JP2000225692A - インクジェット記録装置、および該装置におけるインクタンク内のインクの有無の判定方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、および該装置におけるインクタンク内のインクの有無の判定方法

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JP2000225692A
JP2000225692A JP3040799A JP3040799A JP2000225692A JP 2000225692 A JP2000225692 A JP 2000225692A JP 3040799 A JP3040799 A JP 3040799A JP 3040799 A JP3040799 A JP 3040799A JP 2000225692 A JP2000225692 A JP 2000225692A
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ink
vibration
ink tank
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tank
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Eiji Imaeda
英二 今枝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性成分が混入されていないインクを使用
でき、簡易な構成でインクタンク内のインク有無を判定
することのできるインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 インクタンク103の振動入力部104
に振動を加える振動発生器102に対してパルス状の音
波を発生させる信号を送信すると同時に、タイマカウン
タ111に時間計測を開始するよう指示する制御部10
1と、振動発生器102が発生した振動が伝播して磁石
105を振動させることによって、コイル106に発生
した起電力を検出する起電力検出部107とを備え、振
動の伝播時間を測定して、振動がインクタンク内のイン
ク108を介して伝播したかどうかを判定してインクタ
ンク内のインクの有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液状の記録剤(イ
ンク)を収容するインクタンク内のインクの有無を判定
する機能を有するインクジェット記録装置、および該装
置におけるインクタンク内のインクの有無の判定方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録剤として液状のインクを使用
するインクジェットプリンタのような記録装置におい
て、インクタンク内のインクの有無を判定する方法とし
て、次のような2つの方法が用いられている。
【0003】第1の方法は、インクタンク内に電極対を
設けて、電極間の電気抵抗を検出してインク溶液の有無
を判定する方法である。この方法では、使用するインク
を導電性のものとする必要がある。
【0004】第2の方法は、固有振動数の変化を検出し
てインク溶液の有無を判定する方法である。この方法で
は、固有振動数を検出するために、インクタンクに固有
振動数を検出するセンサを備えるのに加え、発振周波数
を連続的に変更可能な発振器と、検出した周波数を分析
する周波数分析手段が必要である。周波数分析手段は、
具体的には、たとえばFFT解析装置や、複数のバンド
パスフィルタで構成される帯域分離装置、もしくは共鳴
点を判別するQメータ、などである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
従来の方法では、次のような不都合が生じる。
【0006】第1の方法では、電極間に印加される電圧
によって、インク溶液が電気分解やイオン化されて化学
的な特性変化が生じたり、インクを導電性とするために
インク溶液中に混入する導電性成分によってインクの特
性が変化し、記録品質が劣化するという問題が生じる。
【0007】また第2の方法では、固有振動数の変化を
検出するために必要な周波数分析手段の構成が複雑なも
のとなり、装置全体のコストが上昇してしまうという問
題を生じる。
【0008】本発明はこのような状況に鑑み、普通のイ
ンクを用いることができ、簡易な構成でインクタンク内
のインクの有無を判定することのできるインクジェット
記録装置、および該装置におけるインクタンク内のイン
クの有無の判定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出し
て記録を行う記録ヘッドを有するインクジェット記録装
置であって、インクを収容するインクタンクと、前記イ
ンクタンクの側面に設けられた振動を発生する振動発生
手段と、前記インクタンクの前記側面とは異なる側面に
設けられ、前記振動発生手段によって発生されて伝播さ
れた振動を検出する振動検出手段と、前記振動発生手段
によって振動が発生されてから、前記振動検出手段によ
って前記伝播された振動が検出されるまでの伝播時間を
測定する時間測定手段とを備え、前記時間測定手段によ
