0025】さらに、上記(7)の制御回路は、インク
を放出する各サイクル毎に、上記複数の超音波振動子の
うち少なくとも一部の複数の超音波振動子がこれらの超
音波振動子から放射された超音波を所定点に収束させる
ための少なくとも2以上の異なる位相で駆動されるよう
に、かつ、上記(6)のセンサで検出されたインクに関
する量に応じて、上記位相、および一滴のインクの放出
のために駆動される超音波振動子の個数からなる群の中
から選択された少なくとも1つが調節されるように、
(5)の駆動回路を制御するものであってもよい。
を放出する各サイクル毎に、上記複数の超音波振動子の
うち少なくとも一部の複数の超音波振動子がこれらの超
音波振動子から放射された超音波を所定点に収束させる
ための少なくとも2以上の異なる位相で駆動されるよう
に、かつ、上記(6)のセンサで検出されたインクに関
する量に応じて、上記位相、および一滴のインクの放出
のために駆動される超音波振動子の個数からなる群の中
から選択された少なくとも1つが調節されるように、
(5)の駆動回路を制御するものであってもよい。
【0026】本発明の第2の超音波プリンタには、以下
に例示するような種々の態様がある。 (2−1)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、超音波振動子の駆動電圧を制御する。 (2−2)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、超音波振動子の駆動バースト時間を制御する。
に例示するような種々の態様がある。 (2−1)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、超音波振動子の駆動電圧を制御する。 (2−2)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、超音波振動子の駆動バースト時間を制御する。
【0027】(2−3)インクの液温センサを備え、イ
ンクの液温に応じて、インク滴を一滴放出するために駆
動される超音波振動子の個数を加減する。 (2−4)フェーズドアレイ方式において、インクの温
度とインク内を通過する超音波の音速とからインク粘度
を計算し、あるいはインク粘度センサを備え、インク粘
度に応じて、インク滴を一滴放出するために駆動される
超音波振動子の個数を加減する。
ンクの液温に応じて、インク滴を一滴放出するために駆
動される超音波振動子の個数を加減する。 (2−4)フェーズドアレイ方式において、インクの温
度とインク内を通過する超音波の音速とからインク粘度
を計算し、あるいはインク粘度センサを備え、インク粘
度に応じて、インク滴を一滴放出するために駆動される
超音波振動子の個数を加減する。
【0028】(2−5)フェーズドアレイ方式におい
て、インクの音速に応じて、位相パターンを制御する。 (2−6)フェーズドアレイ方式において、インクの液
面高さに応じて、位相パターンを制御する。 (2−7)インク内を伝搬する超音波の減衰率(以下、
「インクの減衰率」と称することがある)を測定する減
衰率測定機構を備え、その減衰率に応じて超音波振動子
の駆動電圧を制御する。
て、インクの音速に応じて、位相パターンを制御する。 (2−6)フェーズドアレイ方式において、インクの液
面高さに応じて、位相パターンを制御する。 (2−7)インク内を伝搬する超音波の減衰率(以下、
「インクの減衰率」と称することがある)を測定する減
衰率測定機構を備え、その減衰率に応じて超音波振動子
の駆動電圧を制御する。
【0029】(2−8)インクの減衰率を測定する減衰
率測定機構を備え、その減衰率に応じて、超音波振動子
の駆動バースト時間を制御する。 (2−9)インクの減衰率を測定する減衰率測定機構を
備え、その減衰率に応じて、インク滴を一滴放出するた
めに駆動される超音波振動子の個数を加減する。
率測定機構を備え、その減衰率に応じて、超音波振動子
の駆動バースト時間を制御する。 (2−9)インクの減衰率を測定する減衰率測定機構を
備え、その減衰率に応じて、インク滴を一滴放出するた
めに駆動される超音波振動子の個数を加減する。
【0030】また、本発明の第3の超音波プリンタは、
収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインク
を放出させて該インクを記録媒体に付着させることによ
り該記録媒体にドットを形成するサイクルを複数回繰り
返すことにより該記録媒体に記録を行なう超音波プリン
タにおいて、 (8)インクに関する第1の量を測定するセンサ (9)上記センサで検出された上記第1の量に応じて、
インクに関する第2の量を制御するインク制御機構 を備えたことを特徴とする。
収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインク
を放出させて該インクを記録媒体に付着させることによ
り該記録媒体にドットを形成するサイクルを複数回繰り
返すことにより該記録媒体に記録を行なう超音波プリン
タにおいて、 (8)インクに関する第1の量を測定するセンサ (9)上記センサで検出された上記第1の量に応じて、
インクに関する第2の量を制御するインク制御機構 を備えたことを特徴とする。
【0031】ここで、上記センサは、インクの液温を上
記第1の量として測定するものであることが好ましく、
上記インク制御機構は、インクを加温する単位時間あた
りの加温エネルギー量、インクの液面の高さ、インクの
供給量、およびインクの排出量からなる群の中から選択
される少なくとも1つを上記第2の量として制御するも
のであることが好ましい。
記第1の量として測定するものであることが好ましく、
上記インク制御機構は、インクを加温する単位時間あた
りの加温エネルギー量、インクの液面の高さ、インクの
供給量、およびインクの排出量からなる群の中から選択
される少なくとも1つを上記第2の量として制御するも
のであることが好ましい。
【0032】本発明の第3の超音波プリンタには、以下
に例示するような態様がある。 (3−1)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、インクの加温量を制御する。 (3−2)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、インクの液面高さを制御する。
に例示するような態様がある。 (3−1)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、インクの加温量を制御する。 (3−2)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、インクの液面高さを制御する。
【0033】(3−3)インクの液温センサを備え、イ
ンクの液温に応じて、インクの供給量を制御する。 (3−4)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、インクの排出量を制御する。さらに、本発明の
第4の超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束超
音波の収束点近傍のインクをインク滴として放出させて
該インク滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒
体にドットを形成するサイクルを複数回繰り返すことに
より該記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおい
て、 (10)インクに関する量を測定するセンサ (11)上記センサで測定されたインクに関する量が所
定範囲内にあるか否かを判定する判定手段 (12)上記判定手段により、上記センサで測定された
インクに関する量が上記所定範囲から外れたと判定され
た場合に、上記所定範囲から外れたことを表わすメッセ
ージを出力する出力手段を備えたことを特徴とする。
ンクの液温に応じて、インクの供給量を制御する。 (3−4)インクの液温センサを備え、インクの液温に
応じて、インクの排出量を制御する。さらに、本発明の
第4の超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束超
音波の収束点近傍のインクをインク滴として放出させて
該インク滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒
体にドットを形成するサイクルを複数回繰り返すことに
より該記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおい
て、 (10)インクに関する量を測定するセンサ (11)上記センサで測定されたインクに関する量が所
定範囲内にあるか否かを判定する判定手段 (12)上記判定手段により、上記センサで測定された
インクに関する量が上記所定範囲から外れたと判定され
た場合に、上記所定範囲から外れたことを表わすメッセ
ージを出力する出力手段を備えたことを特徴とする。
【0034】ここで、上記(10)のセンサは、インク
の液面の高さ、インクの濃度、およびインク内を伝搬す
る超音波の減衰率からなる群の中から選択された少なく
とも1つをインクに関する量として測定するものである
ことが好ましい。この第4の超音波プリンタには、以下
に例示する態様がある。 (4−1)インクの濃度検出センサを備え、インクが一
定の濃度以上になったら、インク交換を促すメッセージ
を出力する。
の液面の高さ、インクの濃度、およびインク内を伝搬す
る超音波の減衰率からなる群の中から選択された少なく
とも1つをインクに関する量として測定するものである
ことが好ましい。この第4の超音波プリンタには、以下
に例示する態様がある。 (4−1)インクの濃度検出センサを備え、インクが一
定の濃度以上になったら、インク交換を促すメッセージ
を出力する。
【0035】(4−2)インク内を通過する超音波の減
衰率を測定し、その減衰率が一定の減衰率以上になった
ら、インク交換を促すメッセージを出力する。 (4−3)インクの液面センサを備え、インク溜めにイ
ンクを供給しても、所望の液面高さまで達しない場合
に、インクの補給を指示するメッセージを出力する。
衰率を測定し、その減衰率が一定の減衰率以上になった
ら、インク交換を促すメッセージを出力する。 (4−3)インクの液面センサを備え、インク溜めにイ
ンクを供給しても、所望の液面高さまで達しない場合
に、インクの補給を指示するメッセージを出力する。
【0036】またインクの濃度を検出するにあたっては
以下に例示する態様がある。 (4−4)反射型光センサを備え、反射光の量によって
インクの濃度を検出する。 (4−5)透過型光センサを備え、透過光の量によって
インクの濃度を検出する。
以下に例示する態様がある。 (4−4)反射型光センサを備え、反射光の量によって
インクの濃度を検出する。 (4−5)透過型光センサを備え、透過光の量によって
インクの濃度を検出する。
【0037】(4−6)比重計を備え、インクの比重に
よってインクの濃度を検出する。また、本発明の第5の
超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束超音波の
収束点近傍のインクをインク滴として放出させて該イン
ク滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にド
ットを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該
記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (13)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (14)インクを蓄えておくリザーブタンク (15)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (16)インク溜りに供給されたインクに関する量を測
定するセンサ (17)上記センサで測定されたインクに関する量が所
定範囲内にあるか否かを判定する判定手段 (18)上記判定手段により、上記センサで測定された
インクに関する量が上記所定範囲から外れたと判定され
た場合に、インク溜りに供給されたインクがリザーブタ
ンク内に蓄えられたインクと交換されるようにインク循
環機構を制御するインク循環制御回路 を備えたことを特徴とする。
よってインクの濃度を検出する。また、本発明の第5の
超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束超音波の
収束点近傍のインクをインク滴として放出させて該イン
ク滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にド
ットを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該
記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (13)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (14)インクを蓄えておくリザーブタンク (15)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (16)インク溜りに供給されたインクに関する量を測
定するセンサ (17)上記センサで測定されたインクに関する量が所
定範囲内にあるか否かを判定する判定手段 (18)上記判定手段により、上記センサで測定された
インクに関する量が上記所定範囲から外れたと判定され
た場合に、インク溜りに供給されたインクがリザーブタ
ンク内に蓄えられたインクと交換されるようにインク循
環機構を制御するインク循環制御回路 を備えたことを特徴とする。
【0038】ここで、上記(16)のセンサは、インク
の濃度、およびインク内を伝搬する超音波の減衰率から
なる群の中から選択された少なくとも1つを上記インク
に関する量として測定するものであることが好ましい。
本発明の第5の超音波プリンタには、以下に例示するよ
うな態様がある。 (5−1)インクの濃度検出センサを備え、インクが一
定の濃度以上になったら、リザーブタンク内のインクと
交換する。
の濃度、およびインク内を伝搬する超音波の減衰率から
なる群の中から選択された少なくとも1つを上記インク
に関する量として測定するものであることが好ましい。
本発明の第5の超音波プリンタには、以下に例示するよ
うな態様がある。 (5−1)インクの濃度検出センサを備え、インクが一
定の濃度以上になったら、リザーブタンク内のインクと
交換する。
【0039】(5−2)インク内を伝搬する超音波の減
衰率を測定し、その減衰率が所定の減衰率以上になった
ら、インクを交換する。 さらに、本発明の第6の超音波プリンタは、収束超音波
を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをインク滴
として放出させて該インク滴を記録媒体に付着させるこ
とにより該記録媒体にドットを形成するサイクルを複数
回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう超音波
プリンタにおいて、 (19)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にスリット状の、インク滴放出用開口を有する
インク溜り (20)インク溜りの、インク溜りに供給されるインク
の液面近傍の部分の清掃を行なう清掃機構 を備えたことを特徴とする。
衰率を測定し、その減衰率が所定の減衰率以上になった
ら、インクを交換する。 さらに、本発明の第6の超音波プリンタは、収束超音波
を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをインク滴
として放出させて該インク滴を記録媒体に付着させるこ
とにより該記録媒体にドットを形成するサイクルを複数
回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう超音波
プリンタにおいて、 (19)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にスリット状の、インク滴放出用開口を有する
インク溜り (20)インク溜りの、インク溜りに供給されるインク
の液面近傍の部分の清掃を行なう清掃機構 を備えたことを特徴とする。
【0040】ここで、上記清掃機構は、上記インク滴放
出用開口の長手方向に移動することにより、インク溜り
の、インク溜りに供給されるインクの液面近傍の部分を
拭うワイパーを備えたものであってもよく、あるいは、
上記清掃機構は、上記収束超音波の放射に用いる超音波
振動子を用いて、インク溜りに供給されたインクがイン
ク滴として放出されるエネルギー以下のエネルギーの超
音波を放射することにより、インク溜りの、インク溜り
に供給されたインクの液面近傍の部分の清掃を行なうも
のであってもよい。
出用開口の長手方向に移動することにより、インク溜り
の、インク溜りに供給されるインクの液面近傍の部分を
拭うワイパーを備えたものであってもよく、あるいは、
上記清掃機構は、上記収束超音波の放射に用いる超音波
振動子を用いて、インク溜りに供給されたインクがイン
ク滴として放出されるエネルギー以下のエネルギーの超
音波を放射することにより、インク溜りの、インク溜り
に供給されたインクの液面近傍の部分の清掃を行なうも
のであってもよい。
【0041】超音波を放射して清掃を行なうにあたって
は、図59等に示す従来の超音波プリンタの場合は、イ
ンク滴が放出されない程度に弱い超音波を放射してもよ
く、フェーズドアレイ方式の場合は、位相制御により超
音波のエネルギーが一点に集中するのを避けることによ
りかなり強い超音波を放射してもよい。本発明の第7の
超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束超音波の
収束点近傍のインクをインク滴として放出させて該イン
ク滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にド
ットを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該
記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (21)超音波を放射する複数の超音波振動子 (22)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (23)これら複数の超音波振動子に戻ってきた超音波
を受信する受信回路(24)受信回路で受信された超音
波に基づいてインクに関する量を求める測定回路 を備えたことを特徴とする。
は、図59等に示す従来の超音波プリンタの場合は、イ
ンク滴が放出されない程度に弱い超音波を放射してもよ
く、フェーズドアレイ方式の場合は、位相制御により超
音波のエネルギーが一点に集中するのを避けることによ
りかなり強い超音波を放射してもよい。本発明の第7の
超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束超音波の
収束点近傍のインクをインク滴として放出させて該イン
ク滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にド
ットを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該
記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (21)超音波を放射する複数の超音波振動子 (22)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (23)これら複数の超音波振動子に戻ってきた超音波
を受信する受信回路(24)受信回路で受信された超音
波に基づいてインクに関する量を求める測定回路 を備えたことを特徴とする。
【0042】ここで、上記(24)の測定回路は、イン
クの液面の高さ、インクの液温、インクの粘度、インク
の比重、インクの濃度、インク内を伝搬する超音波の音
速、およびインク内を伝搬する超音波の減衰率からなる
群の中から選択された少なくとも1つをインクに関する
量として求めるものであることが好ましい。この第7の
超音波プリンタには、以下に例示する態様がある。
クの液面の高さ、インクの液温、インクの粘度、インク
の比重、インクの濃度、インク内を伝搬する超音波の音
速、およびインク内を伝搬する超音波の減衰率からなる
群の中から選択された少なくとも1つをインクに関する
量として求めるものであることが好ましい。この第7の
超音波プリンタには、以下に例示する態様がある。
【0043】(7−1)受信信号を用いて、インクの液
温、インクの粘度、インクの比重、インクの濃度等のイ
ンクの状態を測定する。 (7−2)受信信号を用いて、インク内を伝搬する超音
波の減衰率を測定する。 (7−3)受信信号を用いて、インク内を伝搬する超音
波の音速を測定する。
温、インクの粘度、インクの比重、インクの濃度等のイ
ンクの状態を測定する。 (7−2)受信信号を用いて、インク内を伝搬する超音
波の減衰率を測定する。 (7−3)受信信号を用いて、インク内を伝搬する超音
波の音速を測定する。
【0044】(7−4)受信信号を用いて、インク液面
の高さを測定する。本発明の第8の超音波プリンタは、
収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインク
をインク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付
着させることにより該記録媒体にドットを形成するサイ
クルを複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行
なう超音波プリンタにおいて、 (25)超音波を放射する複数の超音波振動子 (26)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (27)これら複数の超音波振動子に戻ってきた超音波
を受信する受信回路(28)記録媒体にドットを形成す
る印字に先立って、互いに異なる条件の下で超音波振動
子を駆動させて各駆動時の受信信号を測定することによ
り、印字の際の上記条件を選択する条件選択手段 を備えたことを特徴とする。
の高さを測定する。本発明の第8の超音波プリンタは、
収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインク
をインク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付
着させることにより該記録媒体にドットを形成するサイ
クルを複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行
なう超音波プリンタにおいて、 (25)超音波を放射する複数の超音波振動子 (26)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (27)これら複数の超音波振動子に戻ってきた超音波
を受信する受信回路(28)記録媒体にドットを形成す
る印字に先立って、互いに異なる条件の下で超音波振動
子を駆動させて各駆動時の受信信号を測定することによ
り、印字の際の上記条件を選択する条件選択手段 を備えたことを特徴とする。
【0045】ここで、上記(28)の「条件」は、特定
の条件に限定されるものではないが、上記条件選択手段
は、インクの液面の高さ、および超音波振動子から放射
される超音波の中心周波数からなる群の中から選択され
る少なくとも1つを上記条件とするものであることが好
ましい。もしくは、この第8の超音波プリンタが、イン
クを放出する各サイクル毎に、前記複数の超音波振動子
のうち少なくとも一部の複数の超音波振動子が、これら
の超音波振動子から放射された超音波を所定点に収束さ
せるための少なくとも2以上の異なる位相で駆動される
ように、上記駆動回路を制御する制御回路を備えたもの
である場合に、上記(28)の条件選択手段は、上記位
相を上記条件とするものであってもよい。
の条件に限定されるものではないが、上記条件選択手段
は、インクの液面の高さ、および超音波振動子から放射
される超音波の中心周波数からなる群の中から選択され
る少なくとも1つを上記条件とするものであることが好
ましい。もしくは、この第8の超音波プリンタが、イン
クを放出する各サイクル毎に、前記複数の超音波振動子
のうち少なくとも一部の複数の超音波振動子が、これら
の超音波振動子から放射された超音波を所定点に収束さ
せるための少なくとも2以上の異なる位相で駆動される
ように、上記駆動回路を制御する制御回路を備えたもの
である場合に、上記(28)の条件選択手段は、上記位
相を上記条件とするものであってもよい。
【0046】この第8の超音波プリンタには、以下に例
示する態様がある。 (8−1)フェーズドアレイ方式において、印字を開始
するに先立って、超音波振動子に印加する信号の位相パ
