JPH07135830A - コンバインのエンジンル−ム内熱気排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 エンジンの冷却効率を向上させ、操縦者は快
適な作業ができるようにし、穀稈供給口部から落下する
塵埃が堆積しないものにする。 【構成】 走行する機台（２）上の左側に、扱室（３）
の穀稈供給口（４）を前方向きにして脱穀部（Ａ）を搭
載し、右側に操縦部（５）とエンジンル−ム（６）と穀
粒収容部（７）を配設し、脱穀部（Ａ）の前方に刈取部
（Ｂ）を設けたコンバインにおいて、エンジンル−ム
（６）を脱穀部（Ａ）より前側部にして隣設し、側方視
でエンジン（Ｅ）後側の空間部（Ｃ）における脱穀部
（Ａ）がわ寄りに、穀稈供給口（４）の下側を通過し左
側方に向けて排風する吸引ファン（８）を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、走行装置を具備する機
台上の左側に、扱室の穀稈供給口を前方向きにして脱穀
部を搭載し、右側に操縦部とエンジンル−ムと穀粒収容
部を配設し、脱穀部の前方に刈取部を設けてなるコンバ
インのエンジンル−ム内熱気排出装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、冒頭に記載するように各部を配置
して構成するコンバインにおいては、そのエンジンル−
ム内に設置するエンジン冷却用のラジエ−タファンはエ
ンジンの右側部における出力軸に取付けられているため
に、ラジエ−タファンによってラジエ−タを通過するこ
とによりエンジンル−ム内に吸入される熱風はエンジン
本体に当たって乱流し、エンジンル−ム内を高温に保ち
ながら操縦部の周辺に浮遊するようになって、エンジン
の冷却効率を悪くし操縦者には不快感を与えるなどの問
題点を有している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明はエ
ンジンル−ム内の熱気を吸引し排風して上記従来のもの
における問題点を解消し、エンジンの冷却効率を向上さ
せ操縦者は快適な作業ができるようにし、かつ、その排
風によって穀稈供給口部から落下する塵埃を側方に向け
吹き飛ばして塵埃が堆積することのないようにするを目
的として創案されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
達成上、次に記載するような技術手段を講じたのであ
る。即ち、冒頭記載のコンバインにおいて、エンジンル
−ムを脱穀部より前側部にして隣設し、側方視でエンジ
ン後側の空間部における脱穀部がわ寄りに、前記穀稈供
給口の下側を通過し左側方に向けて排風する吸引ファン
を設けたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】このように構成してあるから、エンジンの始動
によってそのエンジンの出力軸からコンバインの各部に
回転動力が供給されて操縦者は走行装置を操向して穀稈
を刈取り脱穀処理していくのである。このとき、エンジ
ンはラジエ−タファンにより外気を吸引してラジエ−タ
を通過させることにより快調に運転するのであって、こ
のラジエ−タを通過することによりエンジンル−ム内に
吸入されエンジンの本体に当たって乱流しようとする熱
風は吸引ファンにより脱穀部の穀稈供給口部の下側を通
って左側方に向けて吹き抜け排風されるようになって、
これにより、エンジンル−ム内は高温にならず低温の状
態に保たれ、また、その排風によって穀稈供給口部から
落下する塵埃は側方に吹き飛ばされ堆積しないようにな
るのである。

【０００６】

【実施例】以下、この発明について実施例図を参照し説
明すると、この熱気排出装置を施してあるものは自脱形
のコンバインであって、走行装置（１）を具備する機台
（２）上の左側に脱穀部（Ａ）を搭載し、右側に操縦部
（５）とエンジンル−ム（６）と穀粒収容部（７）を配
設し、脱穀部（Ａ）の前方に刈取部（Ｂ）を後側に藁カ
ッタ−（９）が連設されて、機体の前進により穀稈を刈
取りその刈取穀稈を脱穀部（Ａ）に搬送して脱穀処理
し、脱穀済の排藁を後方に搬出し藁カッタ−（９）で細
断されるようになり、脱穀処理によりできた穀粒は穀粒
収容部（７）で穀物タンク（１０）に貯留されて排出オ
−ガ（１１）により適所に取出されるか、または籾袋に
袋詰めされるようになっている。（籾袋に袋詰めする穀
粒収容部（７）は図示省略してある。）

【０００７】そして、脱穀部（Ａ）は扱室（３）と、こ
の扱室（３）の終端がわから送出されるものを処理する
処理室（１２）と、扱室（３）の下方から後方にかけて
配置され扱室（３）からの扱卸物と処理室（１２）から
の処理物を選別する揺動選別部（１３）等から構成され
て、フィ−ドチエン（１４）を左側にし扱室（３）の穀
稈供給口（４）を前方向きにして搭載してある。

【０００８】また、操縦部（５）の運転席（１５）はエ
ンジンル−ム（６）の上に設けられ、そのエンジンル−
ム（６）は脱穀部（Ａ）の扱室（３）より前側部に位置
させて脱穀部（Ａ）に隣設してある。