って測定された前記伝播時間に基づいて、前記インクタ
ンク内にインクがあるか否かを判定する判定手段を備え
ている。
【0010】また、上記目的を達成するために本発明の
インクの有無の判定方法は、インクを吐出して記録を行
う記録ヘッドを有するインクジェット記録装置のインク
タンク内のインクの有無を判定する判定方法であって、
前記インクタンクの側面に振動を発生する振動発生手段
を設け、前記インクタンクの前記側面とは異なる側面
に、前記振動発生手段によって発生されて伝播された振
動を検出する振動検出手段を設け、前記振動発生手段に
よって振動が発生されてから、前記振動検出手段によっ
て前記伝播された振動が検出されるまでの伝播時間を測
定し、前記測定された前記伝播時間に基づいて、前記イ
ンクタンク内にインクがあるか否かを判定する。
【0011】すなわち、インクタンク内にインクがある
状態とインクがない状態とのそれぞれについて、振動発
生手段によって振動が発生されてから、振動検出手段に
よって振動が検出されるまでの時間を予め求めておき、
実際に測定された伝搬時間と比較して、インクタンク内
のインクの有無を判定する。
【0012】また、上記の予め求められる伝搬時間は、
温度やインクタンクの製造でのばらつきなどの要因によ
り多少の誤差が発生するので、更に好適には、次のよう
に構成する。
【0013】すなわち、振動発生手段で発生された振動
が振動検出手段に伝播するまでの経路としては、インク
タンクの壁面を伝播する第1の経路、振動発生手段の設
けられた壁面から振動検出手段の設けられた壁面まで内
部にインクがあるときにはインクを介し、インクがない
ときには空気を介した直線的な最短経路で伝播する第2
および第3の3つの経路がある。
【0014】ここで、振動の伝播速度が、空気中、液体
(インク)中、および固体(インクタンク壁面)中で異
なることを利用し、さらに振動発生手段と振動検出手段
の取り付け位置を工夫して3つの経路長の長さを調節す
ることにより、第1の経路の伝播時間が、第2の経路の
伝播時間より長く、かつ第3の経路の伝播時間よりも短
くなるように構成する。
【0015】これにより、振動発生手段で発生された振
動が振動検出手段で検出されるまでの伝播時間を測定
し、測定された伝播時間を第1の経路の伝播時間と比較
して、インクタンク内部にインクがあるか否かを判定す
ることができる。
【0016】従って、従来のインクの有無の判定方法の
ように、インクを導電性とするためにインク中に導電性
成分を混入する必要がなく、普通のインクを使用できる
ので記録品質を劣化させることがないと共に、FFT解
析装置や、複数のバンドパスフィルタで構成される帯域
分離装置、もしくは共鳴点を判別するQメータなどの高
価で複雑な周波数分析手段を使用せずに、簡単な構成で
インクタンク内のインクの有無を判定できるので、装置
全体のコストが上昇することを防止することができる。
【0017】伝播時間をインクが所定量のときの伝播時
間と比較すると、インクタンク内のインクが所定量以上
であるか否かについての判定も可能となり、インクの有
無だけでなく、インク残量について、所定量より多い、
所定量以下、およびインクなしの3つのいずれであるか
判定でき、操作者により詳しい情報を提供することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0019】図8は、本発明の代表的な実施の形態であ
るインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す
外観斜視図である。図8において、駆動モータ5013
の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜501
1を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝
5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図
示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印
a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録
ヘッド109とインクタンク103とを内蔵した一体型
インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。
5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向
に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧す
る。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジ
のレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ
5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジ
ション検知器である。5016は記録ヘッド109の前
面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材