ターンを少しづつ変化させて受信信号を測定し、実際に
印字するときにはその受信信号の振幅が最も大きい位相
パターンの信号を印加する。
示する態様がある。 (8−1)フェーズドアレイ方式において、印字を開始
するに先立って、超音波振動子に印加する信号の位相パ
ターンを少しづつ変化させて受信信号を測定し、実際に
印字するときにはその受信信号の振幅が最も大きい位相
パターンの信号を印加する。
【0047】(8−2)印字を開始するに先立って、超
音波振動子に印加する信号の周波数を少しづつ変化させ
て受信信号を測定し、実際に印字するときにはその受信
信号の振幅が最も大きい周波数の信号を印加する。 (8−3)印字を開始するに先立って、超音波振動子を
印加する際のインクの液面高さを少しづつ変化させて受
信信号を測定し、実際に印字するときにはその受信信号
の振幅が最も大きい液面高さに調整して印字する。
音波振動子に印加する信号の周波数を少しづつ変化させ
て受信信号を測定し、実際に印字するときにはその受信
信号の振幅が最も大きい周波数の信号を印加する。 (8−3)印字を開始するに先立って、超音波振動子を
印加する際のインクの液面高さを少しづつ変化させて受
信信号を測定し、実際に印字するときにはその受信信号
の振幅が最も大きい液面高さに調整して印字する。
【0048】本発明の第9の超音波プリンタは、収束超
音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイン
ク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着させ
ることにより該記録媒体にドットを形成するサイクルを
複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう超
音波プリンタにおいて、 (29)インクの液面の高さ、上記収束点の高さ位置、
上記収束点における超音波のビーム径、および記録媒体
の同一点に向けて放出されるインク滴の個数からなる群
の中から選択された少なくとも1つを調節するドット調
節機構 を備えたことを特徴とする。
音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイン
ク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着させ
ることにより該記録媒体にドットを形成するサイクルを
複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう超
音波プリンタにおいて、 (29)インクの液面の高さ、上記収束点の高さ位置、
上記収束点における超音波のビーム径、および記録媒体
の同一点に向けて放出されるインク滴の個数からなる群
の中から選択された少なくとも1つを調節するドット調
節機構 を備えたことを特徴とする。
【0049】この第9の超音波プリンタには、以下に例
示する態様がある。 (9−1)超音波の収束点に対し、液面を上または下に
調整することにより、放出されるインク滴の粒径を変化
させる。 (9−2)フェーズドアレイ方式において、放射される
超音波の収束点が液面に対し上または下になるように位
相パターンを調整する。
示する態様がある。 (9−1)超音波の収束点に対し、液面を上または下に
調整することにより、放出されるインク滴の粒径を変化
させる。 (9−2)フェーズドアレイ方式において、放射される
超音波の収束点が液面に対し上または下になるように位
相パターンを調整する。
【0050】(9−3)フェーズドアレイ方式におい
て、放射される超音波の焦点が液面において正確に結ば
ないようにボカす。 (9−4)超音波振動子に印加する駆動バースト信号の
時間幅を変化させることにより、記録媒体の同一点に向
けて放出されるインク滴の個数を変化させる。本発明の
第10の超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束
超音波の収束点近傍のインクをインク滴として放出させ
て該インク滴を記録媒体に付着させることにより該記録
媒体にドットを形成するサイクルを複数回繰り返すこと
により該記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおい
て、 (30)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にインク放出用開口を有するインク溜り (31)上記インク放出用開口を開閉自在に塞ぐシャッ
タ を備えたことを特徴とする。
て、放射される超音波の焦点が液面において正確に結ば
ないようにボカす。 (9−4)超音波振動子に印加する駆動バースト信号の
時間幅を変化させることにより、記録媒体の同一点に向
けて放出されるインク滴の個数を変化させる。本発明の
第10の超音波プリンタは、収束超音波を放射し該収束
超音波の収束点近傍のインクをインク滴として放出させ
て該インク滴を記録媒体に付着させることにより該記録
媒体にドットを形成するサイクルを複数回繰り返すこと
により該記録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおい
て、 (30)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にインク放出用開口を有するインク溜り (31)上記インク放出用開口を開閉自在に塞ぐシャッ
タ を備えたことを特徴とする。
【0051】この第10の超音波プリンタには、以下の
ような態様がある。 (10−1)シャッタは閉じる方向に弾性部材によって
付勢されていて、アクチュエータにより開くような構造
になっており、アクチュエータへのエネルギーの供給が
停止した場合には、弾性部材の付勢力によりシャッタが
閉じるように構成されている。
ような態様がある。 (10−1)シャッタは閉じる方向に弾性部材によって
付勢されていて、アクチュエータにより開くような構造
になっており、アクチュエータへのエネルギーの供給が
停止した場合には、弾性部材の付勢力によりシャッタが
閉じるように構成されている。
【0052】(10−2)印字休止時にはインク溜りの
開口部をシャッタにて閉じてしまう。 (10−3)シャッタを閉じた状態で、インクの加温や
インク溜りの清掃のために超音波振動子の駆動を行う。 (10−4)印字終了後、第一の時間後に、インク溜り
開口部をシャッタにて閉じ、第二の時間後にインク溜り
からインクを抜き取る。
開口部をシャッタにて閉じてしまう。 (10−3)シャッタを閉じた状態で、インクの加温や
インク溜りの清掃のために超音波振動子の駆動を行う。 (10−4)印字終了後、第一の時間後に、インク溜り
開口部をシャッタにて閉じ、第二の時間後にインク溜り
からインクを抜き取る。
【0053】本発明の第11の超音波プリンタは、収束
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (32)超音波を放射する複数の超音波振動子 (33)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (34)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (35)インクを蓄えておくリザーブタンク (36)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (37)インク溜りに供給されたインクをリザーブタン
クに排出する際に、超音波振動子から、インク溜りのイ
ンク排出口に向かう超音波進行波が放射されるように、
上記駆動回路を制御する制御回路 を備えたことを特徴とする。
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (32)超音波を放射する複数の超音波振動子 (33)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (34)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (35)インクを蓄えておくリザーブタンク (36)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (37)インク溜りに供給されたインクをリザーブタン
クに排出する際に、超音波振動子から、インク溜りのイ
ンク排出口に向かう超音波進行波が放射されるように、
上記駆動回路を制御する制御回路 を備えたことを特徴とする。
【0054】本発明の第12の超音波プリンタは、収束
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (38)超音波を放射する複数の超音波振動子 (39)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (40)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (41)インクを蓄えておくリザーブタンク (42)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (43)インク溜りとリザーブタンクとの間のインクの
通過経路の途中に、記録媒体から発生しインクに混入し
た粉体を除去するフィルタ を備えたことを特徴とする。
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (38)超音波を放射する複数の超音波振動子 (39)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (40)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (41)インクを蓄えておくリザーブタンク (42)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (43)インク溜りとリザーブタンクとの間のインクの
通過経路の途中に、記録媒体から発生しインクに混入し
た粉体を除去するフィルタ を備えたことを特徴とする。
【0055】本発明の第13の超音波プリンタは、収束
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (44)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上部に、スリット状の第1の開口と、その第1の開
口の上部にその第1の開口よりも幅広の空洞部と、その
空洞部の上部にその空洞部よりも幅の狭いスリット状の
第2の開口とを有するインク溜り を備えたことを特徴とする。
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (44)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上部に、スリット状の第1の開口と、その第1の開
口の上部にその第1の開口よりも幅広の空洞部と、その
空洞部の上部にその空洞部よりも幅の狭いスリット状の
第2の開口とを有するインク溜り を備えたことを特徴とする。
【0056】本発明の第14の超音波プリンタは、収束
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (45)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にスリット状のインク放出用開口を有するイン
ク溜り (46)インク溜りの長手方向の傾きを調整する傾き調
整機構 を備えたことを特徴とする。
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (45)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にスリット状のインク放出用開口を有するイン
ク溜り (46)インク溜りの長手方向の傾きを調整する傾き調
整機構 を備えたことを特徴とする。
【0057】本発明の第15の超音波プリンタは、収束
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (47)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にスリット状の、インク放出用開口を有するイ
ンク溜り (48)インクを蓄えておくリザーブタンク (49)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (50)インク溜りの、上記インク放出用開口の長手方
向の傾きを検出する傾斜センサ (51)傾斜センサにより所定の許容限界を越える傾斜
が検出された場合にインク溜りに供給されたインクがリ
ザーブタンクに排出されるようにインク循環機構を制御
するインク循環制御回路 を備えたことを特徴とする。
超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍のインクをイ
ンク滴として放出させて該インク滴を記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体にドットを形成するサイクル
を複数回繰り返すことにより該記録媒体に記録を行なう
超音波プリンタにおいて、 (47)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持す
る、上面にスリット状の、インク放出用開口を有するイ
ンク溜り (48)インクを蓄えておくリザーブタンク (49)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (50)インク溜りの、上記インク放出用開口の長手方
向の傾きを検出する傾斜センサ (51)傾斜センサにより所定の許容限界を越える傾斜
が検出された場合にインク溜りに供給されたインクがリ
ザーブタンクに排出されるようにインク循環機構を制御
するインク循環制御回路 を備えたことを特徴とする。
【0058】この第15の超音波プリンタには、以下に
例示するような態様がある。 (15−1)傾斜センサを備え、インクを記録ヘッドに
供給するように先立って傾斜があるか否かチェックし、
傾斜がある場合は、初めからインクを供給しない。 (15−2)傾斜センサを備え、印字中に傾斜があるか
否かチェックし、傾斜がある場合は印字を中断してイン
クをリザーブタンクに戻す。
例示するような態様がある。 (15−1)傾斜センサを備え、インクを記録ヘッドに
供給するように先立って傾斜があるか否かチェックし、
傾斜がある場合は、初めからインクを供給しない。 (15−2)傾斜センサを備え、印字中に傾斜があるか
否かチェックし、傾斜がある場合は印字を中断してイン
クをリザーブタンクに戻す。
【0059】ここで、傾斜を検出するにあたっては、以
下に例示する態様がある。 (15−3)インク溜りの両端に、インク液面の高さを
測定する液面センサをそれぞれ配置する。この液面セン
サには、以下に例示する態様がある。 (15−4)反射型光センサをインク液面に鉛直に向け
て配置する。
下に例示する態様がある。 (15−3)インク溜りの両端に、インク液面の高さを
測定する液面センサをそれぞれ配置する。この液面セン
サには、以下に例示する態様がある。 (15−4)反射型光センサをインク液面に鉛直に向け
て配置する。
【0060】(15−5)反射型センサをインク液面に
水平に向けて配置し、それに対向するよう反射板を配置
する。 (15−6)インク液面を挟んで、発光素子と受光素子
を水平に向けて配置する。本発明の第16の超音波プリ
ンタは、収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍
のインクをインク滴として放出させて該インク滴を記録
媒体に付着させることにより該記録媒体にドットを形成
するサイクルを複数回繰り返すことにより該記録媒体に
記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (52)超音波を放射する複数の超音波振動子 (53)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (54)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (55)インクを蓄えておくリザーブタンク (56)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (57)インク溜りとリザーブタンクとの間のインクの
通過経路の途中にインクを加温する加温器 を備えたことを特徴とする。
水平に向けて配置し、それに対向するよう反射板を配置
する。 (15−6)インク液面を挟んで、発光素子と受光素子
を水平に向けて配置する。本発明の第16の超音波プリ
ンタは、収束超音波を放射し該収束超音波の収束点近傍
のインクをインク滴として放出させて該インク滴を記録
媒体に付着させることにより該記録媒体にドットを形成
するサイクルを複数回繰り返すことにより該記録媒体に
記録を行なう超音波プリンタにおいて、 (52)超音波を放射する複数の超音波振動子 (53)これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する
駆動回路 (54)上記収束超音波が伝搬されるインクを保持する
インク溜り (55)インクを蓄えておくリザーブタンク (56)リザーブタンクに蓄えられたインクをインク溜
りに供給し、かつインク溜りに供給されたインクをリザ
ーブタンクに排出するインク循環機構 (57)インク溜りとリザーブタンクとの間のインクの
通過経路の途中にインクを加温する加温器 を備えたことを特徴とする。
【0061】
【作用】本発明の第1の超音波プリンタは、複数の超音
波振動子を位相をずらして駆動するものであり、これに
より複数の超音波振動子から放射された超音波が互いに
干渉し合い、その位相のずらし方によって全体として収
束超音波が形成され、その収束点近傍のインクが放出さ
れて記録媒体に付着し、これによりドットが形成され、
そのドットが集まって文字や図形等が記録される。本発
明の超音波プリンタは、このように1つのドットの形成
に複数の超音波振動子を用いるため個々の超音波振動子
1つずつはインクを放出させるだけのパワーの超音波を
放射する能力は不要であり、その配列ピッチを小さくす
ることができる。また本発明の超音波プリンタは、上記
のように、複数の超音波振動子から位相の制御された超
音波を放射するものであり、その位相制御によっては超
音波振動子の配列ピッチよりもさらに小さいピッチのド
ットを形成することもできる。このように、本発明によ
れば、ドットのピッチが例えば0.06mm等の高解像
度のプリンタが構成される。
波振動子を位相をずらして駆動するものであり、これに
より複数の超音波振動子から放射された超音波が互いに
干渉し合い、その位相のずらし方によって全体として収
束超音波が形成され、その収束点近傍のインクが放出さ
れて記録媒体に付着し、これによりドットが形成され、
そのドットが集まって文字や図形等が記録される。本発
明の超音波プリンタは、このように1つのドットの形成
に複数の超音波振動子を用いるため個々の超音波振動子
1つずつはインクを放出させるだけのパワーの超音波を
放射する能力は不要であり、その配列ピッチを小さくす
ることができる。また本発明の超音波プリンタは、上記
のように、複数の超音波振動子から位相の制御された超
音波を放射するものであり、その位相制御によっては超
音波振動子の配列ピッチよりもさらに小さいピッチのド
ットを形成することもできる。このように、本発明によ
れば、ドットのピッチが例えば0.06mm等の高解像
度のプリンタが構成される。
【0062】また、本発明の第2の超音波プリンタは、
インクに関する量を測定して、その測定されたインクに
関する量に応じて超音波振動子を駆動するものであるた
め、インクに関する量の変動により印字が乱れることが
防止され、安定した印字が可能となる。また、本発明の
第3の超音波プリンタは、インクに関する第1の量を測
定して、その測定された第1の量に応じてインクに関す
る第2の量を制御するようにしたものであるため、イン
クに関する量の変動が防止され、安定した印字が可能と
なる。
インクに関する量を測定して、その測定されたインクに
関する量に応じて超音波振動子を駆動するものであるた
め、インクに関する量の変動により印字が乱れることが
防止され、安定した印字が可能となる。また、本発明の
第3の超音波プリンタは、インクに関する第1の量を測
定して、その測定された第1の量に応じてインクに関す
る第2の量を制御するようにしたものであるため、イン
クに関する量の変動が防止され、安定した印字が可能と
なる。
【0063】さらに、本発明の第4の超音波プリンタ
は、インクに関する量を測定し、その測定された量が所
定範囲内にあるか否かを判定し、所定範囲から外れた場
合にメッセージを出力するものであるため、不安定な状
態のまま印字が行われることが防止される。また、本発
明の第5の超音波プリンタは、インクに関する量を測定
し、その測定された量が所定範囲内にあるか否かを判定
し、所定範囲から外れた場合にインク溜り内のインクを
変換するものであるため、不安定な状態のまま印字が行
われることが防止される。
は、インクに関する量を測定し、その測定された量が所
定範囲内にあるか否かを判定し、所定範囲から外れた場
合にメッセージを出力するものであるため、不安定な状
態のまま印字が行われることが防止される。また、本発
明の第5の超音波プリンタは、インクに関する量を測定
し、その測定された量が所定範囲内にあるか否かを判定
し、所定範囲から外れた場合にインク溜り内のインクを
変換するものであるため、不安定な状態のまま印字が行
われることが防止される。
【0064】さらに、本発明の第6の超音波プリンタ
は、インク溜りの清掃を行う清掃機構を備えたため、安
定した印字が可能となる。また、本発明の第7の超音波
プリンタは、複数の超音波振動子に戻ってきた超音波を
受信してその受信信号に基づいてインクに関する量を求
めるものであるため、そのインクに関する量を測定する
センサを別個に備える必要がなく、装置機構が簡単とな
り、コストの低減化、装置の信頼性向上が図られる。
は、インク溜りの清掃を行う清掃機構を備えたため、安
定した印字が可能となる。また、本発明の第7の超音波
プリンタは、複数の超音波振動子に戻ってきた超音波を
受信してその受信信号に基づいてインクに関する量を求
めるものであるため、そのインクに関する量を測定する
センサを別個に備える必要がなく、装置機構が簡単とな
り、コストの低減化、装置の信頼性向上が図られる。
【0065】本発明の第8の超音波プリンタは、印字に
先立って、互いに異なる条件の下で超音波振動子を駆動
して各駆動時の受信信号を測定し、印字の際の条件を選
択するようにしたものであるため、印字毎の変動要因が
補償され、安定した印字が可能となる。本発明の第9の
超音波プリンタは、上述の(29)のドット調節機構を
備えたものであるため、ドット寸法の調節が可能とな
る。
先立って、互いに異なる条件の下で超音波振動子を駆動
して各駆動時の受信信号を測定し、印字の際の条件を選
択するようにしたものであるため、印字毎の変動要因が
補償され、安定した印字が可能となる。本発明の第9の
超音波プリンタは、上述の(29)のドット調節機構を
備えたものであるため、ドット寸法の調節が可能とな
る。
【0066】本発明の第10の超音波プリンタは、シャ
ッタを備えたものであるため、インクの乾燥が防止され
安定した印字が可能となり、またシャッタを閉じた状態
で超音波振動子を駆動することにより、インク滴が放出
されて周囲が汚れてしまうことなく、強いパワーでイン
クの加温や清掃等を行うことができる。本発明の第11
の超音波プリンタは、上述の(37)の、超音波進行波
を放射するための制御回路を備えたものであるため、イ
ンク溜りからインクを抜き取った際インク溜りに残るイ
ンク滴もインク溜りから排出され、次回の印字の際に安
定した印字が可能となる。
ッタを備えたものであるため、インクの乾燥が防止され
安定した印字が可能となり、またシャッタを閉じた状態
で超音波振動子を駆動することにより、インク滴が放出
されて周囲が汚れてしまうことなく、強いパワーでイン
クの加温や清掃等を行うことができる。本発明の第11
の超音波プリンタは、上述の(37)の、超音波進行波
を放射するための制御回路を備えたものであるため、イ
ンク溜りからインクを抜き取った際インク溜りに残るイ
ンク滴もインク溜りから排出され、次回の印字の際に安
定した印字が可能となる。
【0067】本発明の第12の超音波プリンタは、上述
の(43)のフィルタを備えたものであるため記録媒体
から発生しインクに混入した例えば紙粉が除去され、イ
ンクが安定した状態に保たれ、安定した印字が可能とな
る。本発明の第13の超音波プリンタは、上述の(4
4)の、スリット状の第1の開口、幅広の空洞部、スリ
ット状の第2の開口を有するインク溜りを備えたもので
あるため、この超音波プリンタに外力が加わりインク溜
り内部のインクが跳ねても、その跳ねたインクは空洞部
に入り込み、したがって記録媒体等を汚してしまう可能
性が低減される。
の(43)のフィルタを備えたものであるため記録媒体