【０００９】（Ｅ）はエンジンル−ム（６）内に設置さ
れたエンジンで、（１６）はエンジン（Ｅ）の左側部に
おける出力軸に軸着したフライホイル、（１７）はフラ
イホイル（１６）の左側部に一体的に取着したエンジン
プ−リであり、このプ−リ（１７）から各部に回転動力
が供給されるのである。

【００１０】（１８）はエンジン（Ｅ）の右側部におけ
る出力軸に取付けたエンジン冷却用のラジエ−タファン
であり、（１９）はラジエ−タである。また、（２０）
はエンジンル−ム（６）の外側壁に張設した防塵網であ
る。

【００１１】そして、（８）は吸引ファンであって、エ
ンジン（Ｅ）本体の左側部から突設する取付ステ−（２
１）の先端にベアリング（２２）を介して装着され、こ
の吸引ファン軸（２３）に軸着する伝動プ−リ（２４）
とエンジンプ−リ（１７）にベルト（２５）が掛け廻さ
れて回転するのであって、その吸引ファン（８）は側方
視でエンジン（Ｅ）の後側における空間部（Ｃ）の脱穀
部（Ａ）がわ寄りで穀稈供給口（４）の下側に位置させ
てエンジンル−ム（６）内の熱風を吸引し左側方に向け
て排風するようにしてある。

【００１２】なお、仮想線で示し（２６）の符号を付し
たものは燃料タンクである。

【００１３】したがって、ラジエ−タファン（１８）に
よって防塵網（２０）の網目から吸引された外気はラジ
エ−タ（１９）を通過し熱風となってエンジンル−ム
（６）内に吸入されエンジン（Ｅ）の本体に当たって乱
流しようとするが、その熱風は吸引ファン（８）により
「図２」に矢印（イ）で示すように吸引されて（ロ）の
ように脱穀部（Ａ）の穀稈供給口（４）部の下側を通っ
て左側方に向けて吹き抜け排風されるようになって、エ
ンジンル−ム（６）内は高温にならず低温の状態に保た
れ、また、その排風によって穀稈供給口（４）部から落
下する塵埃は側方に吹き飛ばされて燃料タンク（２６）
などに堆積しないようになるのである。

【００１４】

【発明の効果】本発明は以上説明したように、走行装置
（１）を具備する機台（２）上の左側に、扱室（３）の
穀稈供給口（４）を前方向きにして脱穀部（Ａ）を搭載
し、右側に操縦部（５）とエンジンル−ム（６）と穀粒
収容部（７）を配設し、脱穀部（Ａ）の前方に刈取部
（Ｂ）を設けてなるコンバインにおいて、前記エンジン
ル−ム（６）を脱穀部（Ａ）より前側部にして隣設し、
側方視でエンジン（Ｅ）後側の空間部（Ｃ）における脱
穀部（Ａ）がわ寄りに、前記穀稈供給口（４）の下側を
通過し左側方に向けて排風する吸引ファン（８）を設け
て構成したのであるから、エンジンル−ム（６）内の熱
風は吸引ファン（８）によって吸引されて脱穀部（Ａ）
の穀稈供給口（４）部の下側を通って左側方に向けて吹
き抜けるようになるので、エンジンル−ム（６）内は低
温を保ってエンジン（Ｅ）の冷却効率をよくし、また、
熱風が操縦部（５）の周辺に浮遊しないから操縦者は快
適な作業ができ、かつ、吸引ファン（８）の排風によっ
て穀稈供給口（４）部から落下する塵埃を吹き飛ばして
堆積させないようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】コンバインの全体側面図である。

【図２】同コンバインの平面図である。

【図３】吸引ファン部の拡大側面図である。

【図４】同吸引ファン部の平面図である。

【符号の説明】

Ａ 脱穀部 Ｂ 刈取部 １ 走行装置 ２ 機台 ３ 扱室 ４ 穀稈供給口 ５ 操縦部 ６ エンジンル−ム ７ 穀粒収容部 ８ 吸引ファン Ｅ エンジン Ｃ 空間部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行装置（１）を具備する機台（２）上
   の左側に、扱室（３）の穀稈供給口（４）を前方向きに
   して脱穀部（Ａ）を搭載し、右側に操縦部（５）とエン
   ジンル−ム（６）と穀粒収容部（７）を配設し、脱穀部
   （Ａ）の前方に刈取部（Ｂ）を設けてなるコンバインに
   おいて、前記エンジンル−ム（６）を脱穀部（Ａ）より
   前側部にして隣設し、側方視でエンジン（Ｅ）後側の空
   間部（Ｃ）における脱穀部（Ａ）がわ寄りに、前記穀稈
   供給口（４）の下側を通過し左側方に向けて排風する吸
   引ファン（８）を設けて構成したことを特徴とするコン
   バインのエンジンル−ム内熱気排出装置。