で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キ
ャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を
行う。5017はクリーニングブレードで、5019は
このブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、
本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレー
ドは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本
例に適用できることは言うまでもない。又、5021
は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリ
ッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆
動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝
達機構で移動制御される。
【0020】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0021】次に、上述した装置の記録制御を実行する
ための制御構成について説明する。
【0022】図9はインクジェットプリンタIJRAの
制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示
す同図において、1700は記録信号を入力するインタ
フェース、1701はMPU、1702はMPU170
1が実行する制御プログラムを格納するROM、170
3は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記
録データ等)を保存しておくDRAMである。1704
は記録ヘッド1708に対する記録データの供給制御を
行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース
1700、MPU1701、RAM1703間のデータ
転送制御も行う。1710は記録ヘッド1708を搬送
するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のた
めの搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動す
るヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送
モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するた
めのモータドライバである。
【0023】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
フェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ17
04とMPU1701との間で記録信号がプリント用の
記録データに変換される。そして、モータドライバ17
06、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1
705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動
され、記録が行われる。
【0024】なお、上述のように、インクタンク103
と記録ヘッド109とは一体的に形成されて交換可能な
インクカートリッジIJCを構成しても良いが、これら
インクタンク103と記録ヘッド109とを分離可能に
構成して、インクがなくなったときにインクタンク10
3だけを交換できるようにしても良い。
【0025】図10は、インクタンクとヘッドとが分離
可能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視
図である。インクカートリッジIJCは、図10に示す
ように、境界線Kの位置でインクタンク103と記録ヘ
ッド109とが分離可能である。インクカートリッジI
JCにはこれがキャリッジHCに搭載されたときには、
キャリッジHC側から供給される電気信号を受け取るた
めの電極(不図示)が設けられており、この電気信号に
よって、前述のように記録ヘッド109が駆動されてイ
ンクが吐出される。
【0026】なお、図10において、500はインク吐
出口列である。また、インクタンク103にはインクを
保持するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収
体が設けられており、そのインク吸収体によってインク
が保持される。
【0027】以下、本実施形態においてインクの残量を
検出するための構成について説明する。
【0028】図1は本実施形態のインクジェットプリン
タにおけるインク残量判定に係る構成を示す図である。
【0029】図1に示すように、インク108を収容す
るインクタンク103は、パイプ110によって記録ヘ
ッド109に接続されており、パイプ110を介して記