から発生しインクに混入した例えば紙粉が除去され、イ
ンクが安定した状態に保たれ、安定した印字が可能とな
る。本発明の第13の超音波プリンタは、上述の(4
4)の、スリット状の第1の開口、幅広の空洞部、スリ
ット状の第2の開口を有するインク溜りを備えたもので
あるため、この超音波プリンタに外力が加わりインク溜
り内部のインクが跳ねても、その跳ねたインクは空洞部
に入り込み、したがって記録媒体等を汚してしまう可能
性が低減される。
【0068】本発明の第14の超音波プリンタは、イン
ク溜りの長手方向の傾きを調整する傾き調整機構を備え
たものであるため、この超音波プリンタが例えば多少傾
いた台の上に置かれても傾きを調整することにより安定
した印字が可能となる。本発明の第15の超音波プリン
タは、許容限界を越える傾きが検出された場合に、イン
ク溜りからインクを抜き取り印字を行わないようにした
ものであり、これにより不安定な印字が行われることが
防止される。
ク溜りの長手方向の傾きを調整する傾き調整機構を備え
たものであるため、この超音波プリンタが例えば多少傾
いた台の上に置かれても傾きを調整することにより安定
した印字が可能となる。本発明の第15の超音波プリン
タは、許容限界を越える傾きが検出された場合に、イン
ク溜りからインクを抜き取り印字を行わないようにした
ものであり、これにより不安定な印字が行われることが
防止される。
【0069】本発明の第16の超音波プリンタは、イン
クの通過経路の途中にインクを加温する加温器を備えた
ものであるため、インクをインク溜りに供給する途中で
インクが加温され、印字開始までの時間が短縮される。
クの通過経路の途中にインクを加温する加温器を備えた
ものであるため、インクをインク溜りに供給する途中で
インクが加温され、印字開始までの時間が短縮される。
【0070】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本発明の超音波プリンタの一実施例の、一部を断
面に示す斜視図である。この超音波プリンタ100は、
例えばパーソナルコンピュータ40と接続され、そのパ
ーソナルコンピュータ40から印字や図形記録のための
情報(以下、「記録情報」と称する)が送信され、超音
波プリンタ100に入力される。
1は、本発明の超音波プリンタの一実施例の、一部を断
面に示す斜視図である。この超音波プリンタ100は、
例えばパーソナルコンピュータ40と接続され、そのパ
ーソナルコンピュータ40から印字や図形記録のための
情報(以下、「記録情報」と称する)が送信され、超音
波プリンタ100に入力される。
【0071】この超音波プリンタ100の上面後部には
給紙穴102が設けられており、その給紙穴102から
記録用紙50が挿入される。内部に挿入された記録用紙
50は、ローラ104に挟持されそのローラ104に駆
動されて前方に搬送され、その搬送の途中で記録ヘッド
200の上部を通過する。その記録用紙50には、その
記録ヘッド200の上部を通過する隙に、パーソナルコ
ンピュータ40から送られてきた記録情報に基づく記録
が行なわれ、その後、その記録用紙50は、前面に設け
られた排紙穴106から排出される。
給紙穴102が設けられており、その給紙穴102から
記録用紙50が挿入される。内部に挿入された記録用紙
50は、ローラ104に挟持されそのローラ104に駆
動されて前方に搬送され、その搬送の途中で記録ヘッド
200の上部を通過する。その記録用紙50には、その
記録ヘッド200の上部を通過する隙に、パーソナルコ
ンピュータ40から送られてきた記録情報に基づく記録
が行なわれ、その後、その記録用紙50は、前面に設け
られた排紙穴106から排出される。
【0072】尚、図1は記録用紙50が搬送される例で
あるが、記録用紙50と記録ヘッド200が相対的に移
動されればよく、したがって記録ヘッド200が移動し
てもよい。図2は、記録ヘッド200の拡大斜視図であ
る。音響媒体210の下面には、多数の超音波振動子6
0が、所定の配列方向(図2に示すx方向)に短冊状に
多数配列されて固着されている。またその音響媒体21
0の上面には、その上面が配列方向(x方向)と直交す
るy方向に曲率を有する半円筒状の凹部からなる音響シ
リシドリカルレンズ220が形成されている。音響媒体
210は、その内部を伝搬する超音波の音速がインク内
部を伝搬する超音波の音速よりも速い材質で形成されて
おり、したがって音響シリシドリカルレンズ220は音
響媒体210内を伝搬してきた超音波をy方向に収束さ
せる作用を有している。
あるが、記録用紙50と記録ヘッド200が相対的に移
動されればよく、したがって記録ヘッド200が移動し
てもよい。図2は、記録ヘッド200の拡大斜視図であ
る。音響媒体210の下面には、多数の超音波振動子6
0が、所定の配列方向(図2に示すx方向)に短冊状に
多数配列されて固着されている。またその音響媒体21
0の上面には、その上面が配列方向(x方向)と直交す
るy方向に曲率を有する半円筒状の凹部からなる音響シ
リシドリカルレンズ220が形成されている。音響媒体
210は、その内部を伝搬する超音波の音速がインク内
部を伝搬する超音波の音速よりも速い材質で形成されて
おり、したがって音響シリシドリカルレンズ220は音
響媒体210内を伝搬してきた超音波をy方向に収束さ
せる作用を有している。
【0073】その半円筒状の凹部(音響シリシドリカル
レンズ220)の上部には、インク留め230が固定さ
れており、そのインク留め230の内部にインク240
が満たされている。このインク留め230の直ぐ上を記
録用紙50(図1参照)が通過する。ここでは、一例と
して、記録用紙50に、ドットサイズ0.06mm、ド
ットピッチ0.06mmの高解像度記録を行なうことを
想定し、超音波振動子60から放射される超音波の中心
周波数を50MHz、超音波振動子60の配列ピッチを
0.06mmとする。
レンズ220)の上部には、インク留め230が固定さ
れており、そのインク留め230の内部にインク240
が満たされている。このインク留め230の直ぐ上を記
録用紙50(図1参照)が通過する。ここでは、一例と
して、記録用紙50に、ドットサイズ0.06mm、ド
ットピッチ0.06mmの高解像度記録を行なうことを
想定し、超音波振動子60から放射される超音波の中心
周波数を50MHz、超音波振動子60の配列ピッチを
0.06mmとする。
【0074】またここでは記録幅を200mmとし、し
たがって、記録ヘッド200が固定されているものとす
ると、記録ヘッド200のx方向の長さは200mm、
配列された超音波振動子60の個数は3200個とな
る。また、1つのドットを形成するために駆動される超
音波振動子60の個数を16個、即ち駆動開口を1.0
0mmとする。
たがって、記録ヘッド200が固定されているものとす
ると、記録ヘッド200のx方向の長さは200mm、
配列された超音波振動子60の個数は3200個とな
る。また、1つのドットを形成するために駆動される超
音波振動子60の個数を16個、即ち駆動開口を1.0
0mmとする。
【0075】尚、図1は固定された記録ヘッド200を
備えた例であるが、記録ヘッド200を左右(x方向)
に移動させる移動機構を備え、その分短かい記録ヘッド
を備え、これにより超音波振動子60の個数を削減して
もよい。後述する原理により、16個の超音波振動子6
0から放射された超音波がインクの自由表面近傍にビー
ム幅0.03mmに収束し、これにより粒径0.03m
mのインク滴が放出される。この粒径0.03mmのイ
ンク滴が記録用紙50に付着することにより、上述のよ
うな0.06mmのドットサイズのドットが記録され
る。但し、16個の超音波振動子60から放射された超
音波のモデルを図に描くのは煩雑であるため、以下で
は、1つの収束超音波を形成するにあたり、例えば4個
あるいは6個等、比較的少ない数の超音波振動子60か
ら超音波が放射されたものとして、図示及び説明が行な
われる場合がある。
備えた例であるが、記録ヘッド200を左右(x方向)
に移動させる移動機構を備え、その分短かい記録ヘッド
を備え、これにより超音波振動子60の個数を削減して
もよい。後述する原理により、16個の超音波振動子6
0から放射された超音波がインクの自由表面近傍にビー
ム幅0.03mmに収束し、これにより粒径0.03m
mのインク滴が放出される。この粒径0.03mmのイ
ンク滴が記録用紙50に付着することにより、上述のよ
うな0.06mmのドットサイズのドットが記録され
る。但し、16個の超音波振動子60から放射された超
音波のモデルを図に描くのは煩雑であるため、以下で
は、1つの収束超音波を形成するにあたり、例えば4個
あるいは6個等、比較的少ない数の超音波振動子60か
ら超音波が放射されたものとして、図示及び説明が行な
われる場合がある。
【0076】図3は、インク溜り230を取り除いた記
録ヘッド200およびその記録ヘッド200に接続され
る回路を示した図である。記録ヘッド200を構成する
多数の超音波振動子60のそれぞれには、マトリックス
スイッチ300から延びるリード線301が接続されて
おり、マトリックススイッチ300の入力側のリード線
302は駆動回路400と接続されている。この駆動回
路400には、図1に示すパーソナルコンピュータ40
から入力された記録情報に基づいて生成した、超音波振
動子60を駆動するタイミングを表わすタイミング信号
が入力される。マトリックススイッチ300、駆動回路
400については後述する。
録ヘッド200およびその記録ヘッド200に接続され
る回路を示した図である。記録ヘッド200を構成する
多数の超音波振動子60のそれぞれには、マトリックス
スイッチ300から延びるリード線301が接続されて
おり、マトリックススイッチ300の入力側のリード線
302は駆動回路400と接続されている。この駆動回
路400には、図1に示すパーソナルコンピュータ40
から入力された記録情報に基づいて生成した、超音波振
動子60を駆動するタイミングを表わすタイミング信号
が入力される。マトリックススイッチ300、駆動回路
400については後述する。
【0077】1つの収束超音波を形成するために、図3
に示す多数の超音波振動子60のうちの例えば6個が駆
動され、それら6個の超音波振動子60のそれぞれから
超音波が放射される。それら放射された超音波は、y方
向に関しては音響シリシドリカルレンズ220により、
また、x方向に関しては以下に説明する原理により、イ
ンクの自由表面に対応する位置Pに、例えばスポット径
0.03mm等の小さなスポットに収束する。すると、
その小さなスポットに対応した粒径のインクが放出され
る図4は、x方向について超音波が収束する原理の説明
図であり、6個の超音波振動子60を駆動する駆動波
形、ないしそれらの超音波振動子60から放射された超
音波の波形を示している。
に示す多数の超音波振動子60のうちの例えば6個が駆
動され、それら6個の超音波振動子60のそれぞれから
超音波が放射される。それら放射された超音波は、y方
向に関しては音響シリシドリカルレンズ220により、
また、x方向に関しては以下に説明する原理により、イ
ンクの自由表面に対応する位置Pに、例えばスポット径
0.03mm等の小さなスポットに収束する。すると、
その小さなスポットに対応した粒径のインクが放出され
る図4は、x方向について超音波が収束する原理の説明
図であり、6個の超音波振動子60を駆動する駆動波
形、ないしそれらの超音波振動子60から放射された超
音波の波形を示している。
【0078】横軸は時間軸tを表わしており、6個の超
音波振動子60のうちの両端の超音波振動子60が先ず
最初に駆動が開始され、その後順次内側の超音波振動子
60が駆動される。するとこれらの超音波振動子60か
ら放射された超音波は、超音波平面波が音響レンズを経
由することにより形成された超音波球面波と同等であ
り、それらの超音波振動子60から放射された超音波は
所定点Pに収束する。ここでは、図4に示すように順次
位相のずれた駆動のパターンを、以下、「位相パター
ン」と称する。この位相パターンを変更することによ
り、駆動される6個の超音波振動子60の中央を通る垂
線上のみでなく、その垂線からx方向に外れた点にも、
それら6個の超音波振動子60から放射された超音波を
収束させることができる。
音波振動子60のうちの両端の超音波振動子60が先ず
最初に駆動が開始され、その後順次内側の超音波振動子
60が駆動される。するとこれらの超音波振動子60か
ら放射された超音波は、超音波平面波が音響レンズを経
由することにより形成された超音波球面波と同等であ
り、それらの超音波振動子60から放射された超音波は
所定点Pに収束する。ここでは、図4に示すように順次
位相のずれた駆動のパターンを、以下、「位相パター
ン」と称する。この位相パターンを変更することによ
り、駆動される6個の超音波振動子60の中央を通る垂
線上のみでなく、その垂線からx方向に外れた点にも、
それら6個の超音波振動子60から放射された超音波を
収束させることができる。
【0079】図5は、図3に示す駆動回路400および
その駆動回路400に接続される制御回路の回路ブロッ
ク図である。尚ここでは簡単のため、図3に示すマトリ
ックススイッチ300は取り除き、駆動回路400から
直接各超音波振動子60が駆動されるように図示されて
いる。また、以下では、多数の超音波振動子60を互い
に区別する必要があるときは、超音波振動子60 1,
60 2,…,60n,…のように記載し、またこれと
同様に駆動回路400のうち、各超音波振動子60
1,60 2,…60 n,…を駆動する駆動回路をそ
れぞれ駆動回路400 1,400 2,…,400
nのように記載する。後述する他の回路ブロックや部材
等についても同様とする。
その駆動回路400に接続される制御回路の回路ブロッ
ク図である。尚ここでは簡単のため、図3に示すマトリ
ックススイッチ300は取り除き、駆動回路400から
直接各超音波振動子60が駆動されるように図示されて
いる。また、以下では、多数の超音波振動子60を互い
に区別する必要があるときは、超音波振動子60 1,
60 2,…,60n,…のように記載し、またこれと
同様に駆動回路400のうち、各超音波振動子60
1,60 2,…60 n,…を駆動する駆動回路をそ
れぞれ駆動回路400 1,400 2,…,400
nのように記載する。後述する他の回路ブロックや部材
等についても同様とする。
【0080】制御回路500は、基準クロックCLKを
基準として動作する。超音波周波数を、前述したように
50MHzとすると、クロック周波数が約200MHz
の基準クロックCLKが必要となる。この制御回路50
0には多数のカウンタ540 1,540 2,540
3,…が備えられている。超音波の放射に先立ち、制
御回路500を構成する制御部510からカウンタセッ
ト回路520に各カウンタ540 1,540 2,5
40 3,…の各カウンタセット値が送られる。カウン
タセット回路520では、送られてきた各カウンタセッ
ト値を、対応するカウンタ540 1,540 2,54
0 3,…にセットする。その後超音波の放射を開始す
る直前の所定のタイミングにおいて、駆動タイミング発
生回路530が、制御部510の指令を受けて、各カウ
ンタ540 1,540 2,540 3,…に向けて
基準クロックCLKの計数の開始を指示するカウントイ
ネーブル信号を送る。するとその瞬間から各カウンタ5
40 1,540 2,540 3,…において基準ク
ロックCLKの計数が開始され、それらの各計数値が各
カウントセット値に達した各タイミングで、各カウンタ
540 1,540 2,540 3,…から各タイミ
ング信号が送出され、各駆動回路400 1,400
2,400 3,…に入力される。各駆動回路400
1,400 2,400 3,…では、各タイミング信
号が入力された各タイミングで各超音波振動子60
1,60 2,60 3,…を駆動するための各駆動信
号が生成されて出力され、これにより各超音波振動子6
0 1,60 2,60 3,…から所定の位相パター
ンをもった超音波が放射される。
基準として動作する。超音波周波数を、前述したように
50MHzとすると、クロック周波数が約200MHz
の基準クロックCLKが必要となる。この制御回路50
0には多数のカウンタ540 1,540 2,540
3,…が備えられている。超音波の放射に先立ち、制
御回路500を構成する制御部510からカウンタセッ
ト回路520に各カウンタ540 1,540 2,5
40 3,…の各カウンタセット値が送られる。カウン
タセット回路520では、送られてきた各カウンタセッ
ト値を、対応するカウンタ540 1,540 2,54
0 3,…にセットする。その後超音波の放射を開始す
る直前の所定のタイミングにおいて、駆動タイミング発
生回路530が、制御部510の指令を受けて、各カウ
ンタ540 1,540 2,540 3,…に向けて
基準クロックCLKの計数の開始を指示するカウントイ
ネーブル信号を送る。するとその瞬間から各カウンタ5
40 1,540 2,540 3,…において基準ク
ロックCLKの計数が開始され、それらの各計数値が各
カウントセット値に達した各タイミングで、各カウンタ
540 1,540 2,540 3,…から各タイミ
ング信号が送出され、各駆動回路400 1,400
2,400 3,…に入力される。各駆動回路400
1,400 2,400 3,…では、各タイミング信
号が入力された各タイミングで各超音波振動子60
1,60 2,60 3,…を駆動するための各駆動信
号が生成されて出力され、これにより各超音波振動子6
0 1,60 2,60 3,…から所定の位相パター
ンをもった超音波が放射される。
【0081】図6は、タイミング信号と駆動信号との関
係を示した信号波形図であり、横軸は時間軸tを表わし
ている。各駆動回路400 1,400 2,400
3,…に、それぞれ図6に示すようにタイミングの異な
るタイミング信号a 1,a 2,a 3,…が入力さ
れ、各駆動回路400 1,400 2,400 3,
…では、それらの各タイミング信号a 1,a 2,a
3,…を受けて位相の異なる駆動信号b 1,b
2,b 3,…が生成される。したがって各タイミング
信号が生成されるタイミング、即ち各カウンタ540
1,540 2,540 3,…にセットされるカウン
タセット値を調整することにより、例えば図4に例示さ
れるような位相パターンの超音波が放射され、それらの
超音波が所定点に収束する。
係を示した信号波形図であり、横軸は時間軸tを表わし
ている。各駆動回路400 1,400 2,400
3,…に、それぞれ図6に示すようにタイミングの異な
るタイミング信号a 1,a 2,a 3,…が入力さ
れ、各駆動回路400 1,400 2,400 3,
…では、それらの各タイミング信号a 1,a 2,a
3,…を受けて位相の異なる駆動信号b 1,b
2,b 3,…が生成される。したがって各タイミング
信号が生成されるタイミング、即ち各カウンタ540
1,540 2,540 3,…にセットされるカウン
タセット値を調整することにより、例えば図4に例示さ
れるような位相パターンの超音波が放射され、それらの
超音波が所定点に収束する。
【0082】図5に示す制御回路500は、上記のよう
に、その制御回路500に、基準クロックCLKのクロ
ックパルス数を計数する複数のカウンタ400 1,4
00 2,400 3,…を備え、カウンタ400 1,
400 2,400 3,…の各計数値が各所定のカウ
ンタセット値に達した各タイミングで、各超音波振動子
60 1,60 2,60 3,…の駆動を指示する各
タイミング信号を各駆動回路400 1,400 2,
400 3,…に送信する構成を備えたものであり、位
相パターンを形成するためにアナログの遅延線を用いた
場合と比べ、ディジタル処理化されているため制御が楽
になりまたコストの低減化にもつながる。
に、その制御回路500に、基準クロックCLKのクロ
ックパルス数を計数する複数のカウンタ400 1,4
00 2,400 3,…を備え、カウンタ400 1,
400 2,400 3,…の各計数値が各所定のカウ
ンタセット値に達した各タイミングで、各超音波振動子
60 1,60 2,60 3,…の駆動を指示する各
タイミング信号を各駆動回路400 1,400 2,
400 3,…に送信する構成を備えたものであり、位
相パターンを形成するためにアナログの遅延線を用いた
場合と比べ、ディジタル処理化されているため制御が楽
になりまたコストの低減化にもつながる。
【0083】図7は、図3に示すマトリックススイッチ
300の構成を示す図である。ここでは、1つの収束超
音波を形成するために4個の超音波振動子60を駆動す
るように構成した場合のマトリックススイッチの例であ
る。このマトリックススイッチ300は、4つの入力端
子a1,a2,a3,a4と4つの出力端子b1,b
2,b3,b4を有し、これらの入出力を任意に接続す
ることのできるマトリックススイッチ310と、各超音
波振動子60 1,60 2,60 3,…にそれぞれ
対応して備えられた接点320から構成されており、図
示のように、マトリックススイッチ310の各接点b
1,b2,b3,b4には、それぞれ、3つ置きに互い
に接続された接点320 1,320 5,320
9,…;320 2,320 6,…;320 3,3
20 7,…;320 4,320 8,…が接続され
ている。
300の構成を示す図である。ここでは、1つの収束超
音波を形成するために4個の超音波振動子60を駆動す
るように構成した場合のマトリックススイッチの例であ
る。このマトリックススイッチ300は、4つの入力端
子a1,a2,a3,a4と4つの出力端子b1,b
2,b3,b4を有し、これらの入出力を任意に接続す
ることのできるマトリックススイッチ310と、各超音
波振動子60 1,60 2,60 3,…にそれぞれ
対応して備えられた接点320から構成されており、図
示のように、マトリックススイッチ310の各接点b
1,b2,b3,b4には、それぞれ、3つ置きに互い
に接続された接点320 1,320 5,320
9,…;320 2,320 6,…;320 3,3
20 7,…;320 4,320 8,…が接続され
ている。
【0084】図8は、マトリックススイッチ300の切
換えによる収束超音波の移動を示した図である。図7に
示すマトリックススイッチ310の4つの各入力端子a
1,a2,a3,a4をそれぞれ4つの各出力端子b
1,b2,b3,b4に接続し、かつ接点320のうち
4つの接点320 1,320 2,320 3,32
0 4のみを導通させた状態で、入力端子a1,a2,
a3,a4から所定の位相パターンの駆動信号を入力す
る。すると各入力端子a1,a2,a3,a4から入力
された各駆動信号がそれぞれ各超音波振動子60 1,
60 2,60 3,604に印加され、これら4つの
超音波振動子60 1,60 2,60 3,60 4か
ら超音波が放射される。これら4つの超音波振動子60
1,60 2,60 3,60 4から放射された超
音波は、図8に示すように、音響媒体210の内部およ
びインク240の内部を進み、インク240の自由表面
近傍に収束し、その収束点からインク滴240aが放出
される。
換えによる収束超音波の移動を示した図である。図7に
示すマトリックススイッチ310の4つの各入力端子a
1,a2,a3,a4をそれぞれ4つの各出力端子b
1,b2,b3,b4に接続し、かつ接点320のうち
4つの接点320 1,320 2,320 3,32
0 4のみを導通させた状態で、入力端子a1,a2,
a3,a4から所定の位相パターンの駆動信号を入力す
る。すると各入力端子a1,a2,a3,a4から入力
された各駆動信号がそれぞれ各超音波振動子60 1,
60 2,60 3,604に印加され、これら4つの
超音波振動子60 1,60 2,60 3,60 4か
ら超音波が放射される。これら4つの超音波振動子60
1,60 2,60 3,60 4から放射された超
音波は、図8に示すように、音響媒体210の内部およ
びインク240の内部を進み、インク240の自由表面
近傍に収束し、その収束点からインク滴240aが放出
される。
【0085】次に、マトリックススイッチ310の接続
を、各入力端子a1,a2,a3,a4がそれぞれ各出
力端子b2,b3,b4,b1に接続されるように切り
換えるとともに、接点320 1を切断し、それに代え
て接点320 5を接続する。その状態で入力端子a
1,a2,a3,a4から、例えばここでは前回と同じ
位相パターンの駆動信号が入力されると、今度は超音波
振動子60 2,60 3,60 4,60 5が駆動さ
れ、それらの超音波振動子60 2,60 3,60
4,60 5から放射された超音波が、図8に破線で示
すように、前回の収束点から超音波振動子60の配列ピ
ッチ1つ分だけずれた位置に収束し、インク滴240b
を放出させる。
を、各入力端子a1,a2,a3,a4がそれぞれ各出
力端子b2,b3,b4,b1に接続されるように切り
換えるとともに、接点320 1を切断し、それに代え
て接点320 5を接続する。その状態で入力端子a
1,a2,a3,a4から、例えばここでは前回と同じ
位相パターンの駆動信号が入力されると、今度は超音波
振動子60 2,60 3,60 4,60 5が駆動さ
れ、それらの超音波振動子60 2,60 3,60
4,60 5から放射された超音波が、図8に破線で示
すように、前回の収束点から超音波振動子60の配列ピ
ッチ1つ分だけずれた位置に収束し、インク滴240b
を放出させる。
【0086】以上のようにしてマトリックススイッチ3
10と接点320を順次切り換えながら駆動信号を送り
込むことにより1行分のドットが記録される。マトリッ
クススイッチ300を図7に示すように構成すると、前
述したように、3200個の超音波振動子60を備え、
かつ1つの収束超音波を形成するにあたり16個の超音
波振動子60を駆動する場合、16個の入力端子、出力
端子を有するマトリックススイッチと3200個の接点
で構成され、十分に実現可能なレベルである。
10と接点320を順次切り換えながら駆動信号を送り
込むことにより1行分のドットが記録される。マトリッ
クススイッチ300を図7に示すように構成すると、前
述したように、3200個の超音波振動子60を備え、
かつ1つの収束超音波を形成するにあたり16個の超音
波振動子60を駆動する場合、16個の入力端子、出力
端子を有するマトリックススイッチと3200個の接点
で構成され、十分に実現可能なレベルである。
【0087】図9は、記録ヘッド(インク溜りを除く)
の他の例を示す斜視図である。この記録ヘッド200
は、超音波振動子60と音響レンズ220の部分を除
き、音響媒体210の周囲が、音波吸収体250で覆わ
れている。このように音波吸収体250で覆い、超音波
振動子60から放射された超音波のうち収束超音波の成
形に寄与しない成分を吸収することにより、ノイズとし
ての超音波が低減され、例えば音響媒体210内に超音
波の定在波が形成されこれが放射されてインクが放出さ
れ無用のドットが形成されてしまうようなことが防止さ
れる。
の他の例を示す斜視図である。この記録ヘッド200
は、超音波振動子60と音響レンズ220の部分を除
き、音響媒体210の周囲が、音波吸収体250で覆わ
れている。このように音波吸収体250で覆い、超音波
振動子60から放射された超音波のうち収束超音波の成
形に寄与しない成分を吸収することにより、ノイズとし
ての超音波が低減され、例えば音響媒体210内に超音
波の定在波が形成されこれが放射されてインクが放出さ
れ無用のドットが形成されてしまうようなことが防止さ
れる。
【0088】図10は、記録ヘッド(インク溜りを除
く)のもう1つの例を示す斜視図(A)、およびその記
録ヘッドに搭載された回路のブロック図(B)である。
この記録ヘッド200の音響媒体210の下面には、超
音波振動子60のほか、図3に示すマトリックススイッ
チ300(図7に示すマトリックススイッチ310と接
点320)および駆動回路400が固定されている。こ
のように超音波振動子60に接続される配線本数の多い
回路部分を超音波振動子60の近傍に配置することによ
り、多数本の配線を長く引きのばすことが防止され、ノ
イズ防止、コスト低減に役立つ。
く)のもう1つの例を示す斜視図(A)、およびその記
録ヘッドに搭載された回路のブロック図(B)である。
この記録ヘッド200の音響媒体210の下面には、超
音波振動子60のほか、図3に示すマトリックススイッ
チ300(図7に示すマトリックススイッチ310と接
点320)および駆動回路400が固定されている。こ
のように超音波振動子60に接続される配線本数の多い
回路部分を超音波振動子60の近傍に配置することによ
り、多数本の配線を長く引きのばすことが防止され、ノ
イズ防止、コスト低減に役立つ。
【0089】次に、超音波振動子60の配列方向(x方
向)と直交するy方向について超音波を収束させる、前
述した音響レンズ220(例えば図3参照)に代えて、
もしくはその音響レンズ220とともに用いることので
きる収束手段について説明する。図11は、記録ヘッド
(インク溜りを除く)の例を示す斜視図である。
向)と直交するy方向について超音波を収束させる、前
述した音響レンズ220(例えば図3参照)に代えて、
もしくはその音響レンズ220とともに用いることので
きる収束手段について説明する。図11は、記録ヘッド
(インク溜りを除く)の例を示す斜視図である。
【0090】この記録ヘッドには超音波をy方向に収束
させる音響ホーン260が備えられており、その音響ホ
ーン260の下面に多数の超音波振動子60が配列され
ている。超音波振動子60から放射された超音波は、音
響ホーンの内部を進む間にy方向に収束される。図12
は、記録ヘッド(インク溜りを除く)のさらに異なる例
を示す斜視図である。
させる音響ホーン260が備えられており、その音響ホ
ーン260の下面に多数の超音波振動子60が配列され
ている。超音波振動子60から放射された超音波は、音
響ホーンの内部を進む間にy方向に収束される。図12
は、記録ヘッド(インク溜りを除く)のさらに異なる例
を示す斜視図である。
【0091】この図に示す記録ヘッドには、背面支持体
270の上部に、超音波放射面がy方向にわん曲した超
音波振動子60′が固定されている。このわん曲した超
音波振動子60′から超音波が放射されると、そのわん
曲面自身がレンズの作用をなし、その放射された超音波
がy方向に収束する。図13は、記録ヘッド(インク溜
りを除く)のもう1つの例を示した斜視図である。
270の上部に、超音波放射面がy方向にわん曲した超
音波振動子60′が固定されている。このわん曲した超
音波振動子60′から超音波が放射されると、そのわん
曲面自身がレンズの作用をなし、その放射された超音波
がy方向に収束する。図13は、記録ヘッド(インク溜
りを除く)のもう1つの例を示した斜視図である。
【0092】この図に示す記録ヘッドの音響媒体210
の裏面には超音波振動子60が配列され、表面には、音
響フレネルレンズ280が形成されている。この音響フ
レネルレンズ280は、音響媒体210として例えばガ
ラス等を用いた場合には、そのガラス表面を図示の形状
となるようにエッチングすることにより、形成すること
ができる。
の裏面には超音波振動子60が配列され、表面には、音
響フレネルレンズ280が形成されている。この音響フ
レネルレンズ280は、音響媒体210として例えばガ
ラス等を用いた場合には、そのガラス表面を図示の形状
となるようにエッチングすることにより、形成すること
ができる。
【0093】図14は、音響フレネルレンズの原理の説
明図である。図14(A)に示すように、所定の収束点
Pを中心として、音響フレネルレンズの基板282の表
面と交差するように、超音波の波長λの1/2の間隔の
半径を有する円弧をy方向に描く。基板282の表面
を、互いに隣接した円弧に挟まれる領域に分け、図14
(A)に示す、1つおきの領域Bはそのままとし、他の
1つおきの領域Aを、超音波の位相を反転させる厚さだ
けエッチングする。こうすることにより、この音響フレ
ネルレンズからは図4(B)示すような位相の反転した
超音波が放射され、それらの超音波が干渉し合い、その
結果それらの超音波が収束点Pに収束する。上記各例に
示すように、超音波をy方向に収束させる収束手段とし
て種々のものが考えられ、それらの収束手段の中から適
切なものが選択されあるいは組合せて使用される。さら
に、これまで述べてきたように、配列された複数の超音
波振動子を用いてx方向に収束が行なわれるが、これを
y方向にも適用してもよい。即ち、超音波振動子60を
x方向のみでなくy方向にも複数個配列し、それらy方
向に配列された超音波振動子60の駆動信号の位相を制
御することにより、y方向にも超音波を収束することが
できる。
明図である。図14(A)に示すように、所定の収束点
Pを中心として、音響フレネルレンズの基板282の表
面と交差するように、超音波の波長λの1/2の間隔の
半径を有する円弧をy方向に描く。基板282の表面
を、互いに隣接した円弧に挟まれる領域に分け、図14
(A)に示す、1つおきの領域Bはそのままとし、他の
1つおきの領域Aを、超音波の位相を反転させる厚さだ
けエッチングする。こうすることにより、この音響フレ
ネルレンズからは図4(B)示すような位相の反転した
超音波が放射され、それらの超音波が干渉し合い、その
結果それらの超音波が収束点Pに収束する。上記各例に
示すように、超音波をy方向に収束させる収束手段とし
て種々のものが考えられ、それらの収束手段の中から適
切なものが選択されあるいは組合せて使用される。さら
に、これまで述べてきたように、配列された複数の超音
波振動子を用いてx方向に収束が行なわれるが、これを
y方向にも適用してもよい。即ち、超音波振動子60を
x方向のみでなくy方向にも複数個配列し、それらy方
向に配列された超音波振動子60の駆動信号の位相を制
御することにより、y方向にも超音波を収束することが
できる。
【0094】次に同時に複数の収束超音波を形成するた
めの手法について説明する。図15は、同時に複数の収
束超音波を形成する手法の一例を示す模式図である。こ
の例では4個の超音波振動子60により1つの収束超音
波が形成され、インクを放出する一回のサイクルで、超
音波振動子60が4個ずつの群に分割されてなる各群毎
に1つずつ収束超音波が形成される。これにより、(超
音波振動子60の全数/4)個のドットが1回のサイク
ルで形成される。
めの手法について説明する。図15は、同時に複数の収
束超音波を形成する手法の一例を示す模式図である。こ
の例では4個の超音波振動子60により1つの収束超音
波が形成され、インクを放出する一回のサイクルで、超
音波振動子60が4個ずつの群に分割されてなる各群毎
に1つずつ収束超音波が形成される。これにより、(超
音波振動子60の全数/4)個のドットが1回のサイク
ルで形成される。
【0095】このように、インクを放出する一回のサイ
クルで、多数配列された超音波振動子60のうちの少な
くとも一部の複数の超音波振動子がさらに、それぞれ複
数の超音波振動子を含むとともに双方に跨る超音波振動
子を含まない複数の群に分割されてなる各群毎に各収束
超音波を生成することにより、記録時間の短縮化を図る
ことができる。
クルで、多数配列された超音波振動子60のうちの少な
くとも一部の複数の超音波振動子がさらに、それぞれ複
数の超音波振動子を含むとともに双方に跨る超音波振動
子を含まない複数の群に分割されてなる各群毎に各収束
超音波を生成することにより、記録時間の短縮化を図る
ことができる。
【0096】図16は、同時に複数の収束超音波を形成
する手法の他の例を示す模式図である。ここでは、4つ
の超音波振動子60 1,60 2,60 3,60
4から放射された超音波により収束点P1 が形成され、
1つずれた4つの超音波振動子60 2,60 3,6
0 4,60 5により収束点P2 が形成される。その
とき、超音波振動子60 1は収束点P1 の形成にのみ
寄与しているため、この超音波振動子60 1には収束
点P1 を形成するための駆動信号が印加され、中央の3
つの超音波振動子60 2,60 3,60 4は収束
点P1 と収束点P 2 との双方の形成に寄与しているた
め、それらの超音波振動子60 2,603,60 4
にはそれぞれ収束点P1 ,P2 を形成するための駆動信
号が互いに加算されて印加され、超音波振動子60 5
は収束点P2 の形成にのみ寄与しているため、その超音
波振動子60 5には収束点P2 を形成するための駆動
信号が印加される。こうすることにより、2つの収束点
P1 ,P2 が同時に形成される。
する手法の他の例を示す模式図である。ここでは、4つ
の超音波振動子60 1,60 2,60 3,60
4から放射された超音波により収束点P1 が形成され、
1つずれた4つの超音波振動子60 2,60 3,6
0 4,60 5により収束点P2 が形成される。その
とき、超音波振動子60 1は収束点P1 の形成にのみ
寄与しているため、この超音波振動子60 1には収束
点P1 を形成するための駆動信号が印加され、中央の3
つの超音波振動子60 2,60 3,60 4は収束
点P1 と収束点P 2 との双方の形成に寄与しているた
め、それらの超音波振動子60 2,603,60 4
にはそれぞれ収束点P1 ,P2 を形成するための駆動信
号が互いに加算されて印加され、超音波振動子60 5
は収束点P2 の形成にのみ寄与しているため、その超音
波振動子60 5には収束点P2 を形成するための駆動
信号が印加される。こうすることにより、2つの収束点
P1 ,P2 が同時に形成される。
【0097】このように、インクを放出する一回のサイ
クルで、多数配列された超音波振動子のうちの少なくと
も一部の複数の超音波振動子(図6に示す例えば5つの
超音波振動子60 1,60 2,60 3,60
4,60 5)がさらに、それぞれ複数の超音波振動子
を含むとともにこれら複数の超音波振動子のうちの一部
の超音波振動子(中央の3つの超音波振動子60 2,
60 3,60 4)を双方に含むように複数の群(超
音波振動子60 1,60 2,60 3,60 4から
なる群と、超音波振動子60 2,60 3,60
4,60 5からなる群)に分割されてなる各群毎に各
収束超音波が生成されるように制御してもよく、この場
合も記録時間の短縮化が図られる。
クルで、多数配列された超音波振動子のうちの少なくと
も一部の複数の超音波振動子(図6に示す例えば5つの
超音波振動子60 1,60 2,60 3,60
4,60 5)がさらに、それぞれ複数の超音波振動子
を含むとともにこれら複数の超音波振動子のうちの一部
の超音波振動子(中央の3つの超音波振動子60 2,
60 3,60 4)を双方に含むように複数の群(超
音波振動子60 1,60 2,60 3,60 4から
なる群と、超音波振動子60 2,60 3,60
4,60 5からなる群)に分割されてなる各群毎に各
収束超音波が生成されるように制御してもよく、この場
合も記録時間の短縮化が図られる。
【0098】図17は、図16に示すように複数の収束
点を同時に形成するように構成したときの駆動回路40
0(図5参照)の例である。この駆動回路400は、高
電圧インパルス発生回路410とフィルタ回路420か
ら構成されている。高電圧インパルス発生回路410
は、駆動タイミング発生回路600から出力されたタイ
ミング信号を高電圧インパルスに変換する回路である。
ただし、高電圧インパルス発生回路410 3に示すよ
うに、連続した複数(この例では2つ)のタイミング信
号が入力されるとそれらのタイミング信号の個数分に見
合った電圧(この例では他の高電圧インパルス発生回路
4101,410 2,410 4,410 5の出力
インパルスの2倍の電圧)の高電圧インパルスが発生す
る。尚、例えばタイミング信号の個数分に見合った電圧
を発生させることが困難な場合は、エネルギー的に等価
となるように、例えば2倍のパルス幅をもつ高電圧イン
パルスを発生させてもよい。高電圧インパルス発生回路
410 2,410 4には、時間的に互いに離れた2
つのタイミングパルス信号が入力され、それぞれのタイ
ミング信号が入力された時点で各タイミング信号に対応
する高電圧インパルスが生成されている。
点を同時に形成するように構成したときの駆動回路40
0(図5参照)の例である。この駆動回路400は、高
電圧インパルス発生回路410とフィルタ回路420か
ら構成されている。高電圧インパルス発生回路410
は、駆動タイミング発生回路600から出力されたタイ
ミング信号を高電圧インパルスに変換する回路である。
ただし、高電圧インパルス発生回路410 3に示すよ
うに、連続した複数(この例では2つ)のタイミング信
号が入力されるとそれらのタイミング信号の個数分に見
合った電圧(この例では他の高電圧インパルス発生回路
4101,410 2,410 4,410 5の出力
インパルスの2倍の電圧)の高電圧インパルスが発生す
る。尚、例えばタイミング信号の個数分に見合った電圧
を発生させることが困難な場合は、エネルギー的に等価
となるように、例えば2倍のパルス幅をもつ高電圧イン
パルスを発生させてもよい。高電圧インパルス発生回路
410 2,410 4には、時間的に互いに離れた2
つのタイミングパルス信号が入力され、それぞれのタイ
ミング信号が入力された時点で各タイミング信号に対応
する高電圧インパルスが生成されている。
【0099】フィルタ回路420は、インダクタンス
L,キャパシタンスC,およびレジスタンスRを組合せ
て構成した受動型フィルタ回路であり、超音波の周波数
に共振点を有している。このため、高電圧インパルス発
生回路410から出力された高電圧インパルスがフィル
タ420に入力されると、インクの放出に必要な継続時
間をもった数波〜数十波の、超音波の周波数と同一周波
数の駆動信号が生成される。
L,キャパシタンスC,およびレジスタンスRを組合せ
て構成した受動型フィルタ回路であり、超音波の周波数
に共振点を有している。このため、高電圧インパルス発
生回路410から出力された高電圧インパルスがフィル
タ420に入力されると、インクの放出に必要な継続時
間をもった数波〜数十波の、超音波の周波数と同一周波
数の駆動信号が生成される。
【0100】したがって駆動タイミング発生回路600
から各高電圧インパルス発生回路410 1,410
2,410 3,410 4,410 5に向けて、図
16に示す2つの収束点P1 ,P2 の形成に対応した各
タイミングで各タイミング信号を送出すると、フィルタ
回路420では2つの収束点P1 ,P2 の形成にそれぞ
れ対応する駆動信号が混合されて生成され、この図17
に示す方式によれば、複数のドットを記録するための複
数のタイミング信号を駆動回路400へ供給するだけで
よく、駆動信号の重ね合わせはフィルタ回路420内で
自動的に行なわれる。
から各高電圧インパルス発生回路410 1,410
2,410 3,410 4,410 5に向けて、図
16に示す2つの収束点P1 ,P2 の形成に対応した各
タイミングで各タイミング信号を送出すると、フィルタ
回路420では2つの収束点P1 ,P2 の形成にそれぞ
れ対応する駆動信号が混合されて生成され、この図17
に示す方式によれば、複数のドットを記録するための複
数のタイミング信号を駆動回路400へ供給するだけで
よく、駆動信号の重ね合わせはフィルタ回路420内で
自動的に行なわれる。
【0101】ここで、図16,図17では、2つの収束
点P1 ,P2 を形成する場合について説明したが、これ
を拡張することにより、インクを放出する一回のサイク
ルで、超音波振動子60が配列されたx方向(図16参
照)全幅にわたる一行分の記録を行なうこともでき、そ
れにより記録速度が大幅に向上する。これまでの例で
は、主として、超音波振動子60の配列ピッチと記録用
紙50(図1参照)に記録されるドットのピッチとが等
しい場合について説明してきたが、本発明によればその
ような制約は不要である。
点P1 ,P2 を形成する場合について説明したが、これ
を拡張することにより、インクを放出する一回のサイク
ルで、超音波振動子60が配列されたx方向(図16参
照)全幅にわたる一行分の記録を行なうこともでき、そ
れにより記録速度が大幅に向上する。これまでの例で
は、主として、超音波振動子60の配列ピッチと記録用
紙50(図1参照)に記録されるドットのピッチとが等
しい場合について説明してきたが、本発明によればその
ような制約は不要である。
【0102】図18は、記録用紙50に記録されるドッ
トのピットを変更する手法の一例を説明するための模式
図である。図18(A)に示す4つの超音波振動子60
1,60 2,60 3,60 4に、図18(B)に
示すようなx方向に対称な位相パターンの駆動信号を印
加するとそれら4つの超音波振動子60 1,60
2,60 3,60 4から放射された超音波は収束点
P1 に収束し、図18(C)に示すような、x方向に傾
いた位相パターンの駆動信号を印加するとそれら4つの
超音波振動子60 1,60 2,60 3,60 4か
ら放射された超音波はその位相パターンの傾き方に応じ
た、例えば収束点P2 に収束する。
トのピットを変更する手法の一例を説明するための模式
図である。図18(A)に示す4つの超音波振動子60
1,60 2,60 3,60 4に、図18(B)に
示すようなx方向に対称な位相パターンの駆動信号を印
加するとそれら4つの超音波振動子60 1,60
2,60 3,60 4から放射された超音波は収束点
P1 に収束し、図18(C)に示すような、x方向に傾
いた位相パターンの駆動信号を印加するとそれら4つの
超音波振動子60 1,60 2,60 3,60 4か
ら放射された超音波はその位相パターンの傾き方に応じ
た、例えば収束点P2 に収束する。
【0103】このように、駆動信号の位相パターンを変
更することにより、超音波振動子60の配列ピッチより
も小さいピッチのドットを形成することができる。こう
することにより、超音波振動子60を広いピッチで配列
することができ、超音波振動子60の個数が少なくて済
み、コストを低減化することができる。また、上記のよ
うに位相パターンを変更する方式を採用すると、超音波
振動子60の配列ピッチに捉われることなくピッチを定
めることができるため、ドットピッチを可変に構成し、
例えば写真を記録する場合のように高密度の記録を必要
とする場合は細かいピッチ、大きな字など低密度でよい
場合は粗いピッチで記録してもよい。
更することにより、超音波振動子60の配列ピッチより
も小さいピッチのドットを形成することができる。こう
することにより、超音波振動子60を広いピッチで配列
することができ、超音波振動子60の個数が少なくて済
み、コストを低減化することができる。また、上記のよ
うに位相パターンを変更する方式を採用すると、超音波
振動子60の配列ピッチに捉われることなくピッチを定
めることができるため、ドットピッチを可変に構成し、
例えば写真を記録する場合のように高密度の記録を必要
とする場合は細かいピッチ、大きな字など低密度でよい
場合は粗いピッチで記録してもよい。
【0104】ここで、記録用紙50(図1参照)に記録
する際のドットピッチを変更したときは、それに伴って
ドットのサイズも変更することが好ましい。本発明で
は、このドットサイズの変更も容易である。ドットサイ
ズは収束点における超音波のスポットサイズに依存する
ため、ドットサイズを変更するには収束点における超音
波のスポットサイズを変更すればよい。例えばドットサ
イズを小さくするには、駆動周波数を上げることによ
り、さらに高周波の超音波を放射するか、あるいは、1
つの収束超音波の形成のために駆動される超音波振動子
60の個数を増やせばよい。例えば、超音波の周波数が
50MHz、1つの収束超音波の形成のために駆動され
る超音波振動子の個数が16個のときのドットサイズが
0.06mmであったとすると、超音波の周波数を10
0MHzとするか、あるいは、1つの収束超音波の形成
のために駆動される超音波振動子の数を32個とするこ
とにより、ドットサイズを0.03mmとすることがで
きる。
する際のドットピッチを変更したときは、それに伴って
ドットのサイズも変更することが好ましい。本発明で
は、このドットサイズの変更も容易である。ドットサイ
ズは収束点における超音波のスポットサイズに依存する
ため、ドットサイズを変更するには収束点における超音
波のスポットサイズを変更すればよい。例えばドットサ
イズを小さくするには、駆動周波数を上げることによ
り、さらに高周波の超音波を放射するか、あるいは、1
つの収束超音波の形成のために駆動される超音波振動子
60の個数を増やせばよい。例えば、超音波の周波数が
50MHz、1つの収束超音波の形成のために駆動され
る超音波振動子の個数が16個のときのドットサイズが
0.06mmであったとすると、超音波の周波数を10
0MHzとするか、あるいは、1つの収束超音波の形成
のために駆動される超音波振動子の数を32個とするこ
とにより、ドットサイズを0.03mmとすることがで
きる。
【0105】図19は、超音波振動子の配列ピッチより
も細かなピッチのドットを形成するもう1つの手法を説
明するための模式図である。ここでは、1つの収束超音
波の形成に用いる超音波振動子の個数が変更される。こ
の図19に示す例では、収束点P1 の形成のために
(a)に示す4つの超音波振動子60 1,60 2,
60 3,60 4が用いられ、その隣りの収束点P2
の形成のために(b)に示す5つの超音波振動子60
1,60 2,60 3,60 4,60 5が用いら
れ、その隣りの収束点P3 の形成のために(c)に示す
4つの超音波振動子60 2,60 3,60 4,6
0 5が用いられ、その隣りの収束点P4 の形成のため
に(d)に示す5つの超音波振動子60 2,60
3,60 4,60 5,60 6が用いられる。以下
同様である。この場合において、4個の超音波振動子を
駆動する場合と5個の超音波振動子60を駆動する場合
とでは、必要に応じ、駆動信号のパワーや位相パターン
の切換えが行なわれる。
も細かなピッチのドットを形成するもう1つの手法を説
明するための模式図である。ここでは、1つの収束超音
波の形成に用いる超音波振動子の個数が変更される。こ
の図19に示す例では、収束点P1 の形成のために
(a)に示す4つの超音波振動子60 1,60 2,
60 3,60 4が用いられ、その隣りの収束点P2
の形成のために(b)に示す5つの超音波振動子60