録ヘッド109にインクを供給する。記録ヘッド109
は、供給されたインクをノズルから記録媒体上に吐出し
て記録を行なう。
【0030】インクタンク103近傍の、インクタンク
の垂直方向高さの中心より底面に近い高さに、制御部1
01からの指示により正弦波の音波を発生する振動発生
器102がある。インクタンク103には、振動発生器
102で発生された音波による振動をインクタンク10
3に伝えるように振動入力部104が設けられ、振動入
力部104の反対側には振動入力部104と同じ高さで
磁石105が取り付けられている。
【0031】磁石105の自由端近辺にはコイル106
が設けられており、磁石105に振動入力部104で発
生された振動が伝わり、磁石105が振動することによ
って、コイル106に起電力が発生するように構成され
ている。磁石105の振動を容易とするように、インク
タンク103の磁石105が取り付けられている部分の
周囲には溝が設けられている。
【0032】コイル106には、発生した起電力を検出
する起電力検出部107が接続されており、起電力検出
部107には、制御部101が接続されている。振動発
生器102が音波を発生してからコイル106に起電力
が発生されるまでの時間をタイマカウンタ111を用い
て計測するよう、制御部101は、接続された振動発生
器102、起電力検出部107およびタイマカウンタ1
11を制御する。
【0033】次に、本実施形態におけるインク有無の判
定方法について説明する。
【0034】制御部101は、振動発生器102に対し
てパルス状の音波を発生させる信号を送信すると同時
に、タイマカウンタ111に時間計測を開始するよう指
示する。振動発生器102は、制御部か101からの1
つの指示信号に対して、1つのインパルス状の音波を発
生する。発生された音波は振動入力部104に印加さ
れ、音波の周波数で振動入力部104が振動する。
【0035】振動入力部104で発生された振動は、イ
ンク108もしくはインクタンク103によって磁石1
05に伝達され、磁石105は伝達された振動に共鳴し
て振動する。この磁石105の振動により、コイル10
6に起電力が発生する。従って、振動発生器102が音
波を発生してから所定時間経過後にコイル106に起電
力が発生される。
【0036】起電力検出部107は、コイル106に発
生された起電力を電圧値に変換して、この電圧値を所定
の閾値と比較し、電圧値が閾値以上となると、検出信号
を制御部101に送信する。
【0037】制御部101は、起電力検出部107から
検出信号を受信するとタイマカウンタ111を停止さ
せ、振動発生器102に音波を発生するよう指示してか
らの経過時間を測定する。
【0038】この経過時間によって、磁石105に伝達
された振動が、インクタンクの振動入力部104からイ
ンクタンク103の壁面を伝わって来たものか、あるい
はインクタンク103の内部に収容されているインク1
08を伝わって来たものかを判定して、インクタンク1
03内部のインク108の残量を推察することができ
る。
【0039】図2は、本発明によるインクタンクの音波
の伝達状態を示す図である。
【0040】振動発生器102から印加された音波は、
まず振動入力部104に伝わり、内部を点線の経路20
1のように伝わる。そして、インクタンク103の壁面
を203で示す最短経路で伝って、磁石105に音波が
伝わる。また一方、振動入力部104からインクタンク
103の内部空間を通過して202で示す経路でも振動
が伝わり、磁石105に音波が到達する。
【0041】点線の経路202は、インク108がイン
クタンクに103十分充填されている時には、インク中
すなわち水中を伝わっていき、インクが空である時に
は、空気中を伝わっていく。
【0042】次に、起電力検出部107の構成につい
て、図3を用いてさらに詳細に説明する。
【0043】図3において、点線で囲った回路が起電力
検出部107であり、コンパレータ301と、ツェナー
ダイオード302と、抵抗303〜307とから構成さ
れている。
【0044】コイル106に起電力が生じると抵抗30
6の両端に電位差が生じ、起電力に応じた電圧(検出信
号)310がコイル106と抵抗306との接続部分に
発生する。
【0045】また、ツェナーダイオード302と抵抗3
05とにより、ツェナーダイオード302のツェナー電
圧に応じて、所定の基準電圧311がツェナーダイオー
ド302と抵抗305との接続部分に発生される。
【0046】コンパレータ301と2つの抵抗303お
よび304とで電圧比較回路を構成しており、この比較
回路は、検出信号310の電圧値が基準信号311の電
圧値より高いときにはLレベルの信号を検出出力312
に出力し、検出信号310の電圧値が基準信号311の
電圧値より低いときにはHレベルの信号を検出出力31
2に出力する。
【0047】ここで、図2の点線の経路202および点
線の経路203を伝わる音波の伝播時間について、詳細
に説明する。
【0048】点線の経路202の経路長をL1、L1を
伝わる音波の伝播速度をV1とし、また点線の経路20
3の経路長をL2、L2を伝わる音波の伝播速度をV2
とする。
【0049】本実施形態では、インクタンク103は高
密度ポリエチレンで構成されており、インク108の主