1,60 2,60 3,60 4,60 5が用いら
れ、その隣りの収束点P3 の形成のために(c)に示す
4つの超音波振動子60 2,60 3,60 4,6
0 5が用いられ、その隣りの収束点P4 の形成のため
に(d)に示す5つの超音波振動子60 2,60
3,60 4,60 5,60 6が用いられる。以下
同様である。この場合において、4個の超音波振動子を
駆動する場合と5個の超音波振動子60を駆動する場合
とでは、必要に応じ、駆動信号のパワーや位相パターン
の切換えが行なわれる。
【0106】このように、x方向に互いに隣接する2つ
のドットのうちの一方のドットおよび他方のドットの形
成にあたり、それぞれ偶数個および奇数個の超音波振動
子60を駆動することにより、超音波振動子の配列ピッ
チの1/2のピッチを有するドットが形成される。図2
0は、以上に説明した、ドットサイズとドットピッチを
可変としたことによる効果の例を示すために、斜めに記
録した太線を示した図(A)および(A)に示す円Dの
内部を示す部分拡大図(B)である。
のドットのうちの一方のドットおよび他方のドットの形
成にあたり、それぞれ偶数個および奇数個の超音波振動
子60を駆動することにより、超音波振動子の配列ピッ
チの1/2のピッチを有するドットが形成される。図2
0は、以上に説明した、ドットサイズとドットピッチを
可変としたことによる効果の例を示すために、斜めに記
録した太線を示した図(A)および(A)に示す円Dの
内部を示す部分拡大図(B)である。
【0107】このように斜め太線を記録した場合、サイ
ズの大きなドットP1 のみでは斜めの線がぎざぎざに見
えるという問題がある。そこで、サイズの大きなドット
P1の中間にサイズの小さなドットP2 を記録すると、
この斜めの線が極めてなめらかに見える。以上の各実施
例に示すように、本発明の超音波プリンタは、大きなフ
レキシブリティを有し、具体的に種々に構成することが
できるものである。
ズの大きなドットP1 のみでは斜めの線がぎざぎざに見
えるという問題がある。そこで、サイズの大きなドット
P1の中間にサイズの小さなドットP2 を記録すると、
この斜めの線が極めてなめらかに見える。以上の各実施
例に示すように、本発明の超音波プリンタは、大きなフ
レキシブリティを有し、具体的に種々に構成することが
できるものである。
【0108】図21は、本発明の超音波プリンタのもう
1つの実施例の模式図である。この超音波プリンタ70
0には、ホッパ701が備えられている。ホッパ701
にセットされた記録用紙702はピックアップローラ7
03により、1枚ずつ装置内部に搬入される。装置内部
に搬入された記録用紙702は、紙送りモータ709に
よって駆動される用紙送りローラ704によって記録ヘ
ッド710の上部まで搬送され、所望の位置まで搬送さ
れてきたときに記録ヘッド710からインク滴が放出さ
れ、記録用紙702に印字される。印字された記録用紙
702は、さらに搬送され、スタッカ705にスタック
される。
1つの実施例の模式図である。この超音波プリンタ70
0には、ホッパ701が備えられている。ホッパ701
にセットされた記録用紙702はピックアップローラ7
03により、1枚ずつ装置内部に搬入される。装置内部
に搬入された記録用紙702は、紙送りモータ709に
よって駆動される用紙送りローラ704によって記録ヘ
ッド710の上部まで搬送され、所望の位置まで搬送さ
れてきたときに記録ヘッド710からインク滴が放出さ
れ、記録用紙702に印字される。印字された記録用紙
702は、さらに搬送され、スタッカ705にスタック
される。
【0109】また、この超音波プリンタ700には、電
源706、超音波の送受信等を担うメインボード70
7、駆動回路708等が備えられている。図22は、記
録ヘッドの拡大斜視図である。この図22は、記録ヘッ
ド710を下方斜めから見て描いた図である。音響媒体
711の下面711aには、多数の超音波振動子720
が、所定の配列方向(図22に示すx方向)に短冊状に
多数配列されて固着されている。またその音響媒体71
1の上面には、その上面が配列方向(x方向)と直交す
るy方向に曲率を有する半円筒状の凹部からなる音響シ
リンドリカルレンズ712が形成されており、音響媒体
711の上に固着された部材713との間に、音響シリ
ンドリカルレンズ712を底面とする断円が扇形のイン
ク溜り730が形成されている。このインク溜り730
の上面にはスリット状のインク滴放出用開口731が形
成されている。
源706、超音波の送受信等を担うメインボード70
7、駆動回路708等が備えられている。図22は、記
録ヘッドの拡大斜視図である。この図22は、記録ヘッ
ド710を下方斜めから見て描いた図である。音響媒体
711の下面711aには、多数の超音波振動子720
が、所定の配列方向(図22に示すx方向)に短冊状に
多数配列されて固着されている。またその音響媒体71
1の上面には、その上面が配列方向(x方向)と直交す
るy方向に曲率を有する半円筒状の凹部からなる音響シ
リンドリカルレンズ712が形成されており、音響媒体
711の上に固着された部材713との間に、音響シリ
ンドリカルレンズ712を底面とする断円が扇形のイン
ク溜り730が形成されている。このインク溜り730
の上面にはスリット状のインク滴放出用開口731が形
成されている。
【0110】また、音響媒体711の底面711aに固
着された多数の超音波振動子720からは、1つおきに
交互に図22の左右にリード線721が延び、マルチプ
レクサ722、超音波送信用および超音波受信用の増幅
器723を介してコネクタ724に接続されている。コ
ネクタ724は、図21に示すメインボード707に接
続される。
着された多数の超音波振動子720からは、1つおきに
交互に図22の左右にリード線721が延び、マルチプ
レクサ722、超音波送信用および超音波受信用の増幅
器723を介してコネクタ724に接続されている。コ
ネクタ724は、図21に示すメインボード707に接
続される。
【0111】図23は、図21に示す超音波プリンタの
内部構成を示すブロック図である。信号電圧発振器74
1には、PLL VFO(Phase−locked−
loop Variable Frequency O
scillator)が用いられており、この信号電圧
発振器741は,常時、CPU740より指定された一
定の高周波数(約100MHz)で発信している。この
信号は位相遅延回路742を通り、位相が遅延した数種
類の信号に変換される。元の発振周波数からの位相進み
時間は t1 =−(√(d2 +(a・i)2 )−d)/c となる。ここでdはインク液面の高さ、aは超音波振動
子の配列のピッチ、cはインクを伝搬する超音波の音
速、iは0〜nまでの整数(nは同時に駆動される超音
波振動子の数/2)である。数種の位相遅延信号は、増
幅器743により増幅され、マルチプレクサ744に入
る。マルチプレクサ744は、CPU740よりインク
の放出を所望する位置を表すデータを取り込み、該位置
の超音波振動子には位相進み時間がt0.の信号を、その
隣の超音波振動子にはt1 の信号を、更にはこの超音波
振動子からi番目に離れている超音波振動子にはti の
信号を印加する。これらの信号により励振された超音波
振動子はその振動を音響媒体711を経由してインクに
伝播する。これらの振動は用紙の送り方向(y方向)に
は全くの平行波であるが、音響媒体711上面のシリン
ドリカルな音響レンズ712の形状により屈折して、イ
ンク液面に焦点を結ぶ。また、記録用紙の送り方向に直
交する方向(x方向)に関してはインクの放出を所望す
る位置から離れた位置での振動ほど、位相が進んでお
り、インクの放出を所望する位置の直下での振動がイン
ク液面に到達すると同時に同じ位相で周辺の進んだ位相
の振動がインク液面に到達し、焦点を結ぶ。よって、紙
送り方向(y方向)とそれに直角な方向(x方向)との
双方について2次元的に焦点を結ぶことになる。その焦
点には超音波の位相が同位相で収束し、高いエネルギー
密度をもっており、この焦点よりインク液面が隆起し、
ついにはインク滴がインク液面より記録用紙に放出さ
れ、印字される。
内部構成を示すブロック図である。信号電圧発振器74
1には、PLL VFO(Phase−locked−
loop Variable Frequency O
scillator)が用いられており、この信号電圧
発振器741は,常時、CPU740より指定された一
定の高周波数(約100MHz)で発信している。この
信号は位相遅延回路742を通り、位相が遅延した数種
類の信号に変換される。元の発振周波数からの位相進み
時間は t1 =−(√(d2 +(a・i)2 )−d)/c となる。ここでdはインク液面の高さ、aは超音波振動
子の配列のピッチ、cはインクを伝搬する超音波の音
速、iは0〜nまでの整数(nは同時に駆動される超音
波振動子の数/2)である。数種の位相遅延信号は、増
幅器743により増幅され、マルチプレクサ744に入
る。マルチプレクサ744は、CPU740よりインク
の放出を所望する位置を表すデータを取り込み、該位置
の超音波振動子には位相進み時間がt0.の信号を、その
隣の超音波振動子にはt1 の信号を、更にはこの超音波
振動子からi番目に離れている超音波振動子にはti の
信号を印加する。これらの信号により励振された超音波
振動子はその振動を音響媒体711を経由してインクに
伝播する。これらの振動は用紙の送り方向(y方向)に
は全くの平行波であるが、音響媒体711上面のシリン
ドリカルな音響レンズ712の形状により屈折して、イ
ンク液面に焦点を結ぶ。また、記録用紙の送り方向に直
交する方向(x方向)に関してはインクの放出を所望す
る位置から離れた位置での振動ほど、位相が進んでお
り、インクの放出を所望する位置の直下での振動がイン
ク液面に到達すると同時に同じ位相で周辺の進んだ位相
の振動がインク液面に到達し、焦点を結ぶ。よって、紙
送り方向(y方向)とそれに直角な方向(x方向)との
双方について2次元的に焦点を結ぶことになる。その焦
点には超音波の位相が同位相で収束し、高いエネルギー
密度をもっており、この焦点よりインク液面が隆起し、
ついにはインク滴がインク液面より記録用紙に放出さ
れ、印字される。
【0112】また、この超音波プリンタ700を構成す
る超音波振動子720には、マルチプレクサ745を経
由して、超音波振動子720に発生する受信信号を受信
して増幅する増幅器746が接続されている。受信時に
は、CPU740からの指令により、マルチプレクサ7
41で任意の超音波振動子の受信信号を選択し、増幅器
746に接続する。超音波振動子720の受信信号は、
発信側の増幅器743による発振信号と液面での反射波
による受信信号が重ねあった形になる。そこでゲイン調
節・波形変換回路747により発信信号と受信信号とを
分離し、受信信号のみの信号に変換する。発信信号信号
と受信信号との時間差Δtは、Δt=2d/cであり、
d=Δt・c/2より液面の高さを求めることができ
る。ここで、dはインク液面の高さ、cはインクの音速
である。時間・電圧変換回路748により、その時間差
Δtが電圧に変換されてCPU740に取り込まれる。
る超音波振動子720には、マルチプレクサ745を経
由して、超音波振動子720に発生する受信信号を受信
して増幅する増幅器746が接続されている。受信時に
は、CPU740からの指令により、マルチプレクサ7
41で任意の超音波振動子の受信信号を選択し、増幅器
746に接続する。超音波振動子720の受信信号は、
発信側の増幅器743による発振信号と液面での反射波
による受信信号が重ねあった形になる。そこでゲイン調
節・波形変換回路747により発信信号と受信信号とを
分離し、受信信号のみの信号に変換する。発信信号信号
と受信信号との時間差Δtは、Δt=2d/cであり、
d=Δt・c/2より液面の高さを求めることができ
る。ここで、dはインク液面の高さ、cはインクの音速
である。時間・電圧変換回路748により、その時間差
Δtが電圧に変換されてCPU740に取り込まれる。
【0113】図24は、液面高さを求めるための信号の
説明図である。(A),(B),(C),(D)は、そ
れぞれ、発信指令信号、発信増幅器743の出力、超音
波振動子720の信号、波形変換出力である。これらか
ら時間差Δtが求められる。図23に戻り、説明を続行
する。
説明図である。(A),(B),(C),(D)は、そ
れぞれ、発信指令信号、発信増幅器743の出力、超音
波振動子720の信号、波形変換出力である。これらか
ら時間差Δtが求められる。図23に戻り、説明を続行
する。
【0114】また、この超音波プリンタ700には、こ
の超音波プリンタ700の傾斜を検出する傾斜センサ7
51、インク溜り730(図22参照)の内部のインク
の液面の高さを検出する液面センサ、インク溜り730
の内部のインクの液温を検出する液温センサ753が備
えられており、CPU740によりモニタされる。ま
た、この超音波プリンタ700には、記録用紙を搬送す
る紙送りモータ709(図21参照)、シャッタ(後述
する)を駆動するシャッタ用ソレノイド754、インク
加温器755、インクポンプモータ756が備えられて
おり、これらには、CPU740の指令を受けたドライ
ブ回路760により、電源回路761の電力が供給され
駆動される。
の超音波プリンタ700の傾斜を検出する傾斜センサ7
51、インク溜り730(図22参照)の内部のインク
の液面の高さを検出する液面センサ、インク溜り730
の内部のインクの液温を検出する液温センサ753が備
えられており、CPU740によりモニタされる。ま
た、この超音波プリンタ700には、記録用紙を搬送す
る紙送りモータ709(図21参照)、シャッタ(後述
する)を駆動するシャッタ用ソレノイド754、インク
加温器755、インクポンプモータ756が備えられて
おり、これらには、CPU740の指令を受けたドライ
ブ回路760により、電源回路761の電力が供給され
駆動される。
【0115】さらに、この超音波プリンタ700には液
晶表示パネル762が備えられており、この液晶表示パ
ネルには、CPU740の指令を受けたドライブ回路7
63により、所定の表示が行なわれる。また、CPU7
40は、インターフェイス回路764を介して外部のホ
ストコンピュータ770と接続されており、ホストコン
ピュータ770からは、印字すべき情報がCPU740
に送信され、CPU740ではその情報を受けて記録用
紙に所定の印字が行なわれるように、超音波振動子等を
制御する。
晶表示パネル762が備えられており、この液晶表示パ
ネルには、CPU740の指令を受けたドライブ回路7
63により、所定の表示が行なわれる。また、CPU7
40は、インターフェイス回路764を介して外部のホ
ストコンピュータ770と接続されており、ホストコン
ピュータ770からは、印字すべき情報がCPU740
に送信され、CPU740ではその情報を受けて記録用
紙に所定の印字が行なわれるように、超音波振動子等を
制御する。
【0116】図25は、図21に示す超音波プリンタの
インクの供給機構の一例を示す模式図、図26は図25
のA−A断面図である。プリンタ装置700への電源投
入時には、インクはリザーバタンク780内にある。電
源が投入されると、ポンプ用モータ781が回転し、ポ
ンプ783がインクを吐きだす。ここではポンプ783
は一例として歯車ポンプを使用することとするが、その
他羽根ポンプやピストンポンプなどでも他の方式のポン
プでもよい。リザーバタンク780の内部のインクは、
フィルタ784Aを通りポンプ783Aに吸い込まれ、
インク供給口兼抜き取り口785から吐きだされる。イ
ンクはインク溜り730を満たすとオーバフロー用吸い
込み口788から溢れでてくる。溢れたインクはポンプ
783Bより吸い込まれ、フィルタ784Bを通してリ
ザーバタンク780に吐きだされる。このようにしてフ
ィルタ784A,784Bを経由してインクが循環する
ことによってインクに紙粉等の異物が混入しても濾過す
ることができ、またオーバフロー用吸い込み口786の
高さで液面を一定の高さに保つことができる。また、記
録ヘッド710には傾斜センサ788が組み込まれてお
り、記録ヘッド710を含むプリンタ本体の傾斜を検知
できるようになっている。傾斜センサ788としては、
従来から公知の、ポテンショメータ(可変抵抗器)の摺
動軸に振子を取り付けた構造のポテンショメータ式の傾
斜センサ、振子の振れ角に応じてブリッジ回路に流れる
電流を検知するトルクバランス式の傾斜センサ等を用い
ることができる。
インクの供給機構の一例を示す模式図、図26は図25
のA−A断面図である。プリンタ装置700への電源投
入時には、インクはリザーバタンク780内にある。電
源が投入されると、ポンプ用モータ781が回転し、ポ
ンプ783がインクを吐きだす。ここではポンプ783
は一例として歯車ポンプを使用することとするが、その
他羽根ポンプやピストンポンプなどでも他の方式のポン
プでもよい。リザーバタンク780の内部のインクは、
フィルタ784Aを通りポンプ783Aに吸い込まれ、
インク供給口兼抜き取り口785から吐きだされる。イ
ンクはインク溜り730を満たすとオーバフロー用吸い
込み口788から溢れでてくる。溢れたインクはポンプ
783Bより吸い込まれ、フィルタ784Bを通してリ
ザーバタンク780に吐きだされる。このようにしてフ
ィルタ784A,784Bを経由してインクが循環する
ことによってインクに紙粉等の異物が混入しても濾過す
ることができ、またオーバフロー用吸い込み口786の
高さで液面を一定の高さに保つことができる。また、記
録ヘッド710には傾斜センサ788が組み込まれてお
り、記録ヘッド710を含むプリンタ本体の傾斜を検知
できるようになっている。傾斜センサ788としては、
従来から公知の、ポテンショメータ(可変抵抗器)の摺
動軸に振子を取り付けた構造のポテンショメータ式の傾
斜センサ、振子の振れ角に応じてブリッジ回路に流れる
電流を検知するトルクバランス式の傾斜センサ等を用い
ることができる。
【0117】インクをリザーバタンク780からインク
溜り730に汲み上げる場合は、それに先立ち傾斜のチ
ェックを行う。その結果、予め設定された傾斜以上に傾
斜していた場合、液晶表示パネルに「プリンタが傾いて
います。」と警告メッセージを表示し、あるいはホスト
コンピュータにその旨を伝えるためインターフェイスを
経由して信号を送り、傾斜が正常になるまでインクの汲
み上げをしない。また、印字中には20msec.おき
に傾斜をチェックし、傾斜がある場合は印字を中断し
て、液晶表示パネルに「プリンタが傾いています。」と
警告メッセージを表示し、あるいはホストコンピュータ
にその旨を伝えるためインターフェイスを経由して信号
を送る。そして、インク溜り730からインクを抜き取
る際はモータ781が逆回転し、これによりインク溜り
730内のインクがインク供給口兼抜き取り口785か
ら抜き取られる。インク溜り730の、インク供給口兼
抜き取り口785の近傍の部分には、インクの抜き取り
が確実に行なわれるよう、傾斜部730aが備えられて
いる。インクをリザーバタンク780に直ちに戻し、プ
リンタ内部にインクが溢れ出るのを防止する。
溜り730に汲み上げる場合は、それに先立ち傾斜のチ
ェックを行う。その結果、予め設定された傾斜以上に傾
斜していた場合、液晶表示パネルに「プリンタが傾いて
います。」と警告メッセージを表示し、あるいはホスト
コンピュータにその旨を伝えるためインターフェイスを
経由して信号を送り、傾斜が正常になるまでインクの汲
み上げをしない。また、印字中には20msec.おき
に傾斜をチェックし、傾斜がある場合は印字を中断し
て、液晶表示パネルに「プリンタが傾いています。」と
警告メッセージを表示し、あるいはホストコンピュータ
にその旨を伝えるためインターフェイスを経由して信号
を送る。そして、インク溜り730からインクを抜き取
る際はモータ781が逆回転し、これによりインク溜り
730内のインクがインク供給口兼抜き取り口785か
ら抜き取られる。インク溜り730の、インク供給口兼
抜き取り口785の近傍の部分には、インクの抜き取り
が確実に行なわれるよう、傾斜部730aが備えられて
いる。インクをリザーバタンク780に直ちに戻し、プ
リンタ内部にインクが溢れ出るのを防止する。
【0118】インクの供給路には、インク供給口兼抜き
取り口785の近傍にインク加温器789及びその後方
に液温センサ790を配置している。インク溜り730
に供給されるインクはインク加温器789で所望の温度
に加温され、液温センサ790によりインク液温が適切
な温度で一定になるよう、インク加温器789での加温
を調整するフィードバックループが形成されている。温
度調整するのは、温度が変化するとインクの粘度が変化
し、安定した最適な条件で超音波振動子を駆動できない
からである。
取り口785の近傍にインク加温器789及びその後方
に液温センサ790を配置している。インク溜り730
に供給されるインクはインク加温器789で所望の温度
に加温され、液温センサ790によりインク液温が適切
な温度で一定になるよう、インク加温器789での加温
を調整するフィードバックループが形成されている。温
度調整するのは、温度が変化するとインクの粘度が変化
し、安定した最適な条件で超音波振動子を駆動できない
からである。
【0119】図27は通常の印字における、インクの表
面に超音波が収束するように位相調整された状態を表わ
した模式図、図28は、保温時における、均一な位相で
超音波振動子を駆動した状態を表わした模式図である。
図27に示す位相パターンで超音波振動子720を駆動
すると、インク液面の所定点に超音波エネルギーが集中
し、そのエネルギーは、インク液面791からインク滴
が放出されるしきい値レベルThを越える。すると、そ
の点からインク滴が放出され、図示しない記録用紙に印
字が行なわれる。
面に超音波が収束するように位相調整された状態を表わ
した模式図、図28は、保温時における、均一な位相で
超音波振動子を駆動した状態を表わした模式図である。
図27に示す位相パターンで超音波振動子720を駆動
すると、インク液面の所定点に超音波エネルギーが集中
し、そのエネルギーは、インク液面791からインク滴
が放出されるしきい値レベルThを越える。すると、そ
の点からインク滴が放出され、図示しない記録用紙に印
字が行なわれる。
【0120】これに対し、保温時には、図28に示すよ
うに、位相を揃えて液面のどの位置でも焦点を結ばない
ように励振する。焦点を結ばなければ、液面のどの位置
においても、エネルギー密度がインクを噴射するしきい
値レベルThを越えず、印字はされない。この時、後述
するシャッタは閉じておく。超音波振動子720により
印加された振動は、インク液面と音響媒体711との間
を多重反射し、次第に減衰していく。その減衰の過程で
振動エネルギーは最終的には熱エネルギーに変換され、
インクを保温する。このように超音波振動子720をイ
ンクの保温、加温手段として用いることができる。
うに、位相を揃えて液面のどの位置でも焦点を結ばない
ように励振する。焦点を結ばなければ、液面のどの位置
においても、エネルギー密度がインクを噴射するしきい
値レベルThを越えず、印字はされない。この時、後述
するシャッタは閉じておく。超音波振動子720により
印加された振動は、インク液面と音響媒体711との間
を多重反射し、次第に減衰していく。その減衰の過程で
振動エネルギーは最終的には熱エネルギーに変換され、
インクを保温する。このように超音波振動子720をイ
ンクの保温、加温手段として用いることができる。
【0121】図29は、図21に示す超音波プリンタ
の、インクの供給機構の他の例を示す模式図である。音
響レンズ712の焦点の高さに液面センサ800が取り
付けられている。記録ヘッド710のインク溜り730
にインクを供給するときは、図の矢印aの方向にインク
が移動するようポンプ801Aを回転させる。ポンプ8
01Aの作動とともにリザーバタンク780内のインク
はインク溜り730に吐きだされる。インク溜り730
にインクが溜まってくるとインク液面センサ800が液
面の上昇を感知し、ポンプ801Bを作動させる。ポン
プ801Bのインクの吐きだし量は、液面センサ800
の出力により、インク液面が音響レンズ712の焦点で
一定の高さで安定するようにフィードバックがかけられ
ている。
の、インクの供給機構の他の例を示す模式図である。音
響レンズ712の焦点の高さに液面センサ800が取り
付けられている。記録ヘッド710のインク溜り730
にインクを供給するときは、図の矢印aの方向にインク
が移動するようポンプ801Aを回転させる。ポンプ8
01Aの作動とともにリザーバタンク780内のインク
はインク溜り730に吐きだされる。インク溜り730
にインクが溜まってくるとインク液面センサ800が液
面の上昇を感知し、ポンプ801Bを作動させる。ポン
プ801Bのインクの吐きだし量は、液面センサ800
の出力により、インク液面が音響レンズ712の焦点で
一定の高さで安定するようにフィードバックがかけられ
ている。
【0122】また、液面センサ800は左右両端に2個
の取り付けられているので、両液面センサ800の出力
値の差をとることにより、記録ヘッド710の傾斜を観
測することができる。記録ヘッド720が傾いている
と、インク液面高さが音響レンズ713の焦点の高さか
らずれが生じ、液面で焦点ボケをおこすことになり、所
望のインク液の放出を行えないことがあり、またインク
が放出するスリット731からインクが漏れる恐れもあ
る。そのため、記録ヘッド710が傾いていると感知し
た場合、即刻印字を停止し、ポンプ801Aを停止し
て、ポンプ801Bにより、矢印B方向にインクを抜き
取る。記録ヘッド710の傾斜を計測するには、記録ヘ
ッド710自体の傾斜を測定できる傾斜センサ、液面セ
ンサとは別にを取り付けても良い。
の取り付けられているので、両液面センサ800の出力
値の差をとることにより、記録ヘッド710の傾斜を観
測することができる。記録ヘッド720が傾いている
と、インク液面高さが音響レンズ713の焦点の高さか
らずれが生じ、液面で焦点ボケをおこすことになり、所
望のインク液の放出を行えないことがあり、またインク
が放出するスリット731からインクが漏れる恐れもあ
る。そのため、記録ヘッド710が傾いていると感知し
た場合、即刻印字を停止し、ポンプ801Aを停止し
て、ポンプ801Bにより、矢印B方向にインクを抜き
取る。記録ヘッド710の傾斜を計測するには、記録ヘ
ッド710自体の傾斜を測定できる傾斜センサ、液面セ
ンサとは別にを取り付けても良い。
【0123】図29に示すように、インクの液面の高さ
測定のための液面センサ800を取り付け、インク液面
を一定に保つことが可能な構成にした場合、超音波振動
子から発振されインク液面で反射した超音波を受信する
ことにより前述したインク液面の高さとは別のパラメー
タを測定することが出来る。上記の一つとしては、発信
信号に対する受信信号の電圧を比較し、インク内を伝搬
する超音波の減衰率を求めることができる。減衰率を求
めるには、装置化する事前に正確に測定されたインクの
液面高さ、液温、粘度のもとで受信信号の電圧を測定す
る。そして、その電圧を適切に増幅し、A/D変換して
その値(以下、ノミナル減衰値という)をROMに記憶
されておく。実際にプリンタを動作させて測定する際に
は、受信信号を適切に増幅し、A/D変換した値を、R
OMに記憶されている値と比較する。そして、その減衰
の比、即ちノミナルの減衰率と実際に測定した減衰率と
の比に応じて、印字する時に記録ヘッドに投入するエネ
ルギーを加減する。エネルギーを加減する方法としては
(a)バースト波のバースト時間を長くする。(b)増
幅器による増幅率を上げるという方法がある。ところが
その減衰率が大きい場合、供給すべきエネルギーが駆動
回路の限界を越える場合があり、所望するタイミングで
インク滴が放出せず印字結果にドット抜けが生じる。そ
のような場合には原因としてインクの粘度が上がった
り、インク滴放出用スリットのインク滴が放出される周
辺に、乾燥したインクが、固着していることが考えられ
る。そのため、インクをインク溜めから一旦全て抜き取
り、新たにリザーバタンクからインクを供給し、インク
の総入れ替えを行う。その動作を行っている間は、印字
動作を行えないので、コントロールパネルのLCDに
「インク入れ替え中」と表示するか、コントロールパネ
ルがLEDタイプの場合には、「インク入れ替え中」の
アイテムの箇所のLEDを点灯させる。またその間中
は、印字データを受信出来ないので、ホストコンピュー
タにその旨を表す制御コードを送信する。インクを入れ
替えても、減衰率が回復しない場合には、リザーバタン
ク780内のインク自体が劣化していることが考えられ
るので、オペレータに対し、コントロールパネルに「リ
ザーバタンク内のインクを入れ替えて下さい。」と表示
するか、その旨をホストコンピュータに通知するようイ
ンターフェイスを経由してその旨送信する。
測定のための液面センサ800を取り付け、インク液面
を一定に保つことが可能な構成にした場合、超音波振動
子から発振されインク液面で反射した超音波を受信する
ことにより前述したインク液面の高さとは別のパラメー
タを測定することが出来る。上記の一つとしては、発信
信号に対する受信信号の電圧を比較し、インク内を伝搬
する超音波の減衰率を求めることができる。減衰率を求
めるには、装置化する事前に正確に測定されたインクの
液面高さ、液温、粘度のもとで受信信号の電圧を測定す
る。そして、その電圧を適切に増幅し、A/D変換して
その値(以下、ノミナル減衰値という)をROMに記憶
されておく。実際にプリンタを動作させて測定する際に
は、受信信号を適切に増幅し、A/D変換した値を、R
OMに記憶されている値と比較する。そして、その減衰
の比、即ちノミナルの減衰率と実際に測定した減衰率と
の比に応じて、印字する時に記録ヘッドに投入するエネ
ルギーを加減する。エネルギーを加減する方法としては
(a)バースト波のバースト時間を長くする。(b)増
幅器による増幅率を上げるという方法がある。ところが
その減衰率が大きい場合、供給すべきエネルギーが駆動
回路の限界を越える場合があり、所望するタイミングで
インク滴が放出せず印字結果にドット抜けが生じる。そ
のような場合には原因としてインクの粘度が上がった
り、インク滴放出用スリットのインク滴が放出される周
辺に、乾燥したインクが、固着していることが考えられ
る。そのため、インクをインク溜めから一旦全て抜き取
り、新たにリザーバタンクからインクを供給し、インク
の総入れ替えを行う。その動作を行っている間は、印字
動作を行えないので、コントロールパネルのLCDに
「インク入れ替え中」と表示するか、コントロールパネ
ルがLEDタイプの場合には、「インク入れ替え中」の
アイテムの箇所のLEDを点灯させる。またその間中
は、印字データを受信出来ないので、ホストコンピュー
タにその旨を表す制御コードを送信する。インクを入れ
替えても、減衰率が回復しない場合には、リザーバタン
ク780内のインク自体が劣化していることが考えられ
るので、オペレータに対し、コントロールパネルに「リ
ザーバタンク内のインクを入れ替えて下さい。」と表示
するか、その旨をホストコンピュータに通知するようイ
ンターフェイスを経由してその旨送信する。
【0124】図30は、位相パターンと焦点との対応を
示した模式図、図31は、最も効率の良い発信信号を選
択するシーケンスを示したフローチャートである。プリ
ンタは、印字データを受信すると、印字に先立って、異
なった焦点Fを数通り設定して、先ず第一の焦点で位相
が揃うよう、それぞれの超音波振動子に発信信号を一パ
ルス加える(図30(A)、および図31ステップ31
_1参照)。そしてその焦点Fの直下の超音波振動子を
受信素子として液面からの反射波を受信して増幅する
(図31ステップ31_2)。そしてその受信信号の振
幅最大値を記録する。同様に第二、第三の焦点で位相が
揃うよう発信信号を印加して受信し信号を得、振幅最大
値を記録する(図30(B),(C)および図31ステ
ップ31_3〜31_6)。そして、各受信信号の各最
大振幅のうちで最も大きい振幅が得られる発信側の発信
信号を選択し(ステップ31_7)、その発信信号と同
じ位相パターンで発信信号を印加し、インク滴を放出し
て印字データを印字する(ステップ31_8)。最大振
幅が得られるということは、インク液面で最も大きく反
射しているということであり、投入されているエネルギ
ーがインク液面において最大となっており、最も効率が
よい。
示した模式図、図31は、最も効率の良い発信信号を選
択するシーケンスを示したフローチャートである。プリ
ンタは、印字データを受信すると、印字に先立って、異
なった焦点Fを数通り設定して、先ず第一の焦点で位相
が揃うよう、それぞれの超音波振動子に発信信号を一パ
ルス加える(図30(A)、および図31ステップ31
_1参照)。そしてその焦点Fの直下の超音波振動子を
受信素子として液面からの反射波を受信して増幅する
(図31ステップ31_2)。そしてその受信信号の振
幅最大値を記録する。同様に第二、第三の焦点で位相が
揃うよう発信信号を印加して受信し信号を得、振幅最大
値を記録する(図30(B),(C)および図31ステ
ップ31_3〜31_6)。そして、各受信信号の各最
大振幅のうちで最も大きい振幅が得られる発信側の発信
信号を選択し(ステップ31_7)、その発信信号と同
じ位相パターンで発信信号を印加し、インク滴を放出し
て印字データを印字する(ステップ31_8)。最大振
幅が得られるということは、インク液面で最も大きく反
射しているということであり、投入されているエネルギ
ーがインク液面において最大となっており、最も効率が
よい。
【0125】図32は効率の最も良い発信周波数を選択
する実施例の説明図である。(a),(b),(c),
(d)は、それぞれ、発信制御信号、発信信号、受信制
御信号、受信信号を表わしている。数通りの周波数で超
音波振動子を駆動し、駆動電圧印加直後から受信し、そ
の振幅の最大値が最も大きくなる周波数fmax を選択す
る。以後、超音波振動子にはその周波数の駆動信号を印
加する。
する実施例の説明図である。(a),(b),(c),
(d)は、それぞれ、発信制御信号、発信信号、受信制
御信号、受信信号を表わしている。数通りの周波数で超
音波振動子を駆動し、駆動電圧印加直後から受信し、そ
の振幅の最大値が最も大きくなる周波数fmax を選択す
る。以後、超音波振動子にはその周波数の駆動信号を印
加する。
【0126】図33は超音波振動子720に進行波を印
加して、インク溜り730のインク滴を排出口に移動さ
せる例を示す模式図である。リニアアレイ状の超音波振
動子720において、ここでは4つ隣の超音波振動子ど
うしをグループ化する。各グループ1に交流信号を印加
しグループ2にはそれより波長×1/4だけ位相がずれ
た交流信号を印加する。さらに、グループ3には波長×
2/4、グループ4には波長×3/4だけ位相がずれた
交流信号を印加する。これにより、インク溜り730に
は超音波振動が進行波として伝達し、インク滴802は
進行波の方向に移動する。進行波の方向をインクの排出
口803の方向に一致させると、インク溜り730の内
部のインクを排出した後にインク溜り730の底部に残
ったインク滴802は残らず排出される。これによりイ
ンク溜り730のインクはきれいに抜き取られる。
加して、インク溜り730のインク滴を排出口に移動さ
せる例を示す模式図である。リニアアレイ状の超音波振
動子720において、ここでは4つ隣の超音波振動子ど
うしをグループ化する。各グループ1に交流信号を印加
しグループ2にはそれより波長×1/4だけ位相がずれ
た交流信号を印加する。さらに、グループ3には波長×
2/4、グループ4には波長×3/4だけ位相がずれた
交流信号を印加する。これにより、インク溜り730に
は超音波振動が進行波として伝達し、インク滴802は
進行波の方向に移動する。進行波の方向をインクの排出
口803の方向に一致させると、インク溜り730の内
部のインクを排出した後にインク溜り730の底部に残
ったインク滴802は残らず排出される。これによりイ
ンク溜り730のインクはきれいに抜き取られる。
【0127】図34は記録ヘッドの別の実施例の断面投
影図である。インク溜り730の上部のスリット状の第
1の開口805の上部には空洞部806が設けられ、そ
の空洞部806の上部には、スリット状の第2の開口8
07が設けられている。インク溜り730内のインク8
10の表面810aは、第1の開口805内に位置する
ように制御されている。仮に、プリンタ本体が衝撃を受
けた場合、インク液面810aが揺れてインク810が
第1の開口805から溢れ出て、空洞部806に入る。
しかし更にその上に第2の開口807部があるため、空
洞部806の容積より多い量のインクが溢れ出ない限り
は最上部の第2の開口807からはインクが溢れでるこ
とは無い。このため、プリンタの使用中に予期せず受け
た衝撃、例えばプリンタが載っている机が誤って蹴られ
た場合などでも、プリンタ内にインクが溢れだして印字
記録用紙が付着してしまうことが防止される。
影図である。インク溜り730の上部のスリット状の第
1の開口805の上部には空洞部806が設けられ、そ
の空洞部806の上部には、スリット状の第2の開口8
07が設けられている。インク溜り730内のインク8
10の表面810aは、第1の開口805内に位置する
ように制御されている。仮に、プリンタ本体が衝撃を受
けた場合、インク液面810aが揺れてインク810が
第1の開口805から溢れ出て、空洞部806に入る。
しかし更にその上に第2の開口807部があるため、空
洞部806の容積より多い量のインクが溢れ出ない限り
は最上部の第2の開口807からはインクが溢れでるこ
とは無い。このため、プリンタの使用中に予期せず受け
た衝撃、例えばプリンタが載っている机が誤って蹴られ
た場合などでも、プリンタ内にインクが溢れだして印字
記録用紙が付着してしまうことが防止される。
【0128】次に記録用紙の印字ドットの寸法、即ちイ
ンク滴の寸法を可変させる手法について説明する。イン
ク滴の粒径は、インク液面における、超音波のエネルギ
ー密度がしきい値を越える面積により決定される。通常
は、インク液面は焦点の高さに合わせられているので、
インク液面におけるエネルギー密度のしきい値を越える
面積は、最小が小さくなり、このとき最も小さな粒径の
インク滴が放出され、最も高解像度で鮮明な印字結果が
得られる。しかし、この場合、高解像度となる反面、印
字データをビットマップに展開するための時間が、解像
度の自乗に比例して増大するため、印字速度が遅くな
る。そのため、下書き等で鮮明でなくとも文字が読めれ
ばよいといった程度の画質しか望まない場合は、解像度
を落として、もっと印字結果早くを出力することが要求
される。そこで、インク滴の粒径を大きくし、ビットマ
ップ展開時間を圧縮して、印字の高速化を図ることが考
えられる。
ンク滴の寸法を可変させる手法について説明する。イン
ク滴の粒径は、インク液面における、超音波のエネルギ
ー密度がしきい値を越える面積により決定される。通常
は、インク液面は焦点の高さに合わせられているので、
インク液面におけるエネルギー密度のしきい値を越える
面積は、最小が小さくなり、このとき最も小さな粒径の
インク滴が放出され、最も高解像度で鮮明な印字結果が
得られる。しかし、この場合、高解像度となる反面、印
字データをビットマップに展開するための時間が、解像
度の自乗に比例して増大するため、印字速度が遅くな
る。そのため、下書き等で鮮明でなくとも文字が読めれ
ばよいといった程度の画質しか望まない場合は、解像度
を落として、もっと印字結果早くを出力することが要求
される。そこで、インク滴の粒径を大きくし、ビットマ
ップ展開時間を圧縮して、印字の高速化を図ることが考
えられる。
【0129】図35は、インク滴の粒径を可変する第1
の実施例の説明図である。通常、図35(A)に示すよ
うに焦点高さに合わせられているインク830の液面8
30aの高さを、図35(B)に示すように焦点Fの高
さより高く設定すると、液面830aでの超音波ビーム
径dが大きくなる。すると、そこから放出されるインク
滴はその径dを直径とする球形になるので、図35
(A)の場合のノミナルの粒径より大きな粒径のインク
滴を放出させることができる。
の実施例の説明図である。通常、図35(A)に示すよ
うに焦点高さに合わせられているインク830の液面8
30aの高さを、図35(B)に示すように焦点Fの高
さより高く設定すると、液面830aでの超音波ビーム
径dが大きくなる。すると、そこから放出されるインク
滴はその径dを直径とする球形になるので、図35
(A)の場合のノミナルの粒径より大きな粒径のインク
滴を放出させることができる。
【0130】図36は、インク滴の粒径を可変する第2
の実施例の説明図である。1個のインク滴が放出される
に要する駆動バースト時間をt0 としたとき、超音波振
動子に印加するバースト信号を、マージン分αを含め、
図36(A),(B),(C)に示すように、それぞ
れ、t1 =t0 +α、t2 =2t0 +α、t 3 =3t0
+αと変化させる。すると、記録用紙の同一点に向けイ
ンク滴がそれぞれ一滴、二滴、三滴放出され、記録用紙
に付着したインク滴はインク滴の個数に応じて広がり、
これにより記録用紙上のドット径を可変することが可能
となる。
の実施例の説明図である。1個のインク滴が放出される
に要する駆動バースト時間をt0 としたとき、超音波振
動子に印加するバースト信号を、マージン分αを含め、
図36(A),(B),(C)に示すように、それぞ
れ、t1 =t0 +α、t2 =2t0 +α、t 3 =3t0
+αと変化させる。すると、記録用紙の同一点に向けイ
ンク滴がそれぞれ一滴、二滴、三滴放出され、記録用紙
に付着したインク滴はインク滴の個数に応じて広がり、
これにより記録用紙上のドット径を可変することが可能
となる。
【0131】図37はフェイズドアレイ方式における、
インク滴の粒径を可変する実施例の説明図である。通常
は、図37(A)に示すように、1つのインク滴の放出
に寄与する各超音波振動子から放射された超音波が、イ
ンク液面830aに設定した焦点Fに同位相で到着する
ようなタイミングの位相パターンで各超音波振動子を駆
動する。インク滴の粒径dを大きくする場合には、図3
7(B)に示すように、その焦点Fをインク液面830
aよりも下に設定して超音波振動子720の駆動信号の
位相パターンをノミナルより大きくして駆動する。そう
すると、インク液面830aでは、焦点がボケてエネル
ギ密度のピークは低くなるが、その分インク滴が放出さ
れるしきい値レベルを越えるエネルギ密度の幅は増え
る。これにより、ノミナルより大きな粒径dのインク滴
を放出することができる。
インク滴の粒径を可変する実施例の説明図である。通常
は、図37(A)に示すように、1つのインク滴の放出
に寄与する各超音波振動子から放射された超音波が、イ
ンク液面830aに設定した焦点Fに同位相で到着する
ようなタイミングの位相パターンで各超音波振動子を駆
動する。インク滴の粒径dを大きくする場合には、図3
7(B)に示すように、その焦点Fをインク液面830
aよりも下に設定して超音波振動子720の駆動信号の
位相パターンをノミナルより大きくして駆動する。そう
すると、インク液面830aでは、焦点がボケてエネル
ギ密度のピークは低くなるが、その分インク滴が放出さ
れるしきい値レベルを越えるエネルギ密度の幅は増え
る。これにより、ノミナルより大きな粒径dのインク滴
を放出することができる。
【0132】なお、図35〜図37に示す方法でインク
滴の粒径を大きくした場合、ビーム径が広がった分だ
け、インクの放出点におけるエネルギ密度は減少するの
で、その分だけ駆動信号の電圧を高くするか、駆動信号
のバースト時間を長めにする。尚、上記実施例では、焦
点をインク液面より下に設定したが、焦点をインク液面
より上に設定しても同等の効果が得られるのは勿論であ
る。
滴の粒径を大きくした場合、ビーム径が広がった分だ
け、インクの放出点におけるエネルギ密度は減少するの
で、その分だけ駆動信号の電圧を高くするか、駆動信号
のバースト時間を長めにする。尚、上記実施例では、焦
点をインク液面より下に設定したが、焦点をインク液面
より上に設定しても同等の効果が得られるのは勿論であ
る。
【0133】図38は記録ヘッドのインク溜りの開口部
を開閉するシャッタの一例を示した斜視図、図39は、
図38に示すシャッタの平面図(A)、側面図(B)お
よび正面図(C)である。記録ヘッド710にはインク
を放出するためのスリット状の開口部731が設けられ
ている。このため、その開口部731からインクの揮発
成分が蒸発してしまったり、プリンタを揺らした時にイ
ンクが溢れてしまうことがある。そこで印字をしていな
いときには記録ヘッド710の上部に設けられたシャッ
タを移動させ、記録ヘッド710の開口部731を塞い
で、インクの乾燥やインクが溢れてしまうことを防止す
る。
を開閉するシャッタの一例を示した斜視図、図39は、
図38に示すシャッタの平面図(A)、側面図(B)お
よび正面図(C)である。記録ヘッド710にはインク
を放出するためのスリット状の開口部731が設けられ
ている。このため、その開口部731からインクの揮発
成分が蒸発してしまったり、プリンタを揺らした時にイ
ンクが溢れてしまうことがある。そこで印字をしていな
いときには記録ヘッド710の上部に設けられたシャッ
タを移動させ、記録ヘッド710の開口部731を塞い
で、インクの乾燥やインクが溢れてしまうことを防止す
る。
【0134】シャッタ840には、図示のように、リン
ク841とリンク842が回動自在に接続されている。
それぞれのリンク841,842は図示しないフレーム
に固定されたソレノイド843のプランジャ844に摺
動自在に接続されている。ソレノイド843には圧縮バ
ネ845が取り付けられており、励磁していないときに
は圧縮バネ845の付勢力により、シャッタ840は記
録ヘッド710の開口部731を塞いでいる。印字する
時には、ソレノイド843を励磁して、シャッタ840
を開ける。
ク841とリンク842が回動自在に接続されている。
それぞれのリンク841,842は図示しないフレーム
に固定されたソレノイド843のプランジャ844に摺
動自在に接続されている。ソレノイド843には圧縮バ
ネ845が取り付けられており、励磁していないときに
は圧縮バネ845の付勢力により、シャッタ840は記
録ヘッド710の開口部731を塞いでいる。印字する
時には、ソレノイド843を励磁して、シャッタ840
を開ける。
【0135】図40は、インク液面センサの一例、検出
回路、およびその特性を示した図である。インク液面8
30aに向けて反射型光センサ(フォトリフレクタ)8
51が配置されている。反射型光センサ851は発光素
子(LED)851aと受光素子(フォトトランジス
タ)851bから構成される。反射型光センサ851は
インク液面830aと平行に配置してもよいが、LED
851aが対象物に対して遠ざかるように傾けた方がS
/N比は大きくとれる。反射型光センサ851の出力
は、図40(B)に示すように、A/D変換器852に
てデジタル信号に変換されCPU740(図23参照)
に入力される。出力は図40(C)の通りであり、厳密
には直線ではないが、カーブの直線に近い範囲Dでセン
シングするようにする。インク液面830aで十分な反
射が得られない場合はインク液面に浮きを浮かべてもよ
い。
回路、およびその特性を示した図である。インク液面8
30aに向けて反射型光センサ(フォトリフレクタ)8
51が配置されている。反射型光センサ851は発光素
子(LED)851aと受光素子(フォトトランジス
タ)851bから構成される。反射型光センサ851は
インク液面830aと平行に配置してもよいが、LED
851aが対象物に対して遠ざかるように傾けた方がS
/N比は大きくとれる。反射型光センサ851の出力
は、図40(B)に示すように、A/D変換器852に
てデジタル信号に変換されCPU740(図23参照)
に入力される。出力は図40(C)の通りであり、厳密
には直線ではないが、カーブの直線に近い範囲Dでセン
シングするようにする。インク液面830aで十分な反
射が得られない場合はインク液面に浮きを浮かべてもよ
い。
【0136】図41は、インク液面センサの他の例の正
面図、側面図、およびその特性を表わした図である。反
射型光センサ853が、図41(A),(B)に示すの
ように、反射板854に対向して取り付けられている。
インク液面830aが十分低いときには、発光素子85
3aの光は反射板854にて反射して、図41(C)に
示すように100%の出力を得る。インク液面830a
が上昇すると、次第にセンサ853と反射板854の間
にインク液が入り、反射量が少なくなる。インク液面8
30aが完全に上がると出力は0%になる。
面図、側面図、およびその特性を表わした図である。反
射型光センサ853が、図41(A),(B)に示すの
ように、反射板854に対向して取り付けられている。
インク液面830aが十分低いときには、発光素子85
3aの光は反射板854にて反射して、図41(C)に
示すように100%の出力を得る。インク液面830a
が上昇すると、次第にセンサ853と反射板854の間
にインク液が入り、反射量が少なくなる。インク液面8
30aが完全に上がると出力は0%になる。
【0137】図42は、インク液面センサのもう1つの
例を示す斜視図、および拡大して示す正面図である。こ
のセンサ855は、対向して配置された発光素子855
aと受光素子855bからなり、それら発光素子855
aと受光素子855bの間をインクで覆ぐものである。
原理的には、図41の反射型センサの場合と同様であ
る。
例を示す斜視図、および拡大して示す正面図である。こ
のセンサ855は、対向して配置された発光素子855
aと受光素子855bからなり、それら発光素子855
aと受光素子855bの間をインクで覆ぐものである。
原理的には、図41の反射型センサの場合と同様であ
る。
【0138】図43は記録ヘッドの斜視図および側面図
である。記録ヘッド710の片側710bは、軸860
により、回動自在に軸支されており、もう片側710c
は上下方向に移動自在になっている。そして、この上下
方向に移動自在な側710cには部分ウォームギア86
1が固定されており、ウォームギア861はウォーム8
62と嵌合している。モータ863の軸にはこのウォー
ム862が固定されている。モータ863はステッピン