成分は水で構成されている。従って、V2の値は約19
10m/secであり、インク溶液である水中の音波の
伝播速度V1aは約1500m/secである。また、
空気中の音波の伝播速度V1bは約331m/secで
ある。なお、これらの値は、いずれも常温での縦波の音
速度である。
【0050】インクタンク103中にインクが十分に充
填された状態で、音波が経路202を伝播して磁石10
5に到達するのに必要な到達時間をT1aとし、インク
タンク103中のインクが空になった状態で、音波が同
じ経路202を伝播して磁石105に到達するのに要す
る到達時間をT1bとする。また音波が経路203を伝
播して磁石105に到達するのに要する到達時間をT2
とすると、これらの値の間には次のような関係式が成り
立っている。
【0051】T1a=L1/V1a、T1b=L1/V
1b、T2=L2/V2 経路203の経路長L2は、図1および2に示したよう
に、インクタンク103の外壁を部分的に窪ませて、そ
の内部に振動入力部201を設けて、経路202の経路
長L1より長くなるように構成してある。この振動入力
部の位置を、より磁石105に近づけるに従って、経路
長L1が短くなり、経路長L2は長くなる。
【0052】そこで本実施形態では、上記関係式にした
がって、T1a<T1b<T2となるように経路長L
1、L2を設定し、インクタンク103の振動入力部2
01の構造を決定する。
【0053】具体的に例をあげると、上記音速度の値か
ら計算して、経路202の経路長L1を10mm、経路
203の経路長L2を60mmとなるように構成する
と、前記到達時間はそれぞれT1a=約6.7μse
c、T1b=約30μsec、T2=約31μsec、
となり、上述の条件、T1a<T1b<T2、を満足す
る。
【0054】図4は、本実施形態において、振動発生器
102から入力された音波がどのように伝達されるかを
概略的に示したグラフである。横軸が経過時間を表し、
縦軸が音波の振幅を表している。
【0055】図4の(a)は、振動入力部104のイン
クタンク103に取り付けられた部分に伝達された、音
波の振幅の時間変化を現しており、この位置での音波の
観測開始時間をt0とする。また、起電力検出部107
において、検出電圧が閾値に達するときの振幅の大きさ
をAで示し、この位置で音波の振幅がAとなった時間を
t1で示している。
【0056】図4の(b)は、インクタンク103内に
インク108が十分充填されているときに、経路202
を経由して磁石105に伝達された、音波の振幅の時間
変化を示している。音波の振幅は、時間t0から遅延時
間T1aを経た後、(a)と同様に変化する。t2は、
音波の振幅がAとなった時間を示している。
【0057】図4の(c)は、インク108が空になっ
たときに、上記経路202を経由して磁石105に伝達
された、音波の時間変化を示している。音波の振幅は、
時間t0から遅延時間T1bを経た後、(a)と同様に
変化する。t3は、音波の振幅がAとなった時間を示し
ている。
【0058】図4の(d)は、インクタンク103壁面
の上記経路203を経由して磁石105に伝達された、
音波の振幅の時間変化を示している。音波の振幅は、時
間t0から遅延時間T2を経た後、(a)と同様に変化
する。t4は、音波の振幅がAとなった時間を示してい
る。
【0059】図5は、インクタンク103内のインク残
量と、磁石105で観測される音波の振幅がAとなるま
での時間の変化を示すグラフである。
【0060】横軸がインク残量を現しており、縦軸が音
波の振幅がAとなるまでの時間を示している。インク1
08がインクタンク103の上面まで充填されている時
のインク残量をh0で示し、インクタンク103内のイ
ンクが空の時のインク残量をh2で示している。また、
インク液面がちょうど上記経路202と同一のレベルに
なった時のインク残量をh1で示している。
【0061】図示されているように、インク残量がh1
になるまでは、振動入力部201から伝達される音波の
内、インク溶液中を上記経路202で伝播する音波が、
最初に磁石105に到達するので、音波の到達時間は図
4(b)に示されたt2となる。
【0062】インク残量がh1からh2の間は、音波
は、振動入力部104からインク108の液面まではイ
ンクタンク103の壁面を伝播し、インクの液面まで達
したら、そこからインク108の液面を伝播して磁石1
05のある壁面まで到達し、再びインクタンク103壁
面を伝播して磁石105に到達する。
【0063】この場合、到達時間はインク残量が減少す
るのに反比例して増大するので、単調増加のグラフとな
る。ただし、図2に示すように、インクタンク103は
振動入力部104の取り付け部分を内側に窪ませている
ので、この部分にインク108の液面がきた時には、そ
の時点だけ急激に経路長が長くなるので、到達時間も急
激に長くなり、グラフに階段状の部分が現れる。図5の
h1とh2の間にある段差部がこの現象を表している。
【0064】図6は、到達時間を測定するタイマカウン
タ111の構成を詳細に示した図である。図6におい
て、601はカウンタ、602はRSフリップフロッ
プ、603はカウントスタート信号、604はカウント