グモータでもDCモータなどでも良い。2つの液面セン
サ800により、記録ヘッド710の傾斜が検出される
と、モータ863の軸が回転して、部分ウォームギア8
61を上下に移動させて記録ヘッド710を平行に保
つ。本実施例ではウォーム862を用いたが、回転運動
を直線往復運動に変換する機構であれば、他の機構を用
いても良い。
である。記録ヘッド710の片側710bは、軸860
により、回動自在に軸支されており、もう片側710c
は上下方向に移動自在になっている。そして、この上下
方向に移動自在な側710cには部分ウォームギア86
1が固定されており、ウォームギア861はウォーム8
62と嵌合している。モータ863の軸にはこのウォー
ム862が固定されている。モータ863はステッピン
グモータでもDCモータなどでも良い。2つの液面セン
サ800により、記録ヘッド710の傾斜が検出される
と、モータ863の軸が回転して、部分ウォームギア8
61を上下に移動させて記録ヘッド710を平行に保
つ。本実施例ではウォーム862を用いたが、回転運動
を直線往復運動に変換する機構であれば、他の機構を用
いても良い。
【0139】図44は、図29に示すインク供給系の実
施例を想定したときのインクの液温制御のタイミングチ
ャートである。(a)〜(f)は、それぞれ、インク液
温、インク加温量、インク供給量、インク液面高さ、液
面センサ出力、インク排出量を表わしている。時刻t0
において装置電源を投入すると、インクの流路に配置さ
れたインクの加温器789でインクをフルパワーで加温
するとともにインクの供給ポンプ801Aを駆動し、空
の記録ヘッド110のインク溜り730にインクを送
る。温められたインクがインク溜り730に入るとイン
クの液温センサの出力は上昇する。インクの液温が液温
の目標値T0 を越えると、インクの供給ポンプ801A
の速度を上げインクの供給量を増やす。すると、インク
が加温器789を通過する時間が短くなり、インク溜り
730に供給されるインクの温度は下がる。液温が下が
ると再びインクの供給速度を下げ、供給されるインクの
液温を上げる。この制御を繰り返しインク溜り730に
インクが充満すると、液面センサ800の出力値が目標
値に近づいてくる。液位が目標値に達すると、インクの
加温量、供給量を下げ、インクの排出ポンプ801Bを
駆動する。インクの排出量は供給量と同じに設定してお
けば、液面は一定になる。それでも長い時間の後には液
位が目標値とずれてくるので、液面センサ800の出力
を基にインクの供給量か排出量をフィードバック制御す
る。また、インクの循環が進み、リザーバタンク780
内のインク温度も上昇し、加温の必要が無くなると、イ
ンクの加温を中止する。その後はインクの温度が下がる
と加温を行い、上がると加温を中止する制御を繰り返
す。
施例を想定したときのインクの液温制御のタイミングチ
ャートである。(a)〜(f)は、それぞれ、インク液
温、インク加温量、インク供給量、インク液面高さ、液
面センサ出力、インク排出量を表わしている。時刻t0
において装置電源を投入すると、インクの流路に配置さ
れたインクの加温器789でインクをフルパワーで加温
するとともにインクの供給ポンプ801Aを駆動し、空
の記録ヘッド110のインク溜り730にインクを送
る。温められたインクがインク溜り730に入るとイン
クの液温センサの出力は上昇する。インクの液温が液温
の目標値T0 を越えると、インクの供給ポンプ801A
の速度を上げインクの供給量を増やす。すると、インク
が加温器789を通過する時間が短くなり、インク溜り
730に供給されるインクの温度は下がる。液温が下が
ると再びインクの供給速度を下げ、供給されるインクの
液温を上げる。この制御を繰り返しインク溜り730に
インクが充満すると、液面センサ800の出力値が目標
値に近づいてくる。液位が目標値に達すると、インクの
加温量、供給量を下げ、インクの排出ポンプ801Bを
駆動する。インクの排出量は供給量と同じに設定してお
けば、液面は一定になる。それでも長い時間の後には液
位が目標値とずれてくるので、液面センサ800の出力
を基にインクの供給量か排出量をフィードバック制御す
る。また、インクの循環が進み、リザーバタンク780
内のインク温度も上昇し、加温の必要が無くなると、イ
ンクの加温を中止する。その後はインクの温度が下がる
と加温を行い、上がると加温を中止する制御を繰り返
す。
【0140】図45は、インク濃度検出の一例を示した
図である。インク830の中に透過型光センサ871を
浸し、透過した光量により、インクの濃度を測定する。
ある値以上の濃度になると、インクが乾燥し、粘度が上
昇して、印字に影響を与えることが懸念されるので、メ
ッセージをプリンタ装置のコントロールパネル、また
は、インタフェイスを通じて、ホストコンピュータに出
力する。
図である。インク830の中に透過型光センサ871を
浸し、透過した光量により、インクの濃度を測定する。
ある値以上の濃度になると、インクが乾燥し、粘度が上
昇して、印字に影響を与えることが懸念されるので、メ
ッセージをプリンタ装置のコントロールパネル、また
は、インタフェイスを通じて、ホストコンピュータに出
力する。
【0141】図46は、インク濃度検出の他の例を示し
た図である。インク830の中に反射型光センサ872
と反射板873を浸し、反射光量を測定し、その反射光
量からインク濃度を求める。その後の処理は図45の透
過型光センサの場合と同様である。図47は、インク濃
度検出のもう1つの例を示した図である。
た図である。インク830の中に反射型光センサ872
と反射板873を浸し、反射光量を測定し、その反射光
量からインク濃度を求める。その後の処理は図45の透
過型光センサの場合と同様である。図47は、インク濃
度検出のもう1つの例を示した図である。
【0142】インク830の液面830aよりも上部に
反射型光センサ872を設置し、インク830には浮き
874を浮かべる。この浮き874は、比重がインク8
30よりも若干小さい物質で形成されている。インクの
濃度が変化すると、浮き874の、インク液面830a
に対する上下位置が変化するため、その変化を反射型光
センサ872で検出する。
反射型光センサ872を設置し、インク830には浮き
874を浮かべる。この浮き874は、比重がインク8
30よりも若干小さい物質で形成されている。インクの
濃度が変化すると、浮き874の、インク液面830a
に対する上下位置が変化するため、その変化を反射型光
センサ872で検出する。
【0143】図48は、ワイパを備えた記録ヘッドの斜
視図、平面図、および側面図である。ここでは、図34
に示す形状の記録ヘッドが想定されている。この記録ヘ
ッド710には、ワイパ884が備えられており、この
ワイパ884は、プーリ883に懸張されたロープ88
2とテンションスプリング881を介してモータ880
と接続されている。このワイパ884は、印字の際は、
開口807の、印字領域から外れた隅に配置されてお
り、清掃の際はモータ880が回転してワイパ884が
図48(B)に示す矢印方向に移動し、これにより、第
1の開口805,空洞部806,第2の開口806の部
分の清掃が行われる。
視図、平面図、および側面図である。ここでは、図34
に示す形状の記録ヘッドが想定されている。この記録ヘ
ッド710には、ワイパ884が備えられており、この
ワイパ884は、プーリ883に懸張されたロープ88
2とテンションスプリング881を介してモータ880
と接続されている。このワイパ884は、印字の際は、
開口807の、印字領域から外れた隅に配置されてお
り、清掃の際はモータ880が回転してワイパ884が
図48(B)に示す矢印方向に移動し、これにより、第
1の開口805,空洞部806,第2の開口806の部
分の清掃が行われる。
【0144】尚、ワイパ884を備えることに代え、も
しくはワイパ884を備えるとともに、超音波振動子
(図48には図示せず)を駆動し、超音波により、イン
ク溜り730の、インク液面近傍の部分の清掃を行って
もよい。図49は、インク内を伝搬する超音波の減衰率
を測定する手法の説明図である。
しくはワイパ884を備えるとともに、超音波振動子
(図48には図示せず)を駆動し、超音波により、イン
ク溜り730の、インク液面近傍の部分の清掃を行って
もよい。図49は、インク内を伝搬する超音波の減衰率
を測定する手法の説明図である。
【0145】図49(A)に示すように、超音波振動子
720から超音波を放射すると、その超音波はインク液
面830aで反射されて再び超音波振動子720に戻
る。このときの受信信号は、図49(B)に示すように
発信信号と比べΔtだけ遅れるとともに、その振幅が小
さくなる。超音波の、インク液面830aでの反射率を
含む減衰率をαとすると、発信信号,受信信号の各振幅
ID ,Id を用い、 Id =ID exp(−α) α=loge (ID /Id ) ……(1) として求められる。尚、通常、減衰率は単位距離あたり
のものを指すが、(1)式には、減衰率αには超音波振
動子720とインク液面830aとの間の距離の要素も
含まれている。
720から超音波を放射すると、その超音波はインク液
面830aで反射されて再び超音波振動子720に戻
る。このときの受信信号は、図49(B)に示すように
発信信号と比べΔtだけ遅れるとともに、その振幅が小
さくなる。超音波の、インク液面830aでの反射率を
含む減衰率をαとすると、発信信号,受信信号の各振幅
ID ,Id を用い、 Id =ID exp(−α) α=loge (ID /Id ) ……(1) として求められる。尚、通常、減衰率は単位距離あたり
のものを指すが、(1)式には、減衰率αには超音波振
動子720とインク液面830aとの間の距離の要素も
含まれている。
【0146】図50は、インク液面と受信信号の振幅と
の対応を示した模式図、図51は、インク液面高さを選
択するシーケンスを示したフローチャートである。イン
ク液面830aの高さを順次変化させて超音波の送受信
を繰り返すと、図50(B)に示すように、超音波の焦
点Fとインク液面830aとが一致したときの受信信号
が最大となる。そこで印字に先立って受信信号が最大と
なる液面高さを見つけ、インク液面830aをその高さ
に調整して印字を開始する。こうすることにより、安定
した印字が可能となる。
の対応を示した模式図、図51は、インク液面高さを選
択するシーケンスを示したフローチャートである。イン
ク液面830aの高さを順次変化させて超音波の送受信
を繰り返すと、図50(B)に示すように、超音波の焦
点Fとインク液面830aとが一致したときの受信信号
が最大となる。そこで印字に先立って受信信号が最大と
なる液面高さを見つけ、インク液面830aをその高さ
に調整して印字を開始する。こうすることにより、安定
した印字が可能となる。
【0147】図52は、インク内を通過する超音波の減
衰率αを測定して、その減衰率に応じて、超音波振動子
の駆動電圧を設定するシーケンスを示したフローチャー
トである。超音波を発信,受信し、前述した(1)式に
基づいて減衰率αを求める。減衰率の標準値をα0 、超
音波振動子の駆動電圧の標準値をE0 としたとき、減衰
率αのときの駆動電圧Eを E=E0 ・exp(α0 −α) ……(2) により求め、この駆動電圧を超音波振動子720に印加
して印字する。これにより、インク液面での超音波エネ
ルギーが常に所定値に保たれ、安定した印字が可能とな
る。
衰率αを測定して、その減衰率に応じて、超音波振動子
の駆動電圧を設定するシーケンスを示したフローチャー
トである。超音波を発信,受信し、前述した(1)式に
基づいて減衰率αを求める。減衰率の標準値をα0 、超
音波振動子の駆動電圧の標準値をE0 としたとき、減衰
率αのときの駆動電圧Eを E=E0 ・exp(α0 −α) ……(2) により求め、この駆動電圧を超音波振動子720に印加
して印字する。これにより、インク液面での超音波エネ
ルギーが常に所定値に保たれ、安定した印字が可能とな
る。
【0148】図53は、インク内を通過する超音波の減
衰率αを測定して、その減衰率に応じて、超音波振動子
の駆動バースト時間を設定するシーケンスを示したフロ
ーチャートである。超音波を送受信し、前述した(1)
式に基づいて減衰率αを求める。減衰率の標準値をα
0 、超音波振動子の駆動バースト時間の標準値をt0 と
したとき、減衰率αのときの駆動バースト時間tを、 t=(t0 +a)exp(α0 −α)+b ……(3) 但し、a,bは定数により求め、この駆動バースト時間
tだけ超音波振動子に駆動信号を印加して印字を行う。
これにより、インク液面での超音波エネルギーが常に所
定値に保たれ、安定した印字が可能となる。
衰率αを測定して、その減衰率に応じて、超音波振動子
の駆動バースト時間を設定するシーケンスを示したフロ
ーチャートである。超音波を送受信し、前述した(1)
式に基づいて減衰率αを求める。減衰率の標準値をα
0 、超音波振動子の駆動バースト時間の標準値をt0 と
したとき、減衰率αのときの駆動バースト時間tを、 t=(t0 +a)exp(α0 −α)+b ……(3) 但し、a,bは定数により求め、この駆動バースト時間
tだけ超音波振動子に駆動信号を印加して印字を行う。
これにより、インク液面での超音波エネルギーが常に所
定値に保たれ、安定した印字が可能となる。
【0149】図54は、インク内を通過する超音波の減
衰率αを測定して、その減衰率に応じて、1個のインク
滴を放出するために用いる超音波振動子の個数を設定す
るシーケンスを示したフローチャートである。超音波を
送受信し、前述した(1)式に基づいて減衰率αを求め
る。減衰率αの標準値をα0 、あらかじめ定められた標
準幅をΔαとしたとき、求められた減衰率αがα0 −Δ
α≦α≦α0 +Δαのときは、1個のインク滴の放出の
ために標準的な個数N0 の超音波振動子を駆動し、α<
α0 −Δαのときは、N0 個よりも多数の超音波振動子
を駆動し、α0 +Δα<αのときはN0 個よりも少ない
数の超音波振動子を駆動する。こうすることにより、イ
ンク液面での超音波エネルギーが常にほぼ所定値に保た
れ、安定した印字が可能となる。
衰率αを測定して、その減衰率に応じて、1個のインク
滴を放出するために用いる超音波振動子の個数を設定す
るシーケンスを示したフローチャートである。超音波を
送受信し、前述した(1)式に基づいて減衰率αを求め
る。減衰率αの標準値をα0 、あらかじめ定められた標
準幅をΔαとしたとき、求められた減衰率αがα0 −Δ
α≦α≦α0 +Δαのときは、1個のインク滴の放出の
ために標準的な個数N0 の超音波振動子を駆動し、α<
α0 −Δαのときは、N0 個よりも多数の超音波振動子
を駆動し、α0 +Δα<αのときはN0 個よりも少ない
数の超音波振動子を駆動する。こうすることにより、イ
ンク液面での超音波エネルギーが常にほぼ所定値に保た
れ、安定した印字が可能となる。
【0150】図55は、1個のインク滴の放出のために
駆動される超音波振動子の数を加減する例を示した模式
図である。図55(A),(B),(C)は、1個のイ
ンク滴の放出のために、それぞれ、6個,7個,9個の
超音波振動子720が駆動されることを示しており、標
準的には7個(図55(B))が駆動されるものとす
る。
駆動される超音波振動子の数を加減する例を示した模式
図である。図55(A),(B),(C)は、1個のイ
ンク滴の放出のために、それぞれ、6個,7個,9個の
超音波振動子720が駆動されることを示しており、標
準的には7個(図55(B))が駆動されるものとす
る。
【0151】インク内を伝搬する超音波の減衰が標準よ
りも小さい場合、インク粘度が標準よりも小さい場合、
もしくはインク温度が標準よりも高い場合は、図55
(A)に示すように、標準よりも少ない数の超音波振動
子720が駆動され、一方、インク内を伝搬する超音波
の減衰が標準よりも大きい場合、インク粘度が標準より
も大きい場合、もしくはインク温度が標準よりも低い場
合は、図55(C)に示すように、標準よりも多い数の
超音波振動子720が駆動される。こうすることにより
インク液面830aにおける超音波エネルギーを常にほ
ぼ所定値に保つことができ、安定した印字が可能とな
る。
りも小さい場合、インク粘度が標準よりも小さい場合、
もしくはインク温度が標準よりも高い場合は、図55
(A)に示すように、標準よりも少ない数の超音波振動
子720が駆動され、一方、インク内を伝搬する超音波
の減衰が標準よりも大きい場合、インク粘度が標準より
も大きい場合、もしくはインク温度が標準よりも低い場
合は、図55(C)に示すように、標準よりも多い数の
超音波振動子720が駆動される。こうすることにより
インク液面830aにおける超音波エネルギーを常にほ
ぼ所定値に保つことができ、安定した印字が可能とな
る。
【0152】図56は、位相パターンを制御する例を示
した模式図である。図56(A),(B),(C)は、
位相パターンの半径Rが、それぞれ小さい場合、標準的
な場合、大きい場合の例である。音響媒体711の内部
を伝搬する超音波の音速をC1 ,インク内部を伝搬する
超音波の音速をC2 としたとき、半径Rと焦点距離fと
の間には、 R=(1−C1 /C2 )・f ……(4) の関係がある。
した模式図である。図56(A),(B),(C)は、
位相パターンの半径Rが、それぞれ小さい場合、標準的
な場合、大きい場合の例である。音響媒体711の内部
を伝搬する超音波の音速をC1 ,インク内部を伝搬する
超音波の音速をC2 としたとき、半径Rと焦点距離fと
の間には、 R=(1−C1 /C2 )・f ……(4) の関係がある。
【0153】そこで、インクの音速C2 が標準よりも大
きい場合、あるいはインク液面高さが標準よりも低い場
合は、図56(A)に示すように、半径Rの小さい位相
パターンを用い、インクの音速C2 が標準よりも小さい
場合、あるいはインク液面の高さが標準よりも高い場合
は、図56(c)に示すように、半径Rの大きい位相パ
ターンを用いる。こうすることにより常にインク液面に
焦点が形成され、安定した印字が可能となる。
きい場合、あるいはインク液面高さが標準よりも低い場
合は、図56(A)に示すように、半径Rの小さい位相
パターンを用い、インクの音速C2 が標準よりも小さい
場合、あるいはインク液面の高さが標準よりも高い場合
は、図56(c)に示すように、半径Rの大きい位相パ
ターンを用いる。こうすることにより常にインク液面に
焦点が形成され、安定した印字が可能となる。
【0154】図57は、インクの液温と、その液温のと
きの最適な駆動電圧との関係を示す図、図58は、イン
クの液温と、その液温のときの最適な駆動バースト時間
との関係を示す図である。これらの図に示すような関係
式をあらかじめ求めておき、印字の際にインク液温を測
定し、インク液温に応じた駆動電圧もしくは駆動バース
ト時間で超音波振動子を駆動する。こうすることによ
り、インク液温によらず、常に安定した印字が行われ
る。
きの最適な駆動電圧との関係を示す図、図58は、イン
クの液温と、その液温のときの最適な駆動バースト時間
との関係を示す図である。これらの図に示すような関係
式をあらかじめ求めておき、印字の際にインク液温を測
定し、インク液温に応じた駆動電圧もしくは駆動バース
ト時間で超音波振動子を駆動する。こうすることによ
り、インク液温によらず、常に安定した印字が行われ
る。
【0155】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の超
音波プリンタは、複数の超音波振動子を備え、複数の超
音波振動子から位相の制御された超音波を送信して1つ
の収束超音波を形成する構成を備えたものであるため、
十分に細かいピッチで配列した超音波振動子を用いるこ
とができ、超音波振動子の配列ピッチよりもさらに細か
いピッチのドットを形成することもでき、高解像度の超
音波プリンタが実現する。
音波プリンタは、複数の超音波振動子を備え、複数の超
音波振動子から位相の制御された超音波を送信して1つ
の収束超音波を形成する構成を備えたものであるため、
十分に細かいピッチで配列した超音波振動子を用いるこ
とができ、超音波振動子の配列ピッチよりもさらに細か
いピッチのドットを形成することもでき、高解像度の超
音波プリンタが実現する。
【0156】また本発明の第2〜第16の超音波プリン
タによれば、超音波プリンタを実際の装置として構成す
る際の種々の問題点が解決され、安定した印字を行うこ
とのできる超音波プリンタが構成される。
タによれば、超音波プリンタを実際の装置として構成す
る際の種々の問題点が解決され、安定した印字を行うこ
とのできる超音波プリンタが構成される。
【図1】本発明の超音波プリンタの一実施例の、一部を
断面して示す斜視図である。
断面して示す斜視図である。
【図2】記録ヘッドの拡大斜視図である。
【図3】インク溜りを取り除いた記録ヘッド、およびそ
の記録ヘッドに接続される回路を示した図である。
の記録ヘッドに接続される回路を示した図である。
【図4】x方向について超音波が収束する原理の説明図
である。
である。
【図5】図3に示す駆動回路、およびその駆動回路に接
続される制御回路の回路ブロック図である。
続される制御回路の回路ブロック図である。
【図6】タイミング信号と駆動信号との関係を示した信
号波形図である。
号波形図である。
【図7】図3に示すマトリックススイッチの構成を示す
図である。
図である。
【図8】マトリックススイッチの切換えによる収束超音
波の移動を示した図である。
波の移動を示した図である。
【図9】記録ヘッド(インク溜りを除く)の他の例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図10】記録ヘッド(インク溜りを除く)のもう1つ
の例を示す斜視図(A)、およびその記録ヘッドに搭載
された回路のブロック図(B)である。
の例を示す斜視図(A)、およびその記録ヘッドに搭載
された回路のブロック図(B)である。
【図11】記録ヘッド(インク溜りを除く)の例を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図12】記録ヘッド(インク溜りを除く)のさらに異
なる例を示す斜視図である。
なる例を示す斜視図である。
【図13】記録ヘッド(インク溜りを除く)のもう1つ
の例を示した斜視図である。
の例を示した斜視図である。
【図14】音響フレネルレンズの原理の説明図である。
【図15】同時に複数の収束超音波を形成する手法の一
例を示す模式図である。
例を示す模式図である。
【図16】同時に複数の収束超音波を形成する手法の他
の例を示す模式図である。
の例を示す模式図である。
【図17】図16に示すように複数の収束点を同時に形
成するように構成したときの駆動回路の例である。
成するように構成したときの駆動回路の例である。
【図18】記録用紙に記録されるドットのピットを変更
する手法の一例を説明するための模式図である。
する手法の一例を説明するための模式図である。
【図19】超音波振動子の配列ピッチよりも細かなピッ
チのドットを形成するもう1つの手法を説明するための
模式図である。
チのドットを形成するもう1つの手法を説明するための
模式図である。
【図20】斜めに記録した太線とその部分拡大図であ
る。
る。
【図21】本発明の超音波プリンタのもう1つの実施例
の模式図である。
の模式図である。
【図22】記録ヘッドの拡大斜視図である。
【図23】図21に示す超音波プリンタの内部構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図24】液面高さを求めるための信号の説明図であ
る。
る。
【図25】図21に示す超音波プリンタのインクの供給
機構の一例を示す模式図である。
機構の一例を示す模式図である。
【図26】図25のA−A断面図である。
【図27】通常の印字における、インクの表面に超音波
が収束するように位置調整された状態を表わした模式図
である。
が収束するように位置調整された状態を表わした模式図
である。
【図28】保温時における、均一な位相で超音波振動子
を駆動した状態を表わした模式図である。
を駆動した状態を表わした模式図である。
【図29】図21に示す超音波プリンタの、インクの供
給機構の他の例を示す模式図である。
給機構の他の例を示す模式図である。
【図30】位相パターンと焦点との対応を示した模式図
である。
である。
【図31】効率の最も良い発信信号を選択するシーケン
スを示したフローチャートである。
スを示したフローチャートである。
【図32】効率の最も良い発信周波数を選択する実施例
の説明図である。
の説明図である。
【図33】超音波振動子に進行波を印加して、インク溜
り内部のインク滴を排出口に移動させる例を示す模式図
である。
り内部のインク滴を排出口に移動させる例を示す模式図
である。
【図34】記録ヘッドの別の実施例の断面投影図であ
る。
る。
【図35】インク滴の粒径を可変する第1の実施例の説
明図である。
明図である。
【図36】インク滴の粒径を可変する第2の実施例の説
明図である。
明図である。
【図37】フェイズドアレイ方式における、インク滴の
粒径を可変する実施例の説明図である。
粒径を可変する実施例の説明図である。
【図38】記録ヘッドのインク溜りの開口部を開閉する