ストップ信号、605はカウントイネーブル信号、60
6はカウンタ601の動作クロック、607はカウンタ
601の初期化信号、608はカウンタのカウント値を
読み出すデータバス、である。
【0065】前述のように、T1a=約6.7μse
c、T1b=約30μsec、T2=約31μsec、
という時間を測定するので、本実施形態では、カウンタ
の精度は0.1μsec程度あれば十分であり、従って
カウンタクロックを10MHzにする。
【0066】また、測定する時間は最大T2であり、こ
れに対応するクロック数が測定できればよいので、カウ
ンタ601は9ビットのカウンタで構成する。
【0067】RSフリップフロップ602は、カウンタ
601のカウントイネーブル信号606を生成してお
り、カウントスタート信号603が入力されると、カウ
ンタ601は動作クロック606に同期してクロック数
のカウントを開始し、カウントストップ信号604が入
力されると、カウントをストップする。
【0068】カウントスタート信号603は、振動発生
器102への制御信号と同期して制御部101から送信
され、振動発生器102が音波を振動入力部104に印
加したときに、カウンタ601のカウントがスタートす
る。
【0069】カウントストップ信号604は、起電力検
出部107が所定の起電力を検出した時に、カウンタ6
01のカウントをストップするように、起電力検出部1
07からの検出出力312を、制御部101が受信した
ときに出力される信号である。
【0070】制御部101は、カウントをストップさせ
た後に、カウンタ601のカウント値をデータバス60
8から読み出す。
【0071】図7は、本実施形態によるインク残量判定
の動作を示すフローチャートである。
【0072】制御部101は、インク残量判定のスター
トが指示されると、振動発生器102に音波を発生する
ように指示する。また、このとき同時にカウントスター
ト信号603をタイマカウンタ111に送信し、カウン
タ601によるクロックのカウントがスタートする(S
1)。振動入力部104は印加された音波によって振動
し、この振動が上述のようにインクタンク103の壁面
やインク108を伝播して磁石105に伝播し、磁石1
05が振動することにより、コイル106に起電力が発
生する。
【0073】次に、制御部101は、起電力検出部10
7を監視して、コイルに発生された起電力が所定の閾値
以上となったことを示す検出信号312が検出されるま
でループして待つ(S2)。
【0074】検出信号312が検出されると、制御部1
01は、カウントストップ信号604をタイマカウンタ
111に送信してカウンタ601のクロックのカウント
を停止させる(S3)。
【0075】制御部101は、カウンタ601のカウン
ト値を読み出し、カウント値が、第1の閾値T1a’よ
り小さいか否かを判定する(S4)。この第1の閾値T
1a’は、前記時間T1aが温度や気圧によって変動す
ることを考慮して、前記時間T1aに対応するカウント
値にあらかじめ定めたマージンを加えた値であるカウン
ト値がT1a’より小さい場合には、上記経路202を
通り、インク内を伝播した音波によって起電力が発生さ
れたと判断して、インク残量は多いと判定する(S
6)。
【0076】前記カウント値がT1a’より小さくない
場合には、前記カウント値が第2の閾値T1b’より小
さいか否かを判定する(S5)。この第2の閾値T1
b’は、前記時間T1bが温度や気圧によって変動する
ことを考慮して、前記時間T1bに対応するカウント値
にあらかじめ定めたマージンを加えた値である。
【0077】カウント値がT1b’より小さい場合に
は、インク108の液面が振動入力部104よりも低
く、かつインクタンク103の底面より高い状態である
と判断し、インク残量が少ないと判定する(S7)。
【0078】前記カウントTがT1b’より小さくない
場合には、壁面を伝播した音波によって起電力が発生さ
れたと判断して、インク残量が無いと判定する(S
8)。
【0079】以上のようなフローチャートに従って、イ
ンク残量が、多い、少ない、無しのいずれであるかを判
定する処理を行なう。
【0080】以上説明した本発明の実施形態によれば、
以下のような効果がある。
【0081】インクに導電性成分などの特別な成分を混
入する必要がなく、普通のインクを使用することができ
るので、記録品質を劣化させることがない。
【0082】周波数分析手段などの特別な構成要素を必
要としない簡易な構成であるので、装置全体のコストが
上昇することを防止することができる。
【0083】以上説明した実施形態においては、記録剤
として使用するインクの主成分が水であるものについて
説明したが、インクの主成分にエチルアルコール等の溶
剤を用いてもよい。この場合、上記伝播速度V1aを溶
剤の持つ音速度に置き換えて、上記伝達時間の関係、T
1a<T1b<T2、が保たれるように、インクタンク
103の形状を構成する。
【0084】また、同様に、上記の実施形態ではインク
タンク103の材料として高密度ポリエチレンを使用し
たが、記録剤の成分に科学的な影響を及ぼさないその他
の樹脂や金属、もしくはガラスなどでインクタンクを構
成してもよい。この場合も、上記伝播速度V2を該当す
る固体の持つ音速度に置き換えて、上記伝達時間の関係