シャッタの一例を示した斜視図である。
シャッタの一例を示した斜視図である。
【図39】図38に示すシャッタの平面図(A),側面
図(B)および正面図(C)である。
図(B)および正面図(C)である。
【図40】インク液面センサの一例、検出回路およびそ
の特性を示した図である。
の特性を示した図である。
【図41】インク液面センサの他の例の正面図、側面
図、およびその特性を表わした図である。
図、およびその特性を表わした図である。
【図42】インク液面センサのもう1つの例を示す斜視
図、および拡大して示す正面図である。
図、および拡大して示す正面図である。
【図43】記録ヘッドの斜視図および側面図である。
【図44】図29に示すインク供給系の実施例を想定し
たときのインクの液温制御のタイミングチャートであ
る。
たときのインクの液温制御のタイミングチャートであ
る。
【図45】インク濃度検出の一例を示した図である。
【図46】インク濃度検出の他の例を示した図である。
【図47】インク濃度検出のもう1つの例を示した図で
ある。
ある。
【図48】ワイパを備えた記録ヘッドの斜視図、平面
図、および側面図である。
図、および側面図である。
【図49】インク内を伝播する超音波の減衰率を測定す
る手法の説明図である。
る手法の説明図である。
【図50】インク液面と受信信号の振幅との対応を示し
た模式図である。
た模式図である。
【図51】インク液面高さを選択するシーケンスを示し
たフローチャートである。
たフローチャートである。
【図52】インク内を通過する超音波の減衰率を測定し
て、その減衰率に応じて、超音波振動子の駆動電圧を設
定するシーケンスを示したフローチャートである。
て、その減衰率に応じて、超音波振動子の駆動電圧を設
定するシーケンスを示したフローチャートである。
【図53】インク内を通過する超音波の減衰率を測定し
て、その減衰率に応じて、超音波振動子の駆動バースト
時間を設定するシーケンスを示したフローチャートであ
る。
て、その減衰率に応じて、超音波振動子の駆動バースト
時間を設定するシーケンスを示したフローチャートであ
る。
【図54】インク内を通過する超音波の減衰率を測定し
て、その減衰率に応じて、1個のインク滴を放出するた
めに用いられる超音波振動子の個数を設定するシーケン
スを示したフローチャートである。
て、その減衰率に応じて、1個のインク滴を放出するた
めに用いられる超音波振動子の個数を設定するシーケン
スを示したフローチャートである。
【図55】1個のインク滴の放出のために駆動される超
音波振動子の個数を加減する例を示した模式図である。
音波振動子の個数を加減する例を示した模式図である。
【図56】位相パターンを制御する例を示した模式図で
ある。
ある。
【図57】インクの液温と、その液温のときの最適な駆
動電圧との関係を示す図である。
動電圧との関係を示す図である。
【図58】インクの液温と、その液温のときの最適な駆
動バースト時間との関係を示す図である。
動バースト時間との関係を示す図である。
【図59】従来提案されている超音波プリンタの記録ヘ
ッドを表わした斜視図である。
ッドを表わした斜視図である。
【図60】図59に示す記録ヘッドがインク液内に配置
された状態の断面図である。
された状態の断面図である。
【図61】従来提案されている超音波プリンタの他の例
を示す概略構成図である。
を示す概略構成図である。
40 パーソナルコンピュータ 50 記録用紙 60,60 1,60 2,…,60′ 超音波振動子 100 超音波プリンタ 102 給紙穴 104 ローラ 106 排紙穴 200 記録ヘッド 210 音響媒体 220 音響レンズ 230 インク溜り 240 インク 250 音響吸収体 260 音響ホーン 270 背面支持体 280 音響フレネルレンズ 300 マトリックススイッチ 310 マトリックススイッチ 320 接点 400,400 1,400 2,… 駆動回路 410,410 1,410 2,… 高電圧インパル
ス発生回路 420 フィルタ回路 500 制御回路 540 1,540 2,… カウンタ 600 駆動タイミング発生回路 700 超音波プリンタ 710 記録ヘッド 711 音響媒体 712 音響レンズ 720 超音波振動子 730 インク溜り 731 開口 780 リザーブタンク 783A,783B,801A,801B ポンプ 784,784A,784B フィルタ 788 傾斜センサ 789 加温器 790 液温センサ 800,851,853,855 液面センサ 805 第1の開口 806 空洞部 807 第2の開口 830 インク 830a インク液面 840 シャッタ 861 部分ウォームギア 862 ウォーム 863 モータ 871,872 インク濃度センサ 874 浮き 884 ワイパ
ス発生回路 420 フィルタ回路 500 制御回路 540 1,540 2,… カウンタ 600 駆動タイミング発生回路 700 超音波プリンタ 710 記録ヘッド 711 音響媒体 712 音響レンズ 720 超音波振動子 730 インク溜り 731 開口 780 リザーブタンク 783A,783B,801A,801B ポンプ 784,784A,784B フィルタ 788 傾斜センサ 789 加温器 790 液温センサ 800,851,853,855 液面センサ 805 第1の開口 806 空洞部 807 第2の開口 830 インク 830a インク液面 840 シャッタ 861 部分ウォームギア 862 ウォーム 863 モータ 871,872 インク濃度センサ 874 浮き 884 ワイパ
フロントページの続き (72)発明者 飯田 安津夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 比屋根 正雄 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内
Claims (46)
- 【請求項1】 収束超音波を放射し該収束超音波の収束
点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク滴
を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドット
を形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記録
媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 超音波を放射する複数の超音波振動子と、 これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆動回路
と、 インクを放出する各サイクル毎に、前記複数の超音波振
動子のうち少なくとも一部の複数の超音波振動子がこれ
らの超音波振動子から放射された超音波を所定点に収束
させるための少なくとも2以上の異なる位相で駆動され
るように、前記駆動回路を制御する制御回路とを備えた
ことを特徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項2】 前記制御回路が、所定の基準クロックの
クロックパルス数を計数する複数のカウンタを備え、こ
れらのカウンタの各計数値が各所定値に達した各タイミ
ングで、前記超音波振動子の駆動を指示する各タイミン
グ信号を前記駆動回路に送信するものであることを特徴
とする請求項1記載の超音波プリンタ。 - 【請求項3】 前記複数の超音波振動子が、所定の配列
方向に配列されてなることを特徴とする請求項1記載の
超音波プリンタ。 - 【請求項4】 前記複数の超音波振動子が、所定の配列
方向に記録幅全域にわたって配列されてなることを特徴
とする請求項3記載の超音波プリンタ。 - 【請求項5】 前記記録媒体および前記超音波振動子
を、相対的に、前記配列方向と交わる交差方向に移動さ
せる移動機構を備えたことを特徴とする請求項3記載の
超音波プリンタ。 - 【請求項6】 前記超音波振動子から放射された超音波
を、前記配列方向と交わる交差方向に収束させる収束手
段を備えたことを特徴とする請求項3記載の超音波プリ
ンタ。 - 【請求項7】 前記収束手段が、前記交差方向に厚さが
変化する音響レンズであることを特徴とする請求項6記
載の超音波プリンタ。 - 【請求項8】 前記収束手段が、音響ホーンであること
を特徴とする請求項6記載の超音波プリンタ。 - 【請求項9】 前記収束手段が、音響フレネルレンズで
あることを特徴とする請求項6記載の超音波プリンタ。 - 【請求項10】 前記収束手段が、前記交差方向に凹面
状に形成された超音波放射面を有する前記超音波振動子
自身であることを特徴とする請求項6記載の超音波プリ
ンタ。 - 【請求項11】 前記収束手段に、前記超音波振動子か
ら放射された超音波のうち収束超音波の形成に寄与しな
い成分を吸収する音波吸収体を備えたことを特徴とする
請求項6記載の超音波プリンタ。 - 【請求項12】 前記制御回路が、インクを放出する一
回のサイクルで、前記複数の超音波振動子のうちの少な
くとも一部の複数の超音波振動子がさらに、それぞれ複
数の超音波振動子を含むとともに双方に跨る超音波振動
子を含まない複数の群に分割されてなる各群毎に各収束
超音波が生成されるように、前記駆動回路を制御するも
のであることを特徴とする請求項1記載の超音波プリン
タ。 - 【請求項13】 前記制御回路が、インクを放出する一
回のサイクルで、前記複数の超音波振動子のうちの少な
くとも一部の複数の超音波振動子がさらに、それぞれ複
数の超音波振動子を含むとともにこれら複数の超音波振
動子のうちの一部の超音波振動子を双方に含むように複
数の群に分割されてなる各群毎に各収束超音波が生成さ
れるように、前記駆動回路を制御するものであることを
特徴とする請求項1記載の超音波プリンタ。 - 【請求項14】 前記制御回路が、インクを放出する一
回のサイクルで、前記配列方向に配列された前記超音波
振動子の前記配列方向の全幅にわたる記録が行なわれる
ように前記駆動回路を制御するものであることを特徴と
する請求項3記載の超音波プリンタ。 - 【請求項15】 前記制御回路が、前記配列方向に配列
された前記超音波振動子の配列ピッチよりも小さい前記
配列方向のピッチを有する前記ドットが形成されるよう
に前記駆動回路を制御するものであることを特徴とする
請求項3記載の超音波プリンタ。 - 【請求項16】 前記制御回路が、前記駆動回路を、前
記ドットの前記配列方向のピッチを可変自在に制御する
ものであることを特徴とする請求項3記載の超音波プリ
ンタ。 - 【請求項17】 前記制御回路が、前記配列方向に互い
に隣接する2つの前記ドットのうちの一方のドットおよ
び他方のドットの形成にあたり、それぞれ偶数個および
奇数個の前記超音波振動子が駆動されることにより前記
配列方向に配列された前記超音波振動子の配列ピッチの
1/2の前記配列方向のピッチを有する前記ドットが形
成されるように、前記駆動回路を制御するものであるこ
とを特徴とする請求項3記載の超音波プリンタ。 - 【請求項18】 前記制御回路が、前記駆動回路を、前
記ドットのサイズを可変自在に制御するものであること
を特徴とする請求項1記載の超音波プリンタ。 - 【請求項19】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 超音波を放射する複数の超音波振動子と、 これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆動回路
と、 インクに関する量を測定するセンサと、 前記超音波振動子が前記センサで測定されたインクに関
する量に応じて駆動されるように前記駆動回路を制御す
る制御回路とを備えたことを特徴とする超音波プリン
タ。 - 【請求項20】 前記センサが、インクの液面の高さ、
インクの液温、インクの粘度、インクの比重、インクの
濃度、インク内を伝搬する超音波の音速、およびインク
内を伝搬する超音波の減衰率からなる群の中から選択さ
れた少なくとも1つを前記インクに関する量として測定
するものであることを特徴とする請求項19記載の超音
波プリンタ。 - 【請求項21】 前記超音波振動子が、前記センサを兼
ねるものであることを特徴とする請求項19記載の超音
波プリンタ。 - 【請求項22】 前記制御回路が、前記センサで測定さ
れたインクに関する量に応じて、前記超音波振動子を駆
動する駆動電圧および駆動バースト時間からなる群の中
から選択された少なくとも1つが調節されるように、前
記駆動回路を制御するものであることを特徴とする請求
項19記載の超音波プリンタ。 - 【請求項23】 前記制御回路が、インクを放出する各
サイクル毎に、前記複数の超音波振動子のうち少なくと
も一部の複数の超音波振動子がこれらの超音波振動子か
ら放射された超音波を所定点に収束させるための少なく
とも2以上の異なる位相で駆動されるように、かつ、前
記センサで検出された前記インクに関する量に応じて、
前記位相、および一滴のインクの放出のために駆動され
る前記超音波振動子の個数からなる群の中から選択され
た少なくとも1つが調節されるように、前記駆動回路を
制御するものであることを特徴とする請求項19記載の
超音波プリンタ。 - 【請求項24】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 インクに関する第1の量を測定するセンサと、 該センサで検出された前記第1の量に応じて、インクに
関する第2の量を制御するインク制御機構とを備えたこ
とを特徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項25】 前記センサが、インクの液温を前記第
1の量として測定するものであることを特徴とする請求
項24記載の超音波プリンタ。 - 【請求項26】 前記インク制御機構が、インクを加温
する単位時間あたりの加温エネルギー量、インクの液面
の高さ、インクの供給量、およびインクの排出量からな
る群の中から選択される少なくとも1つを前記第2の量
として制御するものであることを特徴とする請求項24
記載の超音波プリンタ。 - 【請求項27】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 インクに関する量を測定するセンサと、 該センサで検出されたインクに関する量が所定範囲内に
あるか否かを判定する判定手段と、 該判定手段により、前記センサで測定されたインクに関
する量が前記所定範囲から外れたと判定された場合に、
前記所定範囲から外れたことを表わすメッセージを出力
する出力手段とを備えたことを特徴とする超音波プリン
タ。 - 【請求項28】 前記センサが、インクの液面の高さ、
インクの濃度、およびインク内を伝搬する超音波の減衰
率からなる群の中から選択された少なくとも1つを前記
インクに関する量として測定するものであることを特徴
とする請求項27記載の超音波プリンタ。 - 【請求項29】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 前記収束超音波が伝搬されるインクを保持するインク溜
りと、 インクを蓄えておくリザーブタンクと、 前記リザーブタンクに蓄えられたインクを前記インク溜
りに供給し、かつ前記インク溜りに供給されたインクを
前記リザーブタンクに排出するインク循環機構と、 前記インク溜りに供給されたインクに関する量を測定す
るセンサと、 前記センサで測定されたインクに関する量が所定範囲内
にあるか否かを判定する判定手段と、 該判定手段により、前記センサで測定されたインクに関
する量が前記所定範囲から外れたと判定された場合に、
前記インク溜りに供給されたインクが前記リザーブタン
ク内に蓄えられたインクと交換されるように前記インク
循環機構を制御するインク循環制御回路とを備えたこと
を特徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項30】 前記センサが、インクの濃度、および
インク内を伝搬する超音波の減衰率からなる群の中から
選択された少なくとも1つを前記インクに関する量とし
て測定するものであることを特徴とする請求項29記載
の超音波プリンタ。 - 【請求項31】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 前記収束超音波が伝搬されるインクを保持する、上面に
スリット状のインク滴放出用開口を有するインク溜り
と、 該インク溜りの、該インク溜りに供給されるインクの液
面近傍の部分の清掃を行う清掃機構とを備えたことを特
徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項32】 前記清掃機構が、前記インク滴放出用
開口の長手方向に移動することにより、前記インク溜り
の、該インク溜りに供給されるインクの液面近傍の部分
を拭うワイパーを備えたことを特徴とする請求項31記
載の超音波プリンタ。 - 【請求項33】 前記清掃機構が、前記収束超音波の放
射に用いる超音波振動子を用いて、前記インク溜りに供
給されたインクがインク滴として放出されるエネルギー
以下のエネルギーの超音波を放射することにより、前記
インク溜りの該インク溜りに供給されたインクの液面近
傍の部分の清掃を行うものであることを特徴とする請求
項31記載の超音波プリンタ。 - 【請求項34】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体ドット
を形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記録
媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 超音波を放射する複数の超音波振動子と、 これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆動回路
と、 これら複数の超音波振動子に戻ってきた超音波を受信す
る受信回路と、 前記受信回路で受信された受信信号に基づいてインクに
関する量を求める測定回路とを備えたことを特徴とする
超音波プリンタ。 - 【請求項35】 前記測定回路が、インクの液面の高
さ、インクの液温、インクの粘度、インクの比重、イン
クの濃度、インク内を伝搬する超音波の音速、およびイ
ンク内を伝搬する超音波の減衰率からなる群の中から選
択された少なくとも1つを前記インクに関する量として
求めるものであることを特徴とする請求項34記載の超
音波プリンタ。 - 【請求項36】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 超音波を放射する複数の超音波振動子と、 これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆動回路
と、 これら複数の超音波振動子に戻ってきた超音波を受信す
る受信回路と、 前記記録媒体に前記ドットを形成する印字に先立って、
互いに異なる条件下で前記超音波振動子を駆動させて各
駆動時の受信信号を測定することにより、前記印字の際
の前記条件を選択する条件選択手段とを備えたことを特
徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項37】 前記条件選択手段が、インクの液面の
高さ、および前記超音波振動子から放射される超音波の
中心周波数からなる群の中から選択された少なくとも1
つを前記条件とするものであることを特徴とする請求項
36記載の超音波プリンタ。 - 【請求項38】 インクを放出する各サイクル毎に、前
記複数の超音波振動子のうち少なくとも一部の複数の超
音波振動子がこれらの超音波振動子から放射された超音
波を所定点に収束させるための少なくとも2以上の異な
る位相で駆動されるように、前記駆動回路を制御する制
御回路を備え、 前記条件選択手段が、前記位相を前記条件とするもので
あることを特徴とする請求項36記載の超音波プリン
タ。 - 【請求項39】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 インクの液面の高さ、前記収束点の高さ位置、前記収束
点における超音波のビーム径、および前記記録媒体の同
一点に向けて放出されるインク滴の個数からなる群の中
から選択された少なくとも1つを調節するドット調節機
構を備えたことを特徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項40】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 前記収束超音波が伝搬されるインクを保持する、上面に
インク放出用開口を有するインク溜りと、 前記インク放出用開口を開閉自在に塞ぐシャッタとを備
えたことを特徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項41】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 超音波を放射する複数の超音波振動子と、 これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆動回路
と、 前記収束超音波が伝搬されるインクを保持するインク溜
りと、 インクを蓄えておくリザーブタンクと、 前記リザーブタンクに蓄えられたインクを前記インク溜
りに供給し、かつ前記インク溜りに供給されたインクを
前記リザーブタンクに排出するインク循環機構と、 前記インク溜りに供給されたインクを前記リザーブタン
クに排出する際に、前記超音波振動子から、前記インク
溜りのインク排出口に向かう超音波進行波が放射される
ように前記駆動回路を制御する制御回路とを備えたこと
を特徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項42】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 超音波を放射する複数の超音波振動子と、 これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆動回路
と、 前記収束超音波が伝搬されるインクを保持するインク溜
りと、インクを蓄えておくリザーブタンクと、 前記リザーブタンクに蓄えられたインクを前記インク溜
りに供給し、かつ前記インク溜りに供給されたインクを
前記リザーブタンクに排出するインク循環機構と、 前記インク溜りと前記リザーブタンクとの間のインクの
通過経路の途中に、前記記録媒体から発生しインクに混
入した粉体を除去するフィルタとを備えたことを特徴と
する超音波プリンタ。 - 【請求項43】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 前記収束超音波が伝播されるインクを保持する、上部
に、スリット状の第1の開口と、該第1の開口の上部に
該第1の開口よりも幅広の空洞部と、該空洞部の上部に
該空洞部よりも幅の狭いスリット状の第2の開口とを有
するインク溜りを備えたことを特徴とする超音波プリン
タ。 - 【請求項44】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 前記収束超音波が伝播されるインクを保持する、上部
に、スリット状のインク放出用開口を有するインク溜り
と、 該インク溜りの長手方向の傾きを調整する傾き調整機構
とを備えたことを特徴とする超音波プリンタ。 - 【請求項45】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 前記収束超音波が伝搬されるインクを保持する、上面に
スリット状のインク放出用開口を有するインク溜りと、
インクを蓄えておくリザーブタンクと、 前記リザーブタンクに蓄えられたインクを前記インク溜
りに供給し、かつ前記インク溜りに供給されたインクを
前記リザーブタンクに排出するインク循環機構と、 前記インク溜りの、前記インク放出用開口の長手方向の
傾きを検出する傾斜センサと、 前記傾斜センサにより所定の許容限界を越える傾斜が検
出された場合に前記インク溜りに供給されたインクが前
記リザーブタンクに排出されるように前記インク循環機
構を制御するインク循環制御回路とを備えたことを特徴
とする超音波プリンタ。 - 【請求項46】 収束超音波を放射し該収束超音波の収
束点近傍のインクをインク滴として放出させて該インク
滴を記録媒体に付着させることにより該記録媒体にドッ
トを形成するサイクルを複数回繰り返すことにより該記
録媒体に記録を行なう超音波プリンタにおいて、 超音波を放射する複数の超音波振動子と、 これら複数の超音波振動子それぞれを駆動する駆動回路
と、 前記収束超音波が伝搬されるインクを保持するインク溜
りと、インクを蓄えておくリザーブタンクと、 前記リザーブタンクに蓄えられたインクを前記インク溜
りに供給し、かつ前記インク溜りに供給されたインクを
前記リザーブタンクに排出するインク循環機構と、 前記インク溜りと前記リザーブタンクとの間のインクの
通過経路の途中に、インクを加温する加温器とを備えた
ことを特徴とする超音波プリンタ。
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