が保たれるようにインクタンクの形状を構成する。
【0085】さらに、上記実施形態においては、振動発
生器は正弦波の音波を発生していたが、音波の形状は三
角波であっても良いし、瞬間的なインパルス波形であっ
ても良い。さらに、音波ではなく超音波を発生するよう
にしても良い。
【0086】上記の実施形態では伝達された音波を検出
する手段として、磁石とコイルによる電磁誘導起電力を
用いて検出していたが、静電誘導による電圧変化を用い
て検出しても良いし、光学的な検出手段、たとえば音波
が到達した部分が振動することによる反射角の変化や、
光偏向の位相変化などを利用して音波の到達を検出する
ように構成してもよい。
【0087】また、到達時間を測定する手段として、カ
ウンタではなく、コンデンサ等に単位時間に一定量の電
荷を蓄積し、蓄積された電荷量を測定して到達時間を算
出するように構成してもよい。
【0088】なお、以上の実施形態において、記録ヘッ
ドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さ
らにインクタンクに収容される液体はインクであるとし
て説明したが、その収容物はインクに限定されるもので
はない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めた
り、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対し
て吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容
されていても良い。
【0089】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0090】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0091】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0092】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0093】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0094】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0095】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0096】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0097】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0098】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0099】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0100】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0101】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0102】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0103】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0104】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクを導電性とするためにインク中に導電性成分を混
入する必要がなく、普通のインクを使用できるので記録
品質を劣化させることがないと共に、FFT解析装置
や、複数のバンドパスフィルタで構成される帯域分離装
置、もしくは共鳴点を判別するQメータなどの高価で複
雑な周波数分析手段を使用せずに、簡単な構成でインク
タンク内のインクの有無を判定できるので、装置全体の
コストが上昇することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインク残量判定に係る実施形態の構成
を示す図である。
【図2】図1の実施形態における音波の伝播を説明する
図である。
【図3】起電力検出部の構成を示す図である。
【図4】各ポイントにおける音波の振幅の時間滴変化を
示すグラフである。
【図5】インク残量と音波の到達時間との関係を示すグ
ラフである。
【図6】タイマカウンタの構成を示す図である。
【図7】本実施形態によるインク残量判定の動作を示す
フローチャートである。
【図8】本発明の代表的な実施の形態であるインクジェ
ットプリンタの構成の概要を示す外観斜視図である。
【図9】図8のインクジェットプリンタの制御回路の構
成を示すブロック図である。
【図10】インクカートリッジの構成を示す外観斜視図
である。
【符号の説明】
101 制御部 102 振動発生器 103 インクタンク 104 振動入力部 105 磁石 106 コイル 107 起電力検出部 108 インク 109 記録ヘッド 110 パイプ 111 タイマカウンタ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して記録を行う記録ヘッド
    を有するインクジェット記録装置であって、 インクを収容するインクタンクと、 前記インクタンクの側面に設けられた振動を発生する振
    動発生手段と、 前記インクタンクの前記側面とは異なる側面に設けら
    れ、前記振動発生手段によって発生されて伝播された振
    動を検出する振動検出手段と、 前記振動発生手段によって振動が発生されてから、前記
    振動検出手段によって前記伝播された振動が検出される
    までの伝播時間を測定する時間測定手段とを備え、 前記時間測定手段によって測定された前記伝播時間に基
    づいて、前記インクタンク内にインクがあるか否かを判
    定する判定手段を備えたことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インクタンクは、該インクタンクの
    壁面によって振動が伝播されたときの伝播時間が、前記
    インクタンク内のインクを介して振動が伝播されたとき
    の伝播時間よりも長く、かつ、前記インクタンク内の空
    気を介して振動が伝播されたときの伝播時間よりも短く
    なるように構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、前記時間測定手段によ
    って測定された前記伝播時間をインクが所定量のときの
    伝播時間と比較して、前記インクタンク内のインクが前
    記所定量より多いか否かを判定することを特徴とする請
    求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記振動発生手段は、音響周波数の振動
    を発生することを特徴とする請求項1から3のいずれか
    1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記振動検出手段は、前記インクタンク
    に取り付けられた磁石と、前記磁石との電磁誘導によっ
    て起電力を発生するコイルとを含むことを特徴とする請
    求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記
    録装置。
  6. 【請求項6】 前記振動発生手段は、前記インクタンク
    の窪みに設けられた振動入力部に振動を伝達するように
    構成されていることを特徴とする請求項1から5のいず
    れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれ
    か1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 インクを吐出して記録を行う記録ヘッド
    を有するインクジェット記録装置のインクタンク内のイ
    ンクの有無を判定する判定方法であって、 前記インクタンクの側面に振動を発生する振動発生手段
    を設け、 前記インクタンクの前記側面とは異なる側面に、前記振
    動発生手段によって発生されて伝播された振動を検出す
    る振動検出手段を設け、 前記振動発生手段によって振動が発生されてから、前記
    振動検出手段によって前記伝播された振動が検出される
    までの伝播時間を測定し、 前記測定された前記伝播時間に基づいて、前記インクタ
    ンク内にインクがあるか否かを判定することを特徴とす
    る判定方法。
  9. 【請求項9】 前記インクタンクは、該インクタンクの
    壁面によって振動が伝播されたときの伝播時間が、前記
    インクタンク内のインクを介して振動が伝播されたとき
    の伝播時間よりも長く、かつ、前記インクタンク内の空
    気を介して振動が伝播されたときの伝播時間よりも短く
    なるように構成されていることを特徴とする請求項8に
    記載の判定方法。
  10. 【請求項10】 前記測定された前記伝播時間をインク
    が所定量のときの伝播時間と比較して、前記インクタン
    ク内のインクが前記所定量より多いか否かを判定するこ
    とを特徴とする請求項8または9に記載の判定方法。
  11. 【請求項11】 前記振動発生手段により、音響周波数
    の振動を発生することを特徴とする請求項8から10の
    いずれか1項に記載の判定方法。
  12. 【請求項12】 前記インクタンクの窪みに振動入力部
    を設け、前記振動発生手段は前記振動入力部に振動を伝
    達することを特徴とする請求項8から11のいずれか1
    項に記載の判定方法。
JP3040799A 1999-02-08 1999-02-08 インクジェット記録装置、および該装置におけるインクタンク内のインクの有無の判定方法 Withdrawn JP2000225692A